説明

粉塵防止剤及び粉塵防止方法

【課題】
現在使用されているものあるいは提案されているものは、水溶性高分子の溶液や粒径1μm程度の微細なエマルジョン粒子であり、これに対し水不溶性水膨潤粒子を用い、堆積物表面層の微細粒子をその水不溶性粒子表面に吸着させ細かな顆粒状粒子を生成させ粉塵飛散を防止する方法は見当たらない。本発明の課題は、水不溶性粒子を粉塵飛散防止剤として使用する方法を提案する。
【解決手段】
特定の単量体と架橋性単量体を必須として含有する単量体混合物を重合した水不溶性水膨潤性微粒子の油中水型エマルジョンを含有する粉塵防止剤によって達成できる。対象物散布時の希釈液中に界面活性剤を0.02〜0.5質量%含有させることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉塵防止剤及び粉塵防止方法に関し、詳しくは特定の単量体と架橋性単量体を必須として含有する単量体混合物を重合した水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンを含有する粉塵防止剤に関し、また上記粉塵防止剤を用いた鉱石、石炭、土砂等の堆積物の粉塵飛散防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製鉄所や火力発電所における石炭、コ―クス、鉱石、石炭灰や、造成地や採石現場における土砂は、通常、野積み状態で貯蔵されているため、風などにより微細な粉塵が空気中に飛散して作業環境や周囲環境の悪化を発生させるという問題が存在する。従来、粉塵防止対策としては、大量の水散布を繰り返すことが行われているが、これらの野積堆積物の表面は通常疎水性であるため、粉塵の発生を効率的に防止することは困難である。また、移送設備においては、堆積物がホッパーを閉塞することがあり、また粉塵がベルトコンベアに付着するなどの問題も生じていた。さらに、近年、安定したエネルギー供給の観点から、安価な燃料源として石炭が見直されており、とりわけ、今まで利用価値の低かった亜瀝青炭や褐炭等の低品位炭の需要が高まっている。しかし、これらの低品位炭は酸化されやすいため、サイロ等への屋内貯蔵において長期間放置されると石炭堆積物内部への空気の流入により、石炭が酸化反応を起こし、その反応熱が蓄積され、石炭の自然発火に至るといった問題が発生する場合があり、非常に危険である。
【0003】
上記粉塵飛散防止のため、界面活性剤によって水分を堆積物内部まで浸透しやすく方法が提案されている。例えば特許文献1は、ポリオキシエチレン系EO活性剤とアルコールを適用したものがある。しかしこの方法は、水分は堆積物内部まで浸透するが、堆積物表面を固着させる機能が低いため飛散防止には効果が弱い。堆積物表面を固着させる目的とした例に特許文献2(ポリビニルアルコールを使用)、特許文献3(高分子を主体した組成物)があり、またこれらの改良方法として特許文献4(アルコールと高分子からなる組成物)があるが、
いずれも表面浸透性に問題がある。堆積物には微細粒子が混入しており、これが水分をはじき、予想以上に撥水性表面となっている。
【0004】
またもう一つの問題として現在使用されているものあるいは提案されているものは、水溶性高分子の溶液や水膨潤性のない粒径1μm程度のポリ酢酸ビニルなどのエマルジョン粒子であり、堆積物の表面層にほぼ均一にコーテイングされる。そのため乾燥後、風が吹けば表面が削られ新たな表面が露出し、再び粉塵飛散が発生する。さらに積み上げた斜面が崩れた場合も同様に粉塵飛散が発生する。従って粉塵防止剤として水膨潤後の粒径として1μmから1mm程度の水膨潤性の不溶性微粒子を用い、これら微粒子のイオン結合力、あるいは水素結合力を応用し、堆積物の微細粒子を凝集させより1mm〜数mmの大きな粒径のフロック、あるいは顆粒状粒子を生成させ効果を発現させるという観点からの提案はまだない。
【0005】
【特許文献1】特開2005−336396号公報
【特許文献2】特開2005−296729号公報
【特許文献3】特開2006−273489号公報
【特許文献4】特開平11−080727号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在使用されているものあるいは提案されているものは、水溶性高分子の溶液や粒径1μm程度の微細なエマルジョン粒子であり、微細粒子の堆積物表面層にほぼ均一にコーテイングされる。これに対し水不溶性水膨潤性高分子微粒子を散布し、堆積物表面層の微細粒子を点接着的に固着させ粉塵飛散を防止させようとする提案はまだ見られない。すなわち堆積物表面層の微細粒子をその水不溶性粒子表面に吸着させる。これら微粒子はイオン性に関わらずイオン結合、水素結合によって細かな顆粒状粒子を生成させる。その結果粉塵飛散を防止する方法は見当たらない。従って本発明の課題は、水不溶性水膨潤性粒子を粉塵飛散防止剤として使用する方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題について鋭意検討した結果、以下に述べる発明に到達した。すなわち本発明の請求項1の発明は、イオン性水溶性単量体および/または非イオン性水溶性単量体と架橋性単量体を含有する単量体混合物水溶液を、界面活性剤により水に非混和性有機液体を連続相、前記単量体混合物水溶液を分散相となるよう乳化し重合したイオン性あるいは非イオン性水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンを含有する粉塵防止剤である。
【0008】
請求項2の発明は、前記イオン性水溶性単量体が、下記一般式(1)および(2)で表わされる単量体から選択される一種であることを特徴とする請求項1に記載の粉塵防止剤である。
【化1】

は水素又はメチル基、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基、あるいはベンジル基、Rは水素、炭素数1〜3のアルキル基、あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。AはOまたはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基、Xは陰イオンをそれぞれ表す。
【化2】

は水素又はメチル基、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基、あるいはベンジル基、Xは陰イオンをそれぞれ表す。
【0009】
請求項3の発明は、前記非イオン性水溶性単量体が、アクリルアミドであることを特徴とする請求項1に記載の粉塵防止剤である。
【0010】
請求項4の発明は、前記架橋性単量体が架橋性単量体を除く重合時使用する単量体に対し0.01〜2.0質量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉塵防止剤である。
【0011】
請求項5の発明は、下記水溶性あるいは水分散性高分子(イ)〜(ニ)から選択される一種以上を、前記イオン性あるいは非イオン性水不溶性微粒子からなる油中水型エマルジョンに混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粉塵防止剤である。
(イ)アクリルアミド構成単位を含有する(共)重合物
(ロ)酢酸ビニル構成単位を含有する(共)重合物
(ハ)ビニルアルコール構成単位を含有する(共)重合物
(ニ)N−ビニルホルムアミド構成単位を含有する(共)重合物
【0012】
請求項6の発明は、イオン性水溶性単量体および/または非イオン性水溶性単量体と架橋性単量体を含有する単量体混合物水溶液を、界面活性剤により水に非混和性有機液体を連続相、前記単量体混合物水溶液を分散相となるよう乳化し重合したイオン性あるいは非イオン性水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンを含有する粉塵防止剤あるいはその希釈液を、炭素質物質、鉱物及び無機物から選ばれる一種以上の堆積物に散布することを特徴とする粉塵飛散防止方法である。
【0013】
請求項7の発明は、前記粉塵防止剤を散布する場合、下記一般式(3)で表されるHLB(疎水性親水性バランス)7〜15の界面活性剤から選択される一種以上を、前記粉塵防止剤あるいはその希釈液中に0.02〜0.5質量%含有させることを特徴とする請求項6に記載の粉塵飛散防止方法である。
【化3】

ここでPはCOOあるいはOを示し、mは炭素数9〜24の脂肪族アルキル基を示し、nはエチレンオキサイド平均付加モル数を示し、5〜20の数である。
【0014】
請求項8の発明は、前記界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム(C2037NaOS)及びグリセリンの混合物からなるものであることを特徴とする請求項6あるいは7に記載の粉塵飛散防止方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の粉塵防止剤は、イオン性水溶性単量体および/または非イオン性水溶性単量体と架橋性単量体を含有する単量体混合物水溶液を、界面活性剤により水に非混和性有機液体を連続相、前記単量体混合物水溶液を分散相となるよう乳化し重合したイオン性あるいは非イオン性水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンを含有することからなる。従来、粉塵防止剤は、水溶性の高分子化合物の結着性、すなわち糊剤としての性質を利用してきた。この糊剤は、水溶性あるいは水分散性であり、水に濡れると流れ、無機粉体表面は乾燥後に結着性がほぼ無くなるとみられる。また山形に積み上げて貯蔵すれば斜面は崩れるため、新たな面が出現しそこから再び粉塵が飛散する。しかし本発明においては、糊剤としての機能は比較的低くいが、一つ一つの微粒子は乾燥した場合、連続的な皮膜は形成することが可能な水不溶性水膨潤性微粒子を使用する。
【0016】
この水不溶性水膨潤性微微粒は、原液あるいは希釈液を噴霧することによって無機粉体粒子をその表面に吸着させる。粉塵飛散の原因となる微粒子状無機粉体粒子は、数十ナノメーターから数百ナノメーター、あるいは1マイクロメータ前後と考えられるが、本発明の油中水型エマルジョンを構成する水不溶性微粒子は、油中水型エマルジョン中において精々1マイクロメータ前後、水希釈液中では数マイクロメータから数十マイクロメータと微粒子状無機粉体粒子に較べれば大きく、これら無機粉体粒子を表面に吸着することができる。そしてこれら吸着力は、水に濡れても水溶性高分子物質に較べ無くなることはなく、その結果飛散しにくくなる。またこれら油中水型エマルジョンを構成する水不溶性水膨潤性微粒子は、イオン性に関わらずイオン結合あるいは水素結合によって、微粒子状無機粉体粒子を一部凝集させ数百ミクロンから数ミリの顆粒状となり、飛散しにくくなる。また微粒子状無機粉体粒子を凝集させ小凝集フロックを形成した顆粒状粒子は、従来の高分子の水溶液によって結着した薄い表面層に較べ、斜面が壊れ難いことが期待できる。その理由は不溶性粒子のため小凝集フロックあるいは顆粒状粒子が点接着し、これら粒子同士の結合が増していると考えられる。また水溶性でないため濡れても結着性の低下が少ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に係る水不溶性微粒子からなる油中水型エマルジョンは、イオン性あるいは非イオン性である。このような水不溶性微粒子からなる油中水型エマルジョンを製造するには、アクリルアミドのような非イオン性水溶性単量体の一種以上、あるいは下記一般式(1)または(2)で表わされる単量体から選択される一種と架橋性単量体、または非イオン性水溶性単量体と下記一般式(1)または(2)で表わされる単量体と架橋性単量体を必須として含有する水相からなる単量体混合物と水に非混和性の炭化水素からなる油状物質、油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHLBを有する界面活性剤を混合し、強攪拌し油中水型エマルジョンを形成させた後、重合することにより合成することができる。
【化1】

は水素又はメチル基、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基、あるいはベンジル基、Rは水素、炭素数1〜3のアルキル基、あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。AはOまたはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基、Xは陰イオンをそれぞれ表す。
【化2】

は水素又はメチル基、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基、あるいはベンジル基、Xは陰イオンをそれぞれ表す。
【0018】
分散媒として使用する水に非混和性の炭化水素からなる油状物質の例としては、パラフィン類あるいは灯油、軽油、中油等の鉱油、あるいはこれらと実質的に同じ範囲の沸点や粘度等の特性を有する炭化水素系合成油、あるいはこれらの混合物が挙げられる。含有量としては、油中水型エマルジョン全量に対して20質量%〜50質量%の範囲であり、好ましくは20質量%〜35質量%の範囲である。
【0019】
油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHLBを有する界面活性剤の例としては、HLB3〜11のノニオン性界面活性剤であり、その具体例としては、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。これら界面活性剤の添加量としては、油中水型エマルジョン全量に対して0.5〜10質量%であり、好ましくは1〜5質量%の範囲である。
【0020】
重合条件は通常、使用する単量体や共重合モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜100℃の範囲で行なう。特に油中水型エマルジョン重合法を適用する場合は、20〜80℃、好ましくは20〜60℃の範囲で行なう。重合開始はラジカル重合開始剤を使用する。これら開始剤は油溶性或いは水溶性のどちらでも良く、アゾ系、過酸化物系、レドックス系何れでも重合することが可能である。単量体の重合濃度は20〜50質量%の範囲であり、好ましくは25〜40質量%の範囲であり、単量体の組成、重合法、開始剤の選択によって適宜重合の濃度と温度を設定する。
【0021】
本発明で使用する水不溶性微細粒子からなる油中水型エマルジョンでは、架橋性単量体を使用する単量体総量に対し0.01〜2.0質量%存在させる。架橋性単量体の例としては、N,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリアリルアミン、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸ジエチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタクリル酸―1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、N−ビニル(メタ)アクリルアミド、N−メチルアリルアクリルアミド、アクリル酸グリシジル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、アクロレイン、グリオキザール、ビニルトリメトキシシランなどがあるが、この場合の架橋剤としては、水溶性ポリビニル化合物がより好ましく、最も好ましいのはN,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミドである。
【0022】
本発明で使用する水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンのイオン性は、カチオン性、両性、アニオン性あるいは非イオン性が使用できる。
【0023】
カチオン性の水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンを製造する場合は、カチオン性水溶性単量体、あるいはカチオン性水溶性単量体と非イオン性水溶性単量体を使用する。カチオン性水溶性単量体は、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、メチルジアリルアミン等が挙げられ、前記三級アミノ含有単量体の塩化ベンジルによる四級化物も使用できる。すなわち前記一般式(1)で表わされる(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。また前記一般式(2)で表わされるジアリルアンモニウム塩である。すなわちジアリルジメチルアンモニウム塩化物、ジアリルジエチルアンモニウム塩化物あるいはジアリルベンジルメチルアンモニウム塩化物等が例示できる。上記カチオン性単量体の共重合率は、3〜100モル%であり、好ましくは3〜50モル%である。
【0024】
これら水不溶性水膨潤性微粒子は、両性の水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンも使用できる。そのような両性重合体からなる水不溶性油中水型エマルジョンを合成する際に使用するアニオン性水溶性単量体は、ビニルスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸あるいは2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フタル酸あるいはp−カルボキシスチレン酸等が挙げられる。上記アニオン性単量体の共重合率は、0〜20モル%であり、好ましくは0〜10モル%である。
【0025】
また非イオン性水溶性単量体を使用した非イオン性の水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンも使用できる。非イオン性水溶性単量体の例は、すなわち(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイルモルホリン等が挙げられる。特に好ましいものは、アクリルアミドである。
【0026】
本発明における水不溶性水膨潤性微粒子を散布した場合、これら微粒子のイオン結合力、あるいは水素結合力を応用し、堆積物の微細粒子を凝集させより1mm〜数mmの大きな粒径のフロック、あるいは顆粒状粒子を生成させ効果を発現させるという観点が重要な点である。この場合、水不溶性水膨潤性微粒子は水希釈液の乾燥により連続的な皮膜を形成することが効果に影響を与える。すなわち堆積物の微細粒子を凝集させより1mm〜数mmの大きな粒径のフロック、あるいは顆粒状粒子を生成させ、乾燥後は粒子間の接着力により堆積物の微細粒子を結着させ、水溶液あるいは水不膨潤糊剤に較べ結着性を延長させる。従ってイオン性としてはカチオン性、アニオン性、両性あるいは非イオン性でもかまわないことになるが、水との親和力を考慮し、耐水性からは非イオン性を用いたほうが、水に濡れた場合、結着力の持続性は長い。
【0027】
本発明に係る油中水型エマルジョンを構成する水不溶性水膨潤性粒子は、水不溶性であるが、一つ一つの微粒子は乾燥後、連続的な皮膜は形成する程度な接着性は有しているほうが好ましい。粉塵飛散の原因となる微粒子状無機粉体粒子は、数十ナノメーターから数百ナノメーターと考えられるが、本発明の油中水型エマルジョンを構成する水不溶性水膨潤性微粒子は、油中水型エマルジョン中において精々1ミクロメータ前後、水希釈液中では数マイクロメータから数十マイクロメータと微粒子状無機粉体粒子に較べれば大きく、これら無機粉体粒子を表面に吸着することができる。そしてこれら吸着力は、水に濡れても無くなることはなく、その結果飛散しにくくなる。これら油中水型エマルジョンを構成する水不溶性微粒子は、微粒子状無機粉体粒子を一部凝集させ数百ミクロンから数ミリの顆粒状となり、飛散しにくくなる。また微粒子状無機粉体粒子を凝集させ小凝集フロックを形成した顆粒状粒子は、従来の水溶性高分子の水溶液によって結着した薄い表面層に較べ、斜面が壊れ難いことが期待できる。その理由は不溶性粒子のため小凝集フロックあるいは顆粒状粒子が点接着し、これら粒子同士の結合が増していると考えられる。
【0028】
上記のような概念により、油中水型エマルジョンを構成する水不溶性水膨潤性微粒子の水への膨潤度は、吸水倍率によって表わすと10倍〜100倍程度であるが、10倍より低いと膨潤度が低すぎて有機物質のコロイド成分を吸着する表面積が小さすぎ効率的ではない。また100倍前後より高いと、水溶性の高分子溶液と同様な作用が発現し、本発明の趣旨からは外れる。実際の測定方法は、吸水倍率が50倍程度では遠心分離によって行うことができるが、100倍前後になると遠心分離が難しくなる。そこで本発明では架橋性単量体の添加量によって規定する。すなわち前記架橋性単量体を除く重合時使用する単量体に対し0.01〜2.0質量%である。この添加量は、重合する単量体の種類あるいは重合条件によって変化するものであるが、イオン性が高いと架橋性単量体を多く使用し、イオン性が低いと架橋性単量体を少なく使用する。すなわちアクリルアミドなど非イオン性単量体を単独重合する場合、重合時使用する単量体に対し0.01質量%で本発明で所望する範囲のものができるが、重合反応性の低いジアリルジメチルアンモニウム塩化物100モル%を使用して合成した場合では、1.0〜2.0質量%必要である。
【0029】
本発明においては、下記水溶性あるいは水分散性高分子(イ)〜(ニ)から選択される一種以上を、前記イオン性あるいは非イオン性水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンに混合することも好ましい。
(イ)アクリルアミド構成単位を含有する(共)重合物
(ロ)酢酸ビニル構成単位を含有する(共)重合物
(ハ)ビニルアルコール構成単位を含有する(共)重合物
(ニ)N−ビニルホルムアミド構成単位を含有する(共)重合物
これら水溶性高分子物質あるいは水不膨潤性エマルジョンは、本発明で使用する水不溶性水膨潤性微粒子の堆積物中微粉末の結着性の補助的な作用があり、対象物により適宜応用すると効果を向上させることができる。水不溶性微粒子への配合量としては、2.0〜10質量%である。2.0質量%未満では堆積物の種類によっては効果が向上しない場合があり、10質量%より多いと返って結着性が低下する場合がある。
【0030】
本発明の粉塵防止剤を散布する場合、堆積物への浸透性を向上させるためHLB(疎水性親水性バランス)7〜15の界面活性剤から選択される一種以上を、前記粉塵防止剤の希釈液中に0.02〜0.5質量%含有させることが好ましい。一般的に油中水型エマルジョンでは、水に希釈あるいは溶解しやすくするため親水性界面活性剤を転相剤として油中水型エマルジョン液量に0.5〜3質%程度添加している。本発明の粉塵防止剤において、転相剤を1.0質量%添加した場合、20倍に希釈した時点では、希釈液中の親水性界面活性剤の濃度は0.05質量%となり、堆積物への浸透性は十分であるが、仮に100倍に希釈すると0.01質量%となり不足気味になる。その場合、上記親水性界面活性剤を追加し適正な濃度に調節することによって散布を実施する。また0.5質量%より高いと、発泡など起き散布実施に支障をきたす。
【0031】
使用する界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤あるいは両性界面活性剤が使用可能である。非イオン性界面活性剤の例としては、ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテルなどの高級アルコールエチレンオキシド付加物;ステアリン酸ソルビタンジエステル、オレイン酸ソルビタンモノエステルなどの高級脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル;N,N−ジヒドロキシエチルラウリルアミドなどの長鎖アルキルアルカノールアミド;オレイン酸ソルビタンエステルエチレンオキシド付加物などの脂肪酸ソルビタンエステルエチレンオキシド付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは高級アルコールエチレンオキシド付加物、高級脂肪酸エステルおよび長鎖アルキルアルカノールアミドである。
【0032】
アニオン性界面活性剤の例としては、オレイン酸石けんなどのカルボン酸塩型;高級アルコール硫酸エステル塩などの硫酸エステル塩型;スルホコハク酸ジエステルなどのスルホン酸塩型;高級アルコールリン酸エステル塩などのリン酸エステル塩型が挙げられる。カチオン性界面活性剤の例としては、脂肪族アミンエチレンオキシド付加物または、高級脂肪族アミンの塩などのアミン塩型;高級アルキルアミンアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩型が挙げられる。両性界面活性剤の例としては、高級アルキルアミノカルボン酸塩などのアミノ酸型;高級アルキルジメチルベタインなどのベタイン型が挙げられる。
【0033】
本発明で使用する界面活性剤はアルキル基の炭素数は9〜24の脂肪族が好ましく、またエチレンオキサイド平均付加モル数は、5〜20の数であることが好ましい。またHLB(疎水性親水性バランス)で表わすと、その値は好ましくは8〜15、更に好ましくは10〜15である親水性界面活性剤である。そのような界面活性剤としては、ここでポリオキシエチレン鎖をPOEで表わせば、例えばPOEソルビタンモノステアレート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノオレエート等のPOEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリンモノイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEステアリルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル、プルロニック等のプルアロニック型類、またポリオキシプロピレン鎖をPOPで表せば、POE・POPセチルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合体、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEミツロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられるが、上記の界面活性剤に限定されるものではない。またこれらの界面活性剤の一種または二種以上を組み合わせて適宜に配合することができる。最も好ましい界面活性剤は、下記一般式で表される非イオン性界面活性剤である。
【化1】

ここでPはCOOあるいはOを示し、mは炭素数9〜24の脂肪族アルキル基を示し、nはエチレンオキサイド平均付加モル数を示し、5〜20の数である。
【0034】
更に本発明で使用する界面活性剤は、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム(C2037NaOS)及びグリセリンを含有していることが好ましい。これら物質の含有量としては、上記非イオン性界面活性剤に対しスルホコハク酸ジオクチルナトリウムは、1〜20質量%が好ましく、特に3〜10質量%であることが好ましい。またグリセリンは、上記非イオン性界面活性剤に対し1〜20質量%が好ましく、特に3〜10質量%であることが好ましい。グリセリンは浸透性向上とともに湿潤剤として働き、乾きを防止する機能を有し、粉塵防止剤としての機能を高める。
【0035】
散布における粉塵防止剤の濃度は0.2〜5質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることが更に好ましい。粉塵防止剤溶液の濃度が上記範囲の下限値以下であると、水不溶性微粒子の微粒子状無機粉体粒子に対する固着作用が弱く、乾燥時に期待する粉塵防止機能が得られない。一方、濃度が上限値以上であると、希釈液粘性が高くなり、散布効率が低下し、またその結果多量に散布することになり、コスト的に不利である。また同時に濃度が高すぎ微粒子状無機粉体堆積物への浸透性が低下し期待する粉塵防止機能が得られない。堆積物に対する添加量としては、上記濃度で散布した場合、堆積物の表面積1m2に対し0.1〜20Lが目安である。
【0036】
堆積物への散布は、野積みヤードやサイロ等の貯蔵施設、リクレーマーやベルトコンベヤー等の移送設備のシュート部やホッパー部において、散水車やスプリンクラーなどにより行うことができる。本発明で使用する粉塵防止剤の溶解は、ラインブレンダーや希釈タンクでのミキシングにより行うことができる。通常、溶解は水が使用されるが、水に混和性の有機溶剤を混合して使用することは特に問題はない。本発明の粉塵防止剤を適用しうる堆積物としては、例えば、石炭、コークス、おがくず、肥料等の炭素質物質、鉄鉱石、鉄鋼スラグ等の鉱物、フライアッシュ、石綿、セメント、土砂等の無機物などが挙げられるが、そのうち、炭素質物質、特に石炭、コークスなど微粒子が可燃性あるいは爆発性のあるものに適用することは、事故防止の点からも好ましい。
【0037】
(実施例)以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に詳細に説明する。
【0038】
(合成例1)
(水不溶性微粒子からなる油中水型エマルジョンの重合)攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導入管を備えた4つ口500mlセパラブルフラスコに沸点190℃ないし230℃のイソパラフィン102gにソルビタンモノオレート2.0g(対液全量0.5質量%)及びポリリシノ−ル酸/ポリオキシエチレンブロック共重合物0.6g(対液全量0.15質量%)を仕込み溶解させた。別に脱イオン水97.0g、80重量%アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウム塩化物(以下DMBZと略記)195.0g、メチレンビスアクリルアミド粉末1.25g(対単量体0.8質量%)を各々採取し添加した。油と水溶液を混合し、ホモジナイザーにて1000rpmで2分間攪拌乳化した。
【0039】
得られたエマルジョン単量体溶液の温度を43±2℃に保ち、窒素置換を30分行なった後、2、2’−アゾビス[2−(5−メチル−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩化水素化物粉末0.062g(対単量体0.04質量%)
を加え、重合反応を開始させた。43±2℃で1.5時間重合させのち70℃に加温し、1時間保温することで反応を完結させた。B型粘度計により製品粘度を測定すると、560mPa・sであった(試料−1)。また上記と同様の操作により表1に示す組成で油中水型エマルジョン試料−2〜試料−10を合成した。またメチレンビスアクリルアミドを共存させないで合成した試作−11〜試作−12を作成した。さらに重合後、試料−1と試料−5に関して、油中水型エマルジョンを乾燥し、乾燥後の固形物を粉砕し造粒したものを試作した(試料−11および試料−12)。その後、生成した油中水型エマルジョンに転相剤としてポリオキシエチレンデシルエーテル2.0g(対液全量0.5質量%)を添加混合した。また試料−1〜試料−10に関しては、水不溶性粒子からなる架橋高分子ゲル濃度が1質量%になるように水道水で希釈し、100℃で8時間乾燥した後、連続皮膜が生成するかどうかを観察した。以上の結果を表1に示す。
【0040】
(表1)

DMBZ;アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウム塩化物
DMQ;アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物
AAC;アクリル酸、AAM;アクリルアミド、MBA;メチレンビスアクリルアミド、エマルジョン粘性;mPa・s、MBA添加量;対単量体質量%、
試料−11、試料−12は油中水型エマルジョンを乾燥した粉末品
【0041】
(粉塵防止剤の調製)
表1に記載される水不溶性粒子からなる油中水型エマルジョン試作−1〜試作−8、界面活性剤−1(ポリ−EO;オキシエチレン構造単位(n=15)ステアリルエーテル)界面活性剤−2(ポリ−EO(n=18)ドデシルエーテル)およびグリセリンを配合し、粉塵防止剤試料−1〜粉塵防止剤試料−9を調製し、また同時にメチレンビスアクリルアミドを共存せず合成した(すなわち水溶性高分子)比較−1〜比較−2も調製した。含有量は何れも質量%で表わされる。結果を表2に示す。
【0042】
(表2)

EM:油中水型エマルジョンを表す、割合:質量%、
希釈液中活性剤濃度:質量%
【0043】
(粉塵飛散防止試験)
表2の粉塵防止剤高分子純分40質量%の試料を各々質量1%希釈液とし試験に用いた。亜瀝青炭の45μmアンダー微粉20gを直径20cmのシャーレに高さ3cmになるように積み上げた。これに表2に示す組成物の0.5質量%水溶液によって石炭微粉に対し3.0質量%を、10cm上方から噴霧して15分間静置した後、塊を崩さないように持ち上げ、微粉を高さ50cmから落下させたときに飛散した粉塵を両面テープで捕捉して、付着した粉塵数を計測した。同時にポリ酢酸ビニルエマルジョン(比較−3、重量平均分子量40万)に関しても同様の試験を実施した。上記組成物を含まない水だけの場合(比較−4)を100として、各組成物の相対的捕捉粉塵数を求めた。また上記粉塵防止剤を噴霧し積み上げた塊を2週間放置し、上記と同様に落下試験を行い、計測を実施した。結果を表3に示す。
【0044】
表3の結果を見て分かるように、乾燥した状態で放置すると、粉塵防止剤である結着剤の効果が徐々に低下し、粉塵が飛びやすくなるがカチオン性の水不溶性粒子を粉塵防止剤として使用した場合、水不溶性粒子への吸着による無機物
微粉が脱着しにくく、また凝集による顆粒化効果も相乗して経時変化的が少なくなることが示されている。
【0045】
(表3)

【産業上の利用可能性】
【0046】
現状の粉塵防止剤は、水溶性高分子の溶液や粒径1μm程度の微細なエマルジョン粒子であるため微細粒子の堆積物表面層にほぼ均一にコーテイングされる。これに対し本発明の粉塵防止剤は、特定の単量体と架橋性単量体を必須として含有する単量体混合物を重合したカチオン性、両性、アニオン性あるいは非イオン性水不溶性微粒子からなる油中水型エマルジョンを含有する。そのためこれら微粒子はイオン性に関わらずイオン結合、水素結合によって細かな顆粒状粒子を生成させる。すなわち堆積物表面層の微細粒子をその水不溶性粒子表面に吸着させる。また堆積物表面層への浸透性を増すため散布時の界面活性剤濃度は、0.02〜0.5質量%含有させることが好ましい。水不溶性粒子を用いる効果としては、堆積物表面層の微細粒子を凝集させ細かな顆粒状粒子を生成させる効果と、堆積物表面層の微細粒子をその水不溶性粒子表面に吸着させ粉塵飛散を防止する効果を有し、さらに凝集した顆粒状粒子は点接着し、これら粒子同士の結合が増していると考えられる。そのため経時変化も少なくなる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン性水溶性単量体および/または非イオン性水溶性単量体と架橋性単量体を含有する単量体混合物水溶液を、界面活性剤により水に非混和性有機液体を連続相、前記単量体混合物水溶液を分散相となるよう乳化し重合したイオン性あるいは非イオン性水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンを含有する粉塵防止剤。
【請求項2】
前記イオン性水溶性単量体が、下記一般式(1)および(2)で表わされる単量体から選択される一種であることを特徴とする請求項1に記載の粉塵防止剤。
【化1】

は水素又はメチル基、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基、あるいはベンジル基、Rは水素、炭素数1〜3のアルキル基、あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。AはOまたはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基、Xは陰イオンをそれぞれ表す。
【化2】

は水素又はメチル基、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基、あるいはベンジル基、Xは陰イオンをそれぞれ表す。
【請求項3】
前記非イオン性水溶性単量体が、アクリルアミドであることを特徴とする請求項1に記載の粉塵防止剤。
【請求項4】
前記架橋性単量体が架橋性単量体を除く重合時使用する単量体に対し0.01〜2.0質量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉塵防止剤。
【請求項5】
下記水溶性あるいは水分散性高分子(イ)〜(ニ)から選択される一種以上を、
前記イオン性あるいは非イオン性水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンに混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粉塵防止剤。
(イ)アクリルアミド構成単位を含有する(共)重合物
(ロ)酢酸ビニル構成単位を含有する(共)重合物
(ハ)ビニルアルコール構成単位を含有する(共)重合物
(ニ)N−ビニルホルムアミド構成単位を含有する(共)重合物
【請求項6】
イオン性水溶性単量体および/または非イオン性水溶性単量体と架橋性単量体を含有する単量体混合物水溶液を、界面活性剤により水に非混和性有機液体を連続相、前記単量体混合物水溶液を分散相となるよう乳化し重合したイオン性あるいは非イオン性水不溶性水膨潤性微粒子からなる油中水型エマルジョンを含有する粉塵防止剤あるいはその希釈液を、炭素質物質、鉱物及び無機物から選ばれる一種以上の堆積物に散布することを特徴とする粉塵飛散防止方法。
【請求項7】
前記粉塵防止剤を散布する場合、下記一般式(3)で表されるHLB(疎水性親水性バランス)7〜15の界面活性剤から選択される一種以上を、前記粉塵防止剤あるいはその希釈液中に0.02〜0.5質量%含有させることを特徴とする請求項6に記載の粉塵飛散防止方法。
【化3】

ここでPはCOOあるいはOを示し、mは炭素数9〜24の脂肪族アルキル基を示し、nはエチレンオキサイド平均付加モル数を示し、5〜20の数である。
【請求項8】
前記界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム(C2037NaOS)及びグリセリンの混合物からなるものであることを特徴とする請求項6あるいは7に記載の粉塵飛散防止方法。

【公開番号】特開2011−94007(P2011−94007A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−248672(P2009−248672)
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(506111402)株式会社エコボンド (6)
【出願人】(000142148)ハイモ株式会社 (151)
【Fターム(参考)】