説明

経費清算システム、経費清算サーバ、経費清算方法、及び経費清算用プログラム

【課題】ICカード機能を有する社員証を利用して、経費清算業務における効率化と正確性の向上を図る。
【解決手段】社員証のICカード機能を利用して、社員の入退場履歴を管理し、外部組織が提供するサービスに対して社員証のICカード機能を使用した際に経費が発生した場合、外部組織の管理サーバに対して、社員証のICカード機能の使用状況を問い合わせ、社員の入退場履歴と、社員証のICカード機能の使用状況とを照合し、照合結果から業務利用かどうか判断し、業務利用であれば、経費を精算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経費清算システム、経費清算方法、及び経費清算用プログラムに関し、特にICカードを利用する経費清算システム、経費清算方法、及び経費清算用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、企業において、交通費の清算は、社員の手作業により行われているため、非効率である。
【0003】
また、交通費の請求は、社員の記憶による請求のため、請求内容の誤りや請求漏れの可能性がある。
【0004】
また、社員の不正請求(外出していないのに交通費を請求)の発見が困難という問題もある。
【0005】
すなわち、現状では、交通費の清算業務は、社員(人間)の能力(スキル)や良心(モラル)に依存しているのが実情である。
【0006】
なお、上記では交通費の清算を例に説明しているが、交通費以外の経費の清算についても同様である。
【0007】
また、近年、企業においては、社員証に、IC(Integrated Circuit:半導体集積回路)カードを使用する事例が増えている。ICカードを用いることで、企業側が社員の行動を電子的に把握することも可能になりつつある。
【0008】
関連する技術として、特開2007−293493号公報(特許文献1)に運行遅延情報通知システム及び運行遅延情報通知方法が開示されている。
この関連技術では、ゲート装置が、企業又はオフイスの入退場口に設置され、社員(利用者)の入退場時刻と社員番号を検出する。このゲート装置は、例えば利用者の社員番号が記録された入場証(例えば、非接触型ICカード型の社員証や身分証)から社員番号を読み取って入退場時刻と共に出力する。また、定期券と入場証(社員証)がいずれもICカードの場合は、これらを1枚のICカード(例えば、非接触型ICカード)で共用する。更に、利用者が実際に交通手段を利用して改札(ゲート装置)を通過したときに、その時間帯における遅延時間と、遅延が発生している路線名が遅延情報として、交通機関システムから勤務先の企業システムに通知される。
【0009】
【特許文献1】特開2007−293493号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、社員証として使用されるICカードの移動経路、経費のデータの活用により経費請求業務を半自動化する経費清算システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の経費清算システムは、身分証明証と、外部検出装置と、外部組織管理サーバと、入門ゲートと、入退場管理サーバと、経費管理サーバと、利用者端末と、経費清算サーバとを含む。身分証明証は、ICカード機能を有する。外部検出装置は、外部組織が提供するサービスに対するICカード機能の使用を検出する。外部組織管理サーバは、外部検出装置を介し、ICカード機能の使用履歴を管理する。入門ゲートは、所定のエリアの出入口に設けられ、ICカード機能を利用して、所定のエリアに対する身分証明証の入退場を検出する。入退場管理サーバは、入門ゲートを介し、身分証明証の入退場の履歴を管理する。経費管理サーバは、外部組織が提供するサービスに対するICカード機能の使用の計画を管理する。利用者端末は、身分証明証に対応するID(識別情報)を取得し、IDの通知と共に経費清算要求を行う。経費清算サーバは、ID及び経費清算要求に応じて、ICカード機能の使用履歴を参照し、ICカード機能の使用履歴に基づいて、ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得する、また、経費清算サーバは、ICカード機能の使用の計画を参照し、身分証明証の入退場の履歴を参照する。また、経費清算サーバは、ICカード機能の使用日時、使用場所、使用内容、ICカード機能の使用の計画、身分証明証の入退場の履歴に基づいて、ICカード機能の使用履歴が業務利用か私的利用かを判断する。経費清算サーバは、業務利用と判断した場合、ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、算出された経費を利用者端末に通知する。
【0012】
本発明の経費清算サーバは、ID検出手段と、外部サービス利用データ取得手段と、使用計画データ取得手段と、入退場データ取得手段と、経費算出手段とを具備する。ID検出手段は、利用者端末から、ICカード機能を有する身分証明証に対応するID(識別情報)と共に経費清算要求を受け取る。外部サービス利用データ取得手段は、ID及び経費清算要求に応じて、外部組織管理サーバと通信し、外部組織が提供するサービスにおけるICカード機能の使用履歴を参照する。使用計画データ取得手段は、外部組織が提供するサービスに対するICカード機能の使用の計画を参照する。入退場データ取得手段は、身分証明証がICカード機能を利用して、所定のエリアの出入口に設けられた入門ゲートを通過して、所定のエリアに対する入退場を行った日時を示す身分証明証の入退場の履歴を参照する。経費算出手段は、ICカード機能の使用履歴に基づいて、ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得し、ICカード機能の使用日時、使用場所、使用内容、ICカード機能の使用の計画、身分証明証の入退場の履歴に基づいて、ICカード機能の使用履歴が業務利用か私的利用かを判断し、業務利用と判断した場合、ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、算出された経費を利用者端末に通知する。例えば、ID検出手段は、ID検出部を示す。外部サービス利用データ取得手段は、移動区間データ取得部を示す。使用計画データ取得手段は、改札通過データ取得部を示す。入退場データ取得手段は、入門ゲート通過データ取得部を示す。経費算出手段は、交通費算出部を示す。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0013】
本発明の経費清算方法は、経費清算サーバにより実施される経費清算方法である。本発明の経費清算方法では、以下の処理手順を行う。まず、利用者端末から、ICカード機能を有する身分証明証に対応するID(識別情報)と共に経費清算要求を受け取る。また、ID及び経費清算要求に応じて、外部組織管理サーバと通信し、外部組織が提供するサービスにおけるICカード機能の使用履歴を参照する。また、ICカード機能の使用履歴に基づいて、ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得する。また、外部組織が提供するサービスに対するICカード機能の使用の計画を参照する。また、身分証明証がICカード機能を利用して、所定のエリアの出入口に設けられた入門ゲートを通過して、所定のエリアに対する入退場を行った日時を示す身分証明証の入退場の履歴を参照する。また、ICカード機能の使用日時、使用場所、使用内容、ICカード機能の使用の計画、身分証明証の入退場の履歴に基づいて、ICカード機能の使用履歴が業務利用か私的利用かを判断する。また、業務利用と判断した場合、ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、算出された経費を利用者端末に通知する。
【0014】
経費清算用プログラムは、以下の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムである。まず、利用者端末から、ICカード機能を有する身分証明証に対応するID(識別情報)と共に経費清算要求を受け取る。また、ID及び経費清算要求に応じて、外部組織管理サーバと通信し、外部組織が提供するサービスにおけるICカード機能の使用履歴を参照する。また、ICカード機能の使用履歴に基づいて、ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得する。また、外部組織が提供するサービスに対するICカード機能の使用の計画を参照する。また、身分証明証がICカード機能を利用して、所定のエリアの出入口に設けられた入門ゲートを通過して、所定のエリアに対する入退場を行った日時を示す身分証明証の入退場の履歴を参照する。また、ICカード機能の使用日時、使用場所、使用内容、ICカード機能の使用の計画、身分証明証の入退場の履歴に基づいて、ICカード機能の使用履歴が業務利用か私的利用かを判断する。また、業務利用と判断した場合、ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、算出された経費を利用者端末に通知する。
【発明の効果】
【0015】
経費清算業務における効率化と正確性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の経費清算システムは、IC(Integrated Circuit:半導体集積回路)カード10と、鉄道会社改札ゲート20と、鉄道会社管理サーバ30と、企業入門ゲート40と、企業入退場管理サーバ50と、交通費管理サーバ60と、交通費清算サーバ70と、従業員端末80を含む。
【0017】
ICカード10は、ICカード機能を有する社員証・会員証・学生証等の身分証明証であり、鉄道会社改札ゲート20や企業入門ゲート40を通過する際に、提示を求められる。具体的には、ICカード10は、鉄道会社改札ゲート20や企業入門ゲート40に設けられたICカード読取装置(リーダライタ)により、記憶しているデータが読み取られる。
【0018】
鉄道会社改札ゲート20と鉄道会社管理サーバ30は、鉄道会社ネットワーク100を介して接続されている。
【0019】
鉄道会社管理サーバ30と交通費清算サーバ70は、ネットワーク200を介して接続されている。
【0020】
企業入門ゲート40、企業入退場管理サーバ50、交通費管理サーバ60、交通費清算サーバ70、及び従業員端末80の各々は、企業内ネットワーク300を介して接続されている。
【0021】
ICカード10の例として、非接触型ICカードを想定している。なお、ICカード10は、接触型ICカードでも良い。また、ICカード10は、カードに限らず、ICチップやICタグが埋め込まれた物品でも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0022】
鉄道会社改札ゲート20及び企業入門ゲート40の例として、自動改札機等が考えられる。或いは、鉄道会社改札ゲート20及び企業入門ゲート40は、ICカード読取装置(リーダライタ)でも良い。企業入門ゲート40の場合、敷地や施設、部屋へ入退場(入退館、入退室等)する際に通過する門や扉の近傍に、ICカード読取装置(リーダライタ)が設置されていることが多い。すなわち、鉄道会社改札ゲート20及び企業入門ゲート40は、ICカード10のデータの読み取り機能と通信機能を有していれば良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0023】
鉄道会社管理サーバ30、企業入退場管理サーバ50、交通費管理サーバ60、及び交通費清算サーバ70の例として、PC(パソコン)、シンクライアントサーバ、ワークステーション、メインフレーム、スーパーコンピュータ等のコンピュータを想定している。従業員端末80の例として、PC(パソコン)、シンクライアント端末、ワークステーション、モバイルノートPC、携帯端末、カーナビ(カーナビゲーションシステム)、OA(Office Automation)機器、又は同様の無線通信機能を有する電子機器等が考えられる。なお、これらの装置は、車輌や船舶、航空機等の移動体に搭載されていても良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0024】
鉄道会社ネットワーク100、ネットワーク200、及び企業内ネットワーク300の例として、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless LAN)、ケーブルテレビ(CATV)回線、固定電話網、携帯電話網、WiMAX、3G(第3世代携帯電話)、専用線、IrDA(Infrared Data Association)、Bluetooth(登録商標)、シリアル通信回線等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0025】
なお、企業入退場管理サーバ50、交通費管理サーバ60、及び交通費清算サーバ70は、同一のサーバ装置でも良い。
【0026】
また、鉄道会社管理サーバ30、企業入退場管理サーバ50、交通費管理サーバ60、及び交通費清算サーバ70は、個別に、それぞれ異なる組織により管理されていても良い。例えば、鉄道会社管理サーバ30、企業入退場管理サーバ50、交通費管理サーバ60、及び交通費清算サーバ70は、鉄道会社や企業の関連企業(子会社等)、或いはインターネットサービスプロバイダ(ISP)やアプリケーションサービスプロバイダ(ASP)等の外部組織により管理されていても良い。
【0027】
特に、鉄道会社管理サーバ30、及び交通費清算サーバ70については、社会的信用度の高い組織が管理するようにすると好適である。この場合、社会的信用度の高い組織が、社会的信用度の低い組織に対して、本発明の経費清算システムを提供し、社会的信用度の低い組織における経費清算業務を代行するというサービスが考えられる。
【0028】
次に、本発明の経費清算システムの構成要素について詳細に説明する。
【0029】
ICカード10は、社員証にSuica(登録商標)用RFID(Radio Frequency Identification)を搭載したものである。社員証とSuica(登録商標)を一体化させることで、社員証とSuica(登録商標)のカードの2枚を保有することによるカード管理の手間やセキュリティ上の問題(紛失、混同)を回避することができる。
【0030】
Suica(登録商標)は、非接触型ICカードFeliCa(登録商標)の技術を用いたICカードである。Suica(登録商標)と同様の非接触型ICカードとして、PASMO(登録商標)やICOCA(登録商標)等が知られている。
【0031】
社員は、業務目的移動については、基本的に、ICカード10を用いて、JR(登録商標)や地下鉄等の交通機関を利用するものとする。また、社員は、定期使用時には、ICカード10を用いて、清算処理行為を行う。定期使用時とは、Suica(登録商標)を定期券としている際のSuica(登録商標)の使用時を指す。定期券の区間の料金は、定期券として精算するためである。
【0032】
なお、ICカード10は、Suica(登録商標)機能を搭載した携帯端末でも良い。例えば、モバイルSuica(登録商標)に、社員証としての機能及びデータと、Suica(登録商標)機能を搭載させることが考えられる。
【0033】
鉄道会社改札ゲート20は、ICカード10が通過した時間と場所を検出し、ICカード10が通過した時間と場所に関する情報(ICカード通過時間場所データ)を鉄道会社管理サーバ30に送信する。ICカード10が通過した時間に関する情報の例として、日時、年月日、曜日等が考えられる。ICカード10が通過した場所に関する情報の例として、鉄道会社改札ゲート20の識別情報や、位置情報、所在情報等が考えられる。
【0034】
企業入門ゲート40は、ICカード10が通過した時間と場所を検出し、ICカード10が通過した時間と場所に関する情報(ICカード通過時間場所データ)を企業入退場管理サーバ50に送信する。ICカード10が通過した時間に関する情報の例として、日時、年月日、曜日等が考えられる。ICカード10が通過した場所に関する情報の例として、企業入門ゲート40の識別情報や、位置情報、所在情報等が考えられる。
【0035】
なお、鉄道会社改札ゲート20及び企業入門ゲート40は、ICカード10が通過する際、ICカード10に記録されたデータに基づいて、ICカード10が正当なものであるかどうか(正当性)を判定し、ICカード10が正当なものであると判定した場合、敷地や施設、部屋への入退場を許可する。
【0036】
例えば、鉄道会社改札ゲート20は、ICカード10がSuica(登録商標)機能を持ち、必要なチャージ金額を有している場合、ICカード10が正当なものであると判定する。
【0037】
また、企業入門ゲート40は、ICカード10の保有者が入場を許可された社員である場合、ICカード10が正当なものであると判定する。
【0038】
このとき、企業入門ゲート40は、ICカード10に記録された社員のID(識別情報)、或いはICカード10のカード番号に対応付けられた社員のIDに基づいて、ICカード10の保有者が入場を許可された社員であると判定する。
【0039】
例えば、企業入退場管理サーバ50は、予めICカード10のカード番号と社員のIDを対応付けて格納しておく。企業入門ゲート40は、ICカード10からカード番号を読み取った際、企業入退場管理サーバ50に通知する。企業入退場管理サーバ50は、読み取られたカード番号と社員のIDが対応付けられているか判定し、対応付けられていれば、入場を許可された社員である旨の通知、又は通過を許可する指示を企業入門ゲート40に返す。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0040】
図2に示すように、鉄道会社管理サーバ30は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)31と、メモリ32と、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)33と、NIC(Network Interface Card:ネットワークインターフェースカード)34と、ICカード通過時間場所データ管理部35を備える。
【0041】
図3に示すように、企業入退場管理サーバ50は、CPU51と、メモリ52と、HDD53と、NIC54と、ICカード通過時間場所データ管理部55を備える。
【0042】
図4に示すように、交通費管理サーバ60は、CPU61と、メモリ62と、HDD63と、NIC64と、移動区間料金処理部65を備える。
を備える。
【0043】
図5に示すように、交通費清算サーバ70は、CPU71と、メモリ72と、HDD73と、NIC74と、ID検出部75と、移動区間データ取得部76と、改札通過データ取得部77と、入門ゲート通過データ取得部78と、交通費算出部79を備える。
【0044】
図6に示すように、従業員端末80は、CPU81と、メモリ82と、HDD83と、NIC84と、入力部85と、交通費清算処理部86と、出力部87を備える。
【0045】
CPU31、CPU51、CPU61、CPU71、及びCPU81は、コンピュータ内外の各装置の制御やデータの計算・加工を行い、メモリに記憶されたプログラムを実行したり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算・加工した上で、出力装置や記憶装置に出力したりする。CPU31、CPU51、CPU61、CPU71、及びCPU81の例として、マイクロプロセッサ(microprocessor)、又は同様の機能を有する半導体集積回路等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0046】
メモリ32、メモリ52、メモリ62、メモリ72、及びメモリ82は、CPUが直接読み書きできるRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、或いはフラッシュメモリ等の半導体記憶装置である。ここでは、メモリ32、メモリ52、メモリ62、メモリ72、及びメモリ82は、主記憶装置(メインメモリ)を示す。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0047】
HDD33、HDD53、HDD63、HDD73、及びHDD83は、コンピュータ内外でデータやプログラムを格納する補助記憶装置である。ここでは、HDD33、HDD53、HDD63、HDD73、及びHDD83は、外部記憶装置(ストレージ)を示す。なお、HDD33、HDD53、HDD63、HDD73、及びHDD83は、SSD(Solid State Drive)等のフラッシュメモリドライブでも良い。或いは、HDD33、HDD53、HDD63、HDD73、及びHDD83は、DVD(Digital Versatile Disk)やメモリカード等の記憶媒体(メディア)等でも良い。また、HDD33、HDD53、HDD63、HDD73、及びHDD83は、コンピュータ本体に内蔵された記憶装置に限らず、周辺機器(外付けHDD等)や外部のサーバ(ストレージサーバ等)に設置された記憶装置でも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0048】
NIC34、NIC54、NIC64、NIC74、及びNIC84は、ネットワークを介して、外部とデータの送受信を行うための通信装置である。ここでは、NIC34は、鉄道会社ネットワーク100を介して、鉄道会社改札ゲート20に接続され、ネットワーク200を介して、交通費清算サーバ70に接続される。また、NIC54、NIC64、NIC74、及びNIC84は、企業内ネットワーク300を介して、相互に接続されている。NIC34、NIC54、NIC64、NIC74、及びNIC84の例として、ネットワークアダプタや、アンテナ、接続口(コネクタ)等の通信ポート等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0049】
ICカード通過時間場所データ管理部35は、鉄道会社改札ゲート20から、ICカード10が通過した時間と場所に関する情報(ICカード通過時間場所データ)を取得する。ここでは、ICカード通過時間場所データ管理部35は、NIC34を介して、鉄道会社改札ゲート20から、ICカード10が通過した時間と場所に関する情報(ICカード通過時間場所データ)を取得し、HDD33に格納する。
【0050】
ICカード通過時間場所データ管理部55は、企業入門ゲート40から、ICカード10が通過した時間と場所に関する情報(ICカード通過時間場所データ)を取得する。ここでは、ICカード通過時間場所データ管理部55は、NIC54を介して、企業入門ゲート40から、ICカード10が通過した時間と場所に関する情報(ICカード通過時間場所データ)を取得し、HDD53に格納する。
【0051】
移動区間料金処理部65は、社員の通勤区間と出張区間に関するデータを管理する。ここでは、移動区間料金処理部65は、企業に所属する全社員の通勤区間と出張区間に関するデータを収集し、収集されたデータをHDD63に格納する。また、移動区間料金処理部65は、交通費清算サーバ70からの読み出し要求に応じて、HDD63に格納された全社員の通勤区間と出張区間に関するデータの中から、読み出し要求と共に受け取った社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータを読み出し、NIC64を介して、読み出されたデータを交通費清算サーバ70に送信する。
【0052】
ID検出部75は、NIC74を介して、従業員端末80から、交通費清算要求と共に社員のIDを受信し、受信された社員のIDに対する認証を行う。社員のIDは、ICカード10のカード番号でも良い。ここでは、ID検出部75は、複数の社員のIDが登録されたデータリストを参照し、当該社員のIDが登録されているか検索する。このデータリストは、交通費清算の対象となる社員のIDを登録したものであり、予めHDD73に格納されている。データリストは、当該企業の全社員のIDを登録したものでも良い。ID検出部75は、データリストの中から、社員のIDを検出した場合、社員のIDが正規のものであると判定する。
【0053】
移動区間データ取得部76は、NIC74を介して、交通費管理サーバ60から、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータを読み出す。なお、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータは、ICカード10の使用(ICカード機能によるサービス代金の支払い等)の計画(予定)を示す。通勤区間は、社員の通常の通勤の際の移動区間である。すなわち、通勤区間は、社員の定期券の区間である。出張区間は、社員の実際の移動区間である。例えば、出張区間は、社員の自宅や企業の最寄り駅から出張先(顧客企業等)の最寄り駅までの区間である。ここでは、移動区間データ取得部76は、NIC74を介し、交通費管理サーバ60に対して、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータの読み出しを要求する。このとき、移動区間データ取得部76は、NIC74を介して、読み出し要求と共に、社員のIDを交通費管理サーバ60に通知する。
【0054】
改札通過データ取得部77は、NIC74を介して、鉄道会社管理サーバ30から、社員のIDに対応する当該社員の改札通過データ(ICカード通過時間場所データ)を読み出す。通常、鉄道会社管理サーバ30は、ICカード10の識別情報に基づいて各カードのデータを管理していると考えられ、社員のIDを認識できないと考えられる。ここでは、改札通過データ取得部77は、社員のIDに対応するICカード10の識別情報を取得し、鉄道会社管理サーバ30に対して、ICカード10の識別情報に対応する改札通過データの読み出しを要求する。このとき、改札通過データ取得部77は、読み出し要求と共に、ICカード10の識別情報を鉄道会社管理サーバ30に通知する。なお、改札通過データ取得部77は、予めHDD73や交通費管理サーバ60に格納された社員のIDとICカード10の識別情報の対応表を参照するようにしても良い。或いは、改札通過データ取得部77は、従業員端末80から社員のIDを取得する際、社員のIDとICカード10の識別情報の組を取得するようにしても良い。
【0055】
入門ゲート通過データ取得部78は、NIC74を介して、企業入退場管理サーバ50から、社員のIDに対応する当該社員の入門ゲート通過データ(ICカード通過時間場所データ)を読み出す。ここでは、入門ゲート通過データ取得部78は、NIC74を介し、企業入退場管理サーバ50に対して、社員のIDに対応する入門ゲート通過データの読み出しを要求する。このとき、入門ゲート通過データ取得部78は、読み出し要求と共に、社員のIDを企業入退場管理サーバ50に通知する。
【0056】
交通費算出部79は、社員のIDに対応する当該社員の改札通過データ(ICカード通過時間場所データ)から、移動区間情報、移動料金情報、改札通過時間情報、及び場所情報を取得する。また、交通費算出部79は、社員のIDに対応する当該社員の入門ゲート通過データ(ICカード通過時間場所データ)から、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報を取得する。交通費算出部79は、これらの取得された各情報と、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータに基づいて、業務利用か私的利用かを判断し、業務利用と判断した場合、業務利用と判断された移動区間の交通費を算出する。
【0057】
ここでは、交通費算出部79は、改札通過時間情報、及び場所情報が、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報と矛盾しないかどうか判定する。また、交通費算出部79は、移動区間情報、移動料金情報、及び改札通過時間情報が、社員のIDに対応する当該社員の出張区間に関するデータに適うかどうか判定する。交通費算出部79は、改札通過時間情報、及び場所情報が、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報と矛盾せず、移動区間情報、移動料金情報、及び改札通過時間情報が、社員のIDに対応する当該社員の出張区間に関するデータに適うと判定した場合、業務利用と判断し、業務利用と判断された移動区間の交通費を算出する。
【0058】
入力部85は、社員からの交通費清算の操作及びデータ入力を受け付ける。なお、入力部85は、ICカード10を読み取り、ICカード10から社員のIDを取得できると好適である。
【0059】
交通費清算処理部86は、NIC84を介して、交通費清算サーバ70へ、交通費清算要求を送信する。ここでは、従業員端末80は、入力部85を介して、ICカード10から社員のIDを取得し、交通費清算サーバ70へ、交通費清算要求と共に、社員のIDを送信する。このとき、交通費清算要求に社員のIDが含まれていると好適である。社員のIDは、ICカード10のカード番号でも良い。また、交通費清算処理部86は、NIC84を介して、交通費清算サーバ70により算出された交通費(清算費用)に関するデータを受け取り、出力部87に出力する。このとき、交通費清算処理部86は、NIC84を介して、社員が算出された交通費(清算費用)を確認した旨を、交通費清算サーバ70に通知するようにしても良い。
【0060】
出力部87は、交通費清算サーバ70により算出された交通費(清算費用)に関するデータを出力する。ここでは、出力部87は、算出された交通費(清算費用)に関するデータを表示する。社員は、表示された内容を参照して確認する。
【0061】
なお、ICカード通過時間場所データ管理部35、ICカード通過時間場所データ管理部55、移動区間料金処理部65、ID検出部75、移動区間データ取得部76、改札通過データ取得部77、入門ゲート通過データ取得部78、交通費算出部79、及び交通費清算処理部86の各々は、コンピュータに搭載される拡張ボードでも良い。或いは、各々の機能をコンピュータやCPUに実行させるためのプログラムでも良い。この場合、当該プログラムは、記憶装置や記憶媒体に格納することも可能である。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0062】
入力部85の例として、キーボードやキーパッド、画面上のキーパッド、タッチパネル(touch panel)、タブレット(tablet)、又はICチップや記憶媒体(メディア)等の読取装置等が考えられる。或いは、入力部85は、外部の入力装置や記憶装置から情報を取得するためのインターフェース(I/F:interface)でも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0063】
出力部87の例として、LCD(液晶ディスプレイ)やPDP(プラズマディスプレイ)、有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display)等の表示装置、又は、表示内容を壁やスクリーンに投影するプロジェクタ等の映写装置、表示内容を用紙等に印刷するプリンタ等の印刷装置等が考えられる。或いは、出力部87は、外部の表示装置や記憶装置に情報を出力するためのインターフェース(I/F:interface)でも良い。すなわち、出力部87は、何らかの出力装置であれば良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0064】
図7A、図7Bを参照して、経費清算システムの全体の動作について説明する。
【0065】
(1)ステップS101
鉄道会社改札ゲート20は、ICカード10が通過した際に、通過した時間と場所を検出し、ICカード10が通過した時間と場所に関する情報(ICカード通過時間場所データ)を鉄道会社管理サーバ30に送信する。
【0066】
(2)ステップS102
鉄道会社管理サーバ30は、ICカード通過時間場所データを受信し、蓄積する。ここでは、鉄道会社管理サーバ30は、ICカード通過時間場所データをHDD33に格納する。
【0067】
(3)ステップS103
企業入門ゲート40は、ICカード10が通過した際に、通過した時間と場所を検出し、ICカード10が通過した時間と場所に関する情報(ICカード通過時間場所データ)を企業入退場管理サーバ50に送信する。
【0068】
(4)ステップS104
企業入退場管理サーバ50は、ICカード通過時間場所データを受信し、蓄積する。ここでは、企業入退場管理サーバ50は、ICカード通過時間場所データをHDD33に格納する。
【0069】
(5)ステップS105
従業員端末80は、交通費清算サーバ70へ、交通費清算要求を送信する。ここでは、従業員端末80は、ICカード10から社員のIDを取得し、交通費清算サーバ70へ、交通費清算要求と共に、社員のIDを送信する。このとき、交通費清算要求に社員のIDが含まれていると好適である。社員のIDは、ICカード10のカード番号でも良い。
【0070】
従業員端末80は、交通費清算要求を送信する際に、社員のIDの入力、又はICカード10の提示(読取)を要求し、社員のIDを取得した場合、交通費清算要求を送信するようにしても良い。或いは、従業員端末80は、起動時に、社員のIDの入力、又はICカード10の提示(読取)を要求し、社員のIDを取得した場合、起動するようにしても良い。起動時とは、従業員端末80自体の起動時や、交通費清算用のアプリケーションソフトの起動時を示す。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0071】
なお、交通費清算サーバ70は、定期的(1回/月)に、各社員の従業員端末80へ、ICカード10の移動データ(使用交通機関、区間、料金)を通知し、業務利用か私的利用かを確認するようにしても良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0072】
また、社員は、従業員端末80上で、業務利用か私的利用かをチェック(確認)し、交通費清算業務を行うようにしても良い。このとき、従業員端末80は、図8に示すような入力画面イメージを表示し、社員により、業務利用か私的利用かをチェック(確認)された後、チェックの結果に基づいて、交通費清算サーバ70へ交通費清算要求を送信する。ここでは、出力部87は、表示装置であり、図8に示すような入力画面イメージを表示するものとする。社員は、入力画面イメージを参照し、入力部85を用いて、業務利用か私的利用かをチェック(確認)する。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0073】
(6)ステップS106
交通費清算サーバ70は、交通費清算要求と共に受信した社員のIDに対する認証を行う。社員のIDは、ICカード10のカード番号でも良い。ここでは、交通費清算サーバ70は、複数の社員のIDが登録されたデータリストを参照し、当該社員のIDが登録されているか検索する。このデータリストは、交通費清算の対象となる社員のIDを登録したものである。データリストは、当該企業の全社員のIDを登録したものでも良い。交通費清算サーバ70は、データリストの中から、社員のIDを検出した場合、社員のIDが正規のものであると判定する。
【0074】
(7)ステップS107
交通費清算サーバ70は、認証の結果、社員のIDが正規のものであると判定した場合、交通費管理サーバ60から、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータを読み出す。なお、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータは、ICカード10の使用(ICカード機能によるサービス代金の支払い等)の計画(予定)を示す。通勤区間は、社員の通常の通勤の際の移動区間である。すなわち、通勤区間は、社員の定期券の区間である。出張区間は、社員の実際の移動区間である。例えば、出張区間は、社員の自宅や企業の最寄り駅から出張先(顧客企業等)の最寄り駅までの区間である。ここでは、交通費管理サーバ60は、全社員の通勤区間と出張区間に関するデータを記憶しているものとする。交通費清算サーバ70は、交通費管理サーバ60に対して、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータの読み出しを要求する。このとき、交通費清算サーバ70は、読み出し要求と共に、社員のIDを交通費管理サーバ60に通知する。
【0075】
(8)ステップS108
交通費管理サーバ60は、交通費清算サーバ70に対して、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータを送信する。ここでは、交通費管理サーバ60は、交通費清算サーバ70からの読み出し要求に応じて、全社員の通勤区間と出張区間に関するデータの中から、読み出し要求と共に受け取った社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータを読み出し、読み出されたデータを交通費清算サーバ70に送信する。
【0076】
(9)ステップS109
交通費清算サーバ70は、鉄道会社管理サーバ30から、社員のIDに対応する当該社員の改札通過データ(ICカード通過時間場所データ)を読み出す。通常、鉄道会社管理サーバ30は、ICカード10の識別情報に基づいて各カードのデータを管理していると考えられ、社員のIDを認識できないと考えられる。ここでは、交通費清算サーバ70は、社員のIDに対応するICカード10の識別情報を取得し、鉄道会社管理サーバ30に対して、ICカード10の識別情報に対応する改札通過データの読み出しを要求する。このとき、交通費清算サーバ70は、読み出し要求と共に、ICカード10の識別情報を鉄道会社管理サーバ30に通知する。
【0077】
交通費清算サーバ70は、事前に作成された社員のIDとICカード10の識別情報の対応表を保有していても良い。また、交通費清算サーバ70は、交通費管理サーバ60に格納された社員のIDとICカード10の識別情報の対応表を参照するようにしても良い。また、交通費清算サーバ70は、従業員端末80から社員のIDを取得する際、社員のIDとICカード10の識別情報の組を取得するようにしても良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0078】
なお、鉄道会社管理サーバ30が社員のIDを認識できる場合、交通費清算サーバ70は、社員のIDを鉄道会社管理サーバ30に通知するようにしても良い。
【0079】
(10)ステップS110
鉄道会社管理サーバ30は、交通費清算サーバ70に対して、社員のIDに対応する当該社員の改札通過データを送信する。ここでは、鉄道会社管理サーバ30は、交通費清算サーバ70からの読み出し要求に応じて、蓄積されたICカード通過時間場所データの中から、読み出し要求と共に受け取ったICカード10の識別情報に対応する改札通過データを読み出し、読み出されたデータを交通費清算サーバ70に送信する。
【0080】
なお、予め鉄道会社管理サーバ30から交通費管理サーバ60へICカード通過時間場所データが転送されている場合、交通費清算サーバ70は、鉄道会社管理サーバ30ではなく、交通費管理サーバ60から、社員のIDに対応する当該社員の改札通過データを読み出すことも可能である。このとき、鉄道会社管理サーバ30は、企業の交通費管理サーバ60へ、蓄積されたICカード通過時間場所データのうち、当該企業の社員に関係のあるデータを転送する。ここでは、鉄道会社管理サーバ30は、交通費管理サーバ60等から、事前に当該企業の全社員のICカード10の識別情報を取得し、当該企業の全社員のICカード10の識別情報に基づいて、HDD33に格納されたICカード通過時間場所データのうち、当該企業の社員に関係のあるデータを抽出し、抽出されたデータを交通費管理サーバ60に送信する。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0081】
(11)ステップS111
交通費清算サーバ70は、企業入退場管理サーバ50から、社員のIDに対応する当該社員の入門ゲート通過データ(ICカード通過時間場所データ)を読み出す。ここでは、交通費清算サーバ70は、企業入退場管理サーバ50に対して、社員のIDに対応する入門ゲート通過データの読み出しを要求する。このとき、交通費清算サーバ70は、読み出し要求と共に、社員のIDを企業入退場管理サーバ50に通知する。
【0082】
(12)ステップS112
企業入退場管理サーバ50は、交通費清算サーバ70に対して、社員のIDに対応する当該社員の入門ゲート通過データを送信する。ここでは、企業入退場管理サーバ50は、交通費清算サーバ70からの読み出し要求に応じて、蓄積されたICカード通過時間場所データの中から、読み出し要求と共に受け取った社員のIDに対応する入門ゲート通過データを読み出し、読み出されたデータを交通費清算サーバ70に送信する。
【0083】
(13)ステップS113
交通費清算サーバ70は、社員のIDに対応する当該社員の改札通過データ(ICカード通過時間場所データ)から、移動区間情報、移動料金情報、改札通過時間情報、及び場所情報を取得する。また、交通費清算サーバ70は、社員のIDに対応する当該社員の入門ゲート通過データ(ICカード通過時間場所データ)から、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報を取得する。交通費清算サーバ70は、これらの取得された各情報と、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間と出張区間に関するデータに基づいて、業務利用か私的利用かを判断し、業務利用と判断した場合、業務利用と判断された移動区間の交通費を算出する。
【0084】
ここでは、交通費清算サーバ70は、改札通過時間情報、及び場所情報が、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報と矛盾しないかどうか判定する。また、交通費清算サーバ70は、移動区間情報、移動料金情報、及び改札通過時間情報が、社員のIDに対応する当該社員の出張区間に関するデータに適うかどうか判定する。交通費清算サーバ70は、改札通過時間情報、及び場所情報が、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報と矛盾せず、移動区間情報、移動料金情報、及び改札通過時間情報が、社員のIDに対応する当該社員の出張区間に関するデータに適うと判定した場合、業務利用と判断し、業務利用と判断された移動区間の交通費を算出する。
【0085】
このとき、交通費清算サーバ70は、社員のIDに対応する当該社員の出張区間に関するデータと、移動区間情報を照合し、業務利用か私的利用かを判断するようにしても良い。また、交通費清算サーバ70は、社員のIDに対応する当該社員の通勤区間に関するデータと、移動区間情報を照合し、移動区間に通勤区間が含まれている場合、移動区間から通勤区間を除外して交通費を算出するようにしても良い。
【0086】
(14)ステップS114
交通費清算サーバ70は、社員のIDに対応する当該社員の従業員端末80に対して、算出された交通費(清算費用)に関するデータを送付する。
【0087】
(15)ステップS115
従業員端末80は、算出された交通費(清算費用)に関するデータを受け取り、出力する。ここでは、社員は、従業員端末80を用いて、算出された交通費(清算費用)に関するデータを表示し、表示された内容を参照して確認する。社員が算出された交通費(清算費用)を確認した後、企業は、社員の交通費を確定し、社員へ支払いを行う。
【0088】
このとき、従業員端末80は、社員が算出された交通費(清算費用)を確認した旨を、交通費清算サーバ70に通知するようにしても良い。交通費清算サーバ70は、社員が算出された交通費(清算費用)を確認した旨の通知に応じて、社員の交通費を確定し、電子決済により社員へ支払いを行う。
【0089】
次に、本発明の経費清算システムの活用例について説明する。
【0090】
通常、各社員は会社の入退場ゲート通過の前後(入場前、退場後)に、交通機関を利用するため、社員証の入退場データとSuica(登録商標)使用履歴データを時間データでチェックし、社員の行動管理を行い、営業部門の外出率の確認や、他の管理目的に活用することができる。
【0091】
この場合、交通費清算サーバ70は、営業部門の外出率を算出し、社員の行動管理を行うために必要な情報を、営業部門等の部門長の従業員端末80へ通知する。例えば、交通費清算サーバ70は、社員証の入退場の時刻データとSuica(登録商標)の通過時間データから、外出と想定される回数を算出し、毎月、営業部門等の部門長の従業員端末80へ通知するようにしても良い。部門長は、その回数の増減状況を部下の指導に活用することができる。
【0092】
以上のように、本発明では、社員証にSuica(登録商標)機能を搭載することにより、経費清算業務の効率化と正確性向上を図る。
【0093】
本発明を適用することで、社員証の入退場データとSuica(登録商標)の交通経路データの突合せ(照会)により社員の行動管理(営業部門の各員の外出率の算出/確認等)を行うことが可能になる。
【0094】
本発明では、Suica(登録商標)が使用された際の移動経路、交通費のデータの活用により、交通費請求業務を半自動化する。また、本発明では、上記データの活用により、請求漏れ、不正請求を防止する。
【0095】
社員は、社員証、Suica(登録商標)の共有化により、保有カード枚数を軽減できる。
【0096】
なお、ここでは、鉄道を例に説明してきたが、他の交通機関や有料施設(公共施設、宿泊施設、有料駐車場等)に対しても応用して適用することができる。この場合、本発明の説明において、鉄道を、車輌、船舶、航空機、又は有料施設に読み替えても良い。この場合、鉄道会社を、それぞれの交通機関や有料施設の運営組織に読み替える。例えば、バスやタクシー等の車輌の場合、車輌に搭載されたICカード読取装置(リーダライタ)やハンディターミナル等が鉄道会社改札ゲート20に相当する。また、船舶や航空機、有料施設の場合、チケット販売/発券窓口や受付、乗船/搭乗口等の入場ゲートに設置されたICカード読取装置(リーダライタ)が鉄道会社改札ゲート20に相当する。
【0097】
また、社員証は一例に過ぎず、実際には、学生証、会員証、免許証、パスポート、その他の身分証明証でも良い。
【0098】
また、Suica(登録商標)は一例に過ぎず、実際には、Suica(登録商標)と同様/類似のICカードや、他の電子マネーでも良い。
【0099】
更に、ここでは、企業を例に説明しているが、実際には、企業に限らず、学校や、公的機関、組合、団体、事務所、その他の組織においても、実施可能である。
【0100】
また、交通費に限らず、商品購入費、飲食費、手数料、その他のサービス代金を対象とすることも考えられる。この場合、店舗等のレジカウンタや窓口に設置されたICカード読取装置(リーダライタ)やPOS(Point of Sale)端末、ハンディターミナル等が鉄道会社改札ゲート20に相当する。なお、ICカード10を用いて、オンラインショッピング等のインターネット上のサービスを利用した場合には、サービスの利用時、又は代金の支払いの際に、ICカード10の読み取りに使用されたICカード読取装置(リーダライタ)が鉄道会社改札ゲート20に相当する。
【0101】
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、実際には、上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】図1は、本発明の経費清算システムの構成例を示す図である。
【図2】図2は、鉄道会社管理サーバの構成例を示す図である。
【図3】図3は、企業入退場管理サーバの構成例を示す図である。
【図4】図4は、交通費管理サーバの構成例を示す図である。
【図5】図5は、交通費清算サーバの構成例を示す図である。
【図6】図6は、従業員端末の構成例を示す図である。
【図7A】図7Aは、本発明の経費清算システムの全体の動作を示すシーケンス図である。
【図7B】図7Bは、本発明の経費清算システムの全体の動作を示すシーケンス図である。
【図8】図8は、入力画面イメージの例を示す図である。
【符号の説明】
【0103】
10… IC(Integrated Circuit:半導体集積回路)カード
20… 鉄道会社改札ゲート
30… 鉄道会社管理サーバ
31… CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)
32… メモリ
33… HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)
34… NIC(Network Interface Card:ネットワークインターフェースカード)
35… ICカード通過時間場所データ管理部
40… 企業入門ゲート
50… 企業入退場管理サーバ
51… CPU
52… メモリ
53… HDD
54… NIC
55… ICカード通過時間場所データ管理部
60… 交通費管理サーバ
61… CPU
62… メモリ
63… HDD
64… NIC
65… 移動区間料金処理部
70… 交通費清算サーバ
71… CPU
72… メモリ
73… HDD
74… NIC
75… ID検出部
76… 移動区間データ取得部
77… 改札通過データ取得部
78… 入門ゲート通過データ取得部
79… 交通費算出部
80… 従業員端末
81… CPU
82… メモリ
83… HDD
84… NIC
85… 入力部
86… 交通費清算処理部
87… 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICカード機能を有する身分証明証と、
外部組織が提供するサービスに対する前記ICカード機能の使用を検出する外部検出装置と、
前記外部検出装置を介し、前記ICカード機能の使用履歴を管理する外部組織管理サーバと、
所定のエリアの出入口に設けられ、前記ICカード機能を利用して、前記所定のエリアに対する前記身分証明証の入退場を検出する入門ゲートと、
前記入門ゲートを介し、前記身分証明証の入退場の履歴を管理する入退場管理サーバと、
前記外部組織が提供するサービスに対する前記ICカード機能の使用の計画を管理する経費管理サーバと、
前記身分証明証に対応するID(識別情報)を取得し、前記IDの通知と共に経費清算要求を行う利用者端末と、
前記ID及び前記経費清算要求に応じて、前記ICカード機能の使用履歴を参照し、前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得し、前記ICカード機能の使用の計画を参照し、前記身分証明証の入退場の履歴を参照し、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、使用内容、前記ICカード機能の使用の計画、前記身分証明証の入退場の履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用履歴が業務利用か私的利用かを判断し、業務利用と判断した場合、前記ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、前記算出された経費を前記利用者端末に通知する
経費清算サーバと
を含む
経費清算システム。
【請求項2】
請求項1に記載の経費清算システムであって、
前記経費清算サーバは、前記ID及び前記経費清算要求に応じて、前記外部組織管理サーバに対し、前記ICカード機能の使用履歴の参照を要求し、前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得し、前記経費管理サーバに対し、前記ICカード機能の使用の計画の参照を要求し、前記ICカード機能の使用日時及び使用場所が、前記身分証明証の入退場の履歴と矛盾しないかどうか判定し、前記入退場管理サーバに対し、前記身分証明証の入退場の履歴の参照を要求し、前記ICカード機能の使用日時及び使用内容が、前記ICカード機能の使用の計画に適うかどうか判定し、前記ICカード機能の使用日時及び使用場所が、前記身分証明証の入退場の履歴と矛盾せず、前記ICカード機能の使用日時及び使用内容が、前記ICカード機能の使用の計画に適うと判定した場合、業務利用と判断し、前記ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、前記算出された経費を前記利用者端末に通知する
経費清算システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の経費清算システムであって、
前記外部検出装置は、鉄道会社改札ゲートに設けられ、前記身分証明証が通過した際に、前記ICカード機能を利用して、前記身分証明証が通過した時間と場所を検出し、前記身分証明証が通過した時間と場所に関するICカード通過時間場所データを前記外部組織管理サーバに送信し、
前記経費管理サーバは、前記身分証明証の所有者の通勤区間と出張区間に関するデータを記憶し、
前記経費清算サーバは、前記ICカード通過時間場所データから、移動区間情報、移動料金情報、改札通過時間情報、及び場所情報を取得し、前記身分証明証の入退場の履歴から、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報を取得し、前記取得された各情報、及び前記所有者の通勤区間と出張区間に関するデータに基づいて、業務利用か私的利用かを判断し、業務利用と判断した場合、業務利用と判断された移動区間の交通費を算出し、前記算出された交通費を前記利用者端末に通知する
経費清算システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の経費清算システムであって、
前記経費清算サーバは、前記身分証明証の入退場の履歴、及び前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記所定のエリア外への外出と想定される回数を算出し、所定の相手の通信装置へ通知し、前記身分証明証の所有者の行動管理を行う
経費清算システム。
【請求項5】
利用者端末から、ICカード機能を有する身分証明証に対応するID(識別情報)と共に経費清算要求を受け取るID検出手段と、
前記ID及び前記経費清算要求に応じて、外部組織管理サーバと通信し、外部組織が提供するサービスにおける前記ICカード機能の使用履歴を参照する外部サービス利用データ取得手段と、
前記外部組織が提供するサービスに対する前記ICカード機能の使用の計画を参照する使用計画データ取得手段と、
前記身分証明証が前記ICカード機能を利用して、所定のエリアの出入口に設けられた入門ゲートを通過して、前記所定のエリアに対する入退場を行った日時を示す前記身分証明証の入退場の履歴を参照する入退場データ取得手段と、
前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得し、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、使用内容、前記ICカード機能の使用の計画、前記身分証明証の入退場の履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用履歴が業務利用か私的利用かを判断し、業務利用と判断した場合、前記ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、前記算出された経費を前記利用者端末に通知する経費算出手段と
を具備する
経費清算サーバ。
【請求項6】
請求項5に記載の経費清算サーバであって、
前記経費算出手段は、前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得し、前記ICカード機能の使用日時及び使用場所が、前記身分証明証の入退場の履歴と矛盾しないかどうか判定し、前記ICカード機能の使用日時及び使用内容が、前記ICカード機能の使用の計画に適うかどうか判定し、前記ICカード機能の使用日時及び使用場所が、前記身分証明証の入退場の履歴と矛盾せず、前記ICカード機能の使用日時及び使用内容が、前記ICカード機能の使用の計画に適うと判定した場合、業務利用と判断し、前記ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、前記算出された経費を前記利用者端末に通知する
経費清算サーバ。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の経費清算サーバであって、
前記外部サービス利用データ取得手段は、前記外部組織管理サーバと通信し、前記身分証明証が鉄道会社改札ゲートを通過した時間と場所に関するICカード通過時間場所データを参照し、
前記使用計画データ取得手段は、前記身分証明証の所有者の通勤区間と出張区間に関するデータを参照し、
前記経費算出手段は、前記ICカード通過時間場所データから、移動区間情報、移動料金情報、改札通過時間情報、及び場所情報を取得し、前記身分証明証の入退場の履歴から、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報を取得し、前記取得された各情報、及び前記所有者の通勤区間と出張区間に関するデータに基づいて、業務利用か私的利用かを判断し、業務利用と判断した場合、業務利用と判断された移動区間の交通費を算出し、前記算出された交通費を前記利用者端末に通知する
経費清算サーバ。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれか一項に記載の経費清算サーバであって、
前記経費算出手段は、前記身分証明証の入退場の履歴、及び前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記所定のエリア外への外出と想定される回数を算出し、所定の相手の通信装置へ通知し、前記身分証明証の所有者の行動管理を行う
経費清算サーバ。
【請求項9】
経費清算サーバにより実施される経費清算方法であって、
利用者端末から、ICカード機能を有する身分証明証に対応するID(識別情報)と共に経費清算要求を受け取るステップと、
前記ID及び前記経費清算要求に応じて、外部組織管理サーバと通信し、外部組織が提供するサービスにおける前記ICカード機能の使用履歴を参照するステップと、
前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得するステップと、
前記外部組織が提供するサービスに対する前記ICカード機能の使用の計画を参照するステップと、
前記身分証明証が前記ICカード機能を利用して、所定のエリアの出入口に設けられた入門ゲートを通過して、前記所定のエリアに対する入退場を行った日時を示す前記身分証明証の入退場の履歴を参照するステップと、
前記ICカード機能の使用日時、使用場所、使用内容、前記ICカード機能の使用の計画、前記身分証明証の入退場の履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用履歴が業務利用か私的利用かを判断するステップと、
業務利用と判断した場合、前記ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、前記算出された経費を前記利用者端末に通知するステップと
を含む
経費清算方法。
【請求項10】
請求項9に記載の経費清算方法であって、
前記ID及び前記経費清算要求に応じて、前記外部組織管理サーバに対し、前記ICカード機能の使用履歴の参照を要求し、前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得するステップと、
前記ICカード機能の使用の計画を参照し、前記ICカード機能の使用日時及び使用場所が、前記身分証明証の入退場の履歴と矛盾しないかどうか判定するステップと、
前記身分証明証の入退場の履歴を参照し、前記ICカード機能の使用日時及び使用内容が、前記ICカード機能の使用の計画に適うかどうか判定するステップと、
前記ICカード機能の使用日時及び使用場所が、前記身分証明証の入退場の履歴と矛盾せず、前記ICカード機能の使用日時及び使用内容が、前記ICカード機能の使用の計画に適うと判定した場合、業務利用と判断し、前記ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、前記算出された経費を前記利用者端末に通知するステップと
を更に含む
経費清算方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の経費清算方法であって、
前記外部組織管理サーバと通信し、前記身分証明証が鉄道会社改札ゲートを通過した時間と場所に関するICカード通過時間場所データを参照するステップと、
前記ICカード通過時間場所データから、移動区間情報、移動料金情報、改札通過時間情報、及び場所情報を取得するステップと、
前記身分証明証の所有者の通勤区間と出張区間に関するデータを参照するステップと、
前記身分証明証の入退場の履歴から、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報を取得するステップと、
前記取得された各情報、及び前記所有者の通勤区間と出張区間に関するデータに基づいて、業務利用か私的利用かを判断するステップと、
業務利用と判断した場合、業務利用と判断された移動区間の交通費を算出し、前記算出された交通費を前記利用者端末に通知するステップと
を更に含む
経費清算方法。
【請求項12】
請求項9乃至11のいずれか一項に記載の経費清算方法であって、
前記身分証明証の入退場の履歴、及び前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記所定のエリア外への外出と想定される回数を算出し、所定の相手の通信装置へ通知し、前記身分証明証の所有者の行動管理を行うステップ
を更に含む
経費清算方法。
【請求項13】
利用者端末から、ICカード機能を有する身分証明証に対応するID(識別情報)と共に経費清算要求を受け取るステップと、
前記ID及び前記経費清算要求に応じて、外部組織管理サーバと通信し、外部組織が提供するサービスにおける前記ICカード機能の使用履歴を参照するステップと、
前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得するステップと、
前記外部組織が提供するサービスに対する前記ICカード機能の使用の計画を参照するステップと、
前記身分証明証が前記ICカード機能を利用して、所定のエリアの出入口に設けられた入門ゲートを通過して、前記所定のエリアに対する入退場を行った日時を示す前記身分証明証の入退場の履歴を参照するステップと、
前記ICカード機能の使用日時、使用場所、使用内容、前記ICカード機能の使用の計画、前記身分証明証の入退場の履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用履歴が業務利用か私的利用かを判断するステップと、
業務利用と判断した場合、前記ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、前記算出された経費を前記利用者端末に通知するステップと
をコンピュータに実行させるための
経費清算用プログラム。
【請求項14】
請求項13に記載の経費清算用プログラムであって、
前記ID及び前記経費清算要求に応じて、前記外部組織管理サーバに対し、前記ICカード機能の使用履歴の参照を要求し、前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記ICカード機能の使用日時、使用場所、及び使用内容を取得するステップと、
前記ICカード機能の使用の計画を参照し、前記ICカード機能の使用日時及び使用場所が、前記身分証明証の入退場の履歴と矛盾しないかどうか判定するステップと、
前記身分証明証の入退場の履歴を参照し、前記ICカード機能の使用日時及び使用内容が、前記ICカード機能の使用の計画に適うかどうか判定するステップと、
前記ICカード機能の使用日時及び使用場所が、前記身分証明証の入退場の履歴と矛盾せず、前記ICカード機能の使用日時及び使用内容が、前記ICカード機能の使用の計画に適うと判定した場合、業務利用と判断し、前記ICカード機能の使用履歴に基づく経費を算出し、前記算出された経費を前記利用者端末に通知するステップと
を更にコンピュータに実行させるための
経費清算用プログラム。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の経費清算用プログラムであって、
前記外部組織管理サーバと通信し、前記身分証明証が鉄道会社改札ゲートを通過した時間と場所に関するICカード通過時間場所データを参照するステップと、
前記ICカード通過時間場所データから、移動区間情報、移動料金情報、改札通過時間情報、及び場所情報を取得するステップと、
前記身分証明証の所有者の通勤区間と出張区間に関するデータを参照するステップと、
前記身分証明証の入退場の履歴から、入門ゲート通過時間情報、及び場所情報を取得するステップと、
前記取得された各情報、及び前記所有者の通勤区間と出張区間に関するデータに基づいて、業務利用か私的利用かを判断するステップと、
業務利用と判断した場合、業務利用と判断された移動区間の交通費を算出し、前記算出された交通費を前記利用者端末に通知するステップと
を更にコンピュータに実行させるための
経費清算用プログラム。
【請求項16】
請求項13乃至15のいずれか一項に記載の経費清算用プログラムであって、
前記身分証明証の入退場の履歴、及び前記ICカード機能の使用履歴に基づいて、前記所定のエリア外への外出と想定される回数を算出し、所定の相手の通信装置へ通知し、前記身分証明証の所有者の行動管理を行うステップ
を更にコンピュータに実行させるための
経費清算用プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−113536(P2010−113536A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−285774(P2008−285774)
【出願日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】