給湯タンクから取り出した温風及び地下から取り出した冷風を利用した給湯空調装置
【課題】給湯と暖房に十分な湯温と湯量とを確保でき、地下の冷気を有効利用できる、空調装置を提供する。
【解決手段】開放型の給湯タンク1の中に∪型の熱交換ダクトを入れる。ダクトの入口15出口をタンク1の上部外側に出しフイルターの入った箱13給気ファン加湿器の入った箱17を夫々ダクト2の入口出口の上に置く。箱の上部には部屋の排気口給気口と接続している空調ダクトを取付けるための取付口14,18が付いている。箱にはフイルタ取出用点検用のドアー16が付いていて左右の箱はバイパスタクト22で結ばれて季節の変わり目には中のダンパ開度を変えて温度調節をする。∪型の熱交換ダクト(2)は、中に銅板が空気の流れに沿って設けられ、銅パイプが直角にダクト2を貫いている。タンクの湯はこのパイプを自由に出入りさせる。
【解決手段】開放型の給湯タンク1の中に∪型の熱交換ダクトを入れる。ダクトの入口15出口をタンク1の上部外側に出しフイルターの入った箱13給気ファン加湿器の入った箱17を夫々ダクト2の入口出口の上に置く。箱の上部には部屋の排気口給気口と接続している空調ダクトを取付けるための取付口14,18が付いている。箱にはフイルタ取出用点検用のドアー16が付いていて左右の箱はバイパスタクト22で結ばれて季節の変わり目には中のダンパ開度を変えて温度調節をする。∪型の熱交換ダクト(2)は、中に銅板が空気の流れに沿って設けられ、銅パイプが直角にダクト2を貫いている。タンクの湯はこのパイプを自由に出入りさせる。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【001】
この発明は家庭用の灯油焚給湯器の容量を大きくし給湯器内の熱交換ダクトから取り出した温風を暖房に利用した空調装置に関するものである。
【背景技術】
【002】
北海道東北の寒冷地では給湯器内に床暖用のパイプを組み込んで循環ポンプでその温水不凍液を床下に送り込む灯油焚の給湯器がありましたが給湯タンクの熱を利用して温風として取り出し部屋を温めるものはなかった。更に従来の給湯タンクは容量が100l程で小さく水道圧によってお湯が出るので入浴時のように一度に大量の湯を使う時には思うように湯が出ない、洗面や台所の蛇口に混合栓を使うので使う毎に混合栓の操作が要る、数時間蛇口を使わないでいると管内の湯が冷えて蛇口を開けてもお湯がすぐ出ない不都合がありました。
【発明が解決しようとする課題】
【003】
そこで給湯タンク自体の容量を大きくし給湯加圧ポンプを使用する。給湯時蛇口を開ける前に予めフロ40℃台所洗面30℃にバルブで適温に調整してしまえば混合栓を使う必要はなくなる。蛇口を開けてもいつでもお湯が出る状態にしておくためには循環ポンプで管内に温水を循環させればよい。
【課題を解決するための手段】
【004】
この大きな給湯タンク容量を利用してこれに熱交換ダクトを組み込んだのが考案の大きな特長です。給湯タンクには開放式と密閉式があるが密閉式は圧力容器になるので開放式にしました。考案の装置は給湯装置と空調装置から成る。給湯装置はタンク容量300l保有水量240l高さ長さ巾が100×90×40cmの開放式給湯タンク(1)の中に組込まれた熱交換ダクト(2)給湯加圧ポンプ(3)給湯タンク(1)内の水を60℃に温める灯油ボイラ(4)床暖房用の循環ポンプ(5)それに接続してタンク内の熱を貰うラセン状の銅パイプ、タンク内の上部と下部の温水温度を均一にするタンク内循環ポンプ(6)水道冷水とタンク内温水を混合して適温に調整するバルブ(7)(8)加湿の量を調整するバルブ(9)フタ(10)空気通用口(11)ボールタップなどが取付けられる。空調装置は二つの空調箱から成る一つは箱の中間にフイルタの入った30×40×30cmの箱(13)の上部に4ヶの穴(14)のあいたものでこの穴(14)に電動シャッターを取付け部屋の排気口とつながっているダクトをこの電動シャッターに接続する、空調箱(13)の底部にはタンク(1)内の熱交換ダクト(2)の入口(15)に合った直方形の口が付いていてその口にダクトの入口(15)をシャットアウトするダンパが付いている。更にフイルターを交換したり点検のためのドアー(16)が付いている。二つめの空調箱(17)は上方に給気ファンと下方に加湿器の入った空調箱(13)と同じサイズの空調箱で部屋の給気口とつながっているダクトを接続する電動シャッターの取付口(18)点検用ドアー(19)底部にダクトの出口(20)に合った形の口が付いていることは空調箱(13)と同じです。タンク(1)に組込まれる熱交換ダクト(2)は巾40×奥行10cmのものが∪型に曲げられてその中に空気の整流作用と放熱効果を兼ねた銅板数枚が空気の流れに沿って設けられ2cmφの銅パイプ(21)が数十本プレートと直角に奥行10cmのダクト(2)を貫いている。銅パイプの断面は円ですがこれを楕円や細長いスリットにすると断面積が同じなら表面積が増加するので放熱効果が高まるし更にダクトを流れる空気の抵抗が減少するメリットがある。空気はこの∪型ダクト(2)の一方の端(15)から入ってもう一方の端(20)から出る。タンク(1)内の湯は銅パイプ(21)の中を自由に出入りするようになっている。∪型ダクト同志の巾は40cm程ですがこのダクトの底の部分は空気の流れが180°方向を変えるところでこの底の形をダクトの巾である40cmを直径とする半円形にすると空気は無理なく自然にスムーズに流れる。前述した給湯タンク内循環ポンプ(6)は給湯用の水道管の中にタンク内の湯を循環させる機能も持たせている、つまり一つの循環ポンプ(6)に給湯タンク(1)内の温水循環と水道管内の温水循環の二つの働きを持たせている.水道管の中にタンク内のお湯を循環させるには水道管の一方の端と循環ポンプの吸込口をパイプで接続するがその際タンク内循環用パイプと合流してから同ポンプの吸込口とつなぐ、水道管内に循環させる湯の量は少量で済むのですがその量の調整はタンク内循環用パイプに取付けた調整用ボールバルブによって行なわれる。タンク右側面(26)に取付けられるバルブには加湿用バルブ(9)タンク内のお湯を汲み揚げる温水用バルブ(8)水道管冷水バルブ(7)がある、これらは一目で操作しやすいように図の水道管に沿って直線上に並べられバルブは全て角度によって調整するボールバルブとする。加湿用バルブ(9)に接続した銅パイプ(12)は一担給湯タンク(1)内に入って温められ再びタンクの外に出て加湿器のパイプに接続する。他にスイッチON OFFで開閉する小型電動ボールバルブ(23)ネジ込み式の元バルブ(24)やタンク内清掃、点検時に使用する汲み揚げ用非常バルブ(25)などがこの水道管の列に沿って取付けられる。空調装置に関しては各部屋の天井に取付ける給気口排気口のアネモは天井に配置されたダクトを通して空調機の電動シッターと結ばれて部屋の空気は給気ファンによって循環している.フイルターによって細いホコリが除去された空気はタンク内の∪型ダクト(2)の中を通ることによって温められ加湿器によって加湿され給気ファンによって各部屋に送り込まれる.加湿器は一本の太いパイプに細いパイプ12本を配列しその上に硬目の吸水紙を半周巻いて下まで垂らしたものでその太いパイプに流す温水の量はタンク右側面(26)に取付けた加湿調整バルブ(9)によってなされる.タンク上部の左右の空調箱を結ぶバイパスダクト(22)は季節が冬から春、秋から冬にかけて外気温が上昇又下降してきたときバイパスダクト(22)の中に設けてあるダンパ開度を変えることによって部屋の給気温度を調整する、空調室の壁に取付けた熱交換型換気扇は空調箱(13)の排気口(23)とダクトで接続され部屋から吸込んできた空気の20%を空調箱(13)の中のフイルタを通る前にこの熱交換型換気扇によって外部に排出される。空調箱(13)の吸気口(24)は外部に排出された20%の量の不足分をこの吸気口(24)から吸気口のフイルターを通してタンク内の熱交換ダクト(2)に導かれる。これによって常時新鮮な空気を部屋に入れることが出来る、夏から秋、春から夏の季節の中間期には空調箱(13)内のダンパを全閉にして部屋から吸込んできた空気を100%熱交換型換気扇によって排出し空調箱(17)の外気取入口(25)から外気を取入れると100%外気そう入型の冷房空調が出来る。この装置を冷房として利用するには地下に埋めた金属製の円筒又はダクトを通して一方の端を空調箱(13)の吸気口(24)にもう一方の端を空調箱(17)の外気取入口(25)に接続する。このとき空調箱(13)内のダンパを全閉にしてタンク内ダクトの入口(15)を閉じる、地下の円筒又はダクトを通して冷風は、給気ファンによって各部屋に送られる、埋設ダクト又は円筒の深さは地表から3〜5mで地下水が夏でも冷たく感じるのは地下深くにあるためで地層の温度が12〜13℃あれば冷房に十分利用可能です。地下に埋設されたダクト又は円筒の長さはその表面積から15cmφの円筒で10〜20mあれば良いと考えている。給湯タンク容量が大きいと保有水量も大きくなるが保有水量が大きいと言うことは蓄熱容量が大きいと言うことですから仮に240lの温水が60℃から40℃に温度が下がった場合熱損失を20%として計算すると3840kCalの熱量を放出したことになります。これはほぼ600Wのファンヒーターを7時間使用したのと同じことです。冬季夜中にトイレに行くとき朝起きるときなど行動を起こすには勇気の要ることですが寝る前にボイラーを停止してこの空調装置の給気ファンだけを朝までまわしておけば寝室とトイレに行く廊下に300Wのファンヒーターを夫々配置したのと同じ効果が得られるから部屋の温度はそれ程下がらずトイレに行くのも朝起きるのも苦にならなくなると思います。
【発明を実施するための最良の形態】
【005】
1 給湯タンクの温水温度はレジオネラ菌の繁殖を防ぐために高めの60℃に設定しましたがボイラー起動後温水温度が40℃を超えてから給気ファンをONにし加湿用スイッチをONにする
2 冬季は部屋が温まりにくいので外気に排出する熱交換型換気扇は給気ファンをスイッチONして1時間以上たってからにする
3 秋から冬、冬から春の季節の変わり目にはバイパスダクト(22)のダンパ開度を手まめに変えて給気温度を調整する
4 ボイラーが燃焼を始めるとタンク内の温度差が大きくなるのでボイラー(4)が点火すると同時にタンク内循環ポンプ(6)をONにする
5 これら一連の操作は個別に取付けたタイマーによってなされる
【考案の給湯装置の利点】
1 給湯タンク容量を大きくし給湯加圧ポンプ(3)を使うことによって一度に大量の湯の供給が可能となる
2 水道管内に温水を循環させる循環ポンプ(6)を取付けることによって台所洗面の蛇口からいつでもただちに温水が出る。
3 洗面、流し台の蛇口から予めバルブ(7)(8)で混合調整された適温の温水が給湯ポンプで送られてくるので混合栓を使う不便がなくなる。
4 洗面、フロに使用する温水を適温に調整するためのバルブはタンク右側面(26)に手で触れ易い高さに図の水道管に沿って直線上に配置し更にボールバルブ(7)(8)の使用によって角度で調整操作しやすくしました。但し洗面台所には更に水道冷水を加えて40℃から使い易い30℃に温度を下げる
5 ボイラの煙筒をタンクの正面から背面にかけて湯の中を貫通させると排熱が回収されてボイラーの熱効率が高まる。
【発明の効果】
【006】
▲1▼熱交換ダクト(2)を給湯タンクの温水中に没することによって液気熱交換に必要な温水を送るポンプ、温水を流すための長いパイプ、無数の放熱板それらに要するスペース等が一切不要となる。
▲2▼給湯タンクの温水中に没した熱交換ダクト(2)はその表面全てに温水と接する為に温水との接触面積が増して液気熱交換効率が高まる。
▲3▼熱交換ダクトを∪型(2)に曲げることによって伝熱面積が増す。空調箱(13)(17)をタンク(1)の上部に配置することによってバイパスダクトを最短距離で結ぶことが出来る。これによって往とかえりのダクトを短絡させてバイパスダクト内のダンパ開度を変えて給気温度の調節が可能となる。
▲4▼空調箱(13)(17)をタンクの最上部に置くことによって天井と距離的に近くなりダクトの取付口(14)(18)が天井に対して垂直方向に向いているので各部屋の排気口・給気口と天井内で通じているダクトと接続し易い。
▲5▼空調箱(13)(17)が腕の高さの位置にあるからフイルターの交換や点検更にはダンパの開閉操作が容易となる
▲6▼地下の低温部に金属製の円筒又はダクトを通して空気を送り取り出した低温の空気を冷房として利用する地下冷房は準備に多少コストが掛かるがランニングコストが殆んど掛からない。
▲7▼給湯タンク(1)の蓄熱容量が大きいのでボイラーを止めてから就寝後その寝室を起床するまでの間給気ファンをまわして温めておく利用の方法がある。
▲8▼温風の他に加湿と新鮮な空気を同時に供給出来るメリットがある。
▲9▼床暖房の機能も持たせているから空調装置の温風と併用すれば大きな暖房効果が期待出来る。
▲10▼春から夏、夏から秋の季節の中間期には100%外気を取入れた外気冷房が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】空調箱を取付けた給湯空調装置の斜視図但しボイラ循環ポンプ空気通用口は外してある
【図2】空調箱の斜視図
【図3】給湯タンクの斜視図
【図4】熱交換ダクトの斜視図
【図5】熱交換ダクトを取付けた給湯タンク平面図
【図6】熱交換ダクトを取付けた給湯タンク断面図
【図7】給湯空調装置の右側面図
【図8】給湯空調装置の左側面図
【図9】給湯空調装置の右側面に取付ける水道管とバルブの配置図
【図10】給湯空調装置の正面図
【図11】給湯空調装置の背面図
【図12】給湯空調装置の平面図
【符号の説明】
1 給湯タンク 14 電動シャッター取付口
2 熱交換ダクト 15 熱交換ダクト入口
3 給湯加圧ポンプ 16 点検ドアー
4 灯油ボイラ 17 空調箱
5 床暖循環ポンプ 18 電動シャッター取付口
6 タンク及び水道管循環ポンプ 19 点検ドアー
7 冷水調整バルブ 20 熱交換ダクトの出口
8 温水調整バルブ 21 銅パイプ
9 加湿調整バルブ 22 バイパスダクト
10 フタ 23 排気口
11 空気通用口 24 吸気口
12 加湿用銅パイプ 25 外気取入口
13 空調箱 26 バルブ取付位置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【001】
この発明は家庭用の灯油焚給湯器の容量を大きくし給湯器内の熱交換ダクトから取り出した温風を暖房に利用した空調装置に関するものである。
【背景技術】
【002】
北海道東北の寒冷地では給湯器内に床暖用のパイプを組み込んで循環ポンプでその温水不凍液を床下に送り込む灯油焚の給湯器がありましたが給湯タンクの熱を利用して温風として取り出し部屋を温めるものはなかった。更に従来の給湯タンクは容量が100l程で小さく水道圧によってお湯が出るので入浴時のように一度に大量の湯を使う時には思うように湯が出ない、洗面や台所の蛇口に混合栓を使うので使う毎に混合栓の操作が要る、数時間蛇口を使わないでいると管内の湯が冷えて蛇口を開けてもお湯がすぐ出ない不都合がありました。
【発明が解決しようとする課題】
【003】
そこで給湯タンク自体の容量を大きくし給湯加圧ポンプを使用する。給湯時蛇口を開ける前に予めフロ40℃台所洗面30℃にバルブで適温に調整してしまえば混合栓を使う必要はなくなる。蛇口を開けてもいつでもお湯が出る状態にしておくためには循環ポンプで管内に温水を循環させればよい。
【課題を解決するための手段】
【004】
この大きな給湯タンク容量を利用してこれに熱交換ダクトを組み込んだのが考案の大きな特長です。給湯タンクには開放式と密閉式があるが密閉式は圧力容器になるので開放式にしました。考案の装置は給湯装置と空調装置から成る。給湯装置はタンク容量300l保有水量240l高さ長さ巾が100×90×40cmの開放式給湯タンク(1)の中に組込まれた熱交換ダクト(2)給湯加圧ポンプ(3)給湯タンク(1)内の水を60℃に温める灯油ボイラ(4)床暖房用の循環ポンプ(5)それに接続してタンク内の熱を貰うラセン状の銅パイプ、タンク内の上部と下部の温水温度を均一にするタンク内循環ポンプ(6)水道冷水とタンク内温水を混合して適温に調整するバルブ(7)(8)加湿の量を調整するバルブ(9)フタ(10)空気通用口(11)ボールタップなどが取付けられる。空調装置は二つの空調箱から成る一つは箱の中間にフイルタの入った30×40×30cmの箱(13)の上部に4ヶの穴(14)のあいたものでこの穴(14)に電動シャッターを取付け部屋の排気口とつながっているダクトをこの電動シャッターに接続する、空調箱(13)の底部にはタンク(1)内の熱交換ダクト(2)の入口(15)に合った直方形の口が付いていてその口にダクトの入口(15)をシャットアウトするダンパが付いている。更にフイルターを交換したり点検のためのドアー(16)が付いている。二つめの空調箱(17)は上方に給気ファンと下方に加湿器の入った空調箱(13)と同じサイズの空調箱で部屋の給気口とつながっているダクトを接続する電動シャッターの取付口(18)点検用ドアー(19)底部にダクトの出口(20)に合った形の口が付いていることは空調箱(13)と同じです。タンク(1)に組込まれる熱交換ダクト(2)は巾40×奥行10cmのものが∪型に曲げられてその中に空気の整流作用と放熱効果を兼ねた銅板数枚が空気の流れに沿って設けられ2cmφの銅パイプ(21)が数十本プレートと直角に奥行10cmのダクト(2)を貫いている。銅パイプの断面は円ですがこれを楕円や細長いスリットにすると断面積が同じなら表面積が増加するので放熱効果が高まるし更にダクトを流れる空気の抵抗が減少するメリットがある。空気はこの∪型ダクト(2)の一方の端(15)から入ってもう一方の端(20)から出る。タンク(1)内の湯は銅パイプ(21)の中を自由に出入りするようになっている。∪型ダクト同志の巾は40cm程ですがこのダクトの底の部分は空気の流れが180°方向を変えるところでこの底の形をダクトの巾である40cmを直径とする半円形にすると空気は無理なく自然にスムーズに流れる。前述した給湯タンク内循環ポンプ(6)は給湯用の水道管の中にタンク内の湯を循環させる機能も持たせている、つまり一つの循環ポンプ(6)に給湯タンク(1)内の温水循環と水道管内の温水循環の二つの働きを持たせている.水道管の中にタンク内のお湯を循環させるには水道管の一方の端と循環ポンプの吸込口をパイプで接続するがその際タンク内循環用パイプと合流してから同ポンプの吸込口とつなぐ、水道管内に循環させる湯の量は少量で済むのですがその量の調整はタンク内循環用パイプに取付けた調整用ボールバルブによって行なわれる。タンク右側面(26)に取付けられるバルブには加湿用バルブ(9)タンク内のお湯を汲み揚げる温水用バルブ(8)水道管冷水バルブ(7)がある、これらは一目で操作しやすいように図の水道管に沿って直線上に並べられバルブは全て角度によって調整するボールバルブとする。加湿用バルブ(9)に接続した銅パイプ(12)は一担給湯タンク(1)内に入って温められ再びタンクの外に出て加湿器のパイプに接続する。他にスイッチON OFFで開閉する小型電動ボールバルブ(23)ネジ込み式の元バルブ(24)やタンク内清掃、点検時に使用する汲み揚げ用非常バルブ(25)などがこの水道管の列に沿って取付けられる。空調装置に関しては各部屋の天井に取付ける給気口排気口のアネモは天井に配置されたダクトを通して空調機の電動シッターと結ばれて部屋の空気は給気ファンによって循環している.フイルターによって細いホコリが除去された空気はタンク内の∪型ダクト(2)の中を通ることによって温められ加湿器によって加湿され給気ファンによって各部屋に送り込まれる.加湿器は一本の太いパイプに細いパイプ12本を配列しその上に硬目の吸水紙を半周巻いて下まで垂らしたものでその太いパイプに流す温水の量はタンク右側面(26)に取付けた加湿調整バルブ(9)によってなされる.タンク上部の左右の空調箱を結ぶバイパスダクト(22)は季節が冬から春、秋から冬にかけて外気温が上昇又下降してきたときバイパスダクト(22)の中に設けてあるダンパ開度を変えることによって部屋の給気温度を調整する、空調室の壁に取付けた熱交換型換気扇は空調箱(13)の排気口(23)とダクトで接続され部屋から吸込んできた空気の20%を空調箱(13)の中のフイルタを通る前にこの熱交換型換気扇によって外部に排出される。空調箱(13)の吸気口(24)は外部に排出された20%の量の不足分をこの吸気口(24)から吸気口のフイルターを通してタンク内の熱交換ダクト(2)に導かれる。これによって常時新鮮な空気を部屋に入れることが出来る、夏から秋、春から夏の季節の中間期には空調箱(13)内のダンパを全閉にして部屋から吸込んできた空気を100%熱交換型換気扇によって排出し空調箱(17)の外気取入口(25)から外気を取入れると100%外気そう入型の冷房空調が出来る。この装置を冷房として利用するには地下に埋めた金属製の円筒又はダクトを通して一方の端を空調箱(13)の吸気口(24)にもう一方の端を空調箱(17)の外気取入口(25)に接続する。このとき空調箱(13)内のダンパを全閉にしてタンク内ダクトの入口(15)を閉じる、地下の円筒又はダクトを通して冷風は、給気ファンによって各部屋に送られる、埋設ダクト又は円筒の深さは地表から3〜5mで地下水が夏でも冷たく感じるのは地下深くにあるためで地層の温度が12〜13℃あれば冷房に十分利用可能です。地下に埋設されたダクト又は円筒の長さはその表面積から15cmφの円筒で10〜20mあれば良いと考えている。給湯タンク容量が大きいと保有水量も大きくなるが保有水量が大きいと言うことは蓄熱容量が大きいと言うことですから仮に240lの温水が60℃から40℃に温度が下がった場合熱損失を20%として計算すると3840kCalの熱量を放出したことになります。これはほぼ600Wのファンヒーターを7時間使用したのと同じことです。冬季夜中にトイレに行くとき朝起きるときなど行動を起こすには勇気の要ることですが寝る前にボイラーを停止してこの空調装置の給気ファンだけを朝までまわしておけば寝室とトイレに行く廊下に300Wのファンヒーターを夫々配置したのと同じ効果が得られるから部屋の温度はそれ程下がらずトイレに行くのも朝起きるのも苦にならなくなると思います。
【発明を実施するための最良の形態】
【005】
1 給湯タンクの温水温度はレジオネラ菌の繁殖を防ぐために高めの60℃に設定しましたがボイラー起動後温水温度が40℃を超えてから給気ファンをONにし加湿用スイッチをONにする
2 冬季は部屋が温まりにくいので外気に排出する熱交換型換気扇は給気ファンをスイッチONして1時間以上たってからにする
3 秋から冬、冬から春の季節の変わり目にはバイパスダクト(22)のダンパ開度を手まめに変えて給気温度を調整する
4 ボイラーが燃焼を始めるとタンク内の温度差が大きくなるのでボイラー(4)が点火すると同時にタンク内循環ポンプ(6)をONにする
5 これら一連の操作は個別に取付けたタイマーによってなされる
【考案の給湯装置の利点】
1 給湯タンク容量を大きくし給湯加圧ポンプ(3)を使うことによって一度に大量の湯の供給が可能となる
2 水道管内に温水を循環させる循環ポンプ(6)を取付けることによって台所洗面の蛇口からいつでもただちに温水が出る。
3 洗面、流し台の蛇口から予めバルブ(7)(8)で混合調整された適温の温水が給湯ポンプで送られてくるので混合栓を使う不便がなくなる。
4 洗面、フロに使用する温水を適温に調整するためのバルブはタンク右側面(26)に手で触れ易い高さに図の水道管に沿って直線上に配置し更にボールバルブ(7)(8)の使用によって角度で調整操作しやすくしました。但し洗面台所には更に水道冷水を加えて40℃から使い易い30℃に温度を下げる
5 ボイラの煙筒をタンクの正面から背面にかけて湯の中を貫通させると排熱が回収されてボイラーの熱効率が高まる。
【発明の効果】
【006】
▲1▼熱交換ダクト(2)を給湯タンクの温水中に没することによって液気熱交換に必要な温水を送るポンプ、温水を流すための長いパイプ、無数の放熱板それらに要するスペース等が一切不要となる。
▲2▼給湯タンクの温水中に没した熱交換ダクト(2)はその表面全てに温水と接する為に温水との接触面積が増して液気熱交換効率が高まる。
▲3▼熱交換ダクトを∪型(2)に曲げることによって伝熱面積が増す。空調箱(13)(17)をタンク(1)の上部に配置することによってバイパスダクトを最短距離で結ぶことが出来る。これによって往とかえりのダクトを短絡させてバイパスダクト内のダンパ開度を変えて給気温度の調節が可能となる。
▲4▼空調箱(13)(17)をタンクの最上部に置くことによって天井と距離的に近くなりダクトの取付口(14)(18)が天井に対して垂直方向に向いているので各部屋の排気口・給気口と天井内で通じているダクトと接続し易い。
▲5▼空調箱(13)(17)が腕の高さの位置にあるからフイルターの交換や点検更にはダンパの開閉操作が容易となる
▲6▼地下の低温部に金属製の円筒又はダクトを通して空気を送り取り出した低温の空気を冷房として利用する地下冷房は準備に多少コストが掛かるがランニングコストが殆んど掛からない。
▲7▼給湯タンク(1)の蓄熱容量が大きいのでボイラーを止めてから就寝後その寝室を起床するまでの間給気ファンをまわして温めておく利用の方法がある。
▲8▼温風の他に加湿と新鮮な空気を同時に供給出来るメリットがある。
▲9▼床暖房の機能も持たせているから空調装置の温風と併用すれば大きな暖房効果が期待出来る。
▲10▼春から夏、夏から秋の季節の中間期には100%外気を取入れた外気冷房が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】空調箱を取付けた給湯空調装置の斜視図但しボイラ循環ポンプ空気通用口は外してある
【図2】空調箱の斜視図
【図3】給湯タンクの斜視図
【図4】熱交換ダクトの斜視図
【図5】熱交換ダクトを取付けた給湯タンク平面図
【図6】熱交換ダクトを取付けた給湯タンク断面図
【図7】給湯空調装置の右側面図
【図8】給湯空調装置の左側面図
【図9】給湯空調装置の右側面に取付ける水道管とバルブの配置図
【図10】給湯空調装置の正面図
【図11】給湯空調装置の背面図
【図12】給湯空調装置の平面図
【符号の説明】
1 給湯タンク 14 電動シャッター取付口
2 熱交換ダクト 15 熱交換ダクト入口
3 給湯加圧ポンプ 16 点検ドアー
4 灯油ボイラ 17 空調箱
5 床暖循環ポンプ 18 電動シャッター取付口
6 タンク及び水道管循環ポンプ 19 点検ドアー
7 冷水調整バルブ 20 熱交換ダクトの出口
8 温水調整バルブ 21 銅パイプ
9 加湿調整バルブ 22 バイパスダクト
10 フタ 23 排気口
11 空気通用口 24 吸気口
12 加湿用銅パイプ 25 外気取入口
13 空調箱 26 バルブ取付位置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプで貫いた熱交換ダクトを∪型(2)に曲げて給湯タンク(1)の温水の中に入れダクトの空気の入口(15)出口(20)をタンクの上部外側に出す。フイルタの入った箱型(13)のもの、給気ファン、加湿器の入った箱型(17)のものの夫々の上部に部屋の排気口、給気口と接続するダクトの取付口(14)(18)を設けたものを給湯タンクの中に組み込んだ熱交換ダクト(2)の入口(15)出口(20)の上に夫々配置したもので給気ファンによって熱交換ダクト(2)から取り出した温風を暖房に利用する空調装置。
【請求項2】
地下の低温部に金属製の円筒又はダクトを通す。ダクトの一方の端を空調箱(13)の吸気口(24)につなぐ、もう一方のダクトの端を空調箱(17)の外気取入口(25)につなぐ、このときバイパスダクト(22)の内部に取付けているダンパと空調箱(13)の底部に取付けている熱交換ダクト(2)の入口(15)のダンパを閉にする、空調箱(17)内の給気ファンによって地下を通して低温になった冷風を取り出し冷房に利用する空調装置。
【請求項1】
パイプで貫いた熱交換ダクトを∪型(2)に曲げて給湯タンク(1)の温水の中に入れダクトの空気の入口(15)出口(20)をタンクの上部外側に出す。フイルタの入った箱型(13)のもの、給気ファン、加湿器の入った箱型(17)のものの夫々の上部に部屋の排気口、給気口と接続するダクトの取付口(14)(18)を設けたものを給湯タンクの中に組み込んだ熱交換ダクト(2)の入口(15)出口(20)の上に夫々配置したもので給気ファンによって熱交換ダクト(2)から取り出した温風を暖房に利用する空調装置。
【請求項2】
地下の低温部に金属製の円筒又はダクトを通す。ダクトの一方の端を空調箱(13)の吸気口(24)につなぐ、もう一方のダクトの端を空調箱(17)の外気取入口(25)につなぐ、このときバイパスダクト(22)の内部に取付けているダンパと空調箱(13)の底部に取付けている熱交換ダクト(2)の入口(15)のダンパを閉にする、空調箱(17)内の給気ファンによって地下を通して低温になった冷風を取り出し冷房に利用する空調装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−57981(P2006−57981A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−278459(P2004−278459)
【出願日】平成16年8月16日(2004.8.16)
【出願人】(504360808)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月16日(2004.8.16)
【出願人】(504360808)
【Fターム(参考)】
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