説明

紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料

【課題】優れたガスバリア性と、400nm迄の波長域の紫外線の遮断性とを有すると共に、廃棄、焼却時に有害物質を発生しないようにした透明バリア性包装材料の提供を課題とする。
【解決手段】透明なフィルム基材の一方の面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が積層されているバリア性積層フィルムの蒸着薄膜層上に、紫外線吸収層とシーラント層とが少なくとも積層されている積層体であって、紫外線吸収層がインキ用バインダー樹脂95〜70重量%に対しジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤5〜30重量%を配合した混合物からなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬品、食品、化粧品等の包装に用いられる包装材料に関し、さらに詳しくはガスバリア性と紫外線遮断性とを兼ね備えた透明な包装材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、医薬品、食品、化粧品等の包装に用いられる透明な包装材料においては各種の機能が要求されている。それらの中で、包装される内容物の酸素や水蒸気、或いは紫外線等による変質を防止するための内容物保護機能は重要な機能の一つとして位置付けられている。そのため、包装材料においては、酸素、水蒸気、その他の気体等に対するバリア性や紫外線遮断性を種々の方法で付加させることにより、内容物保護についての配慮がなされている。
【0003】
透明な包装材料に優れたガスバリア性を付加させるためには、従来から、ポリ塩化ビニリデンやポリアクリロニトリル等からなる樹脂フィルムや、これらの樹脂をコーティングしてなるフィルム等のガスバリア材を包装材料の一部に積層させる方法が一般的に採用されている。しかし、前記のようなガスバリア材は、廃棄や焼却の際に有害物質を発生する可能性があるため、問題があった。また、透明な包装材料に紫外線遮断性を付与させるためには、フィルム単独で波長が320nm以下の紫外線を遮断できる透明なポリエステル系フィルムからなる基材の片面に酸化亜鉛や酸化チタン等を主成分とする物質を塗布したり、透明なポリエステル系フィルム基材中に上記の物質を練り込むことで、より広い波長域の紫外線を遮断できるようにする方法等が採られる。しかし、これらの方法によって得られる包装材料は透明性が悪く、しかも400nm迄の波長域の紫外線を遮断することが出来なかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような状況に鑑みなされたものであり、その課題は、優れたガスバリア性と、400nm迄の波長域の紫外線の遮断性とを有すると共に、廃棄、焼却時に有害物質を発生しないようにした透明バリア性包装材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上のような課題を達成するためになされ、請求項1に記載の発明は、透明なフィルム基材の一方の面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が積層されているバリア性積層フィルムの蒸着薄膜層上に、紫外線吸収層とシーラント層とが少なくとも積層されている積層体であって、紫外線吸収層がインキ用バインダー樹脂95〜70重量%に対しジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤5〜30重量%を配合した混合物からなることを特徴とする紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料である。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、透明なフィルム基材の一方の面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が積層されているバリア性積層フィルムの一方の面には紫外線吸収層と透明な二軸延伸フィルムが少なくとも積層されていると共に、他方の面にはシーラント層が少なくとも積層されている積層体であって、紫外線吸収層がインキ用バインダー樹脂95〜70重量%に対しエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤5〜30重量%を配合した混合物からなることを特徴とする紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料である。
【0007】
さらにまた、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の紫外線遮断性を有す
る透明バリア性包装材料において、前記蒸着薄膜層は厚さ5〜300nmの酸化珪素、酸化アルミニウム若しくは酸化マグネシウムの蒸着薄膜のいずれかからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料は、透明なフィルム基材の一方の面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が積層されているバリア性積層フィルムの蒸着薄膜層上に、紫外線吸収層とシーラント層とが少なくとも積層されている積層体、或いは、透明なフィルム基材の一方の面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が積層されているバリア性積層フィルムの一方の面には紫外線吸収層と透明な二軸延伸フィルムが少なくとも積層されていると共に、他方の面にはシーラント層が少なくとも積層されている積層体であって、前記紫外線吸収層がインキ用バインダー樹脂95〜70重量%に対しジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤5〜30重量%を配合した混合物からなっているので、透明性と優れたガスバリア性を有すると共に、400nm迄の波長域の紫外線を吸収し、遮断することができる。そして、フィルム基材及び二軸延伸フィルム等に塩素成分を含んでいないフィルムを使用すれば、廃棄、焼却時にも有害物質を発生させることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料を実施の形態に沿って図面を参考にして詳細に説明する。
【0010】
図1には、本発明の紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料の一実施形態に係る概略の断面構成が示してある。この紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料は、フィルム基材(1)の一方の面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層(2)が積層されてなるバリア性積層フィルム(3)の蒸着薄膜層(2)上に、紫外線吸収層(4)、接着剤層(5)、シーラント層(6)が順次積層されてなるものである。
【0011】
一方、図2には、本発明の紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料の他の実施形態に係る概略の断面構成が示してある。この紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料は、フィルム基材(21)の一方の面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層(22)が積層されてなるバリア性積層フィルム(23)のフィルム基材(21)面に、接着剤層(25a)、紫外線吸収層(24)、透明な二軸延伸フィルム(27)が順次積層されていると共に、他方の蒸着薄膜層(22)面には接着剤層(25b)、シーラント層(26)が順次積層された構成のものである。
【0012】
本発明の透明バリア性包装材料は、上述の構成のものに限定されるものではなく、さらに印刷層が設けられていてもよい。印刷層は、例えば蒸着薄膜層(2)と紫外線吸収層(4)の中間に設けたり、二軸延伸フィルム(27)と紫外線吸収層(24)の中間に設けるようにすればよい。
【0013】
本発明の透明バリア性包装材料の一部を構成するフィルム基材(1)、(21)は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ナイロン(Ny)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のフィルムからなる。これらの中では、機械的強度、寸法安定性等に優れる二軸方向に延伸したフィルムが好ましく用いられる。また、この透明なフィルム基材(1)、(21)の表面には、その上に積層される蒸着薄膜層(2)、(22)との密着性をよくするために、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理、さらには薬品処理、溶剤処理等が施されていてもよい。
【0014】
フィルム基材(1)、(21)の厚さは特に制限を受けるものではないが、包装材料と
しての適性、他のフィルムを積層したり、蒸着薄膜層を形成する場合の加工性を考慮すると、5〜50μm程度の範囲にあることが好ましい。
【0015】
また、量産性を考慮すれば、連続的に蒸着薄膜層を形成できるように長尺状フィルムとすることが望ましい。
【0016】
一方、このフィルム基材(1)、(21)の上に設けられている蒸着薄膜層(2)、(22)は、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機酸化物からなる透明な蒸着薄膜層である。その層厚は5〜300nm程度の範囲にあることが望ましく、その値は包装材料の用途等により適宜選択され得る。ただし、層厚が5nm未満であると透明なフィルム基材(1)、(21)の全面に均一な薄膜層が形成され難く、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また、層厚が300nmを超えると蒸着薄膜にフレキシビリティを保持させることが難しくなり、蒸着薄膜を成膜した後に折り曲げ、引っ張り等の力が加わると、亀裂を生じる恐れが出てくる。
【0017】
一方、本発明の紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料の一部を構成するバリア性積層フィルムとしては、例えば、その蒸着薄膜層の上にポリビニルアルコール樹脂と無機層状化合物からなるガスバリア性被膜層がさらに積層されたものであってもよい。このような構成になるガスバリア性被膜層は、ポリビニルアルコール樹脂と無機層状化合物の配合比(ポリビニルアルコール樹脂/無機層状化合物)が、重量%比で60/40〜40/60程度の混合物の薄膜で構成すればよい。このような層が積層されることによりさらに高いガスバリア性を発現させることができる。
【0018】
上記した混合物を構成するポリビニルアルコール樹脂は、一般にポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分鹸化ポリビニルアルコール樹脂から酢酸基が数%しか残存していない完全鹸化ポリビニルアルコール樹脂までを含むものであり、特にその利用範囲には制限がない。
【0019】
また、無機層状化合物としては、カオリナイト族、スメクタイト族、及びマイカ族のものが挙げられる。この中で、モンモリロナイト、ヘクトライト、及びサポナイト等のスメクタイト族に係る無機層状化合物は、その層間に樹脂を取り込み、複合体を形成し易いために好ましく用いられる。特に、モンモリロナイトはより高いガスバリア性を付与することができるためより好ましく用いられる。
【0020】
一方、紫外線吸収層(4)、(24)は、インキ用バインダー樹脂95〜70重量%に対しジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤5〜30重量%を配合した混合物から構成されるものである。
【0021】
図3、図4、図5にはジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤の構造式を示した。紫外線吸収層(4)、(24)が、このようなジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤が上述したような配合比で混合されてなる混合物により設けられていると、400nm迄の波長域の紫外線を確実に吸収・遮断することができるようになる。
【0022】
上記混合物におけるジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤の混合量が5重量%未満となると十分な紫外線遮断性を得ることが困難となり、30重量%を超えると隣接する層との接着力が低下してしまう。
【0023】
また、インキ用バインダー樹脂としてはポリアミド樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が使用できる。これらの樹脂を使用す
ることにより、フィルム基材への接着性が良好となり、例えば印刷層をその上に設けた場合でも印刷層との接着が強固になる。また、この層は、例えば、インキ用バインダー樹脂をトルエン、酢酸エチル等の有機溶剤で溶解し、紫外線吸収剤をその溶液中に分散させた総固形分20〜30重量%の塗布液を使用し、公知のグラビアコート法等でバリア性積層フィルム上に塗布、乾燥して設ければよい。この際、塗布液の塗布量は1〜2.5g/m2(乾燥状態)程度が好ましい。
【0024】
また、接着剤層(5)、(25a)、(25b)を構成する材料としては、例えば、ポリウレタン系接着剤を使用することができる。より具体的には、水酸基を持った主剤とイソシアネート基を持った硬化剤とを2液混合して使用する2液型接着剤が好ましく使用される。また、接着剤層(5)、(25a)、(25b)の形成はグラビアコート法等により行えばよい。接着剤の塗布量は1〜5g/m2(乾燥状態)程度が好ましい。
【0025】
このような接着剤層上に設けられているシーラント層(6)、(26)の構成材料としては、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、エチレン・αオレフィン共重合体樹脂などのエチレン系樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を挙げることができる。また、オレフィン系樹脂をグラフト重合により酸変性した変性ポリオレフィン樹脂も使用可能である。さらに上述したポリオレフィン系樹脂の単体または2種以上からなるブレンド物でもかまわない。これらの構成材料を使用したシーラント層(6)、(26)の積層方法としては、前記各種樹脂を使用した溶融押出ラミネート法、あるいは前記各種樹脂からなるフィルムをドライラミネートする方法等が挙げられる。層の厚さは特に限定されるものではないが、15〜100μm程度であればよい。
【0026】
また、透明な二軸延伸フィルム(27)は、包装材料に各種強度、例えば、引っ張り強度、引き裂き強度等を付与するために積層されているものである。具体的には、厚さ20〜30μm程度の二軸延伸ポリプロピレンフィルム、厚さ15〜25μm程度の二軸延伸ナイロンフィルム、さらには厚さ6〜16μm程度の二軸延伸ポリエステルフィルム等が使用可能である。積層は、例えば接着層を介した公知のドライラミネート法により行えばよい。
【0027】
以下、本発明の紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【実施例1】
【0028】
透明なフィルム基材として、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(東レ(株)、商品名:ルミラーP60)を使用し、真空蒸着機を用いて、その片面に厚さ50nmの酸化アルミニウムの蒸着薄膜層を積層し、バリア性積層フィルムを作成した。次に、ドライラミネート機で、前記工程で作成したバリア性積層フィルムの蒸着薄膜層の上に、ポリウレタン系樹脂とジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤(富士写真フィルム(株)、商品名:DPO)とを重量%比で85/15となるように配合した混合物の全固形分25重量%の酢酸エチル/トルエン溶液を塗布し(塗布量2.3g/m2)、乾燥させて紫外線吸収層積層した。引き続き、その紫外線吸収層の上に厚さ30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東セロ(株)、商品名:TUX−FCX)をポリウレタン系接着剤の塗布膜(塗布量3g/m2(乾燥状態))を介して積層し、本発明の実施例1に係る紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料を作成した。
【実施例2】
【0029】
二軸延伸フィルムとして、厚さ20μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(東セロ(株
)、商品名:U1)を使用し、ドライラミネート機を用いて、その二軸延伸ポリエステルフィルムの片面にポリウレタン系樹脂とジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤(富士写真フィルム(株)、商品名:DPO)とを重量%比で85/15になるように配合した混合物の全固形分25重量%の酢酸エチル/トルエン溶液を塗布し(塗布量2.3g/m2)、乾燥させることにより、紫外線吸収層積層した。次に、その紫外線吸収層の上に塗布量3g/m2(乾燥状態)のポリウレタン系接着剤の塗布膜を介して、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルムに厚さ50nmの酸化珪素の蒸着薄膜層を積層してなるバリア性積層フィルム層を積層した。引き続き、前記バリア性積層フィルム層の蒸着薄膜層の上にポリウレタン系接着剤の塗布膜からなる接着剤層(塗布量3g/m2(乾燥状態))を介して厚さ30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東セロ(株)、商品名:TUX−FCX)を積層し、本発明の実施例2に係る紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料を作成した。
【実施例3】
【0030】
紫外線吸収層の構成材料として、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(BASF(株))、商品名:Uvinu1)を使用した以外は、実施例1と同様にして比較のための実施例3に係る透明バリア性包装材料を作成した。
【実施例4】
【0031】
紫外線吸収層の構成材料として、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(BASF(株))、商品名:Uvinu1)を使用した以外は、実施例2と同様にして、比較のための実施例4に係る透明バリア性包装材料を作成した。
【実施例5】
【0032】
厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(東レ(株)、商品名:ルミラーP60)の片面にのポリウレタン系接着剤からなる塗布膜(塗布量3g/m2(乾燥状態))を介して厚さ15μmの塩化ビニリデン系フィルム(呉羽化学工業(株)、商品名:ケイフレックス)を積層し、さらにその上にポリウレタン系接着剤からなる塗布膜(塗布量3g/m2(乾燥状態))を介して厚さ30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東セロ(株)、商品名:TUX−FCX)を積層し、比較のための実施例5に係る透明バリア性包装材料を得た。
<評価>
実施例1〜5に係る透明バリア性包装材料の紫外線遮断性を以下の測定方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0033】
【表1】

(1)測定方法
日立製作所株製のU−2000型ダブルビーム分光光度計を使用して透明バリア性包装材料の紫外線透過率を測定した。
【0034】
表1の結果からも分かるように、実施例1〜2の本発明に係る透明バリア性包装材料は400nm迄の波長域の紫外線透過率が0であるか非常に小さく、優れた紫外線遮断性を有していた。また、実施例3、4の透明バリア性包装材料は波長が400nm近辺の紫外線の透過率が大きく、実施例5の透明バリア性包装材料は340nmから410nmの波長域に渡って紫外線の透過率が大きかった。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料の一例の断面構成を示す説明図である。
【図2】本発明の紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料の他の例の断面構成を示す説明図である。
【図3】ジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤の構造式の一例を示す説明図である。
【図4】ジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤の構造式の他の例を示す説明図である。
【図5】ジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤の構造式のさらに他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0036】
1、21…フィルム基材
2、22…蒸着薄膜層
3、23…バリア性積層フィルム
4、24…紫外線吸収層
5、25a、25b…接着剤層
6、26…シーラント層
27…二軸延伸フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明なフィルム基材の一方の面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が積層されているバリア性積層フィルムの蒸着薄膜層上に、紫外線吸収層とシーラント層とが少なくとも積層されている積層体であって、紫外線吸収層がインキ用バインダー樹脂95〜70重量%に対しジエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤5〜30重量%を配合した混合物からなることを特徴とする紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料。
【請求項2】
透明なフィルム基材の一方の面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層が積層されているバリア性積層フィルムの一方の面には紫外線吸収層と透明な二軸延伸フィルムが少なくとも積層されていると共に、他方の面にはシーラント層が少なくとも積層されている積層体であって、紫外線吸収層がインキ用バインダー樹脂95〜70重量%に対しエチルアミノ−フェニルスルホニル−ペンタジエノエイト系紫外線吸収剤5〜30重量%を配合した混合物からなることを特徴とする紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料。
【請求項3】
前記蒸着薄膜層は厚さ5〜300nmの酸化珪素、酸化アルミニウム若しくは酸化マグネシウムの蒸着薄膜のいずれかからなることを特徴とする請求項1または2記載の紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−229865(P2008−229865A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−68172(P2007−68172)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】