説明

育毛剤導入装置及び育毛剤導入方法

【課題】育毛剤の頭皮への導入効果に優れ、育毛剤の種類を問わず、育毛剤を頭皮から毛穴の奥まで十分に浸透させることができる育毛剤導入装置及び育毛剤導入方法を提供すること。
【解決手段】本発明の育毛剤導入装置1は、電気パルスを発生可能なパルス印加部と、かかるパルス印加部と電気的に接続され、当該パルス印加部が発生する電気パルスを使用者の頭皮に印加するための電極41を備え、電気穿孔法を用いて育毛剤を頭皮から導入するようにするので、育毛剤の種類を問わず、育毛剤を頭皮から毛穴の奥まで育毛剤を十分に浸透させることができる。また、装置1を構成する電極41を棒状として、ブラシ形状の電極本体4の先端部40に複数本櫛歯状に形成されるようにすれば、使用者が髪を梳かす感覚で電極41を頭皮に接触させて育毛剤を導入することができるので、装置の操作性がよく、育毛剤の頭皮からの導入を簡便に実施することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、育毛剤導入装置及び育毛剤導入方法に関する。さらに詳しくは、電気穿孔法(エレクトロポレーション法)を用いて頭皮から育毛剤を導入し、頭皮の育毛を促進する育毛剤導入装置及び育毛剤導入方法に関する。
【背景技術】
【0002】
頭部における育毛を促進するための処置として、各種の育毛剤が提案されている。育毛剤は、栄養補給剤、血管拡張剤、ホルモン剤等により毛根を活性化するもので、これらの有効成分が溶剤で調整されて薬液として使用されている。従来、かかる育毛剤ないし薬液(以下、総称して「育毛剤」とする。)を頭皮に適用する場合にあっては、洗髪がなされ毛穴までよく洗浄した頭皮に、使用者が自ら育毛剤を塗布した後、指先で頭皮を揉んだり、あるいは頭皮を軽く叩く等して、育毛剤が毛穴に浸透するようにしている。
【0003】
一方、育毛剤の塗布等における使用者への負担を軽減して、頭皮に育毛剤を効率よく塗布するための手段として、育毛剤を頭皮に塗布する装置が提供されている。かかる装置としては、例えば、頭皮に育毛剤を噴射する手段を備えた育毛剤塗布装置が提供されている(例えば、特許文献1または特許文献2を参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平11−19221号公報([請求項2]、[図1])
【特許文献2】特開2001−238722号公報([請求項1])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記したように、一般に、育毛剤を頭皮に浸透させるためには、指先で頭皮を揉む等の操作が行われるが、育毛剤の頭皮への導入効果は必ずしも満足のいくものではなかった。特に、例えばケラチノサイト増殖因子(FGF−7)等の育毛剤は頭皮に良好に浸透しないという問題があった。
【0006】
本発明は、前記の課題に鑑みてなされたものであり、育毛剤の頭皮への導入効果に優れ、育毛剤の種類を問わず、育毛剤を頭皮から毛穴の奥まで十分に浸透させることができる育毛剤導入装置及び育毛剤導入方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、本発明の請求項1に係る育毛剤導入装置は、育毛剤を頭皮から導入する育毛剤導入装置であって、電気パルスを発生可能なパルス印加部と、前記パルス印加部と電気的に接続され、当該パルス印加部が発生する電気パルスを使用者の頭皮に印加するための電極とを備え、電気穿孔法を用いて育毛剤を頭皮から導入することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項2に係る育毛剤導入装置は、前記した請求項1において、前記電極が棒状であり、ブラシ形状の電極本体の先端部に複数本櫛歯状に形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項3に係る育毛剤導入装置は、前記した請求項2において、前記電極本体の先端部に複数本櫛歯状に形成されている電極の長さが、平面視で内側に行くに従い短くなっていることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項4に係る育毛剤導入装置は、前記した請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、前記電極が印加する前記電気パルスが、加電部と休止部を有するバーストであることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項5に係る育毛剤導入装置は、前記した請求項4において、前記バーストの前記加電部の波形が、電圧が曲線状に上昇する立ち上がり部と、電圧が曲線状に下降する立ち下がり部を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項6に係る育毛剤導入方法は、育毛剤を頭皮から導入する育毛剤導入方法であって、育毛剤を頭皮に塗布し、ブラシ形状の電極本体の先端部に複数本櫛歯状に形成されている棒状の電極から、加電部と休止部を有するバーストの電気パルスを印加して、電気穿孔法を用いて育毛剤を頭皮から導入することを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項7に係る育毛剤導入方法は、前記した請求項6において、前記育毛剤が、ケラチノサイト増殖因子(FGF−7)であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の請求項1に係る育毛剤導入装置は、電気パルスを発生可能なパルス印加部と、前記パルス印加部と電気的に接続され、当該パルス印加部が発生する電気パルスを使用者の頭皮に印加するための電極とを備え、電気穿孔法を用いて育毛剤を頭皮から導入するようにしている。よって、育毛剤の導入経路の形成及び当該経路の維持、及び導入した育毛剤の電気泳動が効率よく実施されることとなり、育毛剤が頭皮から効率よく導入されることになる。本発明は、電気穿孔法を用いることにより、育毛剤の種類を問わず、育毛剤を頭皮から毛穴の奥まで十分に浸透させることができ、毛根に育毛剤を効率よく供給し、育毛剤の効能を最大限に発揮させることが可能となり、毛根の活性化を促進する育毛剤導入装置となる。
【0015】
本発明の請求項2に係る育毛剤導入装置は、装置を構成する棒状の電極がブラシ形状の電極本体の先端部に複数本櫛歯状に形成されているので、使用者が髪を梳かす感覚で電極を頭皮に接触させて育毛剤を導入することができ、装置の操作性がよく、育毛剤の頭皮からの導入を簡便に実施することができる育毛剤導入装置となる。
【0016】
本発明の請求項3に係る育毛剤導入装置は、電極本体の先端部に複数本櫛歯状に形成されている電極の長さが、平面視で内側に行くに従い短くなるようにしているので、電極が頭皮に対して密着しやすくなり、頭皮に対する電気パルスの印加がスムースに行われることになるため、頭皮に対する育毛剤の導入を効率よく実施することができる育毛剤導入装置となる。
【0017】
本発明の請求項4に係る育毛剤導入装置は、電極から印加される電気パルスを、加電部と休止部を有するバーストとしているので、電気パルスが安定して電極から発生し頭皮に印加され、頭皮からの育毛剤の導入がより効率的に実施される育毛剤導入装置となる。
【0018】
本発明の請求項5に係る育毛剤導入装置は、電気パルスのバーストの加電部の波形について、電圧の立ち上がり及び立ち下がりを曲線状としたので、電気パルスが頭皮に対して緩やかにはたらき、頭皮への刺激を抑制することができ、加えて、電圧の立ち上がり及び立ち下がりを曲線状としたので、電圧の印加が継続的に行われることになり、育毛剤が頭皮から安全かつ確実に導入することができる育毛剤導入装置となる。
【0019】
本発明の請求項6に係る育毛剤導入方法は、育毛剤を頭皮に塗布し、ブラシ形状の電極本体の先端部に複数本櫛歯状に形成されている棒状の電極から、加電部と休止部を有するバーストの電気パルスを印加して、電気穿孔法を用いて育毛剤を頭皮から導入するようにしているので、育毛剤が頭皮から効率よく導入され、育毛剤の種類を問わず、育毛剤を頭皮から毛穴の奥まで十分に浸透させて、毛根に効率よく供給することができる。これにより、育毛剤の効能を最大限に発揮させて毛根の活性化を促進することができる育毛剤導入手段を提供可能とする。
【0020】
本発明の請求項7に係る育毛剤導入方法は、前記した請求項6に係る育毛剤導入方法において、育毛剤としてケラチノサイト増殖因子(FGF−7)を選択しているので、前記した効果を好適に享受することに加え、従来の方法では頭皮からの導入が困難であったケラチノサイト増殖因子の効能を当該頭皮に最大限に発揮させる育毛剤導入手段を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。
【0022】
(1)育毛剤導入装置1の構成:
図1は本実施形態(第1実施形態)に係る育毛剤導入装置1を上方前面側から見た斜視図を示す。本実施形態に係る育毛剤導入装置1は、電気穿孔法を用いて育毛剤(養毛剤、発毛剤、及びそれらを含有する薬液も含む。)を頭皮から導入するものであり、具体的には、図1に示すように、装置本体2と、装置本体2に内蔵され、電気パルスを発生可能な図示しないパルス印加部3(後記)と、パルス印加部3と電気的に接続されて、当該パルス印加部3が発生する電気パルスが印加される電極41を基本構成として備えている。なお、図1には、電極41を先端部40に備えたブラシ状の電極本体4を載置、固定する置き台23を載せている。
【0023】
本実施形態に係る育毛剤導入装置1を構成する装置本体2は、前面にパネル状の操作部22を配設した平面略矩形状の筐体である外装ケース21と、内部に図示しないパルス印加部3を配設する。操作部22は、装置本体2の内部に配設されるパルス印加部3と電気的に接続され、本実施形態にあっては、例えば、パルス発生の時間、パルスの電圧レベル、パルス発生のオン/オフ(ON/OFF)、電圧レベル、ブラシ状の電極本体4に内蔵される電気モータ42(後記)による振動レベル、パルス発生の開始/停止等を調整することを可能とする。
【0024】
装置本体2の操作部22の下方には、電極用のジャック26が配設されている。電極用のジャック26は、電極本体4から延びる接続コード43の先端に設けられた電極プラグ431を挿入することにより、装置本体2に内蔵される図示しないパルス印加部3と電気的に接続されることになる。なお、装置本体2の背面には、主電源のオン/オフ(ON/OFF)を行う図示しない主電源スイッチが配設される。また、本実施形態の育毛剤導入装置1は、装置本体2から延びる図示しない電源コードの一端に設けられた電源プラグを図示しないコンセントに挿入することにより、電源が供給されることになる。
【0025】
(2)電極本体4の構成:
図2は、育毛剤導入装置1を構成する電極本体4の側面図、図3は図2の断面図、をそれぞれ示す。図2及び図3に示すように、本実施形態の電極本体4はその形状をブラシ状に形成されており、電極41が櫛歯状に配設される先端部40と、使用時に使用者に握られる部分となる胴部44とから構成される。
【0026】
電極41が配設される先端部40は、電極本体4の胴部44とゴム製の周形状のクッション部45を介して連接・一体化されている。また、先端部40は胴部44に対して可動できるようになっているので、電極41が配設された先端部40が頭部の形状に合わせて上下左右に動くことが可能となり、頭皮に対する電気パルスの印加がスムースに行われることになる。
【0027】
また、図4Aは電極本体4の先端部40を示した斜視図、図4Bは電極41の配置を示す電極本体4の先端部40を示した平面図、図5は電極41周辺の部分拡大図、をそれぞれ示す(なお、図2、図3及び図4Aでは、電極41等の数が多いので、全ての電極41等に符号41、411及び462を付していない。)。ブラシ状の電極本体4の櫛歯に相当する電極41は、図4A等に示すように、櫛歯形状の絶縁部462の先端から電極41の電極先端部411が露出するようにして、9本の電極41が電極本体4の先端部40に立設されている。図5に示すように、電極41は電極先端部411と電極胴部412からなる、断面視で略T字型の棒状の部材であり、また、電極本体4の先端部40を構成する合成樹脂からなる櫛歯部46は、台座461と、当該台座461に立設され、電極胴部412を挿入する筒状の絶縁部462からなる部材である。本実施形態にあっては、電極本体4の先端部40において、電極41の電極胴部412を櫛歯形状に形成された櫛歯部46の絶縁部462に挿入するようにする一方、電極先端部411を絶縁部462により露出させるようにして、頭皮に接触可能とされている。このように電極41について電極先端部411のみを露出させ、電極胴部412を絶縁部462により絶縁状態とすることにより、隣接する電極41の干渉を防止することができる。
【0028】
電極41は、そのうちのいずれかをホット電極(素子)及びグランド電極(導子)として構成されており、例えば、図4Bにおいて内部に斜線を付けた電極41をホット電極、それ以外の電極41をグランド電極としてもよい。かかるホット電極とグランド電極が、あらかじめ育毛剤が塗布された頭皮に接触することにより、頭皮に電気パルスが印加されて電気穿孔が実施されることになる。また、ホット電極から延びる図示しない導線、及びグランド電極から延びる図示しない導線は、後記するパルス印加部3と電気的に接続されている。
【0029】
図4Bに示す本実施形態の電極41は、平面視で中央に配設される1本の電極41(図4Bで二重丸で示した電極41)と、その周囲に配設される8本の電極41(図4Bで二重丸で示した電極41以外の電極)からなるが、平面視で内側(中央)に配設される電極41の長さが、その周囲に配設される電極41の長さよりも短くなるように形成されている。このように、電極41の長さが内側(中央)に行くに従い長さが短くなることにより、電極41(電極先端部411)が頭皮に対して密着しやすくなるため、頭皮に対する電気パルスの印加がスムースに行われることになる。かかる電極41の長さの差は、例えば、0.5〜1.5mm程度とすることが好ましく、0.5〜1.0mm程度とすることが特に好ましい。
【0030】
電極41の間隔は、電極本体4のサイズ、負荷すべき電場の強さ、電圧の高さ、及び使用者への負担などを考慮して決定すればよい。かかる間隔は、広すぎると電極41として機能することができない場合がある一方、狭すぎると電極41同士が干渉する場合があるので、概ね7〜15mm程度とすることが好ましい。また、電極41の外径は、例えば3〜10mm程度、電極41の外部に表れる長さは、例えば3〜10mm程度とすることが好ましい。
【0031】
電極41を構成する材料としては、従来公知の金属、カーボン、セラミックス等の無機材料を使用することができるが、電極41を構成する材料としてイオン化を起こしやすい無機材料(例えば、銀等)を使用すると、接触する頭皮にpHの変化をきたし、副作用を引き起こす場合があるため、電極41を構成する材料としては、イオン化を起こしにくい材料を使用することが好ましい。具体的には、ステンレス、白金(プラチナ)等を使用することが好ましく、ステンレスを使用することが特に好ましい。
【0032】
なお、本実施形態の育毛剤導入装置1を構成する電極本体4は、前記した図3に示すように電気モータ42を内蔵している。電気モータ42の回転軸421は偏心素子422と連接されることで偏心運動が実施できるようになっている。そして、電気モータ42の偏心運動が電極本体4の先端部40に伝わり、当該先端部40における電極41の周辺が振動する構成となっている。物理的な振動は、頭皮に対してマッサージ効果ないしリラクリゼーション効果を付与し、電極41から電気パルスを発生させる電気穿孔と電気モータ42による物理的な振動を併用することにより、頭皮からの育毛剤の吸収効果をさらに増大させることができる。電気モータ42の周波数(振動数)は、例えば、100〜200Hz程度とすることが好ましい。
【0033】
(3)パルス印加部3の構成:
図6はパルス印加部3の回路の一例を示した概略図、図7は、育毛剤導入装置1を構成するパルス印加部3のシステムに係るブロック図、をそれぞれ示す。なお、図6については、電気モータ42に関する部分の回路は省略するとともに、主要な部分または部材にのみ符号を付して説明する。
【0034】
図6及び図7に示すように、本実施形態のパルス印加部3を構成する変圧部31は、矩形パルスを入力する第1の一次巻線311a及び第2の一次巻線311bと、電気パルスを発生する二次巻線311c、からなるトランス311を有する。第1の一次巻線311a及び第2の一次巻線311bは、ともに接続されるトランジスタ313(第1トランジスタ313a及び第2トランジスタ313b)によって駆動され、本実施形態にあっては、第1の一次巻線311aと第2の一次巻線311bに流れる電流は、図6に示すように逆方向(第1の一次巻線311aは実線矢印の方向、第2の一次巻線311bは点線矢印の方向。)となり、出力の極性も逆となる。また、二次巻線311cは、抵抗314、コンデンサ315、ダイオード316を介して電極41に電気パルスを印加する。なお、電源32から供給される電圧は、増幅部33に配設されるオペアンプ331により増幅される。
【0035】
図8は、第1の一次巻線311aに入力される矩形波パルス列の一例を示した概略図である。また、図9は、第2の一次巻線311bに入力される矩形波パルス列の一例を示した概略図である。図8及び図9に示すように、本実施形態のパルス印加部3にあっては、第1の一次巻線311aに入力される矩形波パルス列と、第2の一次巻線311bに入力される矩形波パルス列は、位相が若干異なるようにしている。また、前記したように、第1の一次巻線311aは第1トランジスタ313a、第2の一次巻線311bは第2トランジスタ313bによって駆動されるが、当該トランジスタ313(313a,313b)はオン/オフで切り換えられるため、第1の一次巻線311a及び第2の一次巻線311bに入力された矩形波パルス列に対応して、二次巻線311cから発生される電気パルスは、図10に示すように、正、負が連続する矩形波となり、また、二次巻線311cから発生され、電極41から頭皮に印加される電気パルスは、図11及び図12に示すように、抵抗341とコンデンサ342に当該矩形波を入力して形成されたバースト(バースト波)として頭皮に対して印加されることになる。
【0036】
図10は、トランス311(二次巻線311c)から発生される個々の電気パルスの一例を示した概略図である。また、図11は、二次巻線311cから発生され、電極41に印加される電気パルスのバーストの一例を示した概略図であり、図12は、図11の部分拡大図をそれぞれ示す。前記したように、本実施形態にあっては、トランス311(二次巻線311c)から発生される電気パルスは、正、負が連続する矩形波となる。
【0037】
電極41から印加される電気パルスとなる電気パルスのバーストは、図11及び図12に示すように、図10に示す個々の電気パルスが、例えば20〜40周期分集まった集合体からなる加電部PON(オン部)と、休止部POFF(オフ部)を有する。また、かかるバーストの加電部PONの波形は、電圧が曲線状に上昇する立ち上がり部Pと、電圧が曲線状に下降する立ち下がり部Pを有している。電圧の立ち上がり及び立ち下がりを曲線状にすることにより、電気パルスが頭皮に対して緩やかにはたらき、頭皮への刺激を抑制することができる。また、電圧の立ち上がり及び立ち下がりを曲線状にすることで、電圧の印加が継続的に行われることになり、育毛剤の導入経路の形成及び当該経路の維持、及び導入した育毛剤の電気泳動が効率よく実施され、育毛剤の導入効果も良好となる。なお、図11及び図12にあっては、立ち上がり部Pは、砲台状の曲線を描くようにして曲線状に上昇し、立ち下がり部Pは、立ち上がり部Pを180°回転した、いわゆる指数関数的減数曲線を描いて曲線状に下降する態様を示している。
【0038】
また、図11及び図12に示すように、本実施形態におけるバーストの加電部PONの波形は、立ち上がり部Pと立ち下がり部Pとの間に、電圧が一定となる安定部Pを有する態様を示している。電圧が曲線状で上昇する立ち上がり部Pと電圧が曲線状で下降する立ち下がり部Pの間に、電圧が一定となる安定部Pを設けることにより、電圧の印加がより継続的に行われることになり、育毛剤の導入が効率的に実施されることになる。
【0039】
図10ないし図12に示した電気パルス個々の1周期Tは、0.1〜1.0ms(周波数として1〜10kHz)程度とすることが好ましい。また、バーストの1周期Tは、10〜50ms(周波数として0.02〜0.1kHz)程度とすることが好ましい。
【0040】
図11及び図12における電気パルスのバーストにあっては、バーストにおける加電時間TONを9〜39msとすることが好ましく、休止時間TOFFを1〜11msとすることが好ましい。また、加電部PONに安定部Pを設ける場合にあっては、電圧が曲線状に上昇する立ち上がり部Pを3〜13ms、安定部Pを3〜13ms、電圧が曲線状に下降する立ち下がり部Pを3〜13ms程度とすればよい。なお、図11及び図12は、電気パルス個々の1周期Tを0.5ms(2kHz)、バーストの1周期Tを20ms(0.05kHz(50Hz))、加電時間TONを15ms、休止時間TOFFを5ms、加電部PONのうち、立ち上がり部P、安定部P及び立ち下がり部Pをそれぞれ5msとした態様を示している。
【0041】
電気パルスのバーストの形状は、図6及び図7に示す波形形成部34に配設される抵抗341及びコンデンサ342により決定される。抵抗341の抵抗値Rは、例えば、R=10k〜1MΩとすることが好ましく、また、コンデンサ342の容量値Cは、例えば、C=1〜100nFとすることが好ましい。そして、抵抗341の抵抗値R及びコンデンサ342の容量Cの積(R・C)との関係として、R・C=0.0005〜0.002程度とすればよい。
【0042】
なお、図11及び図12は、抵抗341の抵抗値Rが100kΩ、コンデンサ342の容量Cが10nFの場合におけるバーストの形状を示しており、前記の場合よりコンデンサ342の容量値が大きければ、バーストの立ち上がり部P及び立ち下がり部Pは図11等より緩やかになり、コンデンサ342の容量値が小さければ、バーストの立ち上がり部P及び立ち下がり部Pは図11等より鋭くなる。同様に、前記の場合より抵抗341の抵抗値が大きければ、バーストの立ち上がり部P及び立ち下がり部Pは図11等より緩やかになり、抵抗341の抵抗値が小さければ、バーストの立ち上がり部P及び立ち下がり部Pは図11等より鋭くなる。
【0043】
また、電極41から頭皮に対して印加される、電気穿孔法を適用するための電気パルスの電圧(パルス電圧)は、使用者への刺激や負担を考慮して決定すればよく、0.1〜50Vの範囲であればよく、5〜35Vであることが好ましい。パルス電圧がかかる範囲であれば、頭皮に対する刺激や負担も少なく、電気穿孔法を用いた頭皮への育毛剤の導入がより安全に実施される。
【0044】
なお、電気パルスの電圧は、電源32から供給される電圧に対して増幅部33で増幅されることになるが、電圧が高すぎる状態の電気パルスとして頭皮に印加されることとなり、頭皮に対する刺激が高くなるため、電圧を調整した状態で、頭皮に印加することが好ましい。本実施形態の育毛剤導入装置1にあっては、電圧は制御部35で、前記した0.1〜50V(好ましくは5〜35V)程度に調整される。かかる制御部35は、図示しないマイクロコンピュータ等の制御手段を備え、増幅部33で増幅された電圧について、あらかじめ入力されたプログラム等に従い、電圧の大きさを調整する。また、制御部35は、前記した操作部22とも電気的に接続され、使用者が操作部22から入力した情報を、電気的に接続された各部へ伝達する。
【0045】
(4)育毛剤導入装置1を使用した電気穿孔法による育毛剤導入方法:
図13は、本実施形態の育毛剤導入装置1を用いた場合における頭皮6への育毛剤7の導入メカニズムを示した説明図である。図13に示すように、頭皮6に育毛剤7を塗布した状態で、電極本体4の先端部40に配設される電極41を頭皮6に接触させて、当該頭皮6に前記した図11及び図12に示した電気パルスを印加することで、育毛剤7の透過経路(細胞隙間)61を真皮62に対して形成することができ、毛根63に対して育毛剤7を供給できる。そのため、電気穿孔法を用いた本実施形態の育毛剤導入装置1を用いることにより、通常では頭皮6に対して導入することが難しい親水性の分子や、例えば、分子量が300000ないしはそれ以上の高分子等を真皮62(真皮細胞)まで効率よく導入することが可能となる。
【0046】
本発明の育毛剤導入装置1で使用できる育毛剤7としては、特に制限はないが、従来公知の育毛剤、例えば、ケラチノサイト増殖因子(FGF−7)等の従来公知の育毛剤を使用することができる。本発明の育毛剤導入装置1を使用した育毛剤導入方法によれば、ケラチノサイト増殖因子(FGF−7)等といった、従来の方法では頭皮6からの導入が困難であった種類の育毛剤についても問題なく導入することができ、かかる育毛剤7を頭皮6から毛穴の奥まで十分に浸透させることにより、毛根63に育毛剤7を供給することができる。
【0047】
本実施形態に係る育毛剤導入装置1を用いて実施される育毛剤7の導入方法(育毛剤導入方法)の一例を説明する。まず、電極プラグ431を電極用のジャック26に挿入し、主電源スイッチ(図示しない)を入れ、パルス発生モードをオンとした後、パルス発生の時間、電極本体4に内蔵される電気モータ42による振動レベル等の設定調整を行う。
【0048】
次に、例えばケラチノサイト増殖因子(FGF−7)等の所望の育毛剤7を、好ましくは洗髪がなされ毛穴までよく洗浄した頭皮6(図13参照)に塗布した後、ブラシ状の電極本体4を持ち、先端部40に配設される電極41を頭皮6に当てて電気パルスの印加を開始する。電極41が頭皮6に接触すると、電極41から頭皮6に対して、図10に示す個々の波形、並びに図11及び図12に示すバーストからなる電気パルスが印加され、頭皮6に育毛剤7の透過経路61が形成されることになり、頭皮6から育毛剤7が電気穿孔法により効率よく導入されていくことになる。なお、頭皮6に対して電気パルスを印加する時間は、適用される頭皮6の状態、適用する育毛剤7の種類や量等に応じて適宜決定することができるが、1回当たり概ね5〜10分程度としておけばよい。
【0049】
(5)本実施形態の効果:
以上説明した第1実施形態に係る育毛剤導入装置1は、電気穿孔法を用いて育毛剤を頭皮から導入する育毛剤導入手段として、育毛剤が頭皮から効率よく導入され、育毛剤の導入経路の形成及び当該経路の維持、及び導入した育毛剤の電気泳動が効率よく実施される。よって、育毛剤の種類を問わず、育毛剤を頭皮から毛穴の奥まで十分に浸透させることができ、毛根に対して育毛剤を効率よく供給し、育毛剤の効能を最大限に発揮させて毛根の活性化を促進することができる育毛促進手段として、美容分野(理容分野含む。)、医療分野等で広く使用することができる。
【0050】
加えて、本実施形態の育毛剤導入装置1は、装置1を構成する棒状の電極41がブラシ形状の電極本体4の先端部40に複数本櫛歯状に形成されているので、使用者が髪を梳かす感覚で電極41を頭皮に接触させて育毛剤を導入することができるので、装置1の操作性がよく、育毛剤の頭皮からの導入を簡便に実施することができる育毛剤導入装置1となる。
【0051】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について図面を用いて説明する。
前記した第1実施形態の育毛剤導入装置1にあっては、図2等に示すように、電極本体4の先端部40に配設される電極41が9本からなる態様を示したが、電極41の数はこれには限定されず、例えば、図14、図15A及び図15Bに示すような構成を採用してもよい。
なお、以下の説明では、既に前記した実施形態において説明した部分又は部材と同様な
部材等については、同一符号を付して、その説明を省略する
【0052】
(6)電極41の構成:
図14は、本実施形態に係る育毛剤導入装置1を構成する電極41の他の態様を示した側面図であり、図15Aは、本実施形態に係る育毛剤導入装置1を構成する電極本体4の先端部40を示した斜視図、図15Bは電極41の配置を示す電極本体4の先端部40を示した平面図、をそれぞれ示す(なお、図14、図15A及び図15Bでは、電極41等の数が多いので、全ての電極41等に符号41、411及び462を付していない。)。本実施形態に係る育毛剤導入装置1を構成する電極41は、平面視で中央に配設される4本の電極41と、その周囲に配設される8本の電極41と、その周囲に配設される16本の電極41の計28本の電極からなり、図2等に示した第1実施形態の育毛剤導入装置1を構成する電極41と比較して、電極41の数が多いので、頭皮6と接触する部分も多くなる。よって、育毛剤を導入できる有効面積が広くなるので、導入効率を向上させることができる。なお、図14等は、電極本体4の胴部44と先端部40を構成する櫛歯部46が隣接して一体化されている態様を示しているが、第1実施形態と同様、胴部44と櫛歯部46の間にクッション部45を介在させるようにしてもよい。
【0053】
また、本実施形態においても、電極41は、そのうちのいずれかをホット電極(素子)及びグランド電極(導子)として構成され、例えば、図15Bにおいて内部に斜線を付けた電極41をホット電極、それ以外の電極41をグランド電極としてもよい。かかるホット電極とグランド電極が、あらかじめ育毛剤が塗布された頭皮に接触することにより、頭皮に電気パルスが印加されて電気穿孔が実施されることになる。
【0054】
本実施形態に係る育毛剤導入装置1を構成する電極は、前記したように、平面視で中央に配設される4本の電極41(図15Bで二重丸で示した電極41)と、その周囲に配設される8本の電極41(図15Bで内部に斜線を付けた電極41)と、その周囲に配設される16本の電極41(図15Bで二重丸で示した電極41及び内部に斜線を付けた電極41以外の電極41)とからなるが、電極41の長さは、16本の電極41が一番長く、以下、長さは8本の電極41、4本の電極41の順となり、平面視で中央(内側)に配設される4本の電極41が一番短い。このように、中央(内側)に行くに従い電極41の長さが短くなるので、電極41(電極先端部411)が頭皮に対して密着しやすくなり、かつ、第1実施形態と比較して電極41の数が多いため、頭皮に対する電気パルスの印加がよりスムースに行われることになる。
【0055】
(7)本実施形態の効果:
以上説明した第2実施形態に係る育毛剤導入装置1は、前記した第1実施形態の奏する効果を享受するとともに、第1実施形態に係る育毛剤導入装置1と比較して、電極41の数が多いので、頭皮6と接触する部分が多く、育毛剤を導入できる有効面積が広くなり、導入効率をさらに向上させることができる。
【0056】
(8)実施形態の変形:
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記し
た実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を備え、目的及び効果を達成できる
範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。ま
た、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達
成できる範囲内において、他の構造や形状等としても問題はない。本発明は前記した各実
施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良は、本
発明に含まれるものである。
【0057】
例えば、前記した第1実施形態では、頭皮6と接触する電極41に印加される電気パルスを加電部PONと休止部POFFを有するバーストとして、かかるバーストの加電部PONの波形について、図11等に示すように、電圧の立ち上がり及び立ち下がりを曲線状にしている態様を示したが、電圧の立ち上がり等は曲線状には限定されない。図16は、電気パルスのバーストの他の例を示した概略図であるが、図16に示すように、立ち上がり等を直線状にしても問題はない。
【0058】
前記した実施形態では、育毛剤導入装置1を構成する電極本体4の先端部40に配設される電極41が9本(第1実施形態)または28本(第2実施形態)からなる態様を示したが、電極41の数はこれらには限定されず、電極本体4や電極41のサイズ等に応じて、例えば、2本以上として、3〜200本の範囲内で適宜選択することが好ましく、7〜40本の範囲内で適宜選択することが特に好ましい。また、電極41が配設される電極本体4の先端部40の形状も、前記した実施形態は図4A及び図4Bや図15A及び図15B等に示すように、平面視で円形状の態様を示したが、これには限定されず、矩形状、正方形状、多角形状等任意の形状とすることができる。
【0059】
前記した実施形態では、トランス311(二次巻線311c)から発生される個々の電気パルスの波形の一例として、図10に示す矩形波を例に挙げたが、トランス311から発生される電気パルスの波形はこれには限定されず、例えば、立ち上がりが正、立ち下がりが負となる指数曲線型の電気パルスを採用してもよい。また、電気パルスは、バーストとしなくてもよい。
その他、本発明の実施における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、美容分野(理容分野含む。)、医療分野等で頭皮から育毛剤を導入して、育毛、発毛を促進するために適用される育毛促進手段として有利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1実施形態に係る育毛剤導入装置を示した斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る育毛剤導入装置を構成する電極本体を示した側面図である。
【図3】図2の断面図である。
【図4A】第1実施形態に係る育毛剤導入装置を構成する電極本体の先端部を示した斜視図である。
【図4B】第1実施形態に係る育毛剤導入装置を構成する電極本体の先端部を示した平面図である。
【図5】電極周辺の部分拡大図である。
【図6】育毛剤導入装置に係るパルス印加部の回路の一例を示した概略図である。
【図7】育毛剤導入装置に係るパルス印加部のブロック図である。
【図8】第1の一次巻線に入力される矩形波パルス列の一例を示した概略図である。
【図9】第2の一次巻線に入力される矩形波パルス列の一例を示した概略図である。
【図10】トランス(二次巻線)から発生される電気パルスの一例を示した概略図である。
【図11】電気パルスのバーストの一例を示した概略図である。
【図12】図11の部分拡大図である。
【図13】本実施形態の育毛剤導入装置を用いた場合における頭皮への育毛剤の導入メカニズムを示した説明図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る育毛剤導入装置を構成する電極本体を示した側面図である。
【図15A】第2実施形態に係る育毛剤導入装置を構成する電極本体の先端部を示した斜視図である。
【図15B】第2実施形態に係る育毛剤導入装置を構成する電極本体の先端部を示した平面図である。
【図16】電気パルスのバーストの他の例を示した概略図である。
【符号の説明】
【0062】
1 育毛剤導入装置
2 装置本体
21 外装ケース
22 操作部
23 置き台
26 電極用のジャック
3 パルス印加部
31 変圧部
311 トランス
311a 第1の一次巻線
311b 第2の一次巻線
311c 二次巻線
313a 第1トランジスタ
313b 第2トランジスタ
314 抵抗
315 コンデンサ
316 ダイオード
32 電源
33 増幅部
331 オペアンプ
34 波形形成部
341 抵抗
342 コンデンサ
35 制御部
4 電極本体
40 電極本体の先端部
41 電極
411 電極先端部
412 電極胴部
42 電気モータ
421 回転軸
422 偏心素子
43 接続コード
431 電極プラグ
44 電極本体の胴部
45 クッション部
46 櫛歯部
461 台座
462 絶縁部
6 頭皮
61 透過経路
62 真皮
63 毛根
7 育毛剤
ON 加電部
OFF 休止部
立ち上がり部
安定部
立ち下がり部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
育毛剤を頭皮から導入する育毛剤導入装置であって、
電気パルスを発生可能なパルス印加部と、前記パルス印加部と電気的に接続され、当該パルス印加部が発生する電気パルスを使用者の頭皮に印加するための電極とを備え、電気穿孔法を用いて育毛剤を頭皮から導入することを特徴とする育毛剤導入装置。
【請求項2】
前記電極が棒状であり、ブラシ形状の電極本体の先端部に複数本櫛歯状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の育毛剤導入装置。
【請求項3】
前記電極本体の先端部に複数本櫛歯状に形成されている電極の長さが、平面視で内側に行くに従い短くなっていることを特徴とする請求項2に記載の育毛剤導入装置。
【請求項4】
前記電極が印加する前記電気パルスが、加電部と休止部を有するバーストであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の育毛剤導入装置。
【請求項5】
前記バーストの前記加電部の波形が、電圧が曲線状に上昇する立ち上がり部と、電圧が曲線状に下降する立ち下がり部を有することを特徴とする請求項4に記載の育毛剤導入装置。
【請求項6】
育毛剤を頭皮から導入する育毛剤導入方法であって、
育毛剤を頭皮に塗布し、ブラシ形状の電極本体の先端部に複数本櫛歯状に形成されている棒状の電極から、加電部と休止部を有するバーストの電気パルスを印加して、電気穿孔法を用いて育毛剤を頭皮から導入することを特徴とする育毛剤導入方法。
【請求項7】
前記育毛剤が、ケラチノサイト増殖因子(FGF−7)であることを特徴とする請求項6に記載の育毛剤導入方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−247526(P2009−247526A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97990(P2008−97990)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【出願人】(502173213)株式会社ビーティフィック (3)
【Fターム(参考)】