説明

組換え微生物によるバイオ燃料の生成

バイオ燃料の生成に有用な代謝的に改変した微生物が提供される。さらに具体的に言えば、適切な基質からイソブタノール、1-ブタノール、1-プロパノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノールおよび2-フェニルエタノールを含む高級アルコール類を生成する方法が提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下から成る群より選択されるアルコールを生成する組換え微生物であって、該アルコールは2-ケト酸を含む代謝生成物から生成される、前記組換え微生物。
(a)1-プロパノール;
(b)イソブタノールであって、ブドウ糖1グラム当たりイソブタノール約0.12〜約0.41グラムの収量を有する;
(c)1-ブタノール;
(d)2-メチル1-ブタノール;
(e)3-メチル1-ブタノール;および
(f)2-フェニルエタノール。
【請求項2】
培養約112時間でエタノール約240 mg/L未満を生成する、請求項1に記載の組換え微生物。
【請求項3】
類似した条件下で培養したとき、前記微生物のアルコール生成プロファイルが、ATCCアクセッション番号________または________(それぞれSA237またはCRS-BuOH23)である微生物のアルコール生成プロファイルと実質的に同一である、請求項1または2に記載の組換え微生物。
【請求項4】
イソブタノールの収量がブドウ糖1グラム当たりイソブタノール約0.33〜約0.36グラムである、請求項1に記載の組換え微生物。
【請求項5】
培養約16〜約64時間でイソブタノールの収量がブドウ糖1グラム当たりイソブタノール0.36〜0.40グラムである、請求項1に記載の組換え微生物。
【請求項6】
ブドウ糖1グラム当たりのエタノールの収量が約0.0037 g/g未満である、請求項4または5に記載の組換え微生物。
【請求項7】
前記微生物が、コリネバクテリウム属、ラクトバチルス属、ラクトコッカス属、サルモネラ属、エンテロバクター属、エンテロコッカス属、エルウィニア属、パンテア属、モルガネラ属、ペクトバクテリウム属、プロテウス属、セラチア属、シゲラ属、クレブシエラ属、シトロバクター属、サッカロマイセス属、デッケラ属、クリベロマイセス属およびピキア属より選択される、請求項1に記載の組換え微生物。
【請求項8】
生物内でのアミノ酸生成のための生合成経路がアルコール生成のために改変される、請求項1に記載の組換え微生物。
【請求項9】
2-ケト酸が、2-ケト酪酸、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト吉草酸、2-ケト3-メチルバレレート、2-ケト4-メチル-ペンタノエートおよびフェニルピルビン酸から成る群より選択される、請求項1に記載の組換え微生物。
【請求項10】
前記微生物が親の微生物と比較して低下したエタノール生成能を有する、請求項1に記載の組換え微生物。
【請求項11】
前記微生物がアセチル-coAからエタノールへの変換の低下または阻害を有する、請求項1または10に記載の組換え微生物。
【請求項12】
前記組換え微生物がエタノールデヒドロゲナーゼの低下を有し、それによってエタノール生成能が低下した、請求項1または10に記載の組換え微生物。
【請求項13】
前記微生物が大腸菌に由来する、請求項12に記載の組換え微生物。
【請求項14】
前記エタノールデヒドロゲナーゼがadhE、その相同体または変異体である、請求項13に記載の組換え微生物。
【請求項15】
前記微生物がadhE、その相同体または変異体の欠失またはノックアウトを有する、請求項14に記載の組換え微生物。
【請求項16】
前記微生物がピルビン酸をα-ケト-イソ吉草酸に変換する酵素の発現または発現の増大を有する、請求項1または10に記載の組換え微生物。
【請求項17】
前記酵素が2-ケト酸デカルボキシラーゼである、請求項16に記載の組換え微生物。
【請求項18】
親の微生物と比較して、2-ケト酸デカルボキシラーゼおよびアルコールデヒドロゲナーゼの発現または活性の増大を有する、請求項1に記載の組換え微生物。
【請求項19】
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、Pdc、Pdc1、Pdc5、Pdc6、Aro10、Thi3、KivdおよびKdcA、上記のいずれかの相同体または変異体、ならびに上記のいずれかと少なくとも60%の同一性を有し、且つ2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチドから成る群より選択される、請求項17または18に記載の組換え微生物。
【請求項20】
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、pdc、pdc1、pdc5、pdc6、aro10、thi3、kivd、kdcA、上記のいずれかの相同体もしくは変異体、またはその断片から成る群より選択される核酸と少なくとも60%の同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされ、且つ該ポリヌクレオチドが2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、請求項17または18に記載の組換え微生物。
【請求項21】
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼがkivd遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項20に記載の組換え微生物。
【請求項22】
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、Adh1、Adh2、Adh3、Adh4、Adh5、Adh6、Sfa1、上記のいずれかの相同体または変異体、および上記のいずれかと少なくとも60%の同一性を有し、且つアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドから成る群より選択される、請求項18に記載の組換え生物。
【請求項23】
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、adh1、adh2、adh3、adh4、adh5、adh6、sfa1遺伝子および上記のいずれかの相同体から成る群より選択される核酸と少なくとも60%の同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされ、且つ該ポリヌクレオチドが2-アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする、請求項18に記載の組換え微生物。
【請求項24】
前記組換え微生物が、アセチル-coAからエタノールへの変換の触媒作用、ピルビン酸から乳酸への変換の触媒作用、フマル酸からコハク酸への変換の触媒作用、アセチル-coAおよびリン酸からcoAおよびアセチルホスフェートへの変換の触媒作用、アセチル-coAおよびギ酸からcoAおよびピルビン酸への変換の触媒作用、アセチル-CoAのアセチル基と3-メチル-2-オキソブタノエート(2-オキソイソバレレート)との縮合の触媒作用、2-イソプロピルリンゴ酸と3-イソプロピルリンゴ酸との間の異性化の触媒作用、α-ケト酸から分岐鎖アミノ酸への変換の触媒作用、Phe Tyr AspまたはLeuの合成の触媒作用、ピルビン酸からアセチル-coAへの変換の触媒作用、分岐鎖アミノ酸の生成の触媒作用、トレオニンからのα-ケト酪酸の生成の触媒作用、メチオニン生合成の最初のステップの触媒作用、ならびにトレオニンの異化の触媒作用を有する酵素をコードする遺伝子に1以上の欠失またはノックアウトを有する、請求項1に記載の組換え微生物。
【請求項25】
前記組換え微生物が、adhE、ldhA、frdBC、fnr、pta、pflB、leuA、leuB、leuC、leuD、ilvE、tyrB、poxB、ilvB、ilvI、ilvA、metA、tdh、上記のいずれかの相同体および上記のいずれかの天然の変異体から成る群より選択される1以上の遺伝子欠失を有する、請求項1または24に記載の組換え微生物。
【請求項26】
以下から成る群より選択される遺伝子型を有する、請求項1に記載の組換え微生物。
(a)ΔadhE、ΔldhA、Δpta、ΔleuA、ΔleuB、ΔleuC、ΔleuD、ΔpoxB、ΔilvB、ΔilvI、ΔmetA、Δtdhおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は1-プロパノールを生成する;
(b)ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdB、ΔfrdC、Δfnr、Δpta、ΔpflB、ΔleuA、ΔilvE、ΔpoxB、ΔilvAおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物はイソブタノールを生成する;
(c)ΔadhE、ΔldhA、Δpta、ΔpoxB、ΔilvB、ΔilvI、ΔmetA、Δtdhおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は1-ブタノールを生成する;
(d)ΔilvB、ΔilvI、ΔmetA、Δtdhおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は2-メチル1-ブタノールを生成する;
(e)ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdB、ΔfrdC、Δfnr、Δpta、ΔpflB、ΔilvE、ΔtyrBおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は3-メチル1-ブタノールを生成する;ならびに、
(f)ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdB、ΔfrdC、Δfnr、Δpta、ΔpflB、ΔleuA、ΔilvE、ΔpoxB、ΔilvAおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は2-フェニルエタノールを生成する。
【請求項27】
ThrABCがフィードバック耐性ThrA*である、請求項26に記載の組換え微生物。
【請求項28】
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、エタノールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、フマル酸レダクターゼ、リン酸アセチルトランスフェラーゼ、ギ酸アセチルトランスフェラーゼおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される酵素をコードする少なくとも1つの遺伝子のノックアウトまたは破壊を有し、且つイソブタノールを生成する、前記組換え微生物。
a)アセトヒドロキシ酸シンターゼ;
b)アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ;
c)ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ;
d)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;および
e)アルコールデヒドロゲナーゼ。
【請求項29】
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、エタノールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、フマル酸レダクターゼ、リン酸アセチルトランスフェラーゼ、ギ酸アセチルトランスフェラーゼおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される酵素をコードする少なくとも1つの遺伝子のノックアウトまたは破壊を有し、且つイソブタノールを生成する、前記組換え微生物。
a)アセト乳酸シンターゼ;
b)アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ;
c)ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ;
d)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;および
e)アルコールデヒドロゲナーゼ。
【請求項30】
さらに親の微生物と比較してピルビン酸の流量の増加を有する、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項31】
前記ノックアウトまたは破壊が、adhE、ldhA、frdBC、fnr、pflBもしくはpta遺伝子、それらのいずれかの組合せ、それらのいずれかの相同体またはそれらのいずれかの天然変異体の発現の欠失または破壊を含む、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項32】
前記ノックアウトまたは破壊が、adhE、ldhAおよびfrdBC遺伝子、それらのいずれかの相同体または天然変異体の発現の欠失または破壊を含む、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項33】
前記ノックアウトまたは破壊が、adhE、ldhA、frdBC、pta、fnr、それらのいずれかの組合せ、それらのいずれかの相同体または天然変異体から成る群より選択される欠失または破壊を含む、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項34】
adhE、ldhA、frdBCおよびpta、それらの相同体または変異体の欠失または破壊を含む、請求項33に記載の組換え微生物。
【請求項35】
adhE、ldhA、frdBC、ptaおよびfnr、それらの相同体または変異体の欠失または破壊を含む、請求項33に記載の組換え微生物。
【請求項36】
adhE、ldhA、frdBCおよびfnr、それらの相同体または変異体の欠失または破壊を含む、請求項33に記載の組換え微生物。
【請求項37】
adhE、ldhA、frdBC、ptaおよびpflBの欠失または破壊を含む、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項38】
大腸菌である、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項39】
前記ノックアウトが、大腸菌ゲノムの約ヌクレオチド1,397,551から約ヌクレオチド1,439,877までの組換え微生物ゲノム部分の欠失を含む、請求項38に記載の組換え微生物。
【請求項40】
前記アセトヒドロキシ酸シンターゼがilvIHオペロンまたはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28に記載の組換え微生物。
【請求項41】
前記ilvIHオペロンのilvI遺伝子がアセトヒドロキシ酸シンターゼの大サブユニットポリペプチドをコードする、請求項40に記載の組換え微生物。
【請求項42】
前記ilvIHオペロンのilvH遺伝子がアセトヒドロキシ酸シンターゼの小サブユニットポリペプチドをコードする、請求項40に記載の組換え微生物。
【請求項43】
前記アセト乳酸シンターゼが枯草菌由来のalsSである、請求項29に記載の組換え微生物。
【請求項44】
前記アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼが、ilvC遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項45】
前記ジヒドロキシ酸デヒドラターゼが、ilvD遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項46】
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、kivd遺伝子もしくはその相同体、またはARO10遺伝子もしくはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項47】
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、ADH2遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項48】
ATCCアクセッション番号________(SA237と称する)の表現型を有する、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項49】
ATCCアクセッション番号_________(CRS-BuOH23と称する)のゲノムを有する、請求項28または29に記載の組換え微生物。
【請求項50】
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、1-ブタノールを生成する、前記組換え微生物。
a)2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ;
b)β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ;
c)イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ;および
d)トレオニンデヒドラターゼ。
【請求項51】
さらに、親の微生物と比較して、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト-3-メチル-バレレートもしくは2-ケト-4-メチル-ペンタノエートまたはそれらのいずれかの組合せのレベルの低下を有する、請求項50に記載の組換え微生物。
【請求項52】
さらに、親の微生物と比較して、ilvD遺伝子の発現の欠失または破壊を有する、請求項50に記載の組換え微生物。
【請求項53】
前記2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼがleuA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50に記載の組換え微生物。
【請求項54】
前記β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼがleuB遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50に記載の組換え微生物。
【請求項55】
前記イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼがleuCDオペロンまたはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50に記載の組換え微生物。
【請求項56】
前記leuCDオペロンのleuC遺伝子が、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼの大サブユニットポリペプチドをコードする、請求項55に記載の組換え微生物。
【請求項57】
前記leuCDオペロンのleuD遺伝子が、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼの小サブユニットポリペプチドをコードする、請求項55に記載の組換え微生物。
【請求項58】
前記トレオニンデヒドラターゼがilvA遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50に記載の組換え微生物。
【請求項59】
さらに、親の微生物と比較して、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ホモセリンデヒドロゲナーゼ、アスパラギン酸-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼ、L-セリンデヒドラターゼもしくはトレオニンデヒドラターゼまたはそれらのいずれかの組合せの発現または活性の増大を有する、請求項50に記載の組換え微生物。
【請求項60】
ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ホモセリンデヒドロゲナーゼ、アスパラギン酸-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼ、L-セリンデヒドラターゼおよびトレオニンデヒドラターゼが、それぞれppc、pyc、aspC、thrA、asd、thrB、thrC、sdaABおよびtdcB遺伝子、それらの相同体またはそれらの天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50〜59のいずれか1項に記載の組換え微生物。
【請求項61】
ATCCアクセッション番号____________(CRS-BuOH23と称する)の表現型を有する、請求項50に記載の組換え微生物。
【請求項62】
ATCCアクセッション番号_________(CRS-BuOH23と称する)のゲノムを有する、請求項50に記載の組換え微生物。
【請求項63】
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、1-プロパノールを生成する、前記組換え微生物。
a)α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ;
b)β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ;
c)イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ;および
d)トレオニンデヒドラターゼ。
【請求項64】
前記α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼが、cimA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項63に記載の組換え微生物。
【請求項65】
前記β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼが、leuB遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項63に記載の組換え微生物。
【請求項66】
前記イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼが、leuCDオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項63に記載の組換え微生物。
【請求項67】
前記leuCDオペロンのleuC遺伝子がイソプロピルリンゴ酸イソメラーゼの大サブユニットポリペプチドをコードする、請求項66に記載の組換え微生物。
【請求項68】
前記leuCDオペロンのleuD遺伝子がイソプロピルリンゴ酸イソメラーゼの小サブユニットポリペプチドをコードする、請求項66に記載の組換え微生物。
【請求項69】
前記cimA遺伝子がメタノカルドコッカス・ジャナシイのcimA遺伝子である、請求項64に記載の組換え微生物。
【請求項70】
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、2-メチル1-ブタノールを生成する、前記組換え微生物。
a)トレオニンデヒドラターゼ;
b)アセトヒドロキシ酸シンターゼ;
c)アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ;
d)ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ;
e)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;および
f)アルコールデヒドロゲナーゼ。
【請求項71】
前記トレオニンデヒドラターゼが、ilvA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
【請求項72】
前記アセトヒドロキシ酸シンターゼが、ilvIHオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
【請求項73】
前記アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼが、ilvC遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
【請求項74】
前記ジヒドロキシ酸デヒドラターゼが、ilvD遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
【請求項75】
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、kivd遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体;またはPDC6遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体;またはTHI3遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
【請求項76】
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、ADH2遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70〜75のいずれか1項に記載の組換え微生物。
【請求項77】
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、3-メチル1-ブタノールを生成する、前記組換え微生物。
a)アセトヒドロキシ酸シンターゼまたはアセト乳酸シンターゼ;
b)アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ;
c)ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ;
d)2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ;
e)イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ;
f)β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ;
g)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;および
h)アルコールデヒドロゲナーゼ。
【請求項78】
前記アセトヒドロキシ酸シンターゼが、ilvIHオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
【請求項79】
前記アセト乳酸シンターゼが、ilvMGオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
【請求項80】
前記アセト乳酸シンターゼが、ilvNBオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
【請求項81】
前記アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼが、ilvC遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
【請求項82】
前記ジヒドロキシ酸デヒドラターゼが、ilvD遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
【請求項83】
前記2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼが、leuA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
【請求項84】
前記イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼが、leuCDオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
【請求項85】
前記β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼが、leuB遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
【請求項86】
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、kivd遺伝子もしくはその相同体、またはPDC6遺伝子もしくはその相同体、またはTHI3遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
【請求項87】
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、ADH2遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77〜86のいずれか1項に記載の組換え微生物。
【請求項88】
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、フェニルエタノールを生成する、前記組換え微生物。
a)コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼ;
b)コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼ;
c)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;および
d)アルコールデヒドロゲナーゼ。
【請求項89】
前記コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼが、pheA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項88に記載の組換え微生物。
【請求項90】
前記コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼが、tyrA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項88に記載の組換え微生物。
【請求項91】
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、kivd遺伝子もしくはその相同体、またはPDC6遺伝子もしくはその相同体、またはTHI3遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項88に記載の組換え微生物。
【請求項92】
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、ADH2遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項88〜91のいずれか1項に記載の組換え微生物。
【請求項93】
適切な基質または代謝中間生成物を1-ブタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性およびトレオニンデヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
【請求項94】
生成される組換え微生物が、ATCCアクセッション番号________(CRS-BuOH23と称する)のアルコールプロファイルと実質的に類似のブドウ糖存在下で生成されるアルコールプロファイルを有する、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
適切な基質または代謝中間生成物をイソブタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、アセトヒドロキシ酸シンターゼ活性、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
【請求項96】
生成される組換え微生物が、ATCCアクセッション番号________(SA237と称する)のアルコールプロファイルと実質的に類似のブドウ糖存在下で生成されるアルコールプロファイルを有する、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
適切な基質または代謝中間生成物を1-プロパノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性およびトレオニンデヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
【請求項98】
適切な基質または代謝中間生成物を2-メチル1-ブタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、トレオニンデヒドラターゼ活性、アセトヒドロキシ酸シンターゼ活性、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
【請求項99】
適切な基質または代謝中間生成物を3-メチル1-ブタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、アセトヒドロキシ酸シンターゼ活性またはアセト乳酸シンターゼ活性、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
【請求項100】
適切な基質または代謝中間生成物をフェニルエタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼ活性、コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
【請求項101】
SA237と称され、且つATCCアクセッション番号________を有する組換え微生物。
【請求項102】
CRS-BuOH23と称され、且つATCCアクセッション番号_________を有する組換え微生物。
【請求項103】
アルコールを生成する方法であって、
a)請求項1、28、29、50、63、70、77、78、101または102のいずれか1項に記載の組換え微生物を提供すること;
b)適切な基質または代謝中間生成物の存在下で、且つ該基質からアルコールへの変換にとって適切な条件下でa)に記載の微生物を培養すること;および、
c)アルコールを実質的に精製すること、
を含む、前記方法。
【請求項104】
前記アルコールが、1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールおよび2-フェニルエタノールから成る群より選択される、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記基質または代謝中間生成物が2-ケト酸を含む、請求項103に記載の方法。
【請求項106】
前記2-ケト酸が、2-ケト酪酸、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト吉草酸、2-ケト3-メチルバレレート、2-ケト4-メチル-ペンタノエートおよびフェニルピルビン酸から成る群より選択される、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記基質がブドウ糖を含み、且つ前記アルコールがイソブタノールを含む、請求項103に記載の方法。
【請求項108】
収量がブドウ糖1グラム当たりイソブタノール約0.12〜約0.41グラムを有する、請求項107に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【公表番号】特表2011−510611(P2011−510611A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549282(P2009−549282)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/053514
【国際公開番号】WO2008/098227
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(500445295)ザ レジェンツ オブ ザ ユニヴァースティ オブ カリフォルニア (28)
【Fターム(参考)】