説明

経口投与するための流体を変更するためのシステム及び方法

本発明は、経口投与する液体を変更するための方法及びシステムを提供する。典型的なシステム(35)は、水又は他の水性成分を収容し又はそれを充填することができるリザーバ(3)を有する。また、システム(35)は、リザーバ(3)と一体化されるか、その上又はその中に取付け可能なコンテナ又は保持ポケット(2)を有する。コンテナ(2)は、可溶性の有用な薬剤、典型的には電解質又は薬物を保持する。コンテナ(2)は、患者の必要量に基づいて計量された量の有用な薬剤を、水性成分と選択的に混合するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2004年8月23日に出願された米国仮特許出願第60/603,949号(代理人整理番号022337−000200US)の利益及び優先権を主張しており、その全ての開示内容は、本明細書において参照により組み入れられる。
【0002】
〔連邦政府から資金提供を受けた研究又は開発による発明に対する権利に関する記載〕
該当無し
【0003】
〔コンパクトディスクで提出されたシーケンスリスト、表、又はコンピュータプログラムリスト添付物の参照〕
該当無し
【0004】
本出願は、経口投与するために流体を変更するための方法及びシステムに関し、詳細には、水分補給流体を患者に供給するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0005】
特定の人々は特に、種々の流体及び電解質異常症、例えば、高ナトリウム血症(血中ナトリウムレベルの上昇)、低ナトリウム血症(血中ナトリウムレベルの減少)、容量減少、及び浮腫(容量過多)を発症する危険性があり、前記特定の人々には、自立高齢者(脱水が入院の原因上位5位に含まれる)、施設入所高齢者(任意の所定の12ヶ月間に低ナトリウム血症又は高ナトリウム血症となるものが50パーセントを超える)、低年齢小児(胃腸炎による脱水が小児病院入院の10パーセントを占める)、術後入院患者(5パーセントと15パーセントとの間が高ナトリウム血症又は低ナトリウム血症を発症する)、プロの及びプロでない運動選手(少なくとも2パーセントの脱水(5〜10パーセントの間の脱水がよく見られる)により運動能力が多くて20パーセント減少する可能性がある)、慢性疾患患者(糖尿病及び高血圧、誘発脱水を含む多数の慢性状態又はこのような状態に対する薬物治療)、軍関係者(軍事作戦医学研究プログラムでは、流体及び電解質アンバランス及び脱水を「戦闘空間において米国優位性に対する敵対国以外の最も大きな脅威の1つである」と特徴付けており、「中程度の脱水により身体的及び精神的な能力が多くて50%低下する」と述べている)、及び鉱業及び林業従事者が含まれる。脱水により、腎不全、心不全、脳損傷、熱射病、及び死亡を含む多数の重篤な医学的合併症に至る可能性がある。適時に治療されなければ、死亡率は、50パーセントを超える可能性がある。2000年には、65歳以上の人口統計での脱水関連の入院に伴う費用は、合計38億ドルであった。
【0006】
脱水、又はその危険性は、監視するのが非常に困難である。第1に、重篤な脱水は、ほんの数時間以内に極めて急速に起こる可能性がある。第2に、脱水に伴う症状の多く(例えば、倦怠感、意識混濁、口渇)は、相当の流体が失われ、医学的合併症が確実なものになるまで現れない。最後に、脱水の症状の多くは、正常に水分を補給したリスクのある個体に存在する可能性がある(高齢者では、例えば、多数の慢性状態及びそのような状態に対する薬物治療により意識混濁が起こり、運動選手では、嫌気性訓練により、口渇及び/又は倦怠感が生じることが多い)。運動選手が暗示することは、脱水の危険のある個体又はその医療提供者が、脱水の古典的徴候を水分補給されていない状態であるとし、その結果、その状態を矯正しようとしないことである。
【0007】
更に重要なことには、おそらく、流体及び電解質異常症は、流体の損失及び水電解質損失比(何れもこれらの異常症を矯正するのに必要な経口又は静脈内水分補給溶液の分量及び濃度を理解するのに重大な意味を持つ)が未知であるため、矯正するのが非常に困難である。個人は、流体及び電解質を交換する必要性を自分自身の「最良予測」推定値で処方するようにされている。これらの最良予測推定値は、流体及び電解質喪失の種類及び程度が、数ある変数のなかでも、熱、湿度、高度、種々の慢性状態の管理、食事、流体摂取、体重、性別、人種、年齢、及び身長を含む多数の異なる変数によって決まるため、正確であることは稀である。総合的に食事をし、頻繁に流体を投与することにより、許容可能な程度の代謝コントロールを行うことができるが、リスクのある人々で種々の流体及び電解質異常症の発症を防ぐには不十分であることが多い。例えば、ボストンマラソンで2度完走したCynthia Luceroは、その最初から最後まで先の2年の正確な食事及び再水分補給レジメに従った2002年の3回目のボストンマラソンを完走した直後に、低ナトリウム血症による医学合併症で死亡した。
【0008】
水分補給監視及び再水分補給療法の分野は活発である。その重要性は、早期検出及び矯正にある。理想的には、水分補給監視は、ほぼ連続的で非侵襲性とされることになる。電解質が経口投与のための水溶液に自動的に送出され、血清及び電解質レベルを正常な生理学的レベル近くに保つことになる閉ループシステムに指示して使用可能にするために情報が利用可能とされることになる。このようなシステムは、医学的合併症を低減し、リスクのある患者の生活の質を明らかに増大させることになる。
【0009】
生体計測データ、例えば流体中の分析物レベルを用いて、ヒト患者の流体又は電解質異常症の発症を確実に予想することもでき、その存在を示すこともできる。例えば、流体又は電解質異常症の症状を示す患者では、医師は、度々、流体中(最も多くの場合血液又は尿中)の、例えばナトリウム濃度、浸透圧、血中尿素窒素(BUN)レベル、クレアチニンレベル、BUN/クレアチニン比、ヘマトクリットレベル、タンパクレベル、グルコースレベル、ケトン(keytone)レベル、アミラーゼレベル、カルシウムレベル、尿酸レベル、塩化物レベル、アルブミンレベル、及び尿比重を含む多数の異なる臨床パラメータの何れかを測定する臨床検査を命じることになる。診断の精度を改善し、再水分補給療法の指針として用いられる他の非分析物測定には、体重変化、粘膜の湿潤性、申告された腎機能、尿量、尿の色、組織膨圧、静脈圧、心拍数の体位性変化、血圧の体位性変化、体温、呼吸数、発熱率、血圧、薬物療法及び病歴、最近の環境条件(例えば、暑気、運動等)、機能的能力(例えば認識機能、節制等)の最近の変化、熱/下痢/嘔吐、及び最近の流体摂取が含まれる。1つ又は複数の分析物の流体中の濃度を測定するようにデザインされた多くのシステムは、米国特許第6,752,927号、第6,743,597号、第6,689,618号、第6,635,491号、第6,602,719号、第6,503,198号、第6,403,384号、第6,149,865号、第6,087,088号、第6,068,971号、第5,837,546号、及び第5,766,870号に開示されるような電子的、化学的、又は電気化学的方法を用いる。
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,752,927号公報
【特許文献2】米国特許第6,743,597号公報
【特許文献3】米国特許第6,689,618号公報
【特許文献4】米国特許第6,635,491号公報
【特許文献5】米国特許第6,602,719号公報
【特許文献6】米国特許第6,503,198号公報
【特許文献7】米国特許第6,403,384号公報
【特許文献8】米国特許第6,149,865号公報
【特許文献9】米国特許第6,087,088号公報
【特許文献10】米国特許第6,068,971号公報
【特許文献11】米国特許第5,837,546号公報
【特許文献12】米国特許第5,766,870号公報
【特許文献13】米国特許第6,685,692号公報
【特許文献14】米国特許第6,652,134号公報
【特許文献15】米国特許第6,541,055号公報
【特許文献16】米国特許第6,382,411号公報
【特許文献17】米国特許第6,354,190号公報
【特許文献18】米国特許第6,269,973号公報
【特許文献19】米国特許第5,921,955号公報
【特許文献20】米国特許第5,125,534号公報
【特許文献21】米国特許第6,387,424号公報
【特許文献22】米国特許第6,129,104号公報
【特許文献23】米国特許第5,816,448号公報
【特許文献24】米国特許第5,234,134号公報
【特許文献25】米国特許第5,154,319号公報
【特許文献26】米国特許第5,058,780号公報
【特許文献27】米国特許第6,572,542号公報
【特許文献28】米国特許第6,558,351号公報
【特許文献29】米国特許第6,309,373号公報
【特許文献30】米国特許第6,024,090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このようなシステムの主な欠点は、結果を解釈し、臨床検査の結果を流体交換勧告に変換するために医学的に訓練された職員が必要であるということである。臨床検査データに基づいてこのような勧告を行うのに医療専門家が対応できる場合でも、外来患者施設にかかる患者は、臨床ガイドラインをそのようなガイドラインを順守する流体組成に容易に変換することができない。即ち、市販の経口再水分補給溶液では、有用な薬剤の濃度が製造時に固定されている。後者について、このような市販の再水分補給溶液は、消費者によっては、その血清分析物濃度を考えると摂取する電解質の濃度が高すぎる(従って高ナトリウム血症の危険がある)が、消費者によっては、その血清分析物濃度を考慮すると摂取する電解質の濃度が低すぎる(従って低ナトリウム血症の危険性がある)ことを意味する。
【0012】
先行技術では、種々の薬物送出システム及び飲料容器が開示されており、この場合、経口投与する直前まで有用な薬剤を流体成分から分離することが必要であると考えられている。この先行技術には、例えば、米国特許第6,685,692号、第6,652,134号、第6,541,055号、第6,382,411号、第6,354,190号、第6,269,973号、第5,921,955号、及び第5,125,534号が含まれる。しかしながら、このようなシステムでは、有用な薬剤の全てが実質的に混合されており、このため、送出される有用な薬剤の分量、又は得られる混合物の濃度を制御する手段はない。
【0013】
先行技術では、飲料又は液体化学物質製造のための液体投薬装置であって、それによって、液体成分に対する送出される有用な薬剤の分量を変えることができ、混合された有用な薬剤及び成分混合物の測定パラメータに基づく装置を開示しており、この先行技術には、米国特許第6,387,424号、第6,129,104号、第5,816,448号、第5,234,134号、第5,154,319号、及び第5,058,780号が含まれる。これと対照的に、開示した発明では、測定した患者の生体計測データに基づき、送出される有用な薬剤の分量は様々である。
【0014】
先行技術では、患者の生体計測データに基づき、送出される有用な薬剤を変動させる薬物送出システムを開示しており、この先行技術には、例えば、米国特許第6,572,542号、第6,558,351号、第6,309,373号、第6,024,090号が含まれている。これらには、例えば、測定した血液グルコースレベルに基づきインシュリン投薬量を制御するインシュリン送出システムが記載される。前述の特許には、例えば、吸入、注射/注入及び皮下投与を含む送出方法を記載するが、本発明には、経口投与による送出を記載する。
【0015】
ここで、患者の状態を示す患者の生体計測データを受取るシステム、このデータを素早く処理して有用な薬剤に関する患者の必要性を求める方法、及びこのような必要性に応じて制御された分量の薬剤を送出するシステムが必要とされていることがわかる。更に、患者の現在の流体及び/又は電解質レベルを示すデータを受取るシステム、このデータを素早く処理して流体及び/又は電解質交換の必要性を求める方法、及びこのような交換の必要性に応じて制御された分量の少なくとも1つの有用な薬剤を送出するためのシステムが必要とされている。これらの目的の少なくともいくつかは、本発明により満たされることになる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、特に飲用のために電解質又はその他の水分補給薬剤を水及びその他の水溶液に供給することを含む、可溶性の有用な薬剤を患者に供給するための方法及びシステムの両方に関する。本発明による装置は、飲用システムを有し、この飲用システムは、水又はその他の水性成分を含む又はそれで充填されたリザーバを有する。また、飲用システムは、リザーバの上又はその中に取付けられた又は取付け装着可能であるコンテナ、即ち、貯留ポケットを有する。コンテナは、可溶性の有用な薬剤、典型的には電解質、その他の水分補給薬剤又は薬物を保持する。コンテナは、測定された量の有用な薬剤と水性成分とを選択的に混合する。
【0017】
飲用システムのリザーバは、水性成分を保持し、それに引続いて、水性成分を有用な薬剤と混合するのに適した任意の形態を有する。通常、リザーバは、長時間水性成分を密封し、貯蔵することができる。例示的なリザーバには、カップ、ビン、ブラダ、チューブ、箱、缶、パウチ、蓋付き小児用カップ等が含まれる。コンテナは、通常、リザーバの一部として形成されてもよいし、リザーバに選択的に取付け可能であってもよく、即ち、それから取外されてもよい。例えば、コンテナは、リザーバの一部として形成され且つ複数回の投薬量又は投与量を放出するレセプタクルを含むことができる。また、患者又は他の使用者は、投与量の有用な薬剤をリザーバのレセプタクルから水性成分に選択的に放出する。しかしながら、更に一般的には、コンテナは、リザーバに取外し可能に取付けられ、典型的には、患者又は他の使用者が飲むことができる飲み口、リザーバ上の他の構成要素又は特徴部に取付けられる。例えば、飲み口は、プラスチックの水ボトルに見られる種類の典型的なねじ式コネクタを形成する。また、コンテナは、それをリザーバに取付けるために相補的にねじ切りした端部を有するホルダを含むことができる。典型的には、コンテナは、コンテナ内の測定された又は検量された量の有用な薬剤を選択的に送出するための機構も含む。有用な薬剤をコンテナから放出した後、コンテナを取外すことができ、その後、患者又は他の使用者は飲み口を通してボトルから飲むことができる。
【0018】
コンテナの内容物をリザーバ内の水性成分と選択的に混合するために、多数の異なる機構を設けることもできる。例えば、プッシャプレート又はプッシャバーのような機械的要素をコンテナ上に取付け、それを、検量された量の有用な薬剤をコンテナから小出しするように選択的に前進させてもよい。或いは、測定された量の有用な薬剤をコンテナから放出するために、孔あけ可能な材料を押圧することができるブリスタ機構等の機械的要素を用いてもよい。このような例では、有用な薬剤は、粉末又は顆粒状固体、複数のカプセルに入れたペレット又は溶解可能錠剤又はその他のばらばらの剤形、液体、ゲル、又は選択された量で選択的に放出することができる薬剤の任意の形態をとることができる。或いは、有用な薬剤は、絞り出すか他の方法で押し出すことができるパウチ、浸透性デバイス、又はその他のホルダに保持されてもよい。また、絞られるパウチの量又は浸透圧勾配に基づき選択的な量を放出させることができる。他のシステムは、ダイヤル、レバー、測定レセプタクル、又は使用者の入力に基づき有用な薬剤の投与量を放出することができる任意の他の種々の機構を用いることができる。
【0019】
本発明は、更に、患者に水分補給するための方法を提供する。本方法は、患者の水分補給レベルを決定する工程と、一定量の可溶性水分補給薬剤を水性成分と混合することにより水分補給液を調製する工程とを有する。水分補給レベルには、脱水レベル及び過剰水分補給レベルを含んでもよいことを理解されたい。詳細には、この方法では、決定された水分補給レベルに基づき、混合する水分補給薬剤の量が選択される。患者の水分補給は、典型的には、ナトリウム濃度又は浸透圧、又はそのための唾液中のマーカ、口腔流体、汗、涙、息、尿、又は血液に基づき、任意の従来の技術により測定することができる。付加的な患者のデータには、医学的状態の存在又は不存在、他の疾患生物マーカのレベル、薬歴、年齢、体重、以前の液体摂取等の多くのパラメータが含まれ、これを用いて水分補給レベルの計算の精度を上げることができる。次に、検量された量の水分補給薬剤を典型的には前述のような飲用容器内の水性成分中に機械的に放出することにより、水分補給流体を調製する。即ち、通常、水分補給薬剤は、飲用容器に取付けられたコンテナ内にある。選択された量の水分補給薬剤を飲用容器内に小出しした後、コンテナを取外すことができる。最も典型的には、コンテナを取外すと、飲用容器に、患者又は他の使用者が利用可能な飲み口が残る。
【0020】
本発明は、多くの目的を満たす。即ち、本発明は、先行技術に存在する問題を解決する。本発明は、実際の有用薬剤の必要性に基づいて有用薬剤の送出を滴定するためのシステム、かくして、患者の分析物レベルを厳密に制御するように、有用薬剤を投与するための経口送出療法と監視技術とを組み合わせるためのシステムを提供する。更に詳細には、本発明は、実際の流体及び電解質交換の必要性に基づいて液体及び電解質送出を滴定するためのシステム、即ち、患者の流体及び電解質レベルを厳密に制御するように、液体及び電解質を投与するための経口送出療法と監視技術とを組み合わせるためのシステムを提供する。最適な水分補給溶液濃度は、患者によって及び長期間には患者内で、大きく変動し、これは、多数の異なる要因に基づく可能性がある。本発明のシステムは、少なくとも1つのコンテナに含まれる全ての又は任意の比例量の有用な薬剤を送出することができ、それにより、測定された患者生体計測データによって決定され又はそれと患者の好み及び付加的な患者のデータとを組み合わせることによって決定されるような患者の特定の必要性に基づいて、制御された量の有用な薬剤を経口送出することを可能にする。また、本発明は、製造時ではなく摂取時に投薬量を決定することにより、患者の流体及び/又は電解質の状態を制御し、これによって、患者の交換必要量に対して電解質が高すぎる又は低すぎる溶液を経口摂取することにより起こる電解質異常症の発生を減少させる。
【0021】
本発明の種々の実施形態には、以下の1つ又はそれ以上を含む利点がある。即ち、(a)患者の流体及び電解質レベルに対して行うことができる直接的又は間接的制御を改善する、(b)高ナトリウム血症、低ナトリウム血症、容量欠乏、又は水腫状態が発現又は重態になる前に、必要な数及び分量の有用な薬剤を患者に素早く送出する、(c)流体及び電解質の置換必要量を推定する「最良の予測」では、流体及び電解質の一方又は両方を患者及び公式及び非公式の医療提供者が過小又は過大評価することが多く、「最良の予測」に依存するという欠点を解消する、(d)医学的合併症の数及び重症度を減少させ、これによって、患者の流体及び電解質レベルの制御を良好にすることにより患者の安全性を向上させ、医療の費用を減少させる、という利点である。
【0022】
本発明の種々の実施形態は、特定の特徴を有する。本発明の実施形態の1つでは、患者又は医療提供者は、例えば唾液ナトリウム濃度を測定した後に、本発明のシステムに手動で入力し、このような濃度から得られる情報を用いて患者の流体及び電解質補充の必要性を求める。患者又は医療提供者は、患者の身長、体重、性別、年齢、健康レベル等の本明細書の請求範囲に含まれるパラメータを含む付加的な患者データ又は嗜好を入力して、補充の必要性の計算を更に通知することができる。この実施形態では、システムの制御戦略は、機械に基づくものであり、これによって、患者又は医療提供者は、患者の現在の流体及び電解質レベルに基づき手動でシステムを操作し、このような操作により、患者の補充の必要量に基づいて制御された量の有用な薬剤がコンテナのリザーバに送出される。
【0023】
或いは、本発明は、診断又は監視装置が、本発明のシステムの外部にあるか一体になっているかに無関係に、測定された患者の生体計測データを無線又は電子的に第1の受信システムに送信し、次に、送出システムのための命令の組を生成する、閉ループシステムを含むことができる。後者の場合、例えば、唾液に基づく診断装置を飲用コンテナの飲み口に組み込むことができる。患者が唇をコンテナの飲み口に置くことによりシステムが活性化し、この動作により唾液ナトリウム濃度の読取り値が発生し、この読取り値は第1の受信システムに送信され、第1の受信システムのデータと、患者が手動で入力した他のデータと組み合わせた診断装置からの送信データに基づいて、送出システムに一連の指令が送られ、この指令により、コンテナに収容された有用な薬剤の比例量がリザーバに放出される。
【0024】
この実施形態では、システムの制御戦略は、専用の電子機器を用いることに基づくか及び/又はそれを用いて実行されるマイクロプロセッサであることが好ましい。このような制御戦略により、送出システムは、液体及び/又は電解質送出傾向のような患者データを生成することができ、このデータを用いて、将来の流体及び/又は電解質補充の必要量の計算の精度を更に高めることができる。
【0025】
液体及び電解質投与に関する公知のものと組み合わせて本明細書に開示した情報に基づいて、本発明の受信及び送出システムと組み合わせて用いることができるコンピュータソフトウェアを容易に開発することができる。更に詳細には、マイクロプロセッサは、マイクロプロセッサに供給された手動入力又は無線又は電子的に送信された患者の生体計測データに基づく患者の特定の必要性に対応する正確な投与量の流体及び電解質を送出するようにプログラムすることができる。更に、マイクロプロセッサに含まれる投与量情報は、特定の患者に対して最良の治療及び投与計画を計算するために別個のコンピュータ及び/又は診断又は監視装置に送ることができる。
【0026】
患者の流体及び電解質レベルを最適に制御すると、腎臓及び心臓血管合併症の長期間の脅威が軽減されることを意味する。本発明のシステム及び方法は、患者の流体及び電解質レベルの厳密な制御を改善することができる信頼性のある流体及び電解質制御システムを構成する。
【0027】
本発明の追加的な目的、利点、及び実施形態は、明細書及び請求の範囲、並びに図面に示される方法及びシステムにより実現可能である。前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は両方とも例示的なものであり、請求の範囲に記載の本発明を詳細に説明するためのものであることを理解されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1は、システム35の実施形態を示し、システム35は、リザーバ3と、その上に取付けられたコンテナ2とを有している。この実施形態では、コンテナ2は、構造体50の一番上に位置する回転キャップ1を有し、構造体50は、ねじ式接合部によりリザーバ3に取付けられている。コンテナ2は、飲用に適した飲み口構造を有している。
【0029】
図2A〜図2Dは、図1の構造体50の実施形態の種々の図である。図2Aは、半径方向外向きの突起4を有する構造体50の平面図であり、図2Bは、図2Aの構造体50の側面図を示す。構造体50の実施形態は、数例を挙げると円形、卵形、正方形、多角形を含む種々の断面形状を有することができる。図2Cは、非円形断面を有する構造体50の実施形態を示し、図2Dは、図2Cの構造体50の側面図を示す。
【0030】
図3は、使用者にリザーバ3を更に確実に保持させるようにする握り形状6又は握り外形7を有するリザーバ3の種々の実施形態を示す。これは、回転キャップ1を激しく動かすとき、又は、小出しされた有用な薬剤をリザーバ3内に貯蔵された水性成分と混合するとき、特に有用である。
【0031】
図4は、コンテナ2及びリザーバ3を有する本発明のシステム35の実施形態を示す。コンテナ2は、ねじ式突起8に取付けられた回転キャップ1を有し、ねじ式突起8は、構造体50の雌ねじ部17と結合される。回転キャップ1よりも遠い方のねじ式突起8の端部に、障壁構成要素10が取付けられている。回転キャップ1を回転させると、障壁構成要素10が軸線方向に回転キャップ1から離れる向きに移動し、それにより、一定量の有用な薬剤11(回転キャップが回転した量に比例する)が一方向弁12の中を通して押される。雌ねじ部9を用いること等によって、構造体50がリザーバ3に取付けられているとき、有用な薬剤11がリザーバ3内に入る。リザーバ3が水性成分を保持しているとき、計量された分量の薬剤と水性成分とが選択的に混合される。
【0032】
種々の有用な薬剤11を用いることができる。有用な薬剤11の例には、電解質、再水分補給溶液、炭水化物、栄養素、仕事量増加サプリメント、薬物、プロバイオティクス、診断剤、及びそれらの臨床的及び生理的に適合する組み合わせが含まれる。有用な薬剤11が電解質を含む場合には、電解質は、特にナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの塩化物、重炭酸塩、リン酸塩及び硫酸塩から成る群から選択することができる。有用な薬剤11が、薬物を含む場合には、薬物は、糖尿病状態のための薬物;化学療法剤;制酸剤等の胃腸薬;抗生物質;プロバイオティックス薬;運動促進薬;生物活性ペプチド;抗ヒスタミン薬;抗感染症剤、例えば、抗生物質、抗ウイルス剤及び抗尿路感染症薬;抗悪性腫瘍剤;アドレナリン作用剤及び骨格筋弛緩剤等の自律神経作用薬;血液形成及び凝固薬;心血管性薬;中枢神経系作用剤;診断剤;電解質、カロリー及び水バランス剤;酵素;鎮咳剤、去痰剤及び粘液溶解剤;金化合物;ホルモン剤及び合成代替品;平滑筋弛緩剤;タガメット(Tagamet)(登録商標)等のH2ブロッカー;軟度変更剤;非分類治療薬剤;及び経口投与が意図されるあらゆる他の薬物から成る群から選択することができる。
【0033】
図5にはコンテナ2の別の実施形態を示す。ここでは、有用な薬剤11は、カプセル13等の個々の部分にカプセル封入されている。カプセル13は、リザーバ3内に貯蔵されている水性成分からの蒸気によって有用な薬剤11が凝集することを防止する材料でコーティングされるのがよい。また、カプセル封入することは、有用な薬剤11を個々の投与量に分ける手段にもなる。
【0034】
図6は、有用な薬剤11をリザーバ3内に貯蔵されている水性成分によって生じる蒸気から分離するための方法を示す。箔(foil)又はその他の孔あけ可能な障壁16によって、蒸気がリザーバ3内に閉じ込められる。回転キャップ1を回転させると、有用な薬剤11は、カニューレ付き障壁構成要素14を孔あけ可能な障壁16に向かって押す。カニューレ付き障壁構成要素14から延びるカニューレ15が、孔あけ可能障壁16に孔をあけると、有用な薬剤11(ここには液体又はゲルの形態で示す)が流れる通路が形成される。
【0035】
図7A、図7B、及び図8は、ブリスタ機構18を用いて有用な薬剤11を貯蔵して投与するための方法及び装置を示す。有用な薬剤11は、空洞部に貯蔵され、この空洞部の一方側は、孔あけ可能な材料19で形成され、その他方側は、変形可能な材料21で形成されている。変形可能な材料21を押圧すると、有用な薬剤11が孔あけ可能な材料19に付勢され、その結果、孔あけ可能材料19が押し開かれ、有用な薬剤11とリザーバ3に貯蔵されている水性成分との間の通路が通じる。ブリスタ機構は、図7Aのように、コンテナの上又はその中に配置されてもよいし、図7Bのように、リザーバの上又はその中に配置されてもよい。
【0036】
図9は、孔あけ可能な障壁の別の実施形態を示す。移動可能な孔あけ機構23の上に弾性構成要素22が配置されている。有用な薬剤11は、移動可能な孔あけ機構23と孔あけ可能な障壁25との間に配置されている。弾性構成要素22を押圧すると、移動可能な孔あけ機構23が前方に移動して、孔あけ可能な障壁25に孔をあけ、有用な薬剤11とリザーバ3内の水性成分とが混合される。
【0037】
図10A〜図10Hは、コンテナ2が種々の位置に配置された本発明のシステムのいくつかの実施形態を示す。コンテナ2は、可溶性の有用な薬剤11を保持し、選択的に、図10Aに示すように、キャップ1を有する他の要素を含んでもよい。ここでは、コンテナ2は、リザーバ3から分離されており、リザーバ3のねじ部51を用いてリザーバ3に取付け可能である。図10Bは、可溶性の有用な薬剤11を保持するコンテナ2それ自体を示す。図10Cは、リザーバ3内部のコンテナ2を示す。図10Dは、独立型開放リザーバ3に一体化された(又は取付けられた)コンテナ2を示す。図10Eは、キャップ1とリザーバ3との間に配置可能なコンテナ2を示しており、この場合、コンテナ2は、飲み口構造を形成する。図10Fは、矢印で示すようにリザーバ3内に進行可能なコンテナ2を示す。図10Gは、コンテナ2がリザーバ3に一体化されている実施形態を示す。図10Hは、コンテナ2が構成要素又は流体導管31に装着されるか又はそれと一体化した実施形態を示す。
【0038】
図11は、有用な薬剤11をコンテナ2から小出しするためのスライド制御機構を示す。ここでは、スライド制御機構は、使用者がコンテナ2に対してスライドバー32を移動することができるように突出する部分を有するスライドバー32を含む。スライドバー32を移動させると、出口オリフィス34から有用な薬剤11が押し出され、これにより、有用な薬剤11を水性成分と混合させることができる。
【0039】
図12は、回転ダイヤル投与量計量機構を示す。回転ダイヤル37は、外部表示部を有し、これによって、使用者は、回転ダイヤル37がどれだけ回転されたかを確認することができる。回転ダイヤル37は、回転ダイヤル37と供給装置傾斜路36とによって形成された有用な薬剤の通路を閉塞する一連の外部突起38を有する。供給装置傾斜路36により、有用な薬剤の別個のユニット39が縦一列に押し込まれる。回転ダイヤル37を回転させると、少なくとも1つの別個のユニット39に対して通路が一時的に開き、その後リザーバ3内に落下する。
【0040】
図13は、フローチャートを用いて本発明の方法の実施形態を示す。患者の生体計測データを受け取り、このデータを、水性溶液に対する有用な薬剤の患者が摂取すべき濃度を自動的に調節する入力値として用いる。
【0041】
図14は、リザーバ3内に放出される有用な薬剤の分量を制御するのに用いられる捩りダイヤル42を備えたキャップ40を示す。捩りダイヤル42は、使用者に、有用な薬剤をどれだけ放出されているかに関するフィードバックを与える突出指針41を有している。
【0042】
図15は、捻りダイヤル42、指針41、及び目盛り43の関係を示す。この実施形態では、目盛りは、数値形態(例えば、身体流体中の分析物濃度(ミリ当量/リットル;mEq/L))をとる。捻りダイヤル42が回転すると、コンテナに含まれ且つ増加する比例量の有用な薬剤が放出され、指針41が適切な対応する目盛り43を指す。
【0043】
患者の水及び/又は電解質レベルを、測定された患者の生体計測データの関数を用いて修正するための例示的なシステムは、少なくとも1つの水性成分を収容するリザーバと、経口投与のために水性成分に入れられるのに適した形態を有する少なくとも1つの有用な薬剤と、この少なくとも1つの有用な薬剤を貯蔵することができ、前記少なくとも1つの有用な薬剤を、リザーバに収容された水性成分又はその蒸気から分離することができる少なくとも1つのコンテナとを有する。また、システムは、患者の測定された生体計測データを受取るように構成され且つ少なくとも1つの生体計測データタイプの関数として目盛りを定めた第1の受信システムと、受信した測定された生体計測データを用いて、リザーバに放出する必要がある少なくとも1つの有用な薬剤の量を計算するプロセッサと、その量の前記少なくとも1つの有用な薬剤をリザーバ内に放出し、且つ、経口投与するための混合物を形成するように構成された送出システムとを有する。
【0044】
リザーバは、数例を挙げると、ボトル、カップ、ボトル、チューブ、箱、缶、袋、再水分補給コンテナ、魔法びん、キャニスタ、軟質で可撓性のコンテナ、パウチ、飲用ストロー型チューブ、哺乳びん、蓋付き小児用カップ、シッピー(sippy)カップ、オンデマンド飲用デバイス、又はバックパックを含む種々の形を有することができる。典型的には、リザーバは、硬質材料、軟質材料、プラスチック、ガラス、アルミニウム、ステンレス鋼、ゴム、又はその組み合わせで構成される。更に、リザーバは、蓋、キャップ及び/又はストローを含むことができる。少なくとも1つの水性成分は、液体又は半液体媒体を含む種々の形態とすることができる。
【0045】
コンテナは、リザーバに取外し可能に取付けられてもよいし、一体的に形成されてもよいし、付加されてもよいし、取外すことができてもよい。これらの特定の実施形態では、リザーバは、飲み口状又はキャップ状の構造を含み、コンテナは、飲み口又はキャップ構造と一体化されてもよいし、それに付加されてもよい。特定の実施形態では、コンテナは、リザーバ内で自由に移動するように構成される。コンテナは、1回分又は複数回分の投与量の少なくとも1つの有用な薬剤を含むことができる。特定の実施形態では、コンテナは、機械的障壁、電気的又は磁場障壁、又は状態を変える材料障壁等の、有用な薬剤をリザーバから分離する障壁を含む。機械的な実施形態では、機械的障壁は、機械的ドア、カプセル、一方向弁、又は孔あけされていないときには液体、水分、又は蒸気に不浸透性の孔あけ可能な材料を含むことができる。典型的には、機械的障壁は、プラスチック、ゴム、又はアルミニウムで構成される。その代わり又はそれに加えて、少なくとも1つの有用な薬剤を浸透性デバイス又は制御された放出量を有する形態のユニットに入れることができることを理解されたい。
【0046】
少なくとも1つの有用な薬剤は、顆粒状固体、粉末、コーティング又は非コーティング顆粒、カプセル封入錠剤、圧縮錠剤、溶解可能錠剤、カプセル、ゲル、又は液体を含む種々の形態とすることができる。特定の実施形態では、少なくとも1つの有用な薬剤は、電解質、再水分補給溶液、炭水化物、栄養剤、運動能力向上又は仕事量増加サプリメント、薬物、プロバイオティクス、診断剤、及びその組み合わせから成る群から選択される。特定の実施形態では、システムは、少なくとも1つのコンテナに配置された香味剤又は着色剤を更に含む。
【0047】
特定の実施形態では、生体計測データは、流体中の測定されたナトリウム濃度、流体中の測定された浸透圧、流体中に少なくとも1つの分析物が存在すること、流体中に少なくとも1つの分析物が存在しないこと、流体中の少なくとも1つの分析物の量、流体中の少なくとも1つの分析物の濃度、体温、唾液流速、発汗率、尿量、毛細血管再充満時間、粘液湿潤性、呼吸速度、心拍数、心拍数の体位性変化、血圧、血圧の体位性変化、静脈圧、浸透圧、尿比重、又はこれらの任意の組み合わせの少なくとも1つを含む。前記流体は、唾液、汗、涙、息、尿、血液、又は他の濾出液又は浸出液を含むことができる。
【0048】
典型的には、第1の受信システムは、電子、化学、又は電気化学に基づく診断又は監視装置を含む。特定の実施形態では、受信システムは、数値形式、定量形式、又はその組み合わせを有するレベルに従って較正される。システムは、患者の嗜好データを受信するための第2の受信システムを更に含むことができ、プロセッサが、受信した測定された生体計測データ及び患者の嗜好データを用いて、リザーバに放出される少なくとも1つの有用な薬剤の量の計算を行い、前記患者の嗜好データは、色、香味、又は少なくとも1つの有用な薬剤の種類を包含するもの又は包含しないものを含む。システムは、患者の付加的な患者データを受信するための第3の受信システムを更に含むことができ、この場合、プロセッサは、受信した生体計測データ、適切な場合には患者の嗜好データ、及び患者の付加的な患者データを用いて、リザーバに放出される少なくとも1つの有用な薬剤の量を計算し、前記付加的な患者データには、患者の医学的状態の存在又は重症度、医療処置の履歴、体重、体重増加、肥満度指数、体重減少、身長、性別、年齢、健康レベル、疾患、環境データ、温度、湿度、行動データ、液体又は電解質摂取の頻度、液体又は電解質摂取量、食事、薬歴、又は患者の生体計測データの傾向が含まれる。
【0049】
何れの場合でも、受信システムは、手動入力の患者データを受信することができる。このような場合、システムは、患者データを手動で入力するための押圧可能ボタン、負圧可能矢印、押し引き可能レバー又は回転可能ホイールを含むことができる。別の実施形態では、受信システムは、電子又は無線送信を介して診断又は監視装置から生体計測データを受信するように構成される。プロセッサは、送出システムを作動させる少なくとも1つの電子指令を生成することができる。
【0050】
特定の実施形態では、プロセッサは、既知の患者平均値を用いて上記量を計算する。例えば、既知の患者平均値は、全体重のパーセントとしての全体内水分を含むことができる。別の実施形態では、プロセッサは、最小管理単位(SKU)の患者の選択を用いて上記量を計算する。
【0051】
送出システムは、有用な薬剤を放出するように操作されるドア、レバー、篩い又はシリンジ状デバイスを含むことができることを理解されたい。更に、コンテナに収容される少なくとも1つの有用な薬剤は、個々の投与量に分けることができ、送出システムは、1つ又はそれ以上の個々の投与量を放出させるように構成することができる。他の実施形態では、送出システムは、この量を一度に又は長期間の間に段階的に放出するように構成することができる。
【0052】
特定の実施形態では、リザーバは、水性成分及び上記量の少なくとも1つの有用な薬剤をリザーバ上に取付けられた飲み口構造の中を通るように、又は、ストロー状デバイスを通して直接患者に経口的に投与するように構成される。
【0053】
前述の本発明は、理解を容易にするために、実例及び実施例により幾分詳細に記載されているが、種々の変形物、変更物及び均等物を用いることができ、上記記載は、請求項に定義される本発明の範囲を限定するものではない。
【0054】
本明細書に引用した全ての出版物及び特許出願は、各個々の出版物又は特許出願が詳細且つ個々に参照により組み入れられることが示されるように、参照により組み入れられる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】リザーバと、飲み口構造及びキャップを含むコンテナとを有する本発明のシステムの実施形態を示す。
【図2A】図1のコンテナの一部の実施形態を示す図である。
【図2B】図1のコンテナの一部の実施形態を示す図である。
【図2C】図1のコンテナの一部の実施形態を示す図である。
【図2D】図1のコンテナの一部の実施形態を示す図である。
【図3A】リザーバの実施形態を示す図である。
【図3B】リザーバの実施形態を示す図である。
【図4】コンテナがリザーバに取付け可能である、一方向弁を有するコンテナの実施形態の断面図である。
【図5】カプセル封入した有用な薬剤の実施形態の断面図である。
【図6】孔あけ可能な蒸気障壁の実施形態の断面図である。
【図7A】ブリスタ包装の実施形態を示す図である。
【図7B】ブリスタ包装の実施形態を示す図である。
【図8】図7A〜図7Bのブリスタ包装実施形態の断面図である。
【図9】孔あけ可能な蒸気障壁実施形態を示す断面図である。
【図10A】コンテナの位置を示す本発明のシステムの実施形態を示す図である。
【図10B】コンテナの位置を示す本発明のシステムの実施形態を示す図である。
【図10C】コンテナの位置を示す本発明のシステムの実施形態を示す図である。
【図10D】コンテナの位置を示す本発明のシステムの実施形態を示す図である。
【図10E】コンテナの位置を示す本発明のシステムの実施形態を示す図である。
【図10F】コンテナの位置を示す本発明のシステムの実施形態を示す図である。
【図10G】コンテナの位置を示す本発明のシステムの実施形態を示す図である。
【図10H】コンテナの位置を示す本発明のシステムの実施形態を示す図である。
【図11】スライド/プッシャバー小出し装置を示す図である。
【図12】回転ダイヤル投与量計量実施形態を示す図である。
【図13】本発明の方法の実施形態を示すフローチャートである。
【図14】生体計測データタイプの関数として目盛りを定めた回転ダイヤルの実施形態を示す図である。
【図15】図14の回転ダイヤルの平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性成分を収容するリザーバと、
少なくとも1つの可溶性の有用な薬剤を保持し、前記リザーバの上又はその中に取付けられた又は取付け可能なコンテナと、
計量された量の前記薬剤と前記水性成分とを選択的に混合させる手段と、を有する飲用システム。
【請求項2】
前記リザーバは、カップ、ボトル、ブラダ、チューブ、箱、缶、袋、魔法壜又はキャニスタ、軟質の可撓性パウチ、哺乳びん、蓋付き小児用カップ、再水分補給コンテナ、飲用ストロー型チューブ、又はオンデマンド飲用デバイスを含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項3】
前記リザーバは、硬質材料、軟質材料、プラスチック、ガラス、アルミニウム、ステンレス鋼、ゴム、又はその組み合わせで構成される、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項4】
前記リザーバは、患者が飲むように構成された飲み口を有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の飲用システム。
【請求項5】
前記コンテナは、前記リザーバ又は前記飲み口に取外し可能に取付けられる、請求項4に記載の飲用システム。
【請求項6】
前記コンテナは、前記リザーバ又は前記飲み口と一体的に形成される、請求項4に記載の飲用システム。
【請求項7】
前記コンテナは、前記リザーバ又は前記飲み口から取外される、請求項4に記載の飲用システム。
【請求項8】
前記コンテナは、1回分又は複数回分の投与量の前記少なくとも1つの有用な薬剤を貯蔵し、前記1回分又は複数回分の投与量は、前記水性成分中に個々に放出される、請求項1〜7の何れか1項に記載の飲用システム。
【請求項9】
前記選択的に混合させる手段は、検量された量の前記少なくとも1つの有用な薬剤を小出しするように選択的に前進させられるプッシャプレート又はバーを含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の飲用システム。
【請求項10】
前記選択的に混合させる手段は、計量された量の前記少なくとも1つの有用な薬剤を選択的に放出するように回転させられるダイヤルを含む、請求項1〜9の何れか1項に記載の飲用システム。
【請求項11】
前記選択的に混合させる手段は機械的動作を含む、請求項1〜10の何れか1項に記載の飲用システム。
【請求項12】
前記選択的に混合させる手段は、計量された量の前記少なくとも1つの有用な薬剤を放出するために、孔あけ可能な材料に押圧されるブリスタ機構を含む、請求項1〜11の何れか1項に記載の飲用システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は、粉末又は顆粒状固体を含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は、複数の溶解可能錠剤を含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は、複数のカプセル封入ペレットを含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は、液体又はゲルを含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は、パウチ又は浸透性デバイス内に配置される、請求項1〜16の何れか1項に記載の飲用システム。
【請求項18】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は、制御された放出投与量を有する形態のユニットを含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は、電解質、再水分補給溶液、炭水化物、栄養素、運動能力向上サプリメント、薬物、プロバイオティクス、診断剤、及びこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1〜18の何れか1項に記載の飲用システム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は電解質を含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項21】
前記電解質は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの塩化物、重炭酸塩、リン酸塩、及び硫酸塩から成る群から選択される、請求項20に記載の飲用システム。
【請求項22】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は炭水化物を含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項23】
前記炭水化物は、ショ糖、グルコース、及びフルクトースから成る群から選択される単炭水化物を含む、請求項22に記載の飲用システム。
【請求項24】
前記炭水化物は、グルコースポリマー及びマルトデキストリンから成る群から選択される複合糖質を含む、請求項22に記載の飲用システム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は栄養素を含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項26】
前記栄養素は、グルタミン、加水分解産物、ビタミン、無機質、タンパク質、アミノ酸、アミノ酸の組み合わせ、ポリアミン、アルギニン、オリゴ糖、短鎖脂肪酸、酵素、可溶性繊維、発酵性繊維、植物化学物質、ピルブアミド、ピルビルアミノ酸、ピルビルアミノ酸のアミド、ピルビン酸塩、エステル、塩、構造脂質、脂肪、d−キロイノシトール、ラクトフェリン、魚油、酸味料、アスコルビン酸、抗酸化剤、及びこれらの任意の組み合わせを含む、請求項25に記載の飲用システム。
【請求項27】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は運動能力向上サプリメントを含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項28】
前記運動能力向上サプリメントは、クレアチン、炭水化物、カフェイン、カルニチン、重炭酸塩、グリセロール、抗酸化剤ビタミン、初乳、グルタミン、アミノ酸、イノシン、補酵素Q10、ハーブ、β−ヒドロキシ−β−メチルブチレート、クロム、コリン、GHB、硫酸バナジル、ヒドロキシメチルブチレート、及びこれらの任意の組み合わせを含む、請求項27に記載の飲用システム。
【請求項29】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は薬物を含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項30】
前記薬物は、糖尿病状態のための薬物、化学療法剤、胃腸薬、制酸剤、抗生物質、プロバイオティックス薬、運動促進薬、生物活性ペプチド、抗ヒスタミン薬、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗尿路感染症薬、抗悪性腫瘍剤、自律神経作用薬、アドレナリン作用剤、骨格筋弛緩剤、血液形成薬、凝固薬、心血管性薬、中枢神経系作用剤、診断剤、電解質バランス剤、カロリーバランス剤、水バランス剤、酵素、鎮咳剤、去痰剤、粘液溶解剤、金化合物、ホルモン剤、合成代替品、平滑筋弛緩剤、H2ブロッカー、軟度変更剤、及びこれらの任意の組み合わせを含む、請求項29に記載の飲用システム。
【請求項31】
前記少なくとも1つの有用な薬剤はプロバイオティクスを含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項32】
前記プロバイオティクスは、ラクトバチルスロイテリ、ラクトバチルスアシドフィラス、ラクトバチルスアニマリス、ラクトバチルスサリバリウス、又は前記胃腸管内の宿主の微生物バランスに影響を及ぼす生菌又は死菌食品サプリメントを含む、請求項31に記載の飲用システム。
【請求項33】
前記少なくとも1つの有用な薬剤は香味剤を含む、請求項1に記載の飲用システム。
【請求項34】
患者に水分補給流体を提供するための方法であって、
患者の水分補給レベルを決定する工程と、
一定量の可溶性水分補給薬剤と水性成分とを混合することによって、水分補給流体を調製する工程と、を含み、水分補給薬剤の量は、決定された前記水分補給レベルに基づいて選択される、方法。
【請求項35】
前記水分補給レベルを決定する工程は、身体流体の測定されたナトリウム濃度又はそのための生物マーカを用いる工程を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記身体流体は、唾液又は口腔液を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記身体流体は、汗、涙、息、尿、濾出液、浸出液、又は血液を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記水分補給レベルを決定する工程は、身体流体の測定された浸透圧又はそのための生物マーカを用いる工程を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記流体は、唾液又は口腔液を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記流体は、汗、涙、息、尿、濾出液、浸出液又は血液を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記水分補給レベルを決定する工程は、身体流体の脱水について測定された生物マーカの1つ又はその組み合わせを用いる工程を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記流体は、唾液又は口腔液を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記流体は、汗、涙、息、尿、濾出液、浸出液又は血液を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記水分補給レベルを決定する工程は、更に、患者の少なくとも1つの既知の平均値を用いる工程を含む、請求項35、38又は41の何れか1項に記載の方法。
【請求項45】
患者の前記少なくとも1つの既知の平均値は、全体重のパーセントとしての全体内水分、流体損失率又は電解質損失率を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記水分補給レベルを決定する工程は、更に、患者の付加的なデータを用いる工程を含む、請求項35、38、41又は44に記載の方法。
【請求項47】
患者の前記付加的なデータは、1つ又は2つ以上の特定の医学的状態の存在、1つ又は2つ以上の特定の医学的状態の不在、1つ又は2つ以上の特定の医学的状態の重症度、医学的処置の履歴、薬歴、行動データ、食事、液体摂取、電解質摂取、体重、体重増加、体重減少、肥満度指数、身長、性別、年齢、人種、健康レベル、容貌、患者の認識能力、環境データ、環境温度、湿度、高度、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記水分補給レベルを決定する工程は、更に、患者の以前に記録した生体計測データ及び/又はその傾向を用いる工程を含む、請求項35、38、41、44又は46に記載の方法。
【請求項49】
前記水分補給薬剤を調製する工程は、前記水性成分を保持するリザーバに取付けられた又は取付け可能なコンテナから前記一定量の可溶性再水分補給剤を放出する工程を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項50】
前記リザーバは、カップ、ボトル、ブラダ、チューブ、箱、缶、袋、魔法びん、キャニスタ、軟質の可撓性パウチ、哺乳びん、蓋付き小児用カップ、再水分補給コンテナ、飲用ストロー型チューブ、又はオンデマンド飲用デバイスを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記リザーバは、患者が飲むように構成された飲み口を有する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記コンテナは、1回分又は複数回分の投与量の前記少なくとも1つの水分補給薬剤を貯蔵し、前記1回分又は複数回分の投与量が、前記水性成分中に個々に放出される、請求項34に記載の方法。
【請求項53】
前記水分補給流体を調製する工程は、検量された量の水分補給薬剤を、リザーバに保持された水性成分中に機械的に放出する工程を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項54】
前記検量された量の薬剤を機械的に放出する工程は、プッシャプレート又はバーを前進させることによって、ダイヤルを回転させることによって、又はブリスタ機構を押圧することによって達成される、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記水分補給流体を調製する工程は、測定された量の前記水分補給薬剤を、リザーバに保持された水性成分中に注ぐ工程を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項56】
前記水分補給薬剤は、粉末又は顆粒状固体を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項57】
前記水分補給薬剤は、溶解可能錠剤を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項58】
前記水分補給薬剤は、複数のカプセル封入ペレットを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項59】
前記水分補給薬剤は、液体又はゲルを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項60】
前記水分補給薬剤は、パウチ又は浸透性デバイス内に配置される、請求項34に記載の方法。
【請求項61】
前記水分補給薬剤は、制御された放出投与量を有する形態のユニットである、請求項34に記載の方法。
【請求項62】
前記水分補給薬剤は、電解質、再水分補給溶液、炭水化物、栄養素、運動能力向上サプリメント、薬物、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項63】
前記水分補給薬剤は電解質を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項64】
前記電解質は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの塩化物、重炭酸塩、リン酸塩、及び硫酸塩から成る群から選択される、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記水分補給薬剤は栄養素を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項66】
前記栄養素は、グルタミン、加水分解産物、ビタミン、無機質、タンパク質、アミノ酸又はアミノ酸の組み合わせ、ポリアミン、アルギニン、オリゴ糖、短鎖脂肪酸、酵素、可溶性繊維、植物化学物質、ピルブアミド、ピルビルアミノ酸、ピルビルアミノ酸のアミド、ピルビン酸塩、エステル、塩、構造脂質、脂肪、d−キロイノシトール、ラクトフェリン、魚油、酸味料、アスコルビン酸、抗酸化剤、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記水分補給薬剤は運動能力向上サプリメントを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項68】
前記運動能力向上サプリメントは、クレアチン、炭水化物、カフェイン、カルニチン、重炭酸塩、グリセロール抗酸化剤ビタミン、初乳、グルタミン、アミノ酸、イノシン、補酵素Q10、ハーブ、β−ヒドロキシ−β−メチルブチレート、クロム、コリン、GHB、硫酸バナジル、及びヒドロキシメチルブチレートから成る群から選択される、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記水分補給流体を調製する工程は、前記水分補給薬剤とともに香味剤を配置する工程を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項70】
経口投与する流体を変更するための方法であって、
患者の生体計測データを測定する工程と、
一定量の可溶性の有用な薬剤を水性成分と混合することによって、前記流体を調製する工程と、を含み、有用な薬剤の前記一定量は、患者の前記測定された生体計測データに基づいて選択されることを特徴とする方法。
【請求項71】
前記有用な薬剤は、前記水性成分を保持するように構成されたリザーバの上又はその中に取付けられた又は取付け可能なコンテナ内にある、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記リザーバは、カップ、ボトル、ブラダ、チューブ、箱、缶、袋、魔法びん、キャニスタ、軟質の可撓性パウチ、哺乳びん、蓋付き小児用カップ、再水分補給コンテナ、飲用ストロー型チューブ、又はオンデマンド飲用デバイスを含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記リザーバは、硬質材料、軟質材料、プラスチック、ガラス、アルミニウム、ステンレス鋼、ゴム、又はその組み合わせで構成される、請求項71に記載の方法。
【請求項74】
前記リザーバは、患者が飲むように構成された飲み口を含む、請求項71に記載の方法。
【請求項75】
前記有用な薬剤は、1回分又は複数回分の投与量の間に貯蔵され、前記1回分又は複数回分の投与量が、前記水性成分中に個々に放出される、請求項70に記載の方法。
【請求項76】
前記流体を調製する工程は、検量された量の前記有用な薬剤を、リザーバ内に保持された前記水性成分中に機械的に放出する工程を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項77】
前記検量された量の薬剤を機械的に放出する工程は、プッシャプレート又はバーを前進させる工程、ダイヤルを回転させる工程、又はブリスタ機構を押圧する工程を含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記流体を調製する工程は、測定された量の前記有用な薬剤を、前記リザーバに保持された前記水性成分内に注ぐ工程を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項79】
前記有用な薬剤は、粉末又は顆粒状固体を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項80】
前記有用な薬剤は、溶解可能錠剤を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項81】
前記有用な薬剤は、複数のカプセル封入ペレットを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項82】
前記有用な薬剤は、液体又はゲルを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項83】
前記有用な薬剤は、パウチ又は浸透性デバイス内に配置される請求項70に記載の方法。
【請求項84】
前記有用な薬剤が、制御された放出投与量を有する形態のユニットであることを特徴とする請求項70に記載の方法。
【請求項85】
前記有用な薬剤は、電解質、再水分補給溶液、炭水化物、栄養素、運動能力向上サプリメント、薬物、プロバイオティクス、診断剤、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項86】
前記有用な薬剤は電解質を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項87】
前記電解質は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの塩化物、重炭酸塩、リン酸塩、及び硫酸塩から成る群から選択される、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記有用な薬剤は炭水化物を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項89】
前記炭水化物は、ショ糖、グルコース、及びフルクトースから成る群から選択される単炭水化物を含む、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記炭水化物は、グルコースポリマー及びマルトデキストリンから成る群から選択される複合糖質を含む、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
前記有用な薬剤は栄養素を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項92】
前記栄養素は、グルタミン、加水分解産物、ビタミン、無機質、タンパク質、アミノ酸、アミノ酸の組み合わせ、ポリアミン、アルギニン、オリゴ糖、短鎖脂肪酸、酵素、可溶性繊維、植物化学物質、ピルブアミド、ピルビルアミノ酸、ピルビルアミノ酸のアミド、ピルビン酸塩、エステル、塩、構造脂質、脂肪、d−キロイノシトール、ラクトフェリン、魚油及び酸味料、アスコルビン酸、抗酸化剤、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記有用な薬剤は、運動能力向上サプリメントを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項94】
前記運動能力向上サプリメントは、クレアチン、炭水化物、カフェイン、カルニチン、重炭酸塩、グリセロール、抗酸化剤ビタミン、初乳、グルタミン、アミノ酸、イノシン、補酵素Q10、ハーブ、β−ヒドロキシ−β−メチルブチレート、クロム、コリン、GHB、硫酸バナジル、及びヒドロキシメチルブチレートから成る群から選択される、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記有用な薬剤は薬物を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項96】
前記薬物は、糖尿病状態のための薬物、化学療法剤、胃腸薬、制酸剤、抗生物質、プロバイオティックス薬、運動促進薬、生物活性ペプチド、抗ヒスタミン薬、抗感染症剤、抗生物質、抗ウイルス剤、抗尿路感染症薬、抗悪性腫瘍剤、自律神経作用薬、アドレナリン作用剤、骨格筋弛緩剤、血液形成薬、及び凝固薬、心血管性薬、中枢神経系作用剤、診断剤、電解質バランス剤、カロリーバランス剤、及び水バランス剤、酵素、鎮咳剤、去痰剤、粘液溶解剤、金化合物、ホルモン、合成代替品、平滑筋弛緩剤、H2ブロッカー、タガメット(登録商標)、軟度変更剤、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記有用な薬剤は、プロバイオティクスを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項98】
前記プロバイオティクスは、ラクトバチルスロイテリ、ラクトバチルスアシドフィラス、ラクトバチルスアニマリス、ラクトバチルスサリバリウス、及び宿主の胃腸管内の微生物バランスに影響を及ぼす生菌及び死菌食品サプリメントから成る群から選択される、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記有用な薬剤とともに香味剤を配置する工程を更に含む、請求項70に記載の方法。
【請求項100】
水性成分を収容する少なくとも1つのリザーバと、
可溶性の有用な薬剤を保持し、前記少なくとも1つのリザーバの上又はその中に取付けられた又は取付け可能な少なくとも1つのコンテナと、
患者の生体計測データを受信するように構成され、少なくとも1つの生体計測データタイプの関数として較正される第1の受信システムと、
受信した生体計測データを用いて前記リザーバに放出される前記薬剤の量を計算するプロセッサと、
前記量の薬剤を前記リザーバ内に放出し、経口投与のための混合物を形成するための送出システムと、を有する飲用システム。
【請求項101】
前記少なくとも1つのリザーバは、カップ、ボトル、ブラダ、チューブ、箱、缶、袋、魔法びん、キャニスタ、軟質の可撓性パウチ、哺乳びん、蓋付き小児用カップ、再水分補給コンテナ、飲用ストロー型チューブ、又はオンデマンド飲用デバイスを含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項102】
前記少なくとも1つのリザーバは、硬質材料、軟質材料、プラスチック、ガラス、アルミニウム、ステンレス鋼、ゴム、又はその組み合わせで構成される、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項103】
前記少なくとも1つのリザーバは、患者が飲むように構成された飲み口を有する、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項104】
前記少なくとも1つのコンテナは、前記リザーバ又は前記飲み口に取外し可能に取付けられる、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項105】
前記少なくとも1つのコンテナは、前記リザーバ又は前記飲み口と一体的に形成される、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項106】
前記少なくとも1つのコンテナは、前記少なくとも1つのリザーバ又は前記飲み口から取外される、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項107】
前記少なくとも1つのコンテナは、1回分又は複数回分の投与量の有用な薬剤を含み、前記1回分又は複数回分の投与量が、前記水性成分内に個々に放出される、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項108】
前記選択的に混合させる手段は、検量された量の前記有用な薬剤を小出しするように選択的に前進させられるプッシャプレート又はバーを含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項109】
前記選択的に混合させる手段は、測定された量の前記有用な薬剤を選択的に放出するように回転させられるダイヤルを含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項110】
前記選択的に混合させる手段は、機械的動作を含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項111】
前記選択的に混合させる手段は、測定された量の前記有用な薬剤を放出するために、孔あけ可能な材料が押圧されるブリスタ機構を含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項112】
前記有用な薬剤は、粉末顆粒状固体を含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項113】
前記有用な薬剤は、溶解可能錠剤を含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項114】
前記有用な薬剤は、複数のカプセル封入ペレットを含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項115】
前記有用な薬剤は、液体又はゲルを含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項116】
前記有用な薬剤は、パウチ又は浸透性デバイス内に配置される、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項117】
前記有用な薬剤は、制御放出剤形態のユニットである、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項118】
前記有用な薬剤は、電解質、再水分補給溶液、炭水化物、栄養素、運動能力向上サプリメント、薬物、プロバイオティクス、診断剤、及びその組み合わせから成る群から選択される、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項119】
前記有用な薬剤は電解質を含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項120】
前記電解質は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの塩化物、重炭酸塩、リン酸塩、及び硫酸塩から成る群から選択される、請求項119に記載の飲用システム。
【請求項121】
前記有用な薬剤は炭水化物を含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項122】
前記炭水化物は、ショ糖、グルコース、及びフルクトースから成る群から選択される単炭水化物を含む、請求項121に記載の飲用システム。
【請求項123】
前記炭水化物は、グルコースポリマー及びマルトデキストリンから成る群から選択される複合糖質を含む、請求項121に記載の飲用システム。
【請求項124】
前記有用な薬剤は栄養素を含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項125】
前記栄養素は、グルタミン、加水分解産物、ビタミン、無機質、タンパク質、アミノ酸、アミノ酸の組み合わせ、ポリアミン、アルギニン、オリゴ糖、短鎖脂肪酸、酵素、可溶性繊維、植物化学物質、ピルブアミド、ピルビルアミノ酸、ピルビルアミノ酸のアミド、ピルビン酸塩、エステル、塩、構造脂質、脂肪、d−キロイノシトール、ラクトフェリン、魚油、酸味料、アスコルビン酸、抗酸化剤、及びその組み合わせから成る群から選択される、請求項124に記載の飲用システム。
【請求項126】
前記有用な薬剤は、運動能力向上サプリメントを含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項127】
前記運動能力向上サプリメントは、クレアチン、炭水化物、カフェイン、カルニチン、重炭酸塩、グリセロール、抗酸化剤ビタミン、初乳、グルタミン、アミノ酸、イノシン、補酵素Q10、ハーブ、β−ヒドロキシ−β−メチルブチレート、クロム、コリン、GHB、硫酸バナジル、及びヒドロキシメチルブチレートから成る群から選択される、請求項126に記載の飲用システム。
【請求項128】
前記有用な薬剤は、薬物を含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項129】
前記薬物は、糖尿病状態のための薬物、化学療法剤、胃腸薬、制酸剤、抗生物質、プロバイオティックス薬、運動促進薬、生物活性ペプチド、抗ヒスタミン薬、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗尿路感染症薬、抗悪性腫瘍剤、自律神経作用薬、アドレナリン作用剤、骨格筋弛緩剤、血液形成薬、凝固薬、心血管性薬、中枢神経系作用剤、診断剤、電解質バランス剤、カロリーバランス剤、水バランス剤、酵素、鎮咳剤、去痰剤、粘液溶解剤、金化合物、ホルモン、合成代替品、平滑筋弛緩剤、H2ブロッカー、タガメット(登録商標)、軟度変更剤、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項128に記載の飲用システム。
【請求項130】
前記有用な薬剤は、プロバイオティクスを含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項131】
前記プロバイオティクスは、ラクトバチルスロイテリ、ラクトバチルスアシドフィラス、ラクトバチルスアニマリス、ラクトバチルスサリバリウス、及び宿主の胃腸管内の微生物バランスに影響を及ぼす生菌及び死菌食品サプリメントから成る群から選択される、請求項130に記載の飲用システム。
【請求項132】
前記有用な薬剤とともに香味剤が配置される、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項133】
前記第1の受信システムは、電子、化学、又は電気化学に基づく診断又は監視装置を含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項134】
前記生体計測データは、測定された流体のナトリウム濃度、測定された流体の浸透圧、流体中に少なくとも1つの分析物が存在するか存在しないこと、流体中の少なくとも1つの分析物の量又は濃度、及びこれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項135】
前記流体は、唾液又は口腔液を含む、請求項134に記載の飲用システム。
【請求項136】
前記流体は、汗、涙、息、尿、濾出液、浸出液、又は血液を含む、請求項134に記載の飲用システム。
【請求項137】
前記受信システムは、数値形式、定性形式、定量形式、又はこれらの任意の組み合わせをとるデータタイプの関数として較正される、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項138】
患者の嗜好データを受信するための第2の受信システムを更に含み、前記プロセッサは、前記受信した生体計測データ及び前記患者の嗜好データを用いて、前記リザーバに放出される前記少なくとも1つの有用な薬剤の量を計算する、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項139】
前記患者の嗜好データは、色、香味、又は前記少なくとも1つの有用な薬剤の種類を包含するか又は包含しないかを含む、請求項138に記載の飲用システム。
【請求項140】
付加的な患者のデータを受信するための第3の受信システムを更に含み、前記プロセッサは、前記受信した測定された生体計測データ、患者の嗜好データ、又は付加的な患者のデータを用いて、前記リザーバに放出される前記少なくとも1つの有用な薬剤の量を計算する、請求項138に記載の飲用システム。
【請求項141】
前記付加的な患者のデータは、1つ又はそれ以上の特定の医学的状態の存在、1つ又はそれ以上の特定の医学的状態の不存在、1つ又はそれ以上の特定の医学的状態の重症度、医学的処置の履歴、薬歴、行動データ、食事、液体摂取、電解質摂取、患者の生体計測データ、患者の生体計測データの傾向、体重、体重増加、体重減少、肥満度指数、身長、性別、年齢、人種、健康レベル、又は環境データを含む、請求項140に記載の飲用システム。
【請求項142】
前記受信システムは、手動入力された患者の生体計測データ、患者の嗜好データ、及び付加的な患者のデータを受信する、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項143】
前記受信システムは、患者の生体計測データ、患者の嗜好データ、及び付加的な患者のデータを電子的又は無線的に受信する、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項144】
前記プロセッサは、既知の患者平均値を用いて前記量を計算する、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項145】
前記プロセッサは、最小管理単位(SKU)の患者の選択を用いて前記量を計算する、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項146】
前記プロセッサは、前記送出システムを活性化する少なくとも1つの電子指令を生じさせる、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項147】
前記送出システムは、前記有用な薬剤を放出するドア、レバー、篩い又はシリンジ状デバイスを含む、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項148】
前記送出システムは、投与量の前記有用な薬剤を前記水性成分内に個々に放出することができる、請求項100に記載の飲用システム。
【請求項149】
前記送出システムは、前記量を一斉に、又は、長時間にわたって段階的に放出するように構成される、請求項100に記載の飲用システム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図10G】
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【図10H】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2008−516641(P2008−516641A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530095(P2007−530095)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/030146
【国際公開番号】WO2006/023985
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(507059691)リモート クリニカル ソリューションズ インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】