説明

管網解析システム

【課題】更新期間毎に網解析用既設導管網データの更新される場合にも、順次蓄積する網解析用物件データを、合理的に更新することができる管網解析システムを得る。
【解決手段】網解析用既設導管網データを格納する第一データベースDB1と、網解析用物件データを格納する第二データベースDB2とを有する基幹サーバ1と、網解析用既設導管網データを更新する第一更新手段M1を備え、網解析用物件データを入力可能な入力手段M5を端末サーバ2に備え、第一更新手段M1による更新処理とともに、第二データベースDB2内の網解析用物件データを更新処理する第二更新手段M2を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設の導管網を代表する網解析用既設導管網データと、当該既設の導管網に設置する物件を代表する網解析用物件データとを使用し、前記物件が前記既設の導管網に追加された追加導管網を代表する網解析用追加導管網データを生成し、管網解析手段により、流体供給源から前記追加導管網を介して流体需要先へ流れる流体の状態を解析する管網解析システムに関し、特に、導管の増設等の現場設置工事が逐次行われ、既設の導管網の状態が逐次変化する大規模導管網の管網解析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
以下の説明では、都市ガスを各需要先(都市ガスを消費する事業者あるいは家庭等)に供給する都市ガス供給導管網を例にとって説明する。
【0003】
都市ガスの供給は、既設の導管網を介して行われるが、例えば、新たな需要先が供給区域内に発生する場合、既設の導管網から新たな導管を引く必要が生じる。
このように既設の導管網に対して追加的に設置される導管及びその導管に付帯する設備(分岐設備、需要設備等)を、本願では「物件」と呼び、「既設の導管網」に対して「該物件」が追加された導管網を「追加導管網」と呼ぶ。
【0004】
既設の導管網に対して物件を設置する場合、ガス事業者は、新たなガス需要に対応できるように、所定の導管及びそれに付帯する設備を既設の導管網に追加した場合に、新たに形成される追加導管網を流れるガスの圧力が所定の圧力以上となることを保障する必要がある。
【0005】
従って、ガス事業者の地区導管部あるいは当該地区導管部により工事を依頼された工事会社は、本願に係る管網解析システムを使用して、追加導管網の管網解析を実行する。この管網解析の目的は、物件の追加に伴い所定のガス需要の増加が発生する状態で、その需要先が属する一定の区域内において、ガス供給源(例えば中圧管の所々に設けられているガバナ)から需要量増大分のガス供給を行ったとして、追加導管網の全体に亘って、所定以上の圧力を維持できる否かの解析である。
【0006】
この種の解析は、導管網を節点及び節点間を連絡する導管を用いて表現し、定常状態でのガス等の流体の流れをコンピュータ・シミュレーションによって行うが、導管網の各節点における圧力や流量を演算する種々のアルゴリズムが開発されており、このアルゴリズムに基づく導管網解析プログラムをパソコン等に搭載することで、特定の導管網における圧力シミュレーションを行うことができる。
【0007】
簡単な演算により導管網解析を可能とするアルゴリズムとして、例えばハーディ・クロス法が挙げられる。この種のアルゴリズムによれば、導管網中に任意のループを選定し、ループの各節点における流体の流入量と流出量は等しいという条件と、ループにおける圧力降下が0であるという条件を満たすように、そのループの任意の導管の流量を仮定しながら各導管の圧力降下を計算することを繰り返し、最終的に導管網中の全てのループについて周回圧力差が実質的に0になったときの導管流量を最適解として、各節点の圧力や各導管の流量を算定する。ハーディ・クロス法等を用いた導管網解析手法については、例えば、下記の特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0008】
また、このような解析手法を使用する場合に、供給するガスの圧力により階層化した導管網を対象とする解析システムについて、出願人らは下記の特許文献3に開示の技術を提案している。
【0009】
従って、上記のような管網解析システムを備えることにより、既設の導管網に新たな物件を設置する場合にも、管網解析を行って適正なガス供給状態を確保することができる。
【0010】
【特許文献1】特開平08−129566号公報
【特許文献2】特開2002−372200号公報
【特許文献3】特開2006−163451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
管網解析システムを使用した検証作業は、従来、ガス事業者の地区導管部や工事会社で行っていた。
一方、既設の導管網に関しては、その全体がガス事業者の本社に設けられる電子地図システムで管理されてきた。この電子地図システムは、ガス事業者の本社に設けられるシステムであり、ガス事業者が関係する全ての需要先に対応した大規模導管網を電子地図データとして保守・管理するものである。この電子地図データは、本社に送られてくる現場設置工事の検収データ(工事会社により実施された工事の検収を確認したデータ)等に基づいて逐次更新されるものであり、現状の既設の導管網の状態を地図形態で忠実に代表する。
【0012】
この電子地図システムと本願に係る管網解析システムとは別システムであり、所定の更新期間毎に、電子地図システムから管網解析システムへ電子地図データが送られ、管網解析システムで、管網解析が可能な網解析用既設導管網データとされ、古いデータが順次、新しいデータに更新される。ここで、この網解析用既設導管網データもまた、ガス事業者が関係する全てのガス供給先に対応した大規模導管網を代表できる網解析用のデータである。
【0013】
さて、先にも示したように、地区導管部等において物件設置の要求が発生した場合、管網解析を行う必要が生じるが、従来、この種の解析は、地区導管部等に設けられている端末サーバを使用して行われていた。
【0014】
その使用に際しては、端末サーバに、前記網解析用既設導管網データから、管網解析の対象とする区域の部分的な網解析用既設導管網データをダウンロードし、この部分的な網解析用既設導管網データを利用して、先の物件設置に対応する解析を行っていた。
【0015】
即ち、新たな物件の設置要求が発生した場合、当該物件に関する網解析用物件データを端末サーバに入力し、その入力データと、先にダウンロードした部分的な網解析用既設導管網データを統合して、物件が既設の導管網に追加された追加導管網を代表する網解析用追加導管網データを生成し、管網解析手段を使用して、その追加導管網を流れるガスの状態を把握することとしていた。
そして、新たな物件の設置要求がある毎に、個々の物件に関する網解析用物件データが、需要先別に識別され、端末サーバ側に蓄積され、管理されていた。このような物件に関しては、実際に施工される場合もあれば、施工されない場合もある。
【0016】
上記のようにシステムが構成されていたために、例えばガス事業者の本社側で、導管網全体の物件データを加味した管網解析を行おうとしても、管網解析を円滑にできないという問題があった。結果、ガス事業者の本社側で、個々の地区導管部が把握している物件データを分析して統括して将来の事業計画の用に供したり、各地域の状況に適合した迅速な対応を本社側で取ろうとしても、円滑にそれが行えないという問題があった。
【0017】
一方、基幹サーバで蓄積される網解析用既設導管網データは、一定期間毎に更新されるが、このような更新が網解析用既設導管網データに対して施されたとしても、その更新後の網解析用既設導管網データと、個々の端末サーバに保持されている物件データとは、関連付けがされていないため、管網解析に共に利用することができるデータである、網解析用既設導管網データ及び網解析用物件データとを経済的に十分に利用し切れないという問題があった。
【0018】
さらに、同じ地区導管部内においても、個々の網解析用物件データは、その物件に係わる使用者個人が入力・運用・維持・管理するものであったために、網解析用物件データを他のシステム使用者が十分に利用しきれないという問題があった。
【0019】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、需要先の増加等に対応して簡便に管網解析を行えるとともに、設置される物件に関する網解析用の物件データが統括的に運用・管理でき、所定の更新期間毎に網解析用既設導管網データの更新が成される場合にも、蓄積されている網解析用物件データを、合理的に更新して利用することができる管網解析システムを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記目的を達成するための本発明に係る、既設の導管網を代表する網解析用既設導管網データと、前記既設の導管網に設置する物件を代表する網解析用物件データとを使用し、前記物件が前記既設の導管網に追加された追加導管網を代表する網解析用追加導管網データを生成し、管網解析手段により、流体供給源から前記追加導管網を介して流体需要先へ流れる流体の状態を解析する管網解析システムの第1特徴構成は、
前記網解析用既設導管網データを格納する第一データベースと、前記網解析用物件データを格納する第二データベースとを有する基幹サーバを備えるとともに、
前記第一データベースに格納される前記網解析用既設導管網データを、前記既設の導管網に施された工事情報を反映した地図データに基づいて更新する第一更新手段を備え、
前記第二データベースに格納する前記網解析用物件データを入力可能な入力手段を、前記基幹サーバに接続される端末サーバに備え、
前記入力手段を介する前記端末サーバでの前記網解析用物件データの入力に基づいて、前記管網解析手段により、前記追加導管網を流れる流体の解析が可能な構成で、
前記第一更新手段による更新処理とともに、前記第二データベース内の網解析用物件データを更新処理する第二更新手段を備えた点にある。
【0021】
上記第1特徴構成によれば、導管網解析システムは、第一データベースと第二データベースとがともに、基幹サーバに備えられる。そして、第一データベースには既設の導管網を代表する網解析用既設導管網データが格納され、第二データベースには物件を代表する網解析用物件データが格納される。
【0022】
導管網解析システムを利用する作業者は、特定の物件を追加された追加導管網の管網解析を行おうとする場合、網解析用物件データを端末サーバの入力手段を使用して入力し、このデータと、基幹サーバの第一データベースからダウンロードされた網解析用既設導管網データとが統合された網解析用追加導管網データを生成させ、それを管網解析の対象とすることで、有用な解析結果を得ることができる。
【0023】
一方、作業者により網解析用物件データが入力されると、このデータは第二データベース内に蓄積される。従って、第二データベースには、端末サーバに入力される網解析用物件データの全てが集められることとなり、第二データベースを介した物件データの一元管理が可能となり、同時に運用が可能となる。結果、作業者によって入力される情報を経済的且つ有用に利用することが可能となるとともに、特定の物件データを入力した特定の作業者のみならず、他の作業者も当該特定の物件データを利用できる。
【0024】
さて、第一データベースに格納される網解析用既設導管網データは、第一更新手段の働きにより、現場工事の作業情況等に従って、その完了分に関してのみ、所定の更新期間毎に更新される。この更新が行われた場合、第二データベースに格納される網解析用物件データの各々に、何ら処理を行わないと、網解析用既設導管網データ及び網解析用物件データ内に、重複して特定の物件を代表するデータが残存し、追加導管網の管網解析を行ううえで不都合を発生する。
これに対して、第一更新手段による更新処理に対応して、この第二データベースに格納された網解析用物件データを整理する第二更新手段を備えておくことにより、網解析用追加導管網データを生成して、追加導管網の解析を行う形態の管網解析システムを円滑に運転できる。
【0025】
本発明に係る管網解析システムの第2特徴構成は、第1特徴構成を備えた管網解析システムにおいて、前記物件の現場設置工事の工事オーダ発行の有無が、前記網解析用物件データの属性データとして関連付けられており、
前記第一更新手段による更新処理とともに、前記第二更新手段が、前記現場設置工事の工事オーダ発行が行われた前記物件を代表する網解析用物件データを第二データベースから削除し、前記現場設置工事の工事オーダ発行が行われていない前記物件を代表する網解析用物件データを第二データベースに残す第二更新処理を実行することにある。
【0026】
この構成の管網解析システムでは、物件の現場設置工事の工事オーダ発行の有無が、網解析用物件データの属性データとして関連付けられている。即ち、各物件について、工事オーダの発行の有無が判明するようにシステムは構築されている。
一方、特定の物件について工事オーダが発行されると、プラクティス上、その物件は現場施工され、設置される。
そこで、この工事オーダの発行を、物件の既設、若しくは未だ計画段階にあるとの判定情報として利用し、更新時に、工事オーダが発行された物件に関しては当該物件の網解析用物件データを削除し、未だ発行されていない物件に関しては当該物件の網解析用物件データを第二データベース内に残す。結果、合理的な基準に従って、第二データベース内の網解析用物件データを整理しながら、システムを運用できる。
【0027】
本発明に係る管網解析システムの第3特徴構成は、第1の特徴構成を備えた管網解析システムにおいて、前記物件の現場設置工事の検収の未完もしくは完了が、前記網解析用物件データの属性データとして関連付けられており、
前記第一更新手段による更新処理とともに、前記第二更新手段が、前記現場設置工事の検収が未完の網解析用物件データを第二データベースに残し、前記現場設置工事の検収が完了した前記物件を代表する網解析用物件データを第二データベースから削除する第二更新処理を実行することにある。
【0028】
この構成の管網解析システムでは、物件の現場設置工事の検収情況(未完か完了か)が、網解析用物件データの属性データとして関連付けられている。即ち、各物件について、検収情況が判明するようにシステムは構築されている。
検収が未完のものに関しては、その物件は未だ計画中であり、検収が完了したものに関しては、その物件は確実に現場施工され、設置されている。
そこで、この検収を、物件の既設、若しくは未だ計画段階にあるとの判定情報として利用し、更新時に、検収が完了した物件に関しては当該物件の網解析用物件データを削除し、未だ完了していない物件に関しては当該物件の網解析用物件データを第二データベース内に残す。結果、合理的な基準に従って、第二データベース内の網解析用物件データを整理しながら、システムを運用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本願に係る管網解析システム100の構成を模式的に示したものであり、このシステム100は、公衆通信網101を介して電気的に接続される基幹サーバ1と複数の端末サーバ2との間で成立する。
【0030】
前記基幹サーバ1はガス事業者の本社等に設置され、ガス事業者がサービスを提供する全域の既設の導管網3(図2は、この既設の導管網3の一部を表示手段M3に表示した画像である)及び設置予定のある物件4(図3は、既設の導管網3に物件4(接続節点c40、流体需要先dを示す需要先節点c41と導管p4とからなる)が追加された追加導管網5を表示手段M3に表示した画像である)を対象として、所定の処理を実行するサーバである。一方、前記端末サーバ2は、ガス事業者の各地域導管部や工事会社に設置されるサーバ2であり、それら部署に属する作業者により使用される。
以下、基幹サーバ1、端末サーバ2の順に説明する。
【0031】
基幹サーバ1
この基幹サーバ1は、データベース(第一データベースDB1、第二データベースDB2)と、所定の演算処理を施す演算処理手段(第一更新手段M1、第二更新手段M2)とを備えて構成されている。本願において「手段」は、コンピュータを構成するハードウェアとソフトウェアとの組合せから成立し、ソフトウェアが格納されて、所定の処理を実行できる機能手段を意味する。
【0032】
第一データベースDB1
第一データベースDB1は、本願にいう網解析用既設導管網データd1を記憶・格納するデータベースである。この網解析用既設導管網データd1を、表示手段M3に表示したものが図2である。
網解析用既設導管網データd1は、ガス事業者がサービスを提供する既設の導管網3の全体に関して、この導管網3を成す個々のガス供給源s、導管p、ガス需要先d及びこれらを接続する節点cが、それぞれデータを成す要素としてリスト化されたものである。
ここで導管網の管網解析では、先に説明したように、導管網は導管pと節点c(この節点においては、ガス圧(流体圧力)、ガス流量(流体流量)とガス需要量(流体需要量)が決まる)の組合せとして表現されるが、ガス供給源sは、供給圧が一定で、その需要量が任意所定の負の値として設定可能な節点cの一種(圧力固定節点)とされる。ガス需要先dは、供給圧は任意の値を取ることができ、その需要量が任意所定の正の値として設定可能な節点cの一種(需要固定節点)とされる。従って、網解析用既設導管網データd1は、既設の導管網3について、その節点c(圧力固定節点及び需要固定節点を含む)をリスト化した節点リストデータと、その導管pをリスト化した導管リストデータとの組み合わせとして成立する。
【0033】
各要素s、p、d、cそれぞれに管網解析に必要となる属性データが関連づけられている。
ガス供給源s(圧力固定節点)の場合は、ガス供給圧、ガス需要量の他、節点番号、節点名称(未設定も可)、メッシュNo(位置情報に相当)、ブロックNo、使用状態(使用または不使用)、節点種別(ホルダ、製造所、昇圧機、等)、解析結果出力位置座標、等が属性データとなる。
【0034】
導管pの場合は、管径、導管の長さである延長、導管の種類である管種、左右の各節点番号、導管種別(通常管または異径管)、導管状態(連絡または切断)、解析結果出力位置座標、等が属性データとなる。
【0035】
ガス需要先d(需要固定節点)の場合は、ガス需要量(必要量)の他、節点番号、節点名称(未設定も可)、メッシュNo(位置情報に相当)、ブロックNo、解析結果出力位置座標、等が属性データとなる。
【0036】
節点c(圧力固定節点、需要固定節点でない通常の節点)の場合は、節点番号、節点名称(未設定も可)、メッシュNo(位置情報に相当)、ブロックNo、解析結果出力位置座標、等が属性データとなる。
【0037】
従って、この網解析用既設導管網データd1は、管網解析手段M4に読み込まれて解析の対象とされることにより、ガス供給源sから設定圧で設定供給量のガスが供給される状態で、導管網3を成す各節点c、導管p、ガス需要先dでのガス圧がどのようになるかを演算解析できる。
【0038】
第一更新手段M1
第一データベースDB1に記憶・格納される網解析用既設導管網データd1は、所定の更新期間毎に、第一更新手段M1により更新されるようにシステムは構築されている。
図1に示すように、基幹サーバ1が設置されるガス事業者の本社には、ガス事業者が管轄する全域の既設の導管網3をデータ化した電子地図データdmapが電子地図システム102に保存されている。この電子地図データdmapは、導管網3に関して実行された、全ての設置工事に関して、その工事を反映したデータである。
【0039】
電子地図データdmapは、更新期間(例えば、半年)毎に基幹サーバ1に供給される。そして、第一更新手段M1では、当該更新時点で電子地図データdmapを受け取ると、そのデータdmapを網解析に適した網解析用既設導管網データd1に変換するとともに、第一データベースDB1に格納されている古い網解析用既設導管網データd1を、新たな網解析用既設導管網データd1に更新する。
このようにして、第一データベースDB1には、更新期間毎に既設の導管網3に関して、これを代表できる最新の網解析用既設導管網データd1が保持される。
【0040】
第二データベースDB2
第二データベースDB2は、本願にいう網解析用物件データ(単に物件データと称する場合もある)d2を記憶・格納するデータベースである。この網解析用物件データd2は、設置対象の導管p4と、既設の導管網3との接続点である接続節点c40と、ガス需要先dを示す需要先節点c41との組合せとなり、設置計画の対象となる物件4の全てに関して、物件リストデータとして成立する。節点c及び導管pにおける属性データの関連づけは、先に網解析用既設導管網データd1において説明したと同様である。
【0041】
この網解析用物件データd2の属性データの構造を図4に基づいて説明する。図4では、表示手段M3において、追加導管網5の表示画面上に重ねて、網解析用物件データd2のリストが表示されている。同図に示すように、個々の物件データは、物件番号、物件名、物件の所在(メッシュNo、ブロックNo)、負荷量(需要量に相当する)、工事情報、等を属性データとして備えている。ここで、「工事情報」は、その属性データにチェックがされている状態で、当該物件について、現場設置工事の工事オーダ発行が行われたことを示し、チェックがない状態で工事オーダ発行が未だ行われていないことを示す属性データである。
【0042】
各物件データd2は、端末サーバ2に備えられる入力手段M5から入力可能に構成されており、各端末サーバ2での入力の順に、第二データベースDB2内に網解析用物件データd2のリストが構築・記憶される。
【0043】
従って、この網解析用物件データd2は、管網解析手段M4に読み込まれて、網解析用既設導管網データd1と統合(網解析用既設導管網データに追加)されて追加導管網5を代表する網解析用追加導管網データd3とされることで、ガス供給源s(圧力固定節点)から物件4のガス需要量だけ供給能力を増加させた所定設定量のガスが供給された状態で、追加導管網5を成す各節点c、導管p、ガス需要先d(需要固定節点)でのガス圧がどのようになるかを演算解析することができる。
【0044】
第二更新手段M2
第二データベースDB2に記憶・格納される網解析用物件データd2は、網解析用既設導管網データd1の更新期間毎に、第二更新手段M2により更新されるようにシステムは構築されている。
この第二更新手段M2による更新の形態は、第一更新手段M1により網解析用既設導管網データd1の更新処理が行われるとの更新情報iを受け取ることで(図1参照)、先に各網解析用物件データd2の属性データとして登録されている工事オーダ発行oの有無に基づいて適切な処理を行おうとするものである。具体的には、現場設置工事の工事オーダ発行oが行われた物件4を代表する網解析用物件データd2に関しては、この物件データd2を第二データベースDB2から削除し、現場設置工事の工事オーダ発行oが行われていない物件を代表する網解析用物件データd2に関しては、この物件データd2を第二データベースDB2内に残す。
【0045】
従って、第一更新手段M1、第二更新手段M2による更新が行われた状態において、網解析用追加導管網データd3が生成され、その管網解析を行っても、重複した物件データd2を対象として管網解析を行うことはない。さらに、次の更新までは、網解析用既設導管網データd1が、現実の設置状況に対して確実に工事が完了している既設の導管網3を代表できるデータとなっているため、この情報に基づいて網解析用追加導管網データd3を生成して管網解析をおこなっても、確実に設置されている既設の導管網3を使用する状況での安全サイドの管網解析を行える。
【0046】
端末サーバ2
端末サーバ2は、基幹サーバ1とインターネット等の公衆通信網101を介して接続されており、端末サーバ2から基幹サーバ1にアクセスして、管網解析の対象とする解析区域の網解析用既設導管網データd1を取り込み可能とされているとともに、先に説明した物件データd2の入力を行い、管網解析の対象とする網解析用追加導管網データd3を生成し、管網解析手段M4により、その追加導管網5に関して解析を行えるように構築されている。
【0047】
この端末サーバ2には、図1に示すように、管網解析手段M4、網解析用追加導管網データ生成手段M6、指定手段M7、入力手段M5、出力手段M8(表示手段M3を含む)、及び記憶手段M9が備えられている。
【0048】
管網解析手段M4
管網解析手段M4は、所定の導管網5を対象として、その導管網5内に設定されている流体供給源(ガス供給源s)から所定の圧力で所定量の流体が供給され、設定量の流体の需要が各流体需要先(ガス需要先d)で行われた場合に、各導管p、これら導管pを接続する節点cにおいて、流体の状態である流体圧力がどのようになるかを演算する手段である。この種の手段で採用できる管網解析方法としては、ハーディ・クロス法が代表的であり、本願の管網解析システム100では、管網解析手段M4は、この方法を採用する。
【0049】
この方法では、先にも説明したように、導管網中に任意のループを選定し、ループの各節点における流体の流入量と流出量は等しいという条件と、ループにおける圧力降下が0であるという条件を満たすように、そのループの任意の導管の流量を仮定しながら各導管の圧力降下を計算することを繰り返し、最終的に導管網中の全てのループについて周回圧力差が実質的に0になったときの導管流量を最適解として、各節点の圧力を算定する。
【0050】
さらに具体的には、解析の対象とする導管網において、その節点リストデータ、導管リストデータを使用して導管ツリーを作成し、別途設定される計算パラメータ(ガス比重、温度、最大計算回数、収束条件等)を使用して、導管網の導管ツリーの抵抗係数を設定し管網解析を実行する。
【0051】
この管網解析手段M4へは、本願管網解析システム100では、次に説明する網解析用追加導管網データ生成手段M6により生成された網解析用追加導管網データd3が送られてきて、追加導管網5が具体的な管網解析の対象とされる。
【0052】
網解析用追加導管網データ生成手段M6
この網解析用追加導管網データ生成手段M6は、物件4が既設の導管網3に追加された追加導管網5を代表する網解析用追加導管網データd3を生成する手段であり、基幹サーバ1に備えられている第一データベースDB1から解析対象とする解析区域の網解析用既設導管網データd1を取り込み、別途,入力手段M5を介して入力される網解析用物件データd2を、網解析用既設導管網データd1に追加・統合することで、追加導管網5(図3参照)を代表する網解析用追加導管網データd3を生成する。
ここで、既設の導管網3と物件4との接続に関しては、物件データd2側にその物件4を構成する導管pと節点c(接続節点c40と需要先節点c41)とが規定されているため、両データの統合はリストに追加する形式で、容易に実行できる。また、接続節点c40が設けられる導管は2分され、2分された導管それぞれの一方の端部に接続節点c40が規定される。
【0053】
このようにして生成された網解析用追加導管網データd3は、管網解析手段M4に送られ、解析の対象とすることができる。
【0054】
指定手段M7
この指定手段M7は、管網解析手段M4を使用して解析の対象とする既設の導管網3の解析区域を指定するための手段である。端末サーバ2を使用して管網解析を行おうとする作業者は、指定手段M7において、例えば、A市、a区と言った、解析対象とする解析区域を指定する。指定手段M7で解析区域が指定されると、端末サーバ2は、基幹サーバ1の第一データベースDB1へアクセスし、その解析区域を対象とする網解析用既設導管網データd1を取得する。
この網解析用既設導管網データd1は、端末サーバ2の記憶手段M9に記憶され、管網解析の用に供される。
【0055】
入力手段M5
この入力手段M5は、管網解析手段M4を使用して解析の対象とする物件4に関する情報を入力するための手段である。端末サーバ2を使用して管網解析を行おうとする作業者は、入力手段M5において、例えば、設置予定の物件4に関して、その網解析用物件データd2を入力する。入力データとしては、物件4が関係する新たに設置される導管p及び接続節点c40と需要先節点c41の情報が含まれている。
【0056】
端末サーバ2に網解析用物件データd2が入力されると、端末サーバ2から基幹サーバ1に、当該網解析用物件データd2が送られ、第二データベースDB2内にリスト化されて記憶・格納される。記憶・格納に際しては、各網解析用物件データd2は基幹サーバ1にデータが送られてきた受付順に格納され、先に図4で説明したような網解析用物件データd2のリストとして記憶される。
【0057】
端末サーバ2では、先に指定手段M7により取り込まれた解析区域を対象とする網解析用既設導管網データd1と、入力手段M5により入力された網解析用物件データd2とを、網解析用追加導管網データ生成手段M6に送り、網解析用追加導管網データd3が生成され、そのデータd3を使用して管網解析手段M4が管網解析を行い、その解析結果が出力手段M8から出力可能とされている。
【0058】
以下、管網解析システムの働きに関して、図5、図6、図11に示すフローチャートを使用して説明する。
【0059】
管網解析
既設の導管網3に物件4を設置する場合の作業・処理フローを図5に示した。
端末サーバ2を使用して管網解析を行おうとする作業者は、指定手段M7において、解析対象とする解析区域を指定する(ステップ#1)。指定手段M7で解析区域が指定されると、端末サーバ2は、基幹サーバ1の第一データベースDB1へアクセスし、その解析区域を対象とする網解析用既設導管網データd1を取得する。
【0060】
端末サーバ2を使用して管網解析を行おうとする作業者は、入力手段M5において、その網解析用物件データd2を入力する(ステップ#2)。
端末サーバ2に物件データd2が入力されると、端末サーバ2から基幹サーバ1に、当該網解析用物件データd2が送られ、第二データベースDB2内に網解析用物件データd2がリスト形態で記憶・格納される。
【0061】
端末サーバ2においては、先に指定手段M7により取り込まれた解析区域を対象とする網解析用既設導管網データd1と、入力手段M5により入力された網解析用物件データd2とを、網解析用追加導管網データ生成手段M6に送り、網解析用追加導管網データd3が生成される(ステップ#3)。
【0062】
生成された網解析用追加導管網データd3を使用して管網解析手段M4が管網解析を行う(ステップ#4)。
【0063】
管網解析手段M4により得られた解析結果は出力手段M8に送られ、端末サーバ2から出力される(ステップ#5)。
このようにして、作業者は端末サーバ2において解析結果を利用できるとともに、個々の網解析用物件データd2は、基幹サーバ1に設けられる第二データベースDB2に記憶・格納され、自由に利用可能となる。
【0064】
網解析用物件データの入力
物件4を設置する場合の作業・処理フローを図6に示した。
端末サーバ2を使用して管網解析を行おうとする作業者は、指定手段M7において、解析対象とする解析区域を指定する(図5のステップ#1)。
この指定入力により、解析区域を対象とする網解析用既設導管網データd1が取得され、それが、図2に示すように表示手段M3に表示される(ステップ#21)。
【0065】
上記の表示状態において、作業者が入力手段M5を起動することで、図7に示す物件管理メニューが表示される(ステップ#22)。そして、物件が新規作成物件であるため、「新規作成」を選択し、さらに図8に示す物件登録開始画面において「開始」を選択する(ステップ#23)。
【0066】
この状態で、作業者は、図2に示す表示画像上で、物件4を成す、導管p4、及び節点(接続節点c40、需要先節点c41)を入力できる。この入力操作に従って、入力手段M5は、上記導管p4、節点(接続節点c40、需要先節点c41)からなる物件4に対応するデータ領域を確保する。具体的な作業者の作業は、接続節点c40の指定入力、接続節点c40から導管p4の引き出し操作入力、その端点の需要先節点c41としての指定入力となる(ステップ#24)。このようにして、最終的に表示される画像が図9である(ステップ#25)。さらに、接続節点c40、導管p4、需要先節点c41が、その導管網を代表する節点リストデータ、導管リストデータに追加される。この時、接続節点c40により2分された既設の導管網の導管は、2分された導管に置き換えられる。
【0067】
作業者が図9に示される「停止」を選択することで、表示画像は、図10に示す属性保存画面に移る(ステップ#26)。このステップにおいて、物件データd3の属性データとして、物件番号、物件名、物件の所在(メッシュNo、ブロックNo)、負荷量(需要量)、工事オーダ発行の有無が入力できる。結果、先に図4で説明した網解析用物件データd3のリストが、最終的に表示される(ステップ#27)。
【0068】
データ更新
網解析用既設導管網データd1及び網解析用物件データd2の更新処理フローを図11に示した。
この更新処理フローは、網解析用既設導管網データd1の更新、網解析用物件データd2の更新を含み、両更新処理は、更新期間毎(例えば半年毎)に実行される。
図11において、左側に示されているのが網解析用既設導管網データd1の更新処理であり、右側に示されるのが網解析用物件データd2の更新処理である。
【0069】
網解析用既設導管網データd1の更新処理
システム100においては、上記の更新期間が管理されており、更新期間の到来に伴って、基幹サーバ1は、ガス事業者が保持している既設の導管網3に関する電子データである電子地図データdmapを取得する(ステップ#10)。
電子地図データdmapを取得すると、第一更新手段M1は、このデータを管網解析に適合した状態に変換し(ステップ#11)、第一データベースDB1内に記憶・格納されている網解析用既設導管網データd1を、新しいデータに更新する(ステップ#12)。
このようにして、システムは網解析用既設導管網データd1として、更新期間毎に更新されたデータを利用できる。
【0070】
一方、新たな更新期間が到来しない間は、第二データベースDB2には、端末サーバ2から網解析用物件データd2が逐次入力され(ステップ#15)、リスト化された網解析用物件データが蓄積される(ステップ#16)。
【0071】
この網解析用物件データd2のそれぞれには、その属性データとして工事オーダ発行の有無欄が設けられているため、工事オーダが発行されると、地区事業部若しくは工事会社の作業員により、この欄に工事オーダが発行されたとのチェックが入力される(ステップ#17)。
【0072】
そして、更新期間が満了した場合、第一更新手段M1による更新処理が実行されるとともに、第二更新手段M2に第一データベースDB1側の更新を行なうとする更新情報iが送られ、第二更新手段M2により更新処理が実行される(ステップ#18:yes)。
この更新処理は、前回の更新後において第二データベースDB2内に残されている網解析用物件データd2及び前回の更新後に新たに追加された全ての網解析用物件データd2を対象として実行するものであり、結果的に、第二データベースDB2に格納されている全ての網解析用物件データd2について、以下の処理を行うものとなる(#19−1、#19−2、#19−3、ここで、「I」は、網解析用物件データd2の順を示す)。
【0073】
先に説明したように、各網解析用物件データd2の工事オーダ発行oに関する属性データに基づいて、現場設置工事の工事オーダ発行oが行われた物件を代表する網解析用物件データd2に関しては(ステップ#20:yes)、この網解析用物件データd2を第二データベースDB2から削除し(ステップ#21)、現場設置工事の工事オーダ発行oが行われていない物件を代表する網解析用物件データd2に関しては(ステップ#20:no)、この物件データd2を残す(ステップ#22)。
このようにして、更新期間毎に、網解析用既設導管網データd1及び網解析用物件データd2の更新処理を、適正に実行することができる。
【0074】
〔別実施形態〕
(1) 上記の実施の形態にあっては、導管網を介して流体供給源から流体需要先へ送られる流体が都市ガスである例を示したが、流体としては、上水等であってもよい。
(2) 上記の実施の形態にあっては、網解析用追加導管網データ生成手段及び管網解析手段をそれぞれの端末サーバに備え、端末サーバ側で解析区域の管網解析を行うものとしたが、基幹サーバ側に備えて、網解析用追加導管網データの生成、その管網解析を、基幹サーバで実行し、解析結果を端末サーバに送り出力手段で出力するものとしてもよい。
(3) 上記の実施の形態にあっては、物件が、導管、接続節点、需要先節点から成る例を示したが、当然に物件が、導管、その両端に設けられる接続節点であってもよい。さらに、上記の実施の形態では、物件が追加される場合に関してのみ説明したが、官網解析システムの機能として、物件の追加機能に加えて、物件の変更、物件の削除機能を有していてもよい。
(4) 上記の実施の形態にあっては、物件の現場設置工事の工事オーダの発行に基づいて、第二データベース内の網解析用物件データの保存維持乃至は削除の判断を行うものとしたが、実際に実行される現場工事の検収の未完、完了に基づいて、保存維持乃至は削除を判断するものとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0075】
需要先の増加等に対応して簡便に管網解析を行えるとともに、設置される物件に関する網解析用の物件データが統括的に管理・運用でき、所定の更新期間毎に網解析用既設導管網データの更新が成される場合にも、蓄積されている網解析用物件データを、合理的に更新して利用することができる管網解析システムを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本願に係る管網解析システムの構成を示す機能ブロック図
【図2】既設の導管網を表示した表示画像を示す図
【図3】既設の導管網に物件が追加された追加導管網を表示した表示画像を示す図
【図4】網解析用物件データのリストを示す図
【図5】管網解析のフローを示すフローチャート
【図6】網解析用物件データの入力フローを示すフローチャート
【図7】物件管理メニューを表示した表示画像を示す図
【図8】物件登録開始の選択を表示した表示画像を示す図
【図9】物件登録済みの選択を表示した表示画像を示す図
【図10】網解析用物件データの属性データの入力画面を示す図
【図11】データ更新フローを示すフローチャート
【符号の説明】
【0077】
1 基幹サーバ
2 端末サーバ
3 既設の導管網
4 物件
5 追加導管網
100 導管網解析システム
101 公衆通信網
102 電子地図システム
DB1 第一データベース
DB2 第二データベース
M1 第一更新手段
M2 第二更新手段
M3 表示手段
M4 管網解析手段
M5 入力手段
M6 網解析用追加導管網データ生成手段
M7 指定手段
M8 出力手段
M9 記憶手段
d ガス需要先(需要固定節点)
d1 網解析用既設導管網データ
d2 網解析用物件データ
d3 網解析用追加導管網データ
dmap 電子地図データ
c 節点
c40 接続節点
c41 需要先節点
i 更新情報
s ガス供給源(圧力固定節点)
p 導管
p4 物件の導管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設の導管網を代表する網解析用既設導管網データと、前記既設の導管網に設置する物件を代表する網解析用物件データとを使用し、前記物件が前記既設の導管網に追加された追加導管網を代表する網解析用追加導管網データを生成し、管網解析手段により、流体供給源から前記追加導管網を介して流体需要先へ流れる流体の状態を解析する管網解析システムであって、
前記網解析用既設導管網データを格納する第一データベースと、前記網解析用物件データを格納する第二データベースとを有する基幹サーバを備えるとともに、
前記第一データベースに格納される前記網解析用既設導管網データを、前記既設の導管網に施された工事情報を反映した地図データに基づいて更新する第一更新手段を備え、
前記第二データベースに格納する前記網解析用物件データを入力可能な入力手段を、前記基幹サーバに接続される端末サーバに備え、
前記入力手段を介する前記端末サーバでの前記網解析用物件データの入力に基づいて、前記管網解析手段により、前記追加導管網を流れる流体の解析が可能な構成で、
前記第一更新手段による更新処理とともに、前記第二データベース内の網解析用物件データを更新処理する第二更新手段を備えた管網解析システム。
【請求項2】
前記物件の現場設置工事の工事オーダ発行の有無が、前記網解析用物件データの属性データとして関連付けられており、
前記第一更新手段による更新処理とともに、前記第二更新手段が、前記現場設置工事の工事オーダ発行が行われた前記物件を代表する網解析用物件データを第二データベースから削除し、前記現場設置工事の工事オーダ発行が行われていない前記物件を代表する網解析用物件データを第二データベースに残す第二更新処理を実行する請求項1記載の管網解析システム。
【請求項3】
前記物件の現場設置工事の検収の未完もしくは完了が、前記網解析用物件データの属性データとして関連付けられており、
前記第一更新手段による更新処理とともに、前記第二更新手段が、前記現場設置工事の検収が未完の網解析用物件データを第二データベースに残し、前記現場設置工事の検収が完了した前記物件を代表する網解析用物件データを第二データベースから削除する第二更新処理を実行する請求項1記載の管網解析システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−40849(P2008−40849A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−215200(P2006−215200)
【出願日】平成18年8月8日(2006.8.8)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】