説明

給湯システム

【課題】貯湯タンクから無用に温水が導出されることがなく、効率的で経済性に優れる給湯システムを提供する。
【解決手段】給湯システムS1は、湯水混合栓Z1に給湯するものであって、貯湯タンク1、元配管20、第1配管21、第2配管22、第3配管23、弁装置3、制御手段4及び操作手段5を備える。操作手段5は、湯水混合栓Z1へ温水及び水の双方を供給させる第1モードと、水のみを供給させる第2モードとを選択可能とされている。制御手段4は、ユーザが操作手段5により第1モードを選択した場合に、弁装置3に「開」指示を与えて第3配管23を開状態とする。一方、ユーザが第2モードを選択した場合には、弁装置3に「閉」指示を与えて第3配管23を閉状態とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば電気ヒータやヒートポンプユニット等の電気式給湯器のように、常時稼働状態とされる熱源で貯湯タンクの水が加熱されるように構成された給湯システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気ヒータを用いた電気温水器、或いはHFCやCO等の冷媒を用いたヒートポンプ給湯器などの所謂電気式給湯器は、ガス給湯器の点火・消火のようなON−OFFの概念がなく、常時稼働できる状態でシステムが運転される。一般に電気式給湯器は、電力料金が割安な深夜電力時間帯に電気ヒータやヒートポンプにて貯湯タンク内の水を沸き上げ、昼間時間帯において給湯需要が多いときは追い焚きを行う運用が取られている。
【0003】
貯湯タンク内の温水は、ユーザがリモコンで設定している湯温となるよう、湯水混合三方弁で自動調整された上で、湯水混合栓へ供給される。ここで湯水混合栓としては、使い勝手の良さから、2ハンドル式混合栓に代わり、シングルレバー式混合栓又はサーモスタット式混合栓が汎用されている。
【0004】
この種の電気式給湯器では、エネルギー使用の無駄を省き、ランニングコストを低減させるために、深夜の沸き上げのための電力量を抑制すると共に、昼間の追い焚きをなるべく抑制することが望まれる。このため、可及的に貯湯タンク内に貯留されている温水を無駄に使用しないことが望まれるところである。なお、特許文献1には、給湯器リモコンにチャイルドロックボタンを設け、リモコンの誤操作による無駄な給湯を防止する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2003−185248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の湯水混合栓には、電気式給湯器を経由しない給水配管が直結されており、ユーザは、該給水配管から供給される水と給湯器からの湯との混合度合い、つまり湯温を適宜調整して出水させることが可能である。湯温は、上記のシングルレバー式混合栓では、レバー位置を「水」から「湯」への移動レンジの適宜な位置に設定することで、サーモスタット式混合栓では、温度調整ハンドルによる温度設定にて、それぞれ調整される。
【0006】
このような湯水混合栓では、ユーザが(温水を使用する意図なく)少量の水の使用を意図して開栓しても、湯水混合栓が温水使用の設定になっていれば、貯湯タンクから湯水混合栓に向けて温水が供給されてしまうという不都合が生じる。
【0007】
例えばシングルレバー式混合栓では、水を使用するときはレバーを「水」の位置に回動させるべきであるが、使い勝手の良い高い水圧を期待して「水」と「湯」の中央位置で開栓するユーザは数多い。また、水圧を意図せずとも、いちいちレバーを横振りしてから開栓するのは面倒であるというユーザの使用心理も働く。レバーが移動レンジの中央に位置されていると、水と湯が等量混合して出水されるため、貯湯タンクから温水が導出されてしまう。サーモスタット式混合栓でも同様に、ユーザは、水の使用を意図する場合でも温度調整ハンドルをいちいち操作せずに湯が出水される設定で開栓することが多く、この場合、貯湯タンクから温水が導出されてしまう。
【0008】
このような温水は利用に供されることなく、貯湯タンクから湯水混合栓に至る配管内で放熱して冷めてしまうこととなる。この分の熱量は損失となるばかりか、深夜電力時間帯における沸き上げのための電力量の増加を招来する。また、上記のような開栓の頻度が多くなると、温水をさほど使用していないにも拘わらず貯湯タンクの貯湯量が減少し、電力料金が割高な昼間時間帯に追い焚きが必要となるケースも生じ得る。
【0009】
本発明は上記のような問題点に鑑みて為されたものであって、貯湯タンクから無用に温水が導出されることがなく、効率的で経済性に優れる給湯システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一の局面に係る給湯システムは、常時稼働状態とされた所定の熱源で加熱される加熱水を貯留する貯湯タンクと、水の元供給源から前記貯湯タンクに水を供給する第1配管と、水の元供給源から湯水混合栓に対して直接的に水を供給する第2配管と、前記貯湯タンクから前記湯水混合栓へ前記加熱水を供給する第3配管と、前記第3配管の開閉を行うことで前記湯水混合栓への前記加熱水の供給状態を変更する弁装置と、前記弁装置の動作を制御する制御手段と、前記制御手段に操作情報を与える操作手段と、を備え、前記操作手段は、前記湯水混合栓へ前記加熱水及び水の双方を供給させる第1モードと、水のみを供給させる第2モードとを選択可能とされており、前記制御手段は、前記第1モードが選択された場合に前記弁装置により前記第3配管を開状態とし、前記第2モードが選択された場合に前記弁装置により前記第3配管を閉状態とする制御を行うことを特徴とする(請求項1)。
【0011】
この構成によれば、操作手段によって第2モードが選択された場合には、制御手段が第3配管を閉状態とするので、前記第2モードにおいて温水使用の設定になっている湯水混合栓が開栓されても、貯湯タンクに貯留されている加熱水が導出されることはない。従って、熱源の無駄な稼働を抑制し効率良くシステムを運用することができる。一方、加熱水の使用を意図する場合は、ユーザは操作手段によって第1モードを選択すればよく、この場合は従来の給湯器と同様の使い勝手で加熱水を利用することができる。
【0012】
上記構成において、前記湯水混合栓が、シングルレバー式混合栓又はサーモスタット式混合栓であることが望ましい(請求項2)。これら混合栓は、構造的に開栓に伴って加熱水が供給されてしまい易いため、本発明を好適に適用できる。
【0013】
上記構成において、前記貯湯タンクは熱水を貯留するものであって、前記第3配管の途中には、前記熱水に加水して適温の温水にするための水を前記水の元供給源から供給する第4配管が接続されていることが望ましい(請求項3)。この構成によれば、第3配管を通して適温とされた温水を湯水混合栓に供給することができる。また、貯湯タンクは熱水供給が停止された場合に、第4配管を通して水を湯水混合栓に供給することができ、水圧を安定化させることができる。
【0014】
この場合、前記弁装置は、第1入力ポート、第2入力ポート及び出力ポートを備える三方弁を含み、前記第1入力ポートには前記第3配管の上流側配管が接続され、前記第2入力ポートには前記第4配管が接続され、前記出力ポートには前記第3配管の下流側配管が接続され、前記制御手段は、前記第2モードが選択された場合に、前記第1入力ポートを閉止させる構成とすることができる(請求項4)。この構成によれば、三方弁を使用して、簡易に貯湯タンクからの熱水導出を停止させることができる。
【0015】
上記いずれかの構成において、前記所定の熱源が、前記貯湯タンクに内蔵された電気ヒータであり、前記制御手段は、前記電気ヒータの動作を制御するものであって、前記制御手段は、深夜電力時間帯に前記電気ヒータを動作させて前記貯湯タンク内に貯留されている水を加熱し、深夜電力時間帯外には前記貯湯タンク内の熱水量が所定量以下となった場合に、前記電気ヒータを動作させて前記貯湯タンク内の水を加熱させる制御を行うことは、望ましい構成の一つである(請求項5)。
【0016】
或いは、上記いずれかの構成において、前記所定の熱源が、前記貯湯タンク内に貯留された水と熱交換可能に配置されたヒートポンプユニットであり、前記制御手段は、前記ヒートポンプユニットの動作を制御するものであって、前記制御手段は、深夜電力時間帯に前記ヒートポンプユニットを動作させて前記貯湯タンク内に貯留されている水を加熱し、深夜電力時間帯外には前記貯湯タンク内の熱水量が所定量以下となった場合に、前記ヒートポンプユニットを動作させて前記貯湯タンク内の水を加熱させる制御を行うことは、望ましい構成の一つである(請求項6)。
【0017】
上記いずれかの構成において、前記操作手段は、操作ボタン群を備えたリモコンパネルであり、一の操作ボタンが、前記第1モード及び第2モードの選択ボタンとされていることが望ましい(請求項7)。この構成によれば、ユーザは、リモコンパネルに設けられている選択ボタンを操作することで、簡単にモード選択を行うことができる。
【0018】
上記いずれかの構成において、前記第1モードが選択された場合において、前記第3配管を通した前記湯水混合栓への加熱水の供給が所定時間行われなかったとき、前記制御手段が、前記弁装置により前記第3配管を強制的に閉状態とさせることが望ましい(請求項8)。この構成によれば、ユーザが第2モードの選択を怠った場合でも、一定時間経過後に強制的に第2モードと同様な状態に移行させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の給湯システムによれば、例えば電気ヒータやヒートポンプユニット等の電気式給湯器のように、常時稼働状態とされる熱源で貯湯タンクの水が加熱されるように構成された給湯システムにおいて、リモコンのような操作手段の操作だけで、貯湯タンクから無用に加熱水が導出されることを抑止できる。従って、従来に給湯器と同等の使い勝手を維持しながら、効率的で経済性に優れる給湯システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の基本的な実施形態に係る給湯システムS1を示す構成図である。この給湯システムS1は、湯水混合栓Z1に給湯するものであって、貯湯タンク1、元配管20、第1配管21、第2配管22、第3配管23、弁装置3、制御手段4及び操作手段5を備える。
【0021】
貯湯タンク1は、所定量の温水(加熱水)を貯留するもので、タンク内の水を加熱するための電気式の加熱ヒータからなる熱源Hを備えている。熱源Hは、常時電源ONの状態とされ、タンク内に貯留されている水の沸き上げ時や追い焚き時等の所要時に発熱量が増加されるように制御される。
【0022】
元配管20は、商用の水供給系統に接続された配管である。第1配管21は、水の元供給源である元配管20から貯湯タンク1に水を供給するための配管である。第2配管22は、元配管20から湯水混合栓Z1に対して直接的に水を供給するための配管である。第3配管23は、貯湯タンク1から湯水混合栓Z1へ温水を供給するための配管である。湯水混合栓Z1は、例えばシングルレバー式混合栓である。これ以外に、サーモスタット式混合栓も使用することができる。
【0023】
弁装置3は、第3配管23の途中に設けられ、第3配管23の流路開閉を行うことで湯水混合栓Z1への温水の供給状態を変更する。すなわち、弁装置3が「開」とされると湯水混合栓Z1への温水供給が可能であり、「閉」とされると湯水混合栓Z1への温水供給が停止される。制御手段4は、このような弁装置3の動作を制御するものであり、操作手段5は、ユーザからモード入力を受け付けて制御手段4にそのモード操作情報を与えるためのものである。
【0024】
操作手段5は、ボタン操作等により、湯水混合栓Z1へ温水及び水の双方を供給させる第1モードと、水のみを供給させる第2モードとを選択可能とされている。制御手段4は、ユーザが操作手段5により第1モードを選択した場合に、弁装置3に「開」指示を与えて第3配管23を開状態とする。一方、ユーザが第2モードを選択した場合には、弁装置3に「閉」指示を与えて第3配管23を閉状態とする。
【0025】
このような給湯システムS1によれば、元配管20から供給される水は、第2配管22を通して直接湯水混合栓Z1に向かう水WL1と、第1配管21を通して貯湯タンク1に向かう水WL2とに分流される。貯湯タンク1に流入された水WL2は、熱源Hで加熱され、温水WHとしてタンク内に貯留される。
【0026】
ここで、第1モードが選択されている場合、弁装置3が開いているので、湯水混合栓Z1に対して、第1配管21から水WL1が、第3配管23から温水WHが、それぞれ供給可能な状態となる。従って、シングルレバーのレバー位置が「水」と「湯」の中央位置とされて湯水混合栓Z1が開栓されると、水WL1と温水WHとの混合水が出水される。この動作は、従来の給湯器と同様である。
【0027】
これに対し、第2モードが選択されている場合、ユーザは温水WHを使用しない意志表示をしていることとなる。この場合、弁装置3が閉じているので、湯水混合栓Z1に対して、第1配管21からの水WL1のみが供給可能となる。このため、たとえレバー位置が「水」と「湯」の中央位置とされて湯水混合栓Z1が開栓されても、出水されるのは水WL1のみである。従って、貯湯タンク1から温水WH1が無駄に導出されてしまうことはなく、効率の良い給湯システムS1とすることができる。
【0028】
続いて、図2に基づいて、本発明のより具体的な実施形態に係る給湯システムS2について説明する。この給湯システムS2は、シングルレバー式の混合栓Z1及びサーモスタット式の混合栓Z2に給湯する貯湯タンクユニットU1として構成されている。貯湯タンクユニットU1は、貯湯タンク10、元配管20、第1配管210、第2配管220、第3配管230、第4配管240、湯水混合三方弁30(弁装置)、制御部40(制御手段)、及びリモコン装置50(操作手段)を備えている。
【0029】
ここで、シングルレバー式混合栓Z1は、ひとつのレバー操作で出水・止水が可能であって、レバーと連動したバルブによって温水の通水路の開閉を加減し、出水量や湯温を調節する混合栓である。このシングルレバー式混合栓Z1は、例えば開栓頻度が多い台所に配置され、ユーザは、レバー位置を「水」から「湯」への移動レンジの適宜な位置に設定して、好みの湯温で出水させることが可能である。また、サーモスタット式混合栓Z2は、温度調整ハンドルで温度を設定すると、内蔵されているサーモスタットエレメントが動作し、湯水のバルブを動かして湯と水の量を調節して一定温度に保つ混合栓である。このサーモスタット式混合栓Z2は、浴室等に配置され、ユーザは、温度調整ハンドルを好みの温度に設定して、温水を出水させることが可能である。
【0030】
貯湯タンク10は、150〜560リットル程度の内容量を有する温水(加熱水)の貯留タンクであって、タンク内には水を加熱するための電気ヒータ61が取り付けられている。電気ヒータ61は、常時通電可能な状態とされ、制御部40に制御されてタンク内の水をジュール熱で加熱する。例えば、深夜電力時間帯の終了時刻に合わせて、タンク内の水の全量が所定温度(例えば60℃〜90℃)に昇温されるように、電気ヒータ61は通電制御される。また、昼間時間帯(深夜電力時間帯外)でも、湯切れを起こさないように、タンク内の温水量が所定量以下になると、追い焚きのために電気ヒータ61に通電され、タンク内の水が加熱される。
【0031】
貯湯タンク10の内部には、サーミスタ等からなる5つの温度センサ11〜15が上下方向に並ぶように配置されている。これら温度センサ11〜15は、貯湯タンク10内に貯留されている温水量を計測するために利用される。すなわち、深夜電力時間帯にタンク内の水を沸き上げる場合に、温度センサ11〜15の全てが所定の湯温を検知したときに、水の全量が昇温されたと判定する。また、昼間時間帯に貯湯タンク10内の温水が使用されると、タンク下層部から徐々に水に入れ替わって行くことになるが、温度センサ11〜15の検知結果に基づくタンク上下方向の温度分布より、タンク内に残存している温水量を推定することができる。
【0032】
元配管20は、商用の水供給系統に接続された配管である。第1配管210は、貯湯タンク10の底部に接続され、元配管20からの水WL21を貯湯タンク10へ供給するための配管である。
【0033】
第2配管220は、第1分岐管221と第2分岐管222とからなる。第1分岐管221は、シングルレバー式混合栓Z1へ接続され、元配管20から分流される水WL11をシングルレバー式混合栓Z1へ直接供給する。第2分岐管222は、サーモスタット式混合栓Z2へ接続され、元配管20から分流される水WL12をサーモスタット式混合栓Z2へ直接供給する。
【0034】
第3配管230は、貯湯タンク10の上部に接続され、タンク内の温水をシングルレバー式混合栓Z1及びサーモスタット式混合栓Z2へ導くための配管である。第3配管230は、上流側配管231と下流側配管232とを含み、両者の間には湯水混合三方弁30が介在されている。下流側配管232の下流端には、シングルレバー式混合栓Z1に温水を供給する第3分岐管233と、サーモスタット式混合栓Z2に温水を供給する第4分岐管234とが接続されている。
【0035】
第4配管240は、第3配管230の途中に接続され、貯湯タンク10内で沸き上げられた温水(熱水)に加水して適温の温水にするための水WL22を、元配管20から供給するための配管である。
【0036】
湯水混合三方弁30は、第1入力ポート31、第2入力ポート32及び出力ポート33の、開度調整が可能な3つのポートを備える弁装置である。第1入力ポート31には第3配管230の上流側配管231が接続され、第2入力ポート32には第4配管240が接続され、出力ポート33には第3配管230の下流側配管232が接続されている。第1入力ポート31及び第2入力ポート32の開度が適宜調整されることにより、貯湯タンク10から第3配管230で導出される温水WH1(例えば60℃〜90℃)に、第4配管240から供給される水WL22が設定湯温(例えば43℃)に応じて適量加えられ、ユーザが望む温度の温水WH2が生成されるものである。
【0037】
制御部40は、マイクロプロセッサや各種回路を含み、貯湯タンクユニットU1の各部の動作を制御する。本実施形態では、制御部40は、混合栓Z1、Z2へ温水及び水の双方を供給させる第1モードと、水のみを供給させる第2モードとに応じて、第1入力ポート31を開度調整が可能な状態、若しくは閉止固定状態のいずれかに設定する。
【0038】
リモコン装置50は、浴室に設置される第1リモコン51と、台所に設置される第2リモコン52とを含む。第1リモコン51及び第2リモコン52は、複数の操作ボタンを備えたリモコンパネルであり、その操作ボタン群のうちの一の操作ボタンが、前記第1モード及び第2モードのモード選択ボタン511、521とされている。リモコン装置50は、このようなモード選択入力を受け付けて制御部40にそのモード操作情報を与える。
【0039】
このように構成された給湯システムS2において、湯水混合三方弁30を本来の動作状態で使用する場合(第1モード)の、シングルレバー式混合栓Z1のレバー位置を「水」と「湯」の中央位置として開栓したときの給湯経路は次の通りとなる。第1配管210から水WL21が貯湯タンク10の底部へ供給され、この水WL21が貯湯タンク10の上部にある温水WH1を押し上げ、該温水WH1が第3配管230の上流側配管231から導出されて、湯水混合三方弁30の第1入力ポート31へ導かれる(高温経路)。また、貯湯タンク10を経由しない低温経路として、第4配管240を通して水WL22が湯水混合三方弁30の第2入力ポート32へ導かれる。
【0040】
そして、リモコン装置50での設定湯温(例えば43℃)となるように開度調整された湯水混合三方弁30によって、43℃の温水WH2が生成され、下流側配管232及び第3分岐管233を通してシングルレバー式混合栓Z1へ供給される。一方、レバー位置が中央位置とされていることから、第2配管220の第1分岐管221を通して、水WL11もシングルレバー式混合栓Z1へ直接供給される。従って、水WL11と温水WH2との混合により適温とされた温水が、シングルレバー式混合栓Z1から出水されることとなる。
【0041】
サーモスタット式混合栓Z2が、ユーザの好みの湯温(例えば38℃)に温度調整ハンドルが設定された状態で開栓されたときも、上記と実質同様である。すなわち、第2配管220の第2分岐管222を通して、水WL12がサーモスタット式混合栓Z2へ直接供給されるほかは、上記と同様の給湯経路である。
【0042】
このように湯水混合三方弁30を本来の動作状態のみで使用した場合、次のようなエネルギーの無駄が生じる。本実施形態の給湯システムS2のような配管構成では、シングルレバー式混合栓Z1のレバー位置を中央位置としたときに出水圧が最も高くなる。高水圧で出水させると何かと便利であるため、ユーザは温水を使用する意図が無いにも拘わらず中央レバー位置で開栓することが多々ある。また、わざわざ中央位置にあるレバーを「水」の方向に移動させる労を取らないユーザも多い。
【0043】
このようにシングルレバー式混合栓Z1のレバー位置が中央位置とされた状態で、手洗いや洗顔等のために短時間開栓された場合、上記高温経路を経て、貯湯タンク10から温水WH1が導出されることとなる。通常、貯湯タンク10から出湯端末(混合栓Z1、Z2)までの距離は7m程度あり、20mmφの配管が用いられているとすると、配管内容量は2リットル程度存在する。このため、短時間開栓により導出された温水WH1乃至は温水WH2は、シングルレバー式混合栓Z1まで辿り着くことなく第3配管230の途中で止まり、やがて放熱して冷めてしまう。しかも、ユーザは出湯を実感しないので、温水の浪費感を感じにくく、開栓にあたりレバー操作を前置させる誘因に乏しい。
【0044】
かかる短時間開栓が行われた場合でも、貯湯タンク10から温水WH1が導出された分だけ、第1配管210から水WL21が貯湯タンク10の底部へ供給される。短時間開栓が繰り返されると、貯湯タンク10内の温水は次々と水WL21に入れ替わって行くことになる。従って、深夜電力時間帯における沸き上げに要する熱量が多くなり、非効率的となる。殊に、開栓頻度が多くなり、貯湯タンク10内の温水温度が閾値以下に低下すると、湯切れ防止のために割高な昼間電力を用いて電気ヒータ61にて追い焚きせねばならず、非経済的である。以上に鑑みて、本実施形態の給湯システムS2では、混合栓Z1、Z2へ温水及び水の双方を供給させる第1モードと、水のみを供給させる第2モードとを選択可能としている。
【0045】
図3は、制御部40の機能構成を示すブロック図、図4及び図5は、図3のリモコン装置50に相当する第1リモコン51(浴室用)及び第2リモコン52(台所用)のリモコンパネルを示す平面図である。
【0046】
第1リモコン51は、サーモスタット式混合栓Z2からの給湯、並びに風呂への給湯等の設定を行うためのリモコンである。図4に示すように、第1リモコン51にはモード選択ボタン511(給湯使用/停止ボタン)が備えられている。このモード選択ボタン511は、上記の第1モードと第2モードとを、ユーザに選択させるためのボタンである。この他、第1リモコン51には、風呂温度や水位の設定、各種の設定を行うための操作ボタン群と、設定情報を表示する表示パネル512とが備えられている。
【0047】
第2リモコン52は、シングルレバー式混合栓Z1からの給湯の設定を行うためのリモコンである。図5に示すように、第2リモコン52にも、モード選択ボタン521(給湯使用/停止ボタン)が備えられている。この他、第2リモコン52には、各種の設定を行うための操作ボタン群と、設定情報を表示する表示パネル522とが備えられている。
【0048】
図3に示すように、制御部40は、機能的に、貯湯タンクユニットU1による給湯動作を制御する給湯制御部41と、電気ヒータ61による沸き上げ・追い焚き動作を制御するヒータ制御部42と、湯水混合三方弁30の開度を制御する三方弁制御部43とを備えて構成されている。
【0049】
給湯制御部41は、リモコン装置50(第1リモコン51及び第2リモコン52)で設定された給湯運転を行うための制御を行う。ここでの給湯運転とは、シングルレバー式混合栓Z1及びサーモスタット式混合栓Z2からの給湯動作だけでなく、風呂の自動湯張り、自動保温、自動湯足しなどの動作も含む。
【0050】
ヒータ制御部42は、沸き上げ・追い焚き動作に応じて、電気ヒータ61に対する通電制御を行う。深夜電力時間帯における沸き上げ動作のとき、ヒータ制御部42は、貯湯タンク10内の温度センサ11〜15の出力から沸き上げに必要な熱量、加熱時間を演算し、例えば深夜電力時間帯の終了時刻に合わせて、貯湯タンク10内の水の全量が所定温度に昇温されるように、電気ヒータ61を通電制御する。また、昼間時間帯においては、ヒータ制御部42は、温度センサ11〜15の出力から貯湯タンク10内の残存温水量を把握し、温水量が所定量以下となったと判定された場合に、電気ヒータ61に通電して追い焚き動作を行わせる。
【0051】
三方弁制御部43は、モード選択ボタン511で設定されたモードに応じて、湯水混合三方弁30に対して異なる制御を行う。上記の第1モード(給湯使用)のとき、三方弁制御部43は、下流側配管232から供給される温水WH2がリモコン装置50での設定湯温となるように、湯水混合三方弁30の第1入力ポート31及び第2入力ポート32の開度を調整する。
【0052】
この開度調整には、湯水混合三方弁30の第1入力ポート31及び第2入力ポート32の開度調整バルブを駆動するモータ44と、下流側配管232を通過する温水WH2の湯温を計測する湯温センサ45とが使用される。例えば、設定湯温が43℃である場合、三方弁制御部43は、湯温センサ45の出力値に基づき温水WH2の温度を監視しつつモータ44を駆動して、湯温センサ45の出力値が43℃となる位置に湯水混合三方弁30の開度調整バルブを移動させる。
【0053】
一方、モード選択ボタン511で第2モード(給湯停止)が選択されているとき、三方弁制御部43は、湯水混合三方弁30の第1入力ポート31を閉止するよう、モータ44を駆動制御する。この場合、貯湯タンク10からの温水WH1の湯水混合三方弁30への流入は停止され、第4配管240を通して水WL22のみが湯水混合三方弁30へ流入可能となる。
【0054】
かかる状態において、例えばシングルレバー式混合栓Z1のレバー位置が「水」と「湯」の中央位置で開栓されたときの給水経路は次の通りとなる。図2を参照して、第1配管210の水WL21は貯湯タンク10へ供給されず、低温経路としての第4配管240を通して水WL22が湯水混合三方弁30の第2入力ポート32へ導かれる。この水WL22が、下流側配管232及び第3分岐管233を通してシングルレバー式混合栓Z1へ供給される。また、第2配管220の第1分岐管221を通して、水WL11もシングルレバー式混合栓Z1へ直接供給される。これら水WL11、WL22の混合水が、シングルレバー式混合栓Z1から出水されることとなる。従って、貯湯タンク10の温水が導出されることはない。
【0055】
このように、モード選択ボタン511で第2モードが選択されていれば、シングルレバー式混合栓Z1で温水の使用を意図しない短時間開栓がいくら行われても、貯湯タンク10からの温水の無駄な持ち出しを抑制することができる。従って、デフォルト設定を第2モードとしておき、モード選択ボタン511が押下されることを条件に第1モードへ移行するように設定しておけば、ユーザが温水の使用を意図するときにのみ、貯湯タンク10から温水が導出されるようにすることができる。これにより、深夜電力時間帯における沸き上げに要する熱量を抑制できると共に、また昼間時間帯の追い焚きも抑制でき、システムの経済性を改善することができる。
【0056】
以上説明した本実施形態に係る給湯システムS2のモード変更動作を、図6のフローチャートに基づいて説明する。貯湯タンクユニットU1の元電源が投入されると(ステップS1)、制御部40は、モード選択ボタン511、521で設定されているモードが、第1モード又は第2モードのいずれであるかを確認する(ステップS2)。
【0057】
第1モードが設定されている場合、三方弁制御部43は、湯水混合三方弁30の第1入力ポート31を「開」となり得る状態、つまり開度調整を行い得る状態にセッティングする(ステップS3)。この場合、三方弁制御部43は、湯温センサ45の出力値に基づき温水WH2の温度を監視しつつモータ44を駆動して、設定湯温に応じて第1入力ポート31の開度を調整する。
【0058】
一方、第2モードが設定されている場合、三方弁制御部43は、モータ44を駆動して湯水混合三方弁30の第1入力ポート31を「閉」とする(ステップS4)。この場合、貯湯タンク10からの温水WH1の湯水混合三方弁30への流入は停止される。
【0059】
その後、貯湯タンクユニットU1の元電源に対して終了動作が与えられたか否かが確認され(ステップS5)、終了でない場合は(ステップS5でNO)、ステップS2に戻って処理が繰り返される。終了動作が与えられた場合は(ステップS5でYES)、電源をOFFとして(ステップS6)、処理を終了する。
【0060】
上記給湯システムS2において、一般的な使用形態では、給湯を使用する時間は、給湯を使用する時間に比べて圧倒的に少ないのが通常である。このことに鑑みて、モード選択ボタン511、521で給湯を使用する第1モードが設定されている場合でも、シングルレバー式混合栓Z1又はサーモスタット式混合栓Z2へ温水が供給されていない時間が、所定時間(例えば30分)経過すれば、モードが強制的に給湯停止の第2モードに移行されるようにすることが望ましい。これにより、モード選択ボタン511、521の操作忘れを防止することができる。この場合、制御部40に、例えばタイマーカウントを実行してモードの強制切り換えを行う機能を具備させれば良い。
【0061】
図7は、モード強制切り換えを行う機能を付加した場合のモード変更動作を示すフローチャートである。貯湯タンクユニットU1の元電源が投入され(ステップS11)、モード確認がなされ(ステップS12)、第1モードが設定されている場合、三方弁制御部43は、湯水混合三方弁30の第1入力ポート31を「開」にセッティングする(ステップS13)。その後、三方弁制御部43は、タイマーカウントをスタートさせる(ステップS14)。
【0062】
そして、三方弁制御部43は、給湯制御部41を介して給湯動作が行われたか否かを確認する(ステップS15)。給湯動作が行われた場合(ステップS15でYES)、タイマーはリセットされる(ステップS16)。一方、給湯動作が行われていない場合(ステップS15でNO)、続いて第1モードへ設定後、所定時間(例えば30分)が経過しているか否かが確認される(ステップS17)。
【0063】
所定時間が経過していない場合(ステップS17でNO)、図6と同様な終了動作の確認ステップ(ステップS21)へ移行する。これに対し、所定時間が経過している場合(ステップS17でYES)、三方弁制御部43は、モードを第2モードへ強制変更し(ステップS18)、タイマーリセットを行った上で(ステップS19)、湯水混合三方弁30の第1入力ポート31を「閉」とする(ステップS20)。なお、モード確認ステップ(ステップS12)で第2モードと判定された場合は、直ちに湯水混合三方弁30の第1入力ポート31が「閉」とされる。
【0064】
上記実施形態では、熱源として電気ヒータ61を用いられた例を示したが、本発明は所謂電気式給湯器であれば種々のものが適用可能であり、例えばヒートポンプユニットを適用することができる。図8は、ヒートポンプユニットU2が熱源として適用された給湯システムS3を示す構成図である。なお、図2に示した給湯システムS2と同一部分には同じ参照符号を付しており、重複を避けるためこれらの部分については説明を省略乃至は簡略化する。
【0065】
給湯システムS3は、貯湯タンクユニットU1’と、該貯湯タンクユニットU1’が備える貯湯タンク10内に貯留された水と熱交換可能に配置されたヒートポンプユニットU2とを含んでいる。貯湯タンクユニットU1’の構成は、タンク内の水の加熱態様が異なる他は、先に図2で示した貯湯タンクユニットU1と同様である。
【0066】
ヒートポンプユニットU2は、HFCやCO等の冷媒を圧縮する圧縮機71、冷媒と水との熱交換を行うための第1熱交換器72、熱交換後の冷媒を減圧する膨張弁73、冷媒と空気との熱交換を行うための第2熱交換器74、及び第2熱交換器74に熱交換用の空気を送風する送風機75を備えている。これら、圧縮機71、第1熱交換器72、膨張弁73及び第2熱交換器74は、冷媒を循環させる閉管路で連結されている。
【0067】
貯湯タンク10には、温水製造のための循環路が付設されている。この循環路は、貯湯タンク10の底部から引き出されている第1温水製造配管761と、タンク循環ポンプ77を介して第1温水製造配管761に接続され第1熱交換器72へ至る第2温水製造配管762と、第1熱交換器72と貯湯タンク10の頂部とを接続する第1温水製造配管763とからなる。
【0068】
ヒートポンプユニットU2が駆動すると、冷媒が圧縮機71で圧縮されて高温高圧となり、この高温高圧の冷媒と、タンク循環ポンプ77の稼働により貯湯タンク10から取り出された水WL3とが、第1熱交換器72において熱交換される。これにより、水WL3は熱が与えられて温水WH3となり、貯湯タンク10へ戻される。熱交換後の冷媒は、膨張弁73で低温低圧とされ、第2熱交換器74で空気の熱が与えられて常態に復帰する。このような冷媒の閉サイクルによって、貯湯タンク10内の水は加熱される。
【0069】
かかるヒートポンプユニットU2は、図3のヒータ制御部42に代わるヒートポンプ制御部が備えられた制御部40’により制御される。すなわち制御部40’は、沸き上げ・追い焚き動作に応じて、ヒートポンプユニットU2(圧縮機71の駆動モータ(図略)や送風機75)及びタンク循環ポンプ77を動作させる。深夜電力時間帯における沸き上げ動作のとき、制御部40’は、貯湯タンク10内の温度センサ11〜15の出力から沸き上げに必要な熱量、加熱時間を演算し、例えば深夜電力時間帯の終了時刻に合わせて、貯湯タンク10内の水の全量が所定温度に昇温されるように、ヒートポンプユニットU2の動作を制御する。また、昼間時間帯においては、制御部40’は、温度センサ11〜15の出力から貯湯タンク10内の残存温水量を把握し、温水量が所定量以下となったと判定された場合に、ヒートポンプユニットU2を動作させて追い焚きを行わせる。その他の動作は、先に説明した給湯システムS2と同様である。
【0070】
以上、本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更及び/又は改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。従って、当業者が実施する変更形態又は改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態又は当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
【0071】
例えば、図8では、貯湯式ヒートポンプ給湯器を例示したが、これ以外に瞬間式ヒートポンプ給湯器やセミ貯湯式ヒートポンプ給湯器などの一体型ヒートポンプ給湯器を用いることもできる。この場合、当該一体型ヒートポンプ給湯器のリモコン装置に、第1モードと第2モードとの切り換えを行うモード選択ボタンを設けるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の基本的な実施形態に係る給湯システムS1を示す構成図である。
【図2】本発明のより具体的な実施形態に係る給湯システムS2を示す構成図である。
【図3】制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図4】リモコンパネルを示す平面図である。
【図5】リモコンパネルを示す平面図である。
【図6】給湯システムのモード変更動作を示すフローチャートである。
【図7】給湯システムのモード変更動作の他例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態に係る給湯システムS3を示す構成図である。
【符号の説明】
【0073】
1、10 貯湯タンク
21、210 第1配管
22、220 第2配管
23、230 第3配管
240 第4配管
3 弁装置
4 制御手段
5 操作手段
30 湯水混合三方弁(弁装置)
31 第1入力ポート
32 第2入力ポート
33 出力ポート
40 制御部(制御手段)
41 給湯制御部
42 ヒータ制御部
43 三方弁制御部
50 リモコン装置(操作手段)
51 第1リモコン(浴室用)
52 第2リモコン(台所用)
511、521 モード選択ボタン
61 電気ヒータ
U1、U1’ 貯湯タンクユニット
U2 ヒートポンプユニット
Z1、Z2 湯水混合栓(シングルレバー式混合栓、サーモスタット式混合栓)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
常時稼働状態とされた所定の熱源で加熱される加熱水を貯留する貯湯タンクと、
水の元供給源から前記貯湯タンクに水を供給する第1配管と、
水の元供給源から湯水混合栓に対して直接的に水を供給する第2配管と、
前記貯湯タンクから前記湯水混合栓へ前記加熱水を供給する第3配管と、
前記第3配管の開閉を行うことで前記湯水混合栓への前記加熱水の供給状態を変更する弁装置と、
前記弁装置の動作を制御する制御手段と、
前記制御手段に操作情報を与える操作手段と、を備え、
前記操作手段は、前記湯水混合栓へ前記加熱水及び水の双方を供給させる第1モードと、水のみを供給させる第2モードとを選択可能とされており、
前記制御手段は、前記第1モードが選択された場合に前記弁装置により前記第3配管を開状態とし、前記第2モードが選択された場合に前記弁装置により前記第3配管を閉状態とする制御を行うことを特徴とする給湯システム。
【請求項2】
前記湯水混合栓が、シングルレバー式混合栓又はサーモスタット式混合栓であることを特徴とする請求項1に記載の給湯システム。
【請求項3】
前記貯湯タンクは熱水を貯留するものであって、
前記第3配管の途中には、前記熱水に加水して適温の温水にするための水を前記水の元供給源から供給する第4配管が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の給湯システム。
【請求項4】
前記弁装置は、第1入力ポート、第2入力ポート及び出力ポートを備える三方弁を含み、前記第1入力ポートには前記第3配管の上流側配管が接続され、前記第2入力ポートには前記第4配管が接続され、前記出力ポートには前記第3配管の下流側配管が接続され、
前記制御手段は、前記第2モードが選択された場合に、前記第1入力ポートを閉止させることを特徴とする請求項3に記載の給湯システム。
【請求項5】
前記所定の熱源が、前記貯湯タンクに内蔵された電気ヒータであり、前記制御手段は、前記電気ヒータの動作を制御するものであって、
前記制御手段は、深夜電力時間帯に前記電気ヒータを動作させて前記貯湯タンク内に貯留されている水を加熱し、深夜電力時間帯外には前記貯湯タンク内の熱水量が所定量以下となった場合に、前記電気ヒータを動作させて前記貯湯タンク内の水を加熱させる制御を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の給湯システム。
【請求項6】
前記所定の熱源が、前記貯湯タンク内に貯留された水と熱交換可能に配置されたヒートポンプユニットであり、前記制御手段は、前記ヒートポンプユニットの動作を制御するものであって、
前記制御手段は、深夜電力時間帯に前記ヒートポンプユニットを動作させて前記貯湯タンク内に貯留されている水を加熱し、深夜電力時間帯外には前記貯湯タンク内の熱水量が所定量以下となった場合に、前記ヒートポンプユニットを動作させて前記貯湯タンク内の水を加熱させる制御を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の給湯システム。
【請求項7】
前記操作手段は、操作ボタン群を備えたリモコンパネルであり、一の操作ボタンが、前記第1モード及び第2モードの選択ボタンとされていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の給湯システム。
【請求項8】
前記第1モードが選択された場合において、前記第3配管を通した前記湯水混合栓への加熱水の供給が所定時間行われなかったとき、
前記制御手段が、前記弁装置により前記第3配管を強制的に閉状態とさせることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の給湯システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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