腰掛装置
【課題】腰掛の回転動作中に当たりが発生することなく、当たりを考慮せずに通常時のガタ防止のみを主眼として調整作業を行うことができ、調整作業にかかる時間と労力を削減することが可能となる腰掛装置を提供する。
【解決手段】台枠20の底面側の四隅に、腰掛回転中心を間にして互いに対向する受板21を2組設けると共に、脚台30の上面側に、同じく腰掛回転中心を間にして互いに対向し、腰掛11が各反転位置に拘束される際、各受板21に係合して支える受部37を、各受板21の配置位置に対応させて2組設ける。そして、腰掛回転中心を間にして対向する各受板21を、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置する一方、隣同士に位置する別の組の各受板21を、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置する。
【解決手段】台枠20の底面側の四隅に、腰掛回転中心を間にして互いに対向する受板21を2組設けると共に、脚台30の上面側に、同じく腰掛回転中心を間にして互いに対向し、腰掛11が各反転位置に拘束される際、各受板21に係合して支える受部37を、各受板21の配置位置に対応させて2組設ける。そして、腰掛回転中心を間にして対向する各受板21を、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置する一方、隣同士に位置する別の組の各受板21を、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腰掛を保持する台枠を床側の脚台上に回転可能に支持し、前記台枠の回転に伴い腰掛を、前後両方向それぞれを向く各反転位置に拘束可能に設けて成る腰掛装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の腰掛装置は、腰掛を保持する台枠を床側の脚台上に回転可能に支持して成り、台枠の回転に伴い腰掛を、一般的には前後両方向それぞれを向く各反転位置に180度ずつ回転させて、当該位置にて拘束できるように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
台枠の底面側の四隅には、腰掛回転中心から全て等距離となるように受板が設けられており、同様に脚台の上面側の四隅にも、各受板を受けて支持するための受部が設けられている。腰掛の通常の固定時(腰掛回転ロック状態)には、台枠の各受板が脚台の各受部に載り上げて、腰掛のガタを防止する効果を奏する。
【0004】
腰掛を180度方向転換(回転)させた場合、台枠の各受板が脚台の対角線上にある別の各受部に再び載り上げるので、腰掛のガタを防止することになる。台枠の受板と脚台の受部とに隙間が生じる場合には、台枠の四隅の受板それぞれに調整用の座金を出し入れして、各受板の下端位置を調整して隙間の管理を行っている。このような調整作業により、ガタの防止を図ることができる。
【0005】
【特許文献1】特開平11−245808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述したような従来の腰掛装置では、台枠の四隅にある各受板が腰掛回転中心から全て等距離にあるため、腰掛の回転動作中に各受板は、回転軌道上に並ぶ隣の受部の上も通過することになる。そのため、受板と隣の受部とが高さ寸法で干渉していると、場合によっては受板が受部に載り上げてしまい、ゴツンという衝撃(当たり)が発生すると共に回転動作を阻害する虞もあった。
【0007】
この回転動作時の当たりや阻害を防止するために、台枠の受板と脚台の受部との隙間を甘くする(隙間を空ける)ことにより、当たりを緩和させるように調整作業を行う。しかし、隙間を甘くするように調整すると、今度は通常時に載る受板と受部の間の隙間が大きくなり、腰掛のガタが多く出てしまうことになる。このため、腰掛のガタも当たりも発生しないようにする調整作業は、困難で時間がかかるという問題があった。
【0008】
本発明は、以上のような従来技術の有する問題点に着目してなされたもので、腰掛の固定時における台枠の受板と脚台の受部との隙間をなくすように調整作業を行っても、腰掛の回転動作中における当たりが生じることがなく、当たりを考慮せずに通常時のガタ防止のみを主眼として調整作業を行うことができ、調整作業にかかる時間と労力を削減することができる腰掛装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]腰掛(11)を保持する台枠(20)を床側の脚台(30)上に回転可能に支持し、前記台枠(20)の回転に伴い腰掛(11)を、前後両方向それぞれを向く各反転位置に拘束可能に設けて成る腰掛装置(10)において、
前記台枠(20)の底面側に設けられ、腰掛回転中心を間にして互いに対となる少なくとも2組の受板(21)と、前記脚台(30)の上面側に設けられ、腰掛回転中心を間にして互いに対となり、前記腰掛(11)が前記各反転位置に拘束される際、前記各受板(21)に係合するように前記各受板(21)の配置位置に対応する少なくとも2組の受部(37)とを有し、
前記各受板(21)を、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置し、かつ隣同士に位置する別の組の前記各受板(21)を、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置したことを特徴とする腰掛装置(10)。
【0010】
[2]前記台枠(20)の受板(21)および/または前記脚台(30)の受部(37)は、上下方向の高さ位置を調整可能に設けたことを特徴とする[1]に記載の腰掛装置(10)。
【0011】
次に前述した解決手段に基づく作用を説明する。
本発明に係る腰掛装置(10)によれば、腰掛(11)の固定時には、腰掛(11)を保持する台枠(20)側の受板(21)が、脚台(30)側にある受部(37)に載り上げるように係合するため、腰掛(11)がガタつかないように支えられる。ここで受板(21)は、台枠(20)の底面側に、腰掛回転中心を間にして対となるように少なくとも2組設けられ、また受部(37)は、脚台(30)の上面側に、同じく腰掛回転中心を間にして対となるように少なくとも2組設けられるので、台枠(20)は腰掛回転中心の円周方向に沿った複数箇所で支持され、一方向に偏ることなく全体的に安定した状態で、より確実にガタつかないよう支持される。
【0012】
各受板(21)は、同じ組ごとに腰掛回転中心から等距離となる位置に配置されるが、隣同士に位置する別の組の各受板(21)同士では、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置される。そのため、各受板(21)はそれぞれ隣の受板(21)とは回転軌道が同心円上にずれて異なり、腰掛(11)の回転動作中に各受板(21)は、隣に並ぶ受板(21)に対応していた脚台(30)側の受部(37)の上は通過しない。従って、仮に受板(21)とその隣の受板(21)に対応する受部(37)とが高さ寸法で干渉したとしても、腰掛(11)の回転動作中に受板(21)が受部(37)に載り上げるように衝突する「当たり」が生じることはない。
【0013】
腰掛装置(10)の組立時ないし車体取付け時において、腰掛(11)の固定時におけるガタが万一生じた場合には、台枠(20)の受板(21)と脚台(30)の受部(37)との隙間をなくすように調整する作業が必要となるが、このような作業により、受板(21)とその隣の受板(21)に対応する受部(37)とが高さ寸法で干渉する結果を招いたとしても、前述したように腰掛(11)の回転動作中における受板(21)の当たりは根本的に生じることがない。従って、回転動作時の当たりは考慮せずに、通常の固定時のガタ防止のみを主眼として調整作業を行うことができ、調整作業にかかる時間と労力を削減することが可能となる。
【0014】
また、前記台枠(20)の受板(21)および/または前記脚台(30)の受部(37)を、上下方向の高さ位置を調整可能に設けると良い。これにより、台枠(20)の受板(21)と脚台(30)の受部(37)との隙間をなくすように調整する作業を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る腰掛装置によれば、腰掛の固定時における台枠の受板と脚台の受部との隙間をなくすように調整作業を行っても、腰掛の回転動作中における当たりが生じることがなく、当たりは考慮せずに通常時のガタ防止のみを主眼として調整作業を行うことができ、調整作業にかかる時間と労力を削減することが可能であると共に、根本的に回転動作中に当たりが発生しない構造となり、回転腰掛としての品質が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面に基づき本発明を代表する一の実施の形態を説明する。
図1〜図14は本発明の一実施の形態を示している。
図11は、本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の正面図である。図12は、同じく、腰掛装置の側面図である。図13は、同じく腰掛装置の平面図である。図14は、同じく腰掛装置の背面図である。
【0017】
図11〜図14に示すように、腰掛装置10は、例えば鉄道車両内に装備されるものであり、腰掛11を保持する台枠20を床側の脚台30上に回転可能に支持し、前記台枠20の回転に伴い腰掛11を、前後両方向それぞれを向く各反転位置に拘束可能に設けて成る。
【0018】
腰掛11は、そのフレームを成す台枠20上に2席分を有する座部12を装着し、座部12の後端に2席分の背凭れ部13を別々に起倒可能に支持して成る。本実施の形態では、座部12および背凭れ部13は2人掛け用に形成されているが、1人掛け用、あるいは3人掛け用であってもかまわない。台枠20は、矩形枠状に構成されている。
【0019】
座部12の両側端には、それぞれ固定式肘掛け14が固設されており、また、各背凭れ部13の間には、可動式肘掛け15が起倒可能に支持されている。さらに、各背凭れ部13の後面側には、後方に配置される別の腰掛11の着席者が使用するための収納式のテーブル16が設けられている。
【0020】
腰掛装置10は、腰掛11、台枠20、脚台30の他、腰掛11すなわち台枠20を180度ずつ正逆2方向に回転させるための回転機構と、腰掛11を各反転位置にそれぞれ拘束するためのロック機構とを有している。なお、台枠20を回転させるための動力は、着座者の操作による手動でも良く、あるいは電動力により自動的に回転させる駆動機構を備えるように構成しても良い。
【0021】
図4および図5に示すように、脚台30は、床に直接立設される脚部31と、この脚部31の上端に略水平な状態で固設される矩形枠状の上面部32とから構成されている。上面部32の略中央には円孔33が開設されており、回転機構は前記円孔33の内縁に沿って上下から円周方向に移動可能に嵌合する一対の回転板34から成る。上側の回転板34は、腰掛11側の台枠20の底面側に一体に固定される。かかる回転機構により、台枠20は、前記円孔33の孔中心を腰掛回転中心として回転可能に支持される。
【0022】
また、脚台30の上面部32の一側端には、ロック機構の足踏レバー35が揺動可能に取付けられている。足踏レバー35の先端側を踏み込んだり解放することにより、足踏レバー35の基端側に設けられた係合凸部36が左右方向に出没するよう設定されている。腰掛11側の台枠20の両側端には、それぞれ前記足踏レバー35の係合凸部36が嵌挿する被係合凹部(図示せず)が設けられている。なお、足踏レバー35は、付勢ばね38により係合凸部36が突出する方向に付勢されている。
【0023】
図1〜図3に示すように、腰掛11側の台枠20の底面側には、腰掛回転中心を間にして互いに対となる少なくとも2組の受板21が設けられている。台枠20は矩形枠状に構成されており、該台枠20の四隅に位置するように、本実施の形態では2組の受板21が設けられている。
【0024】
詳しく言えば各受板21は、図7〜図10に示すように、台枠20の底面側の四隅に取付ネジ22を介して固定されるダンパー23から成る。ここで取付ネジ22は、上下方向に移動可能に螺合しており、取付ネジ22を正逆両方向に回動させることで、上下方向の高さ位置を調整できるようになっている。ダンパー23は、金属あるいは樹脂により成形すると良い。
【0025】
また、取付ネジ22の回動によりダンパー23が下方に移動し、ダンパー23の上端面と台枠20の底面側との間に隙間が生じる場合には、図10に示す高さ位置調整用の座金24を必要な枚数だけ介装させることになる。座金24は、金属あるいは樹脂により成形すると良いが、樹脂製の場合には強度を保つために金属製より厚く成形する必要がある。
【0026】
各受板21は、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置され、かつ隣同士に位置する別の組の各受板21は、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置されている。すなわち、図1中では、右斜め上に延びる対角線上にある一対の受板21は、左斜め上に延びる対角線上にある一対の受板21に比べて、腰掛回転中心からの回転半径が長い位置に配置されている。
【0027】
一方、脚台30の上面部32には、腰掛回転中心を間にして互いに対となり、前記腰掛11(台枠20)が各反転位置にロック機構によって拘束される際、前記各受板21に係合するように各受板21の配置位置に対応する少なくとも2組の受部37が設けられている。上面部32も台枠20と同様に矩形枠状に構成されており、該上面部32の四隅に位置するように、本実施の形態では2組の受部37が設けられている。
【0028】
詳しく言えば各受部37は、図7〜図9に示すように、上面部32の上面側の四隅に一体に固設されたブラケットから成る。このブラケットから成る受部37の上端面部に、前記各受板21のダンパー23が係脱するように設定されている。
【0029】
各受部37も前記各受板21と同様に、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置され、かつ隣同士に位置する別の組の各受部37は、それぞれ腰掛回転中心からの距離が異なる位置に配置されている。すなわち、図1中では、右斜め上に延びる対角線上にある一対の受部37は、左斜め上に延びる対角線上にある一対の受部37に比べて、腰掛回転中心からの距離が長い位置に配置されている。
【0030】
次に、本腰掛装置10の作用を説明する。
本腰掛装置10によれば、腰掛11の固定時には、図4に示すように、腰掛11を保持する台枠20側の受板21が、脚台30側にある受部37に載り上げるように係合するため、腰掛11がガタつかないように支えられる。ここで受板21は、台枠20の底面側の四隅に、腰掛回転中心を間にして対となるように2組あり、また受部37は、脚台30の上面側の四隅に、同じく腰掛回転中心を間にして対となるように2組あるので、台枠20は腰掛回転中心の円周方向に沿った複数箇所で支持され、一方向に偏ることなく全体的に安定した状態で、より確実にガタつかないよう支持される。
【0031】
図1に示すように、各受板21は、同じ組ごとに腰掛回転中心から等距離となる位置に配置されるが、隣同士に位置する別の組の各受板21同士では、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置される。そのため、各受板21はそれぞれ隣の受板21とは回転軌道が同心円上にずれて異なり(図1中の矢印参照。)、腰掛11の回転動作中に各受板21は、隣に並ぶ受板21に対応していた脚台30側の受部37の上は通過しない。従って、仮に受板21とその隣の受板21に対応する受部37とが高さ寸法で干渉したとしても、腰掛11の回転動作中に受板21が受部37に載り上げるように衝突する「当たり」が生じることはない。
【0032】
腰掛装置10の組立時ないし車体取付け時において、腰掛11の固定時におけるガタが万一生じた場合には、台枠20の受板21と脚台30の受部37との隙間をなくすように調整する作業が必要となる。この作業により、受板21とその隣の受板21に対応する受部37とが高さ寸法で干渉する結果を招いたとしても、前述したように腰掛11の回転動作中における受板21の当たりは根本的に生じることがない。従って、回転動作時の当たりを考慮せずに、通常の固定時のガタ防止のみを主眼として調整作業を行うことができ、調整作業にかかる時間と労力を削減することが可能となる。
【0033】
腰掛11の固定時におけるガタを調整するためには、図8において、台枠20側にある受板21の上下方向の高さ位置を調整すると良い。受板21と受部37との間に隙間が生じる場合には、この隙間がなくなる程度に受板21を下方向へ移動させ、一方、受板21と受部37とが上下方向で干渉する場合には、この干渉がなくなる程度に受板21を上方向へ移動させれば良い。
【0034】
受板21を構成する取付ネジ22は上下方向に移動可能に螺合しており、取付ネジ22を正逆両方向に回動させることで、受板21が受部37に実際当接する部位であるダンパー23の上下方向の高さ位置を調整することができる。ここでダンパー23が下方に移動し、ダンパー23の上端面と台枠20の底面側との間に隙間が生じた場合は、図10に示す高さ位置調整用の座金24を必要な枚数だけ介装させることになる。
【0035】
図1および図2において、腰掛11を180度回転させて向きを反転させる場合には、先ず足踏レバー35を踏んでロック機構による拘束を解除する。すなわち、足踏レバー35を踏むことにより、図2において時計方向に揺動すると、係合凸部36が台枠20側にある被係合凹部(図示せず)から抜けるので、台枠20の拘束が解除されて腰掛11の回転が可能になる。
【0036】
次いで、腰掛11を保持する台枠20を180度回転させ、もう一方の反転位置になると、付勢ばね38の付勢力によって足踏レバー35は元の位置に復帰し、係合凸部36が台枠20側にある被係合凹部(図示せず)に嵌挿し、再びロック機構により当該反転位置に台枠20は腰掛11と共に拘束されることになる。このような腰掛11の回転動作中において、前述したように、受板21が受部37に載り上げるように衝突する「当たり」が生じることはない。
【0037】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、前記実施の形態では、腰掛11は台枠20と共に、手動によって正逆2方向に回転駆動されるように構成したが、駆動モータや動力伝達機構による電動力で回転駆動するように構成しても良い。
【0038】
また、腰掛11については、鉄道車両内に装備される2人掛けのものを説明したが、座る人数や装備される乗り物はこれに限定されるものではない。また、前記実施の形態では、台枠20の四隅に2組の受板21を設けると共に、脚台30の四隅に2組の受部37を設けたが、これらは必要に応じて、3組あるいは4組等と、2組以上設ければ良いものである。
【0039】
さらに、前記実施の形態では、台枠20側に設けた受板21を上下方向の高さ位置を調整できるように構成したが、脚台30側に設けた受部37の方を上下方向の高さ位置を調整できるように構成しても良く、あるいは受板21および受部37の両方の高さ位置を調整できるように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠および脚台の一部を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠および脚台の一部を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠および脚台の一部を示す側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠の一部および脚台を示す平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠の一部および脚台を示す正面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠の一部および脚台を示す側面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠側の受板および脚台側の受部を示す平面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠側の受板および脚台側の受部を示す側面図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠側の受板および脚台側の受部を示す正面図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠側の受板の高さ調整用の座金を示す平面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置を示す正面図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置を示す側面図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置を示す平面図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置を示す背面図である。
【符号の説明】
【0041】
10…腰掛装置
11…腰掛
12…座部
13…背凭れ部
14…固定式肘掛け
15…可動式肘掛け
16…テーブル
20…台枠
21…受板
22…取付ネジ
23…ダンパー
24…座金
30…脚台
31…脚部
32…上面部
35…足踏レバー
36…係合凸部
37…受部
【技術分野】
【0001】
本発明は、腰掛を保持する台枠を床側の脚台上に回転可能に支持し、前記台枠の回転に伴い腰掛を、前後両方向それぞれを向く各反転位置に拘束可能に設けて成る腰掛装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の腰掛装置は、腰掛を保持する台枠を床側の脚台上に回転可能に支持して成り、台枠の回転に伴い腰掛を、一般的には前後両方向それぞれを向く各反転位置に180度ずつ回転させて、当該位置にて拘束できるように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
台枠の底面側の四隅には、腰掛回転中心から全て等距離となるように受板が設けられており、同様に脚台の上面側の四隅にも、各受板を受けて支持するための受部が設けられている。腰掛の通常の固定時(腰掛回転ロック状態)には、台枠の各受板が脚台の各受部に載り上げて、腰掛のガタを防止する効果を奏する。
【0004】
腰掛を180度方向転換(回転)させた場合、台枠の各受板が脚台の対角線上にある別の各受部に再び載り上げるので、腰掛のガタを防止することになる。台枠の受板と脚台の受部とに隙間が生じる場合には、台枠の四隅の受板それぞれに調整用の座金を出し入れして、各受板の下端位置を調整して隙間の管理を行っている。このような調整作業により、ガタの防止を図ることができる。
【0005】
【特許文献1】特開平11−245808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述したような従来の腰掛装置では、台枠の四隅にある各受板が腰掛回転中心から全て等距離にあるため、腰掛の回転動作中に各受板は、回転軌道上に並ぶ隣の受部の上も通過することになる。そのため、受板と隣の受部とが高さ寸法で干渉していると、場合によっては受板が受部に載り上げてしまい、ゴツンという衝撃(当たり)が発生すると共に回転動作を阻害する虞もあった。
【0007】
この回転動作時の当たりや阻害を防止するために、台枠の受板と脚台の受部との隙間を甘くする(隙間を空ける)ことにより、当たりを緩和させるように調整作業を行う。しかし、隙間を甘くするように調整すると、今度は通常時に載る受板と受部の間の隙間が大きくなり、腰掛のガタが多く出てしまうことになる。このため、腰掛のガタも当たりも発生しないようにする調整作業は、困難で時間がかかるという問題があった。
【0008】
本発明は、以上のような従来技術の有する問題点に着目してなされたもので、腰掛の固定時における台枠の受板と脚台の受部との隙間をなくすように調整作業を行っても、腰掛の回転動作中における当たりが生じることがなく、当たりを考慮せずに通常時のガタ防止のみを主眼として調整作業を行うことができ、調整作業にかかる時間と労力を削減することができる腰掛装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]腰掛(11)を保持する台枠(20)を床側の脚台(30)上に回転可能に支持し、前記台枠(20)の回転に伴い腰掛(11)を、前後両方向それぞれを向く各反転位置に拘束可能に設けて成る腰掛装置(10)において、
前記台枠(20)の底面側に設けられ、腰掛回転中心を間にして互いに対となる少なくとも2組の受板(21)と、前記脚台(30)の上面側に設けられ、腰掛回転中心を間にして互いに対となり、前記腰掛(11)が前記各反転位置に拘束される際、前記各受板(21)に係合するように前記各受板(21)の配置位置に対応する少なくとも2組の受部(37)とを有し、
前記各受板(21)を、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置し、かつ隣同士に位置する別の組の前記各受板(21)を、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置したことを特徴とする腰掛装置(10)。
【0010】
[2]前記台枠(20)の受板(21)および/または前記脚台(30)の受部(37)は、上下方向の高さ位置を調整可能に設けたことを特徴とする[1]に記載の腰掛装置(10)。
【0011】
次に前述した解決手段に基づく作用を説明する。
本発明に係る腰掛装置(10)によれば、腰掛(11)の固定時には、腰掛(11)を保持する台枠(20)側の受板(21)が、脚台(30)側にある受部(37)に載り上げるように係合するため、腰掛(11)がガタつかないように支えられる。ここで受板(21)は、台枠(20)の底面側に、腰掛回転中心を間にして対となるように少なくとも2組設けられ、また受部(37)は、脚台(30)の上面側に、同じく腰掛回転中心を間にして対となるように少なくとも2組設けられるので、台枠(20)は腰掛回転中心の円周方向に沿った複数箇所で支持され、一方向に偏ることなく全体的に安定した状態で、より確実にガタつかないよう支持される。
【0012】
各受板(21)は、同じ組ごとに腰掛回転中心から等距離となる位置に配置されるが、隣同士に位置する別の組の各受板(21)同士では、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置される。そのため、各受板(21)はそれぞれ隣の受板(21)とは回転軌道が同心円上にずれて異なり、腰掛(11)の回転動作中に各受板(21)は、隣に並ぶ受板(21)に対応していた脚台(30)側の受部(37)の上は通過しない。従って、仮に受板(21)とその隣の受板(21)に対応する受部(37)とが高さ寸法で干渉したとしても、腰掛(11)の回転動作中に受板(21)が受部(37)に載り上げるように衝突する「当たり」が生じることはない。
【0013】
腰掛装置(10)の組立時ないし車体取付け時において、腰掛(11)の固定時におけるガタが万一生じた場合には、台枠(20)の受板(21)と脚台(30)の受部(37)との隙間をなくすように調整する作業が必要となるが、このような作業により、受板(21)とその隣の受板(21)に対応する受部(37)とが高さ寸法で干渉する結果を招いたとしても、前述したように腰掛(11)の回転動作中における受板(21)の当たりは根本的に生じることがない。従って、回転動作時の当たりは考慮せずに、通常の固定時のガタ防止のみを主眼として調整作業を行うことができ、調整作業にかかる時間と労力を削減することが可能となる。
【0014】
また、前記台枠(20)の受板(21)および/または前記脚台(30)の受部(37)を、上下方向の高さ位置を調整可能に設けると良い。これにより、台枠(20)の受板(21)と脚台(30)の受部(37)との隙間をなくすように調整する作業を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る腰掛装置によれば、腰掛の固定時における台枠の受板と脚台の受部との隙間をなくすように調整作業を行っても、腰掛の回転動作中における当たりが生じることがなく、当たりは考慮せずに通常時のガタ防止のみを主眼として調整作業を行うことができ、調整作業にかかる時間と労力を削減することが可能であると共に、根本的に回転動作中に当たりが発生しない構造となり、回転腰掛としての品質が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面に基づき本発明を代表する一の実施の形態を説明する。
図1〜図14は本発明の一実施の形態を示している。
図11は、本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の正面図である。図12は、同じく、腰掛装置の側面図である。図13は、同じく腰掛装置の平面図である。図14は、同じく腰掛装置の背面図である。
【0017】
図11〜図14に示すように、腰掛装置10は、例えば鉄道車両内に装備されるものであり、腰掛11を保持する台枠20を床側の脚台30上に回転可能に支持し、前記台枠20の回転に伴い腰掛11を、前後両方向それぞれを向く各反転位置に拘束可能に設けて成る。
【0018】
腰掛11は、そのフレームを成す台枠20上に2席分を有する座部12を装着し、座部12の後端に2席分の背凭れ部13を別々に起倒可能に支持して成る。本実施の形態では、座部12および背凭れ部13は2人掛け用に形成されているが、1人掛け用、あるいは3人掛け用であってもかまわない。台枠20は、矩形枠状に構成されている。
【0019】
座部12の両側端には、それぞれ固定式肘掛け14が固設されており、また、各背凭れ部13の間には、可動式肘掛け15が起倒可能に支持されている。さらに、各背凭れ部13の後面側には、後方に配置される別の腰掛11の着席者が使用するための収納式のテーブル16が設けられている。
【0020】
腰掛装置10は、腰掛11、台枠20、脚台30の他、腰掛11すなわち台枠20を180度ずつ正逆2方向に回転させるための回転機構と、腰掛11を各反転位置にそれぞれ拘束するためのロック機構とを有している。なお、台枠20を回転させるための動力は、着座者の操作による手動でも良く、あるいは電動力により自動的に回転させる駆動機構を備えるように構成しても良い。
【0021】
図4および図5に示すように、脚台30は、床に直接立設される脚部31と、この脚部31の上端に略水平な状態で固設される矩形枠状の上面部32とから構成されている。上面部32の略中央には円孔33が開設されており、回転機構は前記円孔33の内縁に沿って上下から円周方向に移動可能に嵌合する一対の回転板34から成る。上側の回転板34は、腰掛11側の台枠20の底面側に一体に固定される。かかる回転機構により、台枠20は、前記円孔33の孔中心を腰掛回転中心として回転可能に支持される。
【0022】
また、脚台30の上面部32の一側端には、ロック機構の足踏レバー35が揺動可能に取付けられている。足踏レバー35の先端側を踏み込んだり解放することにより、足踏レバー35の基端側に設けられた係合凸部36が左右方向に出没するよう設定されている。腰掛11側の台枠20の両側端には、それぞれ前記足踏レバー35の係合凸部36が嵌挿する被係合凹部(図示せず)が設けられている。なお、足踏レバー35は、付勢ばね38により係合凸部36が突出する方向に付勢されている。
【0023】
図1〜図3に示すように、腰掛11側の台枠20の底面側には、腰掛回転中心を間にして互いに対となる少なくとも2組の受板21が設けられている。台枠20は矩形枠状に構成されており、該台枠20の四隅に位置するように、本実施の形態では2組の受板21が設けられている。
【0024】
詳しく言えば各受板21は、図7〜図10に示すように、台枠20の底面側の四隅に取付ネジ22を介して固定されるダンパー23から成る。ここで取付ネジ22は、上下方向に移動可能に螺合しており、取付ネジ22を正逆両方向に回動させることで、上下方向の高さ位置を調整できるようになっている。ダンパー23は、金属あるいは樹脂により成形すると良い。
【0025】
また、取付ネジ22の回動によりダンパー23が下方に移動し、ダンパー23の上端面と台枠20の底面側との間に隙間が生じる場合には、図10に示す高さ位置調整用の座金24を必要な枚数だけ介装させることになる。座金24は、金属あるいは樹脂により成形すると良いが、樹脂製の場合には強度を保つために金属製より厚く成形する必要がある。
【0026】
各受板21は、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置され、かつ隣同士に位置する別の組の各受板21は、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置されている。すなわち、図1中では、右斜め上に延びる対角線上にある一対の受板21は、左斜め上に延びる対角線上にある一対の受板21に比べて、腰掛回転中心からの回転半径が長い位置に配置されている。
【0027】
一方、脚台30の上面部32には、腰掛回転中心を間にして互いに対となり、前記腰掛11(台枠20)が各反転位置にロック機構によって拘束される際、前記各受板21に係合するように各受板21の配置位置に対応する少なくとも2組の受部37が設けられている。上面部32も台枠20と同様に矩形枠状に構成されており、該上面部32の四隅に位置するように、本実施の形態では2組の受部37が設けられている。
【0028】
詳しく言えば各受部37は、図7〜図9に示すように、上面部32の上面側の四隅に一体に固設されたブラケットから成る。このブラケットから成る受部37の上端面部に、前記各受板21のダンパー23が係脱するように設定されている。
【0029】
各受部37も前記各受板21と同様に、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置され、かつ隣同士に位置する別の組の各受部37は、それぞれ腰掛回転中心からの距離が異なる位置に配置されている。すなわち、図1中では、右斜め上に延びる対角線上にある一対の受部37は、左斜め上に延びる対角線上にある一対の受部37に比べて、腰掛回転中心からの距離が長い位置に配置されている。
【0030】
次に、本腰掛装置10の作用を説明する。
本腰掛装置10によれば、腰掛11の固定時には、図4に示すように、腰掛11を保持する台枠20側の受板21が、脚台30側にある受部37に載り上げるように係合するため、腰掛11がガタつかないように支えられる。ここで受板21は、台枠20の底面側の四隅に、腰掛回転中心を間にして対となるように2組あり、また受部37は、脚台30の上面側の四隅に、同じく腰掛回転中心を間にして対となるように2組あるので、台枠20は腰掛回転中心の円周方向に沿った複数箇所で支持され、一方向に偏ることなく全体的に安定した状態で、より確実にガタつかないよう支持される。
【0031】
図1に示すように、各受板21は、同じ組ごとに腰掛回転中心から等距離となる位置に配置されるが、隣同士に位置する別の組の各受板21同士では、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置される。そのため、各受板21はそれぞれ隣の受板21とは回転軌道が同心円上にずれて異なり(図1中の矢印参照。)、腰掛11の回転動作中に各受板21は、隣に並ぶ受板21に対応していた脚台30側の受部37の上は通過しない。従って、仮に受板21とその隣の受板21に対応する受部37とが高さ寸法で干渉したとしても、腰掛11の回転動作中に受板21が受部37に載り上げるように衝突する「当たり」が生じることはない。
【0032】
腰掛装置10の組立時ないし車体取付け時において、腰掛11の固定時におけるガタが万一生じた場合には、台枠20の受板21と脚台30の受部37との隙間をなくすように調整する作業が必要となる。この作業により、受板21とその隣の受板21に対応する受部37とが高さ寸法で干渉する結果を招いたとしても、前述したように腰掛11の回転動作中における受板21の当たりは根本的に生じることがない。従って、回転動作時の当たりを考慮せずに、通常の固定時のガタ防止のみを主眼として調整作業を行うことができ、調整作業にかかる時間と労力を削減することが可能となる。
【0033】
腰掛11の固定時におけるガタを調整するためには、図8において、台枠20側にある受板21の上下方向の高さ位置を調整すると良い。受板21と受部37との間に隙間が生じる場合には、この隙間がなくなる程度に受板21を下方向へ移動させ、一方、受板21と受部37とが上下方向で干渉する場合には、この干渉がなくなる程度に受板21を上方向へ移動させれば良い。
【0034】
受板21を構成する取付ネジ22は上下方向に移動可能に螺合しており、取付ネジ22を正逆両方向に回動させることで、受板21が受部37に実際当接する部位であるダンパー23の上下方向の高さ位置を調整することができる。ここでダンパー23が下方に移動し、ダンパー23の上端面と台枠20の底面側との間に隙間が生じた場合は、図10に示す高さ位置調整用の座金24を必要な枚数だけ介装させることになる。
【0035】
図1および図2において、腰掛11を180度回転させて向きを反転させる場合には、先ず足踏レバー35を踏んでロック機構による拘束を解除する。すなわち、足踏レバー35を踏むことにより、図2において時計方向に揺動すると、係合凸部36が台枠20側にある被係合凹部(図示せず)から抜けるので、台枠20の拘束が解除されて腰掛11の回転が可能になる。
【0036】
次いで、腰掛11を保持する台枠20を180度回転させ、もう一方の反転位置になると、付勢ばね38の付勢力によって足踏レバー35は元の位置に復帰し、係合凸部36が台枠20側にある被係合凹部(図示せず)に嵌挿し、再びロック機構により当該反転位置に台枠20は腰掛11と共に拘束されることになる。このような腰掛11の回転動作中において、前述したように、受板21が受部37に載り上げるように衝突する「当たり」が生じることはない。
【0037】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、前記実施の形態では、腰掛11は台枠20と共に、手動によって正逆2方向に回転駆動されるように構成したが、駆動モータや動力伝達機構による電動力で回転駆動するように構成しても良い。
【0038】
また、腰掛11については、鉄道車両内に装備される2人掛けのものを説明したが、座る人数や装備される乗り物はこれに限定されるものではない。また、前記実施の形態では、台枠20の四隅に2組の受板21を設けると共に、脚台30の四隅に2組の受部37を設けたが、これらは必要に応じて、3組あるいは4組等と、2組以上設ければ良いものである。
【0039】
さらに、前記実施の形態では、台枠20側に設けた受板21を上下方向の高さ位置を調整できるように構成したが、脚台30側に設けた受部37の方を上下方向の高さ位置を調整できるように構成しても良く、あるいは受板21および受部37の両方の高さ位置を調整できるように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠および脚台の一部を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠および脚台の一部を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠および脚台の一部を示す側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠の一部および脚台を示す平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠の一部および脚台を示す正面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠の一部および脚台を示す側面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠側の受板および脚台側の受部を示す平面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠側の受板および脚台側の受部を示す側面図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠側の受板および脚台側の受部を示す正面図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置の台枠側の受板の高さ調整用の座金を示す平面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置を示す正面図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置を示す側面図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置を示す平面図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係る腰掛装置を示す背面図である。
【符号の説明】
【0041】
10…腰掛装置
11…腰掛
12…座部
13…背凭れ部
14…固定式肘掛け
15…可動式肘掛け
16…テーブル
20…台枠
21…受板
22…取付ネジ
23…ダンパー
24…座金
30…脚台
31…脚部
32…上面部
35…足踏レバー
36…係合凸部
37…受部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
腰掛を保持する台枠を床側の脚台上に回転可能に支持し、前記台枠の回転に伴い腰掛を、前後両方向それぞれを向く各反転位置に拘束可能に設けて成る腰掛装置において、
前記台枠の底面側に設けられ、腰掛回転中心を間にして互いに対となる少なくとも2組の受板と、前記脚台の上面側に設けられ、腰掛回転中心を間にして互いに対となり、前記腰掛が前記各反転位置に拘束される際、前記各受板に係合するように前記各受板の配置位置に対応する少なくとも2組の受部とを有し、
前記各受板を、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置し、かつ隣同士に位置する別の組の前記各受板を、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置したことを特徴とする腰掛装置。
【請求項2】
前記台枠の受板および/または前記脚台の受部は、上下方向の高さ位置を調整可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の腰掛装置。
【請求項1】
腰掛を保持する台枠を床側の脚台上に回転可能に支持し、前記台枠の回転に伴い腰掛を、前後両方向それぞれを向く各反転位置に拘束可能に設けて成る腰掛装置において、
前記台枠の底面側に設けられ、腰掛回転中心を間にして互いに対となる少なくとも2組の受板と、前記脚台の上面側に設けられ、腰掛回転中心を間にして互いに対となり、前記腰掛が前記各反転位置に拘束される際、前記各受板に係合するように前記各受板の配置位置に対応する少なくとも2組の受部とを有し、
前記各受板を、同じ組ごとにそれぞれ腰掛回転中心から等距離となる位置に配置し、かつ隣同士に位置する別の組の前記各受板を、それぞれ腰掛回転中心から回転半径が異なる位置に配置したことを特徴とする腰掛装置。
【請求項2】
前記台枠の受板および/または前記脚台の受部は、上下方向の高さ位置を調整可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の腰掛装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−87687(P2008−87687A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−272464(P2006−272464)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【出願人】(390010054)小糸工業株式会社 (136)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【出願人】(390010054)小糸工業株式会社 (136)
【Fターム(参考)】
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