説明

管理データ生成装置及び管理データ生成プログラム

【課題】多数のテンプレートデータの中から所望のグラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを検索するために利用される管理データを生成する管理データ生成装置及び管理データ生成プログラムの提供。
【解決手段】テンプレートデータに記録されたレイアウト情報に基づいて又はテンプレートデータに対して入力されたキーワードに基づいてグラフィックデザインの分類の基となる特定の要素に対する評価値を特定する評価値特定手段12と、評価値と、必要に応じて図版枠の数量と、図版枠や文字枠で囲まれる領域、図版や文字、背景と五役色との関係を示す情報とをテンプレートデータに対応付けて管理データに記録、又、評価値と図版枠の数量をテンプレートデータのヘッダに記録するデータ生成手段14とを備え、管理データやヘッダに記録された情報を利用してテンプレートデータを検索可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフィックデザインを作成するための複数のテンプレートの中から所定のテンプレートデータを検索するために利用される管理データを生成する管理データ生成装置及び管理データ生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
新聞、雑誌、各種案内、商品カタログ、ダイレクトメール、ホームページなどの表現媒体に特定のコンセプトに基づいてグラフィックデザインを作成するには、コンセプトの把握、写真や各種イラストなどの図版の選択、リード、キャッチコピーあるいは本文などの文章の創作、ホワイトスペースを含めたレイアウトの選定といった各種の専門的な作業を必要とする。そのため、グラフィックデザインを利用するユーザは、通常、グラフィックデザインに関する専門的な知識と長年の経験及び豊かな感性を備えたスタッフが在籍するデザイン事務所にグラフィックデザインの作成を依頼することになる。
【0003】
しかしながら、頻繁にグラフィックデザインを利用する場合、その都度デザイン事務所にグラフィックデザインの作成を依頼しなければならず煩雑であり、ユーザ自らが簡易に見栄えのよいグラフィックデザインを作成することができるツールが望まれている。このような要望から、近年、特定の用途に用いられる代表的なグラフィックデザインを作成するために用いられる型(テンプレート)の電子データ(テンプレートデータ)が市販されるようになってきている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2000−99500号公報(第4−6頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したテンプレートデータは、特定の用途に適したグラフィックデザインを作成することを前提にして作られたものであるため、様々な用途に適したグラフィックデザインを作成するためには多数のテンプレートデータが必要になる。そこで、多数のテンプレートデータをセットにしたデータ群をユーザに提供する方法が用いられるが、グラフィックデザインはその様式や造形によって見る者に対して与える効果が大きく異なるため、単に多数のテンプレートデータを集めたデータ群をユーザに提供しても、それらがグラフィックデザインの様式や造形を考慮して選別されたものでなければ各々の用途に対して効果的なグラフィックデザインを作成することはできない。
【0006】
そこで、本願発明者は先願(特願2004−304535)において、グラフィックデザインの特徴を示す特定の要素に基づいて、グラフィックデザインを用途に対応付けられた複数のカテゴリーに分類し、各々のカテゴリーに対して少なくとも1つのテンプレートデータが含まれるようにデータ群を作成する方法を提案している。
【0007】
このような方法で構成された複数のテンプレートデータを用いることによって様々な用途に適したグラフィックデザインを作成することができるが、多数の特定の要素に基づいてカテゴリーを分類するとカテゴリーの数が多くなり、それに伴ってテンプレートデータの数も増えるために、多数のテンプレートデータの中から所望のグラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを抽出するのは容易ではなく、テンプレートデータの検索に時間がかかるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、多数のテンプレートデータの中から所望のグラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを検索するために利用される管理データを生成する管理データ生成装置及び管理データ生成プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の管理データ生成装置は、テンプレートデータに予め記録されたレイアウト情報に基づいて、グラフィックデザインの特徴を示す1以上の特定の要素に対する評価値を特定する第1の手段と、前記評価値を前記テンプレートデータに対応付けて管理データに記録、又は、前記評価値を前記テンプレートデータのヘッダに記録する第2の手段と、を少なくとも備えるものであり、前記レイアウト情報とは、図版を嵌め込む図版枠、文字を嵌め込む文字枠、前記図版又は前記文字の少なくとも一つに対する配置、サイズ又は形態に関する情報とすることができる。
【0010】
本発明においては、前記テンプレートデータに記録された前記図版枠の数量を特定する手段を備え、前記第2の手段では、前記図版枠の数量を前記テンプレートデータに対応付けて前記管理データに記録、又は、前記図版枠の数量を前記テンプレートデータのヘッダに記録する構成とすることができる。
【0011】
また、本発明においては、前記第2の手段では、前記図版枠で囲まれる領域、前記文字枠で囲まれる領域、前記図版、前記文字又は背景と、五役色を構成する主役色、脇役色、支配色、融合色又はアクセント色との関係を示す情報を前記テンプレートデータに対応付けて前記管理データに記録、又は、前記情報を前記テンプレートデータのヘッダに記録する構成とすることもできる。
【0012】
また、本発明においては、前記特定の要素は、文字に対する図版の視覚的な強さを規定する”視覚度”、前記媒体内の領域に対する図版の占有面積比率を規定する”図版率”、嵌め込まれた文字の大小差を規定する”文字のジャンプ率”、嵌め込まれた図版の大小差を規定する”写真のジャンプ率”、前記媒体内の領域に設けられたグリッド線に対する拘束度合いを規定する”グリッド拘束率”、前記媒体内の領域に対する文字及び図版を嵌め込む領域の面積比率を規定する”版面率”、文字の揃え位置を規定する”構成の3原型”、書体のタイプ、太さ、大きさ、字間、行間又は字詰めを規定する”書体のイメージ”の中から選択される1以上の要素を含むことが好ましい。
【0013】
また、本発明の管理データ生成プログラムは、コンピュータを、少なくとも、
テンプレートデータに予め記録されたレイアウト情報に基づいて、グラフィックデザインの特徴を示す1以上の特定の要素に対する評価値を特定する第1の手段、前記評価値を前記テンプレートデータに対応付けて管理データに記録、又は、前記評価値を前記テンプレートデータのヘッダに記録する第2の手段、として機能させるものである。
【0014】
このように、本発明の構成によれば、各々のテンプレートデータに記録されたレイアウト情報に基づいて、又は、各々のテンプレートデータに対して入力されたキーワードに基づいて、1以上の特定の要素に対する評価値が特定され、また、必要に応じて各々のテンプレートデータに記録された図版枠の数量や、図版枠や文字枠で囲まれる領域、図版や文字、背景と五役色との関係を示す情報が特定され、評価値と必要に応じて上記図版枠の数量と上記五役色の情報とがテンプレートデータに対応付けて管理データに記録され、又は、評価値と必要に応じて上記図版枠の数量と上記五役色の情報とがテンプレートデータのヘッダに記録されるため、この管理データやヘッダに記録された情報を利用して、多数のテンプレートデータの中から所望のグラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを簡単に検索することができるようになる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の管理データ生成装置及び管理データ生成プログラムによれば、多数のテンプレートデータの中から所望のグラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを簡単に検索することができる。
【0016】
その理由は、各々のテンプレートデータに記録されたレイアウト情報に基づいて、グラフィックデザインの特徴を示す1以上の特定の要素に対する評価値を特定し、評価値などをテンプレートデータに対応付けて管理データに記録し、また、評価値などをテンプレートデータのヘッダに記録するため、該評価値によってテンプレートデータの検索が可能になるからである。
【0017】
また、レイアウト情報に基づいて特定できない評価値がある場合には、予め記憶されたテーブルを参照して、各々のテンプレートデータに対して入力されたキーワードに基づいて上記特定の要素に対する評価値を特定したり、上記評価値に加えて、各々のテンプレートデータに記録された図版情報を嵌め込む図版枠の数量や、図版枠や文字枠で囲まれる領域、図版や文字、背景と五役色との関係を示す情報を特定し、評価値に加えて、図版枠の数量や五役色の情報などを管理データ又はテンプレートデータのヘッダに記録するため、更にテンプレートデータの検索が容易になるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
従来技術で示したように、本願発明者は先願において、グラフィックデザインの特徴を示す特定の要素に基づいて、グラフィックデザインを用途に対応付けられた複数のカテゴリーに分類し、各々のカテゴリーに対して少なくとも1つのテンプレートデータが含まれるようにデータ群を作成する方法を提案しているが、本発明では、更に、上記方法で構成されたデータ群の中から所望のグラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを簡単に検索できるようにするための管理データを生成することを特徴としている。
【0019】
ここで、本発明の管理データの生成に利用する上記特定の要素について説明する。この特定の要素としては、様式の基本原則と、グラフィックデザインの造形の基本原則とがあり、様式の基本原則としては、例えば、視覚度、図版度、文字のジャンプ率、写真のジャンプ率、グリッド拘束率、版面率、構成の3原型、書体のイメージなどが挙げられる。
【0020】
”視覚度”とは、文字に対してイラストや写真などの絵的な要素がおこす視覚的な強さであり、例えば、図10に示すように、文字だけの構成では視覚度が低くなり、逆に写真やイラストを盛り込んだ構成では視覚度は高くなる。
【0021】
また、”図版率”とは、紙面におけるイラストや写真などの図版の占有面積比率であり、例えば、図11に示すように、紙面全体を文字だけで埋めつくす構成では図版率は低くなり、写真やイラストなどの図版だけで文字がない構成では図版率は高くなる。この図版率は0〜100%までの数値で表すことができる。
【0022】
また、”文字のジャンプ率”とは、紙面に嵌め込まれた文字の大小差であり、例えば、図12に示すように、文字のジャンプ率が低くなると、上品、落ち着き、格調高い、静かなどの印象を与えるデザインとなり、文字のジャンプ率が高くなると、親しみ、活気、楽しさ、賑やかさ、ダイナミックなどの印象を与えるデザインとなる。
【0023】
また、”写真のジャンプ率”とは、紙面に嵌め込まれた写真の大小差であり、例えば、図13に示すように、写真のジャンプ率が低くなると、実用的、穏やか、静か、落ち着き、上品などの印象を与えるデザインとなり、写真のジャンプ率が高くなると、情緒的、シャープ、歯切れ、すっきりなどの印象を与えるデザインとなる。
【0024】
また、”グリッド拘束率”とは、レイアウト用紙上のグリッド線への拘束度であり、例えば、図14に示すように、グリッド拘束率が低くなると、柔らかさ、自由、楽しさ、女性的、活気、大胆、不安定、親しみなどの印象を与えるデザインとなり、グリッド拘束率が高くなると、堅い、落ち着き、理性的、男性的、無難、格調、荘重などの印象を与えるデザインとなる。また、図版の場合は、切り抜き写真はグリッド拘束率が低く、角版写真はグリッド拘束率が高くなる。
【0025】
また、紙面の天地左右に一定の余白(マージン)があり、このマージンの内側の文字や図版を配置するスペースが版面であり、”版面率”とは、紙面全体に対して版面が占める面積比率であり、例えば、図15に示すように、版面率が低く(すなわち余白が多く)なると、情報量が少なくなり、静か、上品、ゆったり、落ち着きなどの印象を与えるデザインとなり、版面率が高く(すなわち余白が少なく)なると、情報量が多くなり、賑やか、活気、忙しい、盛りだくさんなどの印象を与えるデザインとなる。
【0026】
また、”構成の3原型”とは、紙面全体に一群の文字を組む場合の基本組型であり、左右揃え型とセンター揃え型と自然型とがある。左右揃え型では、合理的、標準的、ビジネス向きなどの印象を与えるデザインとなり、センター揃え型では、優雅、上品、格調などの印象を与えるデザインとなり、自然型では、自由、のびのび、元気などの印象を与えるデザインとなる。
【0027】
また、”書体のイメージ”とは、ゴシック体、明朝体、筆文字、新書体などの書体のタイプと、太さ・大きさと、字間・行間・字詰めなどであり、書体のタイプをゴシック体にすると、新鮮、理性的、合理的などの印象を与えるデザインとなり、明朝体にすると、穏やか、中庸などの印象を与えるデザインとなり、筆文字にすると、伝統的、保守的などの印象を与えるデザインとなり、新書体にすると、気軽、斬新などの印象を与えるデザインとなる。また、文字を太くすると、男性的、元気さ、力強さなどの印象を与えるデザインとなり、文字を細くすると、女性的、繊細さ、優雅さ、緻密さなどの印象を与えるデザインとなり、文字を大きくすると、大胆、元気さ、パワー、暗転などの印象を与えるデザインとなり、文字を小さくすると、繊細、シャープなどの印象を与えるデザインとなる。また字間・行間・字詰めには所定のルールがあり、このルールからはずれるとメッセージが届かなくなる場合がある。
【0028】
また、グラフィックデザインの造形の基本原則としては、例えば、主役を明示する、準主役を離す、群化、曖昧さを除く、流れを整理する、余白のバランス、四隅をおさえる、版面線を利用するなどが挙げられる。例えば、”主役を明示する”とは、最も伝えたいポイントを一番に目立たせ、その他を整理することであり、”準主役を離す”とは、2番目に伝えたいポイントを主役から離すことであり、”群化”とは、情報の要素を群化(グループ化)することで形を整理し、すっきりと伝わりやすいデザインにすることであり、”曖昧さを除く”とは、行と行、写真と文字等の間を曖昧にせず、文字と写真の高さや端を揃え、写真・文字の大きさを統一することであり、”流れを整理する”とは、受け手の視線をどのように導くかを考えてその流れに合わせて形を整えることであり、”余白のバランス”とは、最も伝えたいポイントの周りに余白を設けてメッセージを際だたせることであり、”四隅をおさえる”とは、四隅に情報をおいて画面全体を引き締め、安定させることであり、”版面線を利用する”とは、版面線に沿ってレイアウトすることで落ち着いた紙面を作ることである。
【0029】
そして、上記したグラフィックデザインの特徴を示す様式の基本原則や造形の基本原則を規定する特定の要素に基づいてグラフィックデザインを複数のカテゴリーに分類すれば、各々のカテゴリーとグラフィックデザインの用途とを対応付けることができ、所定の用途に対応するカテゴリーに属するテンプレートを用いてグラフィックデザインを作成すれば、該用途に適した効果的なグラフィックデザインを作成できるが、多数のカテゴリーに分類された多数のテンプレートデータの中から上記グラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを検索するのは容易ではない。
【0030】
そこで、本発明では、各々のテンプレートデータに記録されたレイアウト情報に基づいて、又は、各々のテンプレートデータに対して入力されたキーワードに基づいて、グラフィックデザインの分類の基となる特定の要素に対する評価を数値化した評価値を特定し、また、該テンプレートデータに記録された図版枠の数量を特定し、評価値と図版枠の数量とテンプレートデータとを対応付ける情報などを記録した管理データを生成し、また、評価値と図版枠の数量などをテンプレートデータのヘッダに記録し、この管理データやヘッダに記録された情報を利用して、多数のテンプレートデータの中から所望のグラフィックデザインに適したテンプレートデータを検索できるようにしている。以下、その具体的構成について、図面を参照して説明する。
【実施例】
【0031】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る管理データ生成装置及び管理データ生成プログラムについて、図1乃至図9を参照して説明する。図1は、グラフィックデザインを作成するためのテンプレート及び該テンプレートに図版及び文字を嵌め込んで作成されたグラフィックデザインの一例を示す図であり、図2は、管理データ生成装置の構成を模式的に示す図、図3は、その主な機能を示すブロック図である。また、図4は、管理データを生成する手順を示すフローチャート図であり、図5及び図6は表示手段に表示される画面の一例を示す図である。また、図7は、管理データに記述される情報の具体例を示す図であり、図8は、記憶手段に記憶されるテーブルの一例を示す図、図9は、テンプレートデータが記録された記録媒体におけるデータの記録構造を示す図である。
【0032】
図1に示すように、テンプレート1は、新聞、雑誌、各種案内、商品カタログ、ダイレクトメール、ホームページなどの表現媒体内部の領域に、写真やイラストなどの図版を嵌め込むための図版枠2と、文字を埋め込むための文字枠3とがレイアウトされたものであり、このテンプレート1の電子データ(すなわち、図版枠2や文字枠3のレイアウト情報や必要に応じてサンプルの図版データや文字データが記録されたデータ。以下、テンプレートデータと呼ぶ。)がユーザに提供される。そして、該テンプレートデータをコンピュータ端末などにロードし、写真の画像データや所定のアプリケーションで作成したイラストデータなどの図版情報5や図版と共に記載する文字情報6をユーザが指定すると、図版情報5が図版枠2内に嵌め込まれ、文字情報6が文字枠3に嵌め込まれてグラフィックデザイン4が作成され、このグラフィックデザイン4の電子データをプリンタなどの印刷手段などに出力することによりグラフィックデザイン4が上記表現媒体上に表現される。
【0033】
上記テンプレートデータは、特定の用途に対して作成されたものであるため、様々な用途のグラフィックデザインを作成できるように、グラフィックデザインの特徴を示す特定の要素を用いて分類された複数のカテゴリーの各々に対して少なくとも1つのテンプレートデータが存在するように選別されたデータ群がユーザに提供され、ユーザはこのデータ群の中から適切なテンプレートデータを選別してグラフィックデザインの作成を行う。その際、多数のテンプレートデータの中から適切なテンプレートデータを検索するのは容易ではないことから、図2及び図3に示すよう管理データ生成装置7を用いて検索に利用可能な情報を記録した管理データを生成したり、該情報をテンプレートデータのヘッダに記録する。
【0034】
この管理データ生成装置7は、テンプレートデータに記録されたレイアウト情報に基づいて、又は、テンプレートデータに対して入力された各々のキーワードに基づいて、1以上の特定の要素に対する評価値を特定する評価値特定手段12と、必要に応じて、テンプレートデータに記録された図版情報を嵌め込む図版枠の数量(すなわち、テンプレートに嵌め込み可能な写真点数)を特定する図版数特定手段13と、評価値と図版枠の数量とテンプレートデータとを対応付ける情報などを記録した管理データを生成、又は、評価値と図版枠の数量などをテンプレートデータのヘッダに記録するデータ生成手段14と、テンプレートデータに対するキーワードの入力などを行うための操作手段9と、テンプレートの表示などを行う表示手段8と、キーワードと1以上の特定の要素に対する評価値との対応関係を規定するテーブルなどを記録する内部記憶手段15と、複数のテンプレートデータで構成されるデータ群が記録されたCD−R/RWやDVD±R/RW、DVD−RAM、HD−DVD、Blu−rayディスク等の記録媒体16を装填する記録媒体装填手段10と、これらの手段を制御する制御手段11とを備えている。なお、上記各手段は、管理データ生成装置7にハードウェアとして構成されていてもよいし、コンピュータを、評価値特定手段12及びデータ生成手段14、又は評価値特定手段12、図版数特定手段13及びデータ生成手段14として機能させる管理データ生成プログラムとして構成し、該管理データ生成プログラムを管理データ生成装置7にインストールして実行する構成としてもよい。
【0035】
以下、上記構成の管理データ生成装置7を用いて、複数のテンプレートデータの中から所望のグラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを検索するための管理データを生成する方法について説明するが、その前に、本発明の理解を容易にするために、複数のテンプレートデータをセットにしたデータ群を生成する手順について説明する。
【0036】
まず、デザイン作成装置を用いて図版枠2及び文字枠3が用途に応じて適切に配置された複数のテンプレート1を作成し、各々のテンプレート1をユーザのコンピュータ端末などで動作させるためのテンプレートデータを生成する。このテンプレートデータは上述したように図版枠2や文字枠3のレイアウト情報や必要に応じてサンプルの画像データや文字データが記録されたデータであり、その形式は特に限定されないが、例えば、PowerPointで表示可能なデータ(拡張子がpptのデータ)やAdobe(登録商標)Illustratorで表示可能なデータ(拡張子がepsのデータ)などとすることができる。また、グラフィックデザイン4の出来上がりのイメージを掴みやすくするために、テンプレート1内部の領域や図版枠2で囲まれる領域、文字枠3で囲まれる領域の少なくとも1つは色彩のない明度のみのグレースケールで表示されるようにすることが好ましい。
【0037】
次に、上述したグラフィックデザインの特徴を示す様式の基本原則又は造形の基本原則を規定する特定の要素の中から選択した1以上の特定の要素に基づいてグラフィックデザイン4を複数のカテゴリーに分類し、各々のカテゴリーに対して少なくとも1つのテンプレートデータを選別する。
【0038】
そして、選別した複数のテンプレートデータでデータ群を構成し、該データ群を記録媒体16に書き込んだり、該データ群を通信ネットワークを介してサーバなどに記録させ、該データ群又は該データ群が記録された記録媒体16と、必要に応じてテンプレートデータを紙媒体などの直接目視が可能な媒体に出力した印刷物とをセットにしてユーザに提供する。
【0039】
上記手順でデータが書き込まれた記録媒体16におけるデータの記録構造は、例えば、図9に示すようになり、PowerPoint用のテンプレートデータを生成した場合は、図9(a)に示すように、各々のカテゴリーに対してフォルダ(Category1など)が生成され、その中に該カテゴリーに属する少なくとも1つのテンプレートデータ(PP-C1-001.pptなど)が格納される。また、Adobe(登録商標)Illustrator用のテンプレートデータを生成した場合は、図9(b)に示すように、各々のカテゴリーに対してフォルダ(Category1など)が生成され、その中に該カテゴリーに属する少なくとも1つのテンプレートデータ(AI-C1-001.epsなど)が格納される。
【0040】
次に、このようにして作成されたデータ群の中から所定のグラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを検索するために利用される管理データを生成する具体的手順について、図4のフローチャート図を参照して説明する。
【0041】
まず、ステップS101で、記録媒体16に記録されたデータ群又は通信ネットワークを介してサーバなどに記録されたデータ群の中から順にテンプレートデータを読み取る。次に、ステップS102で、評価値特定手段12は、読み取ったテンプレートデータを分析し、該テンプレートデータに記録された図版枠2や文字枠3のレイアウト情報を抽出し、ステップS103で、そのレイアウト情報に基づいて、1以上の特定の要素に対する評価値を特定する。
【0042】
具体的に説明すると、文字枠3が多くなると視覚度が低くなり、図版枠2が多くなると視覚度が高くなることから、図版枠2と文字枠3の数量を比較して視覚度に対する評価値を、例えば5段階評価で特定する。また、文字情報が多くなると図版率は低くなり、図版情報が多くなると図版率は高くなることから、図版枠2と文字枠3の数量やサイズを比較して図版率に対する評価値を特定する。同様に、文字枠3に記載する文字の大小差に基づいて文字のジャンプ率に対する評価値を特定し、図版枠2に嵌め込む図版の大小差に基づいて写真のジャンプ率に対する評価値を特定し、図版枠2及び文字枠3のグリッド線への拘束度合いに基づいてグリッド拘束率に対する評価値を特定し、紙面全体に対する文字枠3や図版枠2の占有面積に基づいて版面率に対する評価値を特定し、文字揃えの型に基づいて構成の3原型に対する評価値を特定し、文字の書体や太さ、字間・行間・字詰めなどに基づいて書体のイメージに対する評価値を特定する。
【0043】
上記手順に従って1以上の特定の要素に対する評価値を特定することが可能であるが、例えば、文字枠3に記載する文字情報が確定していなければ、文字のジャンプ率に対する評価値や構成の3原型に対する評価値、書体のイメージに対する評価値などを特定することができず、図版枠2に嵌め込む図版情報が確定していなければ、写真のジャンプ率に対する評価値などを特定することができない。そこで、そのような場合を考慮して、ステップS104で、全ての評価値を特定できたかを判断し、特定できない評価値がある場合はユーザにキーワードを入力させて評価値を特定できるようにしている。
【0044】
その場合、制御手段11は、表示手段8に例えば図5(a)に示すようなキーワード入力画面17を表示させる。このキーワード入力画面17には、表示されたテンプレートに関する文言(キーワード)を入力する枠が設けられており、ステップS105で、ユーザは操作手段9を操作して該テンプレートのイメージを現すキーワードを入力する。
【0045】
そして、ステップS106で、評価値特定手段12は、予め内部記憶手段15に記憶されたテーブルを参照して、入力された各々のキーワードに基づいて特定の要素に対する評価値を特定する。具体的に説明すると、内部記憶手段15には、図8に示すように、各種キーワードと特定の要素に対する評価値とを対応付けるテーブルが記憶されており、例えば、”親しみ”というキーワードを入力した場合、実施形態で示したように、このキーワードには特定の要素の中の文字のジャンプ率が対応しており、文字のジャンプ率が高くなるに従って親しみやすいイメージになることから、文字のジャンプ率に対する評価値を高い値(例えば5段階で評価した場合は5など)に設定する。
【0046】
なお、このキーワードは少なくとも1つ入力されていればよいが、該当するテンプレートデータを絞り込むことができるように複数のキーワードを入力してもよい。例えば、”親しみ”、”情緒的”、”繊細”という3つのキーワードを入力した場合、各々のキーワードには特定の要素の中の文字のジャンプ率、写真のジャンプ率、文字の大きさが対応しており、文字のジャンプ率が高くなるに従って親しみやすいイメージ、写真のジャンプ率が高くなるに従って情緒的なイメージ、文字が小さくなるに従って繊細なイメージになることから、文字のジャンプ率及び写真のジャンプ率に対する評価値を高い値(同様に5段階で評価した場合は5)に、文字の大きさに対する評価値を低い値(同様に5段階で評価した場合は1など)に設定する。
【0047】
また、上記テーブルで規定されていないキーワードが入力される場合も考えられる。その場合の方法としては、例えば、”別のキーワードを入力してください”などのメッセージを表示してもよいし、入力可能なキーワードを列記した表などを予めユーザに提示しておき、その中から選択したキーワードを入力させるようにしてもよいし、テンプレートに関する様々な文言と上記テーブルに規定されているキーワードとを対応付ける第2のテーブルを用意しておき、テーブルで規定されていないキーワードが入力された場合は、第2のテーブルを参照して該キーワードをテーブルに規定されたキーワードに変換し、その後、変換されたキーワードに対して特定の要素に対する評価値を特定してもよい。また、キーワード入力画面17に代えて、図5(b)に示すような、テーブルで規定されているキーワードを対比したキーワード選択画面18を表示させ、その中から所望のキーワードを選択させる構成としてもよい。
【0048】
また、上記では、ユーザがキーワードを入力又はキーワードを選択する場合の方法を示したが、ユーザが特定の要素に対する評価値を直接入力することもできる。例えば、ステップS105で図5(a)に示すキーワード入力画面17又は図5(b)に示すキーワード選択画面18を表示する代わりに、図6に示すような、各々の特定の要素に対応付けられた項目の評価値が段階的に設定可能に表示された評価値入力画面19を表示し、1以上の項目に対してユーザにその評価値を入力させる構成とすることもできる。具体的に説明すると、図6中のF1は視覚度に対応し、F2は図版率、F3は文字のジャンプ率、F4は写真のジャンプ率、F5はグリッド拘束率、F6は版面率、F7は文字の大きさ、F8は文字の太さ、F9は文字の書体、F10は構成の3原型に対応しており、ユーザはテンプレートのイメージに関連する項目についてその評価値を入力したり、該当する評価値を選択する。
【0049】
上記評価値を用いることにより所望のグラフィックデザインに適したテンプレートデータを検索することが可能となるが、グラフィックデザインは嵌め込まれる写真などの図版情報によってそのイメージが大きく変化することから、テンプレートに嵌め込み可能な写真点数もテンプレートデータの検索に際して有効な情報となる。そこで、必要に応じて、ステップS107で、図版数特定手段13は、テンプレートデータのレイアウト情報として予め記録されている図版枠2を抽出し、その数量を特定するようにしている。
【0050】
その後、ステップS108で、データ生成手段14は、ステップS103又はS106で特定した特定の要素に対する評価値と、必要に応じてステップS107で特定した図版枠2の数量とテンプレートデータとを対応付ける情報を生成し、該情報などを記録した管理データを生成する。この管理データのデータ構成は特に限定されないが、例えば、図7に示すように、テンプレートデータを特定する情報(ファイル名やパス名など)と、図版枠2の数量と、1以上の特定の要素に対する評価値など(例えば、\PowerPoint\Category1\PP-C1-001.ppt,(IMAGE=2,F1=3,F2=3,F3=5,F4=5,F5=3,F6=3,F7=1,F8=3,F9=3,F10=2),…,など(F1〜F10は特定の要素を示し、対応する数字は特定の要素の評価値を示す。))で構成することができる。また、この管理データのファイル形式は限定されず、ユーザのコンピュータ端末にインストールされているアプリケーションで利用可能な形式であればよく、xml形式やテキスト形式のファイルとしてもよいし、PowerPointやAdobe(登録商標)Illustratorで利用可能な形式のファイルとしてもよいし、メタデータとしてもよい。
【0051】
また、上記では、テンプレートデータを検索するための管理データを新たに生成したが、例えば、テンプレートデータがPowerPoint用のデータや、Adobe(登録商標)Illustrator用のデータなど、ヘッダ領域に情報を付加することができるデータの場合は、上述した情報をテンプレートデータ自体に記録することも可能である。その場合は、管理データを生成する代わりに、又は管理データの生成と共に、データ生成手段14は、ステップS103又はS106で特定した特定の要素に対する評価値と、必要に応じてステップS107で特定した図版枠2の数量などをテンプレートデータのヘッダに記録する処理を行う。この場合においても、ヘッダに記録する情報の具体的構成は特に限定されず、上記評価値と必要に応じて上記図版枠2の数量に加えて、カテゴリーを特定する情報などの他の情報を記録してもよい。
【0052】
また、上記では、管理データ又はテンプレートデータのヘッダに上記評価値と必要に応じて図版枠2の数量とを記録したが、テンプレートデータを検索した後、検索されたテンプレートデータを利用して所望のグラフィックデザインを作成する場合において、テンプレートデータの各々の図版枠2や文字枠3で囲まれる領域、図版情報や文字情報、背景にどのような色を配色するかが重要であり、その場合に主役色と脇役色(引き立て色)と支配色(背景色)と融合色(なじませ色)とアクセント色とで構成される五役色を参照して配色が設定されることから、管理データ又はテンプレートデータのヘッダに、上記評価値と必要に応じて図版枠2の数量とに加えて、各々の図版枠2や文字枠3で囲まれる領域、図版情報や文字情報、背景とこの五役色との関係を示す情報(例えば、所定の文字枠3で囲まれる領域に配色される色を主役色とするなどの情報)を記録することもできる。
【0053】
なお、主役色は配色の中心となる色であり、他の色を選ぶときの基準となる。また、脇役色(引き立て色)は主役を引き立てるための色であり、主役の近くに反対色を置くことによって主役を生かすことができる。また、支配色(背景色)は背景として全体を包み込む色であり、面積が小さくても配色全体の気分を支配することができ、例えば、主役色や脇役色、写真の色との色相差を小さくすると、落ち着き、静かなどといったイメージを想起させ、主役色や脇役色、写真の色との色相差を大きくすると、元気、賑やか、大胆などといったイメージを想起させる。また、融合色(なじませ色)は主役色がその他の色から浮き上がり遊離した際、離れたところに渋めの同系色をおくことによって全体をなじませることができ、例えば、主役色や脇役色、写真の色との色相差を小さく又は主役色や脇役色、写真の色よりも明度を低くすると、落ち着き、静かなどといったイメージを想起させ、主役色や脇役色、写真の色との色相差を大きく又は主役色や脇役色、写真の色よりも明度を高くすると、元気、賑やか、大胆などといったイメージを想起させる。また、アクセント色は主役色や支配色の反対色、又は主役色や支配色との色相差を大きい色、又は主役色や支配色よりも彩度が高い色であり、強い色を小さい面積で散らすことによって配色全体を生き生きさせることができる。
【0054】
次に、ステップS109で、次のテンプレートデータの処理を行う場合は、ステップS101に戻り、同様に次のテンプレートデータを分析し、レイアウト情報に基づいて、又は入力されたキーワードに基づいて評価値を特定すると共に必要に応じて図版枠2の数量を特定し、評価値と必要に応じて図版枠2の数量や上記五役色の情報とをテンプレートデータに対応付けて先に生成した管理データに記録し、又は評価値と必要に応じて図版枠2の数量や上記五役色の情報などを該テンプレートデータのヘッダに記録する。
【0055】
そして、所定数のテンプレートデータに対する同様の処理を行った後、ステップS110で、生成した管理データを複数のテンプレートデータが記録された記録媒体16に記録したり、複数のテンプレートデータと生成した管理データとをセットにして新たな記録媒体16に記録したり、上記セットを内部記憶手段15や通信ネットワークを介してサーバなどに記録して一連の処理を終了する。
【0056】
このように、本実施例の管理データ生成プログラム及び管理データ生成装置によれば、グラフィックデザインの特徴を示す様式の基本原則や造形の基本原則を規定する特定の要素を用いて分類された複数のカテゴリーの各々に対して少なくとも1つのテンプレートデータを含むように構成されたデータ群を利用する場合に、テンプレートデータに記録されたレイアウト情報に基づいて、又は、テンプレートデータに対してユーザが入力したキーワードに基づいて、1以上の特定の要素に対する評価値が特定され、また、必要に応じてテンプレートデータに記録された図版枠2の数量や図版枠や文字枠で囲まれる領域、図版や文字、背景と五役色との関係を示す情報が特定され、評価値と必要に応じて図版枠2の数量や五役色の情報とがテンプレートデータに対応付けて管理データに記録、又は、評価値と必要に応じて図版枠2の数量や五役色の情報とがテンプレートデータのヘッダに記録されるため、この管理データやヘッダに記録された情報を利用することによって、所望の用途に適したグラフィックデザインを作成するためのテンプレートデータを簡単に検索できるようになる。
【0057】
なお、上記実施例では、特定の要素に基づいて分類されたデータ群の中から所望のグラフィックデザインの作成に適したテンプレートデータを検索するために利用する管理データを生成する場合について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、複数のデータの中から所望のデータを検索するために利用可能な任意のデータを生成する場合に同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】テンプレート及びグラフィックデザインの構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る管理データ生成装置の構成を模式的に示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る管理データ生成装置の主な機能を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係る管理データ生成装置を用いた管理データの生成手順を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の一実施例に係る管理データ生成装置の表示手段に表示される画面構成例(キーワード入力画面及びキーワード選択画面)を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る管理データ生成装置の表示手段に表示される画面構成例(検索条件設定画面)を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係る管理データのデータ構成例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係る管理データ生成装置に記憶されるテーブルの構成例を示す図である。
【図9】本発明の一実施例に係る記録媒体におけるデータの記録構造を示す図である。
【図10】グラフィックデザインの様式の基本原則を規定する要素(視覚度)を説明するための図である。
【図11】グラフィックデザインの様式の基本原則を規定する要素(図版率)を説明するための図である。
【図12】グラフィックデザインの様式の基本原則を規定する要素(文字のジャンプ率)を説明するための図である。
【図13】グラフィックデザインの様式の基本原則を規定する要素(写真のジャンプ率)を説明するための図である。
【図14】グラフィックデザインの様式の基本原則を規定する要素(グリッド拘束率)を説明するための図である。
【図15】グラフィックデザインの様式の基本原則を規定する要素(版面率)を説明するための図である。
【符号の説明】
【0059】
1 テンプレート
2 図版枠
3 文字枠
4 グラフィックデザイン
5 図版情報
6 文字情報
7 管理データ生成装置
8 表示手段
9 操作手段
10 記録媒体装填手段
11 制御手段
12 評価値特定手段
13 図版数特定手段
14 データ生成手段
15 内部記憶装置
16 記録媒体
17 キーワード入力画面
18 キーワード選択画面
19 評価値入力画面
20 グリッド
21 マージン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テンプレートデータに予め記録されたレイアウト情報に基づいて、グラフィックデザインの特徴を示す1以上の特定の要素に対する評価値を特定する第1の手段と、
前記評価値を前記テンプレートデータに対応付けて管理データに記録、又は、前記評価値を前記テンプレートデータのヘッダに記録する第2の手段と、を少なくとも備えることを特徴とする管理データ生成装置。
【請求項2】
前記レイアウト情報とは、図版を嵌め込む図版枠、文字を嵌め込む文字枠、前記図版又は前記文字の少なくとも一つに対する配置、サイズ又は形態に関する情報であることを特徴とする請求項1記載の管理データ生成装置。
【請求項3】
前記テンプレートデータに記録された前記図版枠の数量を特定する手段を備え、
前記第2の手段では、前記図版枠の数量を前記テンプレートデータに対応付けて前記管理データに記録、又は、前記図版枠の数量を前記テンプレートデータのヘッダに記録することを特徴とする請求項2記載の管理データ生成装置。
【請求項4】
前記第2の手段では、前記図版枠で囲まれる領域、前記文字枠で囲まれる領域、前記図版、前記文字又は背景と、五役色を構成する主役色、脇役色、支配色、融合色又はアクセント色との関係を示す情報を前記テンプレートデータに対応付けて前記管理データに記録、又は、前記情報を前記テンプレートデータのヘッダに記録することを特徴とする請求項2又は3に記載の管理データ生成装置。
【請求項5】
前記特定の要素は、文字に対する図版の視覚的な強さを規定する”視覚度”、前記媒体内の領域に対する図版の占有面積比率を規定する”図版率”、嵌め込まれた文字の大小差を規定する”文字のジャンプ率”、嵌め込まれた図版の大小差を規定する”写真のジャンプ率”、前記媒体内の領域に設けられたグリッド線に対する拘束度合いを規定する”グリッド拘束率”、前記媒体内の領域に対する文字及び図版を嵌め込む領域の面積比率を規定する”版面率”、文字の揃え位置を規定する”構成の3原型”、書体のタイプ、太さ、大きさ、字間、行間又は字詰めを規定する”書体のイメージ”の中から選択される1以上の要素を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の管理データ生成装置。
【請求項6】
コンピュータを、少なくとも、
テンプレートデータに予め記録されたレイアウト情報に基づいて、グラフィックデザインの特徴を示す1以上の特定の要素に対する評価値を特定する第1の手段、
前記評価値を前記テンプレートデータに対応付けて管理データに記録、又は、前記評価値を前記テンプレートデータのヘッダに記録する第2の手段、として機能させることを特徴とする管理データ生成プログラム。
【請求項7】
前記レイアウト情報とは、図版を嵌め込む図版枠、文字を嵌め込む文字枠、前記図版又は前記文字の少なくとも一つに対する配置、サイズ又は形態に関する情報であることを特徴とする請求項6に記載の管理データ生成プログラム。
【請求項8】
コンピュータを、更に、前記テンプレートデータに記録された前記図版枠の数量を特定する手段として機能させ、
前記第2の手段では、前記図版枠の数量を前記テンプレートデータに対応付けて前記管理データに記録、又は、前記図版枠の数量を前記テンプレートデータのヘッダに記録することを特徴とする請求項7記載の管理データ生成プログラム。
【請求項9】
前記第2の手段では、前記図版枠で囲まれる領域、前記文字枠で囲まれる領域、前記図版、前記文字又は背景と、五役色を構成する主役色、脇役色、支配色、融合色又はアクセント色との関係を示す情報を前記テンプレートデータに対応付けて前記管理データに記録、又は、前記情報を前記テンプレートデータのヘッダに記録することを特徴とする請求項7又は8に記載の管理データ生成プログラム。
【請求項10】
前記特定の要素は、文字に対する図版の視覚的な強さを規定する”視覚度”、前記媒体内の領域に対する図版の占有面積比率を規定する”図版率”、嵌め込まれた文字の大小差を規定する”文字のジャンプ率”、嵌め込まれた図版の大小差を規定する”写真のジャンプ率”、前記媒体内の領域に設けられたグリッド線に対する拘束度合いを規定する”グリッド拘束率”、前記媒体内の領域に対する文字及び図版を嵌め込む領域の面積比率を規定する”版面率”、文字の揃え位置を規定する”構成の3原型”、書体のタイプ、太さ、大きさ、字間、行間又は字詰めを規定する”書体のイメージ”の中から選択される1以上の要素を含むことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一に記載の管理データ生成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−195666(P2006−195666A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−5644(P2005−5644)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(399027831)株式会社オゼットクリエイティブ (5)
【Fターム(参考)】