説明

給湯装置

【課題】浴槽水の追い焚き能力を可変でき、構成の簡素化およびコストの低減もできる給湯装置11を提供する。
【解決手段】貯湯タンク17内から湯取出経路31で取り出される湯と給水経路20から給水される水との混合比率を調整して所定温度の湯を供給する混合弁35を備える。混合弁35から供給する湯を浴槽用給湯経路40から浴槽14に給湯し、浴槽14に湯張りする。混合弁35から供給する湯を追焚用循環経路43の追焚用熱交換器44に流し、追焚用熱交換器44で湯と浴槽14からの浴槽水とを熱交換し、浴槽14の浴槽水を追い焚きする。混合弁35を利用することで、浴槽水の追い焚き能力を可変できる。湯取出経路31および混合弁35を、湯張りと追い焚きとに共用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽への湯張りおよび湯張りした浴槽水の追い焚きを可能とした給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給湯装置では、貯湯タンクの下部から水を取り出してヒートポンプユニットで沸き上げるとともに沸き上げた湯を貯湯タンクの上部に取り入れて貯湯し、この貯湯タンクに貯湯した湯を給湯や浴槽への湯張りおよび湯張りした浴槽水の追い焚きなどに利用可能としている。
【0003】
浴槽に湯張りする場合には、貯湯タンクから取り出した湯と給水経路から給水される水とを浴槽用混合弁で混合し、設定温度の湯を浴槽に給湯して湯張りしている。
【0004】
貯湯タンク内の湯を利用して浴槽水の追い焚きをする場合は、貯湯タンクの外部に追焚用熱交換器を配置し、貯湯タンクから湯を取り出して追焚用熱交換器を通じて貯湯タンクの下部に戻すように循環させるとともに、浴槽水を追焚用熱交換器に循環させ、追焚用熱交換器での熱交換によって浴槽水を追い焚きする方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、貯湯タンクの外部に追焚用熱交換器を配置した給湯装置では、浴槽水の追い焚き時の細かい温度制御を行うために、貯湯タンクから取り出した湯が追焚用熱交換器に流れる流量を流量調整弁などで可変したり、湯を循環させるためのポンプの能力を可変することにより、浴槽水の追い焚き能力を可変するようにしている。
【特許文献1】特開2006−71176号公報(第5、6、8頁、図1、図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の給湯装置では、浴槽水の追い焚き能力を可変して、浴槽水の追い焚き時の細かい温度制御を行うために、貯湯タンクから取り出した湯が追焚用熱交換器に流れる流量を可変する追い焚き専用の流量調整弁を必要としたり、湯の循環量を可変できる高性能で高価なポンプを必要とし、このような専用の流量調整弁や高価なポンプの使用によってコストが高くなる問題がある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、浴槽水の追い焚き能力を可変でき、構成の簡素化およびコストの低減もできる給湯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の給湯装置は、給水経路と、この給水経路から給水される貯湯タンクと、この貯湯タンク内に給水された水を沸き上げる沸上手段と、前記貯湯タンクの外部に配置される追焚用熱交換器と、この追焚用熱交換器に浴槽の浴槽水を循環させる浴槽用循環経路と、前記貯湯タンク内から湯を取り出す湯取出経路と、この湯取出経路から取り出される湯と前記給水経路から給水される水との混合比率を調整して所定温度の湯を供給する湯温調整手段と、この湯温調整手段から供給される湯を浴槽に給湯する浴槽用給湯経路と、前記湯温調整手段から供給される湯を前記追焚用熱交換器を通じて前記貯湯タンクに循環させる追焚用循環経路とを具備しているものである。
【0009】
請求項2記載の給湯装置は、請求項1記載の給湯装置において、湯温調整手段から供給される湯を浴槽用給湯経路に流す浴槽用給湯手段と、湯温調整手段から供給される湯を追焚用循環経路に循環させる追焚用循環ポンプとを具備しているものである。
【0010】
請求項3記載の給湯装置は、請求項1または2記載の給湯装置において、浴槽への湯張りを含む給湯時に湯温調整手段によって設定温度の湯を供給させ、浴槽水の追い焚き時に湯温調整手段によって追焚用熱交換器に流れる湯の温度を制御して追い焚き能力を可変する制御部を具備しているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の給湯装置によれば、湯と水との混合比率を調整して所定温度の湯を浴槽に供給して湯張りするために備える湯温調整手段を利用し、この湯温調整手段から供給される湯を追焚用熱交換器を通じて貯湯タンクに循環させるため、湯温調整手段によって浴槽水の追い焚き能力を可変でき、追い焚き効率も向上できる。しかも、湯取出経路や湯温調整手段を湯張りと追い焚きとで共用でき、構成を簡素化し、コストを低減できる。
【0012】
請求項2記載の給湯装置によれば、請求項1記載の給湯装置の効果に加えて、浴槽用給湯手段によって湯温調整手段から供給される湯を浴槽用給湯経路に流し、追焚用循環ポンプによって湯温調整手段から供給される湯を追焚用循環経路に循環させることにより、1つの温度調整手段から供給される湯を浴槽用給湯経路と追焚用循環経路とに選択的に流すことができる。
【0013】
請求項3記載の給湯装置によれば、請求項1または2記載の給湯装置の効果に加えて、1つの温度調整手段を制御部で制御することにより、浴槽への湯張りを含む給湯時に湯温調整手段によって設定温度の湯を供給させ、浴槽水の追い焚き時に湯温調整手段によって追焚用熱交換器に流れる湯の温度を制御して追い焚き能力を可変させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1および図2に示すように、給湯装置11は、本体ユニット12と、湯を沸き上げるための室外機13とを備え、浴槽14に張った浴槽水の追焚機能を有している。
【0016】
本体ユニット12は、湯を貯湯する貯湯タンク17を有し、この貯湯タンク17の側面には、貯湯タンク17の上部および下部とともに貯湯タンク17内における複数の残湯量に対応した上下方向の各高さ位置に、貯湯タンク17内の湯水温度を検知する複数の温度検知手段としてのサーミスタ18a〜18fが配設されている。
【0017】
貯湯タンク17の下部には、水道管などの給水源に配管される給水経路20が接続されている。この給水経路20には、給水圧力を減圧する減圧弁21、逆流を規制する逆止弁22が配設されている。
【0018】
貯湯タンク17の上部に上部接続経路25が接続され、貯湯タンク17の上下方向の中間部に中間部接続経路26が接続されている。中間部接続経路26には貯湯タンク17の中間部から湯を取り出す方向にのみ湯の流れを許容する逆止弁27が配設されている。これら上部接続経路25と中間部接続経路26とは電動弁である調整弁28に接続され、この調整弁28により、上部接続経路25から取り出す貯湯タンク17の上部の湯と中間部接続経路26から取り出す貯湯タンク17の中間部の湯との混合比率を調整して取り出す。この調整弁28で調整可能とする混合比率には、いずれか一方が100%、他方が0%の場合も含まれる。調整弁28には取り出された湯を給湯する給湯経路29が接続されている。給湯経路29には湯の温度を検知する温度検知手段30が配設されている。そして、これら上部接続経路25、中間部接続経路26、調整弁28、給湯経路29によって、貯湯タンク17から湯を取り出す湯取出経路31が形成されている。
【0019】
また、給湯経路29(湯取出経路31)と給水経路20とが給湯用の湯温調整手段としての混合弁34および浴槽用の湯温調整手段としての混合弁35にそれぞれ接続されている。これら混合弁34,35は、給湯経路29(湯取出経路31)からの湯と給水経路20からの水とを混合して所定温度の湯を給湯する。これら混合弁34,35で調整可能とする混合比率には、いずれか一方が100%、他方が0%の場合も含まれる。これら混合弁34,35に接続される給水経路20には、給水経路20側への逆流を規制する逆止弁36,37が配設されている。
【0020】
給湯用の混合弁34は、例えば台所などに設置されるメインリモコンや浴室に設置される浴室リモコン等によりそれぞれ設定される給湯設定温度の湯を供給する。この給湯用の混合弁34には所定の給湯場所に給湯する給湯路38が接続され、この給湯路38には逆流を防止する逆止弁39が配設されている。
【0021】
浴槽用の混合弁35は、例えば台所などに設置されるメインリモコンや浴室に設置される浴室リモコン等によりそれぞれ設定される湯張り設定温度の湯を供給したり、浴室リモコンによる追い焚き操作時に浴槽水の追い焚き能力に応じた温度の湯を供給する。
【0022】
浴槽用の混合弁35には浴槽14に給湯する浴槽用給湯経路40が接続され、この浴槽用給湯経路40には浴槽14へ向けた方向のみ湯の流れを許容する逆止弁や流路を開閉する浴槽用給湯手段としての給水電磁弁41などを備えたホッパ42が配設されている。
【0023】
浴槽用の混合弁35には、浴槽用給湯経路40とともに、貯湯タンク17の下部に給水経路20の一部を通じて接続される追焚用循環経路43が接続されている。この追焚用循環経路43には、浴槽水と熱交換する追焚用熱交換器44、浴槽用の混合弁35から貯湯タンク17の下部へ向けた湯の流れのみを許容する逆止弁45、浴槽用の混合弁35から貯湯タンク17の下部へ湯を循環させる追焚用循環ポンプ46が配設されている。
【0024】
また、追焚用熱交換器44と浴槽14とが浴槽用循環経路48によって接続されている。この浴槽用循環経路48は、浴槽14の浴槽水を取り込んで追焚用熱交換器44に導く戻り配管49、追焚用熱交換器44を通過した浴槽水を浴槽14に導く往き配管50を有している。戻り配管49には、浴槽14から取り込んだ浴槽水の温度を検知するサーミスタ51、浴槽14の水位を検知する圧力センサ52、浴槽14への自動湯張り時に流路を切り換えるための切換弁53、浴槽水を循環させる浴槽用循環ポンプ54、浴槽水の循環を検知するフロースイッチ55が配設されている。往き配管50には、浴槽14に導入する浴槽水の温度を検知するサーミスタ56が配設されている。
【0025】
切換弁53には浴槽用給湯経路40が接続され、浴槽用給湯経路40から給湯される湯を戻り配管49の1管、または戻り配管49と往き配管50との2管を通じて浴槽14に給湯可能になっている。
【0026】
また、貯湯タンク17の上部接続経路25には、沸上時の過剰な圧力を逃す逃し弁59が接続され、この逃し弁59は排水経路60に接続されている。貯湯タンク17の下部と排水経路60との間は、貯湯タンク17内の水を排水する排水バルブ61を介して接続されている。
【0027】
また、貯湯タンク17側と室外機13とが沸上用循環経路64によって接続されている。この沸上用循環経路64は、貯湯タンク17の下部と室外機13の入口側とを接続するヒートポンプ往き経路65、室外機13の出口側に接続されるヒートポンプ戻り経路66を有している。このヒートポンプ戻り経路66には切換弁67が配設され、この切換弁67に、貯湯タンク17の上部に接続されるヒートポンプ戻り経路66a、給水経路20の一部を通じて貯湯タンク17の下部に接続されるヒートポンプ戻り経路66bが接続されている。そして、切換弁67により、室外機13の出口側に対する接続がヒートポンプ戻り経路66a,66bのいずれか1つに切り換えられる。
【0028】
また、室外機13には、湯を沸き上げる沸上手段としてのヒートポンプユニット70が配設されている。このヒートポンプユニット70は、圧縮機、凝縮器として機能する沸上用熱交換器、膨張弁、蒸発器等で構成される冷媒水路を有している。このヒートポンプユニット70の沸上用熱交換器に沸上用循環経路64が接続されている。
【0029】
室外機13には、ヒートポンプユニット70の沸上用熱交換器の上流側のヒートポンプ往き経路65に、貯湯タンク17の下部の水をヒートポンプ往き経路65側からヒートポンプ戻り経路66側に循環させる沸上用循環ポンプ71が配設されている。
【0030】
室外機13には、ヒートポンプユニット70の沸上用熱交換器からヒートポンプ戻り経路66に出湯する湯の温度を検知する出湯温度検知手段72が配設されている。
【0031】
また、給湯装置11は、この給湯装置11を制御する制御部81を備えている。この制御部81は、浴槽14への湯張りを含む給湯時に浴槽用の混合弁35によって設定温度の湯を供給させ、浴槽水の追い焚き時に浴槽用の混合弁35によって追焚用熱交換器44に流れる湯の温度を制御して追い焚き能力を可変する機能を有している。
【0032】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0033】
まず、貯湯タンク17への湯の貯湯動作について説明する。
【0034】
特定の沸上時間帯として例えば時間帯別電灯制度の夜間時間帯において、室外機13のヒートポンプユニット70および沸上用循環ポンプ71を作動させる。沸上用循環ポンプ71の作動により、貯湯タンク17の下部の水をヒートポンプ往き経路65から取り出してヒートポンプユニット70に送り、このヒートポンプユニット70で沸き上げた湯をヒートポンプ戻り経路66の切換弁67で切り換えられるヒートポンプ戻り経路66a,66bのいずれかを通じて貯湯タンク17に戻す。
【0035】
室外機13のヒートポンプユニット70からの湯の出湯温度が低いときには、切換弁67でヒートポンプ戻り経路66bに切り換え、貯湯タンク17の下部に戻し、貯湯タンク17の上部の湯の温度低下を防止する。
【0036】
室外機13のヒートポンプユニット70で沸き上げられた湯の出湯温度が沸上目標温度以上のときには、切換弁67でヒートポンプ戻り経路66aに切り換え、貯湯タンク17の上部に沸上目標温度以上の湯を貯湯する。
【0037】
次に、給湯動作について説明する。
【0038】
給湯管38の下流側に配設される給湯栓等を開くことにより、給水圧力により貯湯タンク17内の湯を押し出し、上部接続経路25、中間部接続経路26、調整弁28および給湯経路29(湯取出経路31)を通じて貯湯タンク17から取り出される湯と給水経路20から給水される水とを給湯用の混合弁34で混合して給湯設定温度の湯を給湯する。給湯経路29(湯取出経路31)に取り出される湯は、調整弁28により、上部接続経路25から取り出す貯湯タンク17の上部の湯と中間部接続経路26から取り出す貯湯タンク17の中間部の湯との混合比率を調整して取り出す。
【0039】
次に、浴槽14の利用について説明する。
【0040】
図1の配管経路の黒表示、および矢印にて示すように、浴槽14に湯張りする場合には、ホッパ42の給水電磁弁41を開くことにより、給水圧力により貯湯タンク17内の湯を押し出し、上部接続経路25、中間部接続経路26、調整弁28および給湯経路29(湯取出経路31)を通じて貯湯タンク17から取り出される湯と給水経路20から給水される水とを浴槽用の混合弁35で混合して湯張り設定温度の湯を供給し、浴槽用給湯経路40およびこの浴槽用給湯経路40の一部を構成する浴槽用循環経路48を通じて浴槽14に給湯する。浴槽14に湯張りする場合、切換弁53で戻り配管49と往き配管50との2管に湯が流れるように切り換えることにより、所定量の湯を迅速に給湯して湯張りできる。なお、浴槽14に湯張りする場合、切換弁53で往き配管50の1管のみに湯が流れるように切り換え、戻り配管49の圧力センサ52で水位を監視しながら給湯することにより、浴槽14の湯の水位が設定水位に正確に一致するように湯張りできる。
【0041】
そして、浴槽14に湯張りした後は、所定時間毎に、浴槽用循環ポンプ54を作動させて浴槽14の浴槽水を浴槽用循環経路48内に循環させ、サーミスタ51等で浴槽水の温度を検知し、保温の必要つまり追焚動作の必要があるか監視する。
【0042】
また、浴槽水の温度が設定温度よりも低下した際には自動的に追い焚き動作し、また、浴槽リモコンなどの手動操作によっても追い焚き動作する。
【0043】
追い焚き動作では、図2の配管経路の黒表示、および矢印にて示すように、追焚用循環ポンプ46を作動させることにより、貯湯タンク17内の湯を上部接続経路25、中間部接続経路26、調整弁28、給湯経路29(湯取出経路31)、浴槽用の混合弁35を通じて追焚用循環経路43に取り出し、この追焚用循環経路43の追焚用熱交換器44での熱交換によって温度低下した湯つまり中温水を追焚用循環経路43から給水経路20を通じて貯湯タンク17の下部に循環させる。
【0044】
浴槽14から浴槽用循環経路48に取り込まれた浴槽水は、追焚用熱交換器44を通過する間に温度上昇して浴槽14に戻り、浴槽14内の湯温を上昇させる。
【0045】
制御部81によって浴槽用の混合弁35を制御することにより、追焚用熱交換器44に流れる湯の温度を制御して追焚用熱交換器44による浴槽水の追焚能力を可変させることができる。すなわち、浴槽用の混合弁35では、上部接続経路25、中間部接続経路26、調整弁28および給湯経路29(湯取出経路31)を通じて貯湯タンク17から取り出される湯と追焚用熱交換器44での熱交換によって温度低下した中温水の一部とを混合し、追焚用熱交換器44に流れる湯の温度を調整する。
【0046】
例えば、追焚用熱交換器44から出る中温水の温度が、往き配管50のサーミスタ56で検知する浴槽水の追い焚き後の温度に近い温度になるように、浴槽用の混合弁35から出る湯の温度を調整すれば、追焚用熱交換器44を出て貯湯タンク17の下部に入る中間水の温度をできるだけ低くすることが可能となる。これにより、その後の沸上時間帯での沸上時において、ヒートポンプユニット70で沸き上げる貯湯タンク17内の中温水の温度をできるだけ低くすることができ、ヒートポンプユニット70による沸上効率を向上できる。
【0047】
このように、湯と水との混合比率を調整して所定温度の湯を浴槽14に供給して湯張りするために備える浴槽用の混合弁35を利用し、この浴槽用の混合弁35から供給される湯を追焚用熱交換器44を通じて貯湯タンク17に循環させるため、浴槽用の混合弁35によって浴槽水の追い焚き能力を可変でき、追い焚き効率も向上できる。
【0048】
湯取出経路31や浴槽用の混合弁35などの配管や部品を湯張りと追い焚きとでを共用でき、構成を簡素化でき、コストを低減できる。
【0049】
給水電磁弁41によって浴槽用の混合弁35から供給される湯を浴槽用給湯経路40に流し、追焚用循環ポンプ46によって浴槽用の混合弁35から供給される湯を追焚用循環経路43に循環させることにより、1つの浴槽用の混合弁35から供給される湯を浴槽用給湯経路40と追焚用循環経路43とに選択的に流すことができる。
【0050】
また、浴槽水の追い焚き時に、調整弁28によって、貯湯タンク17の上部の湯と貯湯タンク17の中間部の湯との混合比率を調整し、浴槽用の混合弁35に取り出すため、貯湯タンク17の上部の湯の使用量を低減でき、給湯に利用可能な湯量を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施の形態を示す給湯装置の湯張り状態の構成図である。
【図2】同上給湯装置の追い焚き状態の構成図である。
【符号の説明】
【0052】
11 給湯装置
17 貯湯タンク
31 湯取出経路
35 湯温調整手段としての混合弁
40 浴槽用給湯経路
41 浴槽用給湯手段としての給水電磁弁
43 追焚用循環経路
44 追焚用熱交換器
46 追焚用循環ポンプ
48 浴槽用循環経路
70 沸上手段としてのヒートポンプユニット
81 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水経路と、
この給水経路から給水される貯湯タンクと、
この貯湯タンク内に給水された水を沸き上げる沸上手段と、
前記貯湯タンクの外部に配置される追焚用熱交換器と、
この追焚用熱交換器に浴槽の浴槽水を循環させる浴槽用循環経路と、
前記貯湯タンク内から湯を取り出す湯取出経路と、
この湯取出経路から取り出される湯と前記給水経路から給水される水との混合比率を調整して所定温度の湯を供給する湯温調整手段と、
この湯温調整手段から供給される湯を浴槽に給湯する浴槽用給湯経路と、
前記湯温調整手段から供給される湯を前記追焚用熱交換器を通じて前記貯湯タンクに循環させる追焚用循環経路と
を具備していることを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
湯温調整手段から供給される湯を浴槽用給湯経路に流す浴槽用給湯手段と、
湯温調整手段から供給される湯を追焚用循環経路に循環させる追焚用循環ポンプとを具備している
ことを特徴とする請求項1記載の給湯装置。
【請求項3】
浴槽への湯張りを含む給湯時に湯温調整手段によって設定温度の湯を供給させ、浴槽水の追い焚き時に湯温調整手段によって追焚用熱交換器に流れる湯の温度を制御して追い焚き能力を可変する制御部を具備している
ことを特徴とする請求項1または2記載の給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−122038(P2008−122038A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−309407(P2006−309407)
【出願日】平成18年11月15日(2006.11.15)
【出願人】(000221269)東芝機器株式会社 (125)
【Fターム(参考)】