説明

結晶ポリマーペレット及びグラニュールを製造する方法及び装置

結晶化ポリマーを水中造粒した後、乾燥して、それ以後に加熱することなく、ポリマーペレットを結晶化する方法及び装置である。造粒機出口の近傍で、高速空気又は他の不活性ガスを、約100から約175m/時以上の流量で、水とペレットの乾燥機へのスラリーラインに注入する。このような高速の空気移動は、水とともに水蒸気ミストを形成し、乾燥機への又は乾燥機から出るペレットの速度を著しく増加し、これによりポリマーペレットは該ペレット内で自己結晶化を生じるのに十分な潜熱をもって乾燥機を離れる。ガス注入後のスラリーラインの弁機構は、ペレットの滞留時間をさらに調整し、乾燥機の後の振動コンベアは、ペレットが所望レベルの結晶化度を達成するのを助けるとともに、凝集を回避する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2005年5月26日に出願された同時係属の米国暫定出願第60/684556号の優先権を与えられ、その優先権を主張する。
【0002】
本発明は、概略的には、結晶化度のレベルを向上したポリマーペレットを水中造粒し、その後に乾燥する方法及び装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン、及びそれらの共重合体を水中で造粒し、これらのペレット及びグラニュールの結晶化が自ら開始されるように、これらのペレット及びグラニュールを乾燥する方法及び装置に関する。ここに記載の造粒及び乾燥工程は、非晶構造よりも、所望のレベルの結晶化度を有するペレット及びグラニュールを製造する。
【0003】
本発明は、2003年11月21日、2004年10月1日に出願され、本願の譲受人であり、米国バージニア州イーグルロックのガラインダストリーズインコーポレーテッド(以下、カラという)が所有する継続中の米国特許出願第10/717630号、第10/954349号の開示を拡大する。前記米国特許出願の開示内容は、参照することで、ここに完全に記載されているかのように本願に明示的に組み入れる。前記出願は以下「ガラ出願」と言及する。
【背景技術】
【0004】
以下の米国特許及び公開公報は、本発明に関連する開示を含み、参照することで、ここに完全に記載されているかのように本願に明示的に組み入れる。
【特許文献1】米国特許第5,563,209号(シューマンら)
【特許文献2】米国特許第6,706,824号(ファエンドナーら)
【特許文献3】米国特許第5,648,032号(ネルソンら)
【特許文献4】米国特許第6,762,275号(ルールら)
【特許文献5】米国特許第6,790,499号(アンドリュースら)
【特許文献6】米国特許第6,344,539号(パルマーら)
【特許文献7】米国特許第6,518,391号(マックロスキーら)
【特許文献8】米国特許第5,663,281号(ブルーゲルら)
【特許文献9】米国特許第6,455,664号(パテルら)
【特許文献10】米国特許第6,740,377号(ペコリニら)
【特許文献11】米国特許第5,750,644号(ダフら)
【特許文献12】米国特許第6,121,410号(グルーバーら)
【特許文献13】米国特許第6,277,951号(グルーバーら)
【特許文献14】米国特許第4,064,112号(ローザら)
【特許文献15】米国特許第4,161,578号(ヘロンら)
【特許文献16】米国特許第5,412,063号(ダフら)
【特許文献17】米国特許第5,532,335号(キムボールら)
【特許文献18】米国特許第5,708,124号(アルガータら)
【特許文献19】米国特許第5,714,571号(アルガータら)
【特許文献20】米国特許第5,744,571号(ヒルバートら)
【特許文献21】米国特許第5,744,572号(シューマンら)
【特許文献22】米国特許第6,113,997号(メッシーら)
【特許文献23】米国特許第6,159,406号(シェルビーら)
【特許文献24】米国特許第6,358,578号(オットーら)
【特許文献25】米国特許第6,403,762号(ダフ)
【特許文献26】米国特許第5,864,001号(メッセら)
【特許文献27】米国特許第6,534,617号(バットら)
【特許文献28】米国特許第6,538,075号(クレッチら)
【特許文献29】米国特許出願第2005/0049391号(ルールら)
【特許文献30】米国特許出願第2005/0056961号(ボナー)
【発明の開示】
【0005】
本発明は、追加の処理の前にポリマーペレット及びグラニュールの追加の加熱工程を要することなく、結晶化工程を自己開始するのに十分な潜熱を保有すると同時に、十分な結晶構造を提供するポリマーペレットを水中で生成する造粒システムに向けられている。ガラの出願は、この高熱条件の有効性を、ポリ(エチレン又はテレフタレート)又はPET及びこれから作られた共重合体について実証している。類似の高熱条件を受けると結晶化される他のポリマーは、水スラリー中のペレット及びグラニュールの滞留時間の減少から利益を受け、乾燥段階でペレット及びグラニュールに十分な熱を残し、ペレット及びグラニュール内で結晶化が開始されることが分かった。これらのポリマーは、ここで「結晶化ポリマー(crystallizing polymer)」として識別されるポリマーの広いカテゴリーに入る。
【0006】
自己開始結晶化を達成するために、水中造粒機の出口から乾燥装置に流入し通過する速度を著しく増加することで、ペレットを水からできるだけ早く分離しなければならないことが分かった。このペレットは、多くの潜熱を保持して乾燥機を出ると、従来の振動コンベア又は類似の振動装置又は他の取扱い装置上を輸送され、時間をかけて所望の結晶化が達成される。所望レベルの結晶化を完了する時間を与える従来の熱保有容器又は断熱容器に熱いペレットを貯蔵することは、本発明に含まれる。望ましい結晶化は、追加の処理を受ける時にペレット及びグラニュールの凝集を回避するのに少なくとも十分である。
【0007】
水からのペレットとグラニュールの分離、及び乾燥装置へのペレット速度の増加は、ガラ出願のPET及び共重合体用に開示された同一の一般的方法及び装置に従って達成される。切断されたペレットとグラニュールが水中造粒機水箱を出て水スラリーになると、空気又は他の適当なガスが、水箱から乾燥装置に通じる輸送パイプ内に注入される。注入された空気は、水を蒸気に吸引(aspirate)するのに役立ち、ペレット及びグラニュールから水を有効に分離し、さらにペレットの乾燥機への輸送速度、及び乾燥機を通る速度を増加する。この輸送速度の増加は十分に急峻であり、ペレットがペレット及びグラニュールの内側で結晶化プロセスを開始するのに十分な高温に留まることができ、遠心乾燥機を出ると非晶質となる。同程度の効率を有するペレットを乾燥する他の従来の方法は、当業者により採用されてもよく、参照することでここに含められる。
【0008】
水の吸引を達成し、造粒機水箱の出口から乾燥機までの輸送速度を増加するために、注入される空気は非常に高速でなければならない。時に、注入空気の容量は、弁を通して1.5インチ径のパイプへの注入する場合、好ましくは少なくとも100平方メートル毎時とすべきである。この流量は、当業者に理解されるように、処理量、乾燥効率、及び管径に従って変化する。窒素又はその他の不活性ガスが空気の代わりに使用されてもよい。乾燥機へのび乾燥機を通るペレットを加速することでペレットから水の同程度の分離を与える他の方法は、当業者により採用されてもよく、参照することでここに含められる。
【0009】
スラリー配管への空気注入量は、空気注入点の後に位置するボール弁又は他の弁機構を使用することで調整するのが好ましい。この弁機構による調整により、輸送管及び乾燥装置でのペレット及びグラニュールの滞留時間をさらに制御することができ、ペレット/水スラリーの吸引を促進するのに役立つ。また、空気注入点より後で弁機構を使用することで、輸送管内での振動が減少し、又は排除される。
【0010】
空気注入の調整は、造粒機水箱の出口から乾燥機を通るまでの輸送時間を減少するのに必要な制御を提供し、これによりペレットは内部にかなりの潜熱を保持することができる。大径のペレットは、小径のペレットほど迅速に熱を損失することはないので、小径のペレットよりも低速で輸送することができる。当業者に理解されるように、ペレット径が増加するにつれて空気注入速度を増加することで、同程度の結果を達成することができる。造粒機水箱と乾燥機出口の間の滞留時間の減少により、ペレットの中に十分な熱が残り、所望の結晶化を達成することができる。ペレットの内側の熱の保有は、熱保有振動コンベアを使用して乾燥機からペレットを放出し、及び/又は従来の貯蔵容器又は断熱容器の使用により、促進される。
【0011】
振動コンベア上の輸送時間は、20から90秒が有効であり、30から60秒が特に有効であるとガラ出願に開示されている。この時間フレームは、ここに記載するポリマーに有効である。30%以上、好ましくは35%以上、及びさらに好ましくは40%以上の結晶化は、以下に説明する方法により達成される。ポリマー及びポリマーブレンドの滞留時間の変更は、当業者に理解されるように、特定の形状及び結晶化の所望レベルに対する結果を最適化するのに必要とされるように調整されてもよい。追加の加熱工程は、ここに記載する処理の方法により排除されている。
【0012】
したがって、本発明の目的は、乾燥機から出るポリマーペレット内で結晶化することができる水中造粒システムにおける結晶化ポリマーを処理する方法及び装置を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、非晶質ポリマーペレットを結晶ポリマーペレットに変換するのに高価な第2の加熱段階を必要とすることなく、水中造粒システムを使用して結晶化ポリマーペレット内で結晶化する方法及び装置を提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、造粒機を出る水とペレットのスラリーに不活性ガスを注入して、水蒸気ミスト状態のスラリー取り扱い(slurry handling)とし、これにより輸送ペレットに良好に熱保持させることができる、結晶化ポリマーの水中造粒の方法及び装置を提供することである。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、少なくとも100m/時から約175m/時以上の流量で空気を注入することで、ペレットが装置を急速に輸送され、これにより乾燥機を出る前のペレットの滞留時間が十分に減少し、全結晶化(100%)の30%−40%のオーダーで結晶化を生じる、前述の目的に従った結晶化ポリマーの水中造粒の方法及び装置を提供することである。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、乾燥機を出るペレットが十分な熱を内部に残して、ペレットの全結晶化の少なくとも35%が後に加熱をすることなく生じる、水中造粒システムを使用して結晶化ポリマー生成する方法及び装置を提供することである。
【0017】
本発明のさらに他の目的は、ダイ面での押出し時から遠心乾燥機を出るまでの滞留時間が、造粒機から乾燥機までのスラリーラインにガスを注入することで、約2分の1以下まで減少される、結晶化ポリマーを生成する水中造粒方法及び装置を提供することである。
【0018】
本発明のさらに他の目的は、弁機構を使用し、該弁の下流での水蒸気ミストの加圧を促進することで、滞留時間を調整することができる、前述の目的にしたがって結晶化ポリマーペレットを生成する水中造粒方法及び装置を提供することである。
【0019】
本発明のさらに他の目的は、乾燥機を出る熱いペレットが振動コンベア又は他の振動又は取扱い装置の上を搬送され、所定容量のペレットが出力される間に均一な結晶化を事実上達成することができる、水中造粒システムを提供することである。
【0020】
本発明のさらに他の目的は、ガラ出願の装置及び方法が自己開始結晶化を達成できる重合体(polymer)及び共重合体(copolymer)の範囲を拡大することである。
【0021】
これら及び他の目的並びに利点は、添付図面を参照して以下により完全に説明する本発明の構成と作用の詳細において明らかとなる。なお、図において同一の符号は同一の部品を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。本発明は以下で説明する構成、要素の配置、又は化学成分にその範囲が限定されるものではないことを理解されたい。本発明の実施形態は、本発明の範囲に含まれる種々の方法で実施し、実行することができる。
【0023】
以下の実施形態の説明は、明確化のための用語を使用するが、当業者により全ての技術的均等物を含む広い意味に理解されるように意図するものである。この発明で説明されるポリマー成分は、当業者に開示された方法の広さについての詳細を与えるものであり、本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
【0024】
本発明の結晶化ポリマーとして適するポリマーは、一般構造式(ORO)[(C=O)R(C=O)]及び/又は[(C=O)RO][(C=O)RO]を有する。ここに記載のRは、ハロゲン、窒素官能基、アルキル及びアルキル基を含むがこれらに限定されない脂肪族、脂環式、芳香族、及びペンダント置換部分を含み、また同一又は異なるものとすることができる。さらに詳しくは、ここに説明するポリマーは、ポリ(エチレンテレフタレート)又はPET、ポリ(トリメチレンテレフタレート)又はPTT、ポリ(ブチレンテレフタレート)又はPBT、ポリ(エチレンナフタレート)又はPEN、ポリラクチド又はPLA、及びポリ(アルファ−ヒドロキシルアルカノアーテ)又はPHAを含む。
【0025】
本発明の結晶化ポリマーとして適するポリアミドは、一般構造式[N(H,R)RN(H,R)][(C=O)R(C=O)]及び/又は[(C=O)RN(H,R)][(C=O)RN(H,R)]を有する。ここに記載のR及びRは、ハロゲン、窒素官能基、アルキル及びアルキル基を含むがこれらに限定されない脂肪族、脂環式、芳香族、及びペンダント置換部分を含み、また同一又は異なるものとすることができる。ここに記載するRは、脂肪族、脂環式、及び芳香族部分を含むがこれらに限定されない。さらに詳しくは、ポリアミドは、ポリテトラメチレン、アジポアミド又はナイロン4,6、ポリヘキサメチレンアジポアミド又はナイロン6,6、ポリヘキサメチレンセバシン酸アミド
又はナイロン6,10、ポリ(ヘキサメチレンジアミン−共ドデカン二酸)又はナイロン6,12、ポリカプロラクタム又はナイロン6、ポリヘプタノラクタム又はナイロン7、ポリウデカノラクタム又はナイロン11、及びポリドデカノラクタム又はナイロン12を含む。
【0026】
本発明の結晶化ポリマーとして適するポリカーボネートは、一般構造式[(C=O)ORO][(C=O)ORO]を有する。ここに記載のR及びRは、ハロゲン、窒素官能基、アルキル及びアルキル基を含むがこれらに限定されない脂肪族、脂環式、芳香族、及びペンダント置換部分を含み、また同一又は異なるものとすることができる。さらに詳しくは、ポリカーボネートは、ビスフェノール、及び置換ビスフェノールカーボネートを含み、ここでビスフェノールは構造式HOPhC(CHPHOH又はHOPhC(CH)(CHCH)PhOHを有し、ここでPhはフェニル環をいい、置換基はアルキル、シクロアルキル、アリル、ハロゲン、及びニトロ官能基を含むがこれらに限定されない。
【0027】
本発明の結晶化ポリマーとして適したポリウレタンは、一般構造式[(C=O)ORN(H,R)][(C=O)ORN(H,R)]を有する。ここに記載のR及びRは、ハロゲン、窒素官能基、アルキル及びアルキル基を含むがこれらに限定されない脂肪族、脂環式、芳香族、及びペンダント置換部分を含み、また同一又は異なるものとすることができる。ここに記載のRは、脂肪族、脂環式、及び芳香族置換部分を含むがこれらに限定されない。さらに詳しくは、ポリウレタンは、ポリエーテルポリウレタン、及び/又はメチレンビス(フェニルイソシアネート)を含むポリエステルポリウレタン共重合体を含む。
【0028】
本発明の結晶化ポリマーとして適した前に開示していない追加のポリエステル及び共重合体、ポリアミド及び共重合体、ポリカーボネート及び共重合体、ポリウレタン及び共重合体は、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,4−ペンタンジオール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、カテコール、ヒドロキノン、イソソルビド、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼン、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及びこれらの異性体を含む少なくとも1つのジオールからなっていてもよい。
【0029】
本発明の結晶化ポリマーとして適した他のポリエステル及び共重合体、ポリアミド及び共重合体、ポリカーボネート及び共重合体、ポリウレタン及び共重合体は、ブチロラクトン、カプロラクトン、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシエトキシ酢酸、3−ヒドロキシプロポシキ−酢酸、及び3−ヒドロキシ酪酸を含む少なくとも1つのラクトン又はヒドリキシ酸からなっていてもよい。
【0030】
本発明の結晶化ポリマーとして適したさらに他のポリエステル及び共重合体、ポリアミド及び共重合体、ポリカーボネート及び共重合体、ポリウレタン及び共重合体は、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタリン酸−2,6−ジカルボン酸及び異性体、スチルベンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、ピメリン酸、ウンデカン酸、オクタデカン二酸、及びシクロヘキサンアセト酢酸を含む少なくとも1つの二塩基酸からなっていてもよい。
【0031】
本発明の結晶化ポリマーとして適したさらに他のポリエステル及び共重合体、ポリアミド及び共重合体、ポリカーボネート及び共重合体、ポリウレタン及び共重合体は、ジメチル又はジエチルフタレート、ジメチル又はジエチルイソフタレート、ジメチル又はジエチルテレフタレート、ジメチルナフタレン−2,6−ジカルボン酸塩及び異性体を含む少なくとの1つのジエステルからなっていてもよい。
【0032】
本発明の結晶化ポリマーとして適したさらに他のポリアミド及び共重合体、ポリエステル及び共重合体、ポリカーボネート及び共重合体、ポリウレタン及び共重合体は、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,16−ヘキサデカンジアミン、フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ジメチル1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,5−ペンタンジアミン、及び2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミンを含むジアミンからなっていてもよい。
【0033】
本発明の結晶化ポリマーとして適したさらに他のポリアミド及び共重合体、ポリエステル及び共重合体、ポリカーボネート及び共重合体、ポリウレタン及び共重合体は、プロピオンラクタム、ピロリジノン、カプロラクタム、ヘプタンノンラクタム、カプリルラクタム、ノナンラクタム、デカノラクタム、ウンデカンラクタム、及びドデカンラクタムを含む少なくとも1つのラクタン又はアミノ酸からなっていてもよい。
【0034】
本発明の結晶化ポリマーとして適したさらに他のポリウレタン及び共重合体、ポリエステル及び共重合体、ポリアミド及び共重合体、及びポリカーボネート及び共重合体は、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート及び異性体、トルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン−ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(フェニルイソシアネート)及び異性体、キシリレンジイソシアネート及び異性体、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレン−ジイソシアネート、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、1,6−ジイソシアネート−2,2,4,4−テトラメチルヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、及び1,10−デカンジイソシアネートを含む少なくとも1つのイソシアネートからなっていてもよい。
【0035】
本発明に関連して使用するための水中造粒システムは、図1に概略的に示されている。水中造粒システムは、参照符号10で全体的に示され、ガラ水中造粒機のような水造粒機12を含み、カッターハブ及びブレード14が水箱16及びダイプレート18から離れて配置されている。
【0036】
水中造粒システム10では、処理されるポリマーは、ポリマーだる又はホッパー160(図6参照)を使用して上方から典型的には押出機155に供給され、剪断と熱を受けて溶解する。ポリエステル及びポリアミドは典型的には約200℃から約300℃で押し出される。ホットメルト接着剤の製剤(formulation)は典型的には約100℃から約200℃で押し出される。ポリカーボネートは典型的には約225℃から約350℃で押し出され、ポリウレタンは典型的には約175℃から約300℃で押し出される。溶融ポリマーは、スクリーン交換機20(図1参照)に供給され、固形粒子又は異物が取り除かれる。溶融物はギヤポンプ22を通して供給され続ける。ギヤポンプは、ポリマー誘導弁24、ダイプレート18のダイ孔に制御された流れを提供する。ダイ孔を通る押し出しにより形成される溶融ポリマーのストランドは、水箱16に入り、ロータリーカッターハブ及びブレード14によって切断され、所望のペレット又はグラニュールに形成される。ここに記載されたこの方法は、例示的であり、所望のポリマー流れを達成する他の形態も当業者により容易に理解されるし、従来技術に従う他のものも本発明の範囲内に含まれる。
【0037】
従来技術は、熱的又は酸化的に押出性の低下を減少するのに有効な押出処理に対する多くの修正や付加を実証している。適用されたもののなかには、副生成物及び過剰モノマーの真空除去、加水分解減少、触媒解重合、重合触媒の添加、末端基保護、分子量増大、ポリマー鎖延長、及び不活性ガスパージの使用がある。
【0038】
水は、パイプ26を通って水箱16に入り、ダイ面から形成されるペレットを迅速に除去し、ペレットと水のスラリーを形成する。本発明に含まれる造粒機水箱を通って循環する処理水は、限定されないが、当業者に理解されるように、ペレット化を促進し、凝集を防止し、及び/又は輸送流れを維持するのに必要とされる添加剤、共溶剤、及び処理酸を含む。このように形成されるペレット水スラリーはパイプ28を通って水箱から出て、スラリーライン30を通って乾燥機32に搬送される。
【0039】
本発明によると、空気がシステムのスラリーライン30に、好ましくは水箱16からの出口に隣接し、かつ、スラリーライン30の始点の近傍の点70で、注入される。この空気注入の好ましい場所70は、輸送量を増加し、スラリー中の水の吸引を促進することで、ペレットの輸送を促進する。これにより、ペレット及びグラニュールは十分な潜熱を保持し、所望の結晶化を生じる。高速の空気が、空気圧縮機により製造施設で典型的に利用できる従来の圧縮空気ラインを使用して、点70で都合良くかつ経済的にスラリーライン30に注入される。本発明によると、前述したように高速でペレットを搬送するのに、窒素を含むがこれに限定されない他の不活性ガスを使用してもよい。この高速空気又は不活性ガスの流れは、圧縮ガスを使用して達成され、少なくとも8バールの圧力に調整するための標準のボール弁を使用して、標準のパイプ径、好ましくは1.5インチのパイプ径であるスラリーライン30に、少なくとも100m/時の流量を提供する。
【0040】
当業者にて、流量とパイプ径は、処理容量、所望の結晶化度のレベル、及びペレット及びグラニュールのサイズに応じて変化させることができる。高速空気又は不活性ガスは、有効にペレット水スラリーに接触し、吸引(aspiration)により水蒸気を発生させ、スラリーラインを通る間にペレットを分散し、これらのペレットを増加した速度好ましくは水箱16から乾燥機出口34まで1秒以下の速度で乾燥機32に伝搬する。高速吸引は、空気/ガス混合物中にペレットの混合物を生成し、それはガス状混合物中に98−99容積%の空気に達する。
【0041】
図5は、スラリーラインへの空気の注入のための好ましい配置を示す。水/ペレットスラリーは、造粒機水箱102を出てスラリーライン106(図4)に入り、覗き窓112を介してエルボ114を通る。ここで、圧縮空気が弁120から注入され、傾斜したスラリーライン116を通り、拡大エルボ118を経て、乾燥機入口110を通って乾燥機108に入る。エルボ114への空気の注入は、スラリーライン116の軸と一致しているので、ペレット/水スラリーへの空気注入の最大の効果を発揮する結果、混合物の吸引が一定になる。
【0042】
スラリーライン116の縦軸とスラリーライン116の長手軸との間に形成される角度は、乾燥機108への入口110の高さに対する造粒機102の高さの変化により、要求により0°から90°又はそれ以上まで変化させることができる。この高さの差は、造粒機102に対する乾燥機108の物理的位置によるか、乾燥機と造粒機のサイズの差の結果であるかもしれない。好ましい角度範囲は、30°から60°であり、さらに好ましい角度は45°である。乾燥機入口110への拡大エルボ118は、流入スラリーライン116から乾燥機110の入口への高速吸引ペレット/水スラリーの移動を促進し、乾燥機108へのペレットスラリーの速度を低減する。
【0043】
図5に示す装置の好ましい位置により、造粒機102から乾燥機108の出口まで、約1秒でペレットを移送することができ、ペレット内の熱の損失が最小になる。これは、空気注入口120の後に、第2の弁機構又はさらに好ましくは第2のボール弁150を挿入することにより、さらに最適化することができる。この追加のボール弁により、スラリーライン116内のペレットの滞留時間をよりよく調整することができ、スラリーラインで生じる振動を減少することができる。第2のボール弁により、チャンバーに注入される空気をさらに加圧することができ、ペレット/水スラリーからの水の吸引を促進することができる。これは、ペレット及びグラニュールのサイズが減少する際に特に重要となる。
【0044】
ペレットは乾燥機108の出口126から排出され、好ましくは、図2a、2bに概略的に示す振動コンベア84のような振動装置に向かって導かれる。振動コンベア84の振動動作から生じる攪拌により、ペレットが他のペレットや振動コンベアに接触する際に、熱がペレット間で移動する。これにより、温度の均一化が促進し、ペレットやグラニュールの結晶化がより向上し均一になる。攪拌により、ペレット温度が増加する結果、ペレットが互いに、及び/又は振動コンベアの構成部材に付着するのが、緩和される。
【0045】
振動コンベア上のペレットとグラニュールの滞留時間は、達成されるべき所望の結晶化度に貢献する。ペレットが大きければ大きいほど、長い滞留時間が期待される。滞留時間は、ペレットが所望の程度まで結晶化し、ペレットが取り扱えるように冷却するために、典型的には約20秒から約120秒又はそれ以上、好ましくは約30秒から60秒、さらに好ましくは約40秒である。大きなペレットは、小さなペレットで期待されるよりも、多くの熱を内部に保有し、速く結晶化する。逆に、ペレットサイズが大きければ大きいほど、取扱いのためにペレットが冷却するのに必要な滞留時間が長い。最終包装の望まれるペレットの温度は、典型的には、さらなる処理に要求される温度よりも低い。ペレットの結晶化温度T以下の温度は追加の処理に十分である一方、ガラス遷移温度T以下の温度は包装に適している。冷却モードで測定される示差走査熱量測定(differential scanning calorimetry)により得られる値は、ここで特定された温度を良好に示す。
【0046】
他の冷却方法又は振動コンベヤに付加される方法は、乾燥機を出たペレットが結晶化し、その後の取扱いのために冷却するのに十分な時間を有するように、使用することができる。例えば、本発明の代案の手段は、ガラにより販売されているペレット結晶化システム(PCS)である。ガラPCSは、図6と7に示されている。ガラPCSは、ペレットと水のスラリーを入口弁201を介して集塊捕獲器202に通過させ、さらに図7に206で示す攪拌機が取り付けられたタンクにタンク入口弁205を介して流入させることで、追加の結晶化と冷却を行う。水注入弁204を介して初期水注入した後、ペレット/水スラリーを3つの別個のタンクに交互に導入し、攪拌することで冷却と結晶化の時間を追加し、ペレット又はグラニュールの凝集を防止することができる。実際の工程の詳細は製品カタログに記載されているので、ここでは図示のための簡単な説明とする。冷却されたスラリーは任意のタンクからドレン弁207を介して出て、プロセスポンプ209を介して輸送管210を通過し、前述したように図1の乾燥機入口33を経て乾燥機32に輸送される。
【0047】
代案として、ガラPCSは乾燥機108の後又は振動コンベア84の後に連続して付設することで、ペレットの追加の結晶化を達成することができる。前述したように、処理添加剤と共溶媒(cosolvent)を含む水は、本プロセスの範囲に含まれる。水又は水含有溶液の温度は、1、2又は3つの全てのタンクで制御することができ、各タンクで同一又は異ならせて、より大きな結晶化度を達成してもよい。結晶化の程度が増加すると、結晶化温度が増加し、処理温度が増加して、より大きな結晶化度を達成することができる。歴史的に実証されているように、増加した結晶化度はポリマーに改良された特性を与え、これらの望ましい特性の利益に応じて条件を最適化してもよい。
【0048】
乾燥機108又は振動コンベア84からのペレット及びグラニュールは、包装し、又は必要に応じて保管することができる。また、これらは、ここで「SSP」として識別され、従来広範囲に詳述されているソリッドステート重縮合又はソリッドステート重合に輸送してもよい。高温で不活性ガス好ましくは窒素ガスを並流又は逆流させて攪拌することは、SSP処理の共通要素である。この処理は、SSP処理の適切な操作に必要な温度でのペレットとグラニュールの凝集を回避するために、本発明で提供されるような結晶化を促進することを要する。SSP処理から生じる分子量の増加により、透明で非晶質のポリマーを得ることができる。適用と用途は従来技術によく開示されている。SSPに適したここに含まれる種々のポリマーに対する処理条件を記載することは、本発明の範囲を超えるものである。
【0049】
多数の結晶化ポリマーに関して本発明を説明したが、現在知られている、又は将来発見される他の結晶化ポリマーも本発明に従って処理することができる。したがって、本発明は特定の結晶化ポリマー又は結晶化ポリマー群に限定されることを意図するものではないが、本発明は全ての結晶化ポリマーを包含するように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による空気注入振動コンベアを備え、ガラにより製造販売された水中造粒機及び遠心乾燥機を含む水中造粒システムの概略図。
【図2a】図1の振動コンベアの側面の概略図。
【図2b】図1の振動コンベアの端面の概略図。
【図3】製造ラインが遮断されたときのバイパスモード中の図1に示す水中造粒システムの構成要素を示す。
【図4】本発明により造粒機から乾燥機へのスラリーラインに空気又はその他の不活性ガスを注入する方法及び装置を示す概略図。
【図5】造粒機から乾燥機へのスラリーラインに不活性ガスを注入する好ましい方法及び装置を示す概略図と、スラリーラインのボールバルブの拡大図。
【図6】熱可塑性ポリウレタン工程とともに使用する結晶化及び乾燥機を含むガラにより製造販売された水中造粒システムを示す概略図。
【図7】図6に示すシステムの結晶化部の概略図。
【符号の説明】
【0051】
10 水中造粒システム
12 水造粒機
14 カッターハブ及びブレード
16 水箱
18 ダイプレート
26 パイプ
28 パイプ
30 スラリーライン
32 乾燥機
34 乾燥機出口
70 ガス注入点
84 振動コンベア
102 造粒機
106 スラリーライン
108 乾燥機
110 乾燥機入口
114 エルボ
116 スラリーライン
118 拡大エルボ
120 空気注入口
126 乾燥機出口
150 第2のボール弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中造粒機と乾燥機を含む装置を使用して結晶化ポリマーをペレットに加工する方法において、
結晶化ポリマーのストランドをダイプレート通して押し出して、前記水中造粒機内で切断し、
前記ポリマーストランドを前記造粒機の切断チャンバ内でペレットに切断し、
前記ペレットを水とペレットのスラリーとして前記切断チャンバの外側の前記乾燥機まで輸送し、
前記水とペレットのスラリーに高速ガスを注入して、水蒸気ミストを発生させ、前記乾燥機の内外へのペレットの速度を向上し、前記ペレットの結晶化のために前記乾燥機を出るときに、前記ペレットに十分な内部熱を保有させる、
工程からなる方法。
【請求項2】
前記乾燥機を出るペレットは、凝集を回避するように取り扱われる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記乾燥機を出るペレットは、凝集を回避し、保有内部熱から所望の結晶化度を達成するように、撹拌される請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ペレットは、約135℃以上、好ましくは約145℃以上の平均温度で前記乾燥機を出る請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ペレットの結晶化は30%以上、好ましくは35%以上、さらに好ましくは40%以上である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ペレットを前記造粒機から前記乾燥機に輸送する工程は、前記スラリーを鉛直から30°と60°の間、好ましくは約45°の角度で、上方に輸送する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記加圧ガスは空気である請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ガスは、前記水とペレットのスラリーの流れ方向とほぼ一致させて注入される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記高速ガスは、少なくとも約100立方メートル毎時の流量で約8バールの圧力で注入される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記水蒸気ミストは約98容積%のガス成分を有する請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記スラリーに注入されるガスは、前記造粒機から前記乾燥機の出口までのペレット流速を約1秒以下の速度まで増加する請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ペレットの結晶化は、押し出しから保有される内部熱及び第2加熱工程がない場合には前記装置を通過する間に保有される内部熱のみを使用して生じる請求項1に記載の方法。
【請求項13】
結晶化ポリマーをペレットに加工する方法において、
結晶化ポリマーをストランドに押し出し、
押し出されたストランドを水流中でペレットに切断し、
前記ペレットを水とペレットのスラリーとして前記水流中を輸送し、
前記ペレットが外熱を加えることなく前記ポリマーの結晶化に十分な熱を保有するように、前記水とペレットのスラリーに不活性ガスを高速で注入し、
前記ペレットを乾燥し攪拌して、前記保有熱から所望の結晶化を達成する、
工程からなる方法。
【請求項14】
前記所望の結晶化は、30%以上、好ましくは35%以上、さらに好ましくは40%以上である請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記スラリーに注入されるガスは、前記切断工程での前記造粒機から前記乾燥機の出口までのペレット流速を約1秒以下の速度まで増加する請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記ポリマーは、ポリエステル及び共重合体、ポリイミド及び共重合体、ポリカーボネート及び共重合体、及びポリウレタン及び共重合体からなる群から選ばれる請求項13に記載の方法。
【請求項17】
水中造粒機と遠心乾燥機を有する装置を使用して結晶化ポリマーを結晶化済ペレットに加工する方法において、
結晶化ポリマーのストランドをダイプレート通して押し出して、前記水中造粒機内で切断し、
前記ポリマーストランドを前記水中造粒機内でペレットに切断し、
前記ペレットを水とペレットのスラリーとして前記造粒機の外側に輸送し、
前記水とペレットのスラリーに高速不活性ガスを導入して、前記ガス導入点の下流に位置する前記遠心乾燥機を通る前記ペレットの速度を向上し、前記ペレットが結晶化に十分な内部熱を持って前記乾燥機を出るようにする、
工程からなる方法。
【請求項18】
前記スラリーに導入されるガスは、前記造粒機から前記乾燥機の出口までのペレット流の速度を約1秒以下の速度まで増加する請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記高速ガスを導入する工程は、少なくとも約100立方メートル毎時の流量で約8バールの圧力で前記ガスを注入することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記注入されたガスは、約98容量%のガス成分を有する水蒸気ミストを生成する請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記ペレットの結晶化は、前記装置を通過する間に、第2の加熱工程なしに、押し出しから保有された前記内部熱のみを使用して、生じる請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記ポリマーは、ポリエステル及び共重合体、ポリイミド及び共重合体、ポリカーボネート及び共重合体、及びポリウレタン及び共重合体からなる群から選ばれる請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記乾燥機を出るペレットは、凝集を回避するように取り扱われる請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記乾燥機を出るペレットは、凝集を回避し、保有内部熱から所望の結晶化度を達成するように、撹拌される請求項23に記載の方法。
【請求項25】
結晶化ポリマーをペレットに加工する装置において、
押し出された結晶化ポリマーのストランドをペレットに切断する水中造粒機と、
前記造粒機に水を導入する配管と、
水とペレットのスラリーを前記造粒機から前記ペレットを乾燥する乾燥機に輸送するスラリーラインと、
前記水とペレットのスラリーにペレット速度増進剤(pellet speed expediter)を導入して、前記装置を通る前記ペレットの速度を増加し、前記ペレットを前記ペレットの結晶化を開始するのに十分な内部熱を持って前記乾燥機を出るようにする注入器と、
からなる装置。
【請求項26】
前記ペレット速度増進剤は、約100から175m/時の流量で移動する不活性ガスである請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記乾燥機を出る前記ペレットを受け入れて、凝集を回避し、前記ペレットの所望の結晶化度を達成する攪拌装置をさらに有する請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記乾燥機を出たペレットを受け入れて、前記ペレットの所望の結晶化度を達成する1又は複数の断熱容器をさらに有する請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記スラリーラインの一部分はほぼ垂直であり、他の部分は、鉛直から30°と60°の間、好ましくは約45°の角度で、上方に屈曲している請求項25に記載の装置。
【請求項30】
前記スラリーラインはエルボと直線部を有し、前記ガス注入器は前記直線部の長手軸とほぼ一致する方向に前記エルボに前記不活性ガスを導入する請求項25に記載の装置。
【請求項31】
前記スラリーラインは、前記遠心乾燥機に入る前に拡大径を有する出口端を含む請求項25に記載の装置。
【請求項32】
前記スラリーラインは、前記造粒機からのほぼ垂直部と、前記ほぼ垂直部からのほぼ屈曲した直線部と、前記ほぼ屈曲した直線部の出口の拡大部とを有し、前記乾燥機を出るペレットのスラリー速度を減少する請求項25に記載の装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−542062(P2008−542062A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513621(P2008−513621)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/019899
【国際公開番号】WO2006/127698
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(500092365)ガラ・インダストリーズ・インコーポレイテッド (23)
【氏名又は名称原語表記】Gala Industries, Inc.
【Fターム(参考)】