説明

翻訳装置、翻訳方法、及び翻訳プログラム

【課題】正確な翻訳文を得るととともに、表現可能な範囲の拡張性を確保した翻訳技術を提供する。
【解決手段】第1の言語で記述された第1の例文と、当該第1の例文を第2の言語で記述した第2の例文とを格納する例文格納手段を備えた翻訳装置において、複数の候補例文の中から利用者により選択された前記第1の例文と、当該第1の例文における所定の構成部に埋め込まれる文字列として利用者により入力された文字列とを取得する制御手段と、前記文字列を前記第2の言語の文字列に翻訳するとともに、前記第1の例文に対応する前記第2の例文を前記例文格納手段から読み出し、前記所定の構成部に対応する前記第2の例文における構成部に、前記第2の言語の文字列を埋め込むことにより翻訳文を生成し、当該翻訳文を出力する翻訳手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者により入力された原文を、他の言語の文に自動的に翻訳する翻訳技術に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、装置やコンピュータ等の自動処理により自然言語の翻訳を行う技術が知られている。近年、インターネット等により、異なる言語で表された情報へのアクセスが容易になり、このような自動処理による自然言語の翻訳の重要性が増してきている。
【0003】
自動処理による翻訳技術としては、例えば、翻訳例文集を用いて、例文及びその翻訳文を利用者に提示する手法が知られている。また、例えば会話方式を用いて、予め用意された多数の例文を利用者に選択させるために、階層化された選択肢を利用者に提示して最終的な例文を選択させる手法も知られている。また、システムが認識可能な語順や文法に従い、出現しうる単語集を利用者に選択させることにより最終的な例文を選択させる手法も知られている。
【0004】
また、予め用意した例文等を用いずに、ある言語の任意の自然文の入力に対して自然言語の文法解析や意味解析等の解析を行い、別の言語へ翻訳する完全機械翻訳の手法も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-330926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、翻訳例文集や会話方式においては、正確な翻訳文を予め用意可能ではあるものの、表現可能な範囲に限りがあり、特定の表現に不向きである。
【0007】
完全機械翻訳においては、自然文の表現範囲に制限がないが、文法の複雑さや単語の多意性により、常に唯一の最適な解析結果は得られにくい。
【0008】
よって、従来技術では、常に正確かつ最適な訳文を導き出すことは困難である。特に、国際貿易のように、個別具体的なコミュニケーションが重要であり、かつ、高度の正確性が要求される場面に適していない。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、正確な翻訳文を得るととともに、表現可能な範囲の拡張性を確保した翻訳技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明は、第1の言語で記述された第1の例文と、当該第1の例文を第2の言語で記述した第2の例文とを格納する例文格納手段を備えた翻訳装置であって、複数の候補例文の中から利用者により選択された前記第1の例文と、当該第1の例文における所定の構成部に埋め込まれる文字列として利用者により入力された文字列とを取得する制御手段と、前記文字列を前記第2の言語の文字列に翻訳するとともに、前記第1の例文に対応する前記第2の例文を前記例文格納手段から読み出し、前記所定の構成部に対応する前記第2の例文における構成部に、前記第2の言語の文字列を埋め込むことにより翻訳文を生成し、当該翻訳文を出力する翻訳手段と、を備えることを特徴とする翻訳装置として構成される。
【0011】
前記翻訳装置は、通信ネットワークを介して複数の入出力装置と接続され、前記制御手段は、一の入出力装置において利用者により選択された前記第1の例文と、当該一の入力装置において利用者により入力された前記文字列とを当該一の入出力装置から取得し、前記翻訳手段により生成された前記翻訳文を他の一の入出力装置に送信するように構成してもよい。
【0012】
前記翻訳装置は、当該翻訳装置の利用者の利用者識別情報を格納する利用者情報格納手段と、一の入出力装置から、当該一の入出力装置を使用する利用者の利用者識別情報を受信し、前記利用者情報格納手段を参照することにより、当該利用者の認証を行い、当該利用者に係る前記一の入出力装置を特定する認証処理手段と、を備えてもよい。
【0013】
また、前記利用者情報格納手段は、利用者識別情報毎の使用言語を更に格納しており、前記翻訳装置は、取引に係る商品の商品識別情報と、当該商品に係る利用者識別情報とを含む商品情報を格納する商品情報格納手段を備え、前記翻訳装置における前記制御手段は、一の入出力装置から、利用者により選択された商品の商品識別情報を受信し、前記商品情報格納手段を参照することにより、選択された商品に対応する利用者を特定し、当該利用者の入出力装置を翻訳文の出力先に指定するとともに、前記利用者情報格納手段を参照することにより、当該利用者の使用言語である第2の言語を翻訳先言語として特定するように構成してもよい。
【0014】
また、前記翻訳装置は、前記翻訳文の生成毎に一意に付与される識別情報、前記商品識別情報、前記第1の例文と文字列とからなる原文情報を入力した利用者の利用者識別情報、前記翻訳文の出力先の利用者の利用者識別情報、前記原文情報、及び前記翻訳文を含む情報を格納する通信情報格納手段を備えてもよく、前記制御手段は、一の入出力装置からの照会要求を受けて、前記通信情報格納手段を参照することにより、前記識別情報、及び当該一の入出力装置に対応する利用者識別情報に基づき、当該一の入出力装置の利用者の使用言語に対応する原文情報又は翻訳文を時系列で並び替えて出力するようにしてもよい。
【0015】
また、前記例文格納手段が、例文毎にそのカテゴリを更に格納し、前記翻訳装置の前記制御手段は、翻訳文を受信した一の入出力装置から返信要求を受信し、当該翻訳文と同一のカテゴリの例文のみを前記例文格納手段から読み出し、読み出した例文を返信用の候補例文として前記返信要求の送信元の一の入出力装置に送信するように構成してもよい。
【0016】
前記翻訳装置の前記制御手段は、ある利用者に対して翻訳文を生成したことを電子メールにより当該利用者の使用する入出力装置に通知するようにしてもよい。
【0017】
また、前記翻訳装置の前記制御手段は、利用者により選択された例文の嗜好を利用者毎に分析し、分析結果を記憶手段に格納し、一の利用者の入出力装置に例文候補を送信する際に、当該一の利用者の分析結果を前記記憶手段から取得し、当該分析結果に基づき、当該一の利用者の嗜好が高い複数の例文を前記例文格納手段から取得し、当該複数の例文を前記複数の候補例文として前記一の利用者の入出力装置に送信するようにしてもよい。
【0018】
また、本発明は、上記翻訳装置が実行する翻訳方法、及び、コンピュータを上記翻訳装置の各手段として機能させるためのプログラムとして構成することもできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、正確な翻訳文を得るととともに、表現可能な範囲の拡張性を確保した翻訳技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係る翻訳システムの全体構成図である。
【図2】翻訳装置10の機能構成図である。
【図3】ユーザ情報格納部15に格納されるテーブルの例を示す図である。
【図4】商品情報格納部16に格納されるテーブルの例を示す図である。
【図5】例文テンプレート格納部17に格納されるテーブルの例を示す図である。
【図6】翻訳情報格納部18に格納されるテーブルの例を示す図である。
【図7】通信情報格納部19に格納されるテーブルの例を示す図である。
【図8】翻訳システムの動作(質問の場合)を説明するためのシーケンスチャートである。
【図9】ユーザ端末1に表示される画面の内容例を示す図である。
【図10】翻訳システムの動作(回答の場合)を説明するためのシーケンスチャートである。
【図11】ユーザ端末2に表示される画面の内容例を示す図である。
【図12】翻訳システムの動作(再質問の場合)を説明するためのシーケンスチャートである。
【図13】ユーザ端末1に表示される画面の内容例を示す図である。
【図14】連絡ID、参照ID、順序IDを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下で説明するように、本実施の形態では、使用言語が異なる2国間での輸出入貿易(商品の売買)に関する例を挙げて説明するが、本発明は、このような形態に限らず、どのような分野にでも適用可能である。また、使用する言語の例として英語(言語A)と日本語(言語B)を挙げているが、これらは一例に過ぎず、本発明はどのような言語にでも適用可能である。
【0022】
(システム構成)
図1に、本発明の実施の形態に係る翻訳システムの全体構成を示す。図1に示すように、本実施の形態に係る翻訳システムは、翻訳装置10とユーザ端末1、2とが、インターネット等の通信ネットワーク3を介して接続された構成を有する。
【0023】
本実施の形態では、ユーザ端末1は、言語A(本実施の形態では英語)を母国語とする国のバイヤー(商品の購買者)の端末であり、ユーザ端末2は、言語B(本実施の形態では日本語)を母国語とする国のサプライヤー(商品の販売者)の端末であることを想定している。
【0024】
ユーザ端末1、2は、それぞれWebブラウザを備えた一般的なPC端末であり、各ユーザ端末では、Webブラウザにより翻訳装置10にアクセスし、質問/回答の入出力を行う。このことから、ユーザ端末を入出力装置と称してもよい。
【0025】
図2に、翻訳装置10の機能構成図を示す。図2に示すように、翻訳装置10は、送受信部11、認証処理部12、通信制御部13、翻訳処理部14、ユーザ情報格納部15、商品情報格納部16、例文テンプレート格納部17、翻訳情報格納部18、通信情報格納部19を備える。
【0026】
送受信部11は、翻訳装置10が通信ネットワーク3を介してユーザ端末1、2等との間でデータ通信を行うための機能部である。
【0027】
認証処理部12は、ユーザ端末1、2からユーザID等を受信し、ユーザ情報格納部15を参照することにより、当該ユーザIDが予め登録されたものであるか否かの認証を行う機能部である。通信制御部13は、Webサーバ機能を含み、ユーザ端末1とユーザ端末2との間でやりとりされる質問/回答の画面作成・表示制御や通信制御を行う機能部である。また、通信制御部13は、質問/回答があることを電子メール等でユーザ端末1、2に通知する機能も含む。
【0028】
翻訳処理部14は、空欄を含む例文テンプレート、及び空欄に記述される文字列からなるある言語の文を他の言語の文へ翻訳する処理を行う機能部である。
【0029】
図3に、ユーザ情報格納部15に格納されるテーブルの例を示す。図3に示すように、ユーザ情報格納部15には、ユーザID、当該ユーザが使用する言語、及び当該ユーザに対応するユーザ端末を識別するアドレスが格納される。この端末アドレスは、通知を送るための宛先を識別するためのアドレスであり、例えば電子メールアドレスであってよい。ユーザ情報格納部15における情報は、ユーザもしくはシステム運用者等により、予め登録される情報である。なお、図3に示す例では、バイヤーに関する情報(B1、B2等)とサプライヤーに関する情報(S1、S2等)とを同一のユーザ情報格納部15に格納しているが、これらを別々の格納部に格納してもよい。
【0030】
図4に、商品情報格納部16に格納されるテーブルの例を示す。図4に示すように、商品情報格納部16には、商品ID、商品名、サプライヤーのユーザIDが格納される。本実施の形態では、特定の商品は、それに対応するサプライヤーが提供すると想定し、商品情報格納部16に、商品IDに対応付けてサプライヤーのユーザIDを格納することとしているが、商品とバイヤーを対応付けることができる場合には、ここでのユーザIDとして、更に、バイヤーのユーザIDを格納することとしてもよい。
図5に、例文テンプレート格納部17に格納されるテーブルの例を示す。図5に示すように、例文テンプレート格納部17には、例文ID、カテゴリ、各言語での例文テンプレート、及び、例文が質問か回答かを示す情報が格納される。図5に示すように、本実施の形態での例文テンプレートは、例えば"[ ]を[ ]個注文の場合は、リードタイムは[ ]日間です。"のように、商品の売買で使用される頻度が高い文(定型文)において、取引毎に異なる数値や名前等が入る構成部分を空欄にしたものである。つまり、この構成部分は、意味に多義性がなく、誤訳の可能性がない文字列が入る部分であり、そのような文字列は、例えば、物品の数量や物品の色・大きさ、日時を表す数字・記号、地名等の固有名詞等である。また、この空欄には、例文テンプレート毎に、空欄に該当する構成部を識別する番号が付けられている。なお、この空欄に該当する構成部分に、ダミーの単語(文字列)を埋め込み、それを例文テンプレートとしてもよい。
【0031】
また、質問に関する例文テンプレートと、回答に関する例文テンプレートとを別々の格納部に格納してもよい。言語毎に別々の格納部に例文テンプレートを格納してもよい。
【0032】
図6に、翻訳情報格納部18に格納されるテーブルの例を示す。図6に示すように、翻訳情報格納部18には、例文ID、上述した空欄の番号、空欄に入れられる可能性が高い文字列群(言語毎)が格納される。図6の例で、数字等、言語間で相違しない文字列が入力されると想定される空欄については、「入力文字列」と標記されている。すなわち、数字等は、翻訳処理を行っても変更なく入力文字列がそのまま翻訳後の文字列となる。
【0033】
図7に、通信情報格納部19に格納されるテーブルの例を示す。図7に示すように、通信情報格納部19には、連絡ID、送信者ID、受信者ID、商品ID、参照ID、順序ID、例文ID、及び、質問/回答に係る通信文が格納される。
【0034】
各格納部に格納される情報を参照した各機能部の処理の詳細については、後述する動作説明のところで順次説明することとする。
【0035】
翻訳装置10は、CPU、メモリ、ハードディスク、通信インターフェース等を備えた一般的なコンピュータに、各機能部の処理を記述したプログラムを実行させることにより実現可能である。当該プログラムは、可搬メモリ等の記録媒体に記録して配布することが可能である。また、当該プログラムをネットワーク上のサーバからダウンロードしてインストールすることも可能である。
【0036】
(翻訳システムの動作)
次に、本実施の形態に係る翻訳システムの動作を詳細に説明する。以下では、便宜上、ユーザ端末1のユーザ(すなわち、バイヤー)をユーザ1と記述し、ユーザ端末2のユーザ(すなわち、サプライヤー)をユーザ2と記述する。
【0037】
<質問>
まず、ユーザ端末1からユーザ端末2に対して、ある商品に関しての質問を送る場合の処理動作を図8のシーケンスチャートに示す手順に沿って説明する。
【0038】
ユーザ端末1が翻訳装置10にアクセスすることにより、認証画面がユーザ端末1に表示される。そこで、ユーザ1がユーザ端末1にユーザIDを入力し、ユーザ端末1は、当該ユーザIDを翻訳装置10に送信する(ステップ1)。翻訳装置10において、送受信部11を介して認証処理部12がユーザIDを受信し、ユーザ情報格納部15を参照して、当該ユーザIDが既に登録されている場合に、認証に成功したものとして、ユーザ端末1との通信を許可する(ステップ2)。つまり、ここで、ユーザ端末1が、認証に成功したユーザ1のユーザ端末であることが特定され、当該ユーザ端末1との通信セッションが確立され、以降、例えば、通信がなく所定の時間が継続するまで、もしくは、ログアウトするまで、通信セッションが維持される。認証に成功した当該ユーザIDは通信制御部13に渡される。
【0039】
上記の例では認証にユーザIDを用いることとしているが、もちろん、ユーザIDに加えて、パスワード等を含めて認証を行うこととしてもよい。
【0040】
続いて、翻訳装置10の通信制御部13は、ユーザ端末1に商品情報入力用の画面情報(商品名と商品IDを含む)を送信する(ステップ3)。当該情報を受信したユーザ端末1上には、複数の商品名から1つの商品名を選択可能に構成された画面が表示され、ユーザ1は、取引(購入)を希望する商品名を選択する。これにより、ユーザ端末1から、選択された商品の商品ID(商品名でもよい)が翻訳装置10の通信制御部13に送られる(ステップ4)。なお、ステップ4では、複数商品から選択することに代えて、商品ID又は商品名を直接入力することとしてもよい。また、商品ID、及び商品名を総称して商品識別情報と呼ぶことができる。
【0041】
商品IDを受信した通信制御部13は、商品IDを用いて商品情報格納部16を検索することにより、質問を受信するユーザのユーザID(ここでは、ユーザ2のユーザIDである)を取得し、メモリ等の記憶手段に保持しておく(ステップ5)。このユーザIDは、翻訳された質問文の出力先を指定する情報に相当する。また、通信制御部13は、例文テンプレート格納部17から、ユーザ1の使用言語(言語A、ユーザ情報格納部15から取得)に対応する、質問に係る複数の例文テンプレートを読み出し(ステップ6)、対象となっている商品名、及び読み出した例文テンプレートを含む画面情報をユーザ端末1に送信する(ステップ7)。
【0042】
画面情報を受信したユーザ端末1には、対象となっている商品名が表示されるとともに、1つを選択可能なように複数の例文テンプレートが表示され、ユーザ1は1つの例文テンプレートを選択する(ステップ8)。そして、ユーザ1は、選択した例文テンプレートの空欄に必要な文字列を入力する(ステップ9)。ここでの文字列入力に関して、直接ユーザが文字列を入力してもよいし、ユーザ端末1が、翻訳装置10から受信した情報(翻訳情報格納部18から読み出された情報)に基づいて、空欄に入る候補の文字列を複数提示し、その中から1つを選択することとしてもよい。文字列を入力した時点で、ユーザ端末1に表示されている画面の内容例を図9に示す。
【0043】
その後、画面上でユーザから翻訳指示(所定のボタンをクリックする等)があると、ユーザ端末1からは、質問の例文IDと、質問文(例文テンプレート及び空欄番号毎の入力文字列)とが翻訳装置10に送られる(図8のステップ10)。
【0044】
上記の情報を受信した翻訳装置10の通信制御部13は、受信した情報を翻訳処理部14に渡し、翻訳処理部14が翻訳処理を行う(ステップ11)。ステップ11において、翻訳処理部14は、翻訳情報格納部18を参照し、受信した例文IDに対応する空欄番号毎に、受信者の使用言語(ここでは、言語B、ユーザ2のユーザIDを使用して利用者情報格納手段15から取得される)に対応する、入力文字列の対訳値を取得し、取得した対訳値を当該例文IDに対応する言語Bの例文テンプレート(例文テンプレート格納部17から取得)に当てはめることにより、翻訳された質問文を作成し、当該質問文を通信制御部13に出力する。
【0045】
なお、本実施の形態では、翻訳情報格納部18に格納された情報を用いて文字列の翻訳を行っているが、翻訳方法はこれに限られない。例えば、この文字列の翻訳を、既存の翻訳手段(翻訳ソフト等)を用いて行ってもよい。
【0046】
通信制御部13は、元の質問文(言語A)と、翻訳後の質問文(言語B)とを該当する例文IDとともに通信情報格納部19に格納する(ステップ12)。これらの文を通信情報格納部19に格納する際、通信制御部13は、今回の連絡(ユーザ1からユーザ2への連絡)を識別する連絡ID、及び、ユーザ間でのやりとりの中で、質問/回答の順番を1つずつ識別するための順序IDを付与し、送信者のユーザID、受信者のユーザID、及び商品IDとともに通信情報格納部19に格納する。図7の第1レコードが、今回の格納分に相当する。なお、これは最初の質問なので、参照IDは付与されていない。
【0047】
その後、確認のために、翻訳装置10の通信制御部13は、ユーザ端末1に対して翻訳前の質問文と、翻訳後の質問文を表示する(ステップ13)。ここで、修正があればそれを受け付け、上述した処理と同様の処理を修正後の質問文に対して行う。なお、ステップ13において、翻訳前の質問文のみを表示することとしてもよい。また、ここで、質問を追加することとしてもよい。質問を追加する場合、ユーザ端末1は、追加指示を翻訳装置10に送信し、その後は、ステップ6からの処理が再び行われ、質問が追加される。
【0048】
確認を終えたユーザ1が、所定のボタン(例えば、送信ボタン)をクリックする(ステップ14)ことにより、通知送信指示が翻訳装置10に送信される(ステップ15)。通知送信指示を受信した翻訳装置10の通信制御部13は、対象とする商品に対応する受信者であるユーザ端末2に、質問があった旨を通知する。ここでは、ステップ5で格納したユーザIDを用いることができる。この通知は、例えば電子メールで行うこととしてよいが、電子メールに限られるわけではない。また、当該通知には、アクセス先情報(例えば、質問に対応する連絡ID、送信者ID、商品IDを含む)が含まれ、ユーザ端末2において、当該アクセス先情報が選択(クリック)されることにより、翻訳装置10に対して通信情報(質問文等)の表示要求が送信されることになる。
【0049】
<回答>
次に、上記のようにして質問が行われ、ユーザ端末2への通知がされた後に行われる回答に係る処理を図10のシーケンスチャートを参照して説明する。以下では、ユーザ端末2から翻訳装置10へのログイン認証処理は終了しているものとする。
【0050】
ユーザ端末2において、通知に含まれるアクセス先情報が選択されると、表示要求(例えば、質問に対応する連絡ID、送信者ID、商品IDを含む要求であり、照会要求と呼んでもよい)が翻訳装置10に送信される(ステップ21)。翻訳装置10の通信制御部13は、受信したID情報やユーザ2のユーザIDを用いて通信情報格納部19を検索することにより、受信したID情報及びユーザ2のユーザIDに対応し、回答が未(参照IDがない)である質問文(言語B)を取得し(ステップ22)、当該質問文(言語B)を含む画面情報をユーザ端末2に送信する(ステップ23)。なお、ここでは、質問文は複数であるものとし、通信制御部13は、順序IDの順番(=時系列の順番)で質問文をソートし、ソート後の質問文を含む画面情報を送信している。
【0051】
上記画面情報を受信したユーザ端末2には、複数の質問文(それぞれが1つの例文IDに対応する)が表示される。そして、ユーザ2は、回答を行おうとする質問文を選択する(ステップ24)。これにより、ユーザ端末2から、選択された質問文に対応する例文IDを含む回答要求(返信要求)が翻訳装置10に送信され、翻訳装置10の通信制御部13がこれを受信する(ステップ25)。
【0052】
例文IDを受信した通信制御部13は、例文テンプレート格納部17を参照し、当該例文IDに対応するカテゴリと同じカテゴリに属する「回答」の言語Bの例文テンプレート(返信候補文)を取得し(ステップ26)、取得した複数の例文テンプレートを含む画面情報をユーザ端末2に送信する(ステップ27)。このように、質問のカテゴリと同じカテゴリの回答例文を選択することとしているので、回答例文の個数を絞ることができる。
【0053】
画面情報を受信したユーザ端末2には、対象となっている商品名が表示されるとともに、1つを選択可能なように複数の(回答の)例文テンプレート(言語B)が表示され、ユーザ2は1つの例文テンプレートを選択する(ステップ28)。そして、ユーザ2は、選択した例文テンプレートの空欄に必要な文字列を入力する(ステップ29)。文字列を入力した時点で、ユーザ端末2に表示されている画面の内容例を図11に示す。
【0054】
その後、画面上でユーザ2から翻訳指示(所定のボタンをクリックする等)があると、ユーザ端末2からは、回答の例文IDと、回答文(例文テンプレート及び空欄番号毎の入力文字列)とが翻訳装置10に送られる(ステップ30)。
【0055】
上記の情報を受信した翻訳装置10の通信制御部13は、これらの情報を翻訳処理部14に渡し、翻訳処理部14が翻訳処理を行う(ステップ31)。ステップ31において、翻訳処理部14は、翻訳情報格納部18を参照し、受信した例文IDに対応する空欄番号毎に、回答の受信者(質問の送信者)の使用言語(ここでは、言語A)に対応する入力情報の対訳値を取得し、取得した対訳値を当該例文IDに対応する言語Aの例文テンプレート(例文テンプレート格納部17から取得)に当てはめることにより、翻訳された回答文を作成し、作成された回答文を通信制御部13に渡す。
【0056】
通信制御部13は、翻訳前の回答文と、翻訳後の回答文とを該当の例文IDとともに通信情報格納部19に格納する(ステップ32)。これらの文を通信情報格納部19に格納する際、通信制御部13は、今回の連絡(ユーザ1から受信した質問に対するユーザ1への回答)を識別する連絡ID、及び順序IDを付与し、更に、参照IDとして、質問文に対応する連絡IDを付与し、送信者ユーザID、受信者ユーザID、及び商品IDととともに通信情報格納部19に格納する。例えば、図7の第2レコードが、今回の格納分に相当する。
【0057】
その後、確認のために、翻訳装置10の通信制御部13は、ユーザ端末2に対して翻訳前の回答文と、翻訳後の回答文を表示する(ステップ33)。ここで、修正があればそれを受け付け、上述した処理と同様の処理を修正後の回答文に対して行う。なお、ステップ33において、翻訳前の回答文のみを表示することとしてもよい。また、ここで、ユーザ2の側から質問を行ってもよい。質問を行う場合、図8で説明した処理において、ユーザ端末1をユーザ端末2に置き換えた場合の処理と同様の処理が行われることになる。
【0058】
ステップ24〜ステップ33の処理が、未回答の問い合わせに対して繰り返し行われる。
【0059】
各回答の確認を終えたユーザ2が、所定のボタン(例えば、送信ボタン)をクリックする(ステップ34)ことにより、通知送信指示が翻訳装置10に送信される(ステップ35)。通知送信指示を受信した翻訳装置10の通信制御部13は、ユーザ1に対応するユーザ端末1に、回答があった旨の通知を送信する。当該通知には、アクセス先情報(例えば、回答に対応する連絡ID、送信者ID、商品IDを含む)が含まれ、ユーザ端末1において、当該アクセス先情報が選択(クリック)されることにより、翻訳装置10に対して通知情報の表示要求が送信されることになる。
【0060】
<再質問>
次に、上記のようにして質問及び回答が行われ、ユーザ端末1への通知がされた後に行われる再度の質問に係る処理を図12のシーケンスチャートを参照して説明する。以下では、ユーザ端末1から翻訳装置10へのログイン処理は終了しているものとする。
【0061】
ユーザ端末1において、アクセス先情報が選択されると、表示要求(例えば、回答に対応する連絡ID、送信者ID、商品IDを含む)が翻訳装置10に送信される(ステップ41)。翻訳装置10は、受信したID情報等を用いて通信情報格納部19を検索することにより、受信したID情報等に対応する回答文(ユーザ1が使用する言語Aの回答文)を取得し(ステップ42)、当該回答文(言語A)を含む画面情報をユーザ端末1に送信する(ステップ43)。ここでは、ユーザ1がこれまでのやりとりを把握するために、通信制御部13は、回答文だけでなく、回答文の基となった質問文も取得し、連絡ID及び順序ID等を用いて、質問/回答を時系列にソートした画面情報をユーザ端末1に送信している。
【0062】
上記画面情報を受信したユーザ端末1には、複数の質問/回答のペアが表示される。そして、ユーザ1は、特定の回答に関して、質問をしたいと考えた場合に、質問を行おうとする回答文を選択する(ステップ44)。これにより、ユーザ端末1から、選択された回答文に対応する例文IDが翻訳装置10に送信され、翻訳装置10の通信制御部13がこれを受信する(ステップ45)。
【0063】
例文IDを受信した通信制御部13は、例文テンプレート格納部17を参照し、当該例文IDに対応するカテゴリと同じカテゴリに属する「質問」の例文テンプレートを取得し(ステップ46)、取得した複数の例文テンプレートを含む画面情報をユーザ端末1に送信する(ステップ47)。
【0064】
画面情報を受信したユーザ端末1には、対象となっている商品名が表示されるとともに、選択した回答文の近く(例えば直下)に、1つを選択可能なように複数の(質問の)例文テンプレートが表示され、ユーザ1は1つの例文テンプレートを選択する(ステップ48)。そして、ユーザ1は、選択した例文テンプレートの空欄に必要な文字列を入力する(ステップ49)。文字列を入力した時点で、ユーザ端末1に表示されている画面の内容例を図13に示す。
【0065】
その後、画面上でユーザから翻訳指示(所定のボタンをクリックする等)があると、ユーザ端末1からは、例文IDと、質問文(例文テンプレート及び空欄番号毎の入力情報)とが翻訳装置10に送られる(ステップ50)。
【0066】
上記の情報を受信した翻訳装置10の通信制御部13は、これらの情報を翻訳処理部14に渡し、翻訳処理部14が翻訳処理を行う(ステップ51)。また、通信情報格納部13は、格納の処理を行う(ステップ52)。これらの処理内容は、これまでに説明した処理内容と同様である。
【0067】
その後、確認のために、翻訳装置10の通信制御部13は、ユーザ端末1に対して翻訳前の質問文と、翻訳後の質問文を表示する(ステップ53)。ここで、修正があればそれを受け付け、上述した処理と同様の処理を修正後の質問文に対して行う。なお、ステップ53において、翻訳前の質問文のみを表示することとしてもよい。また、ここで、ユーザ1の側から新たな質問を行ってもよい。
【0068】
ステップ44〜ステップ53の処理が、質問を行う回答に対して繰り返し行われることになる。
【0069】
各質問の確認を終えたユーザ1が、所定のボタン(例えば、送信ボタン)をクリックする(ステップ54)ことにより、通知送信指示が翻訳装置10に送信される(ステップ55)。通知送信指示を受信した翻訳装置10の通信制御部13は、ユーザ2に対応するユーザ端末2に、質問があった旨の通知を送信する(ステップ56)。当該通知には、アクセス先情報(例えば、質問に対応する連絡ID、送信者ID、商品IDを含む)が含まれ、ユーザ端末2において、当該アクセス先情報が選択(クリック)されることにより、翻訳装置10に対して通知情報の表示要求が送信されることになる。
【0070】
以上、質問、回答、再質問まで説明したが、本実施の形態で説明した翻訳システムによれば、更なる回答/質問のやりとりを行うことができる。また、商品情報格納部16に、商品に対応付けてバイヤーのユーザIDを格納しておくことにより、ユーザ端末2(サプライヤー)から開始する質問/回答の処理を、上記の例と同様にして行うことができる。
また、上記の例では、翻訳装置10からユーザ端末に回答/質問があったことを示す通知を送り、その後にユーザ端末が翻訳装置10にアクセスして回答/質問を表示するが、このような通知を送ることなく、翻訳装置10からユーザ端末に接続し、回答/質問の画面情報をユーザ端末に送信するように構成してもよい。
【0071】
(通信情報格納部19に格納される情報について)
ここで、図14を参照して、通信情報格納部19に格納される情報である連絡ID、参照ID、順序IDがどのようにして付され、どのようにして使用されるかについてより詳細に説明する。
【0072】
図14に示すように、ユーザ端末1上で、該当商品に関して、2つの質問が入力された場合、これらには1つの連絡ID1が付与され、最初の質問には順序ID1、次の質問には順序ID2が付与される。これらの質問が翻訳されものがユーザ端末2に表示され、それぞれに対する回答が入力される。図14の例では、質問1に対する回答1と、質問2に対する回答2のそれぞれに連絡ID2と参照ID1が付与される。また、回答1には、順序ID3が付与され、回答2には、順序ID4が付与される。これらの情報(連絡IDと順序IDのペア、翻訳文の生成毎に一意に付与される識別情報に相当する)により、通信制御部13は、回答がどの質問に対応するものかを識別でき、通信制御部13は、ユーザ端末1に、質問と回答を適切な時系列の順番に並べた画面を表示できる。
【0073】
このようなIDを用いることにより、例えば、ユーザ端末からある特定の商品を指定した照会要求を翻訳装置10に対して送信することにより、翻訳装置10の通信制御部13は、当該ユーザ端末のユーザID及び当該商品に対応する過去の質問/回答(当該ユーザIDに対応する言語の質問/回答)を取得し、時系列にソートして、要求を送信したユーザ端末に表示することができる。商品を特定しない場合には、通信制御部13は、商品毎に上記ソートした情報を生成してユーザ端末に表示する。
【0074】
また、通信情報格納部19に情報を格納する際に、時刻情報(タイムスタンプ)を合わせて格納することにより、期間(例えば、1年前からの現在まで)を指定して、当該期間での特定の商品に関する質問/回答を表示することも可能である。このような過去の情報の表示は、前述した質問/回答の処理過程で適宜行うことが可能である。
【0075】
また、通信制御部13は、通信情報格納部19において各ユーザの質問/回答(当該ユーザが送信者となっているレコード)の例文IDを取得し、例文テンプレート格納部17を参照して当該例文IDのカテゴリを取得することにより、各ユーザ毎に質問のカテゴリ、回答のカテゴリの嗜好を分析し、分析結果をユーザID毎に記憶手段に記憶しておいてもよい。ここでの分析は、例えば、当該ユーザに関して、最も使用頻度の多いカテゴリからX番目に使用頻度の多いカテゴリまでを、当該ユーザが好むカテゴリであると決定し、記録することである。これにより、例えば、図8で説明した質問処理で、ユーザ端末1への表示のために、複数の例文テンプレートを取得(ステップ6)する際に、ユーザ1の好むカテゴリの質問の例文テンプレートのみを取得し、嗜好の高い順(使用頻度の多い順)にソートして、ユーザ端末1に表示することができる。回答の例文テンプレートを表示する場合も同様である。
【0076】
これまでに説明したとおり、本発明の実施の形態に係る技術によれば、対象とする言語の正確な訳文を得ることができ、かつ、翻訳文の正確性を損なうことなく表現範囲の拡張性を確保することができる。また、商品に係るサプライヤーやバイヤーが、予めお互いの連絡先を知らなくても、正確に質問や回答等のコミュニケーションを行うことができる。
【0077】
また、本実施の形態によれば、通信履歴をわかりやすく並び替えて一覧表示させることができるので、過去のやりとりを容易に把握でき、将来の取引に役立てることができる。
【0078】
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。例えば、本実施の形態では、送信者と受信者間での通信の中で翻訳を行う例を示したが、本発明は、一のユーザがユーザ端末に原文(例文テンプレート+空欄の文字列)を入力し、翻訳装置から当該原文の翻訳文を取得することを主要目的とした翻訳システムに適用することも可能である。
【符号の説明】
【0079】
1、2 ユーザ端末
3 通信ネットワーク
10 翻訳装置
11 送受信部
12 認証処理部
13 通信制御部
14 翻訳処理部
15 ユーザ情報格納部
16 商品情報格納部
17 例文テンプレート格納部
18 翻訳情報格納部
19 通信情報格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の言語で記述された第1の例文と、当該第1の例文を第2の言語で記述した第2の例文とを格納する例文格納手段を備えた翻訳装置であって、
複数の候補例文の中から利用者により選択された前記第1の例文と、当該第1の例文における所定の構成部に埋め込まれる文字列として利用者により入力された文字列とを取得する制御手段と、
前記文字列を前記第2の言語の文字列に翻訳するとともに、前記第1の例文に対応する前記第2の例文を前記例文格納手段から読み出し、前記所定の構成部に対応する前記第2の例文における構成部に、前記第2の言語の文字列を埋め込むことにより翻訳文を生成し、当該翻訳文を出力する翻訳手段と、
を備えることを特徴とする翻訳装置。
【請求項2】
前記翻訳装置は、通信ネットワークを介して複数の入出力装置と接続されており、
前記制御手段は、一の入出力装置において利用者により選択された前記第1の例文と、当該一の入力装置において利用者により入力された前記文字列とを当該一の入出力装置から取得し、前記翻訳手段により生成された前記翻訳文を他の一の入出力装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の翻訳装置。
【請求項3】
前記翻訳装置は、
当該翻訳装置の利用者の利用者識別情報を格納する利用者情報格納手段と、
一の入出力装置から、当該一の入出力装置を使用する利用者の利用者識別情報を受信し、前記利用者情報格納手段を参照することにより、当該利用者の認証を行い、当該利用者に係る前記一の入出力装置を特定する認証処理手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の翻訳装置。
【請求項4】
前記利用者情報格納手段は、利用者識別情報毎の使用言語を更に格納しており、
前記翻訳装置は、
取引に係る商品の商品識別情報と、当該商品に係る利用者識別情報とを含む商品情報を格納する商品情報格納手段を備え、
前記翻訳装置における前記制御手段は、
一の入出力装置から、利用者により選択された商品の商品識別情報を受信し、
前記商品情報格納手段を参照することにより、選択された商品に対応する利用者を特定し、当該利用者の入出力装置を翻訳文の出力先に指定するとともに、前記利用者情報格納手段を参照することにより、当該利用者の使用言語である第2の言語を翻訳先言語として特定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の翻訳装置。
【請求項5】
前記翻訳装置は、
前記翻訳文の生成毎に一意に付与される識別情報、前記商品識別情報、前記第1の例文と文字列とからなる原文情報を入力した利用者の利用者識別情報、前記翻訳文の出力先の利用者の利用者識別情報、前記原文情報、及び前記翻訳文を含む情報を格納する通信情報格納手段を備え、
前記制御手段は、
一の入出力装置からの照会要求を受けて、前記通信情報格納手段を参照することにより、前記識別情報、及び当該一の入出力装置に対応する利用者識別情報に基づき、当該一の入出力装置の利用者の使用言語に対応する原文情報又は翻訳文を時系列で並び替えて出力する、
ことを特徴とする請求項4に記載の翻訳装置。
【請求項6】
前記例文格納手段は、例文毎にそのカテゴリを更に格納しており、
前記翻訳装置の前記制御手段は、
翻訳文を受信した一の入出力装置から返信要求を受信し、
当該翻訳文と同一のカテゴリの例文のみを前記例文格納手段から読み出し、読み出した例文を返信用の候補例文として前記返信要求の送信元の一の入出力装置に送信する、
ことを特徴とする請求項2ないし5のうちいずれか1項に記載の翻訳装置。
【請求項7】
前記翻訳装置の前記制御手段は、ある利用者に対して翻訳文を生成したことを電子メールにより当該利用者の使用する入出力装置に通知することを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載の翻訳装置。
【請求項8】
前記翻訳装置の前記制御手段は、
利用者により選択された例文の嗜好を利用者毎に分析し、分析結果を記憶手段に格納し、
一の利用者の入出力装置に例文候補を送信する際に、当該一の利用者の分析結果を前記記憶手段から取得し、当該分析結果に基づき、当該一の利用者の嗜好が高い複数の例文を前記例文格納手段から取得し、当該複数の例文を前記複数の候補例文として前記一の利用者の入出力装置に送信する、
ことを特徴とする請求項2ないし7のうちいずれか1項に記載の翻訳装置。
【請求項9】
第1の言語で記述された第1の例文と、当該第1の例文を第2の言語で記述した第2の例文とを格納する例文格納手段を備えた翻訳装置が実行する翻訳方法であって、
複数の候補例文の中から利用者により選択された前記第1の例文と、当該第1の例文における所定の構成部に埋め込まれる文字列として利用者により入力された文字列とを取得するステップと、
前記文字列を前記第2の言語の文字列に翻訳するとともに、前記第1の例文に対応する前記第2の例文を前記例文格納手段から読み出し、前記所定の構成部に対応する前記第2の例文における構成部に、前記第2の言語の文字列を埋め込むことにより翻訳文を生成し、当該翻訳文を出力するステップと、
を備えることを特徴とする翻訳方法。
【請求項10】
第1の言語で記述された第1の例文と、当該第1の例文を第2の言語で記述した第2の例文とを格納する例文格納手段を備えたコンピュータを、
複数の候補例文の中から利用者により選択された前記第1の例文と、当該第1の例文における所定の構成部に埋め込まれる文字列として利用者により入力された文字列とを取得する制御手段、
前記文字列を前記第2の言語の文字列に翻訳するとともに、前記第1の例文に対応する前記第2の例文を前記例文格納手段から読み出し、前記所定の構成部に対応する前記第2の例文における構成部に、前記第2の言語の文字列を埋め込むことにより翻訳文を生成し、当該翻訳文を出力する翻訳手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−64059(P2012−64059A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208612(P2010−208612)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(399035766)エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (321)
【Fターム(参考)】