説明

置換アゾール化合物およびその製造、ならびにその使用

本発明は、農業用殺虫剤および殺菌剤に関するものであり、置換アゾール化合物、その製造および適用を開示する。本発明の置換アゾール化合物は、式(I)として表される。本発明の化合物は、幅広い殺菌活性を有し、様々な作物の様々な疾患を防止かつ防除するのに用いることができる。たとえば、キュウリのべと病、キュウリの灰色カビ病、キュウリのうどん粉病、トマトの夏疫病、トマトの疫病、トウガラシの疫病、ブドウのべと病、ブドウの白腐れ病、リンゴの輪腐れ病、リンゴの斑点病、イネ紋枯れ病、イネのいもち病、コムギ赤錆病、コムギの葉枯れ病、コムギのうどん粉病、ナタネスクレロチニア病、トウモロコシのごま葉枯れ病等々のような疾患を防除するのに優れている。いくつかの化合物は、良好な殺虫活性および殺ダニ活性を有し、様々な作物の疫病およびコナダニを防除するのに用いることができる。たとえば、アワヨトウムシ、コナガ、アリマキおよびイエカを防除するのに用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺真菌剤または殺虫剤、特に置換アゾール化合物、およびその製法、ならびにその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ストロビルリン(strobilurin:メトキシアクリラート)化合物は、天然の産物であり、生物学的活性によって知られている。広いスペクトルを有する殺真菌剤のピラクロストロビン(pyraclostrobin)は、US5,869,517、US6,054,592、CN1,154,692AおよびCN1,308,065Aに開示された。ピラクロストロビンの構造は下記のとおりである:
【0003】
【化3】

【0004】
殺真菌活性を有する下記の化合物も、DE19,548,786に開示された:
【0005】
【化4】

【0006】
殺真菌活性を有する下記の化合物は、特許のWO99/33812で公知である:
【0007】
【化5】

【0008】
上記化合物は、本発明に類似するが、いくつかの明らかな相違がある。
【0009】
発明の開示
本発明の目的は、非常に低い用量ですべての種類の植物疾患および昆虫に対する生物学的活性を有する置換アゾール化合物を提供することであり、化合物は、植物における疾患および昆虫を防除するために農業に適用することができる。
本発明の詳しい説明は、以下のとおりである:
【0010】
本発明は、一般式(I):
【0011】
【化6】

【0012】
[式中、X1は、CHまたはNから選ばれ;X2は、O、SまたはNR7から選ばれ;X3は、O、SまたはNR8から選ばれ;
1は、NまたはCR9から選ばれ;A2は、NまたはCR10から選ばれ;A3は、NまたはCR11から選ばれ;Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれる。
1、R2は、同じであっても、異なってもよくて、H、C1〜C12アルキルまたはC1〜C12ハロアルキルから選ばれ;
3は、H、ハロ、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキルまたはC1〜C12アルコキシから選ばれ;
7は、HまたはC1〜C12アルキルから選ばれ;
8は、H、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシカルボニルまたはC1〜C12アルコキシカルボニルC1〜C12アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11は、同じであっても、異なってもよくて、H、ハロ、NO2、CN、CONH2、CH2CONH2、CH2CN、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12アルキルスルホニル、C1〜C12アルキルカルボニル、C1〜C12アルコキシC1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシカルボニル、C1〜C12アルコキシカルボニルC1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルコキシC1〜C12アルキルから選ばれるか、または基は、任意の他の基:アミノC1〜C12アルキル、アリール、ヘテロアリールで置換されていてもよく;アロキシル、アリールC1〜C12アルキル、アリールC1〜C12アルコキシ、ヘテロアリールC1〜C12アルキルもしくはヘテロアリールC1〜C12アルコキシから選ばれる]
で示される置換アゾール化合物および立体異性体を提供する。
【0013】
本発明の一般式(I)の好適化合物では、
1は、CHまたはNから選ばれ;X2は、O、SまたはNR7から選ばれ;X3は、O、SまたはNR8から選ばれ;
1は、NまたはCR9から選ばれ、A2は、NまたはCR10から選ばれ、A3は、NまたはCR11から選ばれ、Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれ;
1、R2は、同じであっても、異なってもよくて、H、C1〜C6アルキルまたはC1〜C6ハロアルキルから選ばれ;
3は、H、ハロ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキルまたはC1〜C6アルコキシから選ばれ;
7は、HまたはC1〜C6アルキルから選ばれ;
8は、H、C1〜C6アルキル;C1〜C6ハロアルキル;C1〜C6アルコキシカルボニルまたはC1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11は、同じであっても、異なってもよくて、H、ハロ、NO2、CN、CONH2、CH2CONH2、CH2CN、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルコキシC1〜C6アルキルから選ばれるか、または基は、任意の他の基:アミノC1〜C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アロキシル、アリールC1〜C6アルキル、アリールC1〜C6アルコキシ、ヘテロアリールC1〜C6アルキルもしくはヘテロアリールC1〜C6アルコキシで置換されていてもよい。
【0014】
更に、本発明の一般式(I)の好適化合物では、
1は、CHまたはNから選ばれ;X2は、OまたはNHから選ばれ;X3は、O、SまたはNR8から選ばれ;
1は、NまたはCR9から選ばれ、A2は、NまたはCR10から選ばれ、A3は、NまたはCR11から選ばれ、Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれ;
1、R2は、CH3であり;
3は、HまたはCH3から選ばれ;
8は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C3アルコキシカルボニルまたはC1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C3アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11は、同じであっても、異なってもよくて、H、ハロ、NO2、CN、CONH2、CH2CONH2、CH2CN、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルコキシC1〜C6アルキルから選ばれるか、または基は、任意の他の基:アミノC1〜C3アルキル、フェニル、フェノキシ、ベンジルもしくはベンジルオキシで置換されていてもよい。
【0015】
本発明の式(I)のなお一層好適な化合物では、
1は、CHまたはNから選ばれ;X2は、OまたはNHから選ばれ;X3は、OまたはNR8から選ばれ;
1は、NまたはCR9から選ばれ、A2は、NまたはCR10から選ばれ、A3は、NまたはCR11から選ばれ、Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれ;
1、R2は、CH3であり;
3は、Hであり;
8は、H、C1〜C3アルキル;C1〜C3ハロアルキル;C1〜C3アルコキシカルボニルまたはC1〜C3アルコキシカルボニルC1〜C3アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11は、同じであっても、異なってもよくて、H、Cl、Br、F、NO2、CN、CH2CN、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルコキシC1〜C3アルキル、置換アミノC1〜C3アルキル、フェニルもしくは置換フェニル、フェノキシもしくは置換フェノキシから選ばれる。
【0016】
本発明の式(I)の最も好適な化合物では、
1は、CHまたはNから選ばれ;X2は、OまたはNHから選ばれ;X3は、OまたはNR8から選ばれ;
1は、NまたはCR9から選ばれ、A2は、NまたはCR10から選ばれ、A3は、NまたはCR11から選ばれ、Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれ;
1、R2は、CH3であり;
3は、Hであり;
8は、H、C1〜C3アルキル;C1〜C3ハロアルキル;C1〜C3アルコキシカルボニルまたはC1〜C3アルコキシカルボニルC1〜C3アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11は、同じであっても、異なってもよくて、H、Cl、Br、F、NO2、CN、C1〜C6アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシC1〜C3アルキル、フェニルもしくはハロフェニル、フェノキシもしくはハロフェノキシから選ばれる。
【0017】
以下は、一般式(I)における用語の意味である:
フェノキシ、ベンジルオキシ、フェニル、ベンジルは、任意の位置において、H、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロ、NO2またはCN等々から選ばれる0〜5個の基で置換されていてもよい。
【0018】
ハロゲンまたはハロは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含することを意味する。
【0019】
アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびtert−ブチルのような、直鎖状もしくは分枝鎖状のいずれかのアルキルを包含する。
【0020】
ハロアルキルは、水素原子がすべてか、または部分的にハロゲンで置換されていてもよい、直鎖もしくは分枝鎖アルキル、たとえばクロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルを言う。
【0021】
アルコキシは、酸素原子によって構造に結合されている、直鎖または分枝鎖アルキルを言う。
【0022】
ハロアルコキシは、水素原子がすべてか、または部分的にハロゲンで置換されていてもよい、直鎖もしくは分枝鎖アルコキシ、たとえばクロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシまたはトリフルオロエトキシを言う。
【0023】
アルケニルは、任意の位置で二重結合を有する、ビニルまたはアリルのような直鎖もしくは分枝鎖のものを意味する。置換アルケニルは、任意の位置において任意の基で置換された、アリールビニルを包含する。
【0024】
アルキニルは、任意の位置で三重結合を有する、直鎖または分枝鎖のもの、たとえばエチニル、プロピニルを言う。置換アルキニルは、任意の位置において任意の基で置換された、アリールエチニルを包含する。
【0025】
アリール、およびアリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アリールオキシ、アリールオキシアルキルにおけるアリールは、フェニルおよびナフチルを包含する。
【0026】
本発明におけるヘテロアリールは、1個以上のN、O、Sなるヘテロ原子を含む五員環もしくは六員環、たとえばピリジン、フラン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、キノリンまたはベンゾフランを言う。
【0027】
異なる置換基へのC=CまたはC=N結合のために、本発明の化合物は、幾何異性体を形成し得る(異なる異性体は、それぞれ、ZおよびEで表される)。Z異性体およびE異性体、ならびに任意の割合でのそれらの混合物は、本発明に包含される。
【0028】
本発明は、表1〜3中の下記の化合物によって説明されるが、それによって制約されるものではない。
【0029】
【表1】









【0030】
本発明のいくつかの化合物の物理的および化学的特性、ならびに1H−NMRスペクトル(1H−NMR、300Hz、内部標準:TMS、CDCl3)は、下記のとおりである:
【0031】
【表2】



【0032】
【表3】





【0033】
本発明のいくつかの化合物の物理的および化学的特性、ならびに1H−NMRスペクトル(1H−NMR、300Hz、内部標準:TMS、CDCl3)は、下記のとおりである:
【0034】
【表4】

【0035】
【表5】



【0036】
本発明のいくつかの化合物の物理的および化学的特性、ならびに1H−NMRスペクトル(1H−NMR、300Hz、内部標準:TMS、CDCl3)は、下記のとおりである:
【0037】
【表6】

【0038】
本発明は、式(I)を有する置換アゾール化合物の製法も包含する。
【0039】
それは、一般式(III)で示される、ヒドロキシル基を有するアゾール化合物と一般式(IV)で示されるハロメチルベンゼンとの、塩基の存在下での反応:
【0040】
【化7】

【0041】
[式中、Rは、離脱基、たとえばClまたはBrである]
によって製造することができる。その他の基は、上に定義されたとおりである。
【0042】
挙げる適正な溶媒は、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン、キシレン、ベンゼン、DMF、DMSO、アセトンまたはブタノン等々から選ばれ得る。
【0043】
挙げる適正な塩基は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、カリウムもしくはナトリウムtert−ブトキシド等々から選ばれ得る。
【0044】
挙げる適正な温度は、室温ないし溶媒の沸点である。通常の温度は、20〜100℃である。
【0045】
反応は、30分〜20時間後、一般的には1〜10時間後に終了し得る。
【0046】
1=N、X2=NHである一般式(I)の化合物は、X1=N、X2=Oである一般式(I)の化合物とメチルアミンとの反応によって、容易に製造することができる。
【0047】
一般式(III)の中間体は、一般式(II)の中間体と(置換)ヒドラジンまたはヒドロキシアミンとの公知の方法による反応によって製造することができる。一般式(II)の中間体は、購入するか、または公知の方法に従って製造することができる(米国特許第3,781,438号、CN1,257,490A、WO96/15115等々を参照されたい)。
【0048】
【化8】

【0049】
一般式(III)で示される中間体のいくつかを表4に示す。一般式(IV)で示される中間体は、公知の方法に従って製造することができる(米国特許第4,723,034号および第5,545,578号を参照されたい)。
【0050】
【表7】



【0051】
本発明のいくつかの中間体の物理的および化学的特性、ならびに1H−NMRスペクトル(1H−NMR、300Hz、内部標準:TMS、CDCl3)は、下記のとおりである:
【0052】
【表8】

【0053】
本発明は、殺虫剤および殺真菌剤の組成物も提供し、該組成物の有効成分は、一般式(I)で示される化合物であって、該有効成分は、0.1〜99重量%の総量で存在する。
【0054】
本発明は、更には、該組成物をその上に製造する方法も提供する。一般式(I)の化合物、およびそれらの担体は、混合される。該組成物は、一成分化合物であっても、いくつかの成分との化合物の混合物であってもよい。
【0055】
本発明における担体は、必要条件に合致する:有効成分を用いて調製した後に、担体について処理しようとする部位に適用するのが容易である。たとえば、部位は、貯蔵、輸送または操作に簡便な植物、種子もしくは土壌であることができよう。担体は、固体、または通常は加圧下で気体状態から転換する液体を含む、液体であることができよう。そして、殺虫・殺菌組成物を調製するのに用いられる担体が適用される。
【0056】
適切な固体担体は、天然および合成粘土ならびにケイ酸塩、たとえばケイ藻土、タルク、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウム(陶土)、モンモリロナイトおよび雲母;炭酸カルシウム;硫酸カルシウム;硫酸アンモニウム;合成酸化ケイ素および合成ケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウム;元素、たとえば炭素および硫黄;天然および合成樹脂、たとえばクマロン樹脂、ポリ塩化ビニル、ならびにスチレン重合体および共重合体;固体のポリクロロフェノール;瀝青;蝋、たとえば蜜蝋またはパラフィン蝋を包含する。
【0057】
適切な液体担体は、水、イソプロパノールまたはアルコールのようなアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトンまたはシクロヘキサノンのようなケトン;エーテル;ベンゼン、キシレン、トルエンのような芳香族;灯油または鉱油のような石油留分、四塩化炭素、四塩化エチレンおよび/または三塩化エチレンのような塩素化脂肪族炭化水素を包含する。これらの異なる液体の混合物は、一般的に、適切であることがしばしばである。
【0058】
殺虫剤および殺真菌剤の組成物は、しばしば、濃縮形態で配合されかつ輸送されて、次いで、使用者によって希釈された後に適用される。少量の界面活性剤の存在は、この希釈工程を促進する。したがって、好ましくは、本発明による組成物中の少なくとも一種の担体は、界面活性剤である。たとえば、該組成物は、少なくとも二種の担体を含有して、うち少なくとも一種は界面活性剤であってもよい。
【0059】
界面活性剤は、乳化剤、分散剤または湿潤剤であってもよく;非イオン性でもイオン性でもよい。適切な界面活性剤の例は、ポリアクリル酸およびリグニンスルホン酸のナトリウムまたはカルシウム塩;分子中に少なくとも12個の炭素原子を有する脂肪酸または脂肪族アミンもしくはアミドと、酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンとの縮合生成物;グリコール、ソルビン性アルコール、ショ糖またはペンタエリトリトールの脂肪酸エステル、ならびにこれらと酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンとの縮合;脂肪族アルコール、またはp−オクチルフェノールまたはp−オクチルクレゾールのようなアルキルフェノールと、酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンとの縮合生成物;これらの縮合生成物の硫酸塩またはスルホン酸塩;分子中に少なくとも10個の炭素原子を有する硫酸またはスルホン酸エステルのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、好ましくはナトリウム塩、たとえばラウリル硫酸ナトリウム、第二級アルキル硫酸ナトリウム、スルホン化ヒマシ油のナトリウム塩、およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルアリールスルホン酸ナトリウムを包含する。
【0060】
本発明による組成物および配合物の例は、湿潤性粉末、粉塵性粉末、顆粒、水溶液、乳化性濃縮物、乳濁液、懸濁液濃縮物、エアゾール組成物および燻蒸剤である。湿潤性粉末は、通常、25、50または75重量%(絶対重量)の有効成分を含有し、通常、固体の不活性担体に加えて、3〜10重量%の分散剤、ならびに必要な場合は、0〜10重量%の安定剤、および/またはその他の添加剤、たとえば浸透剤または固着剤を含有する。粉塵性粉末は、通常、分散剤以外の湿潤性粉末と同様の組成を有する、粉塵濃縮物として配合され、更なる固体担体で希釈されて、通常0.5〜10重量%の有効成分を含有する組成物が得られる。顆粒は、通常、10〜100BSメッシュ(1.676〜0.152mm)の粒度を有するよう調製され、凝集または含浸技法によって製造され得る。一般に、顆粒は、0.5〜75重量%の有効成分、および0〜10重量%の添加剤、たとえば安定剤、界面活性剤、徐放改質剤を含有する。乳化性濃縮物は、通常、溶媒、および必要な場合は共溶媒に加えて、1〜50%(重量/体積:w/v)の有効成分、2〜20%w/vの乳化剤、および0〜20%w/vのその他の添加剤、たとえば安定剤、浸透剤および腐食防止剤を含有する。懸濁液濃縮物は、通常、10〜75重量%の有効成分、0.5〜15重量%の分散剤、0.1〜10重量%のその他の添加剤、たとえば消泡剤、腐食防止剤、安定剤、浸透剤および固着剤を含有する。
【0061】
本発明による湿潤性粉末または濃縮物を水で希釈することによって得られる、水性分散剤および乳濁液、たとえば組成物も、本発明の範囲内にある。該乳濁液は、油中水または水中油タイプのものでよい。
【0062】
1種以上のその他の殺真菌剤を加えた組成物は、一般式(I)で示される単一の化合物より広いスペクトル活性を有する、加えて、その他の殺真菌剤は、一般式(I)で示される化合物の殺真菌活性に対して相乗効果を有し得る。一般式(I)で示される化合物は、他の殺虫剤とともにか、または別の殺真菌剤およびその他の殺虫剤とともに同時に用いることもできる。
【0063】
本発明は、以下の利点を有する。
【0064】
本発明の化合物は、広いスペクトルの殺真菌活性を有し、卵菌類、担子菌類、子嚢菌類の病原体、および不完全菌類によって引き起こされる、すべての種類の植物の疾患を防除するのに用いてよく、活性が高いために、非常に低い用量で良好な防除薬効も与え得る。これらの化合物は、浸透活性を有し、土壌および葉面殺真菌剤として用いることができる。キュウリべと病、キュウリ灰色カビ病、キュウリうどん粉病、トマト夏疫病、トマト疫病、トウガラシ疫病菌胴枯れ病、ブドウべと病、ブドウ白腐れ病、リンゴ輪腐れ病、リンゴアルテルナリア斑点病、イネ紋枯れ病、イネいもち病、コムギ赤錆病、コムギ葉枯れ病、コムギうどん粉病、ナタネスクレロチニア病、トウモロコシごま葉枯れ病の満足すべき防除を与えることができる。
【0065】
本発明の化合物は、非常に良好な殺虫および殺ダニ活性を有し、昆虫およびダニ類、たとえばアワヨトウムシ、コナガ、アリマキおよびイエカを防除するのに用い得る。これらの属性は、すべて、統合された昆虫管理に適切である。
【0066】
上記により、本発明は、一般式(I)のアゾール化合物およびそれらの組成物の、植物における疾患ならびに昆虫を防除するための適用も包含する。方法の使用は、当分野の技術者に公知である。
【0067】
以下の実施例は、本発明を例示するものである。
【実施例】
【0068】
製造例
実施例1
化合物2の製造
3−(4−クロロフェニル)−3−オキソプロパン酸エチル2.12gをメタノールに溶解し、溶液を加熱還流した。僅かに過剰なメチルヒドラジンを溶液に滴加し、3時間後、反応を薄層クロマトグラフィーによって追跡し、溶液を濃縮し、冷却し、結晶を得、濾過した。残渣を、メタノールで洗浄し、乾燥し、3−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−オールの結晶1.5gを得た。
【0069】
上記の3−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−オールの結晶1.04gを、DMF5mlに溶解し、NaH(0.36g)を溶液に加えた。次いで、溶液を30分間撹拌した。(E)−2−[2−(ブロモメチル)フェニル]−3−メトキシアクリル酸メチル1.42gを加え、混合物を、40℃に加熱した。3時間後、反応を薄層クロマトグラフィーによって追跡し、反応混合物を、ブライン50mlに注ぎ込み、酢酸エチル100mlで3回抽出した。一緒にした有機抽出物を、乾燥し、濃縮して、未精製生成物を得た。これを、酢酸エチルおよび石油エーテル(沸点範囲:60〜90℃)の1:4(容積/容積)混合物を溶離液として用いたシリカゲルカラムのクロマトグラフィーに付して、化合物2の粘稠な油1.3g(析出後に固化)を得た。
【0070】
実施例2
化合物69の製造
NaH0.15gを、フラスコに仕込み、石油エーテル、DMF5ml、および3−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−オール(CN1,257,490Aに従って製造)0.5gで洗浄した。室温で2分間撹拌した後に、(E)−2−[2−(ブロモメチル)フェニル]−3−メトキシアクリル酸メチル0.7gを加え、反応温度を60℃に上げた。2時間後、反応を薄層クロマトグラフィーによって追跡し、反応混合物を、ブライン50mlに注ぎ込み、酢酸エチル100mlで3回抽出した。一緒にした有機抽出物を、乾燥し、濃縮して、未精製生成物を得た。未精製生成物をシリカゲルカラムを通して精製し、僅かに黄色の固体0.2gを得た。
【0071】
実施例3
化合物86の製造
米国特許第3,781,438号の方法に従って、3−(4−ニトロフェニル)−3−オキソプロパン酸エチル2gをメタノールに溶解し、僅かに過剰な塩酸ヒドロキシルアミン、および等価量の水酸化ナトリウムを加え、混合物を加熱還流した。3時間後、反応を、薄層クロマトグラフィーによって追跡し、水を、反応混合物に加え、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濃縮して、3−(4−ニトロフェニル)イソオキサゾール−5−オールを固体として得た。
【0072】
上記の3−(4−ニトロフェニル)イソオキサゾール−5−オールの結晶1gをDMFに溶解し、NaH0.4gを溶液に加え、次いで、溶液を30分間撹拌した。(E)−2−[2−(ブロモメチル)フェニル]−3−メトキシアクリル酸メチル1.4gを加え、混合物を50℃に加熱した。6時間後、反応を薄層クロマトグラフィーによって追跡し、反応混合物を、ブライン50mlに注ぎ込み、酢酸エチル100mlで3回抽出した。一緒にした有機抽出物を、乾燥し、濃縮し、未精製生成物をシリカゲルカラムを通して精製して、化合物1.5gを固体として得た。
【0073】
実施例4
化合物179の製造
化合物172(実施例1に従って製造)0.2g、4−クロロフェニルボロン酸0.08g、無水炭酸カリウム0.2g、および酢酸テトラキス(フェニル)ホスフィンパラジウム0.01gをトルエン10ml中で加えた混合物を、18時間加熱還流し、室温に冷却し、濾過した。母液を濃縮し、シリカゲルカラムを通して精製して、化合物0.2gを固体として得た。
【0074】
実施例5
化合物248の製造
DMF(15ml)中の3−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1−1H−ピラゾール−5−オール(1.0g)、(E)−2−[2−(ブロモメチル)フェニル]−2−(メトキシイミノ)酢酸メチル(1.5g)、および無水炭酸カリウム(2.1g)の混合物を撹拌し、70〜80℃で7時間反応させ(反応は、薄層クロマトグラフィーによって追跡した)、次いで、ブライン100mlに注ぎ込み、酢酸エチル100mlで3回抽出した。一緒にした有機抽出物を、乾燥し、濃縮した。未精製生成物をシリカゲルカラムを通して精製して、1.1gの化合物248を固体として得た。
【0075】
実施例6
化合物356の製造
0.2gの化合物248を、THF5mlに溶解し、僅かに過剰なメチルアミン溶液(25〜30%)を溶液に滴加した。混合物を、1時間還流し(反応は、薄層クロマトグラフィーによって追跡した)、次いで濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチル10mlで3回抽出し、一緒にした有機抽出物を、乾燥し、濃縮した。未精製生成物をシリカゲルカラムを通して精製して、0.16gの化合物356を固体として得た。
【0076】
その他の化合物を、上記の実施例に従って製造した。
【0077】
配合例 100%の有効成分を基準として(重量/重量%)
【0078】
実施例7
60%の湿潤性粉末
化合物69 60%
ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム 2%
リグノ硫酸ナトリウム 9%
陶土 100%まで補充
すべての固体成分を充分に混合し、粒度が60%湿潤性粉末を得るための基準(≦44μm)に達するまで、粉砕した。
【0079】
実施例8
35%の乳濁濃縮液
化合物2 35%
リン酸 10%
エチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステル 15%
シクロヘキサノン 100%まで補充
リン酸をシクロヘキサノンに溶解し、次いで、化合物2およびエチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステルを加え、透明溶液中の乳濁液、すなわち35%の乳濁濃縮液を、最終的に得た。
【0080】
実施例9
30%の水性懸濁液
化合物287 30%
ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム 4%
ヘミセルロース 2%
エポキシプロパン 8%
水 100%まで補充
化合物287、加えるべき量の80%の水、およびドデシルナフタレン硫酸ナトリウムの混合物を、粉砕機(1mmのボール)内で粉砕した。その他の成分を水の残量に溶解し、撹拌下で加えて、30%の水性懸濁液を得た。
【0081】
実施例10
25%の懸濁乳濁液
化合物12 25%
アルキルスルホン酸塩(乳化剤1) 4%
エチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステル(乳化剤2) 2%
ドデシルベンゼン硫酸カルシウム(乳化剤3) 1.5%
ポリエチレンオキシアルキルプロピルエーテル(分散剤) 2.5%
シクロヘキサノン(溶媒1) 30%
石油留分(沸点>200℃)(溶媒2) 100%まで補充
化合物12を、加えるべき量の80%の溶媒に溶解し、次いで、乳化剤および分散剤を加え、混合物を、完全に撹拌し、粉砕機(1mmのボール)内で粉砕した。その他の溶媒を加えた。
【0082】
生物学的試験
実施例11
殺真菌活性の決定
選ばれた化合物の植物疾患に対する殺真菌活性の決定を、以下の手順によって実施した:
技術的サンプルを、DMFに溶解し、0.1%のトゥイーン80を含有する水で必要とされる濃度まで希釈した。試験溶液を、鉢植えの植物に吹き付けた。24時間後に、病原体接種を実施し、次いで、植物を、効果のための一定の温度および水分を有する栽培室内に保持した。未処理植物が望ましい疾患の重篤度になったとき(ほぼ1週間後)、肉眼による観察によって、査定を実施した。
【0083】
試験結果の一部:
500ppmでは、化合物1、2、4、5、11、12、30、69、74、83、84、86、165、174、179、190、248、287、356、435は、コムギうどん粉病に対して100%の防除を示した。
【0084】
500ppmでは、化合物1、2、4、5、11、12、30、69、74、83、84、86、190、248、287は、キュウリべと病に対して100%の防除を示した。
【0085】
500ppmでは、化合物151、247は、キュウリ灰色カビ病およびコムギうどん粉病に対して100%の防除を示した。
【0086】
50ppmでは、化合物1、2、4、5、30、69、84、86、287は、キュウリべと病およびコムギうどん粉病に対する100%の防除を示した。
【0087】
100ppmでは、化合物2は、リンゴ輪腐れ病、コムギ赤カビ病、ナタネスクレロチニア病、ブドウ白腐れ病、リンゴアルテルナリア斑点病、トマト夏疫病、トウモロコシごま葉枯れ病、およびナタネべと病に対して80%を上回る防除を示した。
【0088】
実施例12
殺虫および殺ダニ活性の決定
選ばれた化合物の植物疾患に対する殺虫および殺ダニ活性の決定を、以下の手順によって実施した:
技術的サンプルを、アセトンに溶解し、0.1%のトゥイーン80を含有する水で必要とされる濃度まで希釈した。アワヨトウムシ、コナガおよびモモアカアリマキを、ポッター噴霧塔を用いて処理し、イエカを、浸漬培養法を用いて処理した。処理の2〜3日後に、試験昆虫の死亡率調査を実施した。
【0089】
試験結果の一部
150ppmでは、化合物30は、アワヨトウムシ、コナガ、アリマキおよびイエカの100%の防除を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


[式中、X1は、CHまたはNから選ばれ;X2は、O、SまたはNR7から選ばれ;X3は、O、SまたはNR8から選ばれ;
1は、NまたはCR9から選ばれ;A2は、NまたはCR10から選ばれ;A3は、NまたはCR11から選ばれ;Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれ;
1、R2は、同じであっても、異なってもよくて、H、C1〜C12アルキルまたはC1〜C12ハロアルキルから選ばれ;
3は、H、ハロ、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキルまたはC1〜C12アルコキシから選ばれ;
7は、HまたはC1〜C12アルキルから選ばれ;
8は、H、C1〜C12アルキル;C1〜C12ハロアルキル;C1〜C12アルコキシカルボニルまたはC1〜C12アルコキシカルボニルC1〜C12アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11は、同じであっても、異なってもよくて、H、ハロ、NO2、CN、CONH2、CH2CONH2、CH2CN、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12アルキルスルホニル、C1〜C12アルキルカルボニル、C1〜C12アルコキシC1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシカルボニル、C1〜C12アルコキシカルボニルC1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルコキシC1〜C12アルキルから選ばれることができ、基は、他の任意の基:アミノC1〜C12アルキル、アリール、ヘテロアリールで置換されていてもよく;アロキシル、アリールC1〜C12アルキル、アリールC1〜C12アルコキシ、ヘテロアリールC1〜C12アルキルもしくはヘテロアリールC1〜C12アルコキシから選ばれる]
で示される置換アゾール化合物および立体異性体。
【請求項2】
一般式(I)において、
1が、CHまたはNから選ばれ;X2が、O、SまたはNR7から選ばれ;X3が、O、SまたはNR8から選ばれ;
1が、NまたはCR9から選ばれ、A2が、NまたはCR10から選ばれ、A3が、NまたはCR11から選ばれ、Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれ;
1、R2が、同じであっても、異なってもよくて、H、C1〜C6アルキルまたはC1〜C6ハロアルキルから選ばれ;
3が、H、ハロ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキルまたはC1〜C6アルコキシから選ばれ;
7が、HまたはC1〜C6アルキルから選ばれ;
8が、H、C1〜C6アルキル;C1〜C6ハロアルキル;C1〜C6アルコキシカルボニルまたはC1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11が、同じであっても、異なってもよくて、H、ハロ、NO2、CN、CONH2、CH2CONH2、CH2CN、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルコキシC1〜C6アルキルから選ばれ、基は、任意の他の基:アミノC1〜C6アルキル、アリール、ヘテロアリールで置換されていてもよく;アロキシル、アリールC1〜C6アルキル、アリールC1〜C6アルコキシ、ヘテロアリールC1〜C6アルキルもしくはヘテロアリールC1〜C6アルコキシから選ばれることを特徴とする、請求項1記載の置換アゾール化合物。
【請求項3】
一般式(I)において、
1が、CHまたはNから選ばれ;X2が、OまたはNHから選ばれ;X3が、O、SまたはNR8から選ばれ;
1が、NまたはCR9から選ばれ、A2が、NまたはCR10から選ばれ、A3が、NまたはCR11から選ばれ、Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれ;
1、R2が、CH3であり;
3が、HまたはCH3から選ばれ;
8が、H、C1〜C6アルキル;C1〜C6ハロアルキル;C1〜C3アルコキシカルボニルまたはC1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C3アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11が、同じであっても、異なってもよくて、H、ハロ、NO2、CN、CONH2、CH2CONH2、CH2CN、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルコキシC1〜C6アルキルから選ばれ、基は、任意の他の基:アミノC1〜C3アルキル、フェニル、フェノキシ、ベンジルもしくはベンジルオキシで置換されていてもよいことを特徴とする、請求項2記載の置換アゾール化合物。
【請求項4】
一般式(I)において、
1が、CHまたはNから選ばれ;X2が、OまたはNHから選ばれ;X3が、OまたはNR8から選ばれ;
1が、NまたはCR9から選ばれ、A2が、NまたはCR10から選ばれ、A3が、NまたはCR11から選ばれ、Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれ;
1、R2が、CH3であり;
3が、Hであり;
8が、H、C1〜C3アルキル;C1〜C3ハロアルキル;C1〜C3アルコキシカルボニルまたはC1〜C3アルコキシカルボニルC1〜C3アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11が、同じであっても、異なってもよくて、H、Cl、Br、F、NO2、CN、CH2CN、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルコキシC1〜C3アルキル、置換アミノC1〜C3アルキル、フェニルもしくは置換フェニル、フェノキシもしくは置換フェノキシから選ばれることを特徴とする、請求項3記載の置換アゾール化合物。
【請求項5】
一般式(I)において、
1が、CHまたはNから選ばれ;X2が、OまたはNHから選ばれ;X3が、OまたはNR8から選ばれ;
1が、NまたはCR9から選ばれ、A2が、NまたはCR10から選ばれ、A3が、NまたはCR11から選ばれ、Nから選ばれるならば、A1、A2またはA3の一つのみがNから選ばれ;
1、R2が、CH3であり;
3が、Hであり;
8が、H、C1〜C3アルキル;C1〜C3ハロアルキル;C1〜C3アルコキシカルボニルまたはC1〜C3アルコキシカルボニルC1〜C3アルキルから選ばれ;
4、R5、R6、R9、R10およびR11が、同じであっても、異なってもよくて、H、Cl、Br、F、NO2、CN、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシC1〜C3アルキル、フェニルもしくはハロフェニル、フェノキシもしくはハロフェノキシから選ばれることを特徴とする、請求項4記載の置換アゾール化合物。
【請求項6】
請求項1記載の置換アゾール化合物の製法であって、一般式(I)を、一般式(III)で示される、ヒドロキシル基を有するアゾール化合物と一般式(IV)で示されるハロメチルベンゼンとの、塩基の存在下での反応:
【化2】


[式中、Rは、離脱基、たとえばClまたはBrである]
によって製造することができることを特徴とする方法、置換アゾール化合物およびその製造法、ならびにその使用。
【請求項7】
一般式(I)で示される置換アゾール化合物を有効成分として含む、殺真菌剤および殺虫剤の組成物であって、該組成物中の有効成分の重量百分率が、0.1〜99%である組成物。
【請求項8】
植物中の真菌および昆虫を防除するための、請求項1記載の置換アゾール化合物の適用。
【請求項9】
植物中の真菌および昆虫を防除するための殺真菌剤および殺虫剤組成物への、請求項7記載の適用。

【公表番号】特表2007−523097(P2007−523097A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−553419(P2006−553419)
【出願日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【国際出願番号】PCT/CN2005/000195
【国際公開番号】WO2005/080344
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(506156768)瀋陽化工研究院 (7)
【Fターム(参考)】