説明

緩衝部材及びそれを用いた梱包構造

【課題】コーナー部分においても、有効な緩衝作用を得ることのできる緩衝部材を提供することである。
【解決手段】矩形の少なくとも1つのコーナー部分を切り落として形成される斜辺(13a、13b、13c、13d)を有した形状となって物体が載置されるべき支持板部11と、支持板部11の前記斜辺(13a、13b、13c、13d)を除く各縁辺(11a、11b、11c、11d)から下方に続く足板部(12a、12b、12c、12d)とにより台状に形成された構成となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートン箱等の包装箱内に収容され、該包装箱が落下した際にその包装箱に入れられた物体に対する衝撃を緩和する緩衝部材、及びその緩衝部材を用いて物体を包装箱内に収容した梱包構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、軟質の医療用容器を複数梱包した医療用容器梱包体が提案されている(特許文献1参照)。この医療用梱包体は、フラップ部(足板部)を有する底板部材(緩衝部材)が包装箱本体の底部に当該フラップ部が当接するように置かれるとともに、前記底板部材のフラップ部より長いフラップ部(足板部)を有する中板部材がそのフラップ部が前記底板部材のフラップ部と包装箱本体の内壁との間に差し込まれて底部に当接するように包装箱本体内に置かれた構造となっている。そして、複数の医療用容器が、中板部材の上板部(支持板部)との間に空隙が形成されるように底板部材の上板部(支持板部)上に重ね置かれ、更に、中板部材の上板部上に複数の医療用容器が重ね置かれる。
【0003】
このような医療用容器梱包体によれば、中板部材(緩衝部材)上に重ねられた医療用容器の荷重が、底板部材に重ねられた医療用容器にかからないので、その梱包体を落下させた場合に、中板部材に重ねられた医療用容器の荷重が当該中板部材にて吸収され得るようになる。また、底板部材(緩衝部材)上に重ねられた医療用容器と中板部材の上板部(支持板部)との間に空隙が形成されているので、その梱包体を落下させた際に医療用容器の重みで中板部材が変形しても、その中板部材の変形部分が底板部材上に重ねられた医療用容器に達し難い。このため、その落下時において中板部材に重ね置かれた医療用容器の荷重が底板部材にかかることなく、当該底板部材(緩衝部材)上重ねられた医療用容器の荷重が有効に当該底板部材にて吸収され得るようになる。
【0004】
ところで、前述した梱包体に底板部材や中板部材として用いられる従来の緩衝部材は、その矩形となる上板部(支持板部)の全ての縁辺からフラップ部(足板部)が下方に続いて台状となる構造となっている。このような台状の緩衝部材は、フラップ部(足板部)によって周縁辺の支えられる上板部(支持板部)がそれに載置される物体(医療用容器)の荷重によって撓むことにより、その物体に対する衝撃が緩和される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特願2007−20710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の緩衝部材における矩形状の上板部(支持板部)の各コーナー部分では、直交する2つの縁辺から下方に続く2つのフラップ部(足板部)が突き当たって、その近接する2つのフラップ部(足板部)にて支えられた構造となるので、充分な撓みが得られない。このため、従来の緩衝部材では各コーナー部において有効な緩衝作用が得難い。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、コーナー部分においても、有効な緩衝作用を得ることのできる緩衝部材を提供するものである。
また、本発明は、そのような緩衝部材を用いた梱包構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る緩衝部材は、矩形の少なくとも1つのコーナー部分の近傍を切り欠いて形成され、前記コーナー部分を挟む一方の縁辺から他方の縁辺に至る斜辺を有した形状となって物体が載置されるべき支持板部と、該支持板部の前記斜辺を除く各縁辺から下方に続く足板部とにより台状に形成された構成となる。
【0009】
このような構成により、矩形の支持板部の少なくとも1つのコーナー部分において、そのコーナー部分の近傍を切り欠いて形成される斜辺が足板部にて支えらないので、支持板部の当該コーナー部分がより撓み易くなる。
【0010】
また、本発明に係る緩衝部材において、前記支持板部は、矩形の4つ全てのコーナー部分のそれぞれに前記斜辺を形成した形状となり、前記足板部は、前記4つの斜辺を除く各縁辺から下方に続いた構成とすることができる。
【0011】
このような構成により、矩形の支持板部の4つ全てのコーナー部分のそれぞれにおいて、そのコーナー部分の近傍を切り欠いて形成される斜辺が足板部にて支えられなくなるので、支持板部の全てのコーナー部分がより撓み易くなる。
【0012】
更に、本発明に係る緩衝部材において、前記斜辺を挟む2つの縁辺から下方に続く2つの足板部のそれぞれは、該斜辺を越えて延びる延長部を有する構成とすることができる。
【0013】
このような構成により、斜辺の形成されたコーナー部分において支持板部を支える足板部が長くなるので、その部分でより大きな荷重に耐えることができるようになる。
【0014】
また、本発明に係る緩衝部材において、前記2つの足板部の延長部の先端は互いに当接している構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、斜辺の形成されたコーナー部分でより大きな荷重に耐えることができるようになるとともに、斜辺を挟む2つの縁辺から可能に続く2つの足板部の先端が互いに当接して角が形成されるので、当該緩衝部材を包装箱に収容した際のがたつきを低減させることができるようになる。
【0016】
更に、本発明に係る緩衝部材において、前記コーナー部分の近傍をスリット状に切り欠いて前記斜辺を形成した構成とすることができる。
【0017】
このような構成により、矩形の支持板部の少なくとも1つのコーナー部分において直交する一方の縁辺から他方の縁辺に至る斜めスリットによって当該支持板部が切られたようになるので、当該コーナー部における前記斜めスリットの内側近傍部分がより撓みやすくなる。また、支持板部の当該コーナー先端部分が残るので、支持板部に載置される物体がそのコーナー部分から転落したり、垂れ下がってしまうことを防止することができる。更に、コーナー部分で角が形成されるので、当該緩衝部材を包装箱に収容した際のがたつきを低減させることができるようになる。
【0018】
更に、本発明に係る緩衝部材において、前記斜辺の一方端に接合する第1縁辺から下方に続く第1足板部は、該斜辺を越えて、該斜辺の前記第1縁辺の延びる方向の長さより大きい所定長の第1延長部を有し、前記第1縁辺と直交する方向に延びる第2縁辺から下方に続く第2足板部は、前記第2縁辺の延びる方向に、前記支持板部の幅を越えて延びる所定長の第2延長部を有する構成とすることができる。
【0019】
このような構成により、支持板部の斜辺の一方端に接合する第1縁辺から下方に続く第1足板部の第1延長部が当該斜辺の第1足板部の延びる方向の長さより大きい所定長となり、前記第1縁辺と直交する方向に延びる第2縁辺から下方に続く第2足板部が、前記第2縁辺の延びる方向に、前記支持板部の幅を越えて延びる所定長の第2延長部を有するので、矩形状の底部を有する包装箱に当該緩衝部材を入れる際に、それぞれ直交する方向に延びる第1足板部の第1延長部及び第2足板部の第2延長部それぞれの先端を包装箱の直交する内壁にあてがうようにすれば、包装箱の内壁との間にある隙間をもって当該緩衝材を入れることができるようになる。
【0020】
また、本発明に係る緩衝部材において、前記支持板部の前記第2縁辺が接合する前記第2延長部側のコーナー部分の近傍を切り欠いて斜辺が形成されている構成とすることができる。
【0021】
このような構成により、第1延長部を有する第1足板部及び第2延長部を有する第2足板部にて支えられる支持板部の前記第1延長部が越える斜辺と前記第2延長部が越える斜辺の形成された2つのコーナー部分がより撓み易くなる。
【0022】
本発明に係る梱包構造は、前述したいずれかに記載の緩衝部材を用いて包装箱に物体を収容する梱包構造であって、足板部の高さの異なる複数の緩衝部材を、前記足板部の下端が前記包装箱の底部に当接するとともに、互いの支持板部の間に前記物体の収容空間を形成するように重ねて配置し、それぞれの支持板部上に前記物体を複数並べて載置する構成となる。
【0023】
また、本発明に係る梱包構造において、前記物体がスパウト付きパウチであり、前記支持板部上に部分的に重なるように複数並べて載置される構成となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る緩衝部材によれば、矩形の支持板部の少なくとも1つのコーナー部分において、そのコーナー部分を切り落として形成される斜辺が足板部にて支えられないことにより、また、斜めスリットによって当該支持板部が切られたようになることにより、支持板部の当該コーナー部分がより撓み易くなるので、コーナー部分においても、有効な緩衝作用を得ることのできるようになる。
【0025】
また、本発明に係る梱包構造によれば、前記緩衝部材が物体に対する衝撃を有効に緩和しつつ当該物体が包装箱に梱包され得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る緩衝部材の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示す緩衝部材を上から見た状態を示す平面図である。
【図3】図1に示す緩衝部材の展開図である。
【図4】図1に示す緩衝部材の支持板部において比較的撓み易い領域を示す図である。
【図5】図1に示す緩衝部材を用いた梱包体の例を示す分解斜視図である。
【図6】図5に示す梱包体の断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る緩衝部材の外観を示す斜視図である。
【図8】図7に示す緩衝部材を上から見た状態を示す平面図である。
【図9】図7に示す緩衝部材の展開図である。
【図10】図7に示す緩衝部材を用いた梱包体の第1の例を示す分解斜視図である。
【図11】図7に示す緩衝部材を用いた梱包体の第2の例を示す分解斜視図である。
【図12】図7に示す緩衝部材を用いた梱包体の第3の例を示す分解斜視図である。
【図13】図7に示す緩衝部材を用いた梱包体の第4の例を示す分解斜視図である。
【図14】図7に示す緩衝部材を用いた梱包体の第5の例を示す分解斜視図である。
【図15】図14に示す梱包体における重ねられたパウチの状態を示す図である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る緩衝部材の外観を示す斜視図である。
【図17】図16に示す緩衝部材を上から見た状態を示す平面図である。
【図18】図16に示す緩衝部材の展開図である。
【図19】図16に示す緩衝部材と該緩衝部材が収容されるカートン箱の矩形状底部との大きさの関係を示す図である。
【図20】図16に示す緩衝部材を用いた梱包体の例を示す分解斜視図である。
【図21】本発明の第4の実施形態に係る緩衝部材の外観を示す斜視図である。
【図22】図21に示す緩衝部材を上から見た状態を示す平面図である。
【図23】図21に示す緩衝部材の展開図である。
【図24】図21に示す緩衝部材を用いた梱包体の例を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0028】
本発明の第1の実施の形態に係る緩衝部材は、図1、図2及び図3に示すように構成される。なお、図1は緩衝部材の外観を示す斜視図であり、図2は緩衝部材を上から見た状態を示す平面図であり、図3は緩衝部材の展開図である。
【0029】
図1、図2及び図3おいて、この緩衝部材10は、段ボール紙製であって、物体が載置される支持板部11と、支持板部11を支える4つの足板部、即ち、第1足板部12a、第2足板部12b、第3足板部12c及び第4足板部12dとによって台状に形成されている。支持板部11は、矩形の4つのコーナー部分を切り落として形成される第1斜辺13a、第2斜辺13b、第3斜辺13c及び第4斜辺13dを有した形状となっている。そして、支持板部11のこれら第1斜辺13a、第2斜辺13b、第3斜辺13c及び第4斜辺13dを除く第1縁辺11a、第2縁辺11b、第3縁辺11c及び第4縁辺11dから下方に第1足板部12a、第2足板部12b、第3足板部12c及び第4足板部12dが続いている。
【0030】
なお、指を引っ掛けるための孔部14a、14bが、第2縁辺11bを挟んだ支持板部11と第2足板部12bとの境界部分の所定位置に、第4縁辺11dを挟んだ支持板部11と第4足板部12dとの境界部分の所定位置に、それぞれ形成されている。これにより、緩衝部材10のカートン箱への入れ込み及びカートン箱からの取り出しを容易に行えるようになる。
【0031】
図4を参照するに、前述したような構造の緩衝部材10においては、支持板部11がその4つの縁辺11a、11b、11c、11dにおいて4つの足板部12a、12b、12c、12dによって支えられているので、各足板部12a、12b、12c、12dからの距離が比較的大きい支持板部11の中央部分Emは比較的大きく撓み得る。また、支持板部11の4つのコーナー部分Ec1、Ec2、Ec3、Ec4は、斜辺13a、13b、13c、13dが足板部にて支えられてないので、その分撓み易い。従って、支持板部11の中央部分Emは勿論、そのコーナー部分Ec1、Ec2、Ec3、Ec4においても有効な緩和作用を得ることができる。
【0032】
前述したような構造の緩衝材10を用いた梱包体の例を、図5及び図6を参照して説明する。
【0033】
図5において、この梱包体には前述した構造(図1乃至図3参照)の緩衝部材が2つ、即ち、第1緩衝部材10A及び第2緩衝部材10Bが用いられる。第1緩衝部材10Aと第2緩衝部材10Bとは、支持板部の面積、及び各足板部の高さが異なっている。即ち、第2緩衝部材10Bの支持板部は、第1緩衝部材10Aの支持板部より大きく、第2緩衝部材10Bの各足板部の高さは、第1緩衝部材10Aの各足板部の高さより大きい。そして、段ボール紙製のカートン箱(包装箱)100の矩形状の底部は、第2緩衝部材10Bの支持板部より僅かに大きい。
【0034】
まず、第1緩衝部材10Aがカートン箱100にその底部の略中央に位置するように収められる。そして、第1緩衝部材10Aの支持板部上に複数(例えば、6個)のスパウト付きパウチPが部分的に重なるようにして置かれる。次に、第1緩衝部材10Aの各足板部とカートン箱100の内壁との間の隙間に第2緩衝部材10Bの各足板部が入り込むように、第2緩衝部材10Bがカートン箱100に収められる。そして、第2緩衝部材10Bの支持板部上に複数(例えば、6個)のスパウト付きパウチPが部分的に重なるようにして置かれる。更に、第2緩衝部材10B上に載置された複数のスパウト付きパウチP上に段ボール紙製の仕切り板50が置かれ、その仕切り板50上に複数(例えば、6個)のスパウト付きパウチPが部分的に重なるように置かれる。最後にカートン箱100の蓋が閉じられて、図6に示すように、カートン箱100内にスパウト付きパウチPが3段重ねにて収納された梱包体が完成する。
【0035】
このような梱包体では、3段のスパウト付きパウチPが、第1緩衝部材10A上に1段分、第2緩衝部材10B上に2段分それぞれ分割されて載置されているので、カートン箱100の落下等の衝撃に対して第1緩衝部材10A及び第2緩衝部材10Bは、破損することなく充分耐えることができる。また、第1緩衝部材10A及び第2緩衝部材10Bは、前述したように、支持板部の中央部分では勿論、そのコーナー部分においても比較的撓み易い構造(図1乃至図3参照)となっているので、カートン箱100の落下等際に、どの部分におかれたスパウト付きパウチPに対する衝撃も有効に緩和させることができる。その結果、当該梱包体の輸送過程におけるスパウト付きパウチPの損傷、特に、スパウト部分の損傷を有効に防止することができるようになる。
【0036】
前述した緩衝部材10では、物体(スパウト付きパウチP)が載置される支持板部11は、矩形の4つ全てのコーナー部分のそれぞれを切り落として4つの斜辺13a、13b、13c、13dが形成された形状となっていたが、支持板部11の形状は、少なくとも1つのコーナー部分を切り落として斜辺を形成した形状であればよい。この場合、その斜辺の形成されたコーナー部分がより撓み易くなるので、支持板部の中央部分部では勿論、少なくともそのコーナー部分において有効な緩和作用を得ることができるようになる。前述したスパウト付きパウチPの配列では、全てのパウチPについてパウチ部分が他のパウチ上に重なるようにすることで落下等の衝撃が更に緩和されるようにしているが、例えば、後述する図11で示す配列は、上列左端のパウチのみスパウト部分が支持板部上に直接載置されるため、他のパウチより強い衝撃を受ける可能性がある。このような場合は、該当するコーナー部分にのみ足板部の形成されない斜辺を形成してもよい。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る緩衝部材について、図7、図8及び図9を参照して説明する。なお、図7は緩衝部材の外観を示す斜視図であり、図8は緩衝部材を上から見た状態を示す平面図であり、図3は緩衝部材の展開図である。この第2の実施の形態に係る緩衝部材は、前述した第1の実施の形態に係る緩衝部材(図1乃至図3参照)に比べて、各足板部が延長されていることを特徴としている。
【0038】
図7、図8及び図9において、緩衝部材20は、段ボール紙製であって、矩形の4つのコーナー部分を切り落として形成される第1斜辺23a、第2斜辺23b、第3斜辺23c及び第4斜辺23dを有した形状となる支持板部21と、それら4つの斜辺23a、23b、23c、23dを除く第1縁辺21a、第2縁辺21b、第3縁辺21c及び第4縁辺21dから下方に続く第1足板部22a、第2足板部22b、第3足板部22c及び第4足板部22cとによって台状に形成されている。第1斜辺23aを挟む第1縁辺21a及び第2縁辺21bから下方に続く第1足板部22a及び第2足板部22bは、第1斜辺23aを越えて先端が互いに当接するまで延びる延長部22ab及び延長部22baを有している。第2斜辺23bを挟む第2縁辺21b及び第3縁辺21cから下方に続く第2足板部22b及び第3足板部23bは、第2斜辺23bを越えて先端が互いに当接するまで延びる延長部22bb及び延長部22caを有している。また、第3斜辺23cを挟む第3縁辺21c及び第4縁辺21dから下方に続く第3足板部22c及び第4足板部22dは、第3斜辺23cを越えて先端が互いに当接するまで延びる延長部22cb及び延長部22daを有している。更に、第4斜辺23dを挟む第4縁辺21d及び第1縁辺21aから下方に続く第4足板部22d及び第1足板部22aは、第4斜辺23dを越えて先端が互いに当接するまで延びる延長部22db及び延長部22aaを有している。
【0039】
なお、第1の実施の形態に係る緩衝部材10(図1乃至図3)と同様に、指を引っ掛けるための孔部24a、24bが、第2縁辺21bを挟んだ支持板部21と第2足板部22bとの境界部分の所定位置に、第4縁辺21dを挟んだ支持板部21と第4足板部22dとの境界部分の所定位置に、それぞれ形成されている。これにより、緩衝部材20のカートン箱への入れ込み及びカートン箱からの取り出しを容易に行えるようになる。
【0040】
前述したような構造の緩衝部材20においては、第1の実施の形態に係る緩衝部材10(図1乃至図3参照)と同様に、支持板部21の中央部分Emは比較的大きく撓み得るとともに、支持板部21の4つのコーナー部分も分撓み易いものとなる。従って、支持板部21の中央部分は勿論、そのコーナー部分においても有効な緩和作用を得ることができる。更に、支持板部21の各斜辺23a、23b、23c、23dの形成された各コーナー部分での撓み方が当該斜辺を挟む2つの縁辺から下方に続く2つの足板部の延長部に影響されるようになるので、その撓みが抑えられるようになる。従って、コーナー部分が必要以上に撓んでしまうことを防止することができ、より大きな荷重に耐えることができる。
【0041】
なお、前述した緩衝部材20では、4つ全てのコーナー部分において、斜辺を挟む2つの縁辺から下方に続く足板部のそれぞれが当該斜辺を越えて延びる延長部を有するものであったが、少なくとも1つのコーナー部分において、各足板部が延長部分を有するものであってもよい。また、2つの足板部の延長部は、その先端が当接するまで延びていなくてもよい。
【0042】
このような緩衝部材20を用いた梱包体の例が図10乃至図14に示される。これら各例において、前述した構造(図7乃至図9参照)の緩衝部材が2つ、即ち、第1緩衝部材20A及び第2緩衝部材20Bが用いられる。第1緩衝部材20Aと第2緩衝部材20Bとは、第1の実施の形態の場合(図5及び図6参照)と同様に、支持板部の面積、及び各足板部の高さが異なっている。即ち、第2緩衝部材20Bの支持板部は、第1緩衝部材20Aの支持板部より大きく、第2緩衝部材20Bの各足板部の高さは、第1緩衝部材20Aの各足板部の高さより大きい。そして、段ボール紙製のカートン箱(包装箱)100の底面は、第2緩衝部材20Bの支持板部より僅かに大きい。
【0043】
また、各例では、第1緩衝部材20A、第2緩衝部材20B、仕切り板50を用いることにより、前述した第1の実施の形態の場合(図5及び図6参照)と同様に、カートン箱100内において、3段のスパウト付きパウチPが、第1緩衝部材20A上に1段分、第2緩衝部材20B上に2段分それぞれ分割されて載置される。そして、図10に示す第1の例では、各段における複数(例えば、6個)のスパウト付きパウチPは、スパウトの向きが順次変えられながら部分的に重なるように配列されている。図11に示す第2の例では、各段における複数(例えば、6個)のスパウト付きパウチPは、スパウトの向きが一定方向となって部分的に重なるように配列されている。また、図12に示す第3の例では、各段において、5個のスパウト付きパウチPがスパウトを一定方向に向けて部分的に重なるように配列され、3個のパウチPが前記5個のパウチPの上に、当該5個のパウチPの向きに直行する向きにて部分的に重なるように配列されている。更に、図13に示す第4の例では、3個のスパウト付きパウチPがスパウトを一定方向に向けて縦方向に部分的に重なるように配列され、その隣に3個のスパウト付きパウチPが同じようにスパウトを一定方向に向けて縦方向に部分的に重なるように配列されている。また、図14に示す第5の例では、4個のスパウト付きパウチPがスパウトの向きを交互に変えながら図15に示すように部分的に重ねるように配列され、その隣に4個のスパウト付きパウチPが同じようにスパウトの向きを交互に変えながら部分的に重なるように配列されている。この図14に示す第5の例では、スパウトの向きは2方向になるが、交互に振り替えるだけなので梱包の自動化がし易いものとなる。
【0044】
上述したスパウト付きパウチPの各配列例は、いずれも、振動等によりスパウトが接触して破損しないよう考慮されている。また、図11及び図13に示すような全てのパウチが同じ方向を向いて並ぶ配列は、梱包作業を自動化する場合に好適である。
【0045】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る緩衝部材について、図16、図17、図18及び図19を参照して説明する。なお、図16は緩衝部材の外観を示す斜視図であり、図17は緩衝部材を上から見た状態を示す平面図であり、図18は緩衝部材の展開図であり、図19は緩衝部材と該緩衝部材が収容されるカートン箱の矩形状底部との大きさの関係を示す図である。この第3の実施の形態に係る緩衝部材は、カートン箱の底部の中央部に容易にセットすることができるような構造となっていることを特徴としている。
【0046】
図16、図17及び図18において、緩衝部材30は、段ボール紙であって、矩形の4つのコーナー部分を切り落として形成される第1斜辺33a、第2斜辺33b、第3斜辺33c及び第4斜辺33dを有した形状となる支持板部31と、それら4つの斜辺33a、33b、33c、33dを除く第1縁辺31a、第2縁辺31b、第3縁辺31c及び第4縁辺31dから下方に続く第1足板部32a、第2足板部32b、第3足板部32c及び第4足板部32dとによって台状に形成されている。第1斜辺33aに接合する第1縁辺31aから下方に続く第1足板部32aは、第1斜辺33aを越えて延びる延長部32aaを有している。また、第2斜辺33bに接合し、第1縁辺31aと直行する方向に延びる第2縁辺31bから下方に続く第2足板部32bは、第2斜辺33bを越えて延びる延長部32baを有している。更に、第3斜辺33cに接合する第3縁辺31cから下方に続く第3足板部32cは、第3斜辺33cを越えて延びる延長部32caを有している。また、第4斜辺33dに接合し、第3縁辺31cに直交する方向に延びる第4縁辺31dから下方に続く第4足板部32dは、第4斜辺33dを越えて延びる延長部32daを有している。
【0047】
図19に示すように、第1足板部32aの延長部32aaの長さは、第1斜辺33aの当該第1足板部32aの延びる方向の長さαaより大きい所定長に設定され、第2足板部32bの延長部32baの長さは、第2斜辺33bの当該第2足板部32bの延びる方向の長さαbより大きい所定長に設定されている。また、第3足板部32cの延長部32caの長さは、第3斜辺33cの当該第3足板部32cの延びる方向の長さαcより大きい所定長に設定され、更に、第4足板部32dの延長部32daの長さは、第4斜辺33dの当該第4足板部32dの延びる方向の長さαdより大きい所定長に設定されている。各足板部32a、32b、32c、32dの延長部32aa、32ba、32ca、32daの長さがこのように設定されることにより、結局、第1足板部32aの第1延長部32aaは、第1足板部32aに直交する第2足板部32bを越え、第2足板部32bの第2延長部32baは、第2足板部32bに直交する第3足板部32cを越え、第3足板部32cの第3延長部32caは、第3足板部32bに直交する第4足板部32dを越え、更に、第4足板部32dの第4延長部32daは、第4足板部32dに直交する第1足板部32aを越えるようになる(図15参照)。そして、第1足板部32aの延長部32aaの先端と第3足板部32cの延長部32caの先端との間の距離aは、この緩衝部材30が収められるカートン箱の矩形状底部の横方向の長さに対応し、第2足板部32bの延長部32baの先端と第4足板部32dの延長部32daの先端との間の距離bは、緩衝部材30が収められるカートン箱の矩形状底部の縦方向長さに対応している。
【0048】
なお、第1の実施の形態に係る緩衝部材10(図1乃至図3)と同様に、指を引っ掛けるための孔部34a、34bが、第2縁辺31bを挟んだ支持板部31と第2足板部32bとの境界部分の所定位置に、第4縁辺31dを挟んだ支持板部31と第4足板部32dとの境界部分の所定位置に、それぞれ形成されている。これにより、緩衝部材30のカートン箱への入れ込み及びカートン箱からの取り出しを容易に行えるようになる。
【0049】
前述したような構造の緩衝部材30においては、第1の実施の形態に係る緩衝部材10(図1乃至図3参照)及び第2の実施の形態に係る緩衝部材20(図7乃至図9参照)と同様に、支持板部31の中央部分Emは比較的大きく撓み得るとともに、支持板部31の4つのコーナー部分も分撓み易いものとなる。従って、支持板部31の中央部分は勿論、そのコーナー部分においても有効な緩和作用を得ることができる。更に、緩衝部材30の各足板部32a、32b、32c、32dの延長部32aa、32ba、32ca、32daの先端をカートン箱の内壁に沿わせて入れ込むことにより、当該緩衝部材30は、カートン箱の矩形状底部の中央部に位置するようになる。その結果、図19に示すように、緩衝部材30の各足板部32a、32b、32c、32dとカートン箱の内壁との間に均一な隙間Δが形成されるようになる。
【0050】
なお、前述した緩衝部材30では、4つの足板部32a、32b、32c、32dの全てが延長部32aa、32ba、32ca,32daを有するものであったが、少なくとも直交する2つの足板部が延長部を有する構造のものであればよく、例えば、延長部32aaと延長部32baとの組合せ、延長部32aaと延長部32daとの組合せであったり、あるいは、延長部32aaと、第4足板部32dから第3斜辺33cを越えて延びる延長部の組合せだったりしてもよい。また、第1斜辺33aに接合する第2縁辺31bから下方に続く第2足板部32bが第1斜辺33aを越えて延びる延長部を有し、第2斜辺33bに接合する第3縁辺31cから下方に続く第3足板部32cが第2斜辺33bを越えて延びる延長部を有し、第3斜辺33cに接合する第4縁辺31dから下方に続く第4足板部32dが第3斜辺33cを越えて延びる延長部を有し、第4斜辺33dに接合する第1縁辺31aから下方に続く第1足板部32aが第4斜辺33dを越えて延びる延長部を有するように構成することもできる。また、この場合も、支持板部31は、4つのコーナー部分のうち少なくとも1つのコーナー部分を切り落として斜辺を形成した形状であればよい。
【0051】
前述したような緩衝部材30を用いた梱包体の例が図20に示される。この例において、前述した構造(図16乃至図19参照)の緩衝部材が2つ、即ち、第1緩衝部材30A及び第2緩衝部材30Bが用いられる。第1緩衝部材30Aと第2緩衝部材30Bとは、第1の実施の形態の場合(図5及び図6参照)及び第2の実施の形態の場合(図10乃至図14)と同様に、支持板部の面積、及び各足板部の高さが異なっている。即ち、第2緩衝部材30Bの支持板部は、第1緩衝部材30Aの支持板部より大きく、第2緩衝部材30Bの各足板部の高さは、第1緩衝部材30Aの各足板部の高さより大きい。そして、段ボール紙製のカートン箱(包装箱)100の矩形状底面は、第2緩衝部材30Bの支持板部より僅かに大きい。
【0052】
まず、第1緩衝部材30Aの各足板部32a、32b、32c、32dの延長部32aa、32ba、32ca、32daの先端をカートン箱100の内壁に沿わせつつ(図19参照)、第1緩衝部材30Aがカートン箱100に入れ込まれる。第1緩衝部材30Aは、カートン箱100の底部の中央部分に位置し、各足板部32a、32b、32c、32dとカートン箱100の内壁との間には隙間Δが形成される。このようにカートン箱100に収められた第1緩衝部材30Aの支持板部上に複数の(例えば、6個)のスパウト付きパウチPが部分的に重なるようにして置かれる。次に、第1緩衝部材10Aの各足板部とカートン箱100の内壁との間の隙間Δに第2緩衝部材30Bの各足板部が入り込むように、第2緩衝部材30Bがカートン箱100に収められる。その際にも、第2緩衝部材30Bの各足板部32a、32b、32c、32dの延長部32aa、32ba、32ca、32daの先端をカートン箱100の内壁に沿わせつつ(図19参照)、第2緩衝部材30Bがカートン箱100に入れ込まれる。
【0053】
そして、前述した各実施の形態と同様に、第2緩衝部材10Bの支持板部上に複数(例えば、6個)のスパウト付きパウチP、仕切り板50、更に、複数のスパウト付きパウチPが順次重ね置かれる。そして、最後にカートン箱100の蓋が閉じられて、カートン箱100内にスパウト付きパウチPが3段重ねにて収納された梱包体が完成する。
【0054】
このような梱包体では、第1緩衝部材30A、第2緩衝部材30B及び仕切り板50を用いることにより、前述した各実施の形態の場合と同様に、カートン箱100内において、3段のスパウト付きパウチPが、第1緩衝部材30A上に1段分、第2緩衝部材30B上に2段分それぞれ分割されて載置される。そして、その梱包作業に際して、第1緩衝部材30Aの各足板部32a、32b、32c、32dの延長部32aa、32ba、32ca、32daの先端をカートン箱100の内壁に沿わせつつ当該第1緩衝部材30Aをカートン箱100に入れ込むことで、自動的に、各足板部とカートン箱100の内壁との間に、第2緩衝部材30Bの各足板部が入り込むべき一定の隙間Δを確保することができるようになるので、その梱包作業が容易にできるようになる。
【0055】
次に、本発明の第4の実施の形態に係る緩衝部材について、図21、図22及び図23を参照して説明する。なお、図21は緩衝部材の外観を示す斜視図であり、図22は緩衝部材を上から見た状態を示す平面図であり、図23は緩衝部材の展開図である。この第4の実施の形態に係る緩衝部材は、各コーナー部分にスリットが形成されていることを特徴としている。
【0056】
図21、図22及び図23において、緩衝部材40は、段ボール紙製であって、物体が載置される矩形状の支持板部41と、支持板部41を支える4つの足板部、即ち、第1足板部42a、第2足板部42b、第3足板部42c及び第4足板部42dとによって台状に形成されている。支持板部41は、直交する第1縁辺41aと第2縁辺41bとが突き当たるコーナー部分において、第1縁辺41aから第2縁辺41bに至る第1斜めスリット43aが形成され、直交する第2縁辺41bと第3縁辺41cとが突き当たるコーナー部分において、第2縁辺41bから第2縁辺41cに至る第2斜めスリット43bが形成され、直交する第3縁辺41cと第4縁辺41dとが突き当たるコーナー部分において、第3縁辺41cから第4縁辺41dに至る第3斜めスリット43cが形成され、更に、直交する第4縁辺41dと第1縁辺41aとが突き当たるコーナー部分において、第4縁辺41dから第1縁辺41aに至る第4斜めスリット43dが形成された形状となっている。そして、支持板部41の第1縁辺41a、第2縁辺41b、第3縁辺41c及び第4縁辺41dから下方に第1足板部42a、第2足板部42b、第3足板部42c及び第4足板部42dが続いている。
【0057】
なお、前述した各実施の形態の場合と同様に、指を引っ掛けるための孔部44a、44bが、第2縁辺41bを挟んだ支持板部41と第2足板部42bとの境界部分の所定位置に、第4縁辺41dを挟んだ支持板部41と第4足板部42dとの境界部分の所定位置に、それぞれ形成されている。これにより、緩衝部材40のカートン箱への入れ込み及びカートン箱からの取り出しを容易に行えるようになる。
【0058】
前述したような構造の緩衝部材40においては、支持板部41がその4つの縁辺41a、41b、41c、41dにおいて4つの足板部42a、42b、42c、42dによって支えられているので、各足板部42a、42b、42c、42dからの距離が比較的大きい支持板部41の中央部分は比較的大きく撓み得る。また、支持板部41の各コーナー部分において、第1斜めスリット43a、第2斜めスリット43b、第3斜めスリット43c及び第4斜めスリット43dによって当該支持板部41が切られたようになるので、各斜めスリット43a、43b、43c、43dの近傍部分が撓み易い。従って、支持板部41の中央部分は勿論、その各コーナー部分においても有効な緩和作用を得ることができる。
【0059】
なお、前述した緩衝部材40では、4つ全てのコーナー部分において、斜めスリットが形成されていたが、なくとも1つのコーナー部分において、斜めスリットを形成するものであってもよい。この場合、その斜めスリットの形成されたコーナー部分がより撓み易くなるので、支持板部の中央部分部では勿論、少なくともそのコーナー部分において有効な緩和作用を得ることができるようになる。
【0060】
前述したような緩衝部材40を用いた梱包体の例が図24に示される。図24において、前述した構造(図21乃至図23参照)の緩衝部材が2つ、即ち、第1緩衝部材40A及び第2緩衝部材40Bが用いられる。第1緩衝部材40Aと第2緩衝部材40Bとは、前述した各実施の形態の場合と同様に、第2緩衝部材40Bの支持板部は、第1緩衝部材40Aの支持板部より大きく、第2緩衝部材40Bの各足板部の高さは、第1緩衝部材40Aの各足板部の高さより大きい。そして、段ボール紙製のカートン箱(包装箱)100の底面は、第2緩衝部材40Bの支持板部より僅かに大きい。
【0061】
前述した各実施の形態の場合と同様に、第1緩衝部材40A、複数(例えば、6個)のスパウト付きパウチP、第2緩衝部材40B、複数の(例えば、6個)のスパウト付きパウチP、仕切り版50、更に、複数の(例えば、6個)のスパウト付きパウチPが順次カートン箱100に収容される。このようにして、カートン箱100内において、3段のスパウト付きパウチPが、第1緩衝部材40A上に1段分、第2緩衝部材40B上に2段分それぞれ分割されて載置されるようになる。
【0062】
以上説明した各実施の形態では、いずれも第1緩衝部材と第2緩衝部材とが同一の特徴を備えていたが、異なる実施の形態と組合せてもよく、例えば、第1緩衝部材30A(図20参照)と第2緩衝部材10B(図5参照)とを組み合わせてもよい。また、2つの緩衝部材と仕切り板の組合せに限らず、1つの緩衝部材と仕切り板を組み合わせる、緩衝部材を3つ以上重ねる、仕切り板を用いないなど、組合せはスパウト付きパウチ(載置する物体)、カートンの大きさを考慮して適宜選択することができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上、説明したように、本発明に係る緩衝部材は、コーナー部分においても、有効な緩衝作用を得ることのできるという効果を有し、カートン箱等の包装箱内に収容され、該包装箱が落下した際にその包装箱に入れられた物体に対する衝撃を緩和する緩衝部材として有用である。また、各展開図で示したように、平板の4辺を折り曲げて足板部とする簡単な操作で緩衝部材を構成することができ、梱包作業の自動化に寄与することができる。
【符号の説明】
【0064】
10、20、30、40 緩衝部材
11、21、31、41 支持板部
11a、21a、31a、41a 第1縁辺
11b、21b、31b、41b 第2縁辺
11c、21c、31c、41c 第3縁辺
11d、21d、31d、41d 第4縁辺
12a、22a、32a、42a 第1足板部
12b、22b、32b、42b 第2足板部
12c、22c、32c、42c 第3足板部
12d、22d、32d、42d 第4足板部
22aa、22ab、22ba、22bb、22ca、22cb、22da、22db、32aa、32ba、32ca、32da 延長部
13a、23a、33a 第1斜辺
13b、23b、33b 第2斜辺
13c、23c、33c 第3斜辺
13d、23d、33d 第4斜辺
43a 第1斜めスリット
43b 第2斜めスリット
43c 第3斜めスリット
43d 第4斜めスリット
50 仕切り版
100 カートン箱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形の少なくとも1つのコーナー部分の近傍を切り欠いて形成され、前記コーナー部分を挟む一方の縁辺から他方の縁辺に至る斜辺を有した形状となって物体が載置されるべき支持板部と、該支持板部の前記斜辺を除く各縁辺から下方に続く足板部とにより台状に形成された緩衝部材。
【請求項2】
前記支持板部は、矩形の4つ全てのコーナー部分のそれぞれに前記斜辺を形成した形状となり、
前記足板部は、前記4つの斜辺を除く各縁辺から下方に続いたものとなる請求項1記載の緩衝部材。
【請求項3】
前記斜辺を挟む2つの縁辺から下方に続く2つの足板部のそれぞれは、該斜辺を越えて延びる延長部を有する請求項1または2記載の緩衝部材。
【請求項4】
前記2つの足板部の延長部の先端は互いに当接している請求項3記載の緩衝部材。
【請求項5】
前記コーナー部分の近傍をスリット状に切り欠いて前記斜辺を形成した請求項1乃至4のいずれかに記載の緩衝部材。
【請求項6】
前記斜辺の一方端に接合する第1縁辺から下方に続く第1足板部は、該斜辺を越えて、該斜辺の前記第1縁辺の延びる方向の長さより大きい所定長の第1延長部を有し、
前記第1縁辺と直交する方向に延びる第2縁辺から下方に続く第2足板部は、前記第2縁辺の延びる方向に、前記支持板部の幅を越えて延びる所定長の第2延長部を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の緩衝部材。
【請求項7】
前記支持板部の前記第2縁辺が接合する前記第2延長部側のコーナー部分の近傍を切り欠いて斜辺が形成されている請求項6記載の緩衝部材。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の緩衝部材を用いて包装箱に物体を収容する梱包構造であって、
足板部の高さの異なる複数の緩衝部材を、前記足板部の下端が前記包装箱の底部に当接するとともに、互いの支持板部の間に前記物体の収容空間を形成するように重ねて配置し、
それぞれの支持板部上に前記物体を複数並べて載置する梱包構造。
【請求項9】
前記物体がスパウト付きパウチであり、前記支持板部上に部分的に重なるように複数並べて載置される請求項8記載の梱包構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−189040(P2010−189040A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−36109(P2009−36109)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】