説明

脂溶性物質の乳化方法、組成物および用途

【課題】
乳化剤の割合が低く脂溶性物質が高含量のエマルジョン溶液、その乾燥粉末組成物及びこれらの製造方法の提供。さらには該組成物を含有する機能性食品、医薬組成物、又は化粧品の提供。
【解決手段】
脂溶性物質と2種類以上の乳化剤、及び水を混合撹拌し、高圧乳化処理により脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液を製造する方法。また製造したエマルジョン溶液を分散剤の存在下に乾燥させて、水分散性に優れた脂溶性物質を含有する乾燥粉末を製造する方法。及び、該エマルジョン溶液、及び/又は該乾燥粉末を含有する食品、医薬組成物、又は化粧品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は脂溶性物質のエマルジョン溶液、乾燥粉末およびこれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
脂溶性物質は、人又は動物の栄養において重要な役割を果たす物質が多く知られている。一般に、脂溶性物質は水に対して不溶性であり、そのため、食品や医薬品に添加する際に分離し不均一になりやすいという欠点がある。従って、食品や医薬品の製造において取り扱いが困難であり、また、生体内での脂溶性物質の吸収性が著しく悪くなる。この点を解決するために種々の試みがなされている。例えば、特許文献1(特開昭62−250941号公報)には精油、色素、ビタミン、香料より選ばれる1種または2種以上よりなる非水溶性物質1〜70重量部に水酸基価970以下のポリグリセリンをモノ、ジ、トリエステル化して得られるポリグリセリン脂肪酸エステル1〜90重量部と水0.1〜50重量部および多価アルコール1〜90重量部を混合し可溶化することを特徴とする可溶化液の製造法が記載されている。また、特許文献2(特許2734520号公報)には、全量の0.1〜3.0W/V%の油相成分ならびにリン脂質及び非イオン性界面活性剤を必須成分とする0.1〜20W/V%の乳化剤を2000kg/cm以上の圧力で乳化することを特徴とする微粒子脂肪乳剤の製造法が開示されている。
然しながら、このようにして得られたエマルジョン溶液は添加する乳化剤の割合が高く、結果的に脂溶性物質の含量が低い為、希望する脂溶性物質量を得る為には多量の乳化剤が混入することになり、高濃度の脂溶性物質を含むエマルジョン溶液の開発が望まれていた。
【特許文献1】特開昭62−250941号公報
【特許文献2】特許2734520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、乳化剤の割合が低く脂溶性物質が高含量のエマルジョン溶液、その乾燥粉末組成物及びこれらの製造方法を提供し、さらには該組成物を含有する機能性食品、医薬組成物、又は化粧品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、上記課題を解決するために添加する乳化剤に注目し鋭意研究を重ねた結果、2種類以上の乳化剤を使用することにより、課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の構成を有する。なお、引用する番号は同番号の枝番号も含むこととする。
(1)1種類以上の脂溶性物質、2種類以上の乳化剤および水を混合した後、高圧乳化処理することを特徴とする脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液の製造方法。
(1−2)1種類以上の脂溶性物質、2種類以上の乳化剤および水を混合攪拌した後、高圧乳化処理することを特徴とする脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液の製造方法。
(1−3)1種類以上の脂溶性物質、2種類以上の乳化剤および水をミキサーを用いて混合攪拌した後、高圧乳化処理することを特徴とする脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液の製造方法。
(2)脂溶性物質がユビデカレノン又はルテインである、前記(1)に記載の脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液の製造方法。

(3)上記(1)又は(2)に記載の方法で得られるエマルジョン溶液を乾燥させることを特徴とする水分散性の高い脂溶性物質を含有する乾燥粉末の製造方法。
(4)上記(1)又は(2)に記載の方法で得られるエマルジョン溶液に分散剤を添加した後に乾燥させることを特徴とする水分散性の高い脂溶性物質を含有する乾燥粉末の製造方法。
(5)1種類以上の脂溶性物質、2種類以上の乳化剤および水を混合した後、高圧乳化処理することによって得られる脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液。
(5−2)脂溶性物質および乳化剤を混合撹拌した後、高圧乳化処理することによって得られる脂溶性物質を含有する前記(5)に記載のエマルジョン溶液。
(5−3)脂溶性物質および乳化剤をミキサーで混合撹拌した後、高圧乳化処理することによって得られる脂溶性物質を含有する前記(5)に記載のエマルジョン溶液。
(6)脂溶性物質と乳化剤の混合割合が、50〜95%重量部の脂溶性物質、5〜50%重量部の乳化剤である前記(5)記載のエマルジョン溶液。
(7)2種類以上の乳化剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル系から選ばれる1種以上と、ショ糖脂肪酸エステル系から選ばれる1種以上である前記(5)又は(6)記載のエマルジョン溶液。
(8)脂溶性物質が、ユビデカレノン又はルテインである、前記(5)〜(7)のいずれかに記載の脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液。
(9)前記(5)〜(8)のいずれかに記載のエマルジョン溶液を乾燥して得られる水分散性の高い脂溶性物質を含有する乾燥粉末。
(10)前記(5)〜(8)のいずれかにに記載の脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液、及び/又は上記(9)に記載の脂溶性物質を含有する乾燥粉末を含んでなる食品、医薬組成物、又は化粧品。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、脂溶性物質を高含有するエマルジョン溶液、その乾燥粉末組成物及びこれらの工業的な製造方法を提供し、さらには該組成物を含有する機能性食品、医薬組成物、又は化粧品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本願発明について具体的に説明する。
本発明における脂溶性物質としては、医薬品、化粧品、食品等の原料物質として使用されるものであればいずれでもよく、特に限定されない。好ましくはユビデカレノン、リドカイン、ヒノキチオール、脂溶性ビタミン類、DHA、肝油、大豆油、ゴマ油、スクワラン、カロテノイド、クルクミン、又はリン脂質等の食品や健康食品、化粧品、医薬品等に使用される物質が挙げられる。さらに好ましくはユビデカレノン、脂溶性ビタミン、カロテノイドまたはこれらの混合物が挙げられる。特に好ましくはユビデカレノンが挙げられる。また、カロテノイドも特に好ましい例であり、中でもルテインは大変好ましい例である。脂溶性物質と乳化剤の混合割合として、脂溶性物質の含有量は40〜99%が好ましく、50〜95%が特に好ましい。
【0007】
本発明における乳化剤としては、2種類以上の乳化剤を用いる必要がある。2種類以上の乳化剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル系の乳化剤から選択される1種以上の乳化剤とショ糖脂肪酸エステル系の乳化剤から選択される1種以上の乳化剤を用いることが望ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、脂肪酸がパルミチン酸、ラウリン酸またはミリスチン酸であるポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。ショ糖脂肪酸エステルとしては、脂肪酸がパルミチン酸、ラウリン酸またはミリスチン酸であるショ糖脂肪酸エステルが好ましい。乳化剤の種類の数には特に上限は無いが、通常4種類程度を実用上の上限の目安と考えてもよい。
脂溶性物質と乳化剤の混合割合として、これら乳化剤の含有量は1〜60%が好ましく、5〜50%が特に好ましい。
また、使用する2種類以上の乳化剤の混合割合は何ら限定されるものではないが、使用する1種類の乳化剤の割合は5〜95%が好ましく、2種類以上の乳化剤の割合が同じ割合が特に好ましい。
【0008】
本発明に用いることができる分散剤としては、デキストリン、シュクロース、マンニトール、マルトース、αシクロデキストリン、βシクロデキストリン、γシクロデキストリンが例示されるが、デキストリン及びマルトースがより好ましく、マルトースが特に好ましい。
添加する分散剤の量は、乾燥粉末が水に均一に分散される量であればよく、好ましくは脂溶性物質と同量程度を添加する。また、分散剤は乾燥前のエマルジョン溶液に添加され、添加後に乾燥することで、水分散性の高い脂溶性物質を含有する乾燥粉末を得ることができる。
【0009】
本発明に用いる混合の手法としては、混合される内容物、例えば、1種類以上の脂溶性物質、2種類以上の乳化剤および水が充分に混合される手法であれば何ら限定されないが、例えば、ミキサーや攪拌子等を用いる攪拌混合、振とう混合、回転混合、超音波を利用した混合などが挙げられ、攪拌混合が好ましく、ミキサーを用いる攪拌混合が特に好ましい。
ミキサーとしては、ホモミキサー、ホモジェッター、ポリトロンホモジナイザー、クレアミックス等の高速撹拌機、プロペラ撹拌機が挙げられる。高圧乳化する際に使用できる高圧乳化機としては、ナノマイザー、アルティマイザー、マイクロフルイタイザー等の均質化処理機が挙げられ、均質化法としては1000kg/cm以上、好ましくは1500kg/cm以上、さらに好ましくは2000kg/cm以上の高せん断力を与える方法が挙げられる。
【0010】
本発明の脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液の製造方法としては、1種類以上の脂溶性物質、2種類以上の乳化剤および水を混合して水性液剤を調整した後、高圧乳化処理することによりエマルジョン溶液を製造する方法が挙げられる。
また、水性液剤の混合としては前記混合の方法で述べた方法が挙げられる。
また、脂溶性物質はその種類により常温または加温状態で乳化剤と混合されて用いられる。
【0011】
本発明の乾燥粉末の製造方法としては、前記エマルジョン溶液を乾燥する方法が挙げられ、エマルジョン溶液をそのまま乾燥することもできるが、エマルジョン溶液に分散剤を添加した後に乾燥させる方が水分散性の高い脂溶性物質を含有する乾燥粉末が得られるため好ましい。乾燥方法としては真空乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥が挙げられ、このうち真空乾燥が好ましい。なお、本発明でいう水分散性が高いとは、乾燥粉末に対し10倍量の水を加え、均一に分散するこという。
【0012】
本発明に係る脂溶性物質のエマルジョン溶液、及び/又は乾燥粉末は、医薬品、動物用医薬品、食品、健康食品、特定保健用食品、家畜用飼料、資産用飼料、ペットフード、ドリンク剤、抗酸化剤、化粧品配合剤、またはこれらに対する添加剤として使用することができる。その際、各製剤をそのまま用いることもでき、また公知の賦形剤を加えて製剤化することもできる。医薬品として用いる場合には、エアゾル剤、チンキ剤、エキス剤、洗口剤、エリキシル剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、シロップ剤、ゼリー剤、注射剤等とすることもできる。また、食品の例としては、清涼飲料水、炭酸飲料、乳飲料、果実飲料、スポーツドリンク等の飲料、菓子、パン類、ハム、ベーコン、ソーセージ等の食肉加工製品、マーガリン等の油脂加工製品、こんぶ、素干品等の水産加工品、ちくわ、かまぼこ等の水産練り製品、麺類、食酢、味噌、しょうゆ等の醗酵食品、砂糖、はちみつ、でんぷん糖等の糖類、冷蔵・冷凍食品、半調理・調理済み食品、酒類、アイスクリーム類、経腸栄養食品などが挙げられる。化粧品としては、香水、オーデコロン、浴用剤、制汗剤、歯磨き剤、化粧水、乳液、クリーム等の基礎化粧品、石鹸、皮膚洗浄料、毛髪用化粧、ボディケア製品等を例示することができる。
【実施例】
【0013】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例における試料の平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(型式:株式会社堀場製作所LA-910)を使用し、測定条件は相対屈折率1.30−0.00i、粒子径基準を体積で平均粒子径を測定した。
【0014】
〔実施例1〕 ユビデカレノンエマルジョン溶液の製造
ユビデカレノン(旭化成ファーマ(株)製)5gを60℃に加温しながらショ糖パルミチン酸エステル0.55%W/V水溶液22.5mlとデカグリセリンラウリン酸エステル0.55%W/V水溶液22.5mlを加え、ホモミキサー(IKA社製T18)で10000rpmにて5分間撹拌混合して均一な水性液剤を調製した。この水性液剤を高圧乳化機(吉田機械興業株式会社製ナノマイザー)を使用して2000kg/cmで高圧処理を行い、ユビデカレノンエマルジョン溶液を得た。このエマルジョン溶液を蒸留水にて10倍に希釈し、希釈液の平均粒子径を測定した結果240nmであった。このエマルジョン溶液を90℃3分間の加熱処理を行った後の平均粒子径、5℃2週間静置した後の平均粒子径は、それぞれ240nmと245nmであり、それらの概観は目視観察の結果、エマルジョン溶液作成直後となんらか変化が認められず、安定したエマルジョン溶液であることを確認した。
【0015】
〔実施例2〕 ルテインエマルジョン溶液の製造
ルテイン−P80(オリザ油化(株)製、商品名)5gを常温にてショ糖パルミチン酸エステル0.55%W/V水溶液11.3mlとデカグリセリンラウリン酸エステル0.55%W/V水溶液33.7mlを加えホモミキサー(IKA社製T18)で10000rpmにて5分間撹拌混合して均一な水性液剤を調製した。この水性液剤を高圧乳化機(吉田機械興業株式会社製ナノマイザー)を使用して2000kg/cmで高圧処理を行い、ルテインエマルジョン溶液を得た。このエマルジョン溶液を蒸留水にて10倍に希釈し、希釈液の平均粒子径を測定した結果310nmであった。このエマルジョン溶液を90℃3分間の加熱処理を行った後の平均粒子径、5℃2週間静置した後の平均粒子径は、それぞれ312nmと315nmであり、それらの概観は目視観察の結果、エマルジョン溶液作成直後となんらか変化が認められず、安定したエマルジョン溶液であることを確認した。
【0016】
〔実施例3〕 ユビデカレノン水分散粉末の製造
実施例1で作成したユビデカレノンエマルジョン溶液10mlに1gのマルトースを添加し十分混合撹拌し均一溶液を作成した。作成した均一溶液を40℃にて真空乾燥した。得られた乾燥粉末のうち1gを量り取り蒸留水を5ml添加し撹拌したところ均一なエマルジョン溶液が得られた。得られたエマルジョン溶液を蒸留水にて10倍に希釈し、希釈液の平均粒子径を測定した結果390nmであった。このエマルジョン溶液を90℃3分間の加熱処理を行った後の平均粒子径、5℃2週間静置した後の平均粒子径は、それぞれ390nmと395nmであり、それらの概観は目視観察の結果、エマルジョン溶液作成直後となんらか変化が認められず、安定したエマルジョン溶液であることを確認した。また、水分散性については、得られた乾燥粉末に10倍量の水を添加しその分散性を観察したところ、均一に分散されることを確認した。
【0017】
〔実施例4〕 ルテイン水分散粉末の製造
実施例2で作成したルテインエマルジョン溶液10mlに1gのマルトースを添加し十分混合撹拌し均一溶液を作成した。作成した均一溶液を40℃にて真空乾燥した。得られた乾燥粉末のうち1gを量り取り蒸留水を5ml添加し撹拌したところ均一なエマルジョン溶液が得られた。得られたエマルジョン溶液を蒸留水にて10倍に希釈し、希釈液の平均粒子径を測定した結果405nmであった。このエマルジョン溶液を90℃3分間の加熱処理を行った後の平均粒子径、5℃2週間静置した後の平均粒子径は、それぞれ405nmと400nmであり、それらの概観は目視観察の結果、エマルジョン溶液作成直後となんらか変化が認められず、安定したエマルジョン溶液であることを確認した。また、水分散性については、得られた乾燥粉末に10倍量の水を添加しその分散性を観察したところ、均一に分散されることを確認した。
【0018】
[食品例]ヨーグルト
実施例1で得たユビデカレノンエマルジョン溶液を、牛乳の5重量%になるように添加した後、均一になるよう攪拌し、通常の方法によりヨーグルトを作製した。このヨーグルトは、通常のヨーグルトと比較して、ユビデカレノンの存在により、薄い黄色を呈していた。
【0019】
[製剤例]ルテイン含有錠剤
実施例4で得たルテイン水分散粉末120重量部に対して結晶セルロース330重量部、カルメロース−カルシウム15重量部、ヒドロキシプロピルセルロース10重量部及び精製水60重量部を用いて通常の方法にて配合、乾燥した後、10重量部のステアリン酸マグネシウムを添加し、打錠を行い、1錠あたりルテイン10mgを含有する100mgの錠剤を得た。
【0020】
[化粧品例]ユビデカレノン含有クリーム剤(化粧品)
実施例2で得たユビデカレノン水分散粉末を、白色ワセリンに0.03重量%になるように添加し、芳香剤などとともに、均一になるように攪拌し、通常の方法によりクリーム剤を作製した。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明によれば、脂溶性物質を高含有するエマルジョン溶液、その乾燥粉末組成物及びその工業的な製造方法を提供することができ、その結果、該組成物を含有する機能性食品、医薬組成物、又は化粧品を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1種類以上の脂溶性物質、2種類以上の乳化剤および水を混合した後、高圧乳化処理することを特徴とする脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液の製造方法。
【請求項2】
脂溶性物質がユビデカレノン又はルテインである、請求項1に記載の脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法で得られるエマルジョン溶液を乾燥させることを特徴とする水分散性の高い脂溶性物質を含有する乾燥粉末の製造方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の方法で得られるエマルジョン溶液に分散剤を添加した後に乾燥させることを特徴とする水分散性の高い脂溶性物質を含有する乾燥粉末の製造方法。
【請求項5】
1種類以上の脂溶性物質、2種類以上の乳化剤および水を混合した後、高圧乳化処理することによって得られるエマルジョン溶液。
【請求項6】
脂溶性物質と乳化剤の混合割合が、50〜95%重量部の脂溶性物質、5〜50%重量部の乳化剤である請求項5記載のエマルジョン溶液。
【請求項7】
2種類以上の乳化剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル系から選ばれる1種以上と、ショ糖脂肪酸エステル系から選ばれる1種以上である請求項5又は6記載のエマルジョン溶液。
【請求項8】
脂溶性物質が、ユビデカレノン又はルテインである、請求項5〜7のいずれかに記載の脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれかに記載のエマルジョン溶液を乾燥して得られる水分散性の高い脂溶性物質を含有する乾燥粉末。
【請求項10】
請求項5〜8のいずれかに記載の脂溶性物質を含有するエマルジョン溶液、及び/又は請求項9に記載の脂溶性物質を含有する乾燥粉末を含んでなる食品、医薬組成物、又は化粧品。

【公開番号】特開2008−212763(P2008−212763A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−49415(P2007−49415)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(303046299)旭化成ファーマ株式会社 (105)
【Fターム(参考)】