説明

管類コネクタのための紫外線滅菌

注入システム(108)は、挿入される管セットコネクタ(116)を滅菌するよう動作可能な滅菌ポート(130)を含む。滅菌ポート(130)は、非接続状態の管セットコネクタ(116)が挿入されてもよい単一の滅菌ポート開口(132)を含んでよい。滅菌ポート(130)は、管セットコネクタ(116)が滅菌ポート(130)内に配置されるときに、紫外線放射で管セットコネクタ(116)を照射できる紫外線光源(158)を含んでよい。滅菌ポート(130)は、滅菌ポート(130)から漏出してよい紫外線光の量を低減するように、挿入された管セットコネクタ(116)および/または管セットコネクタ(116)に接続された管類(118)の周囲を閉鎖できる可動部材または扉(136)を含んでよい。管セットコネクタ(116)が滅菌ポート(130)に挿入されているかどうかを決定するように、センサ(194)が含まれてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、35 U.S.C.§119(e)に基づき、「ULTRAVIOLET TUBING AND TIP STERIZER」と題された、2008年7月29日に出願された、係属中の米国仮特許出願第61/084,554に対する優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、概して、注入システムに関し、より具体的には、管類/先端部紫外線滅菌器を用いた注入システムに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
種々の医療手技は、1つ以上の医用流体が患者に注入されることを要求する。例えば、医用撮像手技はしばしば、おそらく生理食塩水および/または他の流体とともに、患者への造影剤の注入を伴う。他の医療手技は、治療目的で患者に1つ以上の流体を注入することを伴う。自動注入器が、これらの種類の用途に使用されてもよい。
【0004】
自動注入器は概して、一般的にパワーヘッドと呼ばれるものを含む。1つ以上のシリンジが、種々の方式で(例えば、着脱可能に、後方搭載式、前方搭載式、側面搭載式)パワーヘッドに載置されてもよい。各シリンジは、典型的には、シリンジプランジャ、ピストン、または同等物として特徴付けられてもよいものを含む。シリンジプランジャドライバの動作が、シリンジの筒の内側で、およびそれに対して、関連シリンジプランジャを軸方向に前進させるように、それぞれのそのようなシリンジプランジャは、パワーヘッドに組み込まれる適切なシリンジドライバと界面接触する(例えば、接触および/または一時的に相互接続する)ように設計される。1つの典型的なシリンジプランジャドライバは、ネジ山付き主ネジまたは駆動ネジに載置される、ラムの形態である。1つの回転方向への駆動ネジの回転が、1つの軸方向に関連ラムを前進させる一方で、反対の回転方向への駆動ネジの回転は、反対の軸方向に関連ラムを前進させる。
【0005】
自動注入器によって使用されるシリンジは事前充填されてもよく、および/または自動注入器のシリンジを充填するために、バルク流体容器が使用されてもよい。バルク流体容器が利用される場合、シリンジは、バルク流体容器をシリンジと流体的に相互接続させながら、シリンジのプランジャを後退させることによって充填されてもよい。これは、バルク流体(例えば、単一のバルク容器中に供給される複数回用量の流体)の使用は、個別に充填された1回使用のシリンジよりも安価であり得るため、望ましくあり得る。
【0006】
流体の注入を伴う医療手技の一実施例は、患者の内部構造を撮像するために使用される放射線手技等の撮像手技である(例えば、コンピュータ断層撮影法またはCT撮像、磁気共鳴映像法またはMRI、SPECT撮像、PET撮像、X線撮像、血管造影法、光学撮像、超音波撮像)。撮像を補助するために、造影剤が患者に注入されてもよい。典型的には、造影剤は、所定の容積の個々のシリンジに供給される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(概要)
本発明の第1の側面は、自動注入器と、管セットと、紫外線光源を含む滅菌ポートとを含む、注入システムによって提供される。管セットは、自動注入器と流体的に相互接続され、管セットコネクタを含む。紫外線光源は、滅菌ポートの内部に配置される。滅菌ポートは、非接続状態にある管セットコネクタを受容するように動作可能である。滅菌ポートは、管セットコネクタがその中に挿入されると、紫外線光源から放射される紫外線光被爆によって、管セットコネクタ上の生物を死滅または不活性化させるために使用されてもよい。例えば、注入システムのシリンジが、患者と流体的に相互接続される前に、リザーバ(例えば、バルク流体源)から充填される場合、リザーバと流体的に相互接続される管セットコネクタを使用して、連続的に複数のシリンジと流体的に相互接続させてもよい。そのようなシステムでは、管セットコネクタが滅菌ポート内に配置され、充填されるシリンジへの連続的な接続の間に、紫外線光源が照明されてもよい。別の実施例では、注入システムのシリンジが、患者に流体を断続的に送達するために使用され、かつ注入システムが、断続的な流体送達の間に患者から断絶される場合、注入システムを患者と相互接続するために使用されるコネクタは、滅菌ポート内に配置されて、患者へのそれぞれの再接続の前に紫外線光源が照明されてもよい。別の実施例では、注入システムが、流体を複数の患者に連続的に注入するために使用される場合(例えば、独自の患者固有の管セットが、それぞれの患者と相互接続され、注入システムの複数回使用の管セットが、連続的にそれぞれの患者固有の管セットと流体的に相互接続される場合)、患者固有の管セットと流体的に相互接続する複数回使用の管セットのコネクタは、滅菌ポート内に配置されて、患者固有の管セットへのそれぞれの接続の前に紫外線光源が照明されてもよい。
【0008】
いくつかの特徴の改良および追加特徴が、本発明の第1の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および追加特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第1の側面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、必ずしもそのように要求はされない。以下の論議は、本発明の第2の側面の論議の開始まで、第1の側面に適用可能である。
【0009】
注入システムは、紫外線光源を制御するように動作可能な照明制御論理を含んでもよい。注入システムは、予め決定可能な時間の間、紫外線光源を照明させるように動作可能なタイミング論理を含んでもよい。予め決定可能な時間は、管セットコネクタ上に配置され得る所定の割合の微生物を死滅または不活性化させるように計算されてもよい。
【0010】
注入システムは、管セットコネクタが滅菌ポート内に配置されるときに、管セットの管の周囲を閉鎖するように動作可能な可動部材または扉を含んでもよい。この点で、ユーザは、管セットコネクタを滅菌ポートに挿入して、その後、そうでなければ滅菌ポートから漏出するであろう紫外線光源を妨害するように、管セットの一部分の周囲で扉を(手動でまたは自動的に)閉鎖してもよい。照明制御論理は、扉が開放位置にあるときに、紫外線光源が内部を照明するのを防止するように動作可能であってもよい。照明制御論理は、扉が閉鎖位置にあるときに、紫外線光源を励起して、内部を照明するように動作可能であってもよい。
【0011】
注入システムには、管セットホルダが含まれてもよい。管セットホルダは、滅菌ポートの開口に配置されてもよく、滅菌ポート内の管セットコネクタの位置が維持可能であるように、管セットを固定するように動作可能であってもよい。滅菌ポートは、反射内張りを含んでもよい。紫外線光源は、200nmから280nmの波長内の紫外線エネルギーを放射するように動作可能であってもよい。
【0012】
注入システムは、滅菌ポート内に配置される管セットの一部分(例えば、管セットコネクタ)を検出するように動作可能な、管セット検出部材(例えば、センサ)を含んでもよい。照明制御論理は、管セット検出部材が、滅菌ポート内に配置される管セットの一部分を検出するときに、紫外線光源を励起して内部を照明するように動作可能であってもよい。照明制御論理は、滅菌ポートへの挿入時に、自動的に紫外線光源を照明させるように動作可能であってもよい。
【0013】
注入システムは、管セットの一部分(例えば、管セットコネクタ)が滅菌ポート内に配置されて、紫外線光源が照明されるときに、管セットを適所に係止するように動作可能な係止機構をさらに含んでもよい。注入システムは、管セットコネクタが、予め決定可能な期間の間、滅菌ポート内に配置された後に、紫外線光源を照明させるように動作可能なタイミングモジュールをさらに含んでもよい。
【0014】
滅菌ポートは、盲開口の形態であってもよい。この点で、この盲開口が、管セットコネクタが通って挿入され得る滅菌ポートの内部への唯一の開口であってもよい。盲開口は、(例えば、コネクタを通る流体の流動方向と垂直の)管セットコネクタの横断面に対応してもよい。盲開口は、管セットコネクタが接続状態にあるときに、管セットコネクタが滅菌ポートに入るように動作可能であるように、構成されてもよい。滅菌ポートは、注入システムの筐体内に配置されてもよい。盲開口は、筐体の片面を通って延在してもよい。
【0015】
管セットコネクタは、それを通って貫通する管腔を含んでもよく、管腔は、管セットコネクタの軸に沿って配置されてもよい。管セットコネクタおよび滅菌ポートは、管セットコネクタが、管セットコネクタを軸に沿って前進させることによって、内部に進入するようにのみ動作可能であるように、構成されてもよい。
【0016】
注入システムは、流体源を含んでもよい。ある配設では、管セットは、流体源と流体的に相互接続されてもよく、管セットコネクタは、自動注入器上に載置されるシリンジと流体的に相互接続可能であってもよい。ある配設では、管セットは、流体源ならびに自動注入器のシリンジと流体的に相互接続されてもよく、管セットコネクタは、患者固有の管セットと流体的に相互接続可能であってもよい。同様に、そして流体源が注入システムによって利用されるかどうかに関わらず、管セットは、複数回使用または複数の患者用の管セットの形態であってもよく、自動注入器のシリンジと流体的に相互接続されてもよく、管セットコネクタは、(管セットコネクタがそれぞれのそのような患者固有の管セットとの接続を確立する前に滅菌される)連続的にいくつかの患者固有または単回使用の管セットと流体的に相互接続可能であってもよい。
【0017】
注入システムは、ユーザによる起動時に、照明制御論理に紫外線光源を励起させる、ボタンまたは他の適切な入力デバイス(例えば、滅菌ポートに近接して配置される)を含んでもよい。この点で、ユーザは、滅菌ポート内に配置される管セットコネクタの滅菌を開始してもよい。
【0018】
本発明の第2の側面は、筐体と、筐体内に配置される滅菌チャンバと、紫外線光源と、筐体内および滅菌チャンバ内に延在する盲穴と、可動部材と、照明制御論理と、を含む、滅菌デバイスによって提供される。紫外線光源は、滅菌チャンバを紫外線光で照明するように動作可能である。この盲穴は、筐体内および滅菌チャンバ内へと延在する唯一の穴である。第1の位置では、可動部材は盲穴を妨げない。第2の位置では、可動部材は、盲穴を部分的に覆う。照明制御論理は、可動部材が第1の位置にあるときに、紫外線光源の照明を防止するように動作可能であり、照明制御論理は、可動部材が第2の位置にあるときに、紫外線光源を励起して、滅菌チャンバを照明するように動作可能である。
【0019】
いくつかの特徴の改良および追加特徴が、本発明の第2の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および追加特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第2の側面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、必ずしもそのように要求はされない。以下の論議は、本発明の第3、第4、および第5の側面の論議の開始まで、第2の側面に適用可能である。
【0020】
盲穴は、非接続状態にある管類コネクタを受容するように構成されてもよい。盲穴は、盲穴が、そこから対向し合う方向に延在する2本の管を有する管類コネクタを受容できないように構成されてもよい。盲穴は、筐体の片面を通って延在してもよい。盲穴は、管類コネクタの管腔の中心軸と実質的に同軸である軸に沿った前進によって、管類コネクタを受容するように構成されてもよい。
【0021】
滅菌デバイスは、予め決定可能な時間の間、紫外線光源を照明させるように動作可能なタイミング論理を含んでもよい。予め決定可能な時間は、管セットコネクタ上に配置され得る所定の割合の微生物を死滅または不活性化させるように計算されてもよい。滅菌デバイスは、滅菌チャンバの内部内に反射内張りを含んでもよい。紫外線光源は、200nmから280nmの波長内の紫外線エネルギーを放射するように動作可能であってもよい。
【0022】
滅菌デバイスは、筐体内に配置される管セットの一部分(例えば、管セットコネクタ)を検出するように動作可能な、管セット検出部材(例えば、センサ)を含んでもよい。照明制御論理は、管セット検出部材が筐体内に配置される管セットの一部分を検出するときに、紫外線光源を励起して滅菌チャンバを照明するように動作可能であってもよい。照明制御論理は、滅菌チャンバへの挿入時に、自動的に紫外線光源を照明させるように動作可能であってもよい。
【0023】
滅菌デバイスは、管セットの一部分(例えば、管セットコネクタ)が筐体内に配置されて、紫外線光源が照明されるときに、管セットを適所に係止するように動作可能な係止機構をさらに含んでもよい。滅菌デバイスは、管セットコネクタが、予め決定可能な期間の間、滅菌チャンバ内に配置された後に、紫外線光源を照明させるように動作可能なタイミングモジュールをさらに含んでもよい。
【0024】
滅菌デバイスは、ユーザによる起動時に、照明制御論理に紫外線光源を励起させる、ボタンまたは他の適切な入力デバイスを含んでもよい。この点で、ユーザは、滅菌デバイス内に配置される管セットコネクタの滅菌を開始してもよい。
【0025】
本発明の第3、第4、および第5の側面は、それぞれ、流体源と流体的に相互接続される第1のコネクタを滅菌する方法によって提供される。これらの方法のそれぞれが、非接続状態にある第1のコネクタをチャンバ内に配設するステップと、チャンバ内の第1のコネクタを紫外線放射で照射するステップと、を含む。照射するステップの間、第1のコネクタと流体的に相互接続される管は、第1のコネクタからチャンバの外部へと延在する。
【0026】
第3の側面の場合、照射するステップは、配設するステップの後に生じ、方法は、照射するステップの後に、非接続状態にある第1のコネクタをチャンバから除去するステップをさらに含む。第1のコネクタの非接続状態は、配設および除去するステップ間の時間全体の間維持される。
【0027】
第4の側面の場合、方法は、非接続状態にある第1のコネクタをチャンバから除去するステップと、その後、第1のコネクタを第2のコネクタに接続するステップと、をさらに含む。接続するステップは、チャンバの外側で生じる。方法は、接続された第1および第2のコネクタを通して流体を流すステップをさらに含む。
【0028】
第5の側面の場合、方法は、配設するステップの前に、第1のコネクタを第2のコネクタから断絶するステップを含む。断絶するステップの後、第1のコネクタは、流体源と流体的に相互接続される。断絶するステップは、チャンバの外側で生じる。
【0029】
いくつかの特徴の改良および追加特徴が、本発明の第3、第4、および第5の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および追加特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第3、第4、および第5の側面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、必ずしもそのように要求はされない。以下の論議は、「流体的に相互接続された」という用語の論議の開始まで、第3、第4、および第5の側面に適用可能である。
【0030】
第1のコネクタを滅菌するステップは、照射するステップの後かつ第1のコネクタをチャンバから除去するステップの前の第1の期間の間、第1のコネクタをチャンバ内に格納するステップを含んでもよい。第1のコネクタは、格納するステップの後かつ第1のコネクタをチャンバから除去するステップの前に、チャンバ内で2度目に照射されてもよい。この照射するステップの繰り返しは、第1のコネクタが、照射するステップの実行後の一定の時間量内にチャンバから除去されない場合に、自動的に開始されてもよい。
【0031】
配設するステップの後かつ照射するステップの前に、センサが、第1のコネクタおよび管のうちの少なくとも1つの存在を感知してもよい。配設するステップは、第1のコネクタを通る管腔と実質的に同軸である軸に沿って、チャンバ内の開口を通って第1のコネクタを前進させるステップを含んでもよい。方法は、配設するステップの後かつ照射するステップの前およびその間に、チャンバ内の第1のコネクタを固定するステップを含んでもよい。照射するステップは、ユーザによって開始されてもよい。
【0032】
方法は、配設するステップの後かつ照射するステップの前に、第1の位置から第2の位置へと部材を移動させるステップを含んでもよい。第2の位置では、部材は、紫外線放射がチャンバから出ようとするのを妨害してもよい。照射するステップは、部材が第2の位置に到達したときに、自動的に開始されてもよい。
【0033】
ある実施形態では、方法は、第1のコネクタを自動注入器のシリンジに接続するステップと、第1のコネクタを通して流体源からシリンジへと流体を移送するステップと、第1のコネクタを自動注入器のシリンジから着脱するステップと、配設および照射するステップを繰り返すステップと、を含んでもよい。そのような配設では、第1のコネクタをシリンジに接続するステップは、照射するステップの後に生じてもよく、チャンバの外側で生じてもよい。さらに、移送するステップは、第1のコネクタをシリンジに接続するステップの後に生じてもよい。
【0034】
ある実施形態では、方法は、第1のコネクタを患者固有の管セットコネクタに接続するステップと、流体源(例えば、自動注入器のシリンジと流体的に相互接続されるバルク流体容器)から患者固有の管セットコネクタを含む患者固有の管セットへと流体を移送するステップと、第1のコネクタを患者固有の管セットコネクタから着脱するステップと、配設および照射するステップを繰り返すステップと、を含んでもよい。そのような配設では、第1のコネクタを患者固有の管セットコネクタに接続するステップは、照射するステップの後に生じてもよく、チャンバの外側で生じてもよい。さらに、移送するステップは、第1のコネクタを患者固有の管セットコネクタに接続するステップの後に生じてもよい。そのようなものとして、方法は、1つ以上のバルク流体容器が第1のコネクタを有する複数回使用の管セットと流体的に相互接続され、この複数回使用の管セットはまた、1つ以上の自動注入器のシリンジと流体的に相互接続され、いくつかの単回使用または患者固有の管セットが第1のコネクタに連続的に接合されてもよい(例えば、自動注入器の動作を介して複数の患者に連続的に注入するために)、複数回投与注入システムに関連して実装されてもよい。
【0035】
本明細書で使用されるような、「流体的に相互接続された」という用語は、その間の所定の流路で流体が(例えば、一方向に、または双方向に)流動できるような方式で、(直接または間接的に)接続されている2つ以上の構成要素または実体を指す。例えば、「患者と流体的に相互接続される注入デバイス」は、流体が、注入デバイスから任意の相互接続デバイス(例えば、管類、コネクタ)を介して患者の中へ(例えば、患者の血管系の中へ)流動することができる、構成を表す。
【0036】
本明細書で使用されるような、「着脱可能に連結された」および同等の用語は、構成要素が連結または相互接続されるが、なお相互から着脱される能力を保持し、着脱後に、構成要素のうちの少なくとも1つが使用可能な状態にあり続ける、構成要素間の関係を表す。例えば、「管セットコネクタおよびバルク流体容器は、着脱可能に相互接続される」とは、管セットコネクタがバルク流体容器から着脱されるのを可能にする様式で、管セットコネクタがバルク流体容器に現在相互接続されている状態を表す。さらに、そのような着脱後、バルク流体容器および管セットコネクタのうちの少なくとも1つ(例えば、両方)が、別の構成要素と(例えば、着脱可能に)相互接続される能力を保持する。
【0037】
いくつかの特徴の改良および追加特徴が、本発明の上記の第1、第2、第3、第4、および第5の側面のそれぞれに、別々に適用可能である。これらの特徴の改良および追加特徴は、上記の第1、第2、第3、第4、および第5の側面のそれぞれに関して、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。「単数の」という文脈または同等物に限定されることを目的とする、本発明の任意の他の種々の側面の任意の特徴は、「唯一の」、「単一の」、「限定される」、または同等物等の用語によって、本明細書で明確に説明される。一般的に受け入れられている先行詞の慣例に従って特徴を導入するだけでは、対応する特徴を単数に限定しない(例えば、自動注入器が「1つのシリジンジ」を含むことを示すだけでは、自動注入器が単一のシリンジしか含まないことを意味しない)。また、「少なくとも1つの」等の語句を使用するどのような特徴も、対応する特徴を単数に限定しない(例えば、自動注入器が「1つのシリジンジ」を含むことを示すだけでは、自動注入器が単一のシリンジしか含まないことを意味しない)。特定の特徴に関する「少なくとも概して」または同等物といった語句の使用は、対応する特性およびそのごくわずかな変化例を包含する(例えば、シリンジ筒が少なくとも概して円筒形であると示すことで、円筒形であるシリンジ筒を包含する)。最後に、「一実施形態では」といった語句に関連する特徴の言及は、特徴の使用を単一の実施形態に限定しない。
【0038】
本発明の種々の側面のうちのいずれかによって利用されてもよい、任意の「論理」は、任意の適切なソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、1つ以上のプラットフォームを使用して、1つ以上のプロセッサを使用して、任意の適切な種類のメモリを使用して、任意の適切な種類の任意の単一のコンピュータ、または任意の適切な方式で相互接続された任意の適切な種類の複数のコンピュータを使用して、またはそれらの任意の組み合わせを含むがこれらには限定されない、任意の適切な方式で実装されてもよい。この論理は、任意の単一の場所で、または任意の適切な方式で(例えば、任意の種類のネットワークを介して)相互接続される複数の場所で実装されてもよい。
【0039】
流体放出を提供するために利用されてもよい、任意の自動注入器は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。任意のそのような自動注入器は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類の1つ以上のシリンジプランジャドライバを利用してもよく、その場合、それぞれのそのようなシリンジプランジャドライバは、少なくとも双方向運動(例えば、流体を放出するための第1の方向の運動、流体の搭載および/または引出に適応するため、および/または後続の流体放出動作のための位置に戻るための第2の方向の運動)が可能であり、それぞれのそのようなシリンジプランジャドライバは、(例えば、流体を放出するように)少なくとも1つの方向にシリンジプランジャを前進させることができるよう、任意の適切な方式で(例えば、機械的接触によって、(機械的または別様の)適切な連結によって)、その対応するシリンジプランジャと相互作用してもよい。各シリンジプランジャドライバは、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類の1つ以上の駆動源を利用してもよい。複数の駆動源出力が、所与の時に単一のシリンジプランジャを前進させるように任意の適切な方式で組み合わせられてもよい。1つ以上の駆動源が、単一のシリンジプランジャドライバ専用であってもよく、1つ以上の駆動源が、複数のシリンジプランジャドライバと関連してもよく(例えば、1つのシリンジプランジャから別のシリンジプランジャに出力を変更するように、ソートの伝送を組み込む)、またはそれらの組み合わせである。代表的な駆動源の形態は、ブラシ付きまたはブラシレス電気モータ、油圧モータ、空気モータ、圧電モータ、またはステッピングモータを含む。
【0040】
任意のそのような自動注入器は、任意の適切な医療用途(例えば、コンピュータ断層撮影法またはCT撮像、磁気共鳴映像法またはMRI、単光子放射型コンピュータ断層撮影法またはSPECT撮像、陽電子放射型コンピュータ断層撮影法PET撮像、X線撮像、血管造影法、光学撮像、超音波撮像)を含むが、これらには限定されない、1つ以上の医用流体の送達が所望される任意の適切な用途に使用されてもよい。任意のそのような自動注入器は、適切な撮像システム(例えば、CTスキャナ)等の、任意の構成要素または構成要素の組み合わせと併せて使用されてもよい。例えば、任意のそのような自動注入器と1つ以上の他の構成要素との間で、情報を伝えることができる(例えば、スキャン遅延情報、注入開始信号、注入速度)。
【0041】
任意の適切な数のシリンジが、任意の適切な方式で(例えば、着脱可能に、前方搭載式、後方搭載式、側面搭載式)、任意のそのような自動注入器とともに利用されてもよく、任意の適切な医用流体が、任意のそのような自動注入器の所与のシリンジから放出されてもよく(例えば、造影剤、放射性医薬品、生理食塩水、およびそれらの任意の組み合わせ)、任意の適切な流体が、任意の適切な方式で(例えば、連続的に、同時に)多重シリンジ自動注入器構成から放出されてもよく、またはそれらの任意の組み合わせである。一実施形態では、自動注入器の動作によってシリンジから放出される流体は、導管(例えば、医用管類セット)の中へ方向付けられ、その場合、この導管は、任意の適切な方式でシリンジと流体的に相互接続され、流体を所望の場所に(例えば、注入のために患者に挿入されるカテーテルに)方向付ける。複数のシリンジが、(例えば、単一の注入部位に提供するために)共通導管の中へ放出してもよく、または1つのシリンジが、(例えば、1つの注入部位に提供するために)1つの導管の中へ放出してもよい一方で、別のシリンジは、(例えば、異なる注入部位に提供するために)異なる導管の中へ放出してもよい。一実施形態では、各シリンジは、シリンジ筒と、シリンジ筒内に配置され、かつシリンジに対して移動可能であるプランジャとを含む。このプランジャは、シリンジプランジャ駆動アセンブリが、少なくとも1つの方向に、およびおそらくは2つの異なる反対方向に、プランジャを前進させることができるように、自動注入器のシリンジプランジャ駆動アセンブリと界面接触してもよい。
【0042】
任意の複数回投与注入システムが、流体の任意の数のバルク容器を含んでもよい。そのような複数回投与注入システムは、バルク容器から複数の患者に流体を送達するために使用されてもよい。バルク容器は、任意の適切な種類の流体を収容してもよい。バルク容器は、それぞれ独自の種類の流体を収容してもよく、あるいはバルク容器のいくつかまたは全てが同じ種類の流体を収容してもよい。バルク容器は、任意の適切な数の弁を介して、複数回投与注入システムと流体的に相互接続されてもよい。バルク容器は、任意の適切な数のシリンジと流体的に相互接続されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、自動注入器の一実施形態の概略図である。
【図2A】図2Aは、携帯型でスタンド載置式の二重ヘッド自動注入器の一実施形態の斜視図である。
【図2B】図2Bは、図2Aの自動注入器によって使用される、パワーヘッドの拡大部分分解斜視図である。
【図2C】図2Cは、図2Aの自動注入器によって使用される、シリンジプランジャ駆動アセンブリの一実施形態の概略図である。
【図3A】図3Aおよび3Bは、滅菌ポートを含む注入システムの説明図である。
【図3B】図3Aおよび3Bは、滅菌ポートを含む注入システムの説明図である。
【図3C】図3Cは、滅菌デバイスの説明図である。
【図4】図4は、滅菌ポートを含む注入システムの一実施形態のブロック図である。
【図5】図5は、滅菌デバイスの一実施形態のブロック図である。
【図6】図6は、コネクタを滅菌する方法の工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
(詳細な説明)
図1は、パワーヘッド12を有する自動注入器10の一実施形態の概略図を提示する。1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースまたはGUI11が、パワーヘッド12と関連付けられてもよい。各GUI11は、(1)任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい、(2)任意の適切な方式でパワーヘッド12と動作可能に相互接続されてもよい、(3)任意の適切な場所に配置されてもよい、(4)自動注入器10の動作の1つ以上の側面を制御する、自動注入器10の動作と関連する1つ以上のパラメータを入力/編集する、(例えば、自動注入器10の動作と関連する)適切な情報を表示するといった、機能のうちのいずれかを提供するように構成されてもよく、または(5)先述の内容の任意の組み合わせである。任意の適切な数のGUI11が利用されてもよい。一実施形態では、自動注入器10は、パワーヘッド12とは別であるが、パワーヘッド12と通信するコンソールによって組み込まれるGUI11を含む。別の実施形態では、自動注入器10は、パワーヘッド12の一部であるGUI11を含む。さらに別の実施形態では、自動注入器10は、パワーヘッド12と通信する別個のコンソール上で1つのGUI11を利用し、また、パワーヘッド12上にある別のGUI11も利用する。各GUI11は、同じ機能性または一式の機能性を提供することができ、または、GUI11は、それぞれの機能性に関して、少なくとも一部の点で異なってもよい。
【0045】
シリンジ28は、このパワーヘッド12上に設置されてもよく、設置されると、自動注入器10の一部と見なされてもよい。いくつかの注入手技は、シリンジ28内で生成される比較的高い圧力をもたらしてもよい。この点で、圧力ジャケット26内にシリンジ28を配置することが望ましくてもよい。圧力ジャケット26は、典型的には、パワーヘッド12上にシリンジ28を設置するステップの一部として、またはそのステップの後に、シリンジ28がその中に配置されることを可能にする方式で、パワーヘッド12と関連付けられる。同圧力ジャケット26は、典型的には、種々のシリンジ28が、複数の注入手技のために、圧力ジャケット26内に位置付けられ、そこから除去される際に、パワーヘッド12と関連付けられたままとなる。自動注入器10が低圧注入のために構成/利用される場合、および/または、自動注入器10とともに利用されるシリンジ28が、圧力ジャケット26によって提供される追加支持なしで、高圧注入に耐えるのに十分な耐久性である場合に、自動注入器10は、圧力ジャケット26を排除してもよい。いずれの場合でも、シリンジ28から放出される流体は、任意の適切な方式でシリンジ28と流体的に相互接続されてもよく、流体を任意の適切な場所に(例えば、患者に)方向付けてもよい、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類の導管38の中へ方向付けられてもよい。
【0046】
パワーヘッド12は、シリンジ28から流体を放出するようにシリンジ28(例えば、そのプランジャ32)と相互作用する(例えば、界面接触する)、シリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャドライバ14を含む。このシリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、駆動出力18(例えば、回転可能な駆動ネジ)に電力供給する、駆動源16(例えば、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類のモータ、オプションの歯車装置、および同等物)を含む。ラム20は、駆動出力18によって、適切な経路(例えば軸方向)に沿って前進させられてもよい。ラム20は、以下で論議される方式で、シリンジ28の対応する部分と相互作用または界面接触するための連結器22を含んでもよい。
【0047】
シリンジ28は、(例えば、双頭矢印Bと一致する軸に沿った軸方向の往復運動のために)シリンジ筒30内で移動可能に配置される、プランジャまたはピストン32を含む。プランジャ32は、連結器34を含んでもよい。このシリンジプランジャ連結器34は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14がシリンジ筒30内でシリンジプランジャ32を後退させることを可能にするように、ラム連結器22と相互作用または界面接触してもよい。シリンジプランジャ連結器34は、ヘッドまたはボタン36bとともにシリンジプランジャ32の本体から延在する、シャフト36aの形態であってもよい。しかしながら、シリンジプランジャ連結器34は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。
【0048】
概して、自動注入器10のシリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、対応するシリンジ28から流体を放出するように)少なくとも1つの方向に(シリンジ筒30に対して)シリンジプランジャ32を移動または前進させることできるよう、任意の適切な方式で(例えば、機械的接触によって、(機械的または別様の)適切な連結によって)シリンジ28のシリンジプランジャ32と相互作用してもよい。つまり、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、同駆動源16の動作を介して)双方向運動が可能であってもよいが、自動注入器10は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14の動作が、実際には、自動注入器10によって使用されている各シリンジプランジャ32を1つの方向にしか移動させないように、構成されてもよい。しかしながら、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、2つの異なる方向のそれぞれに(例えば、共通軸方向経路に沿った異なる方向に)、それぞれのそのようなシリンジプランジャ32を移動させることができるよう、自動注入器10によって使用されている各シリンジプランジャ32と相互作用するように構成されてもよい。
【0049】
シリンジプランジャ32の後退は、後続の注入または放出のために、シリンジ筒30の中への流体の搭載に適応するために利用されてもよく、後続の注入または放出のために、または任意の他の適切な目的で、シリンジ筒30の中へ流体を実際に引き込むために利用されてもよい。ある構成は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14がシリンジプランジャ32を後退させることができることを必ずしも要求しなくてもよく、その場合、ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34が所望されなくてもよい。この場合、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、別の事前充填されたシリンジ28が設置された後に)別の流体送達動作を実行する目的で後退させられてもよい。ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34が利用されるときでさえも、ラム20がシリンジプランジャ32を前進させて、シリンジ28から流体を放出する(例えば、ラム20が、単純にシリンジプランジャ連結器34、またはシリンジプランジャ32の近位端を直接「押し進め」てもよい)ときに、これらの構成要素は連結されてもされなくてもよい。ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34を連結状態または条件で配置するため、ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34を非連結状態または条件で配置するため、または両方のために、任意の適切な寸法または寸法の組み合わせで、任意の単一の運動または運動の組み合わせが利用されてもよい。
【0050】
シリンジ28は、任意の適切な方式でパワーヘッド12上に設置されてもよい。例えば、シリンジ28は、パワーヘッド12上に直接設置されるように構成することができる。図示された実施形態では、シリンジ28とパワーヘッド12との間に界面を提供するように、筐体24がパワーヘッド12上に適切に載置される。この筐体24は、シリンジ28の1つ以上の構成が設置されてもよい、アダプタの形態であってもよく、その場合、シリンジ28の少なくとも1つの構成は、任意のそのようなアダプタを使用することなく、パワーヘッド12上に直接設置することができる。筐体24はまた、シリンジ28の1つ以上の構成が設置されてもよい、面板の形態であってもよい。この場合、面板は、パワーヘッド12上にシリンジ28を設置するために要求されるようなものであってもよく、面板なしでシリンジ28をパワーヘッド12上に設置することはできない。圧力ジャケット26が使用されているときは、シリンジ28に関して本明細書で論議される種々の方式で、それがパワーヘッド12上に設置されてもよく、次いで、シリンジ28は、その後、圧力ジャケット26の中に設置される。
【0051】
筐体24は、シリンジ28を設置するときに、パワーヘッド12上に載置され、パワーヘッド12に対して固定位置にとどまってもよい。別の選択肢は、シリンジ28の設置に適応するように、筐体24およびパワーヘッド12を移動可能に相互接続することである。例えば、筐体24は、双頭矢印Aを含有する平面内で移動して、ラム連結器22とシリンジプランジャ連結器34との間で、連結状態または条件および非連結状態または条件のうちの1つ以上を提供してもよい。
【0052】
1つの特定の自動注入器構成が、図2Aに図示され、参照数字40によって識別され、少なくとも概して図1の自動注入器10に従う。自動注入器40は、携帯型スタンド48上に載置されるパワーヘッド50を含む。自動注入器40用の一対のシリンジ86a、86bが、パワーヘッド50上に載置される。流体が、自動注入器40の動作中にシリンジ86a、86bから放出されてもよい。
【0053】
携帯型スタンド48は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。スタンド48を携帯型にするために、車輪、ローラ、キャスタ、または同等物が利用されてもよい。パワーヘッド50は、携帯型スタンド48に対して固定位置で維持することができる。しかしながら、少なくとも何らかの方式で、パワーヘッド50の位置が携帯型スタンド48に対して調整可能となることを可能にすることが望ましくてもよい。例えば、シリンジ86a、86bのうちの1つ以上の中へ流体を搭載するときに、携帯型スタンド48に対して1つの位置でパワーヘッド50を有すること、および注入手技の実施のために携帯型スタンド48に対して異なる位置でパワーヘッド50を有することが望ましくてもよい。この点で、パワーヘッド50は、任意の適切な方式で(例えば、パワーヘッド50が少なくともある可動域を通して枢動させられ、その後、所望の位置で維持されてもよいように)携帯型スタンド48と移動可能に相互接続されてもよい。
【0054】
パワーヘッド50は、流体を提供するために任意の適切な方式で支持することができると理解されたい。例えば、携帯型構造上に載置される代わりに、パワーヘッド50は、支持アセンブリと相互接続することができ、支持アセンブリは順に、適切な構造(例えば、天井、壁、床)に載置される。パワーヘッド50用の任意の支持アセンブリが、(例えば、1つ以上の他の支持セクションに対して位置付け直されてもよい、1つ以上の支持セクションを有することによって)少なくとも何らかの点で位置調整可能であってもよく、または、固定位置で維持されてもよい。また、パワーヘッド50は、固定位置で維持されるよう、または支持アセンブリに対して調整可能となるよう、任意のそのような支持アセンブリと一体化してもよい。
【0055】
パワーヘッド50は、グラフィカルユーザインターフェースまたはGUI52を含む。このGUI52は、自動注入器40の動作の1つ以上の側面を制御する、自動注入器40の動作と関連する1つ以上のパラメータを入力/編集する、および(例えば、自動注入器40の動作と関連する)適切な情報を表示する機能のうちの1つ、または任意の組み合わせを提供するように構成されてもよい。自動注入器40はまた、それぞれ任意の適切な方式で(例えば、1つ以上のケーブルを介して)パワーヘッド50と通信してもよい、検査室の中または任意の他の適切な場所でテーブル上に配置されるか、または電子機器ラック上に載置されてもよい、または両方であってもよい、コンソール42および電力パック46を含んでもよい。電力パック46は、注入器40用の電力供給部46、コンソール42とパワーヘッド50との間の通信を提供するためのインターフェース回路、遠隔コンソール、遠隔手動または足踏み制御スイッチ、または他の相手先ブランド製造業者(OEM)の遠隔制御接続(例えば、自動注入器40の動作が撮像システムのX線被曝と同期化されることを可能にする)等の遠隔ユニットへの自動注入器40の接続を可能にするための回路、および任意の他の適切な構成要素のうちの1つ以上を、任意の適切な組み合わせで含んでもよい。コンソール42は、タッチスクリーンディスプレイ44を含んでもよく、それは順に、操作者が自動注入器40の動作の1つ以上の側面を遠隔制御することを可能にする、操作者が自動注入器40の動作と関連する1つ以上のパラメータを入力/編集することを可能にする、操作者が自動注入器40の自動化動作のためのプログラムを特定し、記憶することを可能にする(後に、操作者による開始時に自動注入器40によって自動的に実行することができる)、および自動注入器40の動作と関連し、その動作の任意の側面を含む、任意の適切な情報を表示する機能のうちの1つ以上を、任意の適切な組み合わせで提供してもよい。
【0056】
パワーヘッド50とのシリンジ86a、86bの統合に関する種々の詳細を図2Bに提示する。シリンジ86a、86bのそれぞれは、同じ一般的構成要素を含む。シリンジ86aは、シリンジ筒88a内で可動性に配置される、プランジャまたはピストン90aを含む。パワーヘッド50の動作を介した、軸100a(図2A)に沿ったプランジャ90aの運動は、シリンジ86aのノズル89aを通してシリンジ筒88a内から流体を放出する。適切な導管(図示せず)が、典型的には、流体を所望の場所(例えば、患者)に方向付けるように、任意の適切な方式でノズル89aと流体的に相互接続される。同様に、シリンジ86bは、シリンジ筒88b内で移動可能に配置される、プランジャまたはピストン90bを含む。パワーヘッド50の動作を介した、軸100b(図2A)に沿ったプランジャ90bの運動は、シリンジ86bのノズル89bを通してシリンジ筒88b内から流体を放出する。適切な導管(図示せず)が、典型的には、流体を所望の場所(例えば、患者)に方向付けるように、任意の適切な方式でノズル89bと流体的に相互接続される。
【0057】
シリンジ86aは、中間面板102aを介してパワーヘッド50と相互接続される。この面板102aは、シリンジ筒88aの少なくとも一部を支持し、任意の追加機能性または機能性の組み合わせを提供/適応してもよい、クレードル104を含む。台82aが、面板102aと界面接触するために、パワーヘッド50上に配置され、パワーヘッド50に対して固定される。シリンジ86aに対するシリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャドライバ56(図2C)の各部分である、ラム74(図2C)のラム連結器76は、パワーヘッド50上に載置されると、面板102aに近接して位置付けられる。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細を、図2Cに関して以下でより詳細に論議する。概して、ラム連結器76は、シリンジ86aのシリンジプランジャ90aと連結されてもよく、次いで、ラム連結器76およびラム74(図2C)は、軸100a(図2A)に沿ってシリンジプランジャ90aを移動させるように、パワーヘッド50に対して移動させられてもよい。それは、シリンジプランジャ90aを移動させ、シリンジ86aのノズル89aを通して流体を放出するときに、ラム連結器76がシリンジプランジャ90aと係合されるが、実際には連結されないようなものであってもよい。
【0058】
面板102aは、パワーヘッド50上に面板102aを載置するとともに、パワーヘッド50上の台82aから面板102aを除去するように、少なくとも、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの運動と関連し、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面内で移動させられてもよい。面板102aは、シリンジプランジャ90aを、パワーヘッド50上の対応するラム連結器76と連結するために使用されてもよい。この点で、面板102aは、一対のハンドル106aを含む。概して、シリンジ86aが最初に面板102a内に位置付けられると、ハンドル106aは順に、少なくとも、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの運動と関連し、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面内でシリンジ86aを移動/平行移動させるように、移動させられてもよい。ハンドル106aを1つの位置に移動させることにより、少なくとも概して下向きの方向に(面板102aに対して)シリンジ86aを移動/平行移動させて、シリンジプランジャ90aを、その対応するラム連結器76と連結する。ハンドル106aを別の位置に移動させることにより、少なくとも概して上向きの方向に(面板102aに対して)シリンジ86aを移動/平行移動させて、シリンジプランジャ90aを、その対応するラム連結器76から分断する。
【0059】
シリンジ86bは、中間面板102bを介してパワーヘッド50と相互接続される。台82bが、面板102bと界面接触するために、パワーヘッド50上に配置され、パワーヘッド50に対して固定される。シリンジ86bに対するシリンジプランジャ駆動アセンブリ56の各部分である、ラム74(図2C)のラム連結器76は、パワーヘッド50に載置されると、面板102bに近接して位置付けられる。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細を、再度、図2Cに関して以下でより詳細に論議する。概して、ラム連結器76は、シリンジ86bのシリンジプランジャ90bと連結されてもよく、ラム連結器76およびラム74(図2C)は、軸100b(図2A)に沿ってシリンジプランジャ90bを移動させるように、パワーヘッド50に対して移動させられてもよい。それは、シリンジプランジャ90bを移動させ、シリンジ86bのノズル89bを通して流体を放出するときに、ラム連結器76がシリンジプランジャ90bと係合されるが、実際には連結されないようなものであってもよい。
【0060】
面板102bは、パワーヘッド50上に面板102bを載置するとともに、パワーヘッド50上の台82bから面板102bを除去するように、少なくとも、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの運動と関連し、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面内で動かされてもよい。面板102bはまた、シリンジプランジャ90bを、パワーヘッド50上の対応するラム連結器76と連結するために使用されてもよい。この点で、面板102bは、ハンドル106bを含んでもよい。概して、シリンジ86bが最初に面板102b内に位置付けられると、シリンジ86bは、その長軸100b(図2A)に沿って、面板102bに対して回転させられてもよい。この回転は、ハンドル106bを動かすことによって、シリンジ86bを把持して旋回させることによって、または両方によって実現されてもよい。いずれの場合でも、この回転は、少なくとも、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの運動と関連し、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面内で、シリンジ86bおよび面板102bの両方を移動/平行移動させる。シリンジ86bを1つの方向に回転させることにより、少なくとも概して下向きの方向にシリンジ86bおよび面板102bを移動/平行移動させて、シリンジプランジャ90bを、その対応するラム連結器76と連結する。シリンジ86bを反対方向に回転させることにより、少なくとも概して上向きの方向にシリンジ86bおよび面板102bを移動/平行移動させて、シリンジプランジャ90bを、その対応するラム連結器76から分断する。
【0061】
図2Bに図示されるように、シリンジプランジャ90bは、プランジャ本体92と、シリンジプランジャ連結器94とを含む。このシリンジプランジャ連結器94は、プランジャ本体92から離間したヘッド96とともに、プランジャ本体92から延在するシャフト98を含む。ラム連結器76のそれぞれは、ラム連結器76の面の上のより小型のスロットの後に位置付けられる、より大型のスロットを含む。シリンジプランジャ連結器94のヘッド96は、ラム連結器76のより大型のスロット内に位置付けられてもよく、シリンジプランジャ連結器94のシャフト98は、シリンジプランジャ90bおよびその対応するラム連結器76が連結状態または条件であるときに、ラム連結器76の面の上のより小型のスロットを通って延在してもよい。シリンジプランジャ90aは、その対応するラム連結器76と界面接触するために、同様のシリンジプランジャ連結器94を含んでもよい。
【0062】
パワーヘッド50は、自動注入器40の場合では、シリンジ86a、86bから流体を放出するために利用される。つまり、パワーヘッド50は、シリンジ86a、86bのそれぞれから流体を放出する原動力を提供する。シリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャドライバとして特徴付けられてもよいものの一実施形態が、図2Cに図示され、参照数字56によって識別され、シリンジ86a、86bのそれぞれから流体を放出するために、パワーヘッド50によって利用されてもよい。別個のシリンジプランジャ駆動アセンブリ56が、シリンジ86a、86bのそれぞれに対するパワーヘッド50に組み込まれてもよい。この点で、図2A−Bを再度参照すると、パワーヘッド50は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ56のそれぞれを別々に制御する際に使用するための手動ノブ80aおよび80bを含んでもよい。
【0063】
最初に、図2Cのシリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関して、その個々の構成要素のそれぞれは、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56は、出力シャフト60を有するモータ58を含む。駆動歯車62が、モータ58の出力シャフト60上に載置され、それとともに回転する。駆動歯車62は、被駆動歯車64と係合されるか、または少なくとも係合可能である。この被駆動歯車64は、駆動ネジまたはシャフト66上に載置され、それとともに回転する。周囲で駆動ネジ66が回転する軸は、参照数字68によって識別される。1つ以上の軸受72が、駆動ネジ66を適切に支持する。
【0064】
台車またはラム74が、駆動ネジ66上に移動可能に載置される。概して、1つの方向への駆動ネジ66の回転が、対応するシリンジ86a/bの方向へ駆動ネジ66に沿って(それにより、軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させる一方で、反対方向への駆動ネジ66の回転は、対応するシリンジ86a/bから離れて駆動ネジ66に沿って(それにより、軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させる。この点で、駆動ネジ66の少なくとも一部の周囲は、ラム74の少なくとも一部と界面接触するらせんネジ山70を含む。ラム74はまた、駆動ネジ66の回転中にラム74が回転することを可能にしない、適切なブッシング78内で移動可能に載置される。したがって、駆動ネジ66の回転は、駆動ネジ66の回転方向によって決定される方向で、ラム74の軸方向移動を提供する。
【0065】
ラム74は、対応するシリンジ86a/bのシリンジプランジャ90a/bのシリンジプランジャ連結器94と着脱可能に連結されてもよい、連結器76を含む。ラム連結器76およびシリンジプランジャ連結器94が適切に連結されると、シリンジプランジャ90a/bは、ラム74とともに移動する。図2Cは、シリンジ86a/bが、ラム74に連結されることなく、その対応する軸100a/bとともに移動させられてもよい、構成を図示する。そのシリンジプランジャ90a/bのヘッド96がラム連結器76と整列させられるが、軸68が依然として図2Cのオフセット構成にある状態で、それに沿ってラム74が移動する軸68に対して直角である平面内で、シリンジ86a/bが平行移動させられてもよいように、シリンジ86a/bは、その対応する軸100a/bとともに移動させられる。このことは、上記の方式でラム連結器76とシリンジプランジャ連結器96との間で連結係合を確立する。
【0066】
図1および2A−Cの自動注入器10、40はそれぞれ、流体が対象(例えば、患者)に注入される医用画像用途を含むが、これらには限定されない、任意の適切な用途に使用されてもよい。自動注入器10、40の代表的な医用画像用途は、コンピュータ断層撮影法またはCT撮像、磁気共鳴映像法またはMRI、単光子放射型コンピュータ断層撮影法またはSPECT撮像、陽電子放射型コンピュータ断層撮影法PET撮像、X線撮像、血管造影法、光学撮像、超音波撮像を含むが、これらには限定されない。自動注入器10、40はそれぞれ、単独で、または1つ以上の他の構成要素と組み合わせて使用することができる。自動注入器10、40はそれぞれ、例えば、情報が自動注入器10、40と1つ以上の他の構成要素との間で伝えられてもよいように(例えば、スキャン遅延情報、注入開始信号、注入速度)、1つ以上の構成要素と動作可能に相互接続されてもよい。
【0067】
単一ヘッド構成(単一のシリンジ用)および二重ヘッド構成(2つのシリンジ用)を含むが、これらには限定されない、任意の数のシリンジが、自動注入器10、40のそれぞれによって利用されてもよい。多重シリンジ構成の場合は、各自動注入器10、40は、任意の好適な方式で、任意のタイミングシーケンスに従って、種々のシリンジから流体を放出してもよい(例えば、2つ以上のシリンジからの連続放出、2つ以上のシリンジからの同時放出、またはそれらの任意の組み合わせ)。複数のシリンジが、(例えば、単一の注入部位に提供するために)共通導管の中へ放出してもよく、または1つのシリンジが、(例えば、1つの注入部位に提供するために)1つの導管の中へ放出してもよい一方で、別のシリンジは、(例えば、異なる注入部位に提供するために)異なる導管の中へ放出してもよい。自動注入器10、40のそれぞれによって利用される、それぞれのそのようなシリンジは、任意の適切な流体(例えば、医用流体)、例えば、造影剤、放射性医薬品、生理食塩水、およびそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。自動注入器10、40のそれぞれによって利用される、それぞれのそのようなシリンジは、任意の適切な方式で設置されてもよい(例えば、後方搭載構成が利用されてもよい、前方搭載構成が利用されてもよい、側面搭載構成が利用されてもよい)。
【0068】
図3Aおよび3Bは、滅菌ポート130を含む注入システム108を図示する。図3Aでは、注入システム108は、シリンジ112内に配置されるプランジャを制御(例えば、拡張および/または収縮)するように動作可能なパワーヘッド110を含む。シリンジ112は、シリンジ112を流体源122と相互接続することにより充填可能であってもよい。そのような接続は、管セット114を用いて達成されてもよい。管セット114は、シリンジ112の流体ポートと相互接続するように動作可能な管セットコネクタ116を含んでもよい。順に、管セットコネクタ116は、管類118と流体的に相互接続されてもよく、これが順に、流体源コネクタ120と流体的に相互接続されてもよい。流体源コネクタ120は、流体源122と流体的に相互接続されてもよい。この点で、流体源122は、シリンジ112と流体的に相互接続されてもよい。流体源122は、流体源支持部材124によって支持されて、適切な位置に保持されてもよい。パワーヘッド110および流体源支持部材124は、支持126と相互接続されて、支持126により支持されてもよい。代替として、流体源支持部材124およびパワーヘッド110は、任意の適切な方式で独立して支持されてもよい。流体源部材122はまた、シリンジ112の搭載中、手で持つことができる。
【0069】
注入システム108の流体源122は、複数の異なるシリンジ112を連続的に充填するために使用されてもよい。充填されるシリンジ112のそれぞれについて、管セット114が、管セットコネクタ116を介して充填されるシリンジ112と相互接続されてもよい。次に続くシリンジ112との相互接続の間に、管セットコネクタ116が汚染の可能性に曝される場合がある。したがって、次に続くシリンジ112との相互接続の間に、管セットコネクタ116を滅菌することが有益であり得る。
【0070】
図3Bに図示されるように、流体源支持部材124は、滅菌ポート130を含んでもよい。代替として、滅菌ポート130は、任意の適切な場所に配置されてもよく、および/または注入システム108の任意の適切な構成要素に取り付けられてもよい。滅菌ポート130は、独立型デバイスの形態であってもよい。滅菌ポート130は、管セットコネクタ116が非接続状態にあるときに、通して管セットコネクタ116が挿入されてもよい(例えば、図3Bに図示されるように、管セットコネクタ116は、そこに取り付けられる管類118を有するが、管セットコネクタ116には嵌合コネクタは取り付けられていない)、滅菌ポート開口132を含んでもよい。滅菌ポート130は、管セットコネクタ116の適切な部分が滅菌ポート130内に配置され、滅菌され得るように、管セットコネクタ116の少なくとも一部分を受け入れるようにサイズ決めされてもよい。滅菌ポート130は、盲穴の形態であってもよい。本明細書で使用されるような、「盲穴」とは、物体を完全に貫通しない穴を指す。この点で、「盲穴」は、物体(例えば、流体源支持部材124等)外部の環境とこの穴の内部容積(例えば、滅菌チャンバ(図5))との間に単一の開口を有する。滅菌ポート130は、滅菌ポート開口132全体が流体源支持部材124の片面164(図3B)内に配置される、盲穴の形態であってもよい。
【0071】
図3Bに図示されるように、管セットコネクタ116は、管セットコネクタ116の中心軸162と実質的に同軸方向に管セットコネクタ116を前進させることにより、滅菌ポート開口132を通して挿入されてもよい。滅菌ポート開口132は、管セットコネクタ116が、管類118に取り付けられている一方で、中心軸162と実質的に同軸方向に管セットコネクタ116を前進させることによってのみ、滅菌ポート開口132を通過し得るように、サイズ決めされてもよい。この点で、滅菌ポート開口132は、管セットコネクタ116の横断面に対応するようにサイズ決めおよび成形されてもよい(例えば、滅菌ポート開口132が、円形で、管セットコネクタ116の円形の横断面よりもわずかに大きくてもよい)。さらに、管セットコネクタ116は、接続状態にあるとき(例えば、管類に接続された嵌合コネクタに接続されるとき)に、滅菌ポート開口132を通過できなくてもよい。中心軸162は、管セットコネクタ116の中心を貫通する管腔160と実質的に同軸であってもよい。
【0072】
滅菌ポート130は、管セットホルダ196(図5)を含んでもよく、これは、管セットコネクタ116を含む管セット114の自由端を保持するための機械的デバイスの形態であってもよい。例えば、滅菌ポート130は、管セットコネクタ116全体を受け入れるようにサイズ決めされてもよく、滅菌ポート130内の管セットコネクタ116の位置が維持されるように、管セットコネクタ116が上に掛着され得る、有鍵スロット等の機械的特徴を含んでもよい。
【0073】
図3Cは、滅菌ポート130を含む滅菌デバイス134を図示する。滅菌デバイス134は、本明細書に記載される注入システムと併せて使用されてもよい。滅菌デバイス134は、滅菌ポート130内から漏出する紫外線光の量を制限するように、(図3Cでは扉136の背後で見えない)滅菌ポート開口132の一部分上、および管類118の周囲を閉鎖するように動作可能な、可動部材または扉136を含んでもよい。扉136は、バネ仕掛けであるか、(例えば、駆動機構を介して)能動的に移動されるか、または任意の他の適切な様式で制御されてもよい。扉136は、滅菌デバイス134の面164に沿って摺動させることにより、面164に取り付けられるヒンジ上で枢動させることにより、または任意の他の適切な手段により、管類118の周囲を閉鎖してもよい。扉136は、管セットコネクタ116が滅菌ポート130に挿入されるときには、変形するか、または撓むことができ、管セットコネクタ116が滅菌ポート130に完全に挿入されたときには、扉136が、滅菌ポート130から漏出しようとする光を妨害するよう動作可能であるように、(例えば、図3Cに示されるような)ある形状に戻ることができる、柔軟な材料で構築されてもよい。扉136は、単一の部材であってもよく、または図3Cに図示されるパネル136aおよび136b等の、複数の構成要素を含んでもよい。図3Aおよび3Bの滅菌ポート130もまた、扉136を含んでもよい(図3Aおよび3Bには図示せず)。
【0074】
滅菌ポート130は、任意の適切なコネクタまたは管セット114の一部分を受容するように動作可能であってもよい。滅菌ポート130は、管セット114の一部分(例えば、管セットコネクタ116)が滅菌ポート130内に配置され、紫外線光源158(図4および5)が照明されるか、または起動されるときに、(例えば、滅菌ポート130からの管セット114の除去を防止するために)管セット114を適所に係止するように動作可能な、係止機構192(図5)を含んでもよい。上述の扉136はまた、係止機構192として機能させてもよい。
【0075】
紫外線光源158(図4および5)が、滅菌ポート130内に配置されてもよい。滅菌ポート130は、紫外線光源158から放射される紫外線光被爆によって、その中に挿入される部材上の微生物(例えば、ウイルス、細菌、カビ)を死滅または不活性化させるために使用されてもよい。紫外線光源158は、特定の時間量の間作動させることができる、殺菌性紫外線光(200nmから280nm)を放射してもよい。滅菌ポート130の内部は、紫外線光源158から放射される紫外線光を滅菌ポート130に挿入される部材上に反射させるように、反射内張り178(図5)の形態の高反射性材料で内張りされてもよい。
【0076】
上述の扉136に加えて、あるいはその代わりに、滅菌ポート130は、滅菌ポート開口132を通って滅菌ポート130から漏出し得る光の量を制限するための、任意の適切な部材を含んでもよい。例えば、滅菌ポート開口132は、滅菌ポート開口132内に配置される管セット114の一部分(例えば、管セットコネクタ116)と適合し、かつ滅菌ポート130から漏出する紫外線光の量を制限するように動作可能な、(例えば、絵筆の毛と類似した)複数の可曲性部材で内張りされてもよい。
【0077】
滅菌ポート130はまた、滅菌ポート130のある機能を制御するように動作可能な1つ以上のセンサを含んでもよい。例えば、滅菌ポート130は、部材が滅菌ポート130内に配置されているかどうかを検出するように動作可能な、管セット検出部材194(図5)(例えば、センサ)を含んでもよい。管セット検出部材194からの出力は、紫外線光源158を励起させるかどうかを決定するために、照明制御論理182(図5)によって使用されてもよい。照明制御論理182はまた、滅菌ポート130に物体が挿入されていないときに、紫外線光源158が励起される(例えば、紫外線光を放射する)のを防止してもよい。
【0078】
滅菌ポート130は、予め決定可能な時間の間、紫外線光源158を照明するように動作可能なタイミング論理180(図5)を含んでもよい。滅菌ポート130は、所定の時間量の間の滅菌ポート130への挿入時に、紫外線光源158を自動的に照明するように動作可能であってもよい。
【0079】
したがって、例示的な実施形態では、管セットコネクタ116と次に続くシリンジ112との相互接続の間に、管セットコネクタ116が、滅菌のために滅菌ポート130に挿入されてもよい。滅菌ポート130は、管セットコネクタ116の挿入を検出してもよい。可動部材136は、滅菌ポート開口132の一部分上で閉鎖されてもよい。挿入の検出時および/または可動部材136の閉鎖時、滅菌ポート130は、管セットコネクタ116を滅菌するために、所定の期間の間、紫外線光源158を自動的に照明させてもよい。所定の期間の終了時、紫外線光源158は停止させられてもよい。この方式で、管セットコネクタ116が、次に続くシリンジ112への取り付けの間に滅菌されてもよい。
【0080】
滅菌ポート130は、種々の異なる使用シナリオで部材を滅菌するために使用されてもよい。第1の実施例では、図3Aを参照すると、注入システム108は、一連の患者固有の管セット(図3Aには図示せず)を通して複数の患者に流体を連続的に送達するために使用されてもよい。シリンジ112に流体源122からの流体を搭載後、管セットコネクタ116は、シリンジ112から断絶され、滅菌のために滅菌ポート130に挿入されてもよい。次いで、患者固有の管セット(図示せず)がシリンジ112と相互接続されてもよく、シリンジ112からの流体が患者に送達されてもよい。患者への流体の送達後、患者固有の管セットが患者から断絶され、シリンジ112が廃棄されてもよい。次いで、新しいシリンジ112がパワーヘッド110上に設置されてもよく、滅菌された管セットコネクタ116が滅菌ポート130から除去されて、新しいシリンジ112に取り付けられてもよい。管セットコネクタ116を新しいシリンジ112と界面接触させる直前に、滅菌ポート130によって管セットコネクタ116を滅菌することが望ましくてもよい。いずれの場合でも、新しいシリンジ112には流体源122から流体が搭載されてもよく、この過程は繰り返されてもよい。
【0081】
図4は、滅菌ポート130の注入システム138との統合の第2の実施例を図示する。図4は、滅菌ポート130を含む注入システム138の実施形態のブロック図である。図4の注入システム138は、流体とバルク流体源186との相互接続を維持しながら、連続的に複数の患者に流体を注入するように動作可能な複数回使用の注入システムである。これは、部分的に、それぞれの個々の患者と相互接続される患者固有の管セット140の使用によって達成され、ここでは、複数回使用の管セット142が、自動注入器10およびバルク流体源186を複数の患者固有の管セット140と相互接続するために複数回使用される。
【0082】
注入システム138では、シリンジ188が自動注入器10と相互接続される。シリンジ188は、複数回使用の管セット142のコネクタ144によって、複数回使用の管セット142と相互接続されてもよい。コネクタ144は、順に、複数回使用の管セット142の管類146と流体的に相互接続されてもよく、これが、バルク流体源186および別のコネクタ148と流体的に相互接続されてもよい。複数回使用の管セット142は、そこを通る流体の流動を制御するための他のコネクタ、および/または管類セクション、および/または弁を含んでもよい。例えば、複数回使用の管セット142は、自動注入器10をバルク流体源186と相互接続するためのYコネクタを追加管類とともに含んでもよい。
【0083】
患者固有の管セット140は、複数回使用の管セット142のコネクタ148との接続のためのコネクタ150を含んでもよい。さらに、患者固有の管セット140は、(例えば、患者に挿入された)カテーテル156との接続のための、管類152および別のコネクタ154を含んでもよい。任意の適切な血管系アクセスデバイスが利用されてもよい。
【0084】
注入システム138は、滅菌ポート130をさらに含んでもよい。滅菌ポート130は、任意の適切な場所に配置されてもよい。例えば、滅菌ポート130は、自動注入器10内のバルク容器ホルダモジュールに配置されてもよく、または滅菌ポート130は、独立型構成要素(例えば、滅菌デバイス)であってもよい。
【0085】
記載されたように、流体が複数回使用の管セット142を通って次に続く患者に送達される際、複数回使用の管セット142のコネクタ148が、次に続く患者固有の管セット140と接続するために使用される。したがって、コネクタ148は、次に続く患者固有の管セット140との次に続く接続の間に、(管セットコネクタ116に関連して)上述した方式で、滅菌ポート130を使用して滅菌されてもよい。この点で、コネクタ148は、次に続く患者への流体送達の間に滅菌されてもよい。
【0086】
加えて、注入システム138の任意の適切なコネクタが、任意の適切な時間に滅菌ポート130を使用して滅菌されてもよい。例えば、患者固有の管セット140のコネクタ150は、複数回使用の管セット142のコネクタ148との相互接続の前に、滅菌ポート130を使用して滅菌されてもよい。さらなる実施例として、シリンジ188と相互接続するために使用される複数回使用の管セット142のコネクタ144は、そのような相互接続の前に、滅菌ポート130を使用して滅菌されてもよい。
【0087】
滅菌ポート130は、特定の部材(例えば、コネクタ148)が所定の時間量の間、滅菌ポート130内に配置された場合、この特定の部材を再滅菌するように動作可能であってもよい。例えば、ユーザは、この部材を滅菌ポート130内に配置してもよく、紫外線光源158によってその部材が滅菌されてもよい。滅菌後、紫外線光源158は停止されてもよい。部材が所定の時間量の間(例えば、1時間)滅菌ポート130内にとどまることが許容される場合、滅菌ポート130が同部材を自動的に再滅菌してもよい。この点で、滅菌ポート130に配置される部材は、定期的に再滅菌され、そのため使用準備済みの状態のままであってもよい。したがって、タイミングモジュール198(図5)は、ある部材が所定の時間量の間、滅菌ポート130内に配置された後、紫外線光源158を再度作動させるように動作可能であってもよい。
【0088】
図3A、3B、4、および5に関して本明細書に記載されるコネクタは、任意の適切な種類のものであってもよい。例えば、コネクタのうちの1つ以上がルアーコネクタであってもよい。この点で、この滅菌ポート130は、ルアーコネクタを受容して滅菌するように構成されてもよい。
【0089】
図5は、本明細書に記載される管セットコネクタを滅菌するために使用されてもよい、滅菌デバイス166のブロック図である。滅菌デバイス166は、筐体168を含んでもよい。滅菌チャンバ176は、筐体168内に配置されてもよい。滅菌チャンバ176は、紫外線光源158からの紫外線光の分配を補助するための反射内張り178を含んでもよい。滅菌デバイス166は、筐体168の片面172を通る盲開口170を含み、かつ滅菌チャンバ176の内部へと延在する、盲穴174を含んでもよい。この点で、盲穴174は、コネクタが通過することができる、筐体168および滅菌チャンバ176へと延在する唯一の穴であってもよい。
【0090】
先に記載したように、滅菌デバイス166は、可動部材もしくは扉184、係止機構192、および/または管セットホルダ196を含んでもよい。特定の実施形態では、これらのアイテムのうちの任意の2つまたは3つが組み合わされてもよい。例えば、可動部材184および係止機構192は、(例えば、紫外線光が滅菌チャンバ176から漏出するのを制限する)扉機能、および(例えば、滅菌チャンバ176内からのコネクタの除去の防止を補助する)係止機能の双方を実施することができる、単一機構であってもよい。別の実施例では、全ての3つのアイテムが、単一デバイスまたはアセンブリに組み合わされてもよい。
【0091】
滅菌デバイス166は、管セット検出部材194(例えば、センサ)を含んでもよい。滅菌デバイス166は、前述の照明制御論理182、タイミング論理180、およびタイミングモジュール198を含んでもよい。代替として、照明制御論理182、タイミング論理180、およびタイミングモジュール198のうちの1つ以上が、滅菌デバイス166の外部に配置されて、滅菌デバイス166の対応する機能を遠隔制御してもよい。
【0092】
図6は、任意の適切な種類の流体源(例えば、バルク流体源、シリンジ)と流体的に相互接続される、第1のコネクタを滅菌する方法の工程図である。図示される方法の第1のステップ212は、第2のコネクタからの第1のコネクタの断絶である。第1のコネクタは、流体源と流体的に相互接続され、複数回再使用されてもよい。(例えば、図3Aに図示される)流体を複数のシリンジに搭載するためにバルク流体供給が使用される場合、第2のコネクタは、シリンジのノズルにあってもよい。第1のコネクタが複数回使用の管セットの一部である場合、第2のコネクタは、(例えば、図4に図示される)患者固有の管セットのコネクタであってもよい。ステップ212の断絶は、滅菌デバイス(例えば、滅菌ポート130、滅菌デバイス166)の外側で実施されてもよい。
【0093】
次のステップ214は、第1のコネクタを滅菌デバイスの滅菌チャンバ内に配設することであってもよい。このステップ214は、非接続状態にある第1のコネクタを用いて完了されてもよい。第1のコネクタは、第1のコネクタを通る管腔と実質的に同軸である軸に沿って、滅菌チャンバ内に前進させられてもよい。そのような軸は、滅菌チャンバ内への開口の面に垂直であってもよい。
【0094】
滅菌デバイスが可動部材または扉を備える場合、次のステップ216は、可動部材が、第1のコネクタおよび/または第1のコネクタに取り付けられる管の周囲を閉鎖して、滅菌チャンバから漏出し得る紫外線光の量を低減させるように、可動部材を移動させることであってもよい。可動部材の移動は、手動で、または自動的に実施されてもよい。滅菌デバイスがセンサを備える場合、次のステップ218は、第1のコネクタが滅菌チャンバに挿入されたことを決定するために、第1のコネクタおよび/または第1のコネクタに取り付けられた管を感知することであってもよい。滅菌デバイスが係止機構を備える場合、次のステップ220は、第1のコネクタを滅菌チャンバ内の適所に係止することであってもよい。そのような係止は、第1のコネクタが望ましくないとき(例えば、紫外線光源が照明されるとき)に、滅菌チャンバから除去されるのを妨げることを補助してもよい。ステップ214、216、および218は、任意の順番で実施されてもよく、または同時に実施されてもよい。
【0095】
いったん第1のコネクタが滅菌チャンバ内に適切に配設されると、次のステップ222は、滅菌チャンバと相互接続される紫外線光源を照明させることによって、第1のコネクタを紫外線放射で照射することであってもよい。照射中、第1のコネクタと流体的に相互接続される管は、第1のコネクタから滅菌デバイスの外部へと延在してもよい。そのような管は、滅菌デバイスの内部から滅菌デバイスの外部へと延在する唯一の管であってもよい。照射するステップ222は、所定の事象の際に自動的に開始されてもよい。例えば、紫外線光源は、第1のコネクタが滅菌チャンバ内に適切に挿入されたことをセンサが感知すると、および/または可動部材が閉鎖位置へ移動されると、照明させられてもよい。照射するステップ222は、滅菌デバイスのユーザによって開始されてもよい。例えば、第1のコネクタを滅菌チャンバ内に適切に配設後、ユーザは、ボタンを押して、照射シーケンスを開始してもよい。照射するステップ222は、上記で論議されるように、紫外線光源の所定の期間の照明を含んでもよい。
【0096】
照射するステップ222の完了後、ユーザは、第1のコネクタを除去してもよく、またはステップ224に示されるように、第1のコネクタが、滅菌チャンバ内に滞在することが許容されてもよい。滅菌チャンバ内の滞在は、第1のコネクタがすぐに、または短時間の遅延後には使用されない場合、望ましくてもよい。所定の時間量(例えば、15分、1時間)の間、滅菌チャンバ内に滞在した後、滅菌デバイスが自動的にステップ222に戻って、第1のコネクタを照射してもよい。定期的に第1のコネクタを照射することによって、第1のコネクタの滅菌性、およびその使用準備状態が維持されてもよい。
【0097】
第1のコネクタが再度使用される場合、次のステップ226は、滅菌チャンバから第1のコネクタを除去することであってもよい。除去するステップ226の間、第1のコネクタは非接続状態にあってもよい。また、ステップ214から(それを含んで)ステップ226の完了までの時間全体の間、第1のコネクタは、非接続状態にあってもよい。つまり、第1のコネクタは、非接続状態で滅菌チャンバ内に配設されてもよく、滅菌チャンバからの除去後まで、非接続状態のままであってもよい。
【0098】
除去後、次のステップ228は、第1のコネクタを別のコネクタへ接続することであってもよい。バルク流体供給が、流体を(例えば、図3Aに図示される)複数のシリンジに搭載するために使用される場合、もう一方のコネクタは、シリンジのノズルであってもよい。第1のコネクタが複数回使用の管セットの一部である場合、もう一方のコネクタは、(例えば、図4に図示される)患者固有の管セットのコネクタであってもよい。ステップ228の接続は、滅菌デバイスの外側で実施されてもよい。
【0099】
ステップ228の接続後、次のステップ230は、接続された第1のコネクタを通して流体を流動させることであってもよい。バルク流体供給が、流体を(例えば、図3Aに図示される)複数のシリンジに搭載するために使用される場合、その流動は、(例えば、患者への流体送達の準備において)シリンジに流体を搭載するための、シリンジ内へのものであってもよい。第1のコネクタが、複数回使用の管セットの一部である場合、その流動は、(例えば、図4に図示される)患者固有の管セット内へ、後に、カテーテルを通って患者内へのものであってもよい。流体を流動させるステップ230の完了後、方法は、ステップ212に戻り、もう一方のコネクタを第1のコネクタから断絶することにより、繰り返されてもよい。
【0100】
本発明の先述の説明は、例証および説明のために提示されている。さらに、本説明は、本発明を本明細書で開示される形態に限定することを目的としない。その結果として、変化例および修正は、上記の教示に相応であり、関連技術の技能および知識は、本発明の範囲内である。上記で説明される実施形態はさらに、本発明を実践する公知の最良のモードを説明すること、および、そのような実施形態または他の実施形態で、かつ本発明の特定の用途または使用法によって必要とされる種々の修正とともに、当業者が本発明を利用できるようにすることを目的とする。添付の請求項は、従来技術によって可能となる程度で、代替的実施形態を含むと解釈されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入システムであって、
自動注入器と、
前記自動注入器と流体的に相互接続される管セットであって、前記管セットは、管セットコネクタを含む、管セットと、
滅菌ポートであって、前記滅菌ポートは、非接続状態にある前記管セットコネクタを受容するように構成され、前記滅菌ポートの内部内に配置される紫外線光源を含む、滅菌ポートと
を含む、注入システム。
【請求項2】
前記紫外線光源を制御するように動作可能な照明制御論理をさらに含む、請求項1に記載の注入システム。
【請求項3】
前記管セットコネクタが前記滅菌ポート内に配置されるときに、前記管セットの管の周囲を閉鎖するように動作可能な扉をさらに含む、請求項2に記載の注入システム。
【請求項4】
前記照明制御論理は、前記扉が開放位置にあるときに、前記紫外線光源が前記内部を照明するのを防止するように動作可能であり、前記照明制御論理は、前記扉が閉鎖位置にあるときに、前記紫外線光源を励起して、前記内部を照明するように動作可能である、請求項3に記載の注入システム。
【請求項5】
前記滅菌ポート内に配置される前記管セットの一部分を検出するように動作可能な管セット検出部材をさらに含む、請求項2〜4のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項6】
前記照明制御論理は、前記管セット検出部材が前記滅菌ポート内に配置される前記管セットの前記一部分を検出するときに、前記紫外線光源を励起して、前記内部を照明するように動作可能である、請求項5に記載の注入システム。
【請求項7】
前記照明制御論理は、前記滅菌ポートへの挿入の際に、自動的に前記紫外線光源を照明させるように動作可能である、請求項2〜6のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項8】
予め決定可能な長さの時間の間、前記紫外線光源を照明させるように動作可能なタイミング論理をさらに含む、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項9】
前記滅菌ポートの開口に配置される管セットホルダをさらに含み、前記管セットホルダは、前記滅菌ポート内の前記管セットコネクタの位置が維持可能であるように、前記管セットを固定するように動作可能である、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項10】
前記滅菌ポートの内部内に反射内張りをさらに含む、請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項11】
前記紫外線光源は、200nmから280nmの波長内の紫外線エネルギーを放射するように動作可能である、請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項12】
前記管セットの一部分が前記滅菌ポート内に配置され、かつ前記紫外線光源が照明されるときに、前記管セットを適所に係止するように動作可能な係止機構をさらに含む、請求項1〜11のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項13】
前記管セットコネクタが、予め決定可能な期間の間、前記滅菌ポート内に配置された後に、前記紫外線光源を照明させるように動作可能なタイミングモジュールをさらに含む、請求項1〜12のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項14】
前記滅菌ポートは、前記滅菌ポートの前記内部への盲開口を含む、請求項1〜13のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項15】
前記管セットコネクタは、前記管セットコネクタが接続状態にあるときに、前記盲開口を通過して前記滅菌ポートへ入るように動作不可能である、請求項14に記載の注入システム。
【請求項16】
前記盲開口は、前記管セットコネクタの横断面に対応する、請求項14〜15のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項17】
筐体をさらに含み、前記滅菌ポートは、前記筐体内に配置され、前記盲開口は、前記筐体の片面を通って延在する、請求項14〜16のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項18】
前記管セットコネクタは、前記管セットコネクタを通って貫通する管腔を含み、前記管腔は、前記管セットコネクタの軸に沿って配置され、前記管セットコネクタは、前記管セットコネクタを前記軸に沿って前進させることによって、前記内部に進入するようにのみ動作可能である、請求項1〜17のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項19】
流体源をさらに含み、前記管セットは、前記流体源と流体的に相互接続され、前記管セットコネクタは、前記自動注入器上に載置されるシリンジと流体的に相互接続可能である、請求項1〜18のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項20】
流体源をさらに含み、前記管セットは、前記流体源および自動注入器のシリンジのそれぞれと流体的に相互接続され、前記管セットコネクタは、患者固有の管セットと流体的に相互接続可能である、請求項1〜18のうちのいずれか一項に記載の注入システム。
【請求項21】
滅菌デバイスであって、
筐体と、
前記筐体内に配置される滅菌チャンバと、
前記滅菌チャンバを紫外線光で照明するように動作可能な紫外線光源と、
前記筐体内および前記滅菌チャンバ内に延在する盲穴であって、前記盲穴は、前記筐体内および前記滅菌チャンバ内に延在する唯一の穴である、盲穴と、
可動部材であって、前記可動部材の第1の位置において、前記可動部材は、前記盲穴を妨げず、前記可動部材の第2の位置において、前記可動部材は、前記盲穴を部分的に覆う、可動部材と、
前記可動部材が前記第1の位置にあるときに、前記紫外線光源の照明を防止するように動作可能な照明制御論理であって、前記照明制御論理は、前記可動部材が前記第2の位置にあるときに、前記紫外線光源を励起して、前記滅菌チャンバを照明するように動作可能である、照明制御論理と
を含む、滅菌デバイス。
【請求項22】
前記盲穴は、非接続状態にある管類コネクタを受容するように構成される、請求項21に記載の滅菌デバイス。
【請求項23】
前記盲穴は、前記盲穴が、管類コネクタから対向し合う方向に延在する2本の管を有する管類コネクタを受容できないように構成される、請求項21〜22のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項24】
前記盲穴は、前記筐体の片面を通って延在する、請求項21〜23のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項25】
前記盲穴は、前記管類コネクタの管腔の中心軸と実質的に同軸である軸に沿った前進によって、管類コネクタを受容するように構成される、請求項21〜24のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項26】
予め決定可能な長さの時間の間、前記紫外線光源を照明させるように動作可能なタイミング論理をさらに含む、請求項21〜25のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項27】
前記滅菌チャンバの内部内に反射内張りをさらに含む、請求項21〜26のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項28】
前記紫外線光源は、200nmから280nmの波長内の紫外線エネルギーを放射するように動作可能である、請求項21〜27のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項29】
前記筐体内に配置される管セットの一部分を検出するように動作可能な管セット検出部材をさらに含む、請求項21〜28のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項30】
前記照明制御論理は、前記管セット検出部材が、前記筐体内に配置される前記管セットの一部分を検出するときにのみ、前記紫外線光源を励起して、前記滅菌チャンバを照明するように動作可能である、請求項29に記載の滅菌デバイス。
【請求項31】
前記照明制御論理は、前記滅菌チャンバへの挿入の際に、前記紫外線光源を自動的に照明させるように動作可能である、請求項21〜30のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項32】
前記管セットの部分が前記筐体内に配置され、かつ前記紫外線光源が照明されるときに、管セットを適所に係止するように動作可能な係止機構をさらに含む、請求項21〜31のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項33】
管セットコネクタが、所定の期間の間、前記滅菌チャンバ内に配置された後、前記紫外線光源を照明させるように動作可能なタイミングモジュールをさらに含む、請求項21〜32のうちのいずれか一項に記載の滅菌デバイス。
【請求項34】
流体源と流体的に相互接続される第1のコネクタを滅菌する方法であって、
非接続状態にある前記第1のコネクタをチャンバに配設するステップと、
前記配設するステップの後、前記チャンバ内の前記第1のコネクタを紫外線放射で照射するステップであって、前記照射するステップの間、前記第1のコネクタと流体的に相互接続される管は、前記第1のコネクタから前記チャンバの外部へと延在する、ステップと、
前記照射するステップの後、非接続状態にある前記第1のコネクタを前記チャンバから除去するステップと、
前記配設するステップと除去するステップとの間の時間全体の間、前記第1のコネクタの前記非接続状態を維持するステップと
を含む、方法。
【請求項35】
流体源と流体的に相互接続される第1のコネクタを滅菌する方法であって、
非接続状態にある前記第1のコネクタをチャンバに配設するステップと、
前記チャンバ内の前記第1のコネクタを紫外線放射で照射するステップであって、前記照射するステップの間、前記第1のコネクタと流体的に相互接続される管は、前記第1のコネクタから前記チャンバの外部へと延在する、ステップと、
非接続状態にある前記第1のコネクタを前記チャンバから除去するステップと、
前記除去するステップの後、前記第1のコネクタを第2のコネクタに接続するステップであって、前記接続するステップは、前記チャンバの外側で生じる、ステップと、
前記接続された第1および第2のコネクタを通して流体を流すステップと
を含む、方法。
【請求項36】
流体源と流体的に相互接続される第1のコネクタを滅菌する方法であって、
前記第1のコネクタを第2のコネクタから断絶するステップであって、前記第1のコネクタは、前記断絶するステップの後、前記流体源と流体的に相互接続される、ステップと、
前記断絶するステップの後、非接続状態にある前記第1のコネクタをチャンバ内に配設するステップと、
前記チャンバ内の前記第1のコネクタを紫外線放射で照射するステップであって、前記断絶するステップは、前記チャンバの外側で生じ、前記照射するステップの間、前記第1のコネクタと流体的に相互接続される管は、前記第1のコネクタから前記チャンバの外部へと延在する、ステップと
を含む、方法。
【請求項37】
前記照射するステップの後かつ前記除去するステップの前の第1の期間の間、前記第1のコネクタを前記チャンバ内に格納するステップと、
前記格納するステップの後かつ前記除去するステップの前に、前記チャンバ内の前記第1のコネクタを2度目に照射するステップと
をさら含む、請求項34〜35のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記配設するステップの後かつ前記照射するステップの前に、前記第1のコネクタおよび前記管のうちの少なくとも1つの存在をセンサで感知するステップをさらに含む、請求項34〜37のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記配設するステップは、前記第1のコネクタを通る管腔と実質的に同軸である軸に沿って、前記チャンバ内の開口を通して前記第1のコネクタを前進させるステップを含む、請求項34〜38のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記配設するステップの後かつ前記照射するステップの前およびその間に、前記チャンバ内の前記第1のコネクタを固定するステップをさらに含む、請求項34〜39のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記照射するステップの後に、前記第1のコネクタを自動注入器のシリンジに接続するステップであって、前記第1のコネクタを自動注入器のシリンジに接続する前記ステップは、前記チャンバの外側で生じる、ステップと、
前記第1のコネクタを自動注入器のシリンジに接続する前記ステップの後、前記第1のコネクタを通して前記流体源から前記シリンジへと流体を移送するステップと、
前記第1のコネクタを前記自動注入器の前記シリンジから着脱するステップと、
前記配設および照射するステップを繰り返すステップと
をさらに含む、請求項34〜40のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記照射するステップの後に、前記第1のコネクタを患者固有の管セットコネクタに接続するステップであって、前記第1のコネクタを患者固有の管セットコネクタに接続する前記ステップは、前記チャンバの外側で生じる、ステップと、
前記第1のコネクタを患者固有の管セットコネクタに接続する前記ステップの後に、前記流体源から前記患者固有の管セットコネクタへと流体を移送するステップと、
前記第1のコネクタを前記患者固有の管セットコネクタから着脱するステップと、
前記配設するステップおよび照射するステップを繰り返すステップと
をさらに含む、請求項34〜40のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記配設するステップの後かつ前記照射するステップの前に、第1の位置から第2の位置へと部材を移動させるステップをさらに含み、前記第2の位置では、前記部材は、紫外線放射が前記チャンバから出ようとするのを妨害する、請求項34〜42のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記照射するステップは、前記部材が前記第2の位置に到達すると、自動的に開始される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記照射するステップは、ユーザによって開始される、請求項34〜43のうちのいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−529728(P2011−529728A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521238(P2011−521238)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2009/051933
【国際公開番号】WO2010/014590
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(595181003)マリンクロッド・インコーポレイテッド (203)
【氏名又は名称原語表記】Mallinckrodt INC.
【Fターム(参考)】