説明

筋肉炎症を減少させるための乳清生長因子抽出物の組成物

本発明は、栄養補助剤として使用するための乳製品含有組成物の産生に関する。より詳細には、乳清生長因子抽出物を含有する組成物の他に、レジスタンス運動トレーニングに取り組む個体の筋肉炎症の減少方法におけるそれらの使用にも関する。本発明の一態様によると、乳製品より陽イオン交換クロマトグラフィーにより分離された乳清生長因子抽出物を含む組成物の、運動により引き起こされる筋肉の炎症を減少させるための使用が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の技術分野
本発明は、栄養補助剤として使用するための、乳製品を含む組成物の産生に関する。より詳細には、本発明は、乳清生長因子抽出物を含む組成物、及び、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる個体の筋肉炎症を減少させる方法におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
本発明は、当分野において従来成されてきたことを鑑みて理解される。しかしながら、以下の議論は、言及される材料のいずれかが、本出願の優先日当時、オーストラリアにおいて公開されていたこと、使用されていたこと、または技術常識の一部であったことを認知するものでも、容認するものでもない。
【0003】
ヒト、さらには動物においてすら、全般的な健康を増進、または、例えば、運動能力を向上させるために栄養補助剤を使用されることが知られている。栄養補助剤は、完全な食餌に必要とされる全ての栄養素を提供することを意図するものではなく、むしろ一般には、食餌摂取がより栄養的に完全なものとなるように補足することを意図している。このような補助剤に見受けられるビタミン、ミネラル及び他の物質が、生理学的に重要な役割を果たしていることが認識されており、且つ、補助剤の或るビタミン、ミネラル及び/または他の成分の欠乏が、或る疾病の発現、全般的な健康の衰退または運動家におけるより低いパフォーマンスに結び付けられてきた。
【0004】
逆にいえば、栄養補助剤は、種々の条件下で、多様な生理学的状態を増進することが知られている。例えば、病気の患者、回復期患者、年配の人、並びに、パフォーマンスを改善すること及び/または運動からの回復を願う、激しい運動レジームを行っている人のように、栄養補助剤には沢山の対象がある。
【0005】
体脂肪を減らし脂肪のない筋量を増加、および/または激しい運動からの回復の何であろうとも、ボディービルダー及び激しい肉体的運動に携わる人の栄養要求はかなり特徴的である。回復には、運動により引き起こされた炎症を克服する能力を含む。
【0006】
炎症は、負傷または組織の破壊に対する局所的反応である。痛み、熱、赤み、腫れ、及び機能喪失という急性の形により特徴付けられる。従って、筋肉炎症の減少には、これらに限定されないが、筋肉における1またはそれ以上の前述のいずれかの症状の減少が含まれる。炎症反応は、筋肉蛋白質合成に拮抗し、そして、レジスタンス運動トレーニングを含む激しい運動に携わってから1から2日後の人により経験される肉体的不快感の多くの一因となる(MacIntyre DLら, Sports Med. 1995; 20(1):24-40、MacIntyre DLら, Eur J Appl Physiol. 2001; 84(3):180-6)。炎症が重篤な場合、コルチコステロイド等の抗炎症薬が処方される。しかしながら、このような薬の使用は、心身に有害な副作用を有するかもしれず、そして、多くの場合、競技中の運動選手には禁止されている。
【0007】
重量加重またはレジスタンストレーニング運動は、活性化された筋肉において、広範囲に亘る応答を惹起する。筋肉の伸長及び緊張、並びに、局所的に合成されるかまたは血流中に循環する生長因子により活性化される同化シグナル経路がある。
【0008】
筋床(muscle bed)中に局在する幹細胞(衛星細胞)が、成熟し、そして最終的に既存の筋肉線維に融合するか、または新しい筋肉線維を構成するようにひとつに結合する前に、迅速に増殖し、活性化するのに必要な細胞の一連の事象の制御において、種々の遺伝子発現の調節は必須の工程である(Anderson&Wozniak, Can J Physiol Pharmacol. 2004; 82(5): 300-10)。衛星細胞の活性化の制御因子は、シンデカン3(衛星細胞増殖に必須の膜貫通ヘパリン硫酸プロテオグリカン)及びPax-7(衛星細胞の活性化に必須で、かつ筋組織修復に必要な蛋白質)を含む(Sealeら, Dev Biol. 2004; 275(2): 287-300; Cornelisonら, Dev Biol. 2001; 239(1): 79-94)。運動により引き起こされる筋修復、及び炎症工程に関連する他の遺伝子には、小分子量ケモカイン(CCL2及びCCL4)、並びに、初期応答遺伝子jun-B及びc-fosが含まれる。
【0009】
運動回復に有利な効果を有する、乳由来の製品等の自然食品製品を得ることができたのならば、容易に入手可能で、且つ、安全な治療的補助剤となるであろう。
【0010】
従来技術として、関節炎、皮膚炎及び腫瘍性疾患を含む種々の疾患を処置するのに使用し得る抗原の十分に高い用量を用い、周期的追加抗原刺激免疫化を施すことにより作られた、特異的な 超免疫状態に維持された乳牛からの乳製品を製造することが知られている(EP0064103A1, Beck LR)。しかしながら、正常な乳牛の乳は、低レベルの他の抗炎症性因子を含んでいると信じられているものの、前述の超免疫化された動物から産生される乳中に存在する特異的な「抗炎症性因子」を含んでいない。当業者であれば、EP0064103A1に記載の抗炎症性乳製品の産生が、非常に高価で、且つ、時間の掛かるものであることを認識するであろう。
【0011】
また従来技術として、免疫グロブリンに富む初乳を含む抗炎症性乳製品を産生することが知られている。初乳は、出産直後の乳房分泌物が乳へと安定する前の前乳(pre-milk)である。乳牛からの初期の初乳は、分娩後の最初の6時間内に得られ、そして同じ乳牛から48時間後に得られる乳中に見られる蛋白質の4倍の蛋白質を含む。初乳の免疫グロブリン画分は、抗体、ラクトフェリン及び免疫増幅剤を満載している。ラクトフェリンは初乳の抗炎症性効果を増幅すると考えられており、米国特許第6,475,511号(Gohlke MB)の対象である。免疫グロブリンは、消化管中の免疫機能に局所的に作用すると考えられている。
【0012】
筋組織を修復し、そして筋肉成長を助長するように、筋肉蛋白質の合成を促進するため、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる人々により蛋白質補給は広く行われている。栄養補給は、飲料または食品の形体で提供され、そして、使用時に液体と混合される蛋白質粉末、栄養バー及びスナック食品、錠剤、カプセル並びに他の調製物が含まれる。好適な市販される蛋白質源には、加水分解乳蛋白質、カゼイネート(caseinates)、大豆蛋白質分離物、及び限外濾過スキムミルクから調製された乳蛋白質濃縮物が含まれる。乳清蛋白質等の他の蛋白質源を素にした栄養補助剤も利用でき、フルーツジュースの形で提供され得るが、脂質源は提供しないため不適当であると考えられている(特許文献1)。さらに、いくつかの乳由来蛋白質は容易に腸で吸収されない、または治療効果を有するよう消化器系の過酷な環境に耐えないと考えられてきた。
【0013】
乳清生長因子抽出物(WGFE)は、一度摂取されると、生長因子等の分子の断片化により、少なくとも部分的な生物学的活性の損失を受け易いと考えられてきた乳産物の一つである。さらに、その分離工程により、WGFEは、上述のように重要な抗炎症性因子であると考えられている免疫グロブリンを、低レベルでしか含んでいない。
【0014】
それにも拘らず、レジスタンス運動トレーニングに携わる人に利点を提供する乳清蛋白質補助剤の能力は、利益をもたらすものであると報告されてきた。乳清蛋白質分離物(WPI)及び乳蛋白質分離物(milk protein isolate; MPI)は、各々乳清生長因子抽出物に対して異なる組成を有するが、ボディービルダーが、脂肪のない筋量を迅速に獲得しながら、体脂肪を減らすのに効果があると報告されてきた。MPIが主にカゼインであり、よりゆっくり代謝されて筋肉生長を促進するのに効果がされているのに対して、WPIは、側鎖アミノ酸が豊富であり、「急速」に作用すると考えている。ラットモデルにおいて筋疲労を改善するためのWPIまたは乳清蛋白質濃縮物の、グルタミン、ロイシン、イソロイシン及びバリンのアミノ酸と組合せての使用が、WO2004/049830A1(Tsuchita Hら)の主題である。著者らは、疲労の指標としてヒラメ筋からのチロシン放出を測定した。
【0015】
本発明者らは、乳清生長因子抽出物を含む組成物が、運動により誘導される筋肉炎症に関与する遺伝子の発現を変えることを見出した。本発明者らにより行われた別の研究では、乳清生長因子抽出物を投与されたトレーニングされた運動選手が、運動後の痛みの減少を報告した。重要なことに、本発明に関しては、超免疫状態を乳牛において維持する、または、他の乳製品と比べて供給が限定されている初乳を収穫する必要はなく、正常な大量の(bulk)乳製品から乳清生長因子抽出物を分離してもよい。
【0016】
【特許文献1】WO02/15720
【発明の開示】
【0017】
本発明は、レジスタンス運動トレーニングを行っている人達の、従来技術の組成物によって得られる筋肉炎症のレベルよりも筋肉炎症のレベルを減少させることを可能にするWGFE組成物、及びこの組成物を使用する方法に関する。
【0018】
従って、従来技術よりも筋肉炎症を減少させることについて改善され/より有効である組成物及びそれを使用する方法を提供することが本発明の目的である。
【0019】
本発明の一態様によると、乳製品より陽イオン交換クロマトグラフィーにより分離された乳清生長因子抽出物を含む、骨格筋の炎症を減少させる組成物が提供される。
【0020】
本発明のさらなる態様によると、以下の段階を含む工程により乳製品より分離された乳清生長因子抽出物を含む、筋肉抗炎症組成物が提供される:
a) 乳製品をSPセファロース陽イオンカラムに適用する段階、
b) カラムを低イオン強度の緩衝液で洗浄する段階、
c) 0.4〜0.5Mの範囲のNaClを含むか、または同等のイオン強度の緩衝液でWGFE画分をpH6.5で溶出する段階。
【0021】
本発明の別の態様によると、以下の段階を含む工程により乳製品より分離された乳清生長因子抽出物を含む、筋肉抗炎症組成物が提供される:
a) 乳製品をSPセファロース陽イオン交換カラムにアプライする段階、
b) 0.008Mまたはそれ以下のNaClの緩衝液でカラムを洗浄する段階、
c)0.4M NaClを含む緩衝液でWGFE画分をpH6.5で溶出する段階。
【0022】
さらなる本発明の態様では、乳清生長因子抽出物が全乳、チーズ乳清、レンネットカゼイン乳清、酸カゼイン乳清、またはそれらの濃縮物またはスキムミルクより分離される上述の組成物が提供される。
【0023】
さらなる本発明の態様では、筋肉抗炎症剤として使用される、上述の組成物が提供される。
【0024】
さらなる本発明の態様では、乳清生長因子抽出物を含む組成物の有効量を対象に投与することを含む、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における骨格筋の炎症を減少させる方法が提供される。
【0025】
さらなる本発明の態様では、乳製品から以下の段階を含む工程により分離された乳清生長因子抽出物を含む組成物の有効量を対象に投与することを含む、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における骨格筋の炎症を減少させる方法が提供される:
a) 乳製品をSPセファロース陽イオンカラムに適用する段階、
b) カラムを低イオン強度の緩衝液で洗浄する段階、
c) 0.4〜0.5Mの範囲のNaClを含むか、または同等のイオン強度の緩衝液でWGFE画分をpH6.5で溶出する段階。
【0026】
さらなる本発明の態様では、乳製品から以下の段階を含む工程により分離された乳清生長因子抽出物を含む組成物の有効量を対象に投与することを含む、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における骨格筋の炎症を減少させる方法が提供される:
a) 乳製品をSPセファロース陽イオン交換カラムにアプライする段階、
b) 0.008Mまたはそれ以下のNaClの緩衝液でカラムを洗浄する段階、
c) 0.4M NaClを含む緩衝液でWGFE画分をpH6.5で溶出する段階。
【0027】
本発明の別の態様では、日用量当たり投与される乳清生長因子抽出物が、少なくとも5mg/kg体重から12.5mg/kg体重である、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における骨格筋の炎症を減少させる方法が提供される。乳清生長因子抽出物の日用量は、好ましくは、少なくとも25mg/kg体重である。
【0028】
さらなる本発明の態様では、乳製品より陽イオン交換クロマトグラフィーにより分離された乳清生長因子抽出物の、骨格筋の炎症を減少させることを必要とする対象を処置するための薬剤の産生における使用が提供される。
【0029】
さらなる本発明の態様では、上記工程により乳製品から分離された乳清生長因子抽出物の、骨格筋の炎症を減少させることを必要とする対象を処置するための薬剤の産生における使用が提供される。
【0030】
本発明の別の態様によると、乳製品より陽イオン交換クロマトグラフィーにより分離された乳清生長因子抽出物、及び追加の蛋白質源を含む、骨格筋の炎症を減少させる組成物が提供される。
【0031】
本発明のさらなる態様によると、追加の蛋白質源は乳清蛋白質、好ましくは乳清蛋白質分離物(WPI),さらに好ましくは:
水分 5.0%
脂質 0.5%
pH(5%溶液) 6.3
灰分 3.7%
ラクトース 0.5%
蛋白質(TN×6.38) 90.0%
ナトリウム 0.7%
リン 0.3%
カルシウム 0.15%
を含む乳清蛋白質分離物である。
【0032】
さらなる本発明の態様では、乳清生長因子抽出物、及び、好ましくはWPIである乳清等の追加の蛋白質源を含む組成物の有効量を対象に投与することを含む、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における骨格筋の炎症を減少させる方法が提供される。
【0033】
さらなる本発明の態様では、乳製品から陽イオン交換クロマトグラフィーにより分離された有効量の乳清生長因子抽出物を含む組成物、及び、別に摂取される追加の蛋白質源を対象に投与することを含む、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における筋肉の炎症を減少させる方法が提供される。
【0034】
好ましくは各日用量として投与される追加の蛋白質源の量は、少なくとも225mg/kg体重(乾燥重量)、好ましくは、少なくとも435mg/kg体重(乾燥重量)である。
【0035】
さらなる本発明の態様では、本発明の組成物の投与は、2または3日に1回から多くとも、少なくとも1日1回であり、好ましくはレジスタンス運動トレーニングの前及び/直後、より好ましくはレジスタンス運動トレーニングの直後、最も好ましくは運動の20分から2時間後の間に行われる。
【0036】
さらなる本発明の態様では、乳製品から陽イオン交換クロマトグラフィーにより分離された乳清生長因子抽出物、及び追加の蛋白質源の、骨格筋の炎症を減少させる必要がある対象を処置するための薬剤の産生における使用が提供される。
【0037】
さらなる本発明の態様では、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における骨格筋の炎症を減少させる方法で使用するための、本発明の組成物を含む食物または飲料が提供される。
【0038】
さらに別の本発明の態様では、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における骨格筋の炎症を減少させるための食品または飲料を製造するための、本発明の組成物の使用が提供される。
【0039】
発明の詳細な説明
本発明は、レジスタンス運動トレーニングを行っている対象が、従来技術の組成物によって得られる筋肉炎症のレベルの減少よりもさらに減少させることを可能ならしめるWGFEを含む組成物、及びその方法に関する。
【0040】
本発明の一態様によると、乳製品から陽イオン交換クロマトグラフィーにより分離された乳清生長因子抽出物を含む骨格筋の炎症を減少させる組成物が提供される。
【0041】
本発明中で使用されるための乳清生長因子抽出物は、乳、スキムミルク、乳由来物、乳清、初乳及び初乳由来物より、例えば、参照により本明細書に組み入れられるオーストラリア特許第645589(PCT/AU91/00303)に記載の方法により分離され得る。この方法は、乳清生長因子抽出物を構成するために、出発物質より塩基性蛋白質を選択的に抽出する強力な陽イオン交換クロマトグラフィーに本質的に依存している。
【0042】
WGFE画分を産生するための工程
本発明において使用するためのWGFEを産生するための好ましい方法は、SP(スルフォプロピル)セファロースが詰められたカラムを使用することである。アプライされる乳容量がカラムに詰められた樹脂容量の1000倍となるまで、酪農製品、好ましくスキムミルクの流れがカラムにアプライされる。低イオン強度(<0.008M NaClまたはそれと均等)の緩衝液で10分間、カラム中に残存する乳を除去する。0.4〜0.5M NaCl(他の陽イオンも好適であるが)、より好ましくは0.4M NaClと均等なナトリウムイオンを含む緩衝液により、WGFE画分はカラムから溶出される。
【0043】
移動相は、4.5〜9.0、好ましくは5.5〜7.5、最も好ましくは約6.5等の広範囲内のpHを有し得る。上限及び下限において、蛋白質の安定性、及び蛋白質の陽イオン交換樹脂に結合する能力の両方が影響される。5.5〜7.5の範囲内のpHにより、最も高いWGFE収量が得られる。
【0044】
WGFE成分の吸着に適する陽イオン交換樹脂の型は、セファロース陽イオン交換樹脂ビーズ等の樹脂を含み得る。例えば、スルフォプロピル機能基、及び、カルボキシメチル基を各々含むSPセファロース大ビーズ(SP Sepharose Big Beads)及びCMセファロースビーズ(GE Healthcareの製品)が好適である。陽イオン交換樹脂ビーズの大きさは、好ましくは45〜300μmの範囲内である。本発明において、45〜165μmの範囲内、及び100〜300μmの範囲内のSPセファロースビーズが、WGFE精製に好適である。
【0045】
WGFE画分がさらに付され得る処置の一つは、例えば、透析または限外濾過による脱塩である。
【0046】
よって、本発明のさらなる態様では、乳清成長因子抽出が乳清またはスキムミルクから分離された、上述のような組成物が提供される。出発材料として使用される乳清は、チーズ乳清、レンネットカゼイン乳清、酸カゼイン乳清、またはそれらの濃縮物であり得る。本発明において使用される乳清生長因子抽出物、及び蛋白質源の量は、筋肉炎症の減少、または治療効果を得るのに十分な量である。
【0047】
本発明の別の態様では、日用量当り投与される乳清生長因子抽出物の量が、少なくとも5mg/kg体重から12.5mg/kg体重である、投薬量レジームが提供される。好ましくは、乳清生長因子抽出物の日用量は、少なくとも25mg/kg体重である。
【0048】
さらなる本発明の態様では、対象に乳清生長因子抽出物を含む組成物の十分量を投与することを含む、レジスタンス運動トレーニングに取り組む対象における骨格筋の炎症を減少させる方法が提供される。
【0049】
WPI等の消費に適した如何なる蛋白質源であり得る追加の蛋白質源を組成物が含む場合、蛋白質源を単独で投与された対象と比べて、運動後の炎症は減少している。蛋白質源は、全乳、好ましく乳清蛋白質、より好ましくは乳清蛋白質分離物(WPI)から得ることができる。このような乳清蛋白質分離物の一つは、Murray Goulburn Co-Op Company Ltd.のNatraPro(商標)の商標名で市販され、入手可能である。NatraPro(商標)WPIの典型的な組成物は:
水分 5.0%
脂質 0.5%
pH(5%溶液) 6.3
灰分 3.7%
ラクトース 0.5%
蛋白質(TN×6.38) 90.0%
ナトリウム 0.7%
リン 0.3%
カルシウム 0.15%
を含む。
【0050】
好ましくは、本発明における組成物は、さらに蛋白質源を含み、そして、投与される日用量当りの投薬量レジーム中の蛋白質源量は、少なくとも225mg/kg体重(乾重量)、及び好ましくは、少なくとも435mg/kg体重(乾重量)である。追加の蛋白質源は、WGFE組成物と共に製剤化することも、WGFE組成物と別に投与されるよう製剤化することもできる。
【0051】
本発明のさらなる態様では、骨格筋炎症の減少を必要とする対象を処置するための薬剤の産生における、乳清生長因子抽出物の使用が提供される。例えば、運動選手は、パフォーマンスを向上する為に彼等の筋力を鍛え上げ、または、筋肉消耗を起こした衰弱させる負傷を克服するため、レジスタンス運動トレーニングを必要とするかもしれない。筋肉炎症は、例えば、「コルク化した(corked)」腿部または破断された筋肉により起こり得る。本発明の組成物を含む薬剤は、対象が彼等のトレーニングレジーム及び/または競争により早く戻れることをさらに助け得る。筋肉炎症はまた、高齢者等の挫傷を起こしやすい人達においても起こり得る。
【0052】
本発明のさらなる態様では、乳清生長因子抽出物及び追加の蛋白質源を含む組成物の有効量を対象に投与することを含む、レジスタンス運動トレーニングに取り組む対象における骨格筋炎症を減少させる方法が提供される。
【0053】
骨格筋の炎症を減少させる結果となる投与レジームを提供するよう、本発明の組成物の投与が、トレーニングの日、または、トレーニングの日及び/若しくはその他の日に行われることが当業者には明らかである。好ましくは、投与は運動の日に行われ、より好ましくは、運動の直前及び/または直後に行われる。より好ましくは、投与は、運動後、20分と2時間の間に行われる。従って、本発明の好適な態様では、投与が運動の直後である、上述の方法が提供される。レジスタンス運動トレーニングの直後に、1g WGFE及び20g WPI、または、2g WGFE及び20g WPIを投与された対象は、WPIを単独で投与された対象と比べて、炎症に関連する遺伝子の増加した発現変化を示した(実施例及び結果参照)。さらに、WGFEを投与された対象は、WPIを投与された対象と比べ、運動後の痛みの減少を報告しており、運動後筋肉炎症を減少させるWGFEの役割を裏付けている。
【0054】
さらに、本発明の組成物は、筋肉炎症の減少が望ましい、馬、グレーハウンド及びその他等の非ヒト哺乳動物において筋肉炎症を減少させるのに使用し得る。
【0055】
本発明のさらに別の態様では、レジスタンス運動トレーニングに取り組む対象における骨格筋の炎症を減少させる方法において使用するための、本発明の組成物を含む食品または飲料が提供される。
【0056】
さらに別の本発明の態様では、レジスタンス運動トレーニングに取り組む対象の骨格筋の炎症を減少させる食品、または、飲料の製造における、本発明の組成物の使用が提供される。
【0057】
WPIは、典型的には、約90%蛋白質(重量/容量)を含む。従って、20gのWPIは、約18g蛋白質を栄養源として含む。
【0058】
乳清生長因子抽出物は、典型的には、約85%蛋白質(重量/容量)を含む。従って、2gの乳清生長因子抽出物は、約1.7g蛋白質を栄養源として含む。
【0059】
本明細書中に記載される本発明は、開示される構成の特定の例に限定されないことが了解される。
【0060】
実施例
実施例1:臨床試験
20人の若い男性が、3ヶ月の無作為、二重盲式レジスタンストレーニングプログラムに参加する臨床試験が行われた。乳清生長因子抽出物は、オーストラリア特許第645589号(PCT/AU91/00303)に大まかに記載される方法、より詳細には上記される方法に従って調製された。各蛋白質処方は人工甘味料(Nutrasweet(商標), Nutrasweet Company, USA)を含んでいた。乳清蛋白質処方は、各運動セッションの直後に消費され、各対象は、毎週3つの管理された運動セッションを完了した。
【0061】
対象は3つのサプリメント群のどれかに無作為に割り当てられた:
A群:20g NatraPro(WPI) 各用量あたり; n=7
B1群:20g NatraPro(WPI)+1g WGFE 各用量あたり;n=6
B2群:20g NatraPro(WPI)+2g WGFE 各用量あたり;n=7
【0062】
NatraPro(商標)WPIの典型的な組成物は:
水分 5.0%
脂質 0.5%
pH(5%溶液) 6.3
灰分 3.7%
ラクトース 0.5%
蛋白質(TN×6.38) 90.0%
ナトリウム 0.7%
リン 0.3%
カルシウム 0.15%
を含む。
【0063】
筋肉分析
経皮針生検技術を用い、右脚外側広筋より筋肉試料を集めた。摘出された筋肉組織は、視覚的に検査され、あらゆる脂肪または結合組織から切り取られ、そして過剰な血液を除くため吸い取られ、そして続いての分析のために液体窒素中で直に凍結された。筋肉組織の一部を、続いての免疫組織化学分析のため、水性マウント培地にマウントし、液体窒素で冷却したイソペンタン中で凍結した。
【0064】
免疫組織化学
各試料の連続切片(10μm)を、ミオシン重鎖線維型を分析するために、顕微鏡スライド上にマウントした。Behanのプロトコルに基づき線維型分布及び筋肉横断面領域を調べる為、ミオシンの速筋型及び遅筋型アイソフォームに基づく免疫組織化学技術を用いた。蛋白質の細胞局在は、標準的な免疫組織化学技術及び所望の蛋白質に対して産した抗体を用いて行った。
【0065】
RNA抽出&遺伝子発現分析
ToTALLY RNAキット及び試薬(Ambion Inc.)を用いて骨格筋試料よりRNAを製造者の指示に従って抽出した。総RNA濃度及び品質はAgilent 2100 Bioanalyzer(Agilent Technologies, Inc.)を用いて決定した。続いて、AMVリバーストランスクリプターゼキットプロトコル及び試薬(Promega)を使用してRNAをcDNAに逆転写した。遺伝子発現の分析は、ソフトウェアPrimer Express 2.0を用いて設計した遺伝子特異的プライマーを使用して、Applied Biosystems 7500 Real-Time PCR Systemにより行った。
【0066】
蛋白質発現分析
総ミオシン重鎖蛋白質含有量を調べるため、標準的ウエスタンブロッティング技術、及びミオシン重鎖蛋白質アイソフォームに共通な断片に対する抗体(Zymed)が採用された。
【0067】
結果
結果は、平均±SEM、及び、Bonforoni多重比較試験を用いた2要因の分散分析により計算された有意性として示される。年齢、体重、身長またはBMI値については、トレーニングの前及び後のどちらでも、有意な差は観察されなかった。
(表1)対象の特徴

【0068】
遺伝子発現分析
筋肉LIM蛋白質(MLP)の発現は、トレーニングにより有意に増加したが、MyoD及びミオゲニンの発現には、トレーニングまたは処置の一貫した効果は観察されなかった(図1)。衛星細胞の動員及び増殖の2つのマーカーであるPax7並びにシンデカン3の発現は、12週間のトレーニングの後、各々2倍及び7倍に増加し、蛋白質発現データにより裏付けられている(図2及び3)。IGFBP4及びIGFBP5の発現(図4)は、B1群において12週目に、急性運動と応答して顕著に増加していた。筋肉炎症に結び付けられている早期応答遺伝子jun-B及びc-fos(Chen YWら, J. App. Physiol. 2003; 95(6): 2485-94)の正常な運動後の上向き調節は、B1及びB2の補助剤群の両方において減弱されており、これらの群においてストレス応答が減少していることを示唆した(図5)。12週目において、CCL4及びCCL7の休息時及び運動後の両方の発現レベルは、コントロールのA群と比べて(有意に)B1及びB2群において、一回の一時的期間のレジスタンス運動に続いて増加した(図6)。
【0069】
実施例2:RAW細胞によるLPS誘導TNFアルファ発現に対するWGFEの効果
RAW細胞においてLPSにより誘導される前炎症性TNFアルファ発現に対する種々の乳製品画分の効果を試験するためイン・ヴィトロ研究を行った。RAW細胞は、LPSの存在下で生育され、その後、初乳(試料2BC)、100mg/mlのWPI(試料4BC)、100mg/mlのWGFE(試料6BC)、種々の乳画分が添加された。一つの試料においては、LPS刺激に続いて、乳製品が添加されなかった(陽性‘+ve’コントロール)。WGFE及びLPSはまた同時に培養に添加された(試料WGFE+LPS)。プロットされた値は、3つの個別の実験により得られた平均応答の相加平均±SEMを表す(図7)。LPSにより誘導されたTNFアルファ発現の阻害に対する、WGFEの効果及び WPIの効果との間で比較が行われた(図8)。
乳清生長因子抽出物は、実施例1の場合と同様に調製された。
【0070】
レジスタンス運動トレーニングに続いて起こる筋肉の炎症応答を、WGFEが減少させることをデータは裏付けている。イン・ヴィトロのデータは、WGFEがTNFアルファ発現を阻害することにより炎症を減少させることを示唆している。データはまた、WGFEが、WPI等の追加の蛋白質源と組み合わせた場合、レジスタンス運動トレーニングに取り組む対象により使用されていることが知られている蛋白質源であるWPIを単独で投与した時に観察される場合よりも大きな割合で運動後の炎症反応を減少させることを裏付けている。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】休息時、並びに、トライアルの最初[トレーニング前]、及び12週間の20g WPI(A群)、1g WGFE+20g WPI(B1群)、または2g WGFE+20g WPI(B2群)による処置に続いて[トレーニング後]行われた3時間のレジスタンス運動トレーニング後の成体対象の外側広筋におけるMyoD、ミオゲニン及びミオスタチン遺伝子(mRNA)発現の倍率変化。結果は平均±SEMで表される。
【図2】休息時、並びに、トライアルの最初[トレーニング前]、及び12週間の20g WPI(A群)、1g WGFE+20g WPI(B1群)、または2g WGFE+20g WPI(B2群)による処置に続いて[トレーニング後]行われた3時間のレジスタンス運動トレーニング後の成人対象の外側広筋中でのPax7及びシンデカン3遺伝子(mRNA)発現における倍率変化。結果は平均±SEMで表される。
【図3】休息時、並びに、トライアルの最初[トレーニング前]、及び12週間の20g WPI(A群)、1g WGFE+20g WPI(B1群)、または2g WGFE+20g WPI(B2群)による処置に続いて[トレーニング後]行われた3時間のレジスタンス運動トレーニング後の成体対象の外側広筋からの組織薄片における免疫組織化学染色により分析されたPax7陽性核の割合。
【図4】休息時、並びに、トライアルの最初[トレーニング前]、及び12週間の20g WPI(A群)、1g WGFE+20g WPI(B1群)、または2g WGFE+20g WPI(B2群)による処置に続いて[トレーニング後]行われた3時間のレジスタンス運動トレーニング後の成体対象の外側広筋におけるIGF-1結合蛋白質4及び5遺伝子(mRNA)発現における倍率変化。結果は平均±SEMで表される。
【図5】休息時、並びに、トライアルの最初[トレーニング前]、及び12週間の20g WPI(A群)、1g WGFE+20g WPI(B1群)、または2g WGFE+20g WPI(B2群)による処置に続いて[トレーニング後]行われた3時間のレジスタンス運動トレーニング後の成体対象の外側広筋におけるJunB及びc-fos遺伝子(mRNA)発現の倍率変化。結果は平均±SEMで表される。
【図6】休息時、並びに、トライアルの最初[トレーニング前]、及び12週間の20g WPI(A群)、1g WGFE+20g WPI(B1群)、または2g WGFE+20g WPI(B2群)による処置に続いて[トレーニング後]行われた3時間のレジスタンス運動トレーニング後の成体対象の外側広筋におけるCCL2、4及び7遺伝子(mRNA)発現の倍率変化。結果は平均±SEMで表される。
【図7】リポポリサッカライド(LPS)に曝され、初乳(試料2BC)、100mg/mlのWPI(試料4BC)、100mg/ml WGFE(試料6BC)、種々の乳画分、またはLPS単独(コントロール)の存在下で培養されたRAW細胞によるTNFα産生(ng/ml)。WGFE及びLPSはまた、培養に同時に添加された(試料WGFE+LPS)。プロットされた値は、3つの個別の実験により得られた平均応答の相加平均±SEMを表す。
【図8】リポポリサッカライド(LPS)に曝され、100mg/ml WPIまたは100mg/ml WGFEの存在下で培養されたRAW細胞によるTNFα産生(ng/ml)の比較。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
陽イオン交換クロマトグラフィーにより乳製品から分離された乳清生長因子抽出物を含む筋肉抗炎症組成物。
【請求項2】
以下の段階を含む工程により乳製品から分離された乳清生長因子抽出物を含む筋肉抗炎症組成物。
a) 乳製品をSPセファロース陽イオン交換カラムにアプライする段階
b) 低イオン強度の緩衝液でカラムを洗浄する段階
c) 0.4〜0.5Mの範囲のNaClを含むか、または同等のイオン強度の緩衝液でWGFE画分をpH6.5で溶出する段階
【請求項3】
以下の段階を含む工程によりスキムミルクから分離された乳清生長因子抽出物を含む筋肉抗炎症組成物。
a) スキムミルクをSPセファロース陽イオン交換カラムにアプライする段階
b) 0.008Mより少ないNaClの緩衝液でカラムを洗浄する段階
c) 0.4M NaClを含む緩衝液でWGFE画分をpH6.5で溶出する段階
【請求項4】
さらに追加の蛋白質源を含む、請求項1乃至3いずれか一項記載の筋肉抗炎症組成物。
【請求項5】
蛋白質源が乳清蛋白質である、請求項4記載の組成物。
【請求項6】
乳清蛋白質が乳清蛋白質分離物(whey protein isolate; WPI)である、請求項5記載の組成物。
【請求項7】
乳清蛋白質分離物が、
水分 5.0%
脂質 0.5%
pH(5%溶液) 6.3
灰分 3.7%
ラクトース 0.5%
蛋白質(TN×6.38) 90.0%
ナトリウム 0.7%
リン 0.3%
カルシウム 0.15%
を含む、請求項6記載の組成物。
【請求項8】
乳清生長因子抽出物が、チーズ乳清、レンネットカゼイン乳清、酸カゼイン乳清またはスキムミルクから分離される、請求項1乃至7いずれか一項記載の組成物。
【請求項9】
乳清生長因子抽出物がスキムミルクから分離される、請求項8記載の組成物。
【請求項10】
筋肉抗炎症剤として使用される、請求項1乃至9いずれか一項記載の組成物。
【請求項11】
レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象において筋肉炎症を減少させる方法であって、請求項1乃至3いずれか一項に記載される乳清生長因子抽出物の有効量を含む組成物を該対象に投与することを含む方法。
【請求項12】
少なくとも5mg/kg体重から12.5mg/kg体重の乳清生長因子抽出物、好ましくは少なくとも25mg/kg体重の乳清生長因子抽出物の日用量で該組成物が投与される、請求項11記載の方法。
【請求項13】
組成物が追加の蛋白質源を含む、請求項11または12記載の方法。
【請求項14】
レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象において筋肉炎症を減少させる方法であって、乳製品から陽イオン交換クロマトグラフィーにより分離された乳清生長因子抽出物の有効量を含む組成物、及び別に摂取される追加の蛋白質源を該対象に投与することを含む方法。
【請求項15】
少なくとも5mg/kg体重から12.5mg/kg体重の乳清生長因子抽出物、好ましくは少なくとも25mg/kg体重の乳清生長因子抽出物、及び、少なくとも225mg/kg体重の追加の蛋白質源の日用量で該組成物が投与される、請求項13または14記載の方法。
【請求項16】
追加の蛋白質源が、請求項5乃至7のいずれか一項に記載されるものである、請求項15記載の方法。
【請求項17】
対象への投与が、2日または3日に一回から、最多で少なくとも一日一回行われる、請求項11乃至16いずれか一項記載の方法。
【請求項18】
対象への投与が、レジスタンス運動トレーニングの前、及び/または直後に行われる、請求項11乃至16いずれか一項記載の方法。
【請求項19】
投与がレジスタンス運動トレーニングの直後に行われる、請求項11乃至16いずれか一項記載の方法。
【請求項20】
投与が運動の20分から2時間後に行われる、請求項18記載の方法。
【請求項21】
乳製品から陽イオン交換クロマトグフラフィーにより分離された乳清生長因子抽出物の、レジスタンス運動により誘導された筋肉炎症を処置するための薬剤の産生における使用。
【請求項22】
請求項2または3に記載の工程により乳製品より分離された乳清生長因子抽出物の、レジスタンス運動により誘導された筋肉炎症を処置するための薬剤の産生における使用。
【請求項23】
請求項(1乃至10)いずれか一項記載の組成物の、レジスタンス運動により誘導された筋肉炎症を処置するための薬剤の産生における使用。
【請求項24】
請求項11乃至20いずれか一項記載の方法において使用するための、請求項(1乃至10)いずれか一項記載の組成物を含む食品、飲料、錠剤またはカプセル。
【請求項25】
栄養バーまたはスナック食品の形体である、請求項24記載の食品。
【請求項26】
請求項(1乃至10)いずれか一項記載の組成物の、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における筋肉炎症を減少するための食品、飲料、錠剤またはカプセルの製造における使用。
【請求項27】
実質的に、実施例と関連して前述される筋肉抗炎症組成物。
【請求項28】
実質的に、実施例と関連して前述される乳清生長因子抽出物の使用。
【請求項29】
実質的に、実施例と関連して前述される、レジスタンス運動トレーニングに取り組んでいる対象における筋肉炎症を減少させる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−507045(P2009−507045A)
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−529423(P2008−529423)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【国際出願番号】PCT/AU2006/001323
【国際公開番号】WO2007/028211
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(507125398)マレー ゴールバーン コーオペラティブ コー リミテッド (6)
【Fターム(参考)】