説明

粉体混合物、その製造方法、混捏物、でん粉食品およびその製造方法

【課題】 簡単な原料構成と製造方法により米粉を主原料とした麺類等のでん粉食品を提供することのできる粉体混合物製造方法を提供すること。
【解決手段】 製造方法は、米30を加熱ならびに加圧した後これに減圧処理を加えて膨化させて膨化米31を得る膨化過程P1と、膨化米31を粉状にして膨化米粉33を得る粉化過程P2と、膨化米粉33と少なくとも米粉20ならびに小麦粉40を混合して粉体混合物100を得る混合過程P3とから主として構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は粉体混合物、その製造方法、混捏物、でん粉食品およびその製造方法に係り、特に、簡単な原料構成と製造方法により米粉を主原料とした麺類等のでん粉食品を提供することのできる、粉体混合物、その製造方法、混捏物、でん粉食品およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米の消費拡大の動きや、精米過程等で発生するくず米の有効利用の必要性から、近年、米粉やそれを用いた麺類等加工食品の開発が多くなされており、技術的な提案もなされている。
【0003】
たとえば、後掲特許文献1では、小麦粉の特性を目標とした加工適性付与のためにアミラーゼ添加水中に生米を浸漬・凍結・乾燥・粉末化して米粉とし、これに対して15〜25%重量のグルテンを加える生地製法を提案している。また特許文献2では、こしのある麺を得るために、粒状米に芋類のでん粉・小麦粉・豆乳等を加えて混捏する製法を提案している。また、特許文献3では、米粉を主原料としたパスタ提供のために、米粉に鹹水、もしくはこれに加えてカルシウム・全卵粉末・食塩・糖類・アルコール等を加えて混捏する製法を提案している。また特許文献4では、米粉・でん粉にて混捏し、裏ごしにより水分分布を平均化した後加熱糊化させる方法を提案している。
【0004】
【特許文献1】特開平11−32706号公報「米粉及びそれを用いた加工食品の製造法」。要約、特許請求の範囲。
【特許文献2】特開2000−83611号公報。「米を原料とする麺及びその製造方法」。要約、特許請求の範囲、図1。
【特許文献3】特開2001−169740号公報。「米粉を主原料にしたパスタ製品の製造方法」。要約、特許請求の範囲。
【特許文献4】特開2002−315526号公報。「うるち米を主原料とする麺の製造方法」。要約、特許請求の範囲。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、発生くず米の有効利用や米消費拡大を進めるためには、麺類等の製造にできるだけ多い米粉の利用が望まれるとともに、原料粉構成を米粉を主体としたより簡単なものが望まれる。だが従来、米粉を50%以上とした場合には、これに小麦粉やグルテンを混合しても充分な粘着性を得ることができない。そこで、米粉を多く使用する際の粘着性の不足を解決するための簡便な方法があれば便宜であり、米利用の拡大を一層進めることができる。
【0006】
また、γ−アミノ酸(GABA)に富み、便秘解消・貧血回復・脳血栓や心筋梗塞の予防・口臭予防・悪玉コレステロール低下・高脂血症改善に対する効果など、摂食者にとっての健康面での利点が多く示されている発芽玄米を利用することで、製品の付加価値を高めることができ、その利用も有意義である。とはいえ発芽玄米をそのまま使用することは、ヌカ層の脂質酸化による、保存性・香味・安全性上の問題がある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を除き、簡単な原料構成と製造方法により、米粉を主原料とした麺類等のでん粉食品を得ることのできる、粉体混合物、その製造方法、混捏物、でん粉食品およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明者は上記課題について検討した結果、いわゆる「ポン菓子製造」にて使われる、加圧後の減圧処理により膨化させる技術を適用した米による米粉を用いることによって上記課題の解決が可能であることを見出し、本発明に至った。なお、本発明に関する先行技術の状況を把握するため、下記により検索調査を行った。
【0009】
使用データベース:PATOLIS((株)パトリス)
使用検索メニュー:フリーキーワード検索
検索条件:(IPC=A23L1/10+A23L1/16)*(麺+生麺?+乾麺?+麺類?)*{(発芽?*玄米?)+胚芽?}
対象公報:特許、実用新案出願の公開情報
検索日:平成16年5月6日
【0010】
その結果82文献がヒットした。そのうち、次の8文献について詳細にあたったが、いずれも本発明とは相当異なるものであった。
1.特開2003-135012
2.特開2003-219820
3.特開2002-345422
4.特開平08-038080
5.特開昭55-165764
6.特開昭55-165765
7.特開昭55-165766
8.特開昭57-033558
【0011】
さて、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される、または少なくとも開示される発明は、以下のとおりである。
(1) 麺類、パン類等のでん粉食品の製造に原料として使用することのできる粉体混合物であって、該粉体混合物は、米粉、膨化処理された米からなる膨化米粉、および小麦粉が含まれていることを特徴とする、粉体混合物。
(2) 前記膨化米粉は、玄米または発芽玄米を用いたものであることを特徴とする、(1)に記載の粉体混合物。
(3) 前記粉体混合物全重量の50%以上が前記米粉であることを特徴とする、(1)または(2)に記載の粉体混合物。
(4) 前記膨化米粉は、重量で、前記粉体混合物中0.1%以上10%以下、0.5%以上5%以下、または1%以上3%以下のいずれかの範囲で含まれていることを特徴とする、(1)ないし(3)のいずれかに記載の粉体混合物。
【0012】
(5) 米を加熱ならびに加圧した後これに減圧処理を加えて膨化させて膨化米を得る膨化過程と、該膨化米を粉状にして膨化米粉を得る粉化過程と、および、該膨化米粉と少なくとも米粉ならびに小麦粉を混合して粉体混合物を得る混合過程と、からなることを特徴とする、粉体混合物の製造方法。
(6) (1)ないし(4)のいずれかに記載の粉体混合物を用いてなることを特徴とする、麺類またはその他のでん粉食品用の混捏物。
(7) (1)ないし(4)のいずれかに記載の粉体混合物を用いてなることを特徴とする、麺類またはその他のでん粉食品。
(8) 米を加熱ならびに加圧した後これに減圧処理を加えて膨化させて膨化米を得る膨化過程と、該膨化米を粉状にして膨化米粉を得る粉化過程と、該膨化米粉と少なくとも米粉ならびに小麦粉を混合して粉体混合物を得る混合過程と、および該粉体混合物に塩水を添加して混捏し混捏物を得る混捏過程とを有してなることを特徴とする、でん粉食品の製造方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明の粉体混合物、その製造方法、混捏物、でん粉食品およびその製造方法は上述のように構成されるため、これによれば、簡単な原料構成と製造方法により、粉体混合物の一組成物である膨化米粉を得る場合以外は特に加熱も必要とせずに、米粉を主原料とした麺類等でん粉食品の基礎となる混捏物を得ることができる。
【0014】
また、本発明の粉体混合物は原料粉体混合物全重量の50%以上を米粉としても、それを用いて充分な粘着性を有するでん粉食品を得ることができ、発生くず米の有効利用や米消費拡大を大いに進めることができる。また、健康面での利点が多く示されている発芽玄米の利用は、これを用いる際の問題点であった保存性や香味の低下についても、これらを改善することができ、発芽玄米の利点を一層活かすことができ、製品の付加価値を一層高めることができる。
【0015】
つまり膨化米粉の原料として玄米、殊に発芽玄米を用いたものは、独特の芳香を有し、パスタ、パン、ギョーザの皮などにも広く活用が可能である他、新しい形態の米食加工を展開することができる。さらに、発芽玄米は膨化処理を施すことで、1年以上に亘って酸化を防ぐことが可能であり、保存性・安全性が高まり、また香味低下も防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を図面により詳細に説明する。なお、特に断らない限り、%表示はすべて重量%である。
図1は、本発明の粉体混合物の構成方法を概念的に示す説明図である。図示するように本粉体混合物10は、麺類、パン類等のでん粉食品の製造に原料として使用することのできるものであって、米粉2、膨化処理された米からなる膨化米粉3、および小麦粉4が含まれてなることを、主たる構成とする(上記(1)の発明)。本発明の粉体混合物は、粉体組成として最低限必要な要素はこれらのみであり、簡素な構成により簡易に粉体混合物を得、またこれを利用して混捏物、でん粉食品を製造することができる。もっとも、最終的に麺類等のでん粉食品とする場合は、求められる「こし」を出すために、必要に応じて適宜グルテンを加えてもよい。
【0017】
ここで膨化米粉3を得るための膨化処理は、適宜の加熱条件下、加圧後の減圧処理によって、処理対象物を膨化させる技術であり、従来、米・玄米・トウモロコシ等の穀類、あるいはあられ・マカロニ・餅といった加工食品を処理対象物としてこれらを膨化させて菓子にする、いわゆる「ポン菓子製造」にて使われる処理方法である。膨化処理は、ポン菓子製造機を用いて簡易に行うことができる。 処理対象物の米は、特に前処理をする必要もなく、また加水をして膨化処理に供する等の処理も不要であり、製造工程は簡単である。
【0018】
米粉2としては、精米過程等で発生するくず米を粉砕して用いることができる。これにより、相当量算出されるくず米の廃棄処理を軽減し、有効利用し、しかも付加価値利用することができる。
【0019】
本粉体混合物10に用いる膨化米粉3としては、特に玄米、殊に発芽玄米を使用することができる(上記(2)の発明)。玄米は、発芽しようとするときに多量に生成されるGABAの他、食物繊維、ビタミンB群、鉄分・カリウム・カルシウム・マグネシウム等の各種ミネラルも豊富であり、これらにより、血圧降下作用、更年期障害の改善、肝機能改善作用、腎機能活性化、肥満防止・ダイエット効果、整腸作用、動脈硬化予防、がん予防・抑制、アルツハイマー型痴呆症の予防・改善、栄養補助食品としての作用等が、従来から広くいわれている。発芽玄米を膨化米粉3の原料として用いることにより、これらによる利点を備えた粉体混合物10とし、さらにはそれによる混捏物、でん粉食品を得ることができる。
【0020】
また、膨化米粉3の原料として発芽玄米を用いることにより、本発明粉体混合物10では独特の芳香が得られ、最終的な麺類等のでん粉食品に従来のものにはない芳香を備えることができ、食品としての付加価値を高めることができる。
【0021】
玄米、発芽玄米は、そのヌカ層の酸化が従来問題であったが、本発明の膨化処理を施した玄米はかかる問題の発生を防止することができる。膨化処理後の発芽玄米を1年常温で保存したものであっても、酸化臭や安全性上問題となるような脂質の検出は見られなかった。したがって、玄米・発芽玄米の膨化処理は、香味低下、安全性・保存性の点でも大いに利点を有するものである。
【0022】
図において、本発明の粉体混合物10では、その全重量の50%以上を、前記米粉2とすることができる(上記(3)の発明)。従来は、米粉を50%以上とすると、混捏物の粘着性が不充分となってしまう問題点があったが、本発明では、膨化処理した米粉である膨化米粉3を用いることによってこれを解決することができる。したがって、利用度の低いくず米を、粉体混合物10中に50%以上も使用することのできる米粉2とすることによって利用度を高めることができる。さらに、その分小麦粉4の使用量を減らすことができ、米の香味を強調した混捏物、でん粉食品を得ることができる。
【0023】
本粉体混合物10では、前記膨化米粉3は、重量で、前記粉体混合物10中0.1%以上10%以下、0.5%以上5%以下、または1%以上3%以下のいずれかの範囲で含まれていることとすることができる(上記(4)の発明)。つまり、該膨化米粉3は、全粉体中、0.1%以上10%含むこととしてもよい。また、さらに範囲を限定して、0.5%以上5%以下としてもよい。また、さらに限定して、1%以上3%以下混ぜることとしてもよい。いずれにせよ、米粉2を50%以上含ませつつ混捏物としては充分な粘着性を得ることができ、また発芽玄米を原料として用いる場合にあっては期待される各種利点や独特の芳香の発現を得るには、添加する膨化米粉3は全体の中ではごく少量ないしは微量で充分である。
【0024】
図2は、本発明の粉体混合物製造方法の構成を示すフロー図である。図示するように本製造方法は、米30を加熱ならびに加圧した後これに減圧処理を加えて膨化させて膨化米31を得る膨化過程P1と、該膨化米31を粉状にして膨化米粉33を得る粉化過程P2と、該膨化米粉33と少なくとも米粉20ならびに小麦粉40を混合して粉体混合物100を得る混合過程P3とから、主として構成される(上記(5)の発明)。
【0025】
かかる構成により、本発明フローを経れば、膨化過程P1において、米30が加熱ならびに加圧された後これに減圧処理が加えられて膨化させられ膨化米31が得られ、粉化過程P2において、該膨化米31が粉状にされて膨化米粉33が得られ、ついで混合過程P3において、該膨化米粉33と少なくとも米粉20ならびに小麦粉40が混合されて粉体混合物100が得られる。
【0026】
該膨化工程P1では、原料として上述の玄米、殊に発芽玄米を用いることができる。ここで発芽玄米を用いる場合、その量は、 全粉体混合物100中0.1%以上10%以下、0.5%以上5%以下、または1%以上3%以下のいずれかの範囲とすることができる。また膨化処理は、上述の「ポン菓子製造機」を用いて簡単に行うことができる。また該粉化過程P2での膨化米31の粉化は、従来公知の適宜の方法を用いて行うことができる。また該混合過程P3では、混合する米粉20の量を全混合物中の50%以上とすることができる。
【0027】
図1により説明したいずれかの粉体混合物を用い、あるいは図2により説明した製造方法によって、麺類またはその他のでん粉食品用の混捏物を得ることができ(上記(6)の発明)、さらに、該混捏物により麺類その他の各種でん粉食品を製造することができる(上記(7)の発明)。
【0028】
図3は、本発明の粉体混合物製造方法の別の構成を示すフロー図である。図示するように本製造方法は、米30を加熱ならびに加圧した後これに減圧処理を加えて膨化させて膨化米31を得る膨化過程P1と、該膨化米31を粉状にして膨化米粉33を得る粉化過程P2と、該膨化米粉33と少なくとも米粉20ならびに小麦粉40を混合して粉体混合物100を得る混合過程P3と、および該粉体混合物100に塩水50を添加して混捏し混捏物150を得る混捏過程P4とからなる(上記(8)の発明)。
【0029】
かかる構成により本発明フローによれば、各過程P1、P2、P3を経て粉体混合物100が得られ、ついで混捏過程P4において、該粉体混合物100に塩水50が添加されて混捏され、混捏物150が得られる。混捏物150は、これに適宜の製法を適用して、麺類、パン類、ギョーザの皮、その他の米製の各種でん粉食品を製造することができる。
【実施例】
【0030】
以下、本発明を実施例により説明するが、実施例はあくまでも最良の実施形態の一つであり、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
<膨化米粉の製造>
−1.発芽玄米
青森県産米銘柄品種“つがるロマン”を用い、催芽機を使用して、32℃の温湯に22時間〜24時間浸漬し、1mmくらい発芽させた。これを水洗いして自然乾燥させ、水分12%程度にした。
【0031】
−2.膨化処理
バイカ工業(株)製のポン菓子製造機を用いた。同装置は1回に5合まで処理することができる。原料の発芽玄米を装置に入れ、ガスにより1.1MPまで加熱し、瞬時に減圧操作して発芽玄米を膨化させ膨化玄米とした。その後、自然冷却した。
【0032】
−3.膨化玄米の粉化
膨化玄米を製粉機を用いて製粉した。粒度は常用粉程度とした。膨化玄米粉は微粉末化できることが望ましい。
【0033】
−4.原料の混合
米粉は青森県産米を常用粉程度の粗さにした。小麦粉は、青森県産小麦・ネバリゴシを使用した。混合割合は、膨化玄米粉:2重量部、米粉:43重量部、小麦粉:37重量部 とした。混合の順番は特になく、ただしこれらをよく混ぜ合わせた。
【0034】
−5.グルテンの使用
本実施例では最終的なでん粉食品を麺とするために、「こし」を出すためのグルテンを添加した。5重量部程度を添加した。
【0035】
−6.塩水による混捏
塩水は42〜45%濃度のものを用いた。特に本例では、岩塩を用いた。混捏は製麺機により行ったが、手捏ねでもよい。
【0036】
−7.麺の製造
製麺機は丸和製作所の出雲400DSを用いた。混合した粉を攪拌し、ついでこれに上記塩水を加えて混捏し、プレス処理を行った。プレス処理は、捏ねと足踏みの両方を行った。ついで、このようにして製造した生地をのし、うどん状の形状に切断し、米製麺とした。
【0037】
−8.評価
このようにして製造された、本発明による米製麺は、こしもあり、発芽玄米の膨化処理による独特の芳香が特徴的であり、しかも米粉を50%以上も使用したものであり、充分な製品・商品価値が認められた。また製造方法も簡単であった。
【0038】
発芽玄米を膨化処理した膨化玄米粉を用いた生地は、米本来の香味に加え、その独特の芳香も相俟って、新規なるパスタ、パン、ギョーザの皮、あるいはすいとんその他のでん粉食品に広く応用可能であることが示された。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の粉体混合物、その製造方法、混捏物、でん粉食品およびその製造方法は上述のように構成されるため、簡単な原料構成と製造方法により、米粉を主原料とした麺類等でん粉食品の基礎となる混捏物を得ることができる。特に発芽玄米の利用は、これを用いる際の問題点であった保存性や香味の低下についても、これらを改善することができ、発芽玄米の利点を一層活かすことができ、製品の付加価値を一層高めることができる。
【0040】
膨化米粉の原料として玄米、殊に発芽玄米を用いたものは、独特の芳香を有し、パスタ、パン、ギョーザの皮などにも広く活用が可能である他、新しい形態の米食加工を展開することができる。以上より本発明は、産業上利用価値が高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の粉体混合物の構成方法を概念的に示す説明図である。
【図2】本発明の粉体混合物製造方法の構成を示すフロー図である。
【図3】本発明の粉体混合物製造方法の別の構成を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0042】
2、20…米粉
3、33…膨化米粉
4、40…小麦粉
10、100…粉体混合物
30…米
31…膨化米
50…塩水
150…混捏物
P1…膨化過程
P2…粉化過程
P3…混合過程
P4…混捏過程





【特許請求の範囲】
【請求項1】
麺類、パン類等のでん粉食品の製造に原料として使用することのできる粉体混合物であって、該粉体混合物は、米粉、膨化処理された米からなる膨化米粉、および小麦粉が含まれていることを特徴とする、粉体混合物。
【請求項2】
前記膨化米粉は、玄米または発芽玄米を用いたものであることを特徴とする、請求項1に記載の粉体混合物。
【請求項3】
前記粉体混合物全重量の50%以上が前記米粉であることを特徴とする、請求項1または2に記載の粉体混合物。
【請求項4】
前記膨化米粉は、重量で、前記粉体混合物中0.1%以上10%以下、0.5%以上5%以下、または1%以上3%以下のいずれかの範囲で含まれていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の粉体混合物。
【請求項5】
米を加熱ならびに加圧した後これに減圧処理を加えて膨化させて膨化米を得る膨化過程と、該膨化米を粉状にして膨化米粉を得る粉化過程と、および、該膨化米粉と少なくとも米粉ならびに小麦粉を混合して粉体混合物を得る混合過程と、からなることを特徴とする、粉体混合物の製造方法。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載の粉体混合物を用いてなることを特徴とする、麺類またはその他のでん粉食品用の混捏物。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれかに記載の粉体混合物を用いてなることを特徴とする、麺類またはその他のでん粉食品。
【請求項8】
米を加熱ならびに加圧した後これに減圧処理を加えて膨化させて膨化米を得る膨化過程と、該膨化米を粉状にして膨化米粉を得る粉化過程と、該膨化米粉と少なくとも米粉ならびに小麦粉を混合して粉体混合物を得る混合過程と、および該粉体混合物に塩水を添加して混捏し混捏物を得る混捏過程とを有してなることを特徴とする、でん粉食品の製造方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−34237(P2006−34237A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−222266(P2004−222266)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(504290262)有限会社ケイホットライス (1)
【Fターム(参考)】