説明

脱酸素機能付き保存容器

【課題】収納物に異物が混入する虞が無く、低コストで、且つ容易に保存容器内の酸素を除去しうる保存容器を提供する。
【解決手段】収納部12と、上記収納部12の内部において燃焼することにより内部の酸素を除去するための燃焼部13とを備え、上記収納部12には開口部14が設けられ、上記燃焼部13は、上記開口部14を閉止しうる蓋部15と、上記蓋部15に取り付けられると共に、上記開口部14を閉止した場合に、上記収納部12の内部に配置され、蝋燭である燃焼部材16を載置しうる台部17とから形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食品等を保存する保存容器であって、特に内部の酸素を除去することによって、酸化により品質が劣化する対象物を長期間保存しうる保存容器に関する。
【背景技術】
【0002】
米等の穀物類、乾物等を所定の保存容器に密閉収納した場合、保存過程において、澱粉質等の糖分、油分等が保存容器内部の酸素と反応することによって酸化し、次第に品質が劣化する。
また、同時に虫類、カビ、細菌等の好気性生物の活動によっても上記品質の劣化が更に助長される。
【0003】
上記の問題を解決するため、図4に示すように、従来の保存容器70においては、脱酸素剤71を保存対象の収納物72と共に収納部73内に収納し、蓋部74を閉止して、上記脱酸素剤71に上記収納部73の内部の酸素を吸収させるようにしている。
上記脱酸素剤71は微細な鉄粒子を主成分とし、上記鉄粒子が、酸素を透過しうる微細孔を有する小袋75に封入されて形成されている。
上記鉄粒子が上記収納部73の酸素と反応し酸化鉄となる過程において、上記収納部73の酸素を吸収して除去し、上記収納物72の品質が劣化することを防止する。
しかしながら、上記脱酸素剤71を、直接収納物72と共に収納部73内に封入した場合、搬送等の過程において上記脱酸素剤71を封入している小袋75が破損する等により、上記脱酸素剤71の内容物が収納物72に混入し、収納物72が汚染される虞があるという不具合を有していた。
また、上記脱酸素剤71の廃棄時においては、分別廃棄が必要であるため、非常に煩わしく、また幼児等が誤食する危険性を有するという別途の不具合をも有していた。
【0004】
また、脱酸素剤を用いずに、保存容器中の空気を真空ポンプ等で抜き取ることによって、物理的に保存容器中の酸素を除去する方法もあるが、設備費用が大きくなるという不具合を有していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決し、収納物に異物が混入する虞が無く、低コストで、且つ容易に保存容器内の酸素を除去しうる保存容器を提供することにある。
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明にあっては、収収納部と、上記収納部の内部において燃焼することにより内部の酸素を除去するための燃焼部とを備えることを特徴とする。
【0007】
従って、燃焼作用によって酸素が消費され、保存容器内の酸素が除去される。
【0008】
また、請求項2に記載した発明にあっては、上記収納部には開口部が設けられ、上記燃焼部は、上記開口部を閉止しうる蓋部と、上記蓋部に取り付けられると共に、上記開口部を閉止した場合に、上記収納部の内部に配置され、燃焼部材を載置しうる台部とから形成されていることを特徴とする。
従って、燃焼部材が直接収納物に触れることなく、保存容器内部の酸素を除去することが可能となる。
【0009】
また、請求項3に記載した発明にあっては、上記開口部は、上記収納部の上面部に設けられ、上記台部は上記蓋部から垂下されて蓋部下方に配置されることを特徴とする。
従って、上記蓋部によって上記開口部を閉止することによって、上記台部が上記収納部内の所定位置に配置される。
【0010】
また、請求項4に記載した発明にあっては、上記蓋部は上記開口部に係合する係合部と、上記係合部の上方に延設された内部が中空の突出部とを備え、上記台部は上記突出部の上端内側面部に固定されていることを特徴とする
従って、燃焼部材の燃焼によって発生する熱は上記突出部を介して速やかに外部に放出され、収納部の内部の温度上昇を防止する。
【0011】
また、請求項5に記載した発明にあっては、上記台部の幅寸法は上記開口部の径寸法よりも小さく形成されており、上記突出部の上端部内側面部に固定されたアーム部と、上記アーム部の下端に固定された台本体部とにより構成されていることを特徴とする。
従って、上記蓋部によって上記開口部を閉止した場合、上記台部は上記収納容器の内部において、上記収納部の上面部から上記アーム部の長さ寸法分垂下した位置において固定される。
【0012】
また、請求項6に記載した発明にあっては、上記蓋部の内方には、上記台部の周囲を被覆して、上記燃焼部材の落下を防止する落下防止部材が配設されていることを特徴とする。
従って、保存容器が振動した場合でも、上記台部から上記燃焼部材が収納部の内部に落下することがない。
【0013】
また、請求項7に記載した発明にあっては、上記開口部は平面円形に形成されネジ部が設けられる一方、上記蓋部の係合部は上記ネジ部と螺合するネジ部を有すると共に上記突出部は円筒状に形成され、上記台部は短円筒状に形成されていることを特徴とする。
従って、上記蓋部の着脱が容易であると共に、上記蓋部により上記開口部を確実に閉止して、上記収納部の内部を密閉することができる。
【0014】
また、請求項8に記載した発明にあっては、上記落下防止部材は、略円筒形状に形成され、上記蓋部内において上下方向に沿って摺動可能に配設されていることを特徴とする。
従って、燃料部材を点火する場合には、上記落下防止部材を上方に移動して上記台部を露出すると共に、燃料部材の点火後は、上記落下防止部材を下方に移動することによって、上記台部が被覆され、上記蓋部を閉止した場合に、上記燃料部材が収納部の内部に落下することを防止する。
【0015】
また、請求項9に記載した発明にあっては、上記収納部には、内部に連通する孔部が設けられ、上記燃焼部は、上記孔部に一端部が着脱可能に接続された管部と、上記管部の他端部が接続され、内部に燃焼部材を収納しうる燃焼部材保存容器と、上記孔部を開閉可能に閉止しうるコック部材とから形成されていることを特徴とする。
【0016】
従って、燃焼部材保存容器の容量を適宜選択することによって、保存容器の容量に合わせて、燃焼部材の量を自由に調整することが可能となる。
また、燃焼部材が別容器に配置されることから、燃焼によって収納部の温度が上昇し難い。
更に、酸素を除去した後は上記管部を収納部から取り外して保管することが可能となる。
【0017】
また、請求項10に記載した発明にあっては、上記燃焼部材は蝋燭であることを特徴とする。
従って、燃焼部材を低コストで提供できると共に、保存容器の大きさ、形状に合わせて、最適な形状に加工することが容易となる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の保存容器にあっては、収納部と、上記収納部の内部において燃焼することにより内部の酸素を除去するための燃焼部とを備えることから、収納物に異物が混入する虞が無く、低コストで、且つ容易に保存容器内の酸素を除去しうる保存容器を提供することが可能となる。
【0019】
また、請求項2に記載の保存容器にあっては、上記収納部には開口部が設けられ、上記燃焼部は、上記開口部を閉止しうる蓋部と、上記蓋部に取り付けられると共に、上記開口部を閉止した場合に、上記収納部の内部に配置され、燃焼部材を載置しうる台部とから形成されていることから、請求項1の発明の効果に加え、収納物と燃焼部材が直接接触することが無いため、より収納物が汚染する虞が無い。
また、保存容器の構造が簡易であることから、より低コストで製造可能な保存容器を提供することが可能となる。
【0020】
また、請求項3に記載の保存容器にあっては、上記開口部は、上記収納部の上面部に設けられ、上記台部は上記蓋部から垂下されて蓋部下方に配置されることから、上記蓋部によって上記開口部を閉止することによって、上記台部が上記収納部内において、収納物に接しない中空位置に配置されるため、より収納部に接触し難く、収納物を汚染する虞が無い。
また、請求項5に記載した発明にあっては、上記台部の幅寸法は上記開口部の径寸法よりも小さく形成されており、上記突出部の上端部内側面部に固定されたアーム部と、上記アーム部の下端に固定された台本体部とにより構成されていることから、アーム部を交換することによって、収納物の収納量に合わせて、台座位置を自由に調整することが可能となり、請求項3の効果に加え、設計の自由度がより大きくなる。
【0021】
また、請求項4記載の保存容器にあっては、上記蓋部は上記開口部に係合する係合部と、上記係合部の上方に延設された内部が中空の突出部とを備え、上記台部は上記突出部の上端内側面部に固定されていることから、燃焼部材の燃焼によって発生する熱が上記突出部を介して速やかに外部に放出されるため、収納部の内部の温度上昇による、収納物の品質劣化を防止することが可能となる。
更に、請求項7の保存容器にあっては、上記開口部は平面円形に形成されネジ部が設けられる一方、上記蓋部の係合部は上記ネジ部と螺合するネジ部を有すると共に上記突出部は円筒状に形成され、上記台部は短円筒状に形成されていることから、請求項4の効果に加え、蓋部の着脱が容易で使い勝手が良く、且つネジ部によって開口部が閉止されることから、収納部の密閉性がより向上し、脱酸素状態を長期間保持しうる。
【0022】
また、請求項6の保存容器にあっては、上記蓋部の内方には、上記台部の周囲を被覆して、上記燃焼部材の落下を防止する落下防止部材が配設されていることから、保存容器が振動した場合でも、上記台部から上記燃焼部材が収納部の内部に落下することがなく、収納物を汚染する虞を更に防止することが可能となる。
更に、請求項8の保存容器にあっては、上記落下防止部材は、略円筒形状に形成され、上記蓋部内において上下方向に沿って摺動可能に配設されていることから、請求項6の効果に加え、燃焼部材への点火作業がより行い易くなる。
【0023】
また、請求項9に記載の保存容器にあっては、上記収納部には、内部に連通する孔部が設けられ、上記燃焼部は、上記孔部に一端部が着脱可能に接続された管部と、上記管部の他端部が接続され、内部に燃焼部材を収納しうる燃焼部材保存容器と、上記孔部を開閉可能に閉止しうるコック部材とから形成されていることから、請求項2の効果に加え、上記保存容器の容積が変化しても、上記燃焼部材保存容器と、収納する燃焼部材の大きさを適宜に変更することによって、効率良く酸素を除去することが可能となる。
また、酸素の除去が完了した後は上記管部を取り外して、収納部のみを保管することができるため、保管場所を確保し易い。
また、上記燃焼部材保存容器を独立して設けることによって、保存容器の形状をより容易に変更することが可能となる。
【0024】
また、請求項10に記載の保存容器あっては、上記燃焼部材が蝋燭であることから、燃焼時に発生する臭いや煤が少なく、収納物に臭いや煤が沈着する虞が無い。
また、燃焼部材が固形であることから、こぼれて上記収納物を汚染する虞が無く、保存容器の容量に応じて、上記燃焼部材の形状、大きさを容易に変更することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を用いて、燃焼部が収納部の蓋部に配置されている構成を例として本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施の形態にかかる保存容器10は、収納部12と、上記収納部12の内部において燃焼することにより内部の酸素を除去するための燃焼部13とを備え、上記収納部12には開口部14が設けられ、上記燃焼部13は、上記開口部14を閉止しうる蓋部15と、上記蓋部15に取り付けられると共に、上記開口部14を閉止した場合に、上記収納部12の内部に配置され、蝋燭である燃焼部材16を載置しうる台部17とから形成されている。
また、上記開口部14は、上記収納部12の上面部19に設けられ、上記台部17の幅寸法は上記開口部14の径寸法よりも小さく形成されており、上記台部17は蓋部15から垂下されて上記蓋部15の下方に配置されている。
また、上記蓋部15は上記開口部14に係合する係合部20と、上記係合部20の上方に延設された内部が中空の突出部18とを備え、上記台部17は、上記突出部18の上端部内側面部21に固定されたアーム部22と、上記アーム部22の下端に固定された台本体部23とにより構成されている。
また、上記蓋部15の内方には、上記台部17の周囲を被覆して、上記燃焼部材の落下を防止する落下防止部材24が配設されている。
また、上記開口部15には平面円形に形成されネジ部25が設けられる一方、上記蓋部15の係合部20は上記ネジ部25と螺合するネジ部26を有すると共に上記突出部18は円筒状に形成され、上記台部17は短円筒状に形成されている。
また、上記落下防止部材24は、略円筒形状に形成され、上記蓋部15内において上下方向に沿って摺動可能に配設されている。
【実施例1】
【0026】
上記構成における実施例について以下詳述する。
図1は、上記実施例の構成に係る保存容器10の側方断面図を示している。
上記保存容器10は略直方体の箱状に形成され、上面部19の所定位置にネジ部25を有する平面円形の開口部14が設けられている。
上記係合部20と上記突出部18とはフランジ部27を介してネジ部材28によって接合されている。
また、図2(1)及び(2)に示すように、上記アーム部22は、上記蓋部15の下方に垂下する一対の脚板部29と、上記突出部18の上端部内側面部21にネジ部材31によって固定された天板部30とを有する略コ字形状に折り曲げられた金属製の板状部材から形成され、上記脚板部29の下端には、上記台本体部23が固定されている。
また、図2(1)及び(2)に示すように、上記落下防止部材24は、金属製の網状部材からなり、上記突出部18の内径と略同一寸法の径寸法を有する円筒形状に形成され、図2(1)に示すように、上記落下防止部材24を上記蓋部15内において図2中上方(矢印Aの方向)に移動させ、上記落下防止部材24の上端部が上記突出部18の上端部内側面部21に当接するように配置した場合には、上記台本体部23と上記燃焼部材16とが露出すると共に、図2(2)に示すように、上記落下防止部材24を図2中矢印Bの方向に移動させた場合には、上記台本体部23、上記脚板部29、及び上記燃焼部材16を被覆する。
また、図1に示すように、上記収納部12に収納する保存食料である収納物11は、例えば米等の穀物類、煮干等の乾燥食品であり、酸素の存在によって品質劣化し易いものであれば特に限定されない。
【0027】
上記実施例の構成における作用について以下詳述する。
図1に示すように、保存対象の保存食品等の収納物11を収納部12に収納し、図2(1)に示すように、上記落下防止部材24を上記蓋部15内において図2(1)中の上方(矢印Aの方向)に移動させ、上記落下防止部材24の上端部を上記突出部18の上端部内側面部21に当接させて上記台本体部23を露出し、蝋燭である燃焼部材16を載置して点火する。
その後、図2(2)に示すように、上記落下防止部材24を図2(2)中の下方(矢印Bの方向)に移動させ、上記台本体部23と上記燃焼部材16とを被覆し、上記台本体部23を図2(2)中の矢印Cの方向に開口部14から上記収納部12の内部に挿入し、上記係合部20のネジ部26を上記開口部14のネジ部25とを螺合することによって上記開口部14を閉止する。
図1に示すように、燃焼部材16は、燃焼の過程において、収納部12の内部の酸素消費し、収納部12の内部の酸素濃度を低下させる。
更に、酸素濃度が所定濃度以下になった時点で燃焼が継続できなくなるため、上記燃焼部材16は自動的に消火する。
また、燃焼時に上記燃焼部材16から発生した熱は、上記突出部18を介して、上記収納部12の外部に速やかに放出されるため、収納部12の内部に熱がこもり、収納物11の温度が上昇するがことが無い。
従って、温度上昇により収納物11の品質が劣化する虞がない。
また、酸素が除去されることによって、収納物11の酸化が防止されると共に、燃焼部材16が蝋燭であることから発生する臭いや煤も少なく、収納物11に臭いや煤が沈着して汚染される虞がない。
また、搬送時に上記保存容器10が振動した場合であっても、上記落下防止部材24により、燃え残った上記燃焼部材16が収納部12の内部に落下することがない。
更に、従来の脱酸素剤を用いる保存容器と比べ、脱酸素剤の誤食や誤飲の虞が無く、廃棄物が発生することもない。
【実施例2】
【0028】
また、本発明に係る保存容器は、図3に示すように、収納物41を収納する収納部42に、内部に連通する孔部43が設けられ、上記燃焼部48は、上記孔部43に一端部44aが接続された管部44と、上記管部44の他端部44bが接続され、内部に燃焼部材47を収納しうる燃焼部材保存容器46と、上記孔部43を開閉可能に閉止しうるコック部材45とから形成することも可能である。
上記構成においては、蝋燭である燃焼部材47に点火して、上記燃焼部材保存容器46に密閉収納し、上記孔部43のコック部材45を開放することによって、上記管部44を経由し、上記収納部42の内部の酸素が上記燃焼部材保存容器46に流入し、上記燃焼部材47の燃焼によって消費され、収納部42の内部の酸素濃度を低下させる。
酸素の除去が完了した後は、上記コック部材45によって上記孔部43を閉止し、上記管部44を取り外して、上記収納部42のみで保管することが可能であるため、広い保管場所を必要とせず、保管し易い。
本実施例の形態によれば、上記収納部42の形状、及び上記燃焼部材保存容器の形状を適宜変化させることによって、様々な形状、大きさの保存容器400に対応することが可能となる。
【0029】
なお、上記実施例1及び実施例2においては、図1及び図3に示す、保存容器10及び保存容器40の材質は特に限定されないが、密閉性が高く、且つ軽量である合成樹脂で形成することが望ましい。但し、合成樹脂と同等の密閉性及び重量が確保できる素材であれば、金属製、ガラス製であっても、本実施例の作用及び効果は同様である。
また、図3に示す上記管部44の材質及び長さ寸法は特に限定されず、上記燃焼部材保存容器46についても、特に形状、材質は限定されないが、密閉性を確保できる材質、及び形状であることが必要である。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は食品等の保存容器であって、内部の酸素を除去することによって、酸化により品質が劣化する対象物を長期間保存しうる保存容器に適用することが可能であり、特に非常災害時に備えて米等の穀物類を備蓄するための防災用米びつ等に適している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る保存容器の一実施例の形態を示し、実施例の形態において、収納物を収納した状態で蓋部を閉止した状態の側方断面図である。
【図2】本発明に係る保存容器の一実施例の形態を示し、実施例の形態において、蓋部の落下防止部材を上下動させた場合の側面拡大図である。
【図3】本発明に係る保存容器の他の実施例の形態を示し、実施例の形態において、収納物を収納した状態で蓋部を閉止した状態の側方断面図である。
【図4】従来の保存容器の側方断面図である。
【符号の説明】
【0032】
10 保存容器
11 収納物
12 収納部
13 燃焼部
14 開口部
15 蓋部
16 燃焼部材
17 台部
18 突出部
19 保存容器上面部
20 係合部
21 突出部の上端部内側面部
22 アーム部
23 台本体部
24 落下防止部材
25 開口部のネジ部
26 係合部のネジ部
27 フランジ部
28 ネジ部材
29 脚板部
30 天板部
31 ネジ部材

40 保存容器
41 収納物
42 収納部
43 孔部
44 管部
44a管部の一端部
44b管部の他端部
45 コック部材
46 燃焼部材保存容器
47 燃焼部材
48 燃焼部
70 保存容器
71 脱酸素剤
72 収納物
73 収納部
74 蓋部
75 脱酸素剤を封入した小袋
A 落下防止部材を上方に移動させる方向
B 落下防止部材を下方に移動させる方向
C 台部の挿入方向



【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納部と、上記収納部の内部において燃焼することにより内部の酸素を除去するための燃焼部とを備えることを特徴とする保存容器。
【請求項2】
上記収納部には開口部が設けられ、
上記燃焼部は、上記開口部を閉止しうる蓋部と、上記蓋部に取り付けられると共に、上記開口部を閉止した場合に、上記収納部の内部に配置され、燃焼部材を載置しうる台部とから形成されていることを特徴とする請求項1記載の保存容器。
【請求項3】
上記開口部は、上記収納部の上面部に設けられ、上記台部は上記蓋部から垂下されて蓋部下方に配置されることを特徴とする請求項2記載の保存容器。
【請求項4】
上記蓋部は上記開口部に係合する係合部と、上記係合部の上方に延設された内部が中空の突出部とを備え、上記台部は上記突出部の上端内側面部に固定されていることを特徴とする請求項3記載の保存容器
【請求項5】
上記台部の幅寸法は上記開口部の径寸法よりも小さく形成されており、上記突出部の上端部内側面部に固定されたアーム部と、上記アーム部の下端に固定された台本体部とにより構成されていることを特徴とする請求項4記載の保存容器。
【請求項6】
上記蓋部の内方には、上記台部の周囲を被覆して、上記燃焼部材の落下を防止する落下防止部材が配設されていることを特徴とする請求項2〜4いずれか1項記載の保存容器。
【請求項7】
上記開口部は平面円形に形成されネジ部が設けられる一方、上記蓋部の係合部は上記ネジ部と螺合するネジ部を有すると共に上記突出部は円筒状に形成され、上記台部は短円筒状に形成されていることを特徴とする請求項4記載の保存容器
【請求項8】
上記落下防止部材は、略円筒形状に形成され、上記蓋部内において上下方向に沿って摺動可能に配設されていることを特徴とする請求項6記載の保存容器。
【請求項9】
上記収納部には、内部に連通する孔部が設けられ、
上記燃焼部は、上記孔部に一端部が着脱可能に接続された管部と、
上記管部の他端部が接続され、内部に燃焼部材を収納しうる燃焼部材保存容器と、
上記孔部を開閉可能に閉止しうるコック部材とから形成されていることを特徴とする請求項1記載の保存容器。
【請求項10】
上記燃焼部材は蝋燭であることを特徴とする請求項2または6記載の保存容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−137885(P2010−137885A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−315166(P2008−315166)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(396004006)有限会社筑紫製作所 (4)
【Fターム(参考)】