説明

缶本体の製造装置

【課題】缶本体にエンボス加工等の加工を均一に施すことができ、かつ、加工精度を確保するための調整作業を簡便かつ高精度に行える缶本体の製造装置を提供する。
【解決手段】有底筒状の缶基体の内側に挿入される片持ち支持の第1回転体21と、前記缶基体の外側に配置されて、前記第1回転体21に接近離間可能とされた第2回転体22と、を備え、前記第1回転体21の外周面と前記第2回転体22の外周面とで前記缶基体の胴部を挟み込んだ状態で、前記第1回転体21及び前記第2回転体22が回転することにより加工が施され、缶本体が作製される缶本体の製造装置であって、前記第1回転体21の回転軸線C1及び前記第2回転体22の回転軸線C2のいずれか一方を、他方に対して傾斜させる調整機構35を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有底筒状とされた缶基体の胴部にエンボス加工等の加工を施して缶本体を形成する缶本体の製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のように、清涼飲料水等が充填されるいわゆる缶やボトル缶においては、需要者の購買意欲を喚起する等のために、胴部に様々な模様等が付され、これらの缶等に商品識別力を付与することがなされている。このような模様等を付す手段として、従来から例えば塗装やエンボス加工等の加工を施すことが知られている。
ここで、エンボス加工を施す缶本体の製造装置としては、例えば、下記特許文献1に示されるような、有底筒状の缶基体の内側に挿入される片持ち支持の第1回転体と、缶基体の外側に配置されて、第1回転体に接近離間可能とされた第2回転体と、を備え、第1回転体の外周面と第2回転体の外周面とで缶基体の胴部を挟み込んだ状態で、第1回転体及び前記第2回転体が回転することによりエンボス加工が施され、缶本体が作製されるものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3704359号公報
【特許文献2】特許第3149945号公報
【特許文献3】特許第3441317号公報
【特許文献4】特許第3604835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の缶本体の製造装置では、エンボス加工等の加工を施すときに下記の課題があった。
すなわち、一般に、缶基体(缶本体)は缶軸方向に長い形状とされており、その胴部に対して缶軸方向に均一の高さ(深さ)となるようにエンボス加工等を施すことは難しかった。
【0005】
詳しくは、第1回転体の外周面と第2回転体の外周面とで缶基体の胴部を挟み込むときに、これら外周面同士の距離を缶軸方向全体に均等にすることが難しかった。また、絞り加工等の関係で缶基体の胴部における肉厚が缶軸方向の両端で異なる場合があり、単に前記外周面同士の距離を均等にしたとしても、均一な加工ができないこともあった。また、材料強度の変化による調整もできなかった。
【0006】
この種の缶本体の製造装置においては、第1、第2回転体の対が複数設けられているので、従来では、均一なエンボス加工等を得るための対策として、例えば、加工精度の悪い第1、第2回転体の対からいずれか一方を取り外して、別の対のものと交換することによる調整が行われていた。しかしながら、このような調整作業では、各対において予め配設された第1、第2回転体を用いて調整することができず、作業が面倒であるばかりか非常に熟練を要するものであり、調整作業を簡便かつ高精度に行えることが要望されていた。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、缶本体にエンボス加工等の加工を均一に施すことができ、かつ、加工精度を確保するための調整作業を簡便かつ高精度に行える缶本体の製造装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち本発明は、有底筒状の缶基体の内側に挿入される片持ち支持の第1回転体と、前記缶基体の外側に配置されて、前記第1回転体に接近離間可能とされた第2回転体と、を備え、前記第1回転体の外周面と前記第2回転体の外周面とで前記缶基体の胴部を挟み込んだ状態で、前記第1回転体及び前記第2回転体が回転することにより加工が施され、缶本体が作製される缶本体の製造装置であって、前記第1回転体の回転軸線及び前記第2回転体の回転軸線のいずれか一方を、他方に対して傾斜させる調整機構を備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明において、缶基体の胴部に対して例えばエンボス加工を施すときには、まず、缶基体の内側に第1回転体を挿入する。次いで、第1回転体に第2回転体を接近させるとともに、これら第1回転体の外周面と第2回転体の外周面とで缶基体の胴部を挟み込む。この状態で、これら第1、第2回転体が回転することにより、缶基体の胴部にエンボス加工が施される。
本発明に係る缶本体の製造装置によれば、第1回転体の回転軸線及び第2回転体の回転軸線のいずれか一方を、他方に対して傾斜させる調整機構を備えているので、缶基体の胴部に施される加工が缶軸方向に均一となり、加工精度が高められる。
尚、前述の「傾斜させる」とは、傾斜させた結果、第1回転体の回転軸線と第2回転体の回転軸線とが互いに平行となる場合を含む。
【0010】
すなわち、一般に、缶基体(缶本体)は缶軸方向に長い形状とされており、従来では、その胴部に対して缶軸方向に均一となるようにエンボス加工等の加工を施すことは難しかった(エンボス加工の場合、均一な高さ又は深さが得られない)。一方、本発明では、前記調整機構を備えたことにより、第1回転体の外周面と第2回転体の外周面との間の距離を、缶軸方向全体に均等に設定することができる。或いは、缶基体の胴部の缶軸方向に沿う厚さの変化に対応して、前記距離を缶軸方向の両端部で異なる値に設定することも可能である。これにより、缶本体に高精度な加工が施されるのである。
【0011】
また、一般に、缶本体の製造装置においては、第1、第2回転体の対が複数設けられているが、本発明の構成によれば、それぞれの対に予め配設された第1、第2回転体を用いて、前述の調整を行うことができるので、調整の作業性が大幅に向上する。すなわち、従来では、例えば、缶本体の加工精度のよくない第1、第2回転体の対からいずれか一方を取り外して、別の対のものと交換するなど、作業が面倒で熟練を要する調整が必要であったが、本発明によれば、第1、第2回転体を装置から取り外すような面倒な作業は不要であり、各対に予め設けられた第1、第2回転体を用いて、それぞれ簡便かつ高精度に調整が行えるのである。
【0012】
また、本発明に係る缶本体の製造装置において、前記調整機構は、前記第2回転体を支持する支持部材に設けられたこととしてもよい。
【0013】
この場合、前述の調整機構が、片持ち支持の第1回転体側ではなく、第2回転体側においてこれを支持する支持部材に設けられているので、調整が行いやすく、かつ、調整後の位置精度が確保される。
【0014】
また、本発明に係る缶本体の製造装置において、前記支持部材は、前記第2回転体を両持ち支持する一対の支持アームと、前記一対の支持アームを支持する軸体と、を備え、前記調整機構は、前記一対の支持アームのうち一方の支持アームを、他方の支持アームに対して前記軸体の中心軸回りに回動させることにより、これら支持アーム同士の前記中心軸回りの相対的な回転角度位置を調整するアーム角度位置設定部を備えることとしてもよい。
【0015】
この場合、第2回転体が、一対の支持アームにより両持ち支持されているので、調整機構により第2回転体の回転軸線を第1回転体の回転軸線に対して傾斜させたときに、所望の調整がより高精度に行え、かつ、缶本体の製造時における第2回転体の第1回転体に対する位置精度が十分に確保される。
また、調整機構が、アーム角度位置設定部を備えているので、一方の支持アームを他方の支持アームに対して軸体の中心軸回りに回動させる簡便な調整によって、第2回転体の回転軸線を第1回転体の回転軸線に対して精度よく傾斜させることができる。
【0016】
また、本発明に係る缶本体の製造装置において、前記アーム角度位置設定部は、前記軸体の中心軸からずれた偏心位置に前記軸体に対して固定的に配置された基部と、前記一方の支持アームに形成されて、前記基部に前記中心軸回りの周方向から対向する可動部と、前記基部と前記可動部との間の前記中心軸回りの相対的な回転角度位置を調整する調整部と、を備えることとしてもよい。
【0017】
この場合、調整部を調整することにより、基部と可動部との間の前記中心軸回りの相対的な回転角度位置を設定でき、これにより、軸体と一方の支持アームとの前記中心軸回りの相対角度位置が決まる。ここで、軸体は他方の支持アームを支持しているので、前述の調整部の調整によって、一対の支持アーム同士の前記中心軸回りの相対角度位置も設定される。すなわち、このアーム角度位置設定部によれば、調整部を調整する簡便な作業によって、第2回転体の回転軸線を第1回転体の回転軸線に対して精度よく容易に傾斜させることができる。
【0018】
また、本発明に係る缶本体の製造装置において、前記軸体には、該軸体から径方向外方へ向けて突出するとともに、この軸体とともに前記中心軸回りに回動可能とされて、前記第2回転体の回転軸線を前記第1回転体の回転軸線に対して接近離間させるカム部が設けられることとしてもよい。
また、本発明に係る缶本体の製造装置において、前記カム部と前記軸体との前記中心軸回りの相対的な回転角度位置を調整する第2回転体加工位置設定部を備えることとしてもよい。
【0019】
この場合、第2回転体加工位置設定部を調整することによって、第2回転体の回転軸線と第1回転体の回転軸線との距離を調整できる。すなわち、第2回転体加工位置設定部を備えたことにより、缶本体の製造時において、カム部が前記中心軸回りに軸体と供回りされたときの、該軸体の中心軸回りの回動量を調整できるとともに、この軸体に支持された一対の支持アーム及び第2回転体の前記中心軸回りの回動量を調整できる。従って、第2回転体と第1回転体とが互いに最も接近した状態、つまり缶基体の加工位置における、第2回転体の外周面と第1回転体の外周面との間の距離を増減させる調整が可能である。従って、缶本体の胴部に施される加工の精度をより高めることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る缶本体の製造装置によれば、缶本体にエンボス加工等の加工を均一に施すことができ、かつ、加工精度を確保するための調整作業を簡便かつ高精度に行える。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る缶本体の製造装置を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る缶本体の製造装置の要部を拡大して示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る缶本体の製造装置の要部を拡大して示す側面図である。
【図4】図3の支持アーム32近傍を説明する平面図である。
【図5】図4の矢視Aを示す部分透過側面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る缶本体の製造装置で作製された缶本体のエンボス加工と、従来の缶本体のエンボス加工とを比較するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る缶本体の製造装置10は、例えば飲料缶等に用いられる所謂ツーピース缶の缶本体1を作製するものであり、缶本体1は、有底筒状の缶基体2の胴部にエンボス加工等の加工が施されることにより製造される。
この缶本体の製造装置10は、缶基体2の胴部を径方向に押圧して胴部外周面に対して突出させて(窪ませて)エンボス加工を形成する押圧型部11と、この押圧型部11の下方に配設されて、缶基体2を押圧型部11に対して接近離間可能に、かつ、回転可能に支持する缶支持部12と、押圧型部11及び缶支持部12の駆動を制御する制御部13と、を備えている。
【0023】
押圧型部11は、缶基体2の径方向内側に挿入される雌型である片持ち支持の第1回転体21と、缶基体2の径方向外側に配置される雄型であり、第1回転体21に側方から接近離間可能とされた第2回転体22と、を備えている。第1回転体21及び第2回転体22は、互いに略平行な回転軸線C1、C2を中心として回転可能に支持されており、それぞれの回転方向が逆になるように同期回転させる駆動部23に接続されている。
【0024】
第1回転体21の外周面には、該第1回転体21の回転軸線C1に平行となるように凹溝(不図示)が複数形成されている。また、図2に示すように、第2回転体22の外周面には、該第2回転体22の回転軸線C2に平行となるように凸リブ22aが複数形成されている。これら第1回転体21及び第2回転体22における少なくとも外周部分は、例えばショアD硬度が65〜85の範囲内とされたウレタン樹脂材料等の高分子材料で形成されている。そして、第1回転体21の外周面と第2回転体22の外周面とで缶基体2の胴部を挟み込んだ状態で、第1回転体21及び第2回転体22が回転することにより該胴部にエンボス加工が施されて、缶本体1が作製されるようになっている。
【0025】
また、図1において符号24で示すものは、第2回転体22の缶支持部12側に配設された案内手段であり、この案内手段24は、第2回転体22の外周面よりも径方向外方に僅かに突出して配置されるとともに第1回転体21側を向く案内面24aを有している。図4に示すように、案内手段24は、後述する支持アーム32において第2回転体22の下方に位置する部分に配設されている。尚、図2及び図3においては、案内手段24の図示を省略している。
また、図1において、缶支持部12は、缶基体2または缶本体1の底面を保持するチャック25と、チャック25を押圧型部11に対して接近離間可能に支持するスライド部26と、チャック25を缶軸回りに回転可能に支持するモータ部27と、を備えている。
【0026】
図2に示すように、第2回転体22は、支持部材30に支持されている。支持部材30は、第2回転体22を両持ち支持する一対の支持アーム31、32と、これら支持アーム31、32を支持するとともに、中心軸Oが第2回転体22の回転軸線C2に略平行とされた軸体33と、該軸体33から径方向外方へ向けて突出するとともに、この軸体33とともに中心軸O回りに回動可能とされて、第2回転体22の回転軸線C2を第1回転体21の回転軸線C1に対して接近離間させるカム部34と、第2回転体22の回転軸線C2を第1回転体21の回転軸線C1に対して傾斜させる調整機構35と、カム部34と軸体33との中心軸O回りの相対的な回転角度位置を調整する第2回転体加工位置設定部36と、を備えている。
尚、前述の調整機構35における「傾斜させる」とは、傾斜させた結果、第2回転体22の回転軸線C2が第1回転体21の回転軸線C1に対して平行となる場合を含む。
【0027】
支持アーム31、32は、棒状又は帯板状をなし、その両端に後述する軸体33及び軸受37が挿通される貫通孔がそれぞれ形成されている。これら支持アーム31、32のうち、上方に配置されたものが支持アーム31、下方に配置されたものが支持アーム32となっている。支持アーム31、32は、側面視でZ字状、S字状又はI字状をなすように形成されている。
【0028】
図3に示すように、支持アーム31、32は、その延在方向の一端(図3における右端)において、前記貫通孔に配設されたニードルベアリング等の軸受37を介して第2回転体22をそれぞれ回転可能に支持している。また、支持アーム31、32の第2回転体22とは反対側の他端(図3における左端)は、軸体33に連結されている。
【0029】
また、図4の上面視において、第1回転体21の回転軸線C1及び第2回転体22の回転軸線C2の軸間方向と、第2回転体22の回転軸線C2及び軸体33の中心軸Oの軸間方向とは、略垂直に交差しており、その交差する角度θは、70°〜120°の範囲内に設定される。本実施形態では、角度θが95°程度とされている。
【0030】
軸体33は、複数の軸受15を介して装置の本体フレーム14に支持されて、中心軸O回りに回動可能とされている。軸体33は、多段軸状をなしており、一対の支持アーム31、32のうち、上方に位置する支持アーム31がキー等により回動不能に連結された小径部33aと、下方に位置する支持アーム32が着脱可能に連結された大径部33bと、これら小径部33a及び大径部33bの間に位置してカム部34が連結された中径部33cと、を備えている。
【0031】
尚、図示の例では、本体フレーム14には上下に離間して一対の軸受15が設けられており、これら軸受15が軸体33の小径部33aを軸支している。また、軸体33の大径部33bにおける下端部には一段縮径された部分が形成されており、この縮径された部分が、支持アーム32の前記他端に形成された貫通孔に相対回転可能に嵌め合わされている。また、図3〜図5に符号45で示すものは、支持アーム32の前記他端を軸体33の大径部33bに固定する複数のボルトである。
【0032】
図3において、カム部34は、軸体33の中径部33cに連結されて該軸体33の径方向のうち支持アーム31、32とは異なる向きに延びるカムアーム38と、カムアーム38における軸体33とは反対側の端部に配設されて中心軸Oに平行な回転軸線C3回りに回転可能とされたカムフォロア39と、を備えている。カムフォロア39の外周面は、本体フレーム14を支持する図示しない装置本体の外周レール上に当接されるようになっており、カムフォロア39が前記外周レールの起伏に対応しつつ該レール上を転走することにより、カムアーム38は中心軸O回りに回動されるようになっている。
【0033】
そして、調整機構35は、一対の支持アーム31、32のうち一方の支持アーム32を、他方の支持アーム31に対して軸体33の中心軸O回りに回動させることにより、これら支持アーム31、32同士の中心軸O回りの相対的な回転角度位置を調整するアーム角度位置設定部40を備えている。
【0034】
詳しくは、図4及び図5に示すように、アーム角度位置設定部40は、軸体33における中心軸Oからずれた偏心位置に軸体33に対して固定的に配置されたノックピン(基部)41と、一方の支持アーム32に形成されて、ノックピン41に中心軸O回りの周方向から対向する壁部(可動部)42と、ノックピン41と壁部42との間の中心軸O回りの相対的な回転角度位置を調整する調整ネジ(調整部)43と、を備えている。
【0035】
ノックピン41は、多段円柱状をなしており、軸体33の大径部33bの中心軸Oからずれた偏心位置において下側に開口された穴33dに嵌合されるピン小径部41aと、前記大径部33bに下側から当接する支持アーム32の前記他端において、ピン小径部41aに対応して形成された貫通孔32aに緩挿されるピン大径部41bと、を備えている。
【0036】
図4に示す例では、ノックピン41のピン大径部41bは、貫通孔32aに同軸に配置されており、この状態において、ピン大径部41bの外周面のうち中心軸O回りの周方向を向くそれぞれの部位と、貫通孔32aの内周面のうち中心軸O回りの周方向を向く一対の壁部42とが、互いに同一の隙間をあけて対向配置されている。尚、この状態から、軸体33に対して支持アーム32を中心軸O回りに回動させるとともに、ピン大径部41bに対して貫通孔32aを中心軸O回りに回動させた際に、ピン大径部41bの外周面と貫通孔32aの内周面(壁部42)とが当接するまでの相対的な回転移動角度は、それぞれ2°以下に設定されている。
【0037】
また、支持アーム32の前記他端における外周面には、この外周面が切り欠かれてなるとともに、中心軸Oを中心とした周方向から貫通孔32aを挟むように配置された一対の段部44が形成されている。すなわち、これら段部44同士は、貫通孔32aを挟んで背向配置されるように形成されており、それぞれの段部44には、雌ネジ孔46が互いに同軸となるように形成されて、貫通孔32aに連通している。
【0038】
これら雌ネジ孔46には、一対の前記調整ネジ43が螺合されている。調整ネジ43は、例えばノーズ付スクリューネジからなり、その先端部(ノーズ)がノックピン41のピン大径部41bの外周面に当接するようになっている。また、調整ネジ43において段部44から外部に突出された部分には、雌ネジ孔46に対して調整ネジ43の位置を固定するためのナットが螺設されている。
【0039】
そして、支持アーム32を軸体33に対して中心軸O回りに回動させる際には、一対の調整ネジ43のうち一方の調整ネジ43を緩めるとともに前記ノーズをノックピン41の外周面から離間させ、他方の調整ネジ43を締め込んでノックピン41の外周面を押す。これにより、一対の支持アーム31、32のうち一方の支持アーム32が、軸体33に対して中心軸O回りに回動させられるとともに、軸体33に回動不能に連結された他方の支持アーム31に対しても中心軸O回りに回動させられて、これら支持アーム31、32同士の中心軸O回りの相対的な回転角度位置を調整することができるようになっている。尚、一対の調整ネジ43を両方緩めた状態で、支持アーム31、32同士の相対的な回転角度位置を決めた後、これら調整ネジ43を締め込んで位置を固定することとしてもよい。
【0040】
また、図3に示すように、第2回転体加工位置設定部36は、カムアーム38の軸体33側の端部において中心軸Oからずれた偏心位置にカムアーム38に対して固定的に配置されたノックピン(カム基部)47と、軸体33の大径部33bに配設されて、ノックピン47に中心軸O回りの周方向から対向する壁部(軸体可動部)48と、ノックピン47と壁部48との間の中心軸O回りの相対的な回転角度位置を調整する調整ネジ(カム角度調整部)49と、を備えている。
【0041】
ノックピン47は、カムアーム38の軸体33側の端部における下側部分が切り欠かれてなる段部50から、下方へ向けて突設されている。
また、軸体33の大径部33bの外周面において、カムアーム38の段部50に対応する部位は切り欠かれており、この部位に径方向外方を向く平面が形成されている。そして、この平面にコ字板状の調整部材51が配設されている。調整部材51は、互いに平行な一対の腕部51aを上方へ延ばすように前記平面上に配設されており、これら腕部51a同士において互いに向かい合う内面がそれぞれ前記壁部48とされている。
【0042】
ノックピン47の段部50から下方へ向けて突出された部分における外周面のうち、中心軸O回りの周方向を向くそれぞれの部位と、一対の壁部48とは、互いに隙間をあけて対向配置されている。ここで、ノックピン47の外周面における前記それぞれの部位と一対の壁部48とが互いに同一の隙間をあけて配置された状態(すなわちノックピン47の軸心が一対の壁部48同士の中央に配置された状態)から、軸体33に対してカムアーム38を中心軸O回りに回動させるとともに、調整部材51に対してノックピン47を中心軸O回りに回動させた際に、ノックピン47の外周面と調整部材51の壁部48とが当接されるまでの相対的な回転移動角度は、それぞれ2°以下に設定されている。
【0043】
また、調整部材51の一対の腕部51aには、雌ネジ孔(不図示)が互いに同軸となるように貫通してそれぞれ形成されており、これら雌ネジ孔には、一対の前記調整ネジ49が螺合されている。調整ネジ49は、例えば六角ボルトタイプのノーズ付スクリューネジからなり、その先端部(ノーズ)がノックピン47の外周面に当接するようになっている。また、調整ネジ49においてノックピン47とは反対側に向けて腕部51aから突出された部分には、前記雌ネジ孔に対して調整ネジ49の位置を固定するためのナットが螺設されている。
【0044】
そして、カム部34のカムアーム38を軸体33に対して中心軸O回りに回動させる際には、一対の調整ネジ49のうち一方の調整ネジ49を緩めるとともに前記ノーズをノックピン47の外周面から離間させ、他方の調整ネジ49を締め込んでノックピン47の外周面を押す。これにより、カムアーム38が、軸体33に対して中心軸O回りに回動させられるとともに、軸体33に連結された支持アーム31、32に対しても中心軸O回りに回動させられて、カムアーム38と支持アーム31、32との中心軸O回りの相対的な回転角度位置を調整することができるようになっている。尚、一対の調整ネジ49を両方緩めた状態で、カムアーム38と支持アーム31、32との相対的な回転角度位置を決めた後、これら調整ネジ49を締め込んで位置を固定することとしてもよい。
【0045】
次に、以上のように構成された缶本体の製造装置10を用いた缶本体1の製造方法について説明する。
まず、缶基体2を缶本体の製造装置10に搬送し、缶基体2の底面をチャック25で保持する。そして、モータ部27を回転駆動して缶基体2を缶軸回りに回転させることで、缶基体2を缶軸回りに位置決めする。
【0046】
次いで、缶支持部12のスライド部26により缶基体2を押圧型部11に向けて缶軸方向に前進移動させることで、第1回転体21を缶基体2の内側に配置するとともに、第2回転体22を缶基体2の外側に配置する。
【0047】
次いで、第1回転体21及び第2回転体22を互いに接近させて、第1回転体21の外周面及び第2回転体22の外周面で缶基体2の胴部を挟み込む。さらに、この状態で第1回転体21及び第2回転体22をこれらの回転軸線C1、C2回りに回転させることで、缶基体2の胴部にエンボス加工を施す。ここで、第1回転体21及び第2回転体22は、缶基体2の胴部のうち挟み込んだ部分に対して、500N以上2500N以下の押圧力を加えることが好ましい。
【0048】
次いで、第1回転体21及び第2回転体22を互いに離間させて、スライド部26を押圧型部11から下方に離間させることにより、第1回転体21を缶本体1の内部から抜き出す。
このようにして、缶基体2の胴部にエンボス加工を施してなる缶本体1が作製される。
【0049】
以上の構成とされた本実施形態に係る缶本体の製造装置10によれば、第2回転体22の回転軸線C2を第1回転体21の回転軸線C1に対して傾斜させる調整機構35を備えているので、缶基体2の胴部に施されるエンボス加工が缶軸方向に均一となり、加工精度が高められる。
【0050】
すなわち、一般に、缶基体2(缶本体1)は缶軸方向に長い形状とされており、従来では、その胴部に対して缶軸方向に均一となるようにエンボス加工を施すことは難しかった(均一な高さ又は深さが得られない)。一方、本実施形態では、調整機構35を備えたことにより、第1回転体21の外周面と第2回転体22の外周面との間の距離を、缶軸方向全体に均等に設定することができる。或いは、缶基体2の胴部の缶軸方向に沿う厚さの変化に対応して、前記距離を缶軸方向の両端部で異なる値に設定することも可能である。これにより、缶本体1に高精度な加工が施されるのである。
【0051】
ここで、図6に示すものは、本実施形態の缶本体の製造装置10を用いて作製された缶本体1(本実施形態の缶本体)のエンボスと、従来の缶本体の製造装置を用いて作製された缶本体(従来の缶本体)のエンボスとを比較するグラフである。図に示されるように、本実施形態の缶本体は、その外周面に缶軸方向に平行に形成されたエンボスの缶軸方向の位置における高さ(深さ)の差(エンボスにおいて最も高い位置と最も低い位置との高低差)が、0.01mm程度に抑制されており、缶軸方向全体に均一にエンボス加工が施されていることがわかる。一方、従来の缶本体は、前記差が、0.05mm程度にも及んで、エンボス加工が不均一であった。
このように、本実施形態の缶本体の製造装置10によれば、缶本体1に高精度なエンボス加工を施すことが可能である。
【0052】
また、一般に、缶本体の製造装置10においては、第1回転体21及び第2回転体22の対が複数設けられているが、本実施形態の構成によれば、それぞれの対に予め配設された第1回転体21及び第2回転体22を用いて、前述の調整を行うことができるので、調整の作業性が大幅に向上する。すなわち、従来では、例えば、缶本体1の加工精度のよくない第1回転体21及び第2回転体22の対からいずれか一方を取り外して、別の対のものと交換するなど、作業が面倒で熟練を要する調整が必要であったが、本実施形態によれば、第1回転体21及び第2回転体22を装置から取り外すような面倒な作業は不要であり、各対に予め設けられた第1回転体21及び第2回転体22を用いて、それぞれ簡便かつ高精度に調整が行えるのである。
【0053】
また、調整機構35が、片持ち支持の第1回転体21側ではなく、第2回転体22側においてこれを支持する支持部材30に設けられているので、調整が行いやすく、かつ、調整後の位置精度が確保される。
詳しくは、第2回転体22が、一対の支持アーム31、32により両持ち支持されているので、調整機構35により第2回転体22の回転軸線C2を第1回転体21の回転軸線C1に対して傾斜させたときに、所望の調整がより高精度に行え、かつ、缶本体1の製造時における第2回転体22の第1回転体21に対する位置精度が十分に確保される。
【0054】
また、調整機構35が、アーム角度位置設定部40を備えているので、一方の支持アーム32を他方の支持アーム31に対して軸体33の中心軸O回りに回動させる簡便な調整によって、第2回転体22の回転軸線C2を第1回転体21の回転軸線C1に対して精度よく傾斜させることができる。
【0055】
また、このアーム角度位置設定部40は、雌ネジ孔46に対する調整ネジ43の螺合の状態を調整することにより、ノックピン41と壁部42との間の中心軸O回りの相対的な回転角度位置を設定でき、これにより、軸体33と一方の支持アーム32との中心軸O回りの相対角度位置が決まる。ここで、軸体33は他方の支持アーム31を支持しているので、前述の調整ネジ43の調整によって、一対の支持アーム31、32同士の中心軸O回りの相対角度位置も設定される。すなわち、このアーム角度位置設定部40によれば、調整ネジ43を調整する簡便な作業によって、第2回転体22の回転軸線C2を第1回転体21の回転軸線C1に対して精度よく容易に傾斜させることができる。
【0056】
詳しくは、図4において、支持アーム32を中心軸O回りに回動させる調整によって、第2回転体22の回転軸線C2と第1回転体21の回転軸線C1との軸間距離のうち、支持アーム32側(下側)における軸間距離L2を、支持アーム31側(上側)における軸間距離L1に対して、容易に増減させることができるのである。
【0057】
また、カム部34及び第2回転体加工位置設定部36を備えているので、第2回転体加工位置設定部36を調整することによって、軸体33に対するカム部34の中心軸O回りの相対角度位置を設定できるとともに、缶基体2の加工位置における第2回転体22の回転軸線C2と第1回転体21の回転軸線C1との距離(L1、L2)を調整できる。
【0058】
すなわち、第2回転体加工位置設定部36を備えたことにより、缶本体1の製造時において、カム部34が中心軸O回りに軸体33と供回りされたときの、該軸体33の中心軸O回りの回動量を調整できるとともに、この軸体33に支持された一対の支持アーム31、32及び第2回転体22の中心軸O回りの回動量を調整できる。従って、第2回転体22と第1回転体21とが互いに最も接近した状態、つまり缶基体2の加工位置における、第2回転体22の外周面と第1回転体21の外周面との間の距離を増減させる調整が可能である。従って、缶本体1の胴部に施されるエンボス加工の精度をより高めることができる。
【0059】
また、この第2回転体加工位置設定部36は、調整部材51の前記雌ネジ孔に対する調整ネジ49の螺合の状態を調整することにより、ノックピン47と壁部48との間の中心軸O回りの相対的な回転角度位置を設定でき、これにより、カム部34のカムアーム38と軸体33との中心軸O回りの相対角度位置が決まる。ここで、軸体33は一対の支持アーム31、32を支持しているので、前述の調整ネジ49の調整によって、カムアーム38と一対の支持アーム31、32との中心軸O回りの相対角度位置も設定される。すなわち、この第2回転体加工位置設定部36によれば、調整ネジ49を調整する簡便な作業によって、一対の支持アーム31、32が支持する第2回転体22の回転軸線C2と、第1回転体21の回転軸線C1との距離を精度よく容易に調整することができる。
【0060】
また、支持アーム32において、第2回転体22の缶支持部12側に位置するように案内手段24が設けられており、案内手段24の案内面24aが、第2回転体22の外周面よりも径方向外方に突出して配置されているので、下記の作用効果を奏する。すなわち、缶本体1の製造時において、缶基体2が、缶支持部12から押圧型部11に向かって缶軸方向に前進駆動されたときに、缶基体2の開口端部が第2回転体22の外周面における下端部に到達するまでの間に、案内手段24が缶基体2の開口端部及び胴部に順次接触するようになっている。これにより、缶基体2の開口端部が、第2回転体22の外周面における下端部に下側から衝突するようなことが防止されている。また、缶基体2の開口端部が、前述のように案内手段24に案内されることによって、該開口端部と第1回転体21の外周面の下端部(特にこの下端部において第2回転体22とは反対側を向く部位)との衝突も防止されている。従って、作製される缶本体1の品質が安定して高められる。
【0061】
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、前述の実施形態では、缶本体の製造装置10は、有底筒状の缶基体2の胴部にエンボス加工を施すことにより缶本体1を作製するものであるとしたが、第1回転体21の外周面と第2回転体22の外周面とで缶基体2の胴部を挟み込むことにより加工を施すものであればよく、前述のエンボス加工に限定されるものではない。すなわち、缶本体の製造装置10は、缶基体2の胴部にエンボス加工以外のプレス加工や塗装加工等を施すことにより缶本体1を作製するものであってもよい。
【0062】
また、第1回転体21の外周面に回転軸線C1に平行な凹溝が複数形成され、第2回転体22の外周面に回転軸線C2に平行な凸リブ22aが複数形成されているとしたが、エンボス加工の形状、向き(延在方向)、数量等は前述の実施形態に限定されるものではない。
【0063】
また、前述の実施形態では、調整機構35が、第2回転体22の回転軸線C2を第1回転体21の回転軸線C1に対して傾斜させるものであるとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、調整機構は、第1回転体21の回転軸線C1及び第2回転体22の回転軸線C2のいずれか一方を、他方に対して傾斜させるものであればよく、例えば、第1回転体21の回転軸線C1を第2回転体22の回転軸線C2に対して傾斜させるものであっても構わない。この場合、前記調整機構として、図1において、第1回転体21を支持する駆動部23内に、この側面視において該第1回転体21の回転軸線C1を第2回転体22の回転軸線C2に対して傾斜させる構成のものを用いることとしてもよい。
【0064】
また、調整機構35は、一方の支持アーム32を他方の支持アーム31に対して軸体33の中心軸O回りに回動させることにより、これら支持アーム31、32同士の中心軸O回りの相対的な回転角度位置を調整するアーム角度位置設定部40を備えているとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、調整機構が、他方の支持アーム31を一方の支持アーム32に対して軸体33の中心軸O回りに回動させることにより、支持アーム31、32同士の中心軸O回りの相対的な回転角度位置を調整するものであってもよい。また、調整機構が、支持アーム31、32をそれぞれ回動させることができるように、複数設けられていても構わない。
【0065】
また、前述の実施形態では、アーム角度位置設定部40の基部としてノックピン41を用い、可動部として貫通孔32aの壁部42を用いることとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、図2に示されるように、前記基部として、軸体33の大径部33bの下端部の縮径された部分から径方向外方へ向けて突出して形成された突起41cを用いてもよい。この場合、図示するように、支持アーム32の前記他端はC字状に形成されるとともに、該他端において中心軸O回りの周方向に沿う両端に形成された対向する一対の壁部42aが前記可動部とされて、これら壁部42aが、突起41cにおいて前記周方向を向く部位に間隔をあけて対向配置されていてもよい。
【0066】
また、前述の実施形態では、アーム角度位置設定部40のノックピン(基部)41が軸体33に対して固定的に配置され、壁部(可動部)42が支持アーム32に形成されているとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、前記基部が支持アーム32に対して固定的に配置され、前記可動部が軸体33に形成されていても構わない。
【符号の説明】
【0067】
1 缶本体
2 缶基体
10 缶本体の製造装置
21 第1回転体
22 第2回転体
30 支持部材
31 他方の支持アーム
32 一方の支持アーム
33 軸体
34 カム部
35 調整機構
36 第2回転体加工位置設定部
40 アーム角度位置設定部
41 ノックピン(基部)
41c 突起(基部)
42、42a 壁部(可動部)
43 調整ネジ(調整部)
C1 第1回転体の回転軸線
C2 第2回転体の回転軸線
O 軸体の中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底筒状の缶基体の内側に挿入される片持ち支持の第1回転体と、
前記缶基体の外側に配置されて、前記第1回転体に接近離間可能とされた第2回転体と、を備え、
前記第1回転体の外周面と前記第2回転体の外周面とで前記缶基体の胴部を挟み込んだ状態で、前記第1回転体及び前記第2回転体が回転することにより加工が施され、缶本体が作製される缶本体の製造装置であって、
前記第1回転体の回転軸線及び前記第2回転体の回転軸線のいずれか一方を、他方に対して傾斜させる調整機構を備えたことを特徴とする缶本体の製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の缶本体の製造装置であって、
前記調整機構は、前記第2回転体を支持する支持部材に設けられたことを特徴とする缶本体の製造装置。
【請求項3】
請求項2に記載の缶本体の製造装置であって、
前記支持部材は、前記第2回転体を両持ち支持する一対の支持アームと、前記一対の支持アームを支持する軸体と、を備え、
前記調整機構は、前記一対の支持アームのうち一方の支持アームを、他方の支持アームに対して前記軸体の中心軸回りに回動させることにより、これら支持アーム同士の前記中心軸回りの相対的な回転角度位置を調整するアーム角度位置設定部を備えることを特徴とする缶本体の製造装置。
【請求項4】
請求項3に記載の缶本体の製造装置であって、
前記アーム角度位置設定部は、
前記軸体の中心軸からずれた偏心位置に前記軸体に対して固定的に配置された基部と、
前記一方の支持アームに形成されて、前記基部に前記中心軸回りの周方向から対向する可動部と、
前記基部と前記可動部との間の前記中心軸回りの相対的な回転角度位置を調整する調整部と、を備えることを特徴とする缶本体の製造装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の缶本体の製造装置であって、
前記軸体には、該軸体から径方向外方へ向けて突出するとともに、この軸体とともに前記中心軸回りに回動可能とされて、前記第2回転体の回転軸線を前記第1回転体の回転軸線に対して接近離間させるカム部が設けられることを特徴とする缶本体の製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の缶本体の製造装置であって、
前記カム部と前記軸体との前記中心軸回りの相対的な回転角度位置を調整する第2回転体加工位置設定部を備えることを特徴とする缶本体の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−86236(P2012−86236A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233879(P2010−233879)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(305060154)ユニバーサル製缶株式会社 (219)
【Fターム(参考)】