説明

肥満およびそれに関連した状態を処置するためのヒトGタンパク質共役受容体およびその調節因子

本発明は、被験体における体重増加もしくは脂肪過多症もしくは体脂肪率の調節因子として、または肥満およびそれに関連する状態のための医薬品としての1種以上の候補化合物をスクリーニングするためにGタンパク質共役受容体(GPCR)を使用する方法に関する。本発明の逆作用薬および拮抗薬は、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性動脈硬化症、冠性心疾患、および脳卒中を含む、肥満およびそれに関連する状態の予防または治療のための治療剤として有用である。本発明の作用薬および部分作用薬は、悪液質を含むがこれに限定されない、体重の増加によって改善される障害の予防または治療のための治療剤として有用である。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物の体重の調節因子として、または哺乳動物の脂肪過多症の調節因子として、または哺乳動物の体脂肪率の調節因子としての候補化合物を同定する方法であって、該方法は:
(a)以下からなる群より選択されるアミノ酸配列:
(i)配列番号2のアミノ酸配列;
(ii)配列番号2のアミノ酸2〜617;
(iii)GPCRが配列番号2のアミノ酸1〜617を含まない、配列番号2のアミノ酸2〜617;
(iv)配列番号2が配列番号2のアミノ酸493位におけるセリンのアスパラギンによる置換、配列番号2のアミノ酸532位におけるスレオニンのアラニンによる置換、および配列番号2のアミノ酸606位におけるバリンのイソロイシンによる置換の任意の組み合わせを含む、(i)、(ii)、もしくは(iii)のアミノ酸配列;
(v)配列番号4のアミノ酸配列;
(vi)配列番号4のアミノ酸2〜613;
(vii)GPCRが配列番号4のアミノ酸1〜613を含まない、配列番号4のアミノ酸2〜613;
(viii)配列番号4が配列番号4のアミノ酸493位におけるアスパラギンのセリンによる置換、配列番号4のアミノ酸528位におけるアラニンのスレオニンによる置換、および配列番号4のアミノ酸602位におけるバリンのイソロイシンによる置換の任意の組み合わせを含む、(v)、(vi)、もしくは(vii)のアミノ酸配列;
(ix)特異的プライマー配列番号9および配列番号10を使用して、ヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅可能であるポリヌクレオチドによってコードされるGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(x)配列番号1もしくは配列番号3の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xi)配列番号2または配列番号4に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xii)配列番号6のアミノ酸配列;
(xiii)配列番号6のアミノ酸2〜591;
(xiv)GPCRが配列番号6のアミノ酸1〜591を含まない、配列番号6のアミノ酸2〜591;
(xv)配列番号5の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xvi)配列番号6に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xvii)配列番号8のアミノ酸配列;
(xviii)配列番号8のアミノ酸2〜594;
(xix)GPCRが配列番号8のアミノ酸1〜594を含まない、配列番号8のアミノ酸2〜594;
(xx)配列番号7の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xxi)配列番号8に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;および
(xxii)配列番号2もしくは配列番号4を有する受容体の構成的に活性なバージョンであるGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
を含むGPCRまたはその改変体または生物学的に活性なフラグメントと該候補化合物を接触させる工程であって、ここで、該受容体はGタンパク質と共役している、工程;ならびに
(b)該GPCRの機能を阻害または刺激する該化合物の能力を決定する工程を包含し、該GPCRの機能を阻害または刺激する該化合物の能力は、該化合物が該哺乳動物の体重の調節因子、該哺乳動物の脂肪過多症の調節因子、または該哺乳動物の体脂肪率の調節因子であることを示す、方法。
【請求項2】
前記GPCRが、配列番号2または配列番号4に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有するGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記GPCRが配列番号2または配列番号4に記載のアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記哺乳動物がヒトである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
肥満またはそれに関連する状態のための医薬品として候補化合物を同定する方法であって、該方法は:
(a)以下からなる群より選択されるアミノ酸配列:
(i)配列番号2のアミノ酸配列;
(ii)配列番号2のアミノ酸2〜617;
(iii)GPCRが配列番号2のアミノ酸1〜617を含まない、配列番号2のアミノ酸2〜617;
(iv)配列番号2が配列番号2のアミノ酸493位におけるセリンのアスパラギンによる置換、配列番号2のアミノ酸532位におけるスレオニンのアラニンによる置換、および配列番号2のアミノ酸606位におけるバリンのイソロイシンによる置換の任意の組み合わせを含む、(i)、(ii)、もしくは(iii)のアミノ酸配列;
(v)配列番号4のアミノ酸配列;
(vi)配列番号4のアミノ酸2〜613;
(vii)GPCRが配列番号4のアミノ酸1〜613を含まない、配列番号4のアミノ酸2〜613;
(viii)配列番号4が配列番号4のアミノ酸493位におけるアスパラギンのセリンによる置換、配列番号4のアミノ酸528位におけるアラニンのスレオニンによる置換、および配列番号4のアミノ酸602位におけるバリンのイソロイシンによる置換の任意の組み合わせを含む、(v)、(vi)、もしくは(vii)のアミノ酸配列;
(ix)特異的プライマー配列番号9および配列番号10を使用して、ヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅可能であるポリヌクレオチドによってコードされるGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(x)配列番号1もしくは配列番号3の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xi)配列番号2または配列番号4に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xii)配列番号6のアミノ酸配列;
(xiii)配列番号6のアミノ酸2〜591;
(xiv)GPCRが配列番号6のアミノ酸1〜591を含まない、配列番号6のアミノ酸2〜591;
(xv)配列番号5の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xvi)配列番号6に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xvii)配列番号8のアミノ酸配列;
(xviii)配列番号8のアミノ酸2〜594;
(xix)GPCRが配列番号8のアミノ酸1〜594を含まない、配列番号8のアミノ酸2〜594;
(xx)配列番号7の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(xxi)配列番号8に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;および
(xxii)配列番号2もしくは配列番号4を有する受容体の構成的に活性なバージョンであるGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
を含むGPCRまたはその改変体または生物学的に活性なフラグメントと該候補化合物を接触させる工程であって、ここで、該受容体はGタンパク質と共役している、工程;ならびに
(b)該GPCRの機能を阻害する該化合物の能力を決定する工程を包含し、該GPCRの機能を阻害する該化合物の能力は、該化合物が肥満またはそれに関連する状態のための医薬品であることを示す、方法。
【請求項6】
請求項5の方法の工程を含む、肥満またはそれに関連する状態のための医薬品として候補化合物を同定する方法であって、
(c)哺乳動物に工程(b)におけるGPCRの機能を阻害する化合物を投与する工程;および
(d)該化合物が、該哺乳動物の体重増加からの保護を付与するか否かを決定する工程をさらに包含し、ここで、該哺乳動物の体重増加からの保護を付与する該候補化合物の能力は、該候補化合物が肥満またはそれに関連する状態のための医薬品であることを示す、方法。
【請求項7】
前記哺乳動物が非ヒト哺乳動物である、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記GPCRが、配列番号2または配列番号4に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%の同一性を有するGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列を含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記GPCRが配列番号2または配列番号4のアミノ酸配列を含む、請求項5〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記肥満に関連する状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性動脈硬化症、冠性心疾患、および脳卒中からなる群より選択される、請求項5〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
二次メッセンジャーを検出する工程を包含する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記決定する工程が、メラニン保有細胞アッセイの使用を含むプロセス、または前記GPCRを含む膜へのGTPγSの結合の測定を含むプロセスによる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記決定する工程が、サイクリックAMP(cAMP)、サイクリックGMP(cGMP)、イノシトール1,4,5−三リン酸(IP)、ジアシルグリセロール(DAG)、MAPキナーゼ活性、MAPK/ERKキナーゼキナーゼ−1(MEKK1)活性、およびCa2+からなる群より選択される二次メッセンジャーのレベルの測定を含むプロセスによる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
cAMPのレベルが増加している、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記GPCRの逆作用薬を同定する工程を包含する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記逆作用薬を医薬品として製剤化する工程をさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記GPCRの拮抗薬を同定する工程を包含する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記拮抗薬を医薬品として製剤化する工程をさらに包含する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記GPCRの作用薬を同定する工程を包含する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記作用薬が部分作用薬である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記作用薬または部分作用薬を医薬品として製剤化する工程をさらに包含する、請求項19または請求項20に記載の方法。
【請求項22】
GPCRと前記候補化合物を接触させる工程が、該GPCRを含む真核生物宿主細胞または該GPCRを含むその膜と該候補化合物を接触させる工程を包含する、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記真核生物宿主細胞が哺乳動物宿主細胞である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記真核生物宿主細胞がメラニン保有細胞宿主細胞である、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記真核生物宿主細胞が酵母宿主細胞である、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法に従って同定可能である調節因子。
【請求項27】
哺乳動物GPR50の調節因子および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物。
【請求項28】
哺乳動物GPR50の調節因子および薬学的に受容可能なキャリアを混合する工程を包含する、薬学的組成物を調製する方法。
【請求項29】
哺乳動物の体重を減少させるため、該哺乳動物の脂肪過多症を減少させるため、または該哺乳動物の体脂肪率を減少させるための使用のための、哺乳動物GPR50の逆作用薬または拮抗薬。
【請求項30】
哺乳動物の肥満またはそれに関連する状態を予防または治療するための使用のための、哺乳動物GPR50の逆作用薬または拮抗薬。
【請求項31】
前記肥満に関連する状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性動脈硬化症、冠性心疾患、および脳卒中からなる群より選択される、請求項30に記載の逆作用薬または拮抗薬。
【請求項32】
前記哺乳動物GPR50がヒトGPR50である、請求項29〜31のいずれか一項に記載の逆作用薬または拮抗薬。
【請求項33】
哺乳動物の体重を増加させることによって改善される障害を予防または治療するための使用のための哺乳動物GPR50の作用薬または部分作用薬。
【請求項34】
前記体重を増加させることによって改善される障害が、悪液質、るいそう、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少、食欲不振、および過食症からなる群より選択される、請求項33に記載の作用薬または部分作用薬。
【請求項35】
前記哺乳動物GPR50がヒトGPR50である、請求項33または34に記載の作用薬または部分作用薬。
【請求項36】
哺乳動物の体重を減少させるため、該哺乳動物の脂肪過多症を減少させるため、または該哺乳動物の体脂肪率を減少させるための使用のための、哺乳動物GPR50の逆作用薬または拮抗薬および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物。
【請求項37】
哺乳動物の肥満またはそれに関連する状態を予防または治療するための使用のための、哺乳動物GPR50の逆作用薬または拮抗薬および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物。
【請求項38】
前記肥満に関連する状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性動脈硬化症、冠性心疾患、および脳卒中からなる群より選択される、請求項37に記載の薬学的組成物。
【請求項39】
前記哺乳動物GPR50がヒトGPR50である、請求項36〜38のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項40】
哺乳動物の体重を増加させることによって改善される障害を予防または治療するための使用のための哺乳動物GPR50の作用薬または部分作用薬および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物。
【請求項41】
前記体重を増加させることによって改善される障害が、悪液質、るいそう、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少、食欲不振、および過食症からなる群より選択される、請求項40に記載の薬学的組成物。
【請求項42】
前記哺乳動物GPR50がヒトGPR50である、請求項40または41に記載の薬学的組成物。
【請求項43】
体重を減少させるか、脂肪過多症を減少させるか、または体脂肪率を減少させる方法であって、該方法は、哺乳動物GPR50の逆作用薬もしくは拮抗薬、または該逆作用薬もしくは拮抗薬および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物の治療有効量を該減少を必要とする哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
【請求項44】
哺乳動物GPR50の逆作用薬もしくは拮抗薬、または該逆作用薬もしくは拮抗薬および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物の治療有効量を、予防または治療の必要がある哺乳動物に投与する工程を包含する、肥満またはそれに関連する状態を予防または治療する方法。
【請求項45】
前記肥満に関連する状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性動脈硬化症、冠性心疾患、および脳卒中からなる群より選択される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記哺乳動物がヒトである、請求項43〜45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
哺乳動物GPR50の作用薬もしくは部分作用薬、または該作用薬もしくは部分作用薬および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物の治療有効量を、予防または治療の必要がある哺乳動物に投与する工程を包含する、体重を増加させることによって改善される障害を予防または治療する方法。
【請求項48】
前記体重を増加させることによって改善される障害が、悪液質、るいそう、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少、食欲不振、および過食症からなる群より選択される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記哺乳動物がヒトである、請求項47または48に記載の方法。
【請求項50】
哺乳動物の体重を減少させるため、該哺乳動物の脂肪過多症を減少させるため、または該哺乳動物の体脂肪率を減少させるための医薬の製造における、哺乳動物GPR50の逆作用薬または拮抗薬の使用。
【請求項51】
哺乳動物の肥満またはそれに関連する状態を予防または治療するための医薬の製造における、哺乳動物GPR50の逆作用薬または拮抗薬の使用。
【請求項52】
前記肥満に関連する状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性動脈硬化症、冠性心疾患、および脳卒中からなる群より選択される、請求項51に記載の使用。
【請求項53】
前記哺乳動物GPR50がヒトGPR50である、請求項50〜52のいずれか一項に記載の使用。
【請求項54】
哺乳動物の体重を増加させることによって改善される障害を予防または治療するための医薬の製造における哺乳動物GPR50の作用薬または部分作用薬の使用。
【請求項55】
前記体重を増加させることによって改善される障害が、悪液質、るいそう、AIDS関連体重減少、癌関連体重減少、食欲不振、および過食症からなる群より選択される、請求項54に記載の使用。
【請求項56】
前記哺乳動物GPR50がヒトGPR50である、請求項54または55に記載の使用。
【請求項57】
GPCRまたはその改変体または生物学的に活性なフラグメントのリガンドとしての候補化合物を同定する方法であって、該GPCRは、
(a)配列番号2のアミノ酸配列;
(b)配列番号2のアミノ酸2〜617;
(c)該GPCRが配列番号2の1〜617のアミノ酸を含まない、配列番号2のアミノ酸2〜617;
(d)配列番号2が配列番号2のアミノ酸493位におけるセリンのアスパラギンによる置換、配列番号2のアミノ酸532位におけるスレオニンのアラニンによる置換、および配列番号2のアミノ酸606位におけるバリンのイソロイシンによる置換の任意の組み合わせを含む、(a)、(b)、もしくは(c)のアミノ酸配列;
(e)配列番号4のアミノ酸配列;
(f)配列番号4のアミノ酸2〜613;
(g)該GPCRが配列番号4のアミノ酸1〜613を含まない、配列番号4のアミノ酸2〜613;
(h)配列番号4が配列番号4のアミノ酸493位におけるアスパラギンのセリンによる置換、配列番号4のアミノ酸528位におけるアラニンのスレオニンによる置換、および配列番号4のアミノ酸602位におけるバリンのイソロイシンによる置換の任意の組み合わせを含む、(e)、(f)、もしくは(g)のアミノ酸配列;
(i)特異的プライマー配列番号9および配列番号10を使用して、ヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅可能であるポリヌクレオチドによってコードされるGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(j)配列番号1もしくは配列番号3の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(k)配列番号2または配列番号4に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(l)配列番号6のアミノ酸配列;
(m)配列番号6のアミノ酸2〜591;
(n)該GPCRが配列番号6のアミノ酸1〜591を含まない、配列番号6のアミノ酸2〜591;
(o)配列番号5の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(p)配列番号6に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(q)配列番号8のアミノ酸配列;
(r)配列番号8のアミノ酸2〜594;
(s)該GPCRが配列番号8のアミノ酸1〜594を含まない、配列番号8のアミノ酸2〜594;
(t)配列番号7の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(u)配列番号8に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;および
(v)配列番号2もしくは配列番号4を有する受容体の構成的に活性なバージョンであるGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、該方法は、
(a’)該候補化合物の存在下または非存在下で、該GPCRに対する任意に標識された既知リガンドと、該GPCRを接触させる工程;
(b’)該既知リガンドと該GPCRの間の複合体を検出する工程;および
(c’)該候補化合物の非存在下よりも、該候補化合物の存在下で、該複合体がより少なく形成されるか否かを決定する工程
を包含し、
ここで、該決定は、該候補化合物が該受容体のリガンドであることを示す、方法。
【請求項58】
前記GPCRが、配列番号2または配列番号4に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%の同一性を有するGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記GPCRが配列番号2または配列番号4のアミノ酸配列を含む、請求項57または請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記候補化合物が、肥満またはそれに関連する状態のリスクがあるか、または該肥満またはそれに関連する状態に向けて進行する哺乳動物を同定するための放射性イメージングにおいて有用である化合物としてスクリーニングされる、請求項57〜59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記哺乳動物がヒトである、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記候補化合物が、肥満またはそれに関連する状態を予防または治療するための化合物としてスクリーニングされる、請求項57〜59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記肥満に関連する状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性動脈硬化症、冠性心疾患、および脳卒中からなる群より選択される、請求項60または請求項62に記載の方法。
【請求項64】
内因性GPR50遺伝子の破壊を含むトランスジェニック非ヒト哺乳動物であって、該破壊がホモ接合性であり、該トランスジェニック非ヒト哺乳動物が機能的GPR50タンパク質の産生を欠き、野生型哺乳動物と比較して、高脂肪食によって誘導される体重増加の減少を示す、トランスジェニック非ヒト哺乳動物。
【請求項65】
哺乳動物の体重の調節因子として、または哺乳動物の脂肪過多症の調節因子として、または哺乳動物の体脂肪率の調節因子としての候補化合物を同定する方法であって、該方法は、
(a)請求項64に記載のトランスジェニック非ヒト哺乳動物を提供する工程;
(b)該トランスジェニック非ヒト哺乳動物に該候補化合物を投与する工程;および
(c)高脂肪食によって誘導される体重増加の減少が該候補化合物によって調節されるか否かを決定し、それによって、哺乳動物の体重の調節因子、または哺乳動物の脂肪過多症の調節因子、または哺乳動物の体脂肪率の調節因子としての該候補化合物を同定する工程、
を包含する、方法。
【請求項66】
哺乳動物の体重の調節因子として、または哺乳動物の脂肪過多症の調節因子として、または哺乳動物の体脂肪率の調節因子として、または肥満もしくはそれに関連する状態のための医薬品としての候補化合物をスクリーニングするためのGPCRまたはその改変体または生物学的に活性なフラグメントの使用であって、該GPCRは、
(a)配列番号2のアミノ酸配列;
(b)配列番号2のアミノ酸2〜617;
(c)該GPCRが配列番号2のアミノ酸1〜617を含まない、配列番号2のアミノ酸2〜617;
(d)配列番号2が配列番号2のアミノ酸493位におけるセリンのアスパラギンによる置換、配列番号2のアミノ酸532位におけるスレオニンのアラニンによる置換、および配列番号2のアミノ酸606位におけるバリンのイソロイシンによる置換の任意の組み合わせを含む、(a)、(b)、もしくは(c)のアミノ酸配列;
(e)配列番号4のアミノ酸配列;
(f)配列番号4のアミノ酸2〜613;
(g)該GPCRが配列番号4のアミノ酸1〜613を含まない、配列番号4のアミノ酸2〜613;
(h)配列番号4が配列番号4のアミノ酸493位におけるアスパラギンのセリンによる置換、配列番号4のアミノ酸528位におけるアラニンのスレオニンによる置換、および配列番号4のアミノ酸602位におけるバリンのイソロイシンによる置換の任意の組み合わせを含む、(e)、(f)、もしくは(g)のアミノ酸配列;
(i)特異的プライマー配列番号9および配列番号10を使用して、ヒトDNAサンプルに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅可能であるポリヌクレオチドによってコードされるGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(j)配列番号1もしくは配列番号3の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(k)配列番号2または配列番号4に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(l)配列番号6のアミノ酸配列;
(m)配列番号6のアミノ酸2〜591;
(n)該GPCRが配列番号6のアミノ酸1〜591を含まない、配列番号6のアミノ酸2〜591;
(o)配列番号5の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(p)配列番号6に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(q)配列番号8のアミノ酸配列;
(r)配列番号8のアミノ酸2〜594;
(s)該GPCRが配列番号8のアミノ酸1〜594を含まない、配列番号8のアミノ酸2〜594;
(t)配列番号7の相補体に対して高いストリンジェンシーでハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;
(u)配列番号8に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する、Gタンパク質共役受容体のアミノ酸配列;および
(v)配列番号2もしくは配列番号4を有する受容体の構成的に活性なバージョンであるGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、使用。
【請求項67】
前記GPCRが、配列番号2または配列番号4に対して少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%の同一性を有するGタンパク質共役受容体のアミノ酸配列を含む、請求項66に記載の使用。
【請求項68】
前記GPCRが配列番号2または配列番号4のアミノ酸配列を含む、請求項66または請求項67に記載の使用。
【請求項69】
前記肥満に関連する状態が、高血圧、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、2型糖尿病、異脂肪血症、アテローム性動脈硬化症、冠性心疾患、および脳卒中からなる群より選択される、請求項66〜68のいずれか一項に記載の使用。
【請求項70】
前記哺乳動物がヒトである、請求項66〜69のいずれか一項に記載の使用。
【請求項71】
細胞中のGPR50受容体の発現を減少させる薬剤として候補化合物を同定する方法であって、該方法は
(a)GPR50受容体を含む複数の細胞を、該候補化合物と接触させるか、または接触させない工程;
(b)該候補化合物と接触させた細胞中のGPR50受容体発現のレベル、および該候補化合物と接触させなかった細胞中のGPR50受容体発現のレベルを測定する工程;ならびに
(c)該候補化合物と接触させた細胞中のGPR50受容体発現のレベルを、該候補化合物と接触させなかった細胞中のGPR50受容体発現のレベルと比較する工程であって、該候補化合物と接触させなかった細胞中のGPR50受容体発現のレベルと比較した、該候補化合物と接触させた細胞中のGPR50受容体発現のレベルの減少は、該候補化合物が、細胞中のGPR50受容体の発現を減少させる薬剤であることを示す、工程
を包含する、方法。
【請求項72】
前記候補化合物が、肥満またはそれに関連する状態を予防または治療するための化合物としてスクリーニングされる、請求項71に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図7C】
image rotate


【公表番号】特表2009−519007(P2009−519007A)
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540208(P2008−540208)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/043761
【国際公開番号】WO2007/058930
【国際公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(500478097)アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (97)
【Fターム(参考)】