説明

紅蔘及び卵黄が含有されたニンニク丸剤健康補助食品の製造装置及び方法(AssistanceFoodManufacturingUnitUsingGarlicBeadMixedGinsengandEggYolkandManufacturingMethodThereof)

【課題】ニンニクのアニリン成分を十分に利用でき、ニンニク固有の臭みを最小限にして、紅蔘と卵黄の栄養的利点を複合的に利用しうる健康補助食品を提供する。
【解決手段】コンプレッサ200、スチーム熱供給手段300、冷気供給手段400及び内部底面にミキシング手段500が具備される真空乾燥用容器100の中において、紅蔘液供給容器600及び卵黄供給容器700から移送された、紅蔘液、卵黄がニンニクと混ぜ合わされた後、油圧式押出成形器900に移送され、捏ね物が丸状に成形され、切丸される。この紅蔘及び卵黄が含有されたニンニク丸剤健康補助食品の製造装置は、制御部1000により、その作動が総括制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は紅蔘及び卵黄が含有されたニンニク丸健康補助食品の製造装置及び方法に関するものにして、剥皮したニンニクを蒸熟し、真空状態でスチーム加熱して乾燥させ、急速冷却した後、潰して紅蔘抽出液と卵黄を混合及び熟成する過程と、丸状の健康補助食品に製造することを特徴とする紅蔘及び卵黄が含有されたニンニク丸健康補助食品の製造装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紅蔘の重要成分としては、白蔘のように胚糖体(glycosides)、人蔘香成分(Panacen)、ポリアセチレン系化合物、含窒素成分、フラボノイド、ビタミン(B群)、微量元素、酵素、抗酸化物質と有機酸及びアミノ酸等が含まれている。紅蔘は中枢神経系に対して鎮静作用と興奮作用があり、循環系に作用して高血圧や動脈硬化の予防効果がある。その上、造血作用と血糖値を低下させ、肝臓を保護し、内分泌系に作用して性行動や生殖効果に間接的に有効に作用し、抗炎及び抗腫瘍作用があり、放射線に対する防禦効果、皮膚を保護し、柔らかくする作用のあることが知られている。さらに、紅蔘の効果の内、重要なことはアダプトゲン(adaptogen:適応素)効果にして、周りの環境から来る各種有害作用である涙病、各種ストレス等に対して防禦能力を増加させ、生体がより容易に適応するようにする能力のあることが科学的に立証されている。
【0003】
ニンニクは臭みを除いては100種の利点があるとして一害百利と称されるものにして、ニンニクの薬理作用には限りがない。疲労回復や風邪のような簡単な疾病から高血圧、心臓病等の成人病、さらに、癌予防に至るまでその卓越な効能により、古くから薬として多く利用され、今までも最高の健康食品として称えられている。さらに、ニンニクの独特な香りを発する成分は、硫黄含有化合物であって代表的なものがアリシンである。これはニンニク内のアリン(alliine)が、同時に共存する酵素アリナーゼ(alliinase)により生成されるものにして、これはペニシリンより一層強力な殺菌、抗菌力があって風邪や食中毒、皮膚病等各種細菌性疾病に効果があり、ニンニクのアリシンはビタミンB1と結合すると、アリチアミン(allithiamine)となるものの、これはビタミンB1とは別に、体内で分解されず貯蔵され吸収力が高まるので新陳代謝をスムーズにし、体力を増進させる等の優れた強壮作用をする。さらに、ニンニクのアリシンは還元作用により“ジアリルジスルファイト”に変化するものの、これは腸系統の癌発生を抑えてくれる。食事の度毎にニンニクを1〜2粒ずつ食することにより、胃癌と結腸癌を予防することができるとの研究発表もあった。
【0004】
ニンニクに含まれている“活性化アリル”成分は血液により循環しながら、細胞に活力を与え性腺を刺戟して性ホルモンの分泌を促進することにより、性機能を強化するばかりでなく、不感症とインポテンツを治療する効果がある。
卵黄は、66%以上が脂質からなり、脂質の30%以上が燐脂質で構成されている。このような卵黄の燐脂質の中にはレシチンの化学名とも言えるホスファチジルコリン(phosphatidyl choline)の含量が69%以上で大部分を占め、ホスファチジルコリンの主要資源とも言える。燐脂質は生体内細胞膜の構成成分にして、人体病理及び生理学で極めて重要な役割をする。レシチンは細胞機能の仲裁者役割としてホルモン、成長因子、神経伝達物質等の作用に影響を及ぼす一方、コリンの供給源であり、癌予防に重要な役割をする。さらに、レシチンは血中コレステロールの量を低下させ、コレステロールによる血管の閉塞を防止するものとして知られている。卵黄レシチンは利用度が極めて多様で医薬品、化粧品用及び食品用として多く使用される。食品としては、主に乳化剤として用いられ、脂肪酸含量が母乳の脂肪酸構成と類似することから、乳児用調剤粉乳にエッセンス油(essence oil)としても用いられる。レシチンは生理的機能性、強力な乳化力、皮膚に対する浸透性及び貯蔵安定性が高く動脈硬化治療剤、静脈脂肪乳化剤等の医薬用にも多く利用され、最近日本ではアルツハイマー型老人性痴呆治療剤としての効果も確認されている。特に、動物性卵黄レシチンはレドレシチン等の植物性レシチンに比べて、熱とpHの変化に安定的である為、応用に適したものとして知られている。最近、食品、製薬及び生物工学産業界のレシチンに対する需要は速く増加しつつある。
【0005】
上述した通り、ニンニク、紅蔘、卵黄等は既にその効果が広く認められ、各々又は混合されて健康補助食品の材料として広く利用されている。
日本特許第3527703号(特許文献1)“ニンニク卵黄の製造方法”は、剥皮洗滌したニンニクを造粒する造粒過程と;破砕する過程;混合してシートに製造して粉砕する過程からなるニンニク卵黄の製造方法に関するものにして、これはニンニクを加熱した後、破砕する過程を経ており、アリナイズの活性を消してニンニク独特の臭みを消すことができて食べ易い食品に製造することはできるものの、ニンニクの抗菌性、抗癌性、抗酸化性の根本はアリシンであるところ、アリシンの効能を未備に期待することができ、適切なニンニクの利用度とは見做せない問題点がある。
さらに、日本公開特許2003-153664号(特許文献2)“ニンニクの...”は蒸気で蒸したニンニクを破砕し、卵黄と撹拌して60-100℃で加熱、粉末状に製造した加工食品にして、これもまた先に言及した日本特許第3527703号(特許文献1)と同様にニンニクを先ず蒸した後、破砕していてニンニクのアリシン成分を十分に利用しきれなくなっている。
【0006】
さらに、大韓民国登録特許第10-488199号(特許文献3)“紅蔘を利用した健康補助食品丸製造方法”は生人参を水、黒豆、生姜、ニンニク、麦飯石、蜂蜜の蒸気で生人参を蒸した後、乾燥する過程でなされる健康補助食品にして、これは生人参を紅蔘に製造する過程で黒豆、生姜、ニンニク、麦飯石、蜂蜜の成分を利用したものである。さらに、丸剤に製造する際、粉砕したニンニクを混合したものにしてニンニクの処理過程がない。
【0007】
【特許文献1】特許第3527703号公報
【特許文献2】特開2003-153664号公報
【特許文献3】大韓民国登録特許第10-488199号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は紅蔘、卵黄を含有するニンニク丸健康補助食品を製造するものにして、ニンニク丸を健康補助食品として製造はするものの、ニンニクのアリシン成分を十分に利用できるように加工し、同時にニンニクの固有臭みを最小限にして紅蔘と卵黄の健康上の利点を複合的に利用できるようにする健康補助食品を製造しようとする。
さらに、丸の形態に製造するにおいて、紅蔘の多糖類とサポニン、さらにニンニクの多糖類等により別途の蜂蜜、糯米等の成形補助剤等を添加しない紅蔘、卵黄を含有するニンニク丸健康補助食品を製造しようとする。
さらに、1個の容器内で材料の粉砕と混合及び熟成がなされるようにし、これを成形器に移して自動的に丸剤の製造過程が全てなされるように装置を構成することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成する為の手段として、本発明は、上部に密閉用蓋が設けられ、内部に内容物を収め得る空間部が設けらた真空乾燥用容器と;前記真空乾燥用容器の上部一端には配管を介して連結され、真空乾燥用容器の内部空気を吸込み真空化する為のコンプレッサと;前記真空乾燥用容器の下部一端に配管を介して連結され、真空乾燥用容器内部にスチーム熱を供給するスチーム熱供給手段と;前記真空乾燥用容器の内部底面に設けられ、真空乾燥用容器内部に投入される内容物を破砕又は粉砕して混合する為のミキシング手段と;前記真空乾燥用容器上部に連結配管を介して連結され、真空乾燥用容器内部へ紅蔘液を供給する為の紅蔘液供給容器と、真空乾燥用容器内部へ卵黄を供給する為の卵黄供給容器と;前記真空乾燥用容器内周縁に冷気供給管が設けられ、前記冷気供給管に冷気を供給する冷気供給手段と;前記真空乾燥用容器の下段に配管を介して連結され、真空乾燥用容器から混合物の供給を受け、捏ねたものを丸状に成形して切丸する油圧式押出成形器と;前記真空乾燥用容器の内部に設けられる第1温度センサー及び圧力センサーと;前記スチーム熱供給手段の内部に設けられる第2温度センサーと;前記温度センサー及び圧力センサーの結果と作動順に従ってコンプレッサと、スチーム熱供給手段と、冷気供給手段と、ミキシング手段と、紅蔘液供給配管連結弁と、卵黄供給配管連結弁及び油圧式押出成形器を総括制御する制御部を含めて構成したことが特徴である。
【0010】
さらに、前記制御部は、ニンニクが投入されると、大きい粒子にニンニクを破砕するようにミキシング手段を低速で駆動するプログラムコードと;指定された時間の間スチームを供給して蒸熟させる為にスチーム熱の供給手段を稼働するプログラムコードと;蒸熟が完了すれとスチーム熱を供給した状態でニンニクを真空乾燥させる為にコンプレッサを稼働するプログラムコードと;真空乾燥が完了すれば真空乾燥されたニンニクを急速冷却させる為に冷却装置を駆動するプログラムコードと;冷却が完了すればニンニクを細かく粉砕するようにミキシング手段を中速で駆動するプログラムコードと;ニンニクが粉砕されると紅蔘液と卵黄を真空乾燥用容器に投入する為に、紅蔘液供給配管連結弁及び卵黄供給配管連結弁を駆動させるプログラムコードと;ニンニクと紅蔘液と卵黄を混合する為に、ミキシング手段を高速で駆動させるプログラムコードと;混合されたニンニクと紅蔘液及び卵黄を一定時間熟成させるプログラムコード及び;丸状に製造する為に、油圧式押出成形器を駆動するプログラムコードを有することが特徴である。
【0011】
さらに、収穫したニンニクの皮を剥いた後、異物質を取り除いて水で2〜3回洗滌するニンニク洗滌工程と;洗滌されたニンニクをミキシング手段を利用して太い粒度で切断する破砕工程と;切断されたニンニクの酵素を不活性化させる為にスチームを供給して110 乃至120℃で5〜10分間蒸熟させる蒸熟工程と;110乃至120℃で30分間スチーム熱を供給すると共に、真空圧を供給して真空乾燥させる真空乾燥工程と;110乃至120℃で加熱乾燥したニンニクを15乃至20℃まで強制的に急速冷却させる冷却工程と;冷却が完了したニンニクを、ミキシング手段を利用して150〜200メッシュ(mesh)に微細に粉砕する粉砕工程と;粉砕されたニンニク55〜65重量%に紅蔘液10〜20重量%及び卵黄20〜30重量%を添加して混合する混合工程と;混合が完了した材料を8〜10時間熟成させる熟成工程と;前記熟成工程と;前記熟成工程を経た捏ねたものを油圧式押出成形器で一定した径の押出孔を通過するように成形し、切丸機で5〜6mmの径になる丸状に切丸する成形及び切丸工程でなされることが特徴である。
【0012】
さらに、前記破砕工程と蒸熟工程間で破砕されたニンニクを10分間そのままにして、酵素の作用によるアリシンへの転換を容易にする休止時間をさらに有することが特徴である。
【発明の効果】
【0013】
前記のように組成された本発明は、世界的に広く知られたニンニクと紅蔘及び卵黄の効能を複合させ、心血管疾患の予防は勿論腸機能を向上させ、従来の製品等がエキスや粉末等でなされ、服用が不便な点を勘案して丸状に形成して服用が容易で、さらに服用者の新陳代謝及び血液循環を促進させ、常時健康を維持できるようになされた効果を有する。
さらに、1個の装置を介してニンニクと紅蔘及び卵黄の混合と、粉砕及び熟成が可能であることから、製造作業が簡便になる効果がある。
さらに、一連の自動工程により順次的に製造作業がなされるので、少数の人力で大量の健康食品を生産できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施例を添付された図面等を参照して詳細に説明する。先ず、各図面の構成要素等に参照符号を付加するにおいて、同一な構成要素等に対しては例え他の図面上に表示されても、可能な限り同一な符号を有するようにしていることに留意すべきである。さらに、下記にて本発明を説明するにおいて、関連した公知機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に損うと判断される場合には詳細な説明を省略する。
【0015】
図1はニンニクと紅蔘及び卵黄が含有された健康補助食品丸剤製造装置構成図である。
図2はニンニクと紅蔘及び卵黄が含まれた健康補助食品丸剤製造方法のフローチャートにして、図示した通り、本発明は大別して真空乾燥用容器(100)と、コンプレッサ(200)と、スチーム熱供給手段(300)と、冷気供給手段(400)と、ミキシング手段(500)と、紅蔘液供給容器(600)と、卵黄供給容器(700)と、油圧式押出成形器(900)と、各種弁とセンサ及び制御部(1000)からなる。
【0016】
前記真空乾燥用容器(100)は、円筒状又は多角形筒でなされ、上部に密閉用蓋(110)を設け、ニンニクを投入した後、蓋を閉めて容器が密閉されるようにする。よって、真空乾燥用容器(100)の上部一端には配管を介してコンプレッサ(200)が設置され、前記コンプレッサ(200)を駆動することにより、真空乾燥用容器(100)に必要な真空を連続的に作れる。
【0017】
前記真空乾燥用容器(100)の下部一端には、スチーム熱を供給する為の配管及びスチーム用提供手段(300)が付加設置され、スチーム熱供給手段(300)においては、必要な熱の蒸気を生産して配管を介して真空乾燥用容器に高熱のスチームを投入する。
この際、高熱のスチーム熱が投入され蒸熟した後、コンプレッサ(200)を駆動して4mmHg-0.2mmHg程度の真空度を維持するようになり、スチームを強制的に外部に排出し、真空乾燥用容器(100)に投入されるスチームがニンニクに速い速度で満遍なく接触しながら外部に排出される。これによりスチームに含まれたスチーム熱がニンニクに供給されると共に、スチームが外部に速い速度で除去されることにより、真空乾燥用容器内部に存在するニンニクの水分が除去されながら極めて速い速度で乾燥がなされる。
【0018】
ミキシング手段(500)は真空乾燥用容器の底面に設けられるものであり、下部に設置されるモータ(510)の回転力により、回転しながらニンニクを破砕して粉砕し、さらにニンニクと卵黄及び紅蔘液を混合する際、駆動され材料等がスムーズに混合されるようにする。前記にてニンニクを破砕する際には比較的低速でミキシング手段を駆動させ、ニンニクを粉砕する時には中速でミキシング手段を駆動し、ニンニクを他の材料等と混合する際には、比較的高速でミキシング手段を駆動させ、ミキシング手段の駆動速度を調節してニンニクの粉砕程度を調節するようにし、よって、ミキシング手段を高速回転させ、他の材料等とのスムーズな混合がなされるようにする。
【0019】
さらに、真空乾燥用容器(100)の上部には、紅蔘液供給容器(600)と卵黄供給容器(700)が設けられ、前記紅蔘液供給容器(600)の供給配管と卵黄供給容器(700)の供給配管が真空乾燥用容器(100)に連結設置され、それぞれ連結弁が設けられていて、前記連結弁を制御して投入量と時期が決定され、供給配管を介して予め指定された量の紅蔘液と卵黄が真空乾燥用容器(100)内部に投入され、既に投入されたニンニクと混合されるようにする。
さらに、真空乾燥用容器(100)の一端には、冷気供給手段(400)が連結され、容器内部に存在する冷媒管(410)に冷気を伝達して真空乾燥用容器(100)の内部が熱交換され、一定温度範囲内に急速冷却されるようにする。勿論、配管と弁が設けられていて、前記弁により冷気供給時間及び開閉可否を決定するようになる。
真空乾燥用容器(100)を介してニンニクと紅蔘及び卵黄が混合熟成完了すると、配管を介して油圧式押出成形器(900)に伝達され、形成及び伝達工程を介して丸状に製作が完了される。
【0020】
さらに、真空乾燥用容器(100)内部に第1温度センサー(810)及び圧力センサー(820)が設置され、スチーム熱供給手段(300)に第2温度センサー(830)が設置され、前記第1及び第2第1温度センサー(810,830)と圧力センサー(820)は、制御部(1000)と連結され前記温度に伴う制御が可能にする。
従って、制御部(1000)はコンプレッサ(200)とスチーム熱提供手段(300)及び弁(310)と、冷気供給手段(400)と、ミキシング手段用モータ(510)と、紅蔘液供給配管連結弁(610)と、卵黄供給配管連結弁(710)及び油圧式押出成形器弁(810)と連結されていて、温度条件及び工程順序により、自動的にニンニクを蒸熟と乾燥及び粉砕を進行し、さらに、紅蔘と卵黄を混合させ満遍なく混ぜた後、油圧式押出成形器弁(810)を解放して油圧式押出成形器(900)に投入して成形及び伝達工程に進入するようにする。
【0021】
以下にて、本発明の動作を察すれば下記の通りである。
先ず、ニンニクを洗滌後、真空乾燥用容器(100)に投入し、ミキシング手段を利用して太い粒度に破砕する。この際、粒度はニンニクの細胞が破壊されるようにし、細胞内に含まれているアリナーズの活性を誘導してアリンがアリシンに転換されるようにする為である。この際、ミキシング手段は比較的低速で運行してニンニクが太い粒度で破砕されるようにする。前記にて破砕されるニンニクの粒度を限定するのではなく、太い粒度で破砕することで足りる。破砕されたニンニクは10分間休止時間を設け、酵素の作用によるアリシンへの転換を容易にする。
以降、スチーム熱供給手段(300)により、110乃至120℃でスチーム熱を加熱して真空乾燥用容器(100)にスチームを提供し、5〜10分間ニンニクを蒸熟させる。スチーム熱供給手段(300)には第2温度センサー(830)が装着されていることから、制御部(1000)でこれを把握して弁(310)を解放し、必要な温度だけ加熱されたスチームを真空乾燥用容器に投入することができる。
【0022】
以降、乾燥工程を進行する際、スチームを供給する時間は30分が好ましく、30分以下では乾燥が不十分となり、30分を超過すると乾燥し過ぎて細かい粉砕工程でニンニクの粉砕が難しくなる。従って、本発明では110乃至120℃にスチーム熱を30分間供給してニンニクを加熱乾燥させる。
この際、乾燥工程で発生する蒸気はコンプレッサ(200)を作動させ、強制的に排気させることにより、速い乾燥がなされるようにする。つまり、制御部(1000)がコンプレッサ(200)を作動させ、真空乾燥用容器を真空状態に維持させ速やかな乾燥がなされるようにするのである。
【0023】
スチーム熱を必要な時間だけ供給すれば、弁(310)を閉鎖してスチーム熱の供給を遮断して冷気供給手段(400)を作動させ、真空乾燥用容器(100)の内部に装着された冷媒管(410)に沿って、冷媒が移動するようにして真空乾燥用容器(100)内で乾燥が完了したニンニクを急速冷却させる。前記にて蒸熟及び乾燥されたニンニクを急速冷却させる理由は、高熱が維持されるとニンニクの有効成分が破壊されるからである。従って、本発明ではスチーム熱供給が完了すると直ちに乾燥されたニンニクを冷却させ、ニンニクの有効成分が破壊されるのを防げる。
前記にて、ニンニクが冷却されるとミキサ用モータ(510)を稼働してミキシング手段(500)が回転するようにすることにより、真空乾燥用容器(100)に存在するニンニクを均一に粉砕させる。
【0024】
以降、ニンニクの粉砕が完了するとミキシング手段(500)の動作を中断させ、紅蔘液と卵黄に連結された供給配管連結弁(610,710)をオープンさせ、紅蔘液と卵黄が真空乾燥用容器(100)に投入されるようにする。
前記真空乾燥用容器(100)に紅蔘液及び卵黄が投入されると、ニンニクと混合されるようにする為、再度ミキシング手段(500)を回転させる。この際、ミキシング手段(500)を比較的高速で回転させ、紅蔘液と卵黄及びニンニクが均一に混合されるようにする。
すると、紅蔘液と卵黄及びニンニクが均一に混合され、以降、一定時間熟成させ、弁(910)を解放して油圧式押出成形器(900)に移動させ、油圧式押出成形器を利用して丸状に製造する。
【0025】
本発明の加工工程を図2を介して整理すれば下記の通りである。
(第1工程):ニンニクの洗滌工程と破砕工程
収穫したニンニクの皮を剥いた後、異物質を除去して水で2〜3回洗滌後、ミキシング手段を利用して太い粒度で破砕し10分間放置する。
【0026】
(第2工程):ニンニク特有の臭みを消す為に蒸熟後乾燥させる工程
ニンニクより発生する特有のニンニクの臭みを除去しながら味を向上させる為に、110〜乃至120℃のスチームで5〜10分間蒸熟させ、以降、真空状態でスチームでニンニクを加熱すると共に、水分を取り除き急速に乾燥させる。
この際、乾燥の為の加熱温度は110〜乃至120℃であり、加熱時間は30分間が適切である。乾燥し過ぎるとニンニクの粘性物質が乾燥され丸状に形成の際、粉末同士の粘度が落ちて成形が困難となる。
前記120℃を超えるとニンニクが焦げてニンニクの臭みが発生して不適で、110℃以下では加熱時間が多くかかることは勿論、ニンニク固有の臭みを消すことができない。
110〜120℃で処理することにより、ニンニクの臭みを効率的に消すことができ、乾燥時間を長引かずに熱によるニンニク成分の破壊を最小化できる。
従って、本発明では110乃至120℃の真空状態でスチーム熱をニンニクに供給して30分間乾燥させた。
【0027】
(第3工程):冷却工程
110乃至120℃で加熱乾燥されたニンニクを15〜20℃まで強制的に急速冷却させる。
第2工程の熱処理後、自然冷却するとニンニクの臭みを取り除けないことは勿論、表面部分に白い粉の糖類が付着して製造工程が不便であることは勿論、丸状への成形が容易でない。
従って、熱処理した後のニンニクを急速冷却することにより、取り扱いが容易であることは勿論ニンニク固有の臭みを無くすことができる。
【0028】
(第4工程):粉砕工程
冷却が完了されたニンニクをミキシング手段を利用して粉砕する。150〜200メッシュに粉砕して丸状の成形が容易にする。
(第5工程):混合工程
粉砕したニンニク55〜65重量%に紅蔘液10〜20重量%及び卵黄20〜30重量%を添加して混合する。
ニンニクの含量を55重量%未満で混合すると、相対的に紅蔘液と卵黄の混合比が増加するものの、これは混合物の物性が薄く切丸工程が不可であることは勿論、ニンニクの効能を奏するには不十分である。逆に、65重量%以上混合すると混合物の物性がこってりして不適である。
紅蔘液の混合量を10〜20重量%混合した理由も亦前述した通りである。
既に周知の通り、卵黄が体内高密度脂蛋白(HDL)を高めて低密度脂蛋白(LDL)を低めてはくれるものの、卵黄も亦その成分が燐脂質である為、摂取し過ぎると体内コレステロール値を、かえって高めるので30重量%を超過混合することは不適である。さらに、10重量%未満で混合することは卵黄の成分を利用するにおいて不十分な量である。
従って、本発明では粉砕されたニンニク55〜65重量% に紅蔘液20〜20重量%及び卵黄20〜30重量%を混合して切丸工程が容易になされるようにし、栄養が一様に分布されたニンニク丸を提供できるようにする。
【0029】
(第6工程):熟成工程
混合が完了すると8〜10時間熟成過程を経る。
8〜10時間熟成過程を介して、卵黄の乳化作用による紅蔘とニンニクの脂質成分等がよく融化することができ、ニンニクのアリシン等が卵黄のビタミンBと結合して体内吸収が容易な形態に転換する。つまり、アリシンが安定した形態のアリルチアミンに転換されることである。さらに、ニンニクの臭みをさらに効果的に取り除くことができる。
(第7工程):成形及び切丸工程
前記工程で熟成が完了して混合された捏ねた物を油圧式押出成形器で一定した径の押出孔を通過するように成形し、切丸機で5〜6mmの径の丸状に切丸する。
以下、実施例により、本発明をより具体的に説明する。これら実施例はただ本発明を説明する為のものであって、本発明の要旨により本発明の範囲がこれら実施例に限定されないことは、当業界で通常の知識を有する者において明らかなことである。
【実施例1】
【0030】
(第1工程):ニンニクの洗滌工程及び破砕過程
収穫したニンニクの皮を剥いて異物質を除去し、水で3回洗滌後、太い粒度で破砕して10分間放置した。
(第2工程):ニンニク特有の臭みをなくす為に蒸熟させ以後乾燥させる工程
洗滌されたニンニクに10分間120℃のスチームを提供して蒸熟した後、真空状態で120℃のスチームを30分間提供して急速乾燥した。
(第3工程):;冷却過程
110〜120℃に加熱乾燥されたニンニクを20℃に急速冷却させた。
(第4工程):;粉砕工程
冷却が完了したニンニクを粉砕機を利用して200メッシュの粉末にした。
(第5工程):;混合工程
粉砕したニンニク60重量%に紅蔘液20重量%及び卵黄20重量%を添加して混合した。
(第6工程):熟成過程
混合が完了すれば10時間熟成過程を経た。
(第7工程):成形及び切丸工程
前記工程で熟成が完了し混合された捏ね物を油圧式押出成形器で一定した径の押出孔を通過するように成形し、切丸機で5〜6mm径の丸状に切丸する。
【実施例2】
【0031】
(第1工程):ニンニクの洗滌工程及び破砕工程
収穫したニンニクの皮を剥いて異物質を除去し、水で2回洗滌後、太い粒子に破砕して10分間放置した。
(第2工程):ニンニク特有の臭みを消す為に蒸熟して乾燥させる工程
洗滌したニンニクに10分間120℃のスチームを提供して蒸熟した後、真空状態で120℃のスチームを30分間提供して急速乾燥した。
(第3工程):冷却過程
第2工程を経た加熱乾燥されたニンニクを15℃まで強制冷却させた。
(第4工程):粉砕工程
冷却が完了されたニンニクを粉砕機に入れて150メッシュの粉末に製造した。
(第5工程):混合工程
粉砕したニンニク55重量%に紅蔘液20重量%及び卵黄25重量%を添加して混合させた。
(第6工程):熟成過程
混合が完了すれば9時間熟成過程を経た。
(第7工程):成形及び切丸工程
前記工程で熟成が完了した混合捏ね物を油圧式押出成形器で、一定した径の押出孔を通過するように成形し、切丸機で5〜6mm径の丸状に切丸した。
【0032】
(比較例1)
実施例1と同一に実施したものの、ただ、第2工程(乾燥工程)で40分間真空乾燥した。その結果、ニンニクの粘性物質が乾燥され、ニンニク表面部に白い粉が生じ丸剤に成形の際、粉末同士の粘度が落ちて成形が困難であった。
(比較例2)
実施例1と同一に実施したものの、ただ、第2工程(乾燥工程)で、真空乾燥温度を130℃で処理した。その結果、ニンニクが焦げて悪臭が発生して不適であった。
【0033】
(比較例3)
実施例1と同一に実施したものの、ただ、第2工程(乾燥工程)で、真空乾燥温度を100℃で処理した。その結果、完成したニンニク丸からニンニクの臭みが多く発生して不適であった。
(比較例4)
実施例1と同一に実施したものの、ただ、第5工程(材料混合工程)で、ニンニクの含量が50重量%混合したものの、これは相対的に紅蔘液と卵黄の混合比が増加し、混合物の物性が薄くなり切丸工程ができない短所が発生した。
【0034】
(比較例5)
実施例1と同一に実施したものの、ただ、第5工程(材料混合工程)で、ニンニクの含量が70重量%以上混合したものの、これは混合物の物性がこってりして切丸工程に不適であった。
本発明の組成物は治療目的で発明されたものではなく、根気よく服用することにより身体の活力を増進させ、健康で活気溢れる生活を営むことができ、健康に役立つようにした健康補助食品組成物であり、二日酔い解消効果があり、疲労回復と、特に胃腸及び腸を保護する機能をするものにして、健康な人が持続的に1日に2回3〜5粒ずつを服用すると、疲労回復と共に健康を維持できるようにしたものである。
特に、本発明のニンニクと紅蔘及び卵黄のそれぞれの効能は学界と一般人に広く知られたものであってこれを複合させ、より向上した効能を発揮して身体各器官を活性化するように組成されたものである。
従って、例え本発明が言及した好ましい実施例と関連して説明はされるものの、本発明の要旨と範囲から逸脱することなく、他の多様な修正及び変形が可能であろう。従って、添付した請求範囲は本発明の真の範囲内に属するそのような修正及び変形を含むことであろうと思われる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1はニンニクと紅蔘及び卵黄が含有された健康補助食品丸剤製造装置の構成図である。
【図2】図2はニンニクと紅蔘及び卵黄が含有された健康補助食品丸剤製造方法フローチャートである。
【符号の説明】
【0036】
100:真空乾燥用容器 200:コンプレッサ
300:スチーム熱供給手段 400:冷気供給手段
500:ミキシング手段 600:紅蔘液供給容器
700:卵黄供給容器 810:第1温度センサー
820:圧力センサー 830:第2温度センサー
900:油圧式押出成形器 1000:制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に密閉用蓋が設けられ、内部に内容物を納められる空間部が設けられた真空乾燥用容器(100)と;
前記真空乾燥用容器の上部一端に配管を介して連結され、真空乾燥用容器の内部空気を吸込み、真空にさせる為のコンプレッサ(200)と;
前記真空乾燥用容器の下部一端に配管を介して連結され、真空乾燥用容器内部にスチーム熱を供給するスチーム熱供給手段(300)と;
前記真空乾燥用容器内周縁に冷気供給管が設置され、前記冷気供給管に冷気を供給する冷気供給手段(400)と;
前記真空乾燥用容器内部底面に設けられ、真空乾燥用容器内部に投入される内容物を破砕若しくは、粉砕又は混合する為のミキシング手段(500)と;
前記真空乾燥用容器の上部に連結配管を介して連結され、真空乾燥用容器内部へ紅蔘液を供給する為の紅蔘液供給容器(600)と;真空乾燥用容器内部へ卵黄を供給する為の卵黄供給容器(700)と;
前記真空乾燥用容器の下段に配管を介して連結され、真空乾燥用容器から混合物の供給を受け、捏ね物を丸状に成形して切丸する油圧式押出成形器(900)と;
前記真空乾燥用容器の内部に設置される第1温度センサー(810)、及び圧力センサー(820)と;
前記スチーム熱供給手段の内部に設置される第2温度センサー(830)と;
前記温度センサー及び圧力センサーの結果と、作動順に応じてコンプレッサと、スチーム熱供給手段と、冷気供給手段と、ミキシング手段と、紅蔘液供給配管連結弁と、卵黄供給配管連結弁及び油圧式押出成形器を総括制御する制御部(1000)を含めて構成することを特徴とする、紅蔘及び卵黄が含有されたニンニク丸健康補助食品の製造装置。
【請求項2】
前記制御部(1000)は、
ニンニクが投入されると太い粒子にニンニクを破砕するようにミキシング手段を低速で駆動するプロクラムコードと;
指定された時間の間スチームを供給して蒸熟させる為に、スチーム熱提供手段を駆動するプロクラムコードと;
蒸熟が完了するとスチーム熱を供給した状態でニンニクを真空乾燥させる為に、コンプレッサを稼働するプロクラムコードと;
真空乾燥が完了すると真空乾燥されたニンニクを冷却させる為に、冷却装置を駆動するプロクラムコードと;
冷却が完了するとニンニクを細かく粉砕するように、ミキシング手段を中速で駆動するプロクラムコードと;
ニンニクが粉砕されると紅蔘液と卵黄を真空乾燥用容器に投入させる為に、紅蔘液供給配管連結弁及び卵黄供給配管連結弁を駆動させるプロクラムコードと;
ニンニクと紅蔘及び卵黄を混合させる為にミキシング手段を高速で駆動させるプロクラムコードと;
混合されたニンニクと紅蔘及び卵黄を一定時間熟成させるプロクラムコード及び;
丸状に製造する為に、油圧式押出成形器を駆動するプロクラムコードを有することを特徴とする、請求項1に記載の紅蔘及び卵黄が含有されたニンニク丸健康補助食品の製造装置。
【請求項3】
収穫したニンニクの皮を剥いて異物質を除去し、水で2〜3回洗滌するニンニク洗滌工程と;
洗滌したニンニクをミキシング手段を利用して太い粒度で切断する破砕工程と;
切断されたニンニクの酵素を不活性化させる為に、スチームを提供して110乃至120℃で5〜10分間蒸熟させる蒸熟工程と;
110乃至120℃で30分間スチーム熱を供給すると共に、真空圧を供給して真空乾燥させる真空乾燥工程と;
110乃至120℃で加熱乾燥されたニンニクを15〜20℃まで強制的に急速冷却させる冷却工程と;
冷却が完了されたニンニクをミキシング手段を利用して150〜200メッシュで細かく粉砕する粉砕工程と;
粉砕されたニンニク55〜65重量%に紅蔘液10〜20重量%及び卵黄20〜30重量%を添加して混合させる混合工程と;
混合が完了した材料を8〜10時間熟成させる熟成工程と;
前記熟成工程を経た捏ねた物を油圧式押出成形器で一定した径の押出孔を通過するように成形し、切丸機で5〜6mmの径になる丸状に切丸する成形及び切丸工程でなされることを特徴とする紅蔘及び卵黄が含有されたニンニクの健康補助食品の製造方法。
【請求項4】
前記破砕工程と蒸熟工程間に破砕されたニンニクを10分間そのままにして、酵素の作用によるアリシンへの転換を容易にする休止時間をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の紅蔘及び卵黄が含有されたニンニク丸剤健康補助食品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−57472(P2010−57472A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−261742(P2008−261742)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【出願人】(508303162)
【Fターム(参考)】