説明

経路冗長切替装置及び経路冗長切替方法

【課題】海底通信ネットワークの地上部分において、冗長経路のコストを抑制する。
【解決手段】第1局は、第2局からの現用系の入力信号レベルが低下したとき、現用系と冗長系の出力レベルを逆転させる。第2局は、第1局からの現用系の入力信号レベルの低下に応じて、現用系と冗長系の出力レベルを逆転させる。その結果、双方向的に現用系と冗長系が切り替えられる。その際、第1局の切替制御は、出力信号の出力レベルとして第2局に伝えられる。従って、切替専用の制御信号を用いる必要が無い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信伝送路の現用系と冗長系の切替に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の海底ケーブルネットワークシステムにおいて、陸揚げ局に収容、電力、保守性の制限があるため、端局装置を更に内陸部の局に設置する場合がある。そのような場合、海底ケーブルは無終端で陸揚げされ、信号は陸上区間を経由して端局装置に伝送される。このようなシステム条件においては、陸上区間のケーブル障害の危険性を低減するために、陸上経路の冗長化を行なう場合がある。冗長化を行うために、無終端の陸揚げ局と、より内陸側の端局装置設置局との各々に、現用回線と予備回線との切替を行うための経路冗長切替装置が設置される。
【0003】
このような経路切替装置を用いた波長冗長装置の構成について、図1、図2を参照して説明する。図1は、経路冗長切替装置の構成を示す参考例である。伝送路系101−1の受信用の伝送路101−2を介して伝送された信号が選択部104に入力する。検出器101−4は信号の入力レベルを検出してレベル情報101−5を生成し、切替制御部105−1に通知する。同様に、伝送路系102−1の受信用の伝送路102−2を介して伝送された信号が選択部104に入力される。検出器102−4は信号の入力レベルを検出してレベル情報102−5を生成し、切替制御部105−1に通知する。
【0004】
切替制御部105−1には更に、対向する経路冗長切替装置から通信制御部106−1を介して切替制御情報106−2、105−3が伝送される。切替制御部105−1は、レベル情報101−5、レベル情報102−5、及び切替制御情報105−3に基づいて制御信号105−2を生成し、選択部104に送信する。選択部104は制御信号105−2に基づいて経路切替制御を行う。この制御により、伝送路系101−1と伝送路系102−1とのいずれか一方が現用系として選択され、他方が予備系として設定される。
【0005】
選択部104によって選択された被選択信号103−2は、海側の伝送路系103−1に出力される。伝送路系103−1の受信用の伝送路103−3から入力した入力信号は、分岐部107にて信号101−3と信号102−3に分岐され、それぞれ伝送路系101−1の伝送路101−3と伝送路系102−1の伝送路102−3に出力される。
【0006】
切替制御部105−1は、切替制御の結果(すなわち制御信号105−2が示す伝送路の選択)を通信制御部106−1へ通知する。通信制御部106−1は、切替制御部105−1から通知された切替制御情報105−3を切替制御情報106−2として内陸側に対向する経路冗長切替装置に送信する。通信制御部106−1は更に、対向する経路冗長切替装置から転送された情報を切替制御部105−1に通知する。
【0007】
図2は、1例として陸上経路における経路冗長切替システムを示したものである。海底ケーブルネットワークの伝送路103−1が陸揚げ局107−2に接続される。陸揚げ局107−2は、海底ネットワークの端局装置が設置されている端局装置設置局108−2との間で、冗長化された伝送路系101−1、102−1によって接続されている。
【0008】
陸揚げ局107−2には経路冗長切替装置107−3が設置される。端局装置設置局108−2には経路冗長切替装置108−3が設置される。経路冗長切替装置107−3と経路冗長切替装置108−3とは、いずれも図1に示された構成を備え、伝送路系101−1、102−1を介して互いに接続される。経路冗長切替装置107−3と経路冗長切替装置108−3は更に、切替制御情報105を伝送するための切替制御情報通信経路によって互いに接続される。
【0009】
このような経路冗長切替システムにおける標準的な切替動作を以下に説明する。伝送路系101−1を用いて通信を行っており、伝送路101−2に障害が発生した場合、経路冗長切替装置107−3の検出器101−4が障害を検出する。その検出信号に応じて、経路冗長切替装置107−3は伝送路系102−1を選択する。更に、経路冗長切替装置107−3の通信制御部106−1は、対向する経路冗長切替装置108−3に伝送路系102−1を選択したことを示す切替制御情報105を転送する。端局装置設置局108−2側の経路冗長切替装置108−3では、転送された切替制御情報に応じて、切替制御部105−1が伝送路系102−1を選択する。その結果、伝送路系102−1が双方向の信号経路として設定される。
【0010】
特許文献1は、障害時の伝送路切替技術の一例である。この文献には、波長多重システムにおいて、障害がおこった場合に無瞬断で多重信号の非運用回線構築を行う伝送路切替方式が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平10−336079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
海底ケーブルの陸上経路を冗長化するためには、図2に例示したように、陸揚げ局と端局装置設置局に経路切替装置を設置するのが一般的である。このようなシステムでは、伝送路が双方向で管理される。そのため、どの伝送路を選択しているかを示す制御情報を相互にやり取りする双方向冗長切替システムを構成する必要がある。このようなシステムを構成する場合、制御情報を相互通信する制御系通信機能部を各経路切替装置に搭載することが必要である。場合によっては更に、陸揚げ局と端局装置設置局間に、相互情報通信を行うためのインフラを整備する必要がある。そのため、システム費用が上昇するという問題が存在している。海底通信ネットワークの地上部分において、冗長経路のコストを抑制することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以下に、[発明を実施するための形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0014】
本発明の一側面において、経路冗長切替装置(7−3、8−3)は、第1伝送路系(1−1)と第2伝送路系(2−1)のいずれか一方を現用系として使用し、他方を冗長系として使用するために用いられる。経路冗長切替装置は、第1伝送路系(1−1)に含まれ第1ノード(1−2)側からの第1入力信号を伝送する第1伝送路(1−2)と、第2伝送路系(2−1)に含まれ第1ノード(1−2)側からの第2入力信号を伝送する第2伝送路(2−2)とのうちのいずれか一方を選択して第2ノード側に送信する選択部(4)と、第1出力信号減衰器(1−7)と、第2出力信号減衰器(2−7)と、第2ノード側からの入力信号を分岐して第1出力信号減衰器(1−7)を介して第1伝送路系(1−1)に含まれる第3伝送路(1−3)に第1出力信号を出力し、且つ第2出力信号減衰器(2−7)を介して第2伝送路系(2−1)に含まれる第4伝送路(2−3)に第2出力信号を出力する分岐部(7)と、第1入力信号のレベルを検出する第1検出器(1−4)と、第2入力信号のレベルを検出する第2検出器(2−4)と、第1入力信号のレベルが所定の基準以下であると判定された場合、第2出力信号減衰器(2−7)の減衰率が第1出力信号減衰器(1−7)の減衰率よりも小さくなるように切替制御を実行する切替制御部(5−1)とを備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、伝送路系に障害が発生した場合、その伝送路系の出力信号のレベルよりも冗長系の出力信号のレベルが上がるように切替制御が行われる。その結果、出力信号のレベルによって、対向局に対して現用系・冗長系の切替情報を送ることができる。そのため切替情報を送信するための専用伝送路を設ける必要が無く、コストを低下することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、経路冗長切替装置の一例を示す。
【図2】図2は、経路冗長切替システムの一例を示す。
【図3】図3は、本発明の一実施形態における経路冗長切替装置を示す。
【図4】図4は、本発明の一実施形態における経路冗長切替システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態における経路冗長切替装置について説明する。本実施形態においては、第1局と第2局が現用系と冗長系で接続される。第1局は、第2局からの現用系の入力信号レベルが低下したとき、現用系と冗長系の出力レベルを逆転させる。第2局は、第1局からの現用系の入力信号レベルの低下に応じて、現用系と冗長系の出力レベルを逆転させる。その結果、双方向的に現用系と冗長系が切り替えられる。その際、第1局の切替制御は、出力信号の出力レベルとして第2局に伝えられる。従って、切替専用の制御信号を用いる必要が無い。
【0018】
このような実施形態の具体的な構成を以下に説明する。経路冗長切替装置は、陸上端局側の第1ノードと海底側の第2ノードとの間に設置され、陸上端局側の第1伝送路系1−1と第2伝送路系2−1とのいずれか一方を現用系として使用し、他方を冗長系として設定するために用いられる。
【0019】
図3は、本実施形態における経路冗長切替装置の構成を示す。経路冗長切替装置は、切替制御部5−1と、選択部4と、減衰器1−6、1−7、2−6、2−7と、検出器1−4、2−4と、分岐部7とを搭載する。切替制御部5−1は、入力信号レベルのレベル比較による切替制御を実施する。選択部4は、切替制御部5−1からの制御信号5−2に応じて選択制御を実施する。減衰器1−6(第1入力信号減衰器)、減衰器1−7(第1出力信号減衰器)、減衰器2−6(第2入力信号減衰器)、減衰器2−7(第2出力信号減衰器)は、切替制御部5−1によって制御され、当該経路冗長切替装置に対向する経路冗長切替装置との間で送受信する信号のレベルを制御する。
【0020】
本実施形態における経路冗長切替装置は、図1に示した従来構成に対し、減衰器1−6、2−6、1−7、2−7と減衰器制御信号1−8、2−8を追加し、切替制御情報105−3、106−2を伝送するための通信線と、通信制御部106−1とを削除した構成を有する。
【0021】
減衰器1−6、2−6は、システム動作の初期状態を設定するための機能を有する。減衰器1−6(第1入力信号減衰器)は、伝送路1−2を介して入力する信号(第1入力信号)のレベルを検出器1−4(第1検出器)よりも上流側で制御する。減衰器2−6(第2入力信号減衰器)は、伝送路2−2を介して入力する信号(第2入力信号)のレベルを検出器2−4(第2検出器)よりも上流側で制御する。
【0022】
減衰器1−7、2−7は、それぞれ減衰器制御信号1−8、2−8に応じて、受信経路の切替制御を実施する時に、対向する局に出力する信号のレベルを制御する。具体的には、以下のような切替制御を実行する。例えば第1の伝送路系1−1の伝送路1−2(第1伝送路)の入力信号の検出レベルが所定の基準以下であると判定された場合、第2の伝送路系の減衰器2−7(第2出力信号減衰器)の減衰率が第1の伝送路系の減衰器1−7(第1出力信号減衰器)の減衰率よりも小さくなるように設定される。この際、現用系と冗長系を切り替えるために当該経路冗長切替装置が伝送路1−2の減衰器1−6の減衰率を制御する動作は必要でない。
【0023】
この制御により、対向する経路冗長切替装置に対して、受信経路の切替制御の状態を、データを搬送するための光信号のレベルとして転送することができる。そのため、伝送路1−2、1−3、2−2、2−3(第1〜第4伝送路)と異なる切替制御通信用の伝送路を別途、用意する必要が無い。
【0024】
本実施形態における経路冗長切替装置を図2のような経路冗長切替システムに適用する場合、図4に示す構成例が考えられる。図4では、端局装置を有しない陸揚げ局7−2と内陸側の端局装置設置局8−2にそれぞれ、図3の構成を有する経路冗長切替装置7−3(第1経路冗長切替装置)と経路冗長切替装置8−3(第2経路冗長切替装置)が設置される。経路冗長切替装置7−3の第1の伝送路系1−1は、経路冗長切替装置8−3の第1の伝送路系1−1である。経路冗長切替装置7−3の第2の伝送路系2−1は、経路冗長切替装置8−3の第2の伝送路系2−1である。この構成例においては、図2における切替制御情報105の伝送路が不要として削除される。
【0025】
図3と図4を用いて本実施形態における動作を説明する。図3は、本実施形態における経路冗長切替装置の構成を示す。伝送路系1−1の受信用の伝送路1−2(第1伝送路)を介して伝送された信号(第1入力信号)が選択部4に入力される。検出器1−4は第1入力信号の入力レベルを検出してレベル情報1−5を生成し、切替制御部5−1に通知する。同様に、伝送路系2−1の受信用の伝送路2−2(第2伝送路)を介して伝送された信号(第2入力信号)が選択部4に入力される。検出器2−4は第2入力信号の入力レベルを検出してレベル情報2−5を生成し、切替制御部5−1に通知する。
【0026】
切替制御部5−1は、レベル情報1−5及びレベル情報2−5に基づいて制御信号5−2を生成し、選択部4に送信する。選択部4は制御信号5−2に基づいて経路切替制御を行う。この制御により、伝送路系1−1と伝送路系2−1とのいずれか一方が現用系として選択され、他方が予備系として設定される。
【0027】
選択部4によって選択された被選択信号3−2は、海側の伝送路系3−1に出力される。伝送路系3−1の受信用の伝送路3−3から入力した入力信号は、分岐部7にて信号1−3(第1出力信号)と信号2−3(第2出力信号)に分岐され、それぞれ伝送路系1−1の伝送路1−3(第3伝送路)と伝送路系2−1の伝送路2−3(第4伝送路)に出力される。
【0028】
切替制御部5−1は、切替制御の結果(すなわち制御信号5−2が示す伝送路の選択)を、図1で示した通信制御部106−1へ通知する動作を行わない。本実施形態においては、図1の例のように切替制御情報106−2を送信する専用の伝送路を持たなくても、以下に説明するように冗長系の切替が可能である。
【0029】
減衰器1−6、2−6および減衰器1−7、2−7は、サービス開始時に、伝送路系1−1、2−1の入力レベルを合わせるために初期設定される。あるいは減衰器を使用せずに初期レベルを保有値として記憶させておいてもよい。
【0030】
サービス開始時、選択部4にて伝送路系1−1の伝送路を現用系として選択するとした場合、陸揚げ局7−2の経路冗長切替装置と端局装置設置局8−2の経路冗長切替装置の各々において初期設定が行われる。この際、陸揚げ局7−2の設定は、以下のように対向する端局装置設置局8−2の制御によって行うことができる。端局装置設置局8−2の現用系側の減衰器1−7の出力を予め設定された基本レベルよりも高い値に設定する。一方、予備系側の減衰器2−7の出力は、基本レベルよりも低い値に設定する。その結果、陸揚げ局7−2の検出器1−4が基本レベルよりも高い光信号を検出し、検出器2−4が基本レベルよりも低い光信号を検出する。陸揚げ局7−2の切替制御部5−1は、基本レベルより高い信号レベルを有する経路を選択するという切替制御判定を行う。以上の初期設定の逆に、陸揚げ局8−2の減衰器1−7、2−7の設定によって、端局装置設置局8−2の設定を行うこともできる。
【0031】
伝送路系1−1を選択している状態において、伝送路1−2にて障害(接続断)が発生した場合、陸揚げ局7−2の経路冗長切替装置7−3の検出器1−4が入力断を検出する。この入力断情報を受けて切替制御部5−1は、現用系である伝送路系1−1に障害が発生したと判断して伝送路系2−1への切替制御の実施を判断する。その判断に応じて、切替制御部5−1は、選択部4に伝送路系2−1への切替を実施するための制御信号5−2を送信する。切替制御部5−1は更に、減衰器1−7の出力を基本出力より低い値に設定変更し、且つ減衰器2−7の出力を基本出力より低い値から高い値に設定変更する。
【0032】
上記陸揚げ局7−2における経路冗長切替装置7−3の動作により、陸揚げ局7−2から経路冗長切替装置8−2へ伝送される伝送路系1−1の伝送路1−3の信号レベルが下がり、伝送路系2−1の伝送路2−3の信号レベルが上がる。その結果、対向側である経路冗長切替装置8−3において、検出器1−4で検出されるレベルが低下し、検出器2−4で検出されるレベルが上昇する。このレベル変化に応じて、切替制御部5−1にて伝送路系2−1を選択する制御が実施される。以上の動作の結果、双方向での伝送路系2−1の選択動作が実施されることになる。
【0033】
正常運用状態で保守動作として経路選択の切替を実施する場合は、端局装置設置局8−2と陸揚げ局7−2のいずれか一方の経路冗長切替装置にて減衰器1−7の出力レベルと減衰器2−7の出力レベルを反転する制御により、上記一連の動作にて双方向での切替が可能となる。
【0034】
本実施形態においては、陸揚げ局から海洋端局装置局までの無中継陸上伝送路経路において、制御通信方式がレベル転送により実現される。すなわち主信号方レベルの制御によって切替制御情報の通知が行われる。このような手段により、以下の効果を得ることができる。
(1)安価な冗長装置にて陸上経路の双方向経路冗長システムスを実現することが可能である。
(2)切替制御信号用の情報通信ネットワークを必要としないため、ネットワークインフラ整備用費用の削減が可能である。
【符号の説明】
【0035】
101−1 伝送路系
101−2 伝送路
101−3 伝送路
101−4 検出器
101−5 レベル情報
102−1 伝送路系
102−2 伝送路
102−3 伝送路
102−4 検出器
102−5 レベル情報
103−1 伝送路
103−2 被選択信号
103−3 入力信号
104 選択部
105 切替制御情報
105−1 切替制御部
105−2 制御信号
105−3 切替制御情報
106−1 通信制御部
106−2 切替制御情報
107−2 陸揚げ局
107−3 経路冗長切替装置
108−1 伝送路
108−2 端局装置設置局
108−3 経路冗長切替装置
108−4 端局装置
1−1 伝送路系
1−2 伝送路
1−3 伝送路
1−4 検出器
1−5 レベル情報
1−6 減衰器
1−7 減衰器
1−8 減衰器制御信号
2−1 伝送路系
2−2 伝送路
2−3 伝送路
2−4 検出器
2−5 レベル情報
2−6 減衰器
2−7 減衰器
2−8 減衰器制御信号
3−1 伝送路
3−2 被選択信号
3−3 入力信号
4 選択部
4−1 伝送路
4−2 端局装置設置局
4−3 経路冗長切替装置
4−4 端局装置
5−1 切替制御部
5−2 制御信号
7 分岐部
7−2 陸揚げ局
7−3 経路冗長切替装置
8−2 端局装置設置局
8−3 経路冗長切替装置
8−4 端局装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1伝送路系と第2伝送路系のいずれか一方を現用系として使用し、他方を冗長系として使用するための経路冗長切替装置であって、
前記第1伝送路系に含まれ第1ノード側からの第1入力信号を伝送する第1伝送路と、前記第2伝送路系に含まれ前記第1ノード側からの第2入力信号を伝送する第2伝送路とのうちのいずれか一方を選択して第2ノード側に送信する選択部と、
第1出力信号減衰器と、
第2出力信号減衰器と、
前記第2ノード側からの入力信号を分岐して前記第1出力信号減衰器を介して前記第1伝送路系に含まれる第3伝送路に第1出力信号を出力し、且つ前記第2出力信号減衰器を介して前記第2伝送路系に含まれる第4伝送路に第2出力信号を出力する分岐部と、
前記第1入力信号のレベルを検出する第1検出器と、
前記第2入力信号のレベルを検出する第2検出器と、
前記第1入力信号のレベルが所定の基準以下であると判定された場合、前記第2出力信号減衰器の減衰率が前記第1出力信号減衰器の減衰率よりも小さくなるように切替制御を実行する切替制御部
とを具備する経路冗長切替装置。
【請求項2】
請求項1に記載された経路冗長切替装置であって、
前記切替制御において、前記第1伝送路から前記経路冗長切替装置に入力した光信号の減衰率を変更する制御を実行しない
経路冗長切替装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された経路冗長切替装置であって、
更に、前記第1入力信号のレベルを前記第1検出器よりも上流側で制御する第1入力信号減衰器と、
前記第2入力信号のレベルを前記第2検出器よりも上流側で制御する第2入力信号減衰器
とを具備する経路冗長切替装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載された経路冗長切替装置であって、
前記切替制御部が実行する前記切替制御の状態を送信するための前記第1〜第4伝送路と異なる切替制御通信用伝送路を有しない
経路冗長切替装置。
【請求項5】
請求項1に記載の構成を具備する第1経路冗長切替装置と、
請求項2に記載の構成を具備する第2経路冗長切替装置とを具備し、
前記第1経路冗長切替装置の前記第1伝送路系は前記第2経路冗長切替装置の前記第1伝送路系であり、
前記第1経路冗長切替装置の前記第2伝送路系は前記第2経路冗長切替装置の前記第2伝送路系である
経路冗長切替システム。
【請求項6】
第1伝送路系と第2伝送路系のいずれか一方を現用系として使用し、他方を冗長系として使用するための経路冗長切替方法であって、
前記第1伝送路系に含まれ第1ノード側からの第1入力信号を伝送する第1伝送路と、前記第2伝送路系に含まれ前記第1ノード側からの第2入力信号を伝送する第2伝送路とのうちのいずれか一方を選択して第2ノード側に送信する工程と、
前記第2ノード側からの入力信号を分岐して第1出力信号減衰器を介して前記第1伝送路系に含まれる第3伝送路に第1出力信号を出力し、且つ第2出力信号減衰器を介して前記第2伝送路系に含まれる第4伝送路に第2出力信号とを出力する工程と、
前記第1入力信号のレベルを検出する工程と、
前記第2入力信号のレベルを検出する工程と、
前記第1入力信号のレベルが所定の基準以下であると判定された場合、前記第2出力信号減衰器の減衰率が前記第1出力信号減衰器の減衰率よりも小さくなるように切替制御を実行する工程
とを具備する経路冗長切替方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−175123(P2012−175123A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31732(P2011−31732)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】