説明

膀胱癌、卵巣癌、肺癌、および腎臓癌の診断および治療に有用な腫瘍抗原

【課題】前立腺特異的でアンドロゲン制御される細胞膜結合型の分泌セリンプロテアーゼに由来する、またはそれに基づく、膀胱癌、肺癌、卵巣癌、および腎臓癌の診断および治療のための組成物を提供する。
【解決手段】20P1F12/TMPRSS2遺伝子の全長cDNA。検出マーカーまたは毒素で標識された抗体を含む20P1F12/TMPRSS2タンパク質、およびそのポリペプチド断片に結合する抗体、または治療用組成物。20P1F12/TMPRSS2の状態を、それに相当する正常な試料のものと比較する生体試料の予診的および診断的方法。生体試料における20P1F12/TMPRSS2の状態の変化が無制御細胞増殖に関係する。更に、膀胱癌、肺癌、卵巣癌、及び腎臓癌を治療するための様々な治療用組成物およびストラテジー、特に20P1F12/TMPRSS2抗体療法および組成物、癌ワクチン、並びに低分子療法を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体試料における20P1F12/TMPRSS2の状態と、それに相当する正常な試料における20P1F12/TMPRSS2の状態を比較する段階を含む、無制御細胞増殖の証拠を生体試料において検査する方法であって、生体試料における20P1F12/TMPRSS2の状態の変化が無制御細胞増殖に関係し、無制御細胞増殖が膀胱無制御細胞増殖、肺無制御細胞増殖、腎臓無制御細胞増殖、または卵巣無制御細胞増殖より選択される、方法。
【請求項2】
生体試料における20P1F12/TMPRSS2の状態が20P1F12/TMPRSS2 mRNAの発現量または20P1F12/TMPRSS2タンパク質の発現量を検査することにより評価される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
生体試料における20P1F12/TMPRSS2の状態が20P1F12/TMPRSS2免疫反応性複合体の有無を観察することにより評価される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
生体試料における20P1F12/TMPRSS2の状態が、サザン解析、ノーザン解析、ポリメラーゼ連鎖反応解析、及び、免疫測定法からなる群より選択される方法により評価される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
生体試料が血液、血清、便、尿、精液、及び生検組織からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
無制御細胞増殖が膀胱癌を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
無制御細胞増殖が肺癌を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無制御細胞増殖が腎臓癌を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
無制御細胞増殖が卵巣癌を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
生体試料における20P1F12/TMPRSS2の状態が、遊離20P1F12/TMPRSS2ポリペプチド濃度、結合相手と複合した20P1F12/TMPRSS2ポリペプチドの濃度、または遊離20P1F12/TMPRSS2ポリペプチド濃度と結合相手と複合した20P1F12/TMPRSS2ポリペプチドの濃度を比較した場合の比率を測定する免疫測定法により評価される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
生体試料において評価された20P1F12/TMPRSS2が無制御増殖を示す細胞から分泌されている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
生体試料における新生物の証拠を同定する方法であって、
(a)被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現量を検査する段階、および
(b)被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現量を、同等の正常生体試料に見出される20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現量と比較する段階
を含む方法であり、正常生体試料に対する被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子産物の量の差が新生物に関連し、該新生物が膀胱、肺、腎臓、卵巣、または転移性の新生物から選択される方法。
【請求項13】
新生物が膀胱癌である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
新生物が肺癌である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
新生物が腎臓癌である、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
新生物が卵巣癌である、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
被験生体試料が血液、血清、便、尿、精液、及び生検組織からなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現量が20P1F12/TMPRSS2 mRNA発現量を検査することにより評価される、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現量が20P1F12/TMPRSS2タンパク質発現量を検査することにより評価される、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現量がサザン解析、ノーザン解析、ポリメラーゼ連鎖反応解析、及び免疫測定法からなる群より選択される方法により評価される、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現のレベルが遊離20P1F12/TMPRSS2ポリペプチド濃度、または結合相手と複合した20P1F12/TMPRSS2ポリペプチド濃度を測定する免疫測定法により評価される、請求項12に記載の方法。
【請求項22】
被験生体試料において評価された20P1F12/TMPRSS2が無制御増殖を示す細胞より分泌される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
無制御増殖を示す細胞が膀胱癌、肺癌、卵巣癌、または転移癌の細胞である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
個体において癌を検出する方法であって、
(a)個体から得た被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現を検査する段階、および
(b)無制御細胞増殖に関連する因子の有無を個体において検査する段階
を含む方法であり、個体より得た被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現と無制御細胞増殖に関連する因子の存在との同時発生が癌を示唆し、
該癌が膀胱癌、肺癌、腎臓癌、卵巣癌、または、転移癌から選択される方法。
【請求項25】
癌が膀胱癌である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
癌が肺癌である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
癌が腎臓癌である、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
癌が卵巣癌である、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
被験生体試料が血液、血清、便、尿、精液、及び生検組織からなる群より選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現が20P1F12/TMPRSS2 mRNA発現量または20P1F12/TMPRSS2ポリペプチド発現量を検査することにより評価される、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現がサザン解析、ノーザン解析、ポリメラーゼ連鎖反応解析、及び免疫測定法からなる群より選択される方法により評価される、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
被験生体試料における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現が遊離20P1F12/TMPRSS2ポリペプチド濃度または結合相手と複合した20P1F12/TMPRSS2ポリペプチド濃度を測定する免疫測定法により評価される、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
被験生体試料において評価された20P1F12/TMPRSS2が無制御増殖を示す細胞より分泌される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
20P1F12/TMPRSS2を発現する新生細胞の増殖を抑制する方法であって、新生細胞の増殖を抑制するために新生細胞により発現される20P1F12/TMPRSS2を有効な量の抗20P1F12/TMPRSS2抗体に接触させる段階を含み、該新生細胞が膀胱新生細胞、肺新生細胞、卵巣新生細胞、または転移性新生細胞から選択される方法。
【請求項35】
20P1F12/TMPRSS2を発現する新生物の進行を抑制する方法であって、新生物の進行を抑制するために新生物により発現される20P1F12/TMPRSS2を有効な量の抗20P1F12/TMPRSS2抗体に接触させる段階を含み、該新生物が膀胱新生物、肺新生物、卵巣新生物、または転移性新生物から選択される方法。
【請求項36】
抗体が主に20P1F12/TMPRSS2の細胞表面結合ドメイン内のエピトープと結合する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
抗体が細胞毒性物質と結合している、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
20P1F12/TMPRSS2ポリペプチドの免疫原性部分と生理的に許容される担体とを含む、20P1F12/TMPRSS2を発現する癌の治療のためのワクチン組成物であって、該癌が膀胱癌、肺癌、卵巣癌、または転移癌より選択される組成物。
【請求項39】
患者に有効な量の請求項38に記載のワクチン組成物を投与する段階を含む、患者において20P1F12/TMPRSS2を発現する細胞の増殖を抑制する方法であって、該患者が膀胱癌、肺癌、卵巣癌、または転移癌より選択される癌を有する方法。
【請求項40】
配列番号:2に記載のアミノ酸配列またはその浸潤阻害断片を含む20P1F12/TMPRSS2ポリペプチドを細胞の環境に導入する段階であってそれにより浸潤が阻害される段階を含む、腫瘍細胞による浸潤を阻害する方法。
【請求項41】
20P1F12/TMPRSS2ポリペプチドが、配列番号:2に記載の配列の255〜492位のアミノ酸を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
細胞を有効な量の20P1F12/TMPRSS2 mRNAに相同なオリゴヌクレオチドと接触させる段階を含む、細胞における20P1F12/TMPRSS2タンパク質の発現を抑制する方法。
【請求項43】
新生細胞を有効な量の20P1F12/TMPRSS2抗体と接触させる段階であってそれにより新生細胞の増殖を抑制する段階を含む、腎臓新生細胞の増殖を抑制する方法。

【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31A】
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【図31B】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【公開番号】特開2009−148264(P2009−148264A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329870(P2008−329870)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【分割の表示】特願2002−509772(P2002−509772)の分割
【原出願日】平成13年7月12日(2001.7.12)
【出願人】(500553659)アジェンシス,インコーポレイテッド (35)
【Fターム(参考)】