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紙用透明化剤及び透明紙の製造方法
説明

紙用透明化剤及び透明紙の製造方法

【課題】透明性に優れ、紙用透明化剤の染み出しが抑えられ、なおかつ透明紙からの紙用透明化剤の除去が容易であって紙のリサイクル性が良好である透明紙を製造できる紙用透明化剤、及びそれを用いる透明紙の製造方法を提供すること。
【解決手段】紙用透明化剤は、下記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物を含有することを特徴とする。


式(1)中、Xは下記一般式(2)で表される基である


(式(2)中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は紙用透明化剤及びそれを用いる透明紙の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、紙は通常40〜50%の空気を含有しており、含有される空気とセルロース繊維との屈折率の違いにより紙が白く見え、また不透明度が得られている。したがって、セルロース繊維に近い屈折率を有する化合物を浸透させて紙の空隙を満たすことにより、透明紙を得ることができる。このような透明紙は、例えば、トレーシングペーパーや窓付封筒の窓の部分に使用されている。
【0003】
従来、窓付封筒は、封筒用紙の一部を切り抜き、その部分にセロファンなどの透明なフィルムを貼り付ける方法と、有機溶剤に溶かした樹脂類(例えば、アクリル系樹脂、ロジン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、石油系炭化水素樹脂、高分子脂環式化合物やワックス)を封筒用紙の一部に塗布し、その部分を加熱して樹脂を紙の中に含浸させ透明化する方法により作られている。
【0004】
しかし、前者の方法には窓部分の切り抜き、フィルムの糊付などの複雑な工程を必要とするので作業効率が低いという問題があった。一方、後者の方法には使用する樹脂類が水溶性を示さず、あるいは水溶性であっても僅かに分散、乳化する程度であって、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ水にも溶けず古紙再生が困難となるため、古紙再生の際に窓付封筒を新聞や広告紙などと分別する作業が必要となりコスト高であった。さらに、古紙回収の際の分別が不充分であると、パルパーなどで離解された場合に樹脂ピッチやワックス由来のスカムが発生するために、抄紙の際にトラブルが発生する、再生紙がインクを弾く等の問題があった。
【0005】
上記の問題を解決するために、例えば、下記非特許文献1には、濃度調製用の芳香族パラフィン系溶剤と有効成分のアクリル系パラフィン溶剤からなる透明化剤に、アクリル系樹脂の硬質脆性を改善するために可塑剤を混合した塗工液を紙に浸漬させ加熱乾燥処理を行う紙の透明化方法が提案されている。
【0006】
しかしながら、上記の方法では使用する樹脂や溶剤、可塑剤が室温で液状であるために透明紙から染み出しやすいという問題があった。他方、このような透明化剤の染み出しが生じにくい透明紙が提案されている。例えば、下記特許文献1には、エチレンオキサイド鎖又はプロピレンオキサイド鎖と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物と、カチオン触媒作用可能な成分と、ラジカル触媒又はリビングカチオン触媒とを含む透明化物質を含浸させ、それを放射線等で硬化させた透明化部分を有するセルロース質支持体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表2002−519526号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】愛媛県工業系研究報告 No.43 2005
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1に記載の透明紙はパルパーなどで十分に離解できずリサイクル性に問題があった。
【0010】
本発明は、上記のような、透明紙の製造工程及び古紙回収作業の煩雑性の問題、リサイクルの問題、透明紙の品質の問題を鑑みてなされたものであり、透明性に優れ、紙用透明化剤の染み出しが抑えられ、なおかつ透明紙からの紙用透明化剤の除去が容易であって紙のリサイクル性が良好である透明紙を製造できる紙用透明化剤、及びそれを用いる透明紙の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のポリエーテルウレタン化合物を紙に含浸させて硬化させることにより、上記課題を達成する透明紙が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物を含有することを特徴とする紙用透明化剤を提供する。
【0013】
【化1】



式(1)中、Xは下記一般式(2)で表される基であり、
【化2】



(式(2)中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)、AOはオキシフェニルエチレン単位又は炭素数2〜4のオキシアルキレン単位を表し、mはAOの付加数を示し、fは1〜6の整数を示し、AOはオキシフェニルエチレン単位又は炭素数2〜4のオキシアルキレン単位を表し、nはAOの付加数を示し、gは0〜5の整数を示し、m及びnはそれぞれ1以上であり且つ[(m×f)+(n×g)]は150以下であり、eは0〜5の整数を示し、Rは、d価の有機基を示し、dは1〜6の整数であり、d=e+f+gの関係を満たす。なお、m×fが2以上である場合は、複数のAOはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、複数のXはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、n×gが2以上である場合は、複数のAOはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0014】
本発明の紙用透明化剤によれば、上記の(メタ)アクリロイル基を有するポリエーテルウレタン化合物を含有するものであることにより、紙に含浸させた後に硬化が可能であり、透明性に優れ、紙用透明化剤の染み出しが抑えられ、なおかつ透明紙からの紙用透明化剤の除去が容易であって紙のリサイクル性が良好である透明紙を製造することができる。
【0015】
なお、明細書において(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基又はメタアクリロイル基を、(メタ)アクリレートとはアクリレート又はメタアクリレートを意味する。
【0016】
また本発明の紙用透明化剤によれば、上記の特性に加え、べたつきが無く、紙の柔軟性が十分維持され、印字がし易い透明紙を得ることが可能である。
【0017】
本発明の紙用透明化剤は、透明度を更に向上させる点で、下記一般式(3)で表されるウレタン化合物を更に含有することが好ましい。
【0018】
【化3】



式(3)中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、qは1〜3の整数を、pは0〜2の整数をそれぞれ示し、Rは炭素数1〜22のh価脂肪族炭化水素基を表し、hは1〜3の整数であり、h=p+qの関係を満たす。
【0019】
本発明はまた、本発明の紙用透明化剤を紙に含浸させる工程と、紙用透明化剤を硬化させる工程とを備えることを特徴とする第1の透明紙の製造方法を提供する。
【0020】
本発明はまた、本発明の紙用透明化剤と、熱及び/又は光硬化用開始剤と、を含有する紙用透明化剤組成物を用意して当該組成物を紙に含浸させる工程と、その紙を加熱及び/又は露光することにより紙用透明化剤を硬化させる工程とを備えることを特徴とする第2の透明紙の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、透明性に優れ、紙用透明化剤の染み出しが抑えられ、なおかつ透明紙からの紙用透明化剤の除去が容易であって紙のリサイクル性が良好である透明紙を製造できる紙用透明化剤及びそれを用いる透明紙の製造方法を提供することができる。本発明の紙用透明化剤を紙に含浸させ硬化させて得られる透明紙は、透明性に優れ、べたつきがなく、柔軟性を十分維持でき、紙用透明化剤の染み出しが起こりにくいものにすることができる。また、本発明に係る透明紙は、紙からの紙用透明化剤の除去が容易であり、古紙回収の際の分別作業が不要であることからリサイクル性が良好である。
【0022】
本発明の紙用透明化剤は紙への浸透性に優れているため、紙へ含浸させる際に粘度を低下させるための加熱や大量の水又はアルコール等の有機化合物等による希釈又は分散を行わなくても紙に容易に含浸させることができる。本発明の紙用透明化剤によれば、例えば、インクとして取り扱ってバーコーター、エアーナイフコート、グラビアコート、キスコート、スクリーン印刷機等の加工機で紙へ含浸させることができ、その後に硬化を行う一連の工程によって透明紙を得ることができる。本発明によれば、透明紙の製造における工程の簡略化及び使用エネルギーの低減が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の紙用透明化剤は、有効成分として、下記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物を含有するものである。
【0024】
【化4】



式(1)中、Xは下記一般式(2)で表される基であり、
【化5】



(式(2)中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)、AOはオキシフェニルエチレン単位又は炭素数2〜4のオキシアルキレン単位を表し、mはAOの付加数を示し、fは1〜6の整数を示し、AOはオキシフェニルエチレン単位又は炭素数2〜4のオキシアルキレン単位を表し、nはAOの付加数を示し、gは0〜5の整数を示し、m及びnはそれぞれ1以上であり且つ[(m×f)+(n×g)]は150以下であり、eは0〜5の整数を示し、Rは、d価の有機基を示し、dは1〜6の整数であり、d=e+f+gの関係を満たす。なお、m×fが2以上である場合は、複数のAOはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、複数のXはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、n×gが2以上である場合は、複数のAOはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0025】
本発明の紙用透明化剤は、紙に含浸させ硬化させることにより紙を透明化することができる。
【0026】
透明性がより優れるという観点からdは1〜3の整数であることが好ましい。同様の観点からeは0又は1であることが好ましい。同様の観点からfはd/2以上の整数であることが好ましい。
【0027】
工業的な入手のし易さからRの炭素数は2が好ましい。
【0028】
d価の有機基としては、芳香族環の水素原子が炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、カルボキシル基及びアラルキル基のうちの1種以上で置換されていてもよいd価芳香族炭化水素基、及び炭素数1〜22のd価脂肪族炭化水素基が挙げられる。
【0029】
上記d価芳香族炭化水素基としては、d個の水酸基を有する芳香族アルコール、フェノール類又はポリフェノール類からd個の水酸基を除いた残基が挙げられる。芳香族環の置換基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等が挙げられる。透明性がより優れる点で、Rはトリス(フェニルエチル)フェニル基であることが好ましい。
【0030】
上記d価脂肪族炭化水素基としては、例えば、d個の水酸基を有する炭素数1〜22の脂肪族アルコールからd個の水酸基を除いた残基が挙げられる。d価脂肪族炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよく、直鎖状であっても分岐鎖状であっても環状であってもよい。透明性がより優れる点で、Rは炭素数が1〜8の脂肪族炭化水素基であることが好ましい。
【0031】
上記AO及びAOとしては、例えば、スチレンオキサイド、アルキレンオキサイド又はテトラヒドロフランを付加することにより得られるものが挙げられる。付加形態はこれらのうち1種の単独付加であってもよいし2種以上のランダム又はブロック付加であってもよい。炭素数2〜4のオキシアルキレン単位としては、オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、オキシテトラメチレン単位、オキシブチレン単位等が挙げられる。透明性がより優れる点で、AO及びAOはオキシプロピレン単位が好ましい。
【0032】
上記一般式(1)におけるmは、透明性がより優れる点で、120以下であることが好ましく、透明性が更により優れる点で、70以下であることがより好ましい。上記一般式(1)におけるnは、染み出しをより防止できる点で、60以下であることが好ましい。
【0033】
また、上記一般式(1)におけるm、n、f及びgは、透明性がより優れる点で、[(m×f)+(n×g)]が120以下であることが好ましく、透明性が更により優れる点で、80以下であることがより好ましい。
【0034】
上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物は、室温で液状となり易く紙への浸透性が向上する点で、重量平均分子量が7000以下であるものが好ましく、透明性がより優れる点で4000以下であるものがより好ましい。なお、ポリエーテルウレタン化合物の重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製、HCL−8220GPC)によって測定される値を指す。
【0035】
上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物は、流動点が25℃以下であるものが好ましく、10℃以下であるものがより好ましい。このような化合物を含有する紙用透明化剤は、紙への浸透性が一層向上するものになり得る。この場合、溶剤などの使用を省く或いは低減することができる。なお、ポリエーテルウレタン化合物の流動点は、JIS K 2269 01(1987)に従った方法によって測定される。
【0036】
上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物は、20℃における粘度が10000mPa・S以下であるものが好ましく、5000mPa・S以下であるものがより好ましい。このような化合物を含有する紙用透明化剤は、紙への浸透性が一層向上するものになり得る。この場合、溶剤などの使用を省く或いは低減することができる。なお、ポリエーテルウレタン化合物の粘度は、単一円筒型回転粘度計(B形粘度計)(東機産業(株)製、製品名:BII形粘度計)を用いてJIS K 7117−1(1999)に従った方法によって測定される。
【0037】
上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物は、水酸基を少なくとも一つ有するポリエーテル化合物と、(メタ)アクリロイル基を有するイソシアネート化合物とを従来公知のウレタン化反応させることにより得ることができる。
【0038】
上記水酸基を少なくとも一つ有するポリエーテル化合物は、非イオン界面活性剤を合成する従来公知の方法により得ることができる。例えば、高圧反応装置を使用し、1〜6個の水酸基を有する芳香族アルコール、フェノール類、ポリフェノール類、又は炭素数1〜22の1〜6価脂肪族アルコール等と、塩基触媒(水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど)とを高温及び減圧下で充分に脱水した後、80〜200℃でスチレンオキサイド、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドを単独付加、ブロック付加、ランダム付加させることにより得ることができる。
【0039】
上記1〜6個の水酸基を有する芳香族アルコール、フェノール類、ポリフェノール類としては、ベンジルアルコール等の芳香族アルコール、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、クミルフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、ジヒドロキシジフェニルスルフォン(ビスフェノールS)、ナフトール、サリチル酸等のフェノール類、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ナフタレンジオール、没食子酸等のポリフェノール類が挙げられる。また、これらに塩化ベンジル、スチレン又はα−メチルスチレンを付加して芳香族環にベンジル基、フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基を導入したものを用いてもよい。
【0040】
上記炭素数1〜22の1〜6価脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アリルアルコール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデエシルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコサニルアルコール、ヘンエイコサニルアルコール、ドコサニルアルコール等の1価脂肪族アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、デカンジオール、ソルバイド等の2価脂肪族アルコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の3価脂肪族アルコール、ジグリセリン、ペンタエリスリット、ソルビタン等の4価脂肪族アルコール、グルコピラノース等の5価脂肪族アルコール、ソルビトール等の6価脂肪族アルコール等が挙げられる。
【0041】
上記水酸基を少なくとも一つ有するポリエーテル化合物は市販されているものを使用することもできる。また、上記水酸基を少なくとも一つ有するポリエーテル化合物は、1種を単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
【0042】
上記(メタ)アクリロイル基を有するイソシアネート化合物としては、下記一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
【0043】
【化6】



式(4)中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。工業的な入手のし易さからRの炭素数は2が好ましい。
【0044】
このような化合物としては、プロペン酸−2−イソシアナトエチル、2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルが挙げられる。
【0045】
ウレタン化反応の手順としては、例えば、上記水酸基を少なくとも一つ有するポリエーテル化合物を50〜80℃に保温しながら上記(メタ)アクリロイル基を有するイソシアネート化合物を少量ずつ添加し、60〜100℃で1〜10時間反応させる方法が挙げられる。
【0046】
ウレタン化反応には各種触媒を用いることができる。触媒としては、例えば、モノアルキル錫トリス(メルカプトカルボン酸エステル)塩、ジアルキル錫ビス(メルカプトカルボン酸エステル)塩等の錫化合物、オクタン酸亜鉛、ネオデカノ酸亜鉛等の亜鉛化合物、ビスマス2−エチルヘキサノエイト、ビスマスネオデカノエイト、オクタン酸ビスマス等のビスマス化合物、チタンテトラアセチルアセトナート、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン化合物、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等のアルミニウム化合物、オクタン酸鉛、4酢酸鉛等の鉛化合物、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート等のジルコニウム化合物、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン等のモノアミン類、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン等のジアミン類、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグアニジン等のトリアミン類、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノ)−エチルピペラジン、N−メチルホルマリン、N−(N’,N’−ジメチルアミノエチル)−モルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール等の環状アミン類、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン等のアルコールアミン類、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコールビス(3−ジメチル)−アミノプロピルエーテル等のエーテルアミン類及びその塩等が挙げられる。これらの触媒は1種を単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
【0047】
なお、ウレタン化反応は、イソシアネート化合物の(メタ)アクリロイル基の二重結合部分の重合反応を抑えながら行うことが好ましい。このための方法としては、従来公知の(メタ)アクリレート系モノマーの製法における重合禁止法、すなわち反応系に重合禁止剤を添加する方法が挙げられる。添加する重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン等公知のものが挙げられる。重合禁止剤の添加量は、反応物総量に対し0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜1.0質量%の範囲とすることができる。また、重合反応を抑制する観点から、窒素ガスなど不活性ガスを通じながら反応を行うのではなく、空気又は5〜10容量%の酸素を含む気体組成物等を通じることが好ましい。
【0048】
本発明の紙用透明化剤は、下記一般式(3)で表される(メタ)アクリロイル基を有するウレタン化合物が更に含まれていることが好ましい。
【0049】
【化7】



式(3)中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、qは1〜3の整数を、pは0〜2の整数をそれぞれ示し、Rは炭素数1〜22のh価脂肪族炭化水素基を表し、hは1〜3の整数であり、h=p+qの関係を満たす。
【0050】
工業的な入手のし易さからRの炭素数は2が好ましい。
【0051】
工業的な入手のし易さから(p+q)が1又は2であることが好ましく、透明性がより優れる点で、pは0であることが好ましい。
【0052】
炭素数1〜22のh価脂肪族炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよく、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。浸透性と透明性がより向上するという観点から、炭素数は1〜8が好ましく、分岐鎖状であることが好ましい。このような炭化水素基としては、メチル基、メチレン基、エチル基、エチレン基、エチリデン基、エチリジン基、プロピル基、イソプロピル基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、テトラメチレン基、ペンチル基、アミル基、ペンタメチレン基、ヘキシル基、ヘキサメチレン基、ヘプチル基、オクチル基等の飽和炭化水素基、ビニリデン基、ビニル基、アリル基、2−ペンテニル基等の不飽和炭化水素基等が挙げられる。
【0053】
上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物と、上記一般式(3)で表されるウレタン化合物とを含有する紙用透明化剤は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物の紙への浸透性が向上し、透明紙の透明性をより優れるものにすることができる。上記一般式(3)で表されるウレタン化合物は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物を硬化させて透明紙を製造する際に硬化物の構造中に組み込まれるため、透明紙からの染み出しを十分防止しつつ紙用透明化剤の紙への浸透性を向上されることができる。
【0054】
紙用透明化剤への上記一般式(3)で表されるウレタン化合物の配合量は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物に対し0.5〜5質量%であることが好ましい。この配合量が5質量%を超えると、透明紙の透明性を向上させる効果が得られにくくなる。
【0055】
上記一般式(3)で表されるウレタン化合物は、炭素数1〜22の1〜3価脂肪族アルコールと、上記一般式(4)で表されるイソシアネート化合物とを、従来公知のウレタン化反応させることにより得ることができる。
【0056】
炭素数1〜22の1〜3価脂肪族アルコールとしては、前述した脂肪族アルコール等が挙げられる。
【0057】
上記1〜3価脂肪族アルコール及び上記イソシアネート化合物はそれぞれ1種を単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
【0058】
ウレタン化反応の手順としては、前述した、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物を製造する際のウレタン化反応と同様な方法を挙げることができる。また、上記一般式(3)で表されるウレタン化合物を製造する際も、イソシアネート化合物の(メタ)アクリロイル基の二重結合部分の重合反応を抑えながら行うことが好ましい。このための方法も、前述した、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物を製造する際に用いる方法と同様なものが挙げられる。
【0059】
透明性、染み出しの抑制、リサイクル性、べたつきのなさ、紙の柔軟性の維持、印字性のすべてを高水準させる観点から、本発明の紙用透明化剤は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物として、下記一般式(A)、(B)又は(C)で表されるポリエーテルウレタン化合物のうちの1種以上を含有するものであることが好ましい。
【0060】
【化8】



【0061】
式(A)、(B)及び(C)中、R11、R21及びR31はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、R12、R22及びR23はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を表し、A11O、A21O及びA31Oはそれぞれ独立にオキシフェニルエチレン単位又は炭素数2〜4のオキシアルキレン単位を表し、s、t及びuはそれぞれ独立に1〜60の付加数を表す。
【0062】
また、式(C)中、R33は、炭素数が1〜18、より好ましくは炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい炭素数6〜33の芳香族炭化水素基を表す。R33としては、上記の脂肪族炭化水素基よりも上記の芳香族炭化水素基の方がより好ましい。芳香族炭化水素基の置換基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基が挙げられ、中でもフェニルエチル基がより好ましく、フェニルエチル基が2又は3個置換していることが更により好ましい。このような芳香族炭化水素基としては、ビスフェニルエチルフェノールやトリス(フェニルエチル)フェノールから水酸基を除いた残基が挙げられる。
【0063】
本発明の紙用透明化剤は紙への浸透性に優れており、特に、本発明の紙用透明化剤に含まれる上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物が上記一般式(A)で表されるポリエーテルウレタン化合物又は上記一般式(C)で表されるポリエーテルウレタン化合物である場合、紙用透明化剤を紙に含浸させる際に浸透性を向上させるための加熱や大量の水又はアルコール等の有機化合物等による希釈又は分散を行わなくても紙に容易に含浸させることができる。本発明の紙用透明化剤によれば、透明紙の製造における工程の簡略化及び使用エネルギーの低減が可能となる。
【0064】
なお、本発明の紙用透明化剤には、紙への浸透性をより向上させるなどの必要に応じて、水、有機化合物等の溶剤、界面活性剤、(メタ)アクリレート等を添加してもよい。
【0065】
上記有機化合物としては、メタノール、エタノール、エチレングリコール等の低級アルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸エチル等のエステル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ等の石油系溶剤などが挙げられる。
【0066】
上記界面活性剤としては、例えば、ラウリルアルコールのエチレンオキサイド付加物などの非イオン活性剤、ジオクチルスルホサクシネートなどのアニオン界面活性剤等が挙げられる。
【0067】
上記(メタ)アクリレートとしては、炭素数10〜22の分岐アルコールとアクリル酸又はメタアクリル酸とのエステルが挙げられる。炭素数が10より少ないと粘度が低くなり熱によって(メタ)アクリレートが透明紙から染み出す危険性が高くなり、22より多いと透明性を損なう可能性がある。
【0068】
これらの添加物の配合量は、紙への浸透性の程度、透明紙の使用目的や使用状況等により適宜調節されるが、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物に対し10質量%以下であることが好ましい。
【0069】
次に、本発明の透明紙の製造方法について説明する。
【0070】
本発明の透明紙の製造方法は、本発明の紙用透明化剤を紙に含浸させる工程と、紙に含浸させた紙用透明化剤を硬化させる工程とを備える。
【0071】
本発明の透明紙の製造方法で用いられる紙は、特に制限はないが、一般に用いられる中性紙又は酸性紙などの普通紙を好適に挙げることができる。
【0072】
紙用透明化剤を紙に含浸させる方法としては、従来公知の塗布方法や浸漬方法を採用することができる。塗布して含浸させる場合、スプレーによる方法、バーコーターなどの機器を用いる方法、ローラー、刷毛などを用いる方法等が挙げられる。
【0073】
紙用透明化剤を含浸させる部位については、紙の片面、両面、一部、全体など、用途に応じて適宜設定することができる。
【0074】
紙用透明化剤の紙への含浸量は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物が紙の坪量(1m当たりの質量)の20〜100質量%となるようにするのが好ましい。
【0075】
本発明においては紙用透明化剤を紙に含浸させた後、必要に応じて乾燥処理を施してもよい。乾燥処理は、従来公知の方法を適用することができ、例えば、加熱乾燥の手段としてシリンダー乾燥、赤外線ヒーター、温風乾燥機、熱エンボスロールなどを用いる方法が挙げられる。
【0076】
本発明においては、硬化反応時間の短縮のために、熱硬化用開始剤、光硬化用開始剤等を併用し、硬化反応の際に加熱、UV線や電子線等の光照射を行うことが好ましい。
【0077】
本実施形態に係る透明紙の製造方法は、本発明の紙用透明化剤と、熱及び/又は光硬化用開始剤と、を含有する紙用透明化剤組成物を用意して当該組成物を紙に含浸させる工程と、組成物を含浸させた紙を加熱及び/又は露光することにより紙用透明化剤を硬化させる工程とを備える。
【0078】
熱硬化用開始剤としては、従来公知のアクリル酸又はメタアクリル酸系モノマー重合開始剤が使用できる。例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物;tert−ヒドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物;これらの酸化剤に還元剤を組み合わせた共役酸化−還元系開始剤;アゾビスイソブチロニトリルなどの活性アゾ化合物等などが挙げられる。
【0079】
熱硬化用開始剤は1種を単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
【0080】
紙用透明化剤組成物における熱硬化用開始剤の配合量は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物に対し0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。
【0081】
光硬化用開始剤としては、光照射によって分解してラジカルを発生する従来公知の光重合開始剤を使用することができる。例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾイン類;ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンなどのアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類などを挙げることができる。
【0082】
光硬化用開始剤は1種を単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
【0083】
紙用透明化剤組成物における光硬化用開始剤の配合量は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物に対し0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。
【0084】
さらに、熱と光の併用で硬化反応を行う際は熱硬化用開始剤と光硬化用開始剤を併用してもよい。
【0085】
この場合、熱硬化用開始剤及び光硬化用開始剤の配合量の総量は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物に対し0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。
【0086】
また、紙用透明化剤組成物には、上記の開始剤に加えてチオール類、ホスフィン類、安息香酸類、第3級アミン類などの連鎖移動剤、重合促進剤などを更に含有させてもよい。
【0087】
紙用透明化剤組成物を用意するに際し、熱硬化用開始剤及び/又は光硬化用開始剤と紙用透明化剤と、必要に応じて上記の添加剤とを混合する時期としては、開始剤を添加することにより成分が硬化反応を起こして紙用透明化剤の粘度が高くなり紙への浸透性が損なわれない範囲において適宜選択できるが、紙に含浸する直前が好ましい。
【0088】
本実施形態においても、紙に含浸させた紙用透明化剤を硬化させる方法としては、加熱、UV線や電子線等の光の照射が挙げられる。
【0089】
硬化反応の際に加熱する場合、その熱源としては電気ヒーター、赤外線ランプ、熱風、シリンダードライヤー等が挙げられ、加熱条件としては、70〜150℃で1〜10分間という条件が挙げられる。
【0090】
UV線や電子線等の光を照射する場合、UV線の線源としては水銀ランプ、ハライドランプ、レーザー等;電子線の線源としては市販されているタングステンフィラメントから発生する熱電子を利用する方式、金属に高電圧パルスを通じて発生させる冷陰極方式及びイオン化したガス状分子と金属電極との衝突により発生する2次電子を利用する2次電子方式;赤外線の線源としてランプ、抵抗加熱板、レーザー等;可視光線の線源として日光、ランプ、蛍光灯、レーザー等を挙げることができる。これらの光は1種又は2種以上を、同時に又は一定期間をおいて照射することができる。これらの中でもUV線又は電子線を用いることが好ましい。照射量は、例えばUV線の場合、100〜3000mJ/cmである。
【0091】
本発明の紙用透明化剤によれば、上述したような簡便で低エネルギーの工程により透明紙を得ることができる。
【0092】
本発明に係る透明紙に更に耐水性を付与する場合は、酸化澱粉等の澱粉誘導体、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとマレイン酸とのコポリマー、メチルセルロース、アクリルアミド樹脂等の水溶性樹脂や市販されているニス等を塗布してもよい。これらの塗布量は透明紙の使用目的、使用状況等により適宜調節されるが、例えば1m当たり0.1〜1gという量が挙げられる。
【実施例】
【0093】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。また、特に説明の無い限り部は質量部を表す。紙用透明化剤の粘度は、単一円筒型回転粘度計(B形粘度計)(東機産業(株)製、製品名:BII形粘度計)を用いてJIS K 7117−1(1999)に従った方法によって測定した。
【0094】
[1.紙用透明化剤の製造]
(実施例1)
232部のポリプロピレングリコール(重量平均分子量約3000)に、18部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.05部の4−メトキシフェノール)、ウレタン化反応の触媒として0.02部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で8時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は260mPa・Sであった。
【0095】
(実施例2)
ラウリルアルコールのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数5mol)189部に、61部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.15部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.01部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で1時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は150mPa・Sであった。
【0096】
(実施例3)
ステアリルアルコールのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数5mol)196部に、54部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.15部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.01部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で1時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は180mPa・Sであった。
【0097】
(実施例4)
2−ナフトールのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数5mol)183部に、67部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.15部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.01部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で1時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は250mPa・Sであった。
【0098】
(実施例5)
トリス(フェニルエチル)フェノールのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数5mol)202部に、48部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.10部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.01部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で2時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は30000mPa・Sであった。
【0099】
(実施例6)
トリス(フェニルエチル)フェノールのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数10mol)214部に、36部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.10部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.01部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で3時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は25000mPa・Sであった。
【0100】
(実施例7)
165部のポリエチレングリコール(重量平均分子量約600)に、85部の2−プロペン酸エチルイソシアネートを加え、重合禁止剤として0.20部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.01部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で4時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は200mPa・Sであった。
【0101】
(実施例8)
炭素数12〜14の第2級アルコールのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数5mol)(日本触媒製、商品名:ソフタノール50)183部に、67部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.15部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.01部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で1時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は300mPa・Sであった。
【0102】
(実施例9)
炭素数12〜14の第2級アルコールのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数12mol)(日本触媒製、商品名:ソフタノール120)206部に、44部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.15部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.01部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で2時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は20000mPa・Sであった。
【0103】
(実施例10)
トリス(フェニルエチル)フェノールのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数5mol)201部に、49部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.10部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.01部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で2時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は30000mPa・Sであった。
【0104】
(実施例11)
203部のポリテトラメチレンエーテルグリコール(重量平均分子量約1000)に47部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.15部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.02部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で6時間反応させた。その後、冷却して、紙用透明化剤250部を得た。この紙用透明化剤の20℃における粘度は100mPa・Sであった。
【0105】
(実施例12)
実施例1と実施例10で得られた紙用透明化剤を10部ずつ室温で混合し、紙用透明化剤20部を得た。
【0106】
(実施例13)
実施例1で得られた紙用透明化剤50部、実施例10で得られた紙用透明化剤45部を混合し、紙用透明化剤95部を得た。
【0107】
[2.メタアクリロイル基を有するウレタン化合物の製造]
162部の分岐鎖状の脂肪族(炭素数16〜18)第1級アルコール(SASOL製、商品名:ISOFOL18E)に、88部の2−メチルプロペン酸−2−イソシアナトエチルを加え、重合禁止剤として0.15部の4−メトキシフェノール、ウレタン化反応の触媒として0.02部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンをさらに加え、酸素が8容量%、残部が窒素である気体組成物を吹き込みながら80℃で6時間反応させた。その後、冷却して、メタアクリロイル基を有するウレタン化合物250部を得た。このウレタン化合物の20℃における粘度は100mPa・Sであった。なお、測定は紙用透明化剤と同様に行った。
【0108】
[3.硬化開始剤組成物の製造]
(i)熱硬化用開始剤組成物
以下の方法で熱硬化用開始剤組成物を製造した。すなわち、過酸化物系の熱硬化用開始剤(日本油脂(株)製、商品名:パーキュアO)160部に、硬化促進剤として1.6部のN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンと、80部のトリフェニルフォスフィンと、溶媒として40部のイソプロパノールとを加え、これらを混合した。
【0109】
(ii)光硬化用開始剤組成物
以下の方法で光硬化用開始剤組成物を製造した。すなわち、光硬化用開始剤としてビス(2−フェニル−2−オキソ酢酸)オキシビスエチレン160部に、硬化促進剤として1.6部のN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンと、80部のトリフェニルフォスフィンと、溶媒として40部のイソプロパノールとを加え、これらを混合した。
【0110】
[4.紙用透明化剤組成物の製造]
(実施例14)
実施例1で得られた紙用透明化剤10部に対し、上記で得られた熱硬化用開始剤組成物1部を混合し紙用透明化剤組成物を得た。
【0111】
(実施例15〜25)
実施例2〜12で得られた紙用透明化剤をそれぞれ用いたこと以外は実施例14と同様にして、紙用透明化剤組成物をそれぞれ得た。
【0112】
(実施例26)
実施例13で得られた紙用透明化剤95部に、上記で得られたメタアクリロイル基を有するウレタン化合物5部を混合した。この混合物10部に、上記で得られた熱硬化用開始剤組成物1部を混合し紙用透明化剤組成物を得た。
【0113】
(比較例4)
紙用透明化剤としてメタクリル酸メチルを100℃に加熱し溶融したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、紙用透明化剤組成物を得た。
【0114】
(比較例5)
紙用透明化剤としてポリエチレングリコール(重量平均分子量約600)のジアクリルエステルを用いたこと以外は実施例1と同様にして、紙用透明化剤組成物を得た。
【0115】
(比較例6)
紙用透明化剤としてメタアクリル酸メチルを100℃に加熱し溶融したものを用い、その10部に可塑剤としてアジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)1部を混合した。この混合物11部に、上記で得られた熱硬化用開始剤組成物1部を混合し紙用透明化剤組成物を得た。
【0116】
(実施例27)
実施例1で得られた紙用透明化剤10部に対し、上記で得られた光硬化用開始剤組成物0.5部を混合し紙用透明化剤組成物を得た。
【0117】
(実施例28〜38)
実施例2〜12で得られた紙用透明化剤をそれぞれ用いたこと以外は実施例27と同様にして、紙用透明化剤組成物をそれぞれ得た。
【0118】
(実施例39)
実施例13で得られた紙用透明化剤95部に、上記で得られた(メタ)アクリロイル基を有するウレタン化合物5部を混合した。この混合物10部に、上記で得られた光硬化用開始剤組成物0.5部を混合し紙用透明化剤組成物を得た。
【0119】
(比較例7)
紙用透明化剤としてメタアクリル酸メチルを100℃に加熱し溶融したものを用いたこと以外は実施例14と同様にして、紙用透明化剤組成物を得た。
【0120】
(比較例8)
紙用透明化剤としてポリエチレングリコール(重量平均分子量約600)のジアクリルエステルを用いたこと以外は実施例27と同様にして、紙用透明化剤組成物を得た。
【0121】
(比較例9)
紙用透明化剤としてメタクリル酸メチルを100℃に加熱し溶融したものを用い、その10部に可塑剤としてアジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)1部を混合した。この混合物11部に、上記で得られた光硬化用開始剤組成物0.5部を混合し紙用透明化剤組成物を得た。
【0122】
[5.透明紙の作製]
試験紙として、不透明度が68%であり、坪量50gのものを用意した。
【0123】
試験紙に紙用透明化剤が25g/m(試験紙に対し50質量%)含浸するように、実施例14〜39及び比較例4〜9で得られた紙用透明化剤組成物に試験紙を浸漬させた。その後、実施例14〜26及び比較例4〜6の紙用透明化剤組成物(熱硬化用開始剤を含むもの)で処理した試験紙は加熱し、実施例27〜39及び比較例7〜9の紙用透明化剤組成物(光硬化用開始剤を含むもの)で処理した試験紙は光照射し、紙用透明化剤組成物の硬化処理を行った。加熱は120℃で60秒間の条件で行い、光照射は3kWメタルハライドランプによりUV線を500mJ/cm照射する条件で行った。加熱又は光照射を行った後は、室温にて冷却し透明紙を得た。
【0124】
[6.透明紙の性能評価]
(1)透明性
JIS P 8149(2000)に従い、分光白度計 PF−10(東京電色(株)製)を用いて、透明紙の不透明度(%)を測定した。その結果を表1及び2に示す。この数値が小さいほど透明性が良好である。
【0125】
(2)表面のべたつき
指の触感で、透明紙の透明化部分のべたつきの有無を判断した。その結果を表1及び2に示す。
【0126】
(3)印字性
透明紙の透明化部分に油性ボールペンで印字し、字のにじみを目視により観察し下記基準に基づき印字性を評価した。その結果を表1及び2に示す。
(印字性の評価基準)
○:にじみがあまりなく、良好である。
△:にじみがあり、やや劣る。
×:にじみが著しく、劣る。
【0127】
(4)耐熱転写性
透明紙をろ紙に挟み1kg/cmの圧力をかけた状態で60℃に加熱し3時間放置し、ろ紙への紙用透明化剤の染み出しの程度を目視にて観察し下記基準に基づき耐熱転写性を評価した。その結果を表1及び2に示す。
(耐熱転写性の評価基準)
○:染み出しを認めず、良好である。
△:わずかに染み出しがあり、やや劣る。
×:著しく染み出しがあり、劣る。
【0128】
(5)柔軟性の維持
JIS L 1096(2010)A法に従い、カンチレバーにより幅20mmに切り取った透明紙が移動した距離をmm単位で測定した。その結果を表1及び2に示す。この数値が原紙のものと近いほど、原紙の柔軟性を維持していることを表す。
【0129】
(6)透明紙のリサイクル性
リサイクル性を評価するために、下記の方法で透明紙の離解性及び透明紙からの紙用透明化剤の溶出のし易さ(溶出率)を調べた。透明紙の離解性が良好なほど、また溶出のし易さが良好な(溶出率が高い)ほど、リサイクル性が良い。
【0130】
2質量%の水酸化ナトリウム水溶液中に、当該水溶液に対して8質量%の割合で透明紙を加え、高濃度パルパーにより15分間、離解した。離解物の離解状態を目視により観察し下記基準に基づき離解性を評価した。その結果を表1及び2に示す。
(離解性の評価基準)
○:よく離解しており、良好である
△:一部未離解物が残り、やや劣る
×:離解不能であり、劣る
【0131】
解離性を評価した後、離解物を取り出し乾燥し質量を測定した。離解前の透明紙と乾燥後の離解物の質量及び紙用透明化剤組成物の有効成分の含浸質量を用い下式により透明紙からの紙用透明化剤の溶出率を算出した。その結果を表1及び2に示す。溶出のし易さは、溶出率が90%以上であると良好であり、溶出率が85%以上90%未満であるとやや良好であり、溶出率が70%以上85%未満であるとやや劣り、溶出率が70%未満であると劣る、と判断することができる。
溶出率(%)=[(離解前の透明紙の質量−乾燥後の離解物の質量)/紙用透明化剤組成物の有効成分の含浸質量]×100
なお、紙用透明化剤組成物の有効成分とは、加熱或いは光照射によって硬化物となる成分を指す。
【0132】
【表1】



【0133】
【表2】



【0134】
実施例14〜26の紙用透明化剤組成物によれば、紙への含浸及び加熱による硬化によって、透明性に優れ、べたつきが無く、紙の柔軟性を十分維持しており、印字がし易く、室温以上に加熱し加圧しても紙用透明化剤の染み出しが抑えられている透明紙が得られることが分かった。また、これらの透明紙は、離解性が良好であり、紙用透明化剤の溶出がし易いことから、リサイクル性に優れていることが分かった。
【0135】
実施例27〜39の紙用透明化剤組成物によれば、紙への含浸及び光照射による硬化によって、透明性に優れ、べたつきが無く、紙の柔軟性を十分維持しており、印字がし易く、室温以上に加熱し加圧しても紙用透明化剤の染み出しが抑えられている透明紙が得られることが分かった。また、これらの透明紙は、離解性が良好であり、紙用透明化剤の溶出がし易いことから、リサイクル性に優れていることが分かった。
【0136】
一方、比較例4、7の紙用透明化剤組成物を用いて得られた透明紙は、透明性が実施例と同程度であり透明化部分のべたつきがないものの、印字性が実施例よりやや劣り、柔軟性の維持とリサイクル性は実施例より劣っていた。また、加熱により硬化を行った比較例4では、耐熱転写性が実施例より劣っていた。
【0137】
比較例5、8においては、透明化部分のべたつきがなく、柔軟性の維持及び耐熱転写性が実施例と同程度であるものの、印字性及び紙用透明化剤の溶出のし易さが実施例よりやや劣り、透明性が実施例より劣っていた。さらに、光照射により硬化を行った比較例8では、離解性が実施例より劣っていた。
【0138】
比較例6、9においては、透明性及び柔軟性の維持は実施例と同程度であるものの、印字性、耐熱転写性及びリサイクル性が実施例より劣っていた。さらに、加熱により硬化を行った比較例6では、透明化部分のべたつきが見られた。
【産業上の利用可能性】
【0139】
本発明によれば、透明性に優れ、紙用透明化剤の染み出しが抑えられ、なおかつ透明紙からの紙用透明化剤の除去が容易であって紙のリサイクル性が良好である透明紙を製造できる紙用透明化剤及びそれを用いる透明紙の製造方法を提供することができる。本発明の紙用透明化剤を紙に含浸させ硬化させて得られる透明紙は、透明性に優れ、べたつきがなく、柔軟性を十分維持でき、紙用透明化剤の染み出しが起こりにくいものにすることができる。また、本発明に係る透明紙は、紙からの紙用透明化剤の除去が容易であり、古紙回収の際の分別作業が不要であることからリサイクル性が良好である。
【0140】
本発明の紙用透明化剤は紙への浸透性に優れているため、紙へ含浸させる際に粘度を低下させるための加熱や大量の水又はアルコール等の有機化合物等による希釈又は分散を行わなくても紙に容易に含浸させることができる。本発明の紙用透明化剤によれば、例えば、インクとして取り扱ってバーコーター、エアーナイフコート、グラビアコート、キスコート、スクリーン印刷機等の加工機で紙へ含浸させることができ、その後に硬化を行う一連の工程によって透明紙を得ることができる。本発明によれば、透明紙の製造における工程の簡略化及び使用エネルギーの低減が可能となる。
【0141】
また、本発明の紙用透明化剤は、加工性に優れていることから、従来の主な用途であるトレーシングペーパーや窓付封筒の窓の部分ばかりでなく包装用紙、グラシン紙、カタログ、壁紙、合板原紙、ランプシェード、襖紙、障子紙等における透明化加工の手段を与えそれらの意匠性を向上させることが期待できる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表されるポリエーテルウレタン化合物を含有することを特徴とする紙用透明化剤。
【化1】



[式(1)中、Xは下記一般式(2)で表される基であり、
【化2】



(式(2)中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)、
Oはオキシフェニルエチレン単位又は炭素数2〜4のオキシアルキレン単位を表し、mはAOの付加数を示し、fは1〜6の整数を示し、
Oはオキシフェニルエチレン単位又は炭素数2〜4のオキシアルキレン単位を表し、nはAOの付加数を示し、gは0〜5の整数を示し、
m及びnはそれぞれ1以上であり且つ[(m×f)+(n×g)]は150以下であり、eは0〜5の整数を示し、Rは、d価の有機基を示し、dは1〜6の整数であり、d=e+f+gの関係を満たす。なお、m×fが2以上である場合は、複数のAOはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、複数のXはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、n×gが2以上である場合は、複数のAOはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
【請求項2】
下記一般式(3)で表されるウレタン化合物を更に含有することを特徴とする請求項1に記載の紙用透明化剤。
【化3】



[式(3)中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、qは1〜3の整数を、pは0〜2の整数をそれぞれ示し、Rは炭素数1〜22のh価脂肪族炭化水素基を表し、hは1〜3の整数であり、h=p+qの関係を満たす。]
【請求項3】
請求項1又は2に記載の紙用透明化剤を紙に含浸させる工程と、
前記紙用透明化剤を硬化させる工程と、
を備えることを特徴とする透明紙の製造方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の紙用透明化剤と、熱及び/又は光硬化用開始剤と、を含有する紙用透明化剤組成物を用意して当該組成物を紙に含浸させる工程と、
前記紙を加熱及び/又は露光することにより前記紙用透明化剤を硬化させる工程と、
を備えることを特徴とする透明紙の製造方法。

【公開番号】特開2012−122174(P2012−122174A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276015(P2010−276015)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000226161)日華化学株式会社 (208)
【Fターム(参考)】