説明

繊維機械への糸供給を制御するのに適するプログラマブルセンサ及びセンサのプログラミング方法

【解決手段】
繊維機械(T)の支持体に設けられ又は繊維機械の近傍に位置付けられるのに適した本体部又はケーシング(2)を備え、繊維機械への撚り糸又は糸(F)の少なくとも1種の供給特徴を検知するのに適した検出手段(4)を有するセンサ。前記センサの本体部又はケーシング(2)内には、前記検出を制御し、前記本体部又はケーシング(2)に設けたメモリ手段(11)にストアされた複数個の制御アルゴリズムに従って前記撚り糸又は糸の制御モードを変更するのに適した手段(10)が、設けられ、使用者が前記複数個の制御アルゴリズムの一つを選択して、前記撚り糸又は糸の供給制御中、前記センサの所望の運転モードを選択できるのに適したセレクター手段(13)も、前記前記本体部又はケーシング(2)に設けられる。前記所望のセンサ動作モードを選択する方法も、クレームされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、主請求項の公知要件事項部に記載した、繊維機械への糸供給を制御するセンサである。本発明のもう一つの対象は、特定の選択すべきセンサ動作モードを選択する方法である。
【背景技術】
【0002】
繊維機械へ供給される撚り糸又は糸の少なくとも1種の特徴を検出するのに適する、種々のタイプのセンサが、知られている。例えば、撚り糸又は糸の走行又は静止状態を検出するのに、及び/又は繊維機械に向かう移動中における撚り糸又は糸の速度及び/又は張力を検出するのに適するセンサが、知られている。こうしたセンサは、繊維機械の支持構造体又は繊維機械の近傍に設けたケーシングに設けられる。ケーシングには、さらに、前述した撚り糸又は糸の特徴を検出するのに適する公知の手段(機械的、光学的、及び/又は電子的に機能するもの)を設ける。ケーシングには、使用者が、制御すべき撚り糸又は糸の張力及び/又は速度に関するデータを、繊維機械への撚り糸又は糸の適正な速度と見做せる装置の他の動作パラメータに加えて、セット又はリセットできるようにするのに適する表示装置及びボタン類を設ける。
【0003】
この種の公知の解決手段は、欧州特許公報第619261号に記載されており、この公報には、繊維機械へ供給される糸の予め決めた張力を変更し維持する方法及び装置が、開示されている。
【0004】
しかしながら、この特許公報には、作業者が、変動する具体的な動作条件(例えば、糸の種類又はその断面等)に応ずるように糸制御装置自体の内部動作モードを操作して、糸制御装置の複数個の動作モードを設定できるようにすることは開示されていない。
【0005】
通常、繊維機械は、前記したタイプの多数のセンサを備え、全てのセンサは、繊維機械への撚り糸又は糸の供給を適正化する制御装置に接続されている。各センサにより検出されたデータは、公知の方法で、検出されたデータを処理するため、この制御装置の制御手段に送られ、制御手段は、検出されたデータに応じて、センサの動作モードに作用を及ぼす(例えば、センサにより撚り糸又は糸の走行張力を変化させる)、又は繊維機械に作用を及ぼす(例えば、センサが、撚り糸又は糸の移動状態が不適正であること、又は撚り糸又は糸の不存在を検出すると、繊維機械の運転を停止する)。
【0006】
したがって、この公知の解決手段は、撚り糸又は糸の特徴の実質的な検出器であり、糸供給制御装置に接続されるときにのみ効率的に動作する、撚り糸又は糸の特徴用のセンサであり、繊維機械の通常の運転制御装置の一部を構成してもよいし構成しなくてもよい。繊維機械の使用者は、許容可能な品質を備えた製品を得たい場合、上述したタイプの制御装置(センサとは別個の糸供給制御ユニットに接続された1個以上のセンサで実質的に構成される)を採用する他ないか、又は上述のセンサ用のインターフェイスに既に設けられている「電子機器」(すなわち、運転適正化用に複数個の電気的/電子的部品で構成されるもの)を備えた繊維機械を所有する必要がある。
【0007】
米国特許第6476619号明細書には、繊維材料の湿度及び密度、均一性、又は非均一性を、マイクロ波共振器と計算アルゴリズムにより、高速で正確に測定し計算する方法及び装置が開示されている。この装置によれば、こうした繊維材料の稠密な品質について、含有湿度、温度及び供給速度の測定、制御及び調節により、自動的なフィードバックが行える。この品質コントロールフィードバック及び調節は、装置内に設けた中央処理ユニットと、カーディング繊維を分離し処理する機械(カーディング繊維分離機械)との間の接続を介して、自動的になされる。
【0008】
上述したアルゴリズムは、中央処理ユニットにより受信されるデータの処理を行うのに適する計算アルゴリズム(糸加工の制御用のアルゴリズムではない)である。
【0009】
この米国特許明細書は、繊維材料に関する複数個の操作モードを使用者又は作業者が(予め定めた制御アルゴリズムに従って)選択できるようになっている。
【0010】
このことから、従来技術の解決手段は、費用が掛かり(もし、複数個のセンサに加えて、上述の制御装置又はこうした制御装置が組み込まれた繊維機械を入手する場合)、繊維機械に上述した制御装置を備えるように、既に運転中の繊維機械の電子機器を修正できない場合、使用者には不利となることが明白である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、センサを別個に動作する制御/コマンドユニットに接続することを必要とせずに、種々の動作モードに従って、又は、種々の制御アルゴリズムに従って選択的に使用できる、繊維機械への撚り糸又は糸の供給を制御するセンサを提供することにある。
【0012】
本発明のもう一つの目的は、例えば、繊維機械の制御電子機器には、繊維機械への撚り糸又は糸の供給を制御する装置が設けられていなくても、全く独立してセンサを使用でき、別個の異なる独立した糸供給制御装置への接続を要することなく、繊維機械への撚り糸又は糸の供給を行える、上述したタイプのセンサを提供することにある。
【0013】
言い換えると、本発明の目的は、撚り糸又は糸の種類又は断面等の種々の必要性に応じて撚り糸又は糸の供給に関する制御アルゴリズムを変更できるようにしながら、撚り糸又は糸の少なくとも1種の特徴又はパラメータ(張力又は速度)を一定に維持して、糸供給を制御するのに適するセンサを提供することにある。
【0014】
本発明のもう一つの目的は、現在製造されているセンサの手順及び構造に応じて製造できるようにして、センサの製造コストの大幅増加を回避する、上述のタイプのセンサを提供することにある。
【0015】
本発明のもう一つの目的は、使用が簡便な上述のタイプのセンサを提供することにある。
【0016】
本発明のもう一つの目的は、上述のタイプの撚り糸又は糸の供給制御センサを、複数個の種々の糸制御モードを実施できるように、予め定めた種々の動作パラメータに従って簡易かつ迅速にプログラミングする方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
これら、及び、当業者には明らかである、その他の目的は、特許請求の範囲にクレームしたセンサ及び方法により達成される。
【0018】
本発明をよりよく理解してもらうため、非限定的な例を示すに過ぎない以下の図面を添付する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明により構成される、繊維機械への糸供給を制御するセンサの概略図を示すものである。
【図2】本発明による方法を説明するフロー図である。
【図3】本発明によるセンサを使用した実施形態の一つの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
添付図面を参照すると、繊維機械Tへの糸Fの供給を適正に制御するのに適したセンサの全体が、符号1により示され、このセンサは、繊維機械の近傍に位置付けられる適切な支持体(図示せず)に取り付けるのに適したケーシング2を備える。この支持体は、繊維機械の一部を構成してもよいし、又は繊維機械の一部を構成していなくてもよい。センサ1は、例えば、糸Fが、対応するスプール5から巻き戻された後、及び糸の移動中、すなわち繊維機械Tに向かう走行中、糸と協働する公知の検出手段4を有する。この検出手段は、例えば、ケーシング2に突き出る1個以上の可動アーム、又はケーシングの一面に設けた回転部材等の機械式のものである。図3に示す光学的なものでは、センサ1(公知のタイプで、商品名IS3で出願により販売されているもの)は、両端に光学部材8及び9であって、少なくとも両光学部材間の糸の存在を検知するのに適した光学部材を備えた向かい合うアーム7を有するケーシング2を有する。機械的及び電気的特性を利用した、電気部品又は電子部品(圧電検出器)でもよい。上述した検出手段は、公知のタイプのもので、現在において容易に入手可能なものであり、これ以上詳しくは説明しない。
【0021】
本発明によれば、センサ1は、糸の検出を制御する手段と、センサにストアされプリセットされた複数個の制御アルゴリズムに従って、糸検出の制御モードを修正するのに適した手段とを有する。センサ1は、複数個の制御アルゴリズムの一つを選択して、センサが、例えば、糸の断面の違い、糸の材料の違い、糸の弾性の違い、糸の張力の特徴の違い等の種々の必要に応じて、複数個の種々の糸制御モードを行えるのに適した選択手段も有する。
【0022】
本発明に従って、本発明によるセンサ1を用いれば、操作者は、種々のアルゴリズム、すなわち種々の制御法を選択して、特徴を異にする糸に作用できる。
【0023】
より具体的に説明すると、センサ1のケーシング2の内部には、制御モードを修正するのに適した手段とともに検出手段により識別された特徴の制御手段をも構成する、制御ユニット10が設けられており、好ましくて好都合な制御ユニットは、マイクロプロセッサを用いたものである。制御ユニット10は、種々の糸供給制御が行われる種々の制御アルゴリズム(それぞれのアルゴリズム間で異なる予め定めた運転パラメータに基づくもの)を備えたメモリユニット11と、検出手段とに接続される。制御ユニット10は、使用者が選択手段を通じての操作に応じてメモリ手段(単に、「メモリ」とも言う)とやり取りする。選択手段は、種々のアルゴリズムの一つを選択できるように、具体的にはケーシング2に取り付けることが可能になっている、又は、機械的(例えば、可動ボタンを介して)、電気的(例えば、タッチパネルを介して)又は光学的(例えば、図2に示すセンサの光学部材8及び9間での「光学接触」による中断を介して)に得られる前述のアルゴリズムを選択できるように用いられるセンサ1の機能部品として構成可能なセレクター13により構成される。操作については、図2及び図3に関して追って説明する、本発明による方法により定義する。
【0024】
まず、メモリ11が、センサ1(例えば、糸の供給状態を検出するのに適したセンサ)について4種の異なる運転アルゴリズムを持ち、これらのアルゴリズムは、例えば、センサが、断面若しくは材料を異にする又は弾性若しくは伸張性を異にする糸を、又は、同じ糸を異なる運転状態で(糸の巻き取り又は引き出し速度の変動に応じて)効率的に操作できるものであると仮定する。所望の運転アルゴリズム(例えば、処理中の糸に応じて選択されるもの)を選択するため、使用者は、セレクター13を操作する。例えば、図2のセンサの場合、使用者は、工学部材8及び9間に自らの指Dを位置付けて、制御ユニット10が、指の存在を検出できるようにする。この操作は、ボタン又はタッチパネルの表示ボタンを押すのに対応する。セレクター13への操作を短時間(例えば、1又は2秒間で、どんな場合でも予め設定した値t、例えば3秒間よりも短い時間)維持すると、制御ユニット10は、センサ1の状態を切り換えることに留意されるべきである。この切り替えは、制御ユニット10に接続された照明式表示装置17(例えば、LED)及び/又は音声装置が作動することにより、視覚的に認識される。こうして、センサの状態は、例えば、オン(LED点灯)からオフ(LED消灯)又はその逆に変化する。センサ1が、既にオンである場合、切り替え前に、例えば、作動中のセンサ1が従っている現在の運転アルゴリズムの番号に等しいように、LEDが点滅することにより、一連の警告が発せられる。
【0025】
本発明による方法は、糸Fの状態、すなわち、糸が走行しているか否の判定かから始まる(図3のブロック30)。糸が既に移動しているなら、センサ1の「処理手順」(すなわち、メモリ11にプリセットされた特定かつ予め定めたアルゴリズムの選択)は、停止される(ブロック31)。一方、糸が、停止している場合には、プロセスは、ブロック32に進み、センサ1が、起動している(オン状態)か、起動していない(オフ状態)かを確認するチェックを行う。このチェックに応じて、2個の異なる処理工程の一つが、図3に示すように、続く。
【0026】
センサ1がオンであると、セレクター13の操作がなされたか否かを確認するチェックを行う(ブロック33)。操作されたことが確認されない場合、処理手順は、停止する(ブロック34)。
【0027】
他方、セレクター13の操作がなされた場合、上述した予め定めた値tよりも長い時間、操作が生じていたか否かを確認するチェックが行われる(ブロック35)。YESの場合、ブロック36の処理がなされ、4個のアルゴリズムのうちの最初のものが選択される。(次いで、表示装置36が、アルゴリズム番号である1に対応して、1回信号を点灯する)。チェック結果が、否定である場合、セレクター13の操作は、センサ1を停止にする意図を表すものとして、ブロック37に進み(センサをオフにし)、次いで、ブロック38に進み、糸を制御するためにセンサが現在従っているアルゴリズムの数に等しい数で、連続した点灯(及び/又は音声)信号を発する。ついで、ブロック39に進み、終了する。
【0028】
他方、ブロック36に進む場合には、セレクター13の操作が、続いているか否かを確認するチェックが、次に行われる(ブロック40)。NOの場合、ブロック41に進み、選択されたアルゴリズムが、ストアされる。チェック結果が、YESの場合、プログラム番号2の選択に対応するブロック42に進み、表示装置17を2度作動させる。
【0029】
次いで、セレクター13の操作が、存続しているか否かチェックされる(ブロック43)。NOの場合、ブロック41に進み、YESの場合、3番目の運転アルゴリズムが選択されたと認定し(ブロック44)、表示装置17を3度作動させる。
【0030】
次いで、セレクター13の操作が、存続しているか否か再度チェックされる(ブロック45)。NOの場合、ブロック41に進み、YESの場合、4番目の運転アルゴリズムが選択されたと認定し(ブロック46)、表示装置17を4度(時系列的に)作動させる。
【0031】
次いで、セレクター13の操作が、存続しているか否か再度チェックされる(ブロック47)。NOの場合、ブロック41(選択された運転アルゴリズムのストア)に進み、YESの場合、「処理手順」すなわちアルゴリズムの選択から抜け出る(ブロック48)。
【0032】
ブロック32で行ったチェックが、センサがオフであることを示すと、同様な処理手順が行われる。この場合、上述したブロック33に対応するブロック50への移行となる。セレクター13の操作がなければ、ブロック31に戻る。YESならば、ブロック35に対応するブロック51に進む。セレクターの操作が、予め定めた値t(上述した値)を超えて継続する場合、ブロック36に対応するブロック52に進み、NOの場合、ブロック53に進み、センサ1を作動させ、ブロック39に進む。
【0033】
ブロック52に対応する方法の又はステップ中は、上述したブロック40,42、43、44,45、46及び47に対応するブロック54、55、56、57、58、59及び60の処理手順が行われる(前述の説明を参照されたい)。
【0034】
重要なことは、センサが作動しているか作動していなくても、所定時間t(例えば、3秒に等しい時間)よりも長い時間、セレクター13が操作されていると、運転アルゴリズム選択方法の種々の実行段階が開始される。各実行段階(すなわち、対応するアルゴリズム)は、選択されたアルゴリズムに対応する時間(例えば、1、2、3又は4回)で、表示装置17を作動させることが特徴である。ある特定の時期に選択されていたセンサ1の運転アルゴリズムを選択するには、セレクター13の操作を終了すればよい(ブロック41)。
【0035】
センサが作動していなくても、センサの動作モードが選択(「プログラミング」)されると、糸Fが走行開始後、動作モードが、自動的に開始され、所定の時間、例えば、上述した期間すなわち時間tに等しい時間、糸を処理する。センサの作動は、表示装置17の作動により知らされる。
【0036】
したがって、本発明は、単一の糸供給制御センサを用い、内部メモリに予め設定されストアされ、例えば、糸のタイプ又は断面などの種々のニーズに応じて選択された、種々の運転アルゴリズムに従って動作することができるものである。独立したものである場合、確実に価格が高くなり、繊維機械に又はその近傍に設けることや、繊維機械の電子制御システムをセンサ制御に合うようにプリセットすることが必ずしも容易とは限らない、別個のセンサ制御装置類を必要としない。このため、繊維機械に改良を施す必要なしに、又は、かなり高価となる繊維機械に種々のセンサ及び関連制御装置を備える必要なしに、糸を種々の運転モードに従って制御できる。糸の制御は、供給される糸のパラメータを制御するのに適した部品の機能、及びこれらパラメータの制御モードを予め定めたように変化させる実行手段を組み込んだ1個の単一のセンサで交互に行える。こうするために、繊維機械と糸制御システム(すなわち、繊維機械で処理すべき糸の供給を適正化するのに必要な1群部品及び装置類)の双方を簡略化することになる。
【0037】
センサが、繊維機械Tへの供給中に制御すべき糸の特徴に異常を検知したら、繊維機械に直接作用を及ぼしてその運転を止めるように、プレセットしてもよいことは、勿論である。このことは、請求項1に記載してある。
【0038】
以上、本発明の実施の形態の一つについて説明した。以上の説明を参考にして、種々の実施の形態が可能であり、例えば、複数個のセンサが、糸の種々の特徴に応じて作動してもよいし、センサが、複数個のアルゴリズム(4個を越える数)に従って作動されてもよい。このような実施の形態も、添付の特許請求の範囲に入るものとされるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維機械(T)の支持体に設けられ又は繊維機械の近傍に位置付けられるのに適した本体部又はケーシング(2)を備え、繊維機械への撚り糸又は糸(F)の少なくとも1種の供給特徴を検知するのに適した検出手段(4)を有する繊維機械(T)に供給される撚り糸又は糸(F)を制御するためのセンサ(1)において、前記センサの本体部又はケーシング内には、前記検出を制御し、前記本体部又はケーシング(2)に設けたメモリ手段(11)にストアされた複数個の制御アルゴリズムに従った前記撚り糸又は糸の制御モードを変更するのに適した手段(10)が、設けられ、さらに、使用者が前記複数個の制御アルゴリズムの一つを選択して、撚り糸又は糸の供給制御中、前記センサの所望の運転モードを選択できるのに適したセレクター手段(13)が、設けられ、前記センサは、前記センサにストアされた前記複数個の異なる制御アルゴリズムに応じた複数個のモードでの撚り糸又は糸の供給を可能にすることを特徴とするセンサ。
【請求項2】
前記制御モードを変更するのに適した前記制御手段は、マイクロプロセッサユニット(10)であり、前記マイクロプロセッサユニットは、前記メモリ手段を構成するメモリユニット(11)と前記検出手段(4)とに接続されることを特徴とする、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記ストアされた運転アルゴリズムの中から選択された特定のアルゴリズムを表示する表示装置(17)を有することを特徴とする、請求項1に記載のセンサ。
【請求項4】
前記セレクター手段(13)は、前記センサの本体部又はケーシング(2)に設けた手段であり、例えば、タッチパネル式のように、機械的、光学的、又は電気的若しくは電子的に作用することを特徴とする、請求項1に記載のセンサ。
【請求項5】
前記セレクター手段(13)は、前記繊維機械(T)へ供給される前記撚り糸又は糸(F)の制御するために公知の機能を果たすのに適した前記センサの少なくとも1個の光学部材(7、8)であることを特徴とする、請求項1に記載のセンサ。
【請求項6】
前記セレクター手段(13)は、前記繊維機械(T)へ供給される前記撚り糸又は糸(F)の寸法に関する特徴の判定を行うのに適した光学部材(7、8)であることを特徴とする、請求項5に記載のセンサ。
【請求項7】
繊維機械(T)への撚り糸又は糸(F)の供給を制御するのに適するセンサ(1)の動作モードを、前記センサで実行可能な複数個の種々の動作モードから選択する方法であって、前記種々の動作モードの各々が、選択されると、前記種々の動作モードに対応する複数個の種々のアルゴリズムから選択された、各動作モードに特有な前記撚り糸又は糸(F)についてプリセットされた制御パラメータに基づいた、対応する制御アルゴリズムに従って、前記センサ(1)が、動作する方法において、
予め定めた期間(t)を越えて続く種々の連続した時間で、前記センサ(1)のケーシングに設けた動作モードセレクタ−(13)に対して使用者により操作を少なくも1回行い、前記種々の連続した時間の各々は、前記センサ(1)の種々の制御アルゴリズム又は種々の動作モードの選択に対応するものであり、
選択可能な前記複数個のアルゴリズムからの特定の運転アルゴリズムの選択を表示し、
プリセットされた期間待機し、
前記センサ(1)により選択されたアルゴリズムに対応する動作モードを実行することを特徴とする方法。
【請求項8】
前記センサ運転アルゴリズムは、前記センサ(1)のケーシング(2)内に設けられたメモリユニット(11)にストアされ、前記メモリユニット(11)は、前記ケーシング内に同じく設けられ前記セレクター(13)に接続された、前記センサ(1)の動作を制御する制御ユニット(10)と協働し、前記制御ユニット(10)は、前記撚り糸又は糸の制御特徴を検出し前記撚り糸又は糸と協働する部材(4)に接続され、前記制御ユニット(10)は、使用者による所望の選択がされた、運転アルゴリズムの表示を行うのに適する表示装置(17)を作動させ、前記プリセットされた期間待機した後、前記セレクター(13)への前記操作により選択された特定のアルゴリズムに従って前記センサを動作させることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記セレクター(13)の操作を継続し、前記継続した操作期間内に、以下の工程を、相次いで行うことを特徴とする請求項7に記載の方法
前記表示装置(17)に前記センサ用の種々の可能な運転アルゴリズムを順に表示させる、
前記制御ユニット(10)に、前記セレクター(13)の操作が、終了し、前記セレクター(13)への操作の終了後、予め定めた期間よりも長い時間が、経過するときにのみ、前記メモリユニット(11)で読み出された特定の動作パラメータに従って行われ、前記表示装置の最後の動作により表示された運転アルゴリズムに対応するアルゴリズムに従って前記センサを動作させることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記センサ(1)の運転アルゴリズムの前記選択は、前記センサが動作状態にある場合と、不動作状態にある場合の双方の場合に、行われ、前記センサ(1)は、プリセットされた時間よりも長く続く前記繊維機械(T)への前記撚り糸又は糸(F)の移動が続いた後、その前において動作状態になければ、自動的に動作状態にされ、自動動作は、前記表示装置(17)により表示されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記制御対象である撚り糸又は糸のパラメータ又は特徴について検出した情報と、前記センサ(1)が動作している運転アルゴリズムのストアされたパラメータとの間での差異を検出すると、前記センサにより、前記繊維機械(T)を停止することを特徴とする請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−517953(P2012−517953A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550664(P2011−550664)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【国際出願番号】PCT/IB2010/000322
【国際公開番号】WO2010/095023
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(596111896)ビ.ティ.エッセ.エルレ.インターナショナル ソチエタ ペル アチオーニ (8)
【Fターム(参考)】