説明

絶縁状態判断装置

【課題】コストの低減を図ることができる、絶縁状態判断装置を提供する。
【解決手段】インバータ5と燃料電池3とを接続する第1配線6,7には、それぞれ第1リレー10および第2リレー11が介在されている。第1配線6には、第2配線8が第1リレー10よりもインバータ5側の部分に接続されている。第1配線7には、第2配線9が第2リレー11よりもインバータ5側の部分に接続されている。第2配線8,9には、それぞれ第3リレー12および第4リレー13が介在されている。絶縁抵抗検出回路14は、二次電池4に接続されるとともに、アースに接続されている。第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13がオン/オフされ、絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗値に基づいて、燃料電池3および二次電池4などの絶縁状態が判断される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁状態判断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、燃料電池自動車には、走行用のモータへの電力供給源として燃料電池および二次電池を搭載したハイブリッドタイプのものがある。燃料電池が発生する電力は、モータに供給され、その余剰電力は、二次電池に供給される。また、燃料電池の発電停止時などには、二次電池に蓄えられている電力がモータに供給される。
【0003】
燃料電池および二次電池は、高電圧発生源であるにもかかわらず、非接地の状態(アースされていない状態)で使用される。したがって、燃料電池および二次電池の各絶縁状態(漏電の有無)の検出は重要である。
【0004】
モータと燃料電池との間およびモータと二次電池との間には、それぞれリレーが介在されており、各リレーをオフすることにより、燃料電池および二次電池がモータから電気的に切り離されるようになっている。そのため、燃料電池および二次電池には、絶縁抵抗を検出する絶縁抵抗検出回路が個別に接続されている。そして、各絶縁抵抗検出回路によって検出される絶縁抵抗に基づいて、燃料電池および二次電池での漏電の有無が判断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−239820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、前述の構成では、2つの絶縁抵抗検出回路を備えているため、コストが高くつく。
【0007】
本発明の目的は、コストの低減を図ることができる、絶縁状態判断装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するため、本発明に係る絶縁状態判断装置は、負荷に電力を供給する第1電源および第2電源の絶縁状態を判断する絶縁状態判断装置であって、前記負荷と前記第1電源とを接続するマイナス側の第1配線と、前記第1配線に介在された第1スイッチと、前記第1配線における前記第1スイッチよりも前記負荷側の部分と前記第2電源とを接続するマイナス側の第2配線と、前記第2配線に介在された第2スイッチと、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの開閉を制御するスイッチ制御部と、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの開閉にかかわらず、前記第1電源および前記第2電源のいずれか一方に接続されるとともに、アースに接続されており、前記第1電源および前記第2電源の各絶縁状態を判断する絶縁状態判断部とを含む。そして、前記絶縁状態判断部は、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの両方が開かれた状態で、当該絶縁状態判断手段が接続されている前記第1電源または前記第2電源の絶縁状態を判断し、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの両方が閉じられた状態で、当該絶縁状態判断手段が前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを介して接続される前記第1電源または前記第2電源の絶縁状態を判断する。
【0009】
負荷と第1電源とを接続するマイナス側の第1配線には、第1スイッチが介在されている。第1スイッチの開閉により、負荷と第1電源とが電気的に切断/接続される。第1配線には、第2電源のマイナス側の第2配線が第1スイッチよりも負荷側の部分から分岐して接続されている。第2配線には、第2スイッチが介在されている。第2スイッチの開閉により、負荷と第1電源とが電気的に切断/接続される。
【0010】
第1電源および第2電源の各絶縁状態を判断するために、絶縁状態判断部が備えられている。絶縁状態判断部は、第1スイッチおよび第2スイッチの開閉にかかわらず、第1電源および第2電源のいずれか一方に接続されるとともに、アースに接続されている。
【0011】
絶縁状態判断部が第1電源に接続される場合、第1スイッチおよび第2スイッチの両方が開かれた状態においても、絶縁状態判断部が第1電源と接続されているので、絶縁状態判断部による第1電源の絶縁状態の判断が可能である。第1スイッチおよび第2スイッチの両方が閉じられると、絶縁状態判断部が第1スイッチおよび第2スイッチを介して第2電源に接続されるので、絶縁状態判断部による第2電源の絶縁状態の判断が可能となる。
【0012】
また、絶縁状態判断部が第2電源に接続される場合、第1スイッチおよび第2スイッチの両方が開かれた状態においても、絶縁状態判断部が第2電源と接続されているので、絶縁状態判断部による第2電源の絶縁状態の判断が可能である。第1スイッチおよび第2スイッチの両方が閉じられると、絶縁状態判断部が第1スイッチおよび第2スイッチを介して第1電源に接続されるので、絶縁状態判断部による第2電源の絶縁状態の判断が可能となる。
【0013】
このように、1つの絶縁状態判断部により、第1電源および第2電源の両方の絶縁状態を判断することができる。よって、第1電源および第2電源に対して個別に絶縁状態判断部(絶縁抵抗検出回路)を設ける構成と比較して、コストの低減を図ることができる。
【0014】
第1電源が燃料電池であり、第2電源が二次電池であってもよい。この場合、絶縁状態判断手段は、第1スイッチおよび第2スイッチの開閉にかかわらず、第2電源に接続されていることが好ましい。
【0015】
これにより、第1スイッチおよび第2スイッチの両方が開かれた状態において、第2電源である二次電池の絶縁状態を判断することができる。そのため、第1スイッチが開かれて、第1電源である燃料電池が負荷から電気的に切り離された状態で、第2スイッチが閉じられて、第2電源である二次電池が負荷と電気的に接続される場合に、第2スイッチが閉じられる前および閉じられた後において、二次電池の絶縁状態を判断することができる。よって、この構成を有する絶縁状態判断装置は、燃料電池が発電を停止した状態で、負荷の駆動に二次電池が使用されるシステムに好適に用いることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、1つの絶縁状態判断部により、第1電源および第2電源の両方の絶縁状態を判断することができる。よって、第1電源および第2電源に対して個別に絶縁状態判断部を設ける構成と比較して、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る絶縁状態判断装置が備えられる燃料電池自動車の電気的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、絶縁状態判断処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る絶縁状態判断装置が備えられた燃料電池自動車の電気的な構成を示すブロック図である。
【0020】
燃料電池自動車1は、走行用のモータ2への電力供給源として燃料電池3および二次電池4を搭載している。
【0021】
モータ2は、インバータ5に接続されている。
【0022】
燃料電池3は、たとえば、アノード(燃料極)およびカソード(酸素極)が電解質膜を挟んで対向配置された構造を有している。アノードには、燃料循環ラインから液体燃料が供給され、アノードを通過した液体燃料は、燃料循環ラインに排出される。一方、カソードには、空気が供給される。そして、アノードにおいて、液体燃料からプロトン(H+)および電子(e−)が生成され、プロトンが電解質膜を透過してカソードに移動するとともに、電子が外部回路を介してカソードに移動し、カソードにおいて、プロトン、電子および空気に含まれる酸素の反応による水が生成される。その結果、電気化学反応による電力が発生する。燃料電池3が出力する直流電圧は、昇圧コンバータ(図示せず)により、たとえば、150〜235Vに昇圧される。
【0023】
二次電池4は、たとえば、150〜235Vの直流電圧を出力する。
【0024】
燃料電池3および二次電池4は、インバータ5に並列に接続されている。具体的には、燃料電池3のプラス端子およびマイナス端子には、それぞれプラス側の第1配線6の一端およびマイナス側の第1配線7の一端が接続されている。第1配線6,7の他端は、インバータ5に接続されている。また、二次電池4のプラス端子およびマイナス端子には、それぞれプラス側の第2配線8の一端およびマイナス側の第2配線9の一端が接続されている。第2配線8,9の他端は、それぞれ第1配線6,7の途中部に接続されている。
【0025】
プラス側の第1配線6には、燃料電池3とプラス側の第2配線8の接続点との間に、第1リレー10が介在されている。
【0026】
マイナス側の第1配線7には、燃料電池3とマイナス側の第2配線9の接続点との間に、第2リレー11が介在されている。
【0027】
第2配線8,9には、それぞれ第3リレー12および第4リレー13が介在されている。
【0028】
また、マイナス側の第2配線9における二次電池4と第4リレー13との間には、絶縁抵抗検出回路14が接続されている。絶縁抵抗検出回路14は、既知の回路であり、第2配線9とアースとの間に接続され、たとえば、第2配線9に小振幅の交流電圧を供給し、その交流電流が流れる部分の絶縁抵抗を検出する。
【0029】
燃料電池自動車1にはさらに、マイクロコンピュータを含む構成のVCU(車両制御ユニット)15が備えられている。VCU15には、インバータ5、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12、第4リレー13および絶縁抵抗検出回路14が接続されている。
【0030】
VCU15により、第1リレー10および第2リレー11がオンにされると、燃料電池3からインバータ5に直流電力が供給される。そして、VCU15によるインバータ5の制御により、燃料電池3からインバータ5に供給される直流電力が三相交流電力に変換されて、三相交流電力がインバータ5からモータ2に供給される。
【0031】
また、VCU15により、第3リレー12および第4リレー13がオンにされると、二次電池4からインバータ5に直流電力が供給される。そして、VCU15によるインバータ5の制御により、二次電池4からインバータ5に供給される直流電力が三相交流電力に変換されて、三相交流電力がインバータ5からモータ2に供給される。
【0032】
さらに、VCU15により、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13のオン/オフが制御され、このとき絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗値に基づいて、燃料電池3および二次電池4などの絶縁状態(漏電の有無)が判断される。
【0033】
具体的には、燃料電池3、二次電池4、インバータ5(モータ2)、第1配線6,7および第2配線8,9からなる回路は、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13がすべてオフにされることにより、燃料電池3を含む部分A、二次電池4を含む部分Bおよびインバータ5を含む部分Cに分割される。VCU15により、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13のオン/オフが制御され、このとき絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗値に基づいて、3つの部分A,B,Cの各絶縁状態(漏電の有無)が判断される。
【0034】
そして、第1配線6,7、第2配線8,9、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12、第4リレー13、絶縁抵抗検出回路14およびVCU15により、燃料電池3および二次電池4の絶縁状態を判断する絶縁状態判断装置が構成されている。
【0035】
図2は、絶縁状態判断処理のフローチャートである。
【0036】
燃料電池自動車1のイグニッションキースイッチ(図示せず)のオフ時には、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13がオフにされて、燃料電池3および二次電池4がインバータ5から切り離されている。
【0037】
イグニッションキースイッチ(IGスイッチ)がオンにされると、VCU15により、図2に示される絶縁状態判断処理が開始される。
【0038】
絶縁状態判断処理では、まず、二次電池4を含む部分Bにおける漏電の有無が確認される。部分Bにおける漏電の有無は、絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗値が予め定める閾値以上であるか否かにより判定することができる(ステップS1)。
【0039】
絶縁抵抗値が閾値よりも小さい場合(ステップS1のNO)、二次電池4を含む部分Bで漏電が生じている(漏電異常)と判断される(ステップS2)。そして、車室内に配置されたメータパネルなどに、その漏電異常を報知するための表示が出される(ステップS3)。
【0040】
絶縁抵抗値が閾値以上である場合(ステップS1のYES)、部分Bでは漏電が生じていないと判断されて、次いで、第4リレー13がオンにされる(ステップS4)。
【0041】
その後、二次電池4を含む部分Bおよびインバータ5を含む部分Cにおける漏電の有無が確認される。部分B,Cにおける漏電の有無は、絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗値が予め定める閾値以上であるか否かにより判定することができる(ステップS5)。
【0042】
絶縁抵抗値が閾値よりも小さい場合(ステップS5のNO)、インバータ5を含む部分Cで漏電が生じている(漏電異常)と判断される(ステップS6)。そして、車室内に配置されたメータパネルなどに、その漏電異常を報知するための表示が出される(ステップS3)。
【0043】
絶縁抵抗値が閾値以上である場合(ステップS5のYES)、部分B,Cでは漏電が生じていないと判断されて、第2リレー11がオンにされる(ステップS7)。
【0044】
そして、燃料電池3を含む部分A、二次電池4を含む部分Bおよびインバータ5を含む部分Cにおける漏電の有無が確認される。部分A,B,Cにおける漏電の有無は、絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗値が予め定める閾値以上であるか否かにより判定することができる(ステップS8)。
【0045】
絶縁抵抗値が閾値よりも小さい場合(ステップS8のNO)、燃料電池3を含む部分Aで漏電が生じている(漏電異常)と判断される(ステップS9)。そして、車室内に配置されたメータパネルなどに、その漏電異常を報知するための表示が出される(ステップS3)。
【0046】
絶縁抵抗値が閾値以上である場合(ステップS8のYES)、部分A,B,Cで漏電が生じていないと判断されて、第1リレー10および第3リレー12がオンにされる(ステップS10)。これにより、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13がオンとなり、燃料電池3および二次電池4がインバータ5と電気的に接続される。
【0047】
以上のように、インバータ5と燃料電池3とを接続する第1配線6,7には、それぞれ第1リレー10および第2リレー11が介在されている。第1リレー10および第2リレー11のオン/オフにより、インバータ5と燃料電池3とが電気的に切断/接続される。
【0048】
第1配線6には、第2配線8が第1リレー10よりもインバータ5側の部分から分岐して接続されている。また、第1配線7には、第2配線9が第2リレー11よりもインバータ5側の部分から分岐して接続されている。第2配線8,9には、それぞれ第3リレー12および第4リレー13が介在されている。第3リレー12および第4リレー13のオン/オフにより、インバータ5と燃料電池3とが電気的に切断/接続される。
【0049】
燃料電池3および二次電池4の各絶縁状態を判断するために、絶縁抵抗検出回路14およびVCU15が備えられている。絶縁抵抗検出回路14は、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13のオン/オフにかかわらず、二次電池4に接続されるとともに、アースに接続されている。
【0050】
第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13のすべてがオフにされた状態においても、絶縁抵抗検出回路14が二次電池4と接続されているので、絶縁抵抗検出回路14およびVCU15による二次電池4の絶縁状態の判断が可能である。第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13のすべてがオンにされると、絶縁抵抗検出回路14が燃料電池3に接続されるので、絶縁抵抗検出回路14およびVCU15による二次電池4の絶縁状態の判断が可能となる。
【0051】
このように、1つの絶縁抵抗検出回路14により、燃料電池3および二次電池4の両方の絶縁抵抗を検出することができ、それに基づいて絶縁状態を判断することができる。よって、燃料電池3および二次電池4に対して個別に絶縁抵抗検出回路14(絶縁抵抗検出回路)を設ける構成と比較して、コストの低減を図ることができる。
【0052】
また、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13のすべてがオフにされた状態において、二次電池4の絶縁状態を判断することができる。そのため、第1リレー10および第2リレー11がオフにされて、燃料電池3である燃料電池がインバータ5から電気的に切り離された状態で、第3リレー12および第4リレー13がオンされて、二次電池4がインバータ5と電気的に接続される場合に、第3リレー12および第4リレー13がオンされる前およびオンされた後において、二次電池4の絶縁状態を判断することができる。よって、この構成を有する絶縁状態判断装置は、燃料電池3が発電を停止した状態で、インバータ5の駆動に二次電池4が使用されるシステムに好適に用いることができる。
【0053】
さらに、1つの絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗に基づいて、燃料電池3を含む部分Aおよび二次電池4を含む部分Bの絶縁状態だけでなく、インバータ5を含む部分Cの絶縁状態も判断することができる。
【0054】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
【0055】
たとえば、絶縁抵抗検出回路14がマイナス側の第2配線9に接続された構成を取り上げたが、マイナス側の第1配線7における燃料電池3と第2リレー11との間に、絶縁抵抗検出回路14が接続されてもよい。
【0056】
この場合、第1リレー10、第2リレー11、第3リレー12および第4リレー13のすべてがオフにされた状態において、まず、絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗値に基づいて、燃料電池3を含む部分Aの絶縁状態が判断される。次いで、第2リレー11がオンにされ、絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗値に基づいて、燃料電池3を含む部分Aおよびインバータ5を含む部分Cの絶縁状態が判断される。その後、第4リレーがオンにされ、絶縁抵抗検出回路14から出力される絶縁抵抗値に基づいて、燃料電池3を含む部分A、二次電池4を含む部分Bおよびインバータ5を含む部分Cの絶縁状態が判断される。
【0057】
また、第1電源および第2電源の一例として、それぞれ燃料電池3および二次電池4を取り上げたが、第1電源および第2電源は、それぞれ燃料電池3およびキャパシタであってもよい。また、第1電源および第2電源の一方が二次電池で、他方がキャパシタであってもよい。
【0058】
さらに、本発明に係る絶縁状態判断装置は、燃料電池自動車1に限らず、電気自動車やハイブリッドカーに備えられてもよい。
【0059】
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0060】
1 燃料電池自動車
2 モータ(負荷)
3 燃料電池(第1電源)
4 二次電池(第2電源)
5 インバータ(負荷)
7 第1配線
9 第2配線
11 第2リレー(第1スイッチ)
13 第4リレー(第2スイッチ)
14 絶縁抵抗検出回路(絶縁状態判断部)
15 VCU(スイッチ制御部、絶縁状態判断部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷に電力を供給する第1電源および第2電源の絶縁状態を判断する絶縁状態判断装置であって、
前記負荷と前記第1電源とを接続するマイナス側の第1配線と、
前記第1配線に介在された第1スイッチと、
前記第1配線における前記第1スイッチよりも前記負荷側の部分と前記第2電源とを接続するマイナス側の第2配線と、
前記第2配線に介在された第2スイッチと、
前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの開閉を制御するスイッチ制御部と、
前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの開閉にかかわらず、前記第1電源および前記第2電源のいずれか一方に接続されるとともに、アースに接続されており、前記第1電源および前記第2電源の各絶縁状態を判断する絶縁状態判断部とを含み、
前記絶縁状態判断部は、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの両方が開かれた状態で、当該絶縁状態判断手段が接続されている前記第1電源または前記第2電源の絶縁状態を判断し、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの両方が閉じられた状態で、当該絶縁状態判断手段が前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを介して接続される前記第1電源または前記第2電源の絶縁状態を判断する、絶縁状態判断装置。
【請求項2】
前記第1電源は、燃料電池であり、
前記第2電源は、二次電池であり、
前記絶縁状態判断手段は、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの開閉にかかわらず、前記第2電源に接続される、請求項1に記載の絶縁状態判断装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−72751(P2013−72751A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211962(P2011−211962)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】