説明

粉体塗料硬化剤及び用いられる長炭素鎖ポリ酸無水物調製方法

【課題】本発明は、アルカンまたは脂肪酸を基質として、生物法によって調製して得られた高品質長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物硬化剤製品を公布した。
【解決手段】当該二元酸ポリ酸無水物硬化剤は、粉体塗料の硬化に用いられる。本発明には、同時に当該長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物硬化剤の調製工程を提供しており、当該工程は、アルカンまたは脂肪酸を基質とし、先ず生物発酵手段を用いて、長炭素鎖二元酸を製造して、特別な純化ステップを経由してから、要求を満たす二元酸を得る。二元酸と他の反応物とは、常圧脱水反応を行い、材料温度が100〜140℃、蒸留時間が1〜6時間である。それから真空度<15mmHg、温度110〜140℃にて、減圧蒸留して完成品を得ており、またはスクラッチフィルム蒸発装置において蒸留を行い、小分子物質を除去してから、ポリ酸無水物硬化剤完成品を得る。本発明によって得られた長炭素鎖ポリ酸無水物硬化剤製品は、色数<2(Gardner)、 アッシュが80ppm未満、 窒素含有量が60ppm未満、必要に応じて融点を調整でき、抗黄変性能が優れて、高レベル粉体塗料の硬化剤に対する要求を完全に満たす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は粉体塗料硬化剤技術分野に関し、特にアルカンまたは脂肪酸を基質として、生物転換と化学重合調製によって得られた高品質長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物硬化剤製品を提供する。当該製品は粉体塗料の新型硬化剤である。本発明は同時に当該長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物硬化剤の調製工程を提供し、当該工程はアルカンまたは脂肪酸を基質として用いられ、生物発酵手段によって長炭素鎖二元酸を製造して、特別な純化工程を経由してから、触媒の作用によって脱水されて、ポリ酸無水物を生成する。
【背景技術】
【0002】
熱固性粉体塗料は溶剤排出量が非常に少ないまたは無い環境保全式塗料である。欧米では、揮発性有機化合物(volatile Organic Compound)に対する要求が日増しに厳しくなっているのに、粉体塗料の市場は安定に増長している。
【0003】
炭素原子数が9〜18である長炭素鎖二元酸またはその酸無水物は、エポキシ類粉体塗料とアクリル酸類粉体塗料において常に用いられる硬化剤である。
【0004】
長炭素鎖二元酸無水物を硬化剤として用いる1種の塗料はエポキシ類粉体塗料である。エポキシ類塗料は、粉体塗料における品種が一番多く、応用が一番広範である塗料品種として、通常にアミン類、酸類または酸無水物類硬化剤を用いて硬化を行う。特許文献1、特許文献2、特許文献3には共に下記内容を開示した:長炭素鎖二元酸無水物をエポキシ塗料の硬化剤として用いると、エポキシ類粉体塗料は、等可とう性、裂け抵抗性能が大幅に向上され、それで塗膜に優れる機械と老化抵抗性能をもたらすことになる。
【0005】
長炭素鎖二元酸無水物を硬化剤として用いるもう1種塗料はアクリル酸類粉体塗料である。アクリル酸粉体塗料は高レベル耐候性粉体塗料である。普通のアクリル酸粉体塗料硬化剤はポリカルボン酸またはその酸無水物、ポリアミン、ポリフェノール、マルチヒドロキシ化合物等がある。但し塗膜の総合的性能から見れば、脂肪族二元酸とその酸無水物は好ましい硬化剤であるため、アクリル酸類粉体塗料の主流になっている。
【0006】
長炭素鎖二元酸そのものは融点が高い、アクリル酸類粉体塗料の硬化剤として用いられる時、高い硬化温度を必要とする。これはアクリル酸類粉体塗料の応用に制限をもたらす。長炭素鎖二元酸硬化剤の性能を改進するため、人々は長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物を開発し、それをアクリル酸類粉体塗料の硬化剤として用いられる。
【0007】
特許文献4に公開した熱固性粉体塗料構成物とその塗膜製造手段と塗膜に開示した通り、長炭素鎖二元酸に比べれば、長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物は融点が低く、反応活性が高い。それによって、長炭素鎖ポリ酸無水物に基づいた粉体塗料は、塗膜厚さが薄い、可とう性が優れて、そして擦り傷抵抗性能と低温硬化性能を有する。またこれらの性能は全て最近の自動車塗料研究の焦点として認められる。
【0008】
長炭素鎖ポリ酸無水物は常に高レベルエポキシ類またはアクリル酸類粉体塗料に用いられるので、長炭素鎖ポリ酸無水物の品質、特にそのアッシュ、色合いと抗黄変性能に対する要求が高い。長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物はアッシュが高いなら、粉体塗料塗膜の外観性能の悪化、見える不純物の増加をもたらして、同時に、塗膜の長期抗黄変性能と老化性能への影響をももたらす。長炭素鎖ポリ酸無水物製品は色が黄色くなり、抗黄変性能が悪くなるなら、粉体塗料塗膜の外観、光沢度と長期耐候性に大きい影響をさせるため、ポリ酸無水物の高レベル粉体塗料における応用を制限される。関連文献と産業実用化によって、ポリ酸無水物の比較的適合値はアッシュが100ppm未満を保持し、色数が2(Gardner)未満であることになる。
【0009】
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物のアッシュ、色または抗黄変性能が悪いことは、ポリ酸無水物における酸化しやすい不純物含有量及び製造工程と大きい関係がある。但し従来のポリ酸無水物の産業製造規模は小さいため、ポリ酸無水物製造工程と完成品品質に対する研究が少なかったので、殆どこの分野における文献と報道がない。
【0010】
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物色黄変の要因は、主に2つあり、一方は、原料二元酸に含有する有色物質または酸化しやすい不純物、もう一方は製造工程において、ポリ酸無水物が長時間で高い温度の下に反応するので、最終製品の色に影響をもたらすようになる。
【0011】
原料から見れば、従来の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物は、大部分が化学法によって製造したドデカン二元酸を原料とする。但し、化学法の二元酸は高価なので、ポリ酸無水物の製造への応用が、大幅に制限される。同時に、化学法によって製造した長炭素鎖二元酸には、ケトン基付きまたは硝酸基グループ付きの中間体または副産物不純物を含有するので、これらの物質を加熱するなら、ポリ酸無水物完成品の色に大きい影響をもたらす。
【0012】
本発明は、アルカンまたは脂肪酸を原料として、生物法を利用することによってそれを長炭素鎖二元酸に転換して、従って高品質長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の開発を成功に実現した。生物法によって製造した長炭素鎖二元酸は、環境保全・省エネ、品質良いとの特徴があり、コストと価格の面も化学法二元酸より明らかに低いので、業界においてポリ酸無水物の実用化に可能性を提供する。本発明は、主に生物法二元酸を原料とする長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の製造に関する。
【0013】
但し、現有の市販生物法長炭素鎖二元酸は、製品純度が低い、アッシュと窒素類物質残留量が高いため、長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の製造に適応しない。得られたポリ酸無水物製品は、アッシュ、抗黄変性能らの面において、高級粉体塗料の要求を全然満たさない。
【0014】
関連文献と産業実用化によって、生物法長炭素鎖二元酸における窒素含有量は、ポリ酸無水物に大きい影響をもたらすことができる。生物発酵製造の長炭素鎖二元酸には、発酵液の影響を受けたので、通常に一部蛋白質と他の窒素含有類有機物質が残留する。ポリ酸無水物を製造するプロセスにおいて、窒素含有物質が酸化しやすいので、黄変が生じて、更に完成品の色を影響する。同時に、窒素含有量の高いポリ酸無水物は、さらに粉体塗料塗膜の長期耐候性と抗黄変性能に悪化をもたらすため、ポリ酸無水物が硬化剤として特殊用途の粉体塗料における応用が制限される。
【0015】
同時に、特許文献4に開示した通り、長炭素鎖二元酸の純度もポリ酸無水物の品質に影響することがある。
【0016】
現有の生物法二元酸純度は、通常に97%(ガスクロマトグラフ法)未満であり、不純物と窒素含有量が制御を受けず、波動範囲が大きいため、長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の製造に完全に適用できない。
【0017】
この課題を解決するため、特許文献4に公開した熱固性粉体塗料構成物とその塗膜製造手段及び塗膜の内容によって、ポリ酸無水物の完成品を得られた後、酢酸イソブチル類溶剤に加熱溶解して、活性炭を用いて110℃条件にて濾過、蒸留を実施してからポリ酸無水物の純化物を得る。但し長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物そのものは、非常に不安定な重合物であり、素早く吸水、分解しやすいので、高温にて蒸留を実施するなら、黄変しやすいし、且つ重合度の異なりによって溶解性能の変化も多いし、それで産業実用化において溶解濾過の手段を実現しにくくなる。ポリ酸無水物完成品は品質が保証されないため、高品質塗料において大規模の利用を実現できない。
【0018】
本発明は独自の二元酸発酵技術を用いて、厳格な二元酸純化技術によって、原料の純度、アッシュ、窒素含有量等指標を制御することによって、品質の高い長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物が得られる。製品は粉体塗料メーカーの要求を完全に満たした。
【0019】
さらにポリ酸無水物の製造工程において、通常に反応釜の中に、長炭素鎖二元酸、脱水剤等反応物を加熱し常圧で蒸留を実施してから160〜180℃条件にて、長時間で真空蒸留を行い、ポリ酸無水物完成品が最後に得られる。
【0020】
該工程においてよく出る問題点は、工程後期蒸留温度が高すぎ、反応時間が長すぎると、最終のポリ酸無水物完成品の色を黄色に直接に変換させることである。この課題を解決するため、本発明が提供する手段は、高真空条件において、蒸留の温度と蒸留時間を厳しく制御し、または膜蒸発装置を用いて蒸留を行うことによって、製品の色と品質の保証を最大限にもたらした。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】米国特許第665291号明細書
【特許文献2】米国特許第6448345号明細書
【特許文献3】欧州特許第0299420号明細書
【特許文献4】中国特許第1456616号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明の解決しようとする技術課題の1つは、粉体塗料硬化剤を提供することであり、当該硬化剤は不純物含有量が低い、色が浅い、耐黄性能がよい、粉体塗料の硬化剤に対する要求を達して、または大幅に超える。
【0023】
本発明の解決しようとする技術課題のもう1つは、前記硬化剤用の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物を調製する手段を提供することであり、当該手段は、アルカンまたは脂肪酸を基質とし、生物発酵手段を用いて長炭素鎖二元酸を製造して、特別な純化工程を経由してから、触媒の作用にて脱水しポリ酸無水物を生成する。調製した長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物は、不純物含有量が低い、色が浅い、抗黄変性能がよい。
【発明を解決するための手段】
【0024】
本発明第1提供しようとする粉体塗料硬化剤としての前記硬化剤には、アルカンまたは脂肪酸を基質として、生物法を利用することによって調製し得られた長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物を含有する。
【0025】
前記長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物用の長鎖二元酸炭は、原子数が11〜18である。
【0026】
本発明における前記長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物は、色数が2(Gardner)未満、アッシュ含有量が80ppm未満、窒素含有量が60ppm未満、ポリ酸無水物水解後の総二元酸含有量が98%以上の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物である。その色が浅い、抗黄変性能が優れて、高レベル粉体塗料用の硬化剤に対する要求を完全に満たすことができる。
【0027】
本発明第2提供しようとする長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法は、重合ステップと純化ステップとを含み、重合ステップは、先ず特定炭素鎖長さのアルカン(または脂肪酸)を用いて、生物発酵手段によって長炭素鎖二元酸を製造して、当該二元酸を純化してから、特定の規格要求を満たして、それから処分後の適当量の長炭素鎖二元酸と他の反応物質を、現有ポリ酸無水物硬化剤のポリ酸無水物の構成と分子量、材料投入比例により常圧蒸留釜の中に投入して、惰性気体の保護にて、100〜140℃に加熱して、蒸留時間が1〜6時間で低分子物質が常圧で蒸されており、前記純化ステップは、真空度<15mmHg、温度110〜140℃、減圧蒸留で完成品を得ることである、またはスクラッチフィルム蒸発装置において、蒸留を行い、小分子物質を除去するなら、ポリ酸無水物完成品を得て、スクラッチフィルム蒸発装置の真空範囲が2mmHg未満、蒸発温度が120〜180℃、材料停留時間が5分間未満である。
【0028】
スクラッチフィルム蒸発プロセスにおいて、使用されるスクラッチフィルム蒸発装置は縦型蒸発器または横置型蒸発器である。
【0029】
本発明の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法において、ポリ酸無水物硬化剤の二元酸に対する要求を満たすように、使用される長炭素鎖二元酸は、そのガスクロマトグラフ純度>98%、アッシュ<60ppm、窒素含有量 <50ppm、色<2(Gardner)、である。
【0030】
特に使用される長炭素鎖二元酸は、生物発酵法を用いて製造され、炭素原子数が11〜18の飽和二元酸である。
【0031】
本発明の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法において、使用される長炭素鎖二元酸は、生物法を利用することによって調製されたものであり、次のステップを含める:
1)発酵法転換:C11〜C18のアルカンまたは脂肪酸を基質として、微生物発酵法を経由して、対応な長炭素鎖二元酸に転換する、
その中、微生物はカンジダ・トロピカリス(Candida Tropicalis)を採用し、発酵タンク培養基材の処方は:KHPO:0.2〜1.5%、NaCL:0〜0.2%、酵母エキス:0.1〜2.0%、尿素:0.2〜1.5%、葡萄糖:1.0〜5.0%、(NH4)SO:0〜2.0%、MgSO・7HO:0〜0.3%、泡止め剤:0.005%、
発酵条件は:接種量:20%、タンク温度:29.0±1.0℃、通風量:1 : 1.0〜0.2vvm、タンク圧力:0.05〜0.1mpa、pH:発酵前期菌体生長3.5〜6.5、発酵中後期転換7.0〜8.5、培養時間:120〜170時間、
材料補充制御パラメーター:
--アルカン/脂肪酸:菌体生長光密度(OD600)が0.6以上なら、5〜10%のアルカンまたは脂肪酸を加えて、その後、アルカン脂肪酸を加えることによって、発酵液におけるアルカンまたは脂肪酸濃度を2〜10%に制御して、発酵終了前の24時間に材料補充を停止する、
2)二元酸の抽出:アルカリを加えて、発酵液をpH〜8〜11に調整し、60〜100℃に加熱し、それから遠心法または膜濾過法を利用し菌体、二元酸上清液と発酵残留の基質を分離する、得られた二元酸上清液の状態を見て、上清液体積5%含有量を超えない活性炭を加えて、60〜95℃にて20〜180分間で脱色して、濾過して活性炭を除して、それから脱色液を60〜100℃に加熱して、酸を用いて、pHを2〜5に調製して、酸化結晶を行い、平面板枠で酸化結晶液を濾過してから、長炭素鎖二元酸粗生成物を得る、アルカリ溶液を用いて、長炭素鎖二元酸粗生成物を溶解して、二元酸を充分に溶解してから、酸化剤mol数の酸化剤を加えて、30〜100℃に加熱して、それから1〜8時間の酸化脱色を行い、酸化反応終了後に酸を用いてpH値を3.0〜4.0に調製して、長炭素鎖二元酸を結晶析出して、遠心または平面板枠を用いて得られた製品を濾過して、蒸留水で複数回洗濯してから、乾燥させて完成品を得る。
【0032】
前記アルカリ溶液は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水または他の無機アルカリ溶液である。
【0033】
前記酸化剤はオキシドールまたはオゾンである。
【0034】
前記酸は硫酸または塩酸等無機酸、または酢酸等有機酸である。
【発明の効果】
【0035】
本発明の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物は、色が浅い、抗黄変性能が優れて、高レベル粉体塗料の硬化剤に対する要求を完全に満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の工程フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の実現できる技術手段、創意特征、達成目的と効用を明らかに示すため、次は、具体的実施方式を合わせて、更に本発明を詳しく説明する。
【0038】
粉体塗料硬化剤、前記硬化剤はアルカンまたは脂肪酸を基質として、生物法調製を用いて得られた長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物を含有する。長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物用の長炭素鎖二元酸炭は、原子数が11〜18の間である。
【0039】
使用される長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物は、色が2(Gardner)未満、アッシュ含有量が80ppm未満、窒素含有量が60ppm未満、ポリ酸無水物水解後の総二元酸含有量が98%以上の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物である。その色が浅い、抗黄変性能が優れて、高レベル粉体塗料の硬化剤に対する要求を完全に満たすことができる。
【0040】
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法において、当該手段には重合ステップと純化ステップとを含み、重合ステップは、先ず特定炭素鎖長さのアルカンまたは脂肪酸を用いて、生物発酵手段によって長炭素鎖二元酸を製造して、当該二元酸を純化してから、特定の規格を満たして、それから処分後の適当量の長炭素鎖二元酸と他の反応物質を、現有ポリ酸無水物硬化剤のポリ酸無水物の構成と分子量制御、材料投入比例により、常圧蒸留釜内に投入して、100〜140℃に加熱して、蒸留時間が1〜6時間で低分子物質が常圧で蒸されてから、真空度<15mmHg、温度110〜140℃、減圧蒸留を行い、完成品を得る、またはスクラッチフィルム蒸発装置において、蒸留を行い、小分子物質を除去すると、ポリ酸無水物完成品を得る。
【0041】
スクラッチフィルム蒸発装置は真空範囲が2mmHg未満、蒸発温度が120〜180℃、材料停留時間が5分間未満である。
【0042】
スクラッチフィルム蒸発プロセスにおいて、使用されるスクラッチフィルム蒸発装置は縦型蒸発器または横置型蒸発器である。
【0043】
使用される長炭素鎖二元酸は、そのガスクロマトグラフ純度>98%、 アッシュ<60ppm、 窒素含有量<50ppm、色<2(Gardner)、それでポリ酸無水物硬化剤の二元酸に対する要求を達する。例えば生物発酵法を用いて製造して、炭素原子数が11〜18の飽和二元酸。
【0044】
次は、本発明長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法を詳しく説明する。
【0045】
生物法によって長炭素鎖二元酸を製造する手段には、次のステップを含める:
1)発酵法転換:C11〜C18のアルカンまたは脂肪酸を基質として、微生物発酵法を用いて対応の長炭素鎖二元酸に転換する、
その中、微生物はカンジダ・トロピカリス(Candida Tropicalis)を採用して、発酵タンク培養基材の処方は:KHPO:0.2〜1.5%、NaCL:0〜0.2%、酵母エキス:0.1〜2.0%、尿素:0.2〜1.5%、葡萄糖:1.0〜5.0%、(NH)SO:0〜2.0%、MgSO・7HO:0〜0.3%、泡止め剤:0.005%、MNSO0.0001〜0.001%、 CuSO 0.0001〜0.001%、
発酵条件は:接種量:20%、タンク温度:29.0±1.0℃、通風量:1 : 1.0〜0.2vvm、タンク圧力:0.05〜0.1mpa、pH:発酵前期菌体生長3.5〜6.5、発酵中後期転換7.0〜8.5、培養時間:140〜170時間、
材料補充制御パラメーター:
--アルカン/脂肪酸:菌体生長光密度(OD600)が0.6以上なら、5〜10%のアルカンまたは脂肪酸を加えて、その後、アルカン脂肪酸を加えて、発酵液におけるアルカンまたは脂肪酸濃度を2〜10%に制御して、発酵終了前の24時間に、材料補充を停止する、
2)二元酸抽出:生物法長炭素鎖二元酸製品に対して、再純化を行う操作工程は、次の通り:
発酵液または酵素法反応液にアルカリを加えてpHを8〜11に調整して、60〜100℃に加熱して、それから遠心法または膜濾過法を用いて、菌体、二元酸上清液と発酵残留の基質を分離する、得られた二元酸上清液の情況を見て、0〜5%の活性炭を加えて、60〜95℃にて20〜180分間で脱色して、濾過によって活性炭を除して、それから脱色液を60〜100℃に加熱して、HSOでpHを2〜5に調節してから、酸化結晶を行い、平面板枠を用いて酸化結晶液を濾過してから、粗雑な二元酸を得る、
3) 二元酸純化:アルカリ溶液を用いて長炭素鎖二元酸粗生成物を溶解して、二元酸を充分に溶解してから、酸化剤を加えて、30〜100℃に加熱して、1〜8時間の酸化脱色を行い、酸化脱色を行って、酸化反応終了後に酸でpH値を3.0〜4.0に調整して、長炭素鎖二元酸を結晶析出して、遠心または平面板枠を用いて、得られた製品を濾過して、蒸留水で複数回洗濯してから、乾燥して完成品を得る。
【0046】
純化工程プロセスにおいて、使用されるアルカリ溶液は水酸化ナトリウム溶液または水酸化カリウム溶液またはアンモニア水または他の無機アルカリ溶液である、好ましくは、水酸化ナトリウム溶液である。
【0047】
使用される酸化剤はオキシドールまたはオゾンであり、好ましくはオキシドール、オキシドールの濃度が通常に5〜50%であり、酸化剤の利用量が酸化剤mol数である:二元酸mol数<2。
【0048】
酸化の時、使用される酸溶液は、通常に硫酸または塩酸等無機酸、または酢酸等有機酸である。好ましくは硫酸である。
【0049】
本発明において純化後の長炭素鎖二元酸完成品は、ポリ酸無水物硬化剤の二元酸に対する要求を満たすように、必要なガスクロマトグラフ純度が>98%、アッシュ<60ppm、 窒素含有量<50ppmである。
【0050】
前述厳格な工程制御によって、満足できるポリ酸無水物完成品が得られる。
【実施例】
【0051】
次の実施例において、「分」と「%」に対して、特別な注記がなければ、重量に準じる。本発明には、次の実施例を含めて、但しこれらに限られるわけではない。
【0052】
実施例1
長炭素鎖二元酸の発酵調製例1
(1) 100M3培養基材を入れた200M3発酵タンクにおいて、種子液を入れてから発酵を始める。発酵培養基材成分は:葡萄糖 1.5%、KHPO 1.5%、酵母エキス1.0%、玉蜀黍スラリ0.5%、尿素0.35%、NaCL0.1%、KNO0.7%、PH自然、121℃持続的殺菌。アルカンに対する殺菌を行い、葡萄糖を補充する。29℃通気量0.5vvm、タンク圧1.0mpa条件にて培養する。発酵前の20時間においてpHが自然であり、菌体生長を主として、菌体生長光密度(OD600)が0.6以上なら、C11アルカンを流し込み、制御発酵液におけるC11アルカン濃度を略5%制御し維持して、同時にpHを7.0に調節して、48時間以内、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.0に調節して、48〜72時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.5に調節して、72〜120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.8に調節して、タンクにおける放置時間が120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを8.0に調節する。24、48、72時間に発酵するなら、それぞれ1%の葡萄糖を増加して、96時間で発酵するなら2%の酵母エキスを加える。接種から発酵終了まで、総培養時間は167時間、エーテル抽出NaOH滴定法を用いて、測定した発酵原液DC11含有量が120.4g/Lである。
【0053】
得られた発酵液に水を加えて一倍で希釈して、アルカリを加えてpHを8.0に調節して、90℃に加熱して、熱いままに遠心を行い、菌体と残留炭化水素を除去する。遠心上清液に2.5%の活性炭を入れて、20分間で脱色してから活性炭を濾過して、硫酸を用いてpHを2.0に調節して、酸化結晶を行い、酸化結晶液を室温まで冷却し、中性まで濾過、洗い、80℃にて12時間で乾燥し、製品を得て、分析総酸が99.0%、 DC11ガスクロマトグラフ純度が96.8%である。
【0054】
実施例2
長炭素鎖二元酸の発酵調製例2
100M3培養基材を入れた200M3発酵タンクにおいて、種子液を入れてから発酵を始める。発酵培養基材成分は:葡萄糖 3.0%、KHPO 0.5%、酵母エキス2%、玉蜀黍スラリ1.5%、尿素0.25%、NaCL 0.2%、KNO0.5%、水道水調合、pH自然、121℃持続的殺菌。C12アルカンに対する殺菌を行い、葡萄糖を補充する。29℃通気量0.5vvm、タンク圧1.0mpa条件にて培養する。発酵前の20時間においてPHが自然であり、菌体生長を主として、菌体生長光密度(OD)が0.6以上なら、ロットごとでC12アルカン8%を増加し、その後、8時間ごとにアルカンを一回入れて、発酵液におけるアルカン濃度を略5%制御し維持して、同時にpHを6.5に調節して、48時間後、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.0に調節して、48〜72時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてPHを7.5に調節して、72〜120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.8に調節して、タンクにおける放置時間が120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを8.0に調節する。24、48、72時間に発酵するなら、それぞれ1%の葡萄糖を増加して、接種から発酵終了まで、総培養時間は138時間、エーテル抽出NaOH滴定法を用いて、測定した発酵原液DC12含有量が148.4g/L。
【0055】
得られた発酵液に水を加えて一倍で希釈して、アルカリを入れてpHを9.0に調節して、90℃に加熱して、熱いままに遠心を行い、菌体と残留炭化水素を除去する。遠心上清液に1.5%の活性炭を入れて、20分間で脱色してから活性炭を濾過して、硫酸を用いてpHを3.5に調節し、酸化結晶を行い、酸化結晶液を室温まで冷却し、中性まで濾過、洗い、80℃にて12時間で乾燥し、製品を得て、分析総酸が99.0%、 DC12ガスクロマトグラフ純度が96.8%。
【0056】
実施例3
長炭素鎖二元酸の発酵調製例3
100M3培養基材を入れた200M3発酵タンクにおいて、入れた2級種子液は発酵を始める。発酵培養基材成分は:葡萄糖 4.0%、KHPO 0.8%、酵母エキス 1.0%、玉蜀黍スラリ0.5%、尿素0.35%、NaCL 0.1%、KNO0.7%、pH自然、121℃持続的殺菌。アルカンに対する殺菌を行い、葡萄糖を補充する。29℃通気量0.6vvm、タンク圧1.0mpa条件にて培養する。発酵前の20時間においてpHが自然であり、菌体生長を主として、菌体生長光密度(OD)が0.6以上なら、ロットごとでC13アルカン5%を入れて、その後、8時間ごとにアルカンを一回入れて、発酵液におけるアルカン濃度を略5%制御し維持して、同時にpHを6.5に調節してそして自ら制御して、48時間でpHを7.0に自ら制御して、72時間、pHを7.5に自ら制御し、120時間、pHを7.8に自ら制御し、タンクにおける放置時間が120時間、pHを8.0に自ら制御。18、32、96時間に発酵すると、ロットごとで1%の葡萄糖を入れて、接種から発酵終了まで、総培養時間は160時間、エーテル抽出NaOH滴定法を用いて測定した発酵原液DC13含有量が165.4g/L。
【0057】
得られた発酵液に水を加えて一倍で希釈して、アルカリを入れてpHを9.5に調製して、90℃に加熱して、熱いままに遠心を行い、菌体と残留炭化水素を除去する。遠心上清液に3.0%の活性炭を入れて、20分間で脱色してから活性炭を濾過して、硫酸を用いてpHを4.8に調節して、酸化結晶を行い、酸化結晶液を室温まで冷却し、中性まで濾過、洗い、80℃にて12時間で乾燥し、製品を得て、分析総酸が99.2%、 DC13ガスクロマトグラフ純度が96.0%。
【0058】
実施例4
長炭素鎖二元酸の発酵調製例4
100M3培養基材を入れた200M3発酵タンクにおいて、入れた二級種子液は発酵を始める。発酵培養基材成分は:葡萄糖 2%、KHPO 0.6%、酵母エキス 0.7%、玉蜀黍スラリ1.0%、尿素0.25%、NaCL 0.1%、pH自然、121℃持続的殺菌。アルカンに対する殺菌を行い、葡萄糖を補充する。29℃通気量0.6vvm、タンク圧1.0mpa条件にて培養する。発酵前の20時間においてpHが自然であり、菌体生長を主として、菌体生長光密度(OD)が0.6以上なら、ロットごとでC14アルカン5%を入れて、その後、8時間ごとにアルカンを一回入れて、発酵液におけるアルカン濃度を略5%制御し維持して、同時にpHを6.5に調節してそして自ら制御して、48時間でpHを7.0に自ら制御して、72時間、pHを7.5に自ら制御し、120時間、pHを7.8に自ら制御し、タンクにおける放置時間が120時間、pHを8.0に自ら制御。20、38、68時間に発酵するまで、ロットごとで1%の葡萄糖を入れて、接種から発酵終了まで、総培養時間は143時間、共にC14アルカン28.235トンを入れて、エーテル抽出NaOH滴定法を用いて測定した発酵原液DC14含有量は194.6g/L。
【0059】
得られた発酵液に水を加えて一倍で希釈して、アルカリを入れてpHを10.5に調節し、90℃に加熱して、熱いままに遠心を行い、菌体と残留炭化水素を除去する。遠心上清液に4.0%の活性炭を入れて、20分間で脱色してから活性炭を濾過して、硫酸を用いてpHを3.8に調節し、酸化結晶を行い、酸化結晶液を室温まで冷却し、中性まで濾過、洗い、80℃にて12時間で乾燥し、製品を得て、分析総酸が98.7%、 DC14ガスクロマトグラフ純度が97.2%。
【0060】
実施例5
長炭素鎖二元酸の発酵調製例5
3M3培養基材を入れた5M3発酵タンクにおいて、入れた二級種子液は発酵を始める。発酵培養基材成分は:蔗糖2%、KHPO 1.5%、酵母エキス1.0%、玉蜀黍スラリ0.45%、尿素0.1%、水道水調合、pH自然、121℃殺菌20分間。C18アルカンに対する殺菌を行い、葡萄糖を補充する。29℃、通気量0.8vvm、タンク圧1.0mpa条件にて培養する。発酵前の20時間においてpHが自然であり、菌体生長を主として、菌体生長光密度(OD)が0.6以上なら、C18アルカン10%を加えて、それから発酵プロセスにおいて、12時間ごとにアルカンを一回加えて、発酵液におけるアルカン濃度を8%ぐらいに制御し維持して、同時にpHを7.0に調節して、48時間以内、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.0に調節して、48〜72時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.8に調節して、72〜120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを8.0に調節して、タンクにおける放置時間が120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを8.5に調節する。接種から発酵終了まで、総培養時間は166時間、エーテル抽出NaOH滴定法を用いて測定した発酵原液DC18含有量が122.3g/L。
【0061】
得られた発酵液に水を加えて一倍で希釈して、アルカリを加えてpHを11.0に調節して、90℃に加熱して、0.2ミクロン陶器膜精密濾過、菌体と残留炭化水素を除去する。遠心上清液に4.0%の活性炭を入れて、30分間で脱色してから、活性炭を濾過して、硫酸を用いてpHを5.0に調節して、酸化結晶を行い、酸化結晶液を室温まで冷却し、中性まで濾過、洗い、80℃にて12時間で乾燥し、製品を得て、分析総酸が98.1%、 DC18ガスクロマトグラフ純度が96.3%。
【0062】
実施例6
長炭素鎖二元酸の発酵調製例6
5L培養基材を入れた10L発酵タンクにおいて、種子液を入れてから発酵を始める。発酵培養基材成分は:葡萄糖1%、KHPO 1.5%、酵母エキス1.0%、玉蜀黍スラリ0.5%、尿素0.45%、NaCL 0.1%、KNO0.7%、pH自然、121℃持続的殺菌。脂肪酸に対する殺菌を行い、葡萄糖を補充する。29℃通気量0.5vvm、タンク圧1.0mpa条件にて培養する。発酵前の20時間においてpHが自然であり、菌体生長を主として、菌体生長光密度(OD600)が0.6以上なら、ラウリン酸(C12)を流し入れ、発酵液におけるラウリン酸濃度を略5%に制御し維持して、同時にpHを7.0に調節して、48時間以内、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.0に調節して、48〜72時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.5に調節して、72〜120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.6に調節し、タンクにおける放置時間が120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.8に調節して。24、48、72時間に発酵するなら、それぞれ1%の葡萄糖を増加する。接種から発酵終了まで、総培養時間は167時間、エーテル抽出NaOH滴定法を用いて、測定した発酵原液DC12含有量が30g/L。
【0063】
得られた発酵液に水を加えて一倍で希釈して、アルカリを入れてpHを10.0に調節して、90℃に加熱して、0.2ミクロン陶器膜精密濾過、菌体を除去する。遠心上清液に2.5%の活性炭を入れて、20分間で脱色してから活性炭を濾過して、硫酸を用いてpH至3.5酸化結晶を行い、酸化結晶液を室温まで冷却し、中性まで濾過、洗い、80℃にて12時間で乾燥し、製品を得て、分析総酸が98.4%、 DC12ガスクロマトグラフ純度が97.0%。
【0064】
実施例7
長炭素鎖二元酸の発酵調製例7
5L培養基材を入れた10L発酵タンクにおいて、種子液を入れてから発酵を始める。発酵培養基材成分は:蔗糖2%、KHPO 1.5%、酵母エキス1.0%、玉蜀黍スラリ0.45%、尿素 1.0%、水道水調合、pH自然、121℃殺菌20分間。29℃、通気量0.8vvm、タンク圧1.0mpa条件にて培養する。発酵前の20時間においてpHが自然であり、菌体生長を主として、菌体生長光密度(OD)が0.6以上なら、ヘキサデカン酸(C16)5%を入れて、それから発酵プロセスにおいて、12時間ごとにヘキサデカン酸を一回加えて、発酵液におけるヘキサデカン酸濃度を4%ぐらい制御し維持して、同時にpHを7.0に調節して、48時間以内、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを6.0に調節して、48〜72時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを6.2に調節して、72〜120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを6.8に調節して、タンクにおける放置時間が120時間、4時間ごとにNaOH溶液を用いてpHを7.5に調節して。接種から発酵終了まで、総培養時間は166時間、エーテル抽出NaOH滴定法を用いて測定した発酵原液DC16含有量は32.3g/L。
【0065】
得られた発酵液に水を加えて一倍で希釈して、アルカリを入れてpHを10.0に調節して、90℃に加熱して、熱いままに遠心を行い、菌体を除去する。遠心上清液に2.5%の活性炭を入れて、20分間で脱色してから活性炭を濾過して、硫酸を用いてpHを4.5に調節し、酸化結晶を行い、酸化結晶液を室温まで冷却し、中性まで濾過、洗い、80℃にて12時間で乾燥し、製品を得て、分析総酸が98.1%、 DC16ガスクロマトグラフ純度が96.8%。
【0066】
実施例8
長炭素鎖二元酸の純化例1
500リットルのグラスライニング脱色結晶タンクにおいて、200キログラム20%の水酸化ナトリウム溶液を入れて、前記発酵調製例1において得られた粗雑なDC11100キログラムを取り、徐々に入れて、完全に溶解するまで撹拌する。30%のオキシドール50キログラムを入れて、1時間で撹拌して、徐々に温度を上げて、2時間後に80℃に達して、温度を1時間で維持すると脱色が終了する。温度を下げて、硫酸を用いてpH値を2.0に調節して、ウンデカン二元酸を全て析出する。濾過、濾過餅を蒸留水で複数回洗い、乾燥する。ウンデカン二元酸ガスクロマトグラフ純度98.1%、アッシュ40ppm、窒素含有量 40ppm。
【0067】
実施例9
長炭素鎖二元酸の純化例2
1000リットルのグラスライニング脱色結晶タンクにおいて、200キログラム20%の水酸化ナトリウム溶液を入れて、前記の発酵調製例2において得られた長炭素鎖二元酸DC12 100キログラムを徐々に入れて、完全に溶解するまで撹拌する。5%のオキシドール200キログラムを加えて、1時間で撹拌して、徐々に温度を上げて、2時間後に60℃に達して、温度を1時間で維持すると脱色が終了する。温度を下げて、硫酸を用いてpH値を3.5に調節する。濾過して蒸留水で濾過餅を複数回で洗い、乾燥する。製品ドデカン二元酸ガスクロマトグラフ純度98.3%、アッシュ20ppm、窒素含有量 15ppm。
【0068】
実施例10
長炭素鎖二元酸の純化例3
1000リットルのグラスライニング脱色結晶タンクにおいて、100キログラム20%の水酸化カリウム溶液を徐々に入れて、前記の発酵調製例3において得られた長炭素鎖二元酸DC13 100キログラムを徐々に入れて、完全に溶解するまで撹拌する。30%のオキシドール300キログラムを入れて、1時間で撹拌して、徐々に温度を上げて、6時間後に100℃になり、温度を1時間で維持すると脱色が終了する。温度を下げて、塩酸を用いてpH値を4.0に調節する。濾過して蒸留水で濾過餅を複数回で洗い、乾燥する。製品トリデカン二元酸ガスクロマトグラフ純度98.1%、アッシュ60ppm、窒素含有量 35ppm。
【0069】
実施例11
長炭素鎖二元酸の純化例4
1000リットルのグラスライニング脱色結晶タンクにおいて、100キログラム20%の水酸化ナトリウム溶液を入れて、前記の発酵調製例4において得られた長炭素鎖二元酸DC14 100キログラムを徐々に入れて、完全に溶解するまで撹拌する。30%のオキシドール200キログラムを加えて、1時間で撹拌して、徐々に温度を上げて、2時間後に30℃になり、2時間で温度を維持するなら脱色が終了する。温度を下げて、硫酸を用いてpH値を3.0に調節する。濾過して蒸留水で濾過餅を複数回で洗い、乾燥する。製品テトラデカン二元酸ガスクロマトグラフ純度98.2%、アッシュ70ppm、窒素含有量 40ppm。
【0070】
実施例12
長炭素鎖二元酸の純化例5
500リットルのグラスライニング脱色結晶タンクにおいて、100キログラム20%の水酸化ナトリウム溶液を入れて、前記の発酵調製例5において得られた長炭素鎖二元酸DC18が40キログラムを徐々に入れて、完全に溶解するまで撹拌する。30%のオキシドール140キログラムを入れて、1時間で撹拌して、徐々に温度を上げて、3時間後に60℃に達して、温度を3時間で維持するなら脱色が終了する。温度を下げて、硫酸を用いてpH値を4.5に調節する。濾過して蒸留水で濾過餅を複数回洗い、乾燥する。製品オクタデカン二元酸ガスクロマトグラフ純度98.0%、アッシュ40ppm、窒素含有量 20ppm。
【0071】
実施例13
長炭素鎖二元酸の純化例6
1リットルのビーカーには、300g 20%のアンモニア水溶液を入れて、前記の発酵調製例6において得られた長炭素鎖二元酸DC12が150グラムを徐々に入れて、完全に溶解するまで撹拌する。オゾンを入れて、流量10ml/min、徐々に温度を上げて、2時間後に80℃に達して、温度を1時間で維持すると脱色が終了する。温度を下げて、塩酸を用いてpH値を3.5に調節する。濾過して蒸留水で濾過餅を複数回洗い、乾燥する。製品ドデカン二元酸ガスクロマトグラフ純度98.5%、アッシュ40ppm、窒素含有量 15ppm。
【0072】
実施例14
長炭素鎖二元酸の純化例7
1リットルのビーカーにおいて、300g 20%の水酸化カリウム溶液を入れて、前記の発酵調製例7において得られた長炭素鎖二元酸DC16が50グラムを入れて、完全に溶解するまで撹拌する。オゾンを入れて、流量5ml/min、徐々に温度を上げて、2時間後に80℃に達して、温度を1時間で維持すると脱色が終了する。温度を下げて、塩酸を用いてpH値を4.0に調節する。濾過して蒸留水で濾過餅を複数回で洗い、乾燥する。製品ヘキサデカン二元酸ガスクロマトグラフ純度98.2%、アッシュ50ppm、窒素含有量 25ppm。
【0073】
実施例15
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例1:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例1における100分DC11と60分酢酸無水物、2分ブタノ〜ルを常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が120℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持して6時間で蒸し出して、この時、料液温度が140℃になる。混合物温度を下げる。
【0074】
混合物を横置型スクラッチフィルム蒸発器に投入して、2mmHg圧力にて、温度160℃条件において持続に蒸し出して、ポリ酸無水物を得て、窒素保護において冷却し完成品を得る。
【0075】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0076】
実施例16
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例2:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例2における100分DC12と40分酢酸無水物、10分酢酸を常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が100℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら4〜6時間で蒸し出して、この時、料液温度が140℃になる。システムは真空抽出して、真空度を次第に15mmHgに上げて、3.5時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0077】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0078】
実施例17
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例3:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例2における100分DC12と50分酢酸無水物を常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が120℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら1〜4時間蒸し出して、この時、料液温度が140℃になる。混合物を横置型スクラッチフィルム蒸発器に投入して、2mmHg圧力にて、温度160℃条件において持続に蒸し出して、ポリ酸無水物を得て、窒素保護において冷却し完成品を得る。
【0079】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0080】
実施例18
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例4:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例4における100分DC14と50分酢酸無水物を常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が110℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら4〜6時間蒸し出す。システムは真空抽出して、次第に真空度を2mmHgに上げて、2時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0081】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0082】
実施例19
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例5:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例5における100分DC18と50分酢酸無水物、8分イソブチルアルコ〜ルを常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が110℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら4〜6時間蒸し出す。システムは真空抽出して、次第に真空度を2mmHgに上げて、2時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0083】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0084】
実施例20
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例6:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例7における100分DC16と30分酢酸無水物、10分酢酸を三つ口フラスコに入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が120℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら4〜6時間蒸し出す。システムは真空抽出して、真空度を次第に15mmHgに上げて、4時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0085】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0086】
実施例21
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例7:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例6における100分DC12と30分酢酸無水物を反応釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が130℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら2〜4時間蒸し出す。混合物を横置型スクラッチフィルム蒸発器に投入して、0.1mmHg圧力にて、温度120℃条件において持続に蒸し出して、ポリ酸無水物を得て、窒素保護において冷却し完成品を得る。
【0087】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0088】
実施例22
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例8:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例3における100分DC13と30分酢酸無水物、4分ブタノ〜ルを常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が130℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら4時間で蒸し出す。システムは真空抽出して、次第に真空度を5mmHgに上げて、6時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0089】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0090】
実施例23
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例9:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例3における100分DC13と40分酢酸無水物、3分酢酸、4分ブタノ〜ルを常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が120℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら4時間蒸し出す。システムは真空抽出して、次第に真空度を10mmHgに上げて、6時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0091】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0092】
実施例24
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例10:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例3における100分DC13と35分酢酸無水物、10分酢酸を常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が130℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら3時間蒸し出す。システムは真空抽出して、次第に真空度を1mmHgに上げて、2時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0093】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0094】
実施例25
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例11:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例1における50分DC11純化例2中の50分DC12と40分酢酸無水物、3分ブタノ〜ルを常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が135℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら3.5時間蒸し出す。システムは真空抽出して、次第に真空度を10mmHgに上げて、5時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0095】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0096】
実施例26
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例12:
窒素の保護において、長炭素鎖二元酸の純化例3における50分DC13 純化例4中の50分DC14と30分酢酸無水物、2分イソブチルアルコ〜ルを常圧蒸留釜に入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が130℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら2時間蒸し出す。システムは真空抽出して、次第に真空度を2mmHgに上げて、1.5時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0097】
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0098】
実施例27
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例13:
窒素の保護において、化学法調製得られたドデカン二元酸100分と30分酢酸無水物、4分ブタノ〜ルを常圧三口ビーカーに入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が130℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら2.5時間蒸し出す。システムは真空抽出して、次第に真空度を2mmHgに上げて、4時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
【0099】
実施例28
長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製例14:
窒素の保護において、市販の生物法ドデカン二元酸100分と30分酢酸無水物、4分ブタノ〜ルを常圧三口ビーカーに入れて、温度を上げながら撹拌する。1時間後、材料温度が130℃になり、同時に小分子物質が蒸される。ものを蒸し出さなくなるまで常圧を維持しながら2時間蒸し出す。システムは真空抽出して、次第に真空度を2mmHgに上げて、4時間ぐらい維持して、窒素で真空を破壊して、温度を下げて完成品が得られる。
ポリ酸無水物の色、アッシュ、安定性等物理指標を検査する。
【0100】
【表1】

【0101】
本実験においてポリ酸無水物色安定性の測定法は次の通り:100グラムポリ酸無水物見本を取り、坩堝に入れて、120℃オブンの中に放置して、酸素を見本底部に流し込み、1時間で連続に平均に泡が出て、それから取り出して冷却する。見本の色を検査する。
【産業上の利用可能性】
【0102】
前記実験と行った他の実験によって、発明者は、本発明において得られたポリ酸無水物製品が外観よい、色、アッシュと受熱酸化黄変の性能が化学法によって製造した長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物より好い、通常生物法長炭素鎖二元酸を調製して得られたポリ酸無水物より遥かに優れて、高レベル粉体塗料の硬化剤に対する要求を完全に満たすことを認知した。同時に、化学法二元酸に比べれば、コストは大幅に低減され、長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の実用化の発展に基礎を築いた。
【0103】
前述は、本発明の基本原理と主な特徴とメリットを記載した。当業者が了解すべきであるのは、本発明は、前記実施例によって制限されるわけもなく、前期実施例と説明書に述べたのは、本発明の原理であり、本発明精神と範囲を逸脱しない前提において、本発明は様々な変化と改進が可能としており、これらの変化と改進は、本発明の権利保護範囲内に属される。本発明の要求する保護範囲は、付属の権利請求書とその効果同等物によって定められる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体塗料硬化剤であって、前記硬化剤はアルカンまたは脂肪酸を基質として生物転換と化学重合のステップによって調製して得られた長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物を含有する粉体塗料硬化剤。
【請求項2】
前記長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物における長鎖二元酸炭素原子数は11〜18であることを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料硬化剤。
【請求項3】
前記長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物は、色数が2(Gardner)未満、アッシュ含有量が80ppm未満、窒素含有量が60ppm未満、ポリ酸無水物が水解後の総二元酸含有量が98%以上の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物であることを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料硬化剤。
【請求項4】
重合ステップと、純化ステップとを含む長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法であって、
重合ステップは先ず特定炭素鎖長さのアルカンを用いて、生物発酵手段で長炭素鎖二元酸を製造し、特定の規格要求を満たすように当該二元酸を純化して、それから処分後の適当量の長炭素鎖二元酸と他の反応物質を、現有ポリ酸無水物硬化剤のポリ酸無水物の構成と分子量制御、材料投入比例により常圧蒸留釜に投入し、惰性気体の保護において、100〜140℃に加熱して、蒸留時間が1〜6時間で低分子物質が常圧で蒸される。前記純化ステップは、真空度<15mmHg、温度110〜140℃にて、減圧蒸留して完成品を得る長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項5】
前記純化ステップにおいて、好ましくはスクラッチフィルム蒸発装置にて蒸留を行い、小分子物質を除去した後ポリ酸無水物完成品を得ることであり、スクラッチフィルム蒸発装置の真空範囲が2mmHg未満、蒸発温度が120〜180℃、材料停留時間が5分間未満であることを特徴とする請求項4に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項6】
スクラッチフィルム蒸発ステップにおいて、使用されるスクラッチフィルム蒸発装置は縦型蒸発器、または横置型蒸発器であることを特徴とする請求項5に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項7】
使用される長炭素鎖二元酸は、ポリ酸無水物硬化剤の二元酸に対する要求を満たすように、ガスクロマトグラフ純度 >98%、 アッシュ<60ppm、 窒素含有量<50ppm、色数<2(Gardner)になっていることを特徴とする請求項4に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項8】
使用される長炭素鎖二元酸は、生物発酵法によって製作され、酸炭素原子数は11〜18になっている飽和二元酸であることを特徴とする請求項4に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項9】
使用される長炭素鎖二元酸基材は生物法を利用することによって調製されており:
1)そのステップにおいて、微生物はカンジダ・トロピカリス(Candida Tropicalis)を採用して、発酵タンク培養基材の処方は:KHPO:0.2〜1.5%、NaCL:0〜0.2%、酵母エキス:0.1〜2.0%、尿素:0.2〜1.5%、葡萄糖:1.0〜5.0%、(NHSO:0〜2.0%、MgSO・7HO:0〜0.3%、泡止め剤:0.005%、
発酵条件は:接種量:20%、タンク温度:29.0±1.0℃、通風量:1 : 1.0〜0.2vvm、タンク圧力:0.05〜0.1mpa、pH:発酵前期菌体生長3.5〜6.5、発酵中後期転換7.0〜8.5、培養時間:120〜170時間、
材料補充制御パラメーター:
--アルカン/脂肪酸:菌体生長光密度(OD600)が0.6以上なら、5〜10%のアルカンまたは脂肪酸を加えて、その後、アルカン脂肪酸を加えて、発酵液におけるアルカンまたは脂肪酸濃度を2〜10%に制御して、発酵終了前の24時間に材料補充を停止する、
C11〜C18のアルカンまたは脂肪酸を基質として、微生物発酵法を用いて対応の長炭素鎖二元酸に転換する発酵法転換ステップと、
2)発酵液にアルカリを入れてpHを8〜11に調節し、60〜100℃に加熱してから遠心法または膜濾過法を用いて菌体、二元酸上清液と発酵残留の基質を分離し、得られた二元酸上清液の状況を見て、上清液体積5%の含有量を超えない活性炭を加えて、60〜95℃にて20〜180分間で脱色し、濾過し活性炭を除去して、それから脱色液を60〜100℃に加熱して、酸でpHを2〜5に調節して酸化結晶を行い、平面板枠を用いて酸化結晶液を濾過してから長炭素鎖二元酸粗生成物を得ており、アルカリ溶液を用いて長炭素鎖二元酸粗生成物を溶解して、二元酸を充分に溶解してから、酸化剤mol数の酸化剤を加えて30〜100℃に加熱して、それから1〜8時間の酸化脱色を行い、酸化反応終了後、酸でpH値を3.0〜4.0に調節して、長炭素鎖二元酸を結晶析出して、遠心または平面板枠を用いて製品を濾過・収集して、蒸留水で複数回洗濯してから、乾燥させて完成品を得る二元酸を抽出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項4に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項10】
前記アルカリ溶液は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水または他の無機アルカリ溶液であることを特徴とする請求項9に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項11】
前記アルカリ溶液は水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項9に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項12】
前記酸化剤はオキシドールまたはオゾンであることを特徴とする請求項9に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項13】
前記酸化剤はオキシドールであり、オキシドールの濃度が5〜50であることを特徴とする請求項12に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項14】
前記酸は硫酸または塩酸等無機酸または酢酸等有機酸であることを特徴とする請求項9に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。
【請求項15】
前記酸は硫酸であることを特徴とする請求項9に記載の長炭素鎖二元酸ポリ酸無水物の調製方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−543905(P2009−543905A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519777(P2009−519777)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【国際出願番号】PCT/CN2006/002341
【国際公開番号】WO2008/011763
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(509020387)
【氏名又は名称原語表記】CATHAY R&D CENTER
【住所又は居所原語表記】Bldg.4,439 Chuxiao Road,Zhangjiang High−Tech Park,Pudong New Area,Shanghai 201203 (CN)
【出願人】(509020398)キャセイ バイオテック リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】CATHAY BIOTECH LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg.4,439 Chuxiao Road,Zhangjiang High−Tech Park,Pudong New Area,Shanghai 201203 (CN)
【Fターム(参考)】