説明

粒状物質、粒状物質の生成方法及びその使用

【課題】粒状物質は、特に粒状物質の個々の小部分において、嵩張った粒子部を形成し、個々の球状粒子間の自由空間容積、即ち孔隙容積は全容積の40%を超えており、これにより圧粉体の密度低下などの影響を与えていた。したがって改善された特性を有する粒状物質を、より安価な方法で提供する。さらにこれら粒状物質により生成される圧粉体などの生成物を提供する。
【解決手段】粒状物質70は、平滑な、又は平滑化された、特に先端熱加工された表面を有する球状粒子75、80を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状物質、粒状物質の生成方法、特に、これらの粒状物質の連続的な生成、及び、圧粉体又は粉体を生成するための粒状物質の使用、及び対応する生成物へのさらなる加工に関する。
【背景技術】
【0002】
粒状物質は、例えば、ガラス、セラミック、炭化物、又はその他の材料などの粉末状の原料から構成される、容易に注ぎ込みが可能な粒状の固体で、1以上の結合剤からなる結合材料を含む。結合材料は、通常、使用する分散媒体又は坦持媒体に対する溶解性又は少なくとも膨潤性を有するポリマー材料を含む。
【0003】
粒状物質の使用可能性は、非常に多様であり、乾式成形に使用することが好ましい。これらの粒状物質は、例えば、電気工学では、電極材料又は抵抗材料として、自動車業界、化学業界では、被膜加工の下塗り、充填材料、接着材料、上塗り、建築業界では、特に、セラミック組成物の場合など、例えば、絶縁材料又は構造材料などの高級化合物材料又は原料化合物の生成に使用される。例えば、セラミック組成物を生成する場合、鉱物性原材料を最初にミリングして粉末にして、その後、粒状物質に加工される。これは、例えば、タイルなどの、乾式プレス組成物として使用される。粒状物質は、一般的に、例えば、鋳造又は押出し又は射出成形などの塑性変形、プレスによって対応する形状に成形される。対応する成形の後、材料は素地又は圧粉体に仕上げられ、必要に応じて機械的加工処理の後、焼結(燃焼)され、使用分野に応じて、さらに加工することができる粉体となる。
【0004】
粒状物質の生成は、公知のように、所定の固形分と、1以上の原料、結合材料、坦持媒体、特に水から懸濁液を生成し、対応する添加剤を添加し、続けてノズルを介して懸濁液を噴霧して生成する。噴霧圧力、ノズル形状、乾燥温度、乾燥速度などの噴霧乾燥工程のパラメータに応じて、粒子サイズの分布、嵩密度、流動性などの粒状物質の様々な特性を修正又は調整することができる。
【0005】
粒子を含む複合系の材料特性を向上するための従来技術に対する様々な提案がある。
【0006】
例えば、国際出願第WO2006/018347A1号公報には、少なくとも一つの充填剤を含む、ポリシロキサン又はポリシルセスキオキサンをベースとする有機ケイ素ポリマーを熱分解して生成できるセラミックの電気抵抗であって、セラミックの抵抗は長期耐久性を向上するために充填剤としてケイ酸アルミニウムを含むものが記載されている。この場合、充填剤粒子の一部を球状粒子として用いることができる。
【0007】
国際出願第WO98/27575号公報にはさらに、球状の金属粉末から構成されるタングステンなどの高融点金属の焼結電極であって、平均粒子サイズが5〜70μmであり、粒子サイズが、平均粒子サイズに対して最大で20%の分布で変動するものが記載されている。
【0008】
国際出願第03/072646A1号公報には、粘性の向上によって注型樹脂の加工性を制限することなく、従来の注型樹脂系と比較して、充填剤の比率を50体積%以上に向上させた注型樹脂系が記載されている。このため、粒子サイズ分布の異なる少なくとも二つの充填剤比率の組み合わせとして存在する充填剤を注型樹脂に添加している。これらは一般的に、微細な粒子から粗い粒子までの、球状、裂片状、薄片状、又は短繊維状の無機充填剤である。
【0009】
さらに、国際出願第WO03/072525A1号公報には、押出し、鋳造、及び/又は射出成形によって、収縮の少ないセラミック材料及び生成物を生成するためのセラミック化合物であって、固体比率が少なくとも60体積%で、粒子サイズの分布の異なる少なくとも二種類の粒子が存在するセラミック化合物について記載している。この二種類の粒子は、平均粒子サイズの比が4〜5と異なり、粒子サイズが異なるように異なるミリング加工を行うことによって得ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
既に説明したように、従来技術で通常使用する粉末は、一般的にミリング加工される。したがって、このようにして生成された粉末は、裂片状の表面や不整形な形状を有する。この粒子の表面と形状は、粒状物質、特に、粒状物質の個々の小部分において、嵩張った粒子の構成部を形成する。本発明者の研究によって、かかる粒状物質の基本的に同一のサイズの粒子を使用した場合、例えば、個々の球状粒子の間の自由空間の容積、即ち、孔隙容積は全容積の40%を超えることが示された。この概要は、図1aに示されている。図1aに、不整形な形状と裂片状の表面を有する従来技術の粒子20から構成される、粒状物質の一つの部分10(以後、「粒体」とも呼ぶ)を示す。孔隙容積15は並外れた大きさとなっている。このような従来技術の粒状物質に含まれる粒子を、以後、簡略化して「標準的な粒子」と呼ぶ。見やすくするため、図1において結合剤は省略している。
【0011】
裂片状の表面と不整形な形状を有する従来技術の標準的な粒子を用いて生成した粒状物質では、例えば、内部が空洞のドーナッツ状の粒体などの不整形に成形された粒体が生成されている。これらのドーナッツ状の中空粒体の一例として図1bに顕微鏡画像を示す。ドーナッツ状の中空粒体の原因は、一つには、不整形に成形された標準的な粒子であり、もう一つには、乾燥時に閉じ込められた担持媒体又は分散媒体が爆発的に漏れ出すことにある。さらに、乾燥時には標準的な粒子にしばしば外皮が形成されることが観察されており、この外皮が坦持媒体又は分散媒体を漏れ出しにくくして、形成される構造の破壊に寄与している。この結果、粒体が不整形に成形される。こうして生成された粒体は低い密度を有する。これはまた、このような粒状物質によって生成される生成物の品質に、例えば、圧粉体又は粉体の密度の低下などの影響を与える。さらに、この粒体により生成される粉体は均質な微細構造を有さない。
【0012】
したがって、本発明は、上述の従来技術の課題を解決して、改善された特性を有する生成物を生成することができる、改善された特性を有する粒状物質を提供することを目的とする。また、より簡単で安価な方法で、所望の粒状物質を供給することができる、粒状物質の生成方法も提供する。さらに、圧粉体、粉体などの粒状物質により生成される生成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者は、粉末状の原料の形状と表面の状態が、粒状物質、及びこれから生成される圧粉体、粉体などの生成物の品質に決定的な影響を与えること確認した。
【0014】
このため、本発明の目的は、一以上の結合剤と、平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子とを含む粒状物質によって解決される。球状形状、好ましくは、先端熱加工された表面を有する粒子を以後、「粒子」又は「本発明による粒子」と呼ぶ。粒状物質は、必要に応じて、先端熱加工などの表面を平滑化する表面加工を施していない、例えば、裂片状、多形性の粒子などの非球状粒子(「標準的な粒子」)を含んでもよい。導入された粒子総量に対する平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子の割合は、本発明によると0.5%〜100%である、粒状物質。
【0015】
本発明による粒子は球状粒子であり、「球状」粒子とは、本発明の範囲では、円形に加工された粒子、又は、既に円形として存在し、可能な限り正確な又は理想的な円に近い形状を有する粒子などを意味する。球状の形状とは、円形であり、楕円形ではなく、頂点、傷、及び鋭端部を有していない。円形の形状から可能な限り逸脱しないという意味で球状の形状の表面は連続的であるべきである。したがって、粒子の表面は全体で、可能な限り正確な球となる。
【0016】
理想的な球状の形態に可能な限り近い形状とは、本発明によると、Retsch Technology GmbHが規定した以下の式による真円度によって定義される。
4 × π × A/U
ここで、Aは粒子画像の面積で、Uは粒子画像の周の長さを意味する。
【0017】
真円度は、粒子画像の面積と周の長さとの比率を表す。したがって、理想的な球状の粒子は、略1(100%)の真円度を有し、鋸歯状で、不整形な粒子画像は真円度がゼロ(0%)となる。本発明による真円度の測定のために使用する測定装置は、Retsch Technology GmbHのCAMSIZERである。
【0018】
本発明によると、正確な球を真円度が100%と想定した場合、真円度が70%を超えれば、本発明による教示に十分に適用可能と考えられる。
【0019】
かかる球状粒子は、従来技術で公知の方法で生成する。個々の粒子の球状の形状は、例えば、顕微鏡などによる光学的方法、特定の表面を算出する測定方法など、公知技術の計測方法を用いて実証することができる。
【0020】
粒子は、既に必要な球状の形状で生成されていてもよいし、あるいは、粒子は生成された後に、適当な方法で、所望の球状に加工(丸み付け加工)してもよい。これは、例えば、火炎丸み付け加工(Flammverrundung)、ゾルゲル法、熱分解、ミリング又はその他の手法によって行うことができる。
【0021】
本発明によると、好ましくは、いわゆる先端熱加工を実行する。炎の熱によって、材料を表面的に融解して、再び冷却して表面を平滑とする。これは、例えば、ガラス又はガラスセラミックに用いる。先端熱加工によって、ガラス表面を管理して再融解させることによって、粗い構造を溶かして、高いレベルの平滑さが得られる。これによって、表面は平滑となる、すなわち、平滑化される。
【0022】
粒子の表面の平滑さ又は平滑度は、本発明によると、表面の粗さに基づいて定義される。本発明による粒子表面の粗さは、好ましくは、Ra値が10nmを下回る、好ましくは5nmを下回る、さらに好ましくは1nmを下回る、好ましくは0.8nmを下回る、特に好ましくは0.3〜0.5nmの範囲である。
【0023】
Ra値は、AFM(atomic force microscope)を用いて測定される。本発明によると測定に使用する機器は、Digital ImagingによるAFM「Dimension 3100」である。
【0024】
本発明によると、好ましくは、70%を超える真円度を有する先端熱加工されたガラス又はガラスセラミック粒子が特に好ましい。先端熱加工については、例えば、参照により本明細書に包括される、DE19839563A1を参照する。
【0025】
先端熱加工のパラメータは、選択した材料とそのサイズと形状、及び用途に応じて、個別の場合ごとに決定する必要がある。当業者であれば、先端熱加工の種類、期間、及び範囲については随時、説明書からの情報に加えて、一般的な知識と本明細書によって、少ない回数の事前のテストで容易に決定することができる。
【0026】
当然のことながら、上述の形状及び表面の状態の要件を満たした市販の生成物を使用することもできる。これらの要件を満たす市販の粒子として、例えば、フルガラスビーズ(Vollglasperl)がある。
【0027】
球状粒子の粒子サイズは、本発明の範囲では、特に限定されない。特に好ましくは、平均の粒子サイズd50は、0.2μmから100μmの範囲である。粒体の直径は、好ましくは、20μmから500μmの範囲であり、より好ましくは、40μmから200μmの範囲である。個別のケースでは、上述の好ましい範囲の外でもよい。粒体一個の中の粒子の個数は、広範囲に変更可能であり、粒体一個当たりの粒子の個数を、例えば、2個〜100個の範囲としてもよく、この個数は、例えば、使用する粒子のサイズによるため、超えてもよい。
【0028】
粒子は、異なる直径を有する粒子の混合物でもよい。使用する粒子は、2個、又は3個以上の異なる球直径を有する粒子の混合物でもよく、各々の球直径は、個々の粒子サイズが可能な限り最小の分布範囲を有する。粒子直径は、生成する粒状物質、及び粒状物質の使用目的と使用分野、及び生成する生成物の必要な特性に応じて選択する。
【0029】
例えば、個々の粒体の実装密度、すなわち、粒状物質の実装密度は、大きい、及び/又は小さい粉末粒子を混合させて、小さな粒子が大きな粒子の孔隙に入ることができるようにして、平滑で、特に、先端熱加工された平面を有する大きい粉末粒子と小さい粉末粒子の両方が存在することによって、さらに増加させることができる。例えば、小さい球状粒子は、略1μmから略10μmの範囲の粒子サイズd50を有することができ、大きい球状粒子は、略2.5μmから略30μmの範囲の粒子サイズd50を有することができる。本発明によると、ナノ粒子を使用することもできる。
【0030】
球状の形状で平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する、本発明による粒子によって、略球状の形状を有する好ましい粒体が得られる。
【0031】
したがって、本発明による球状の粉末粒子を用いると、噴霧方法で粒状物質を生成することができる。粒状物質の個々の粒体は、好ましくは球状の形状を有する。これらの球形の形状の粒体は、好ましくは、高密度の球状充填の構成の粒子を有する。球状粒子の間の孔隙、すなわち、自由空間は、粒体の乾燥処理時に坦持媒体が個々の粒状物質部分を破壊又は変形させることなく、容易に漏れ出ることのできる自由な空間を画定する。乾燥時に外皮を形成する傾向がある材料成分を噴霧することにより懸濁から生成された粒状物質であっても、坦持媒体は、形成された高密度の球状充填を破壊することなく、形成される孔隙を介して確実に漏れ出ることができる。さらに、本発明による粒子を用いて生成された粒状物質の粒体は、従来技術で噴霧乾燥により生成された粒体とは異なり、中空ではない。本発明によると、嵩張った粒子の形成のみならず、又は中空、又はドーナッツ状の粒子の形成を完全に防止することができる。
【0032】
本発明による粒状物質は、平滑な、又は平滑化された、特に先端熱加工された表面を有する粒状物質と、平滑でない、又は平滑化されていない表面を有する非球状粒子、すなわち、標準的な粒子との混合物であってもよい。球状粒子は、同一の直径を有する一種類の粒子であってもよく、あるいは、異なる直径を有する二種類以上の粒子の混合物であってもよい。標準的な粒子も、同一の大きさの粒子であってもよく、あるいは、異なる大きさの粒子の混合物であってもよい。
【0033】
標準的な粒子、すなわち、裂片状の表面と不整形な形状をもって生成された粒子と、本発明を適用した、丸み付け加工された、あるいは既に丸みのある粒子とを適当な粒子サイズ比及び成分比で混合することによって、生成された粒状物質の強度、及び実装密度をさらに向上することができる。また、さらに加工した生成物の特性を、特に、強度と密度について向上することもできる。
【0034】
標準的な粒子に対する、球状の、平滑な、特に、先端熱加工された粒子との比率を選択的に調整して、変化させることによって、粒状物質の特性を修正することも可能である。
【0035】
本発明による好ましい実施の形態によると、平滑な、又は平滑化された表面を有する球状粒子と標準的な粒子との混合の比率は、2:1〜9:1であり、好ましくは4:1である。特に好ましくは、粒状物質の全粒子の50%以上が、本発明による、球状、又は丸み付け加工された、先端熱加工された粒子であり、特に50〜100%、好ましい含有量は80〜90%の間にある。略10μmの平均粒子サイズd50の標準的な粒子に対する、丸み付け加工された、又は丸みのある粒子の特に有利な組成は、平均粒子サイズd50が略5μmである。
【0036】
標準的な粒子の直径の決定は、不整形に成形された粒子を具体的に囲む(理想的な)球が、存在する不整形に成形された粒子の周囲に構成するようにして、この球の直径を決定することによって行う。これは当業者であれば、従来技術から公知の手法である。
【0037】
粒状物質の加工時、粒体の球状の形状、及びその平滑さ、特に、先端熱加工された表面は、粒状物質の流動性挙動及び充填性挙動にさらに有利な影響を与える。以下の表1に、粒状物質の特性を、粒子の混合物組成の関数として再現して示す。
【0038】
【表1】

実験から、本発明による粒状物質は、従来技術の標準的な粒状物質と比較して、充填率が少なくとも略30%向上していることが実証された。
【0039】
粒状物質に、平滑な、又は平滑化された表面を有する球状粒子が少なくとも5重量%、好ましくは、少なくとも略20重量%、特に、略25重量%存在することが有利である。特に、本発明による粒子の含有量を略5%〜略100%の範囲とすると特に有利な特性が得られる。
【0040】
本発明によると、粒状粒子の材料はさらに限定されない。粒状物質に加工できるのであれば、如何なる材料を使用してもよい。ガラス又はガラスセラミックを使用することが特に好ましい。
【0041】
本発明によると、結合剤も特に限定されない。適当な結合剤、又は二つ以上の結合剤の混合物を使用することができる。例えば、ホモポリマー又はコポリマーを使用してもよい。例えば、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、エポキシド、ビニルエーテル、又はこれらの混合物を使用できるが、これは一例に過ぎない。
【0042】
当然のことながら、粒状物質は、表面の被膜加工、及び/又は、処理により通常の手法によって、改質(modifiziert)することもできる。その後、球状粒子は、少なくとも部分的に、表面を皮膜することもできる。このために、例えば、粒子の表面に、対応する特性を改質する官能基を設けてもよい。これによって、例えば、結合剤との接着力の向上、又は凝結挙動を改質などを行うことができる。
【0043】
好ましくは球状の形状で、平滑な、又は平滑化された表面を有する、本発明による粒状物質の特殊な特性は、この粒状物質によって生成された生成物に影響を与える。例えば、高密度の球状充填の利点は重要である。球状粒子によって生成した、好ましくは、球状の、粒状物質の使用によって、例えば、面心立方充填、及び/又は六方最密充填の圧粉体が生成される。理論的に大きさの等しい球状粒子の最大の実装密度は、この種類の実装では74%となる。孔隙を充填することによって、実装密度は90%を超える。
【0044】
特に、混合物の組成(例えば、上述の表1を参照)も、プレスツールの充填の深さに影響を与える。充填の深さは、プレスツールの場合、ダイが上死点と下死点の間を移動する距離である。充填深さが小さいほど、充填挙動は改善され、素地も高密度になる。プレスツールの充填空間は、本発明による粒状物質を使用する場合、最適に充填される、すなわち、高密度の球状充填が粒状物質のレベルに形成される。粒体自体が、好ましくは球状の形状と、平滑な、特に先端熱加工された表面を有し、これが基本的に本発明による粒子から形成されるので、粒状物質の状態の粒体も同様に、好ましくは、最密の球状充填を形成する。本発明による粒状物質の密度は、粒体の実装密度が高いため、同様に高くなる。充填する空間が小さいと(0.1mm未満)、より一層、効果的に充填できる。
【0045】
プレス処理の場合、圧力により粒体は内部により容易に流れ込むため、実装密度がより高く、均一な圧密の粉体を生成することができる。
【0046】
本発明による粒状物質を、特に粉体の状態で、さらに加工する場合のさらなる利点は、結合材料を、球状粒子の固有の構造により、より容易にベイクアウトすることができるので、気泡容積を削減することができることである。
【0047】
本発明による粒状物質をさらに加工した生成物は、均質な微細構造と、極めて小さい重量公差、すなわち、大量生産した場合の高い重量の均一性を有する。さらなる大きな利点は、粒状物質から生成した生成物の極めて小さな寸法公差であり、これによって、高い精度を実現することができる。
【0048】
さらに、本発明による粒状物質を使用すると、従来技術では粒状物質を用いて生成することのできなかった、壁厚が薄く、高さ幅比も好適でない、生成が困難な粉体(Pressling)を生成することも可能となる。一般的に、本発明による粒状物質によってさらに、収量を向上することができる。実験では、収量が略20%改善された。
【0049】
具体的な利点として、本発明による粒状物質は、粉体から生成することができる、ガラス・金属、ガラス・ガラス、ガラス・ガラスセラミック、ガラス・セラミック、又は、ガラスセラミック・金属化合物などの化合物のさらなる加工に好適である。さらなる好ましい使用分野は、本発明による粒状物質から生成した粉体から製造することができるガラス半田である。
【0050】
本発明は粒状物質の生成方法を提供する。該生成方法は、
− 分散媒体と、平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子と、必要に応じて、標準的な粒子(非球状の平滑でない、又は平滑化されていない粒子)と、一以上の結合剤と、必要に応じて、消泡剤、安定剤、加圧補助剤(Presshilfsmittel)及び類似物から選択された添加剤を含む、スリップ(Schlicker)を生成するステップと、
− 前記スリップを噴霧して、個々の粒体が中空でない粒状物質を取得するステップと、を含む。
【0051】
本発明による方法では、本発明による粒状物質を、噴霧乾燥処理によって生成する。ここで、粒状物質は一以上の結合剤と、平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面と、必要に応じて標準的な粒子と、を含む。
【0052】
粒状物質を生成するため、まず、本発明の粒状粒子の他に、有機又は無機の坦持体又は分散媒体を含むスリップを生成する。スリップは分散媒体として水を含むことが、好ましい。従来、既存の結合剤の他に、例えば、消泡剤、安定剤、加圧補助剤及び類似物などのさらなる添加剤を用いた。
【0053】
本発明は、また、分散媒体と、特に水と、一以上の結合剤と、平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子と、必要に応じて、非球状の、先端熱加工されていない粒子と、必要に応じて、添加剤を含む、粒状物質を生成するための懸濁安定性スリップを提供する。
【0054】
スリップは続けて、噴霧乾燥処理を用いた通常の手法によって粒状物質に加工される。噴霧速度、噴霧圧力、ノズル形状、乾燥温度及び乾燥速度などの噴霧乾燥処理のパラメータは、使用する材料、粒子の量とサイズ、結合剤及び坦持媒体の選択、粒子サイズ分布、嵩密度、流動性などの所望の粒状物質特性に応じて調整可能である。
【0055】
本発明による粒状物質により生成されるスリップの一つの利点は、丸み付け加工された、又は丸みのある、球状の粒子から生成された本発明のスリップが、機械又は機械構成部の摩耗を大幅に低減し、同時に粒子の汚染を確実に少なくすることにある。これは、スリップに含まれる平滑な表面を有する粒状粒子と、例えば、噴霧処理の際のノズルなどの構成部又は機械部分との摩滅が、裂片状の表面を有する粒子のみから構成されたスリップとの場合と比較して、著しく小さいためである。驚くべき事に、さらに、対応する平滑な、又は平滑化された、特に先端熱加工された表面を有する本発明による球状粒子によって、より高いスリップの懸濁安定性が実現できることが示されている。
【0056】
本発明による方法は、バッチ処理又は連続処理でも実行することができるが、連続処理で実行することが好ましい。
【0057】
本発明は、一以上の結合剤と、平滑な、又は平滑化された、特に先端熱加工された表面を有する球状粒子とを含む粒状物質から粉体を生成する方法に関し、該方法は、
― 0.2μmから100μmの範囲の平均粒子サイズd50に球状粒子をミリングするステップと、
― 前記球状粒子を先端熱加工して表面を平滑化するステップと、
― 得られた粒子と、結合剤とに、必要に応じて、平滑化されていない表面を有する非球状粒子と、必要に応じてさらなる添加剤とを添加して、粒状物質を生成するステップと、
― 前記粒状物質を押圧して、圧粉体(Gruenling)を取得するステップと、
― 前記圧粉体を焼結して粉体(Pressling)を取得するステップと、を含む。
【0058】
本発明による粉体を生成するための方法は、上述の方法に基づき、従来技術から公知の対応する押圧及び焼結を続けて実行して、本発明による粒状物質を生成する。個々の処理のパラメータは、選択した材料及び目的とする用途に依存する。
【0059】
本発明は、また、本発明による粒状物質を使用して生成された粉体又は圧粉体、及び、ガラス金属化合物又はガラス半田などの粉体を使用して生成可能な生成物を提供することを目的とする。
【0060】
平滑な表面を有する本発明による球状粒子は、複数の重要な利点を有する。
【0061】
本発明により提供される粒状物質、平滑な表面を有する球状粒子は、中空ではなく、従来の標準的な粒状物質と比較して、少ない残留湿気と、改善された流動性特性を有する。球状粒子と非球状粒子を混合して用いることによって、粒状物質の特性を相応に改質し、部分的に改善することもできる。例えば、粒状物質を加工する際に、粒体の球状形状とその平滑な表面は、粒状物質の流動性挙動及び充填性挙動に有利に作用する。本発明による粒状物質は、従来技術の標準的な粒状物質と比較して、充填率を少なくとも略30%向上する。さらに、本発明による粒状物質の使用によって、標準的な粒状物質を用いて生成することのできなかった、壁厚が薄く、高さ幅比も好適でない、困難な粉体も生成することができる。さらに、生成される生成物の収量も著しく向上した。
【0062】
本発明による粒状物質を使用することにより、さらに、高密度が実現し、また、さらなる加工により生成される生成物も高密度となる。例えば、高い圧粉体の密度、又は粉体においても高密度を得ることができる。
【0063】
したがって、平滑な、又は平滑化された表面を有する本発明による球状粒子の使用により、生成される粒状物質、及びかかる粒状物質から生成される生成物も、著しい品質の向上が実現する。
【0064】
以下、本発明について図面を参照して説明する。図面は、本発明による教示を図示するが、限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1a】従来技術の粒体を示す概略図である。
【図1b】従来技術の粒状物質の顕微鏡画像である。
【図2a】本発明の一実施の形態の粒体を示す概略図である。
【図2b】本発明の一実施の形態の粒状物質の顕微鏡画像である。
【図3】本発明の他の実施の形態の粒体を示す概略図である。
【図4】本発明のさらなる実施の形態の粒体を示す概略図である。
【図5】粒子組成(標準的な粒子/丸み付け加工された粒子)の充填深さに対する影響を示す図である。
【図6】従来のプレスツールに充填した、本発明による粒状物質を示す概略図である。
【図7】本発明による圧縮された粒体の実装密度を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
図1aは、従来技術で使用されるものなどの粒子20から構成される粒体10の概略図である。粒子20によって構成される粒体10の内部には、孔隙15が存在する。結合剤は、図1aを見やすくするために省略している。この粉末粒子20は、例えば、ミリングによって生成され、裂片状の表面と不整形な形状を有する。粒子20の表面と形状によって、粒体10の中の粒子20は嵩張って配置されている。これによって、粉末粒子20の間の自由空間が極めて大きくなっている。
【0067】
図1bは、従来技術により生成された粒状物質30の光学顕微鏡画像を示す。画像は、反射光学顕微鏡によって撮影された。ここで、粒状物質は、ガラス粒状物質である。
【0068】
標準的な粒子20により生成される粒状物質30は、好ましくは、図1bに示すように、ドーナッツ状の中空粒体10を有する。通常、乾燥時に閉じ込められた担持媒体が爆発的に漏れ出し、この形状となるためである。従来技術によって生成されるこの粒体10は小さな嵩密度を有し、さらに加工されて、例えば、圧粉体又は粉体などの、密度を削減した、不十分な均質性の構造の生成物となる。
【0069】
図2aに、平滑な表面を有する球状粒子50を含む、本発明の一実施の形態の粒体40を示す。従来技術のものと異なり、本発明による粒体40は中空ではない。粒子50は球状で平滑な表面を有するため、粒体40の内部に、相応に孔隙容積45が少なく、密度が最大の球状充填を生成することができる。当然のことながら、粒体40の各々が常に同一の量の粒子50を有することはない。例示した7個の粒子50は一例に過ぎない。
【0070】
図2bに、本発明による粒状物質60の光学顕微鏡画像を示す。ここで、全粒子40は球状形状であり、対応する平滑な、又は平滑化された表面を有するようになっている。粒状物質はガラスを主相に構成されている。
【0071】
図3に、本発明によるさらなる実施の形態を概略図で示す。本発明による粒体70は、二つの異なる直径を有する、本発明による粒子75、80の混合物から構成される。本発明による粒体70は、大きな球状又は丸み付け加工された粒子80と小さな球状又は丸み付け加工された粒子75とを有する。粒体70もまた、既存の球状粒子75、80により、同様に球状の形状と平滑な表面を有する。図示の事例では、小さい球状又は丸み付け加工された粒子75は大きい球状又は丸み付け加工された粒子80によって形成される孔隙容積72を充填することができる。当然のことながら、図示の粒子75、80のサイズ比以外も可能である。
【0072】
図4に、本発明によるさらなる実施の形態を概略図で示す。本発明による粒体90は、本発明による粒子105、110と、標準的な粒子95、100との混合物から構成される。粒子105、110と、標準的な粒子95、100とはそれぞれ、二つの異なる大きさ、すなわち直径を有する混合物を表す。このように、大きい粒子105と小さい粒子110、小さい標準的な粒子95と大きい標準的な粒子100とは粒体90の内部で隣接している。このため、小さい粒子110と小さい標準的な粒子95は、形成された孔隙102を満たすことができる。標準的な粒子95、100は、裂片状で不成形な形状のため、係合して、本発明による粒体90の破断強さを向上している。これによって、さらに加工された生成物も、同様に、破断強さが向上する。
【0073】
図5に、粒子組成の充填深さへの影響をグラフで示す。球状又は丸み付け加工された粒子の%値に対する充填深さをミリメートルで示している。充填深さが少なくなるほど、充填挙動が向上し、粒状物質の密度も高くなる。図示の事例では、球状粒子の90〜95%の間の率で最善の充填深さが得られた。
【0074】
図6に、略図で示したプレスツール150による充填処理の後の、球状粒子を含む、本発明による粒状物質120の高密度の構成を概略図で示す。充填は、充填シュー160を介してダイ200の上の型170に所定の充填深さ300となるように行う。プレスツールの中空部はこの場合、本発明による粒状物質120を用いて最適に充填される、すなわち、高密度の球状充填物が粒状物質のレベルの上を満たす。粒体の実装密度が高いため、粒状物質120の密度は並外れて高くなる。プレス処理時には、粒体は圧力によって内部にそれぞれ容易に流し込めるので、より高い実装密度とより均質な圧密で粉体を生成することができる。
【0075】
図7に、プレスツール150における均質な圧密分布とともに、凝縮された本発明による粒状物質120の高密度の球状充填を概略図で示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一以上の結合剤と、平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子と、必要に応じて、非球状粒子とを有する粒状物質であって、
導入された粒子総量に対する前記平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子の割合が0.5%〜100%である、粒状物質。
【請求項2】
前記粒状物質の個々の粒体が、略球状の形状を有する、請求項1記載の粒状物質。
【請求項3】
球状粒子が、ガラス、又はガラスセラミックから選択され、先端熱加工された表面を有する、請求項1又は2記載の粒状物質。
【請求項4】
前記粒状物質の個々の粒体が中空でない、請求項1から3迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項5】
前記平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子と、必要に応じて、平滑でない、又は平滑化されていない表面を有する非球状粒子とが高密度の球状充填の形態の個々の粒体に存在する、請求項1から4迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項6】
前記粒体は、高密度の球状充填の形態で存在する、請求項1から5迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項7】
前記平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子は、略同一の直径である、請求項1から6迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項8】
前記平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子は、二つの異なる直径を有する粒子の混合物である、請求項1から7迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項9】
前記平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子は、二つの異なる直径を有する、請求項1から8迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項10】
前記平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子は、三つ以上の異なる直径を有する、請求項1から9迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項11】
前記粒状物質は、平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子と、平滑でない、又は平滑化されていない、特に、先端熱加工されていない表面を有する非球状粒子との混合物である、請求項1から10迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項12】
前記粒状物質は、平滑な、又は平滑化された表面を有する球状粒子を、少なくとも略0.5重量%、好ましくは、少なくとも略20重量%、特に、少なくとも25重量%含む、請求項1から11迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項13】
前記粒状物質は、0.2μmから50μmの範囲の平均粒子サイズd50である、平滑な、又は平滑化された、特に先端熱加工された表面を有する球状粒子を含む、請求項1から12迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項14】
平滑な、又は平滑化された、特に先端熱加工された表面を有する球状粒子の混合物が、2:1〜9:1の比率、好ましくは4:1の比率で存在する、請求項1から13迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項15】
前記球状粒子の材料は、ガラス又はガラスセラミックから選択される、請求項1から14迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項16】
消泡剤、安定剤、加圧補助剤(Presshilfsmittel)から選択された添加剤を含む、請求項1から15迄の何れかに記載の粒状物質。
【請求項17】
前記球状粒子は、少なくとも、表面が部分的に被覆されている、請求項1から16迄の何れかに記載お粒状物質。
【請求項18】
分散媒体と、平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子と、必要に応じて、非球状の平滑化されていない粒子と、一以上の結合剤と、必要に応じて、消泡剤、安定剤、加圧補助剤(Presshilfsmittel)及び類似物から選択された添加剤を含む、スリップ(Schlicker)を生成するステップと、
前記スリップを噴霧して、個々の粒体が中空でない粒状物質を取得するステップと、を含む粒状物質の生成方法。
【請求項19】
上記方法を連続して実行することを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記分散媒体は、有機又は無機の担持体又は分散媒体、好ましくは、有機溶媒又は水又はこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項18又は19の何れかに記載の方法。
【請求項21】
分散媒体と、特に水と、一以上の結合剤と、平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子と、必要に応じて、非球状の、先端熱加工されていない粒子と、必要に応じて、添加剤を含む、粒状物質を生成するための懸濁安定性スリップ。
【請求項22】
一以上の結合剤と、平滑な、又は平滑化された、特に、先端熱加工された表面を有する球状粒子と、必要に応じて、平滑化されていない表面を有する非球状粒子と、を含む粒状物質の粉体を生成するための使用。
【請求項23】
ガラス、金属、及び/又はガラスセラミック、およびそれらの組み合わせを含む化合物を、粉体の中間段階を介して生成するための、一以上の結合剤と、平滑な、又は平滑化された表面を有する球状粒子とを含む粒状物質の使用。
【請求項24】
一以上の結合剤と、平滑な、又は平滑化された、特に先端熱加工された表面を有する球状粒子とを含む粒状物質から粉体を生成する方法であって、該方法は、
0.2μmから100μmの範囲の平均粒子サイズd50に球状粒子をミリングするステップと、
前記球状粒子を先端熱加工して表面を平滑化するステップと、
得られた粒子と、結合剤とに、必要に応じて、平滑化されていない表面を有する非球状粒子と、必要に応じてさらなる添加剤とを添加して、粒状物質を生成するステップと、
前記粒状物質を押圧して、圧粉体(Gruenling)を取得するステップと、
前記圧粉体を焼結して粉体(Pressling)を取得するステップと、を含む、方法。
【請求項25】
請求項1から17迄の何れかに記載の粒状物質、及びさらなる添加剤の使用により生成される粉体。
【請求項26】
請求項1から17迄の何れかに記載の粒状物質の使用により生成される圧粉体。
【請求項27】
請求項25に記載の粉体の使用により生成されるガラスと金属の化合物。
【請求項28】
請求項25に記載の粉体の使用により生成されるガラスとガラスの化合物。
【請求項29】
請求項25に記載の粉体の使用により生成されるガラスと(ガラス)セラミックの化合物。
【請求項30】
請求項27から29迄の何れかに記載の化合物の使用により生成される化合物。
【請求項31】
請求項25に記載の粉体の使用により生成されるガラス半田。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−168276(P2010−168276A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−9643(P2010−9643)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(504299782)ショット アクチエンゲゼルシャフト (346)
【氏名又は名称原語表記】Schott AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr.10,D−55122 Mainz,Germany
【Fターム(参考)】