説明

自動分析装置とその検体搬送方法

【課題】ラックとパックを併用しても検体前処理搬送装置を使用することなく検体を簡易に搬送することが可能な自動分析装置とその検体搬送方法を提供すること。
【解決手段】検体と試薬とを反応容器内で反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記検体を分析する自動分析装置とその検体搬送方法。自動分析装置1は、検体容器を保持して搬入されるパック10を、パック検体分注位置Ppへ搬送して検体容器10a内の検体を反応容器4へ分注し、分注後のパックを搬出するパック搬送部8と、複数の検体容器17aを保持して供給されるラック17を、ラック検体分注位置Prへ搬送して各検体容器内の検体を反応容器へ分注し、分注後のパックを搬出位置へ搬送するラック搬送部9と、パック検体分注位置又はラック検体分注位置と反応容器との間を移動し、検体容器内の検体を反応容器へ分注する検体分注装置6とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動分析装置とその検体搬送方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動分析装置は、検体の搬送に検体を収容した検体容器を保持するラックを使用しており、ラックセット部にセットされたラックを検体分注位置を経て回収部へ搬送することで、分析対象の検体を反応容器へ分注している。このため、単一の検体容器を保持したパックを使用する際は、パックに保持された検体容器から検体をラックに保持された検体容器へ移し替える検体前処理搬送装置を使用している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2008−76185号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、自動分析装置は、検体前処理搬送装置を使用すると、この分設置面積が増加し、自動分析装置を設置する際の自由度が制限されるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、検体前処理搬送装置を使用することなくラックとパックを用いて検体を検体分注位置へ簡易に搬送し、反応容器へ分注することが可能な自動分析装置とその検体搬送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の自動分析装置は、検体と試薬とを反応容器内で反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記検体を分析する自動分析装置において、単一の検体容器を保持して搬入されるパックを、前記検体を分注するパック検体分注位置へ搬送して前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、分注後の前記パックを搬出するパック搬送手段と、複数の検体容器を保持して供給されるラックを、前記検体を分注するラック検体分注位置へ搬送して前記各検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、分注後の前記パックを搬出位置へ搬送するラック搬送手段と、前記パック検体分注位置又は前記ラック検体分注位置と前記反応容器との間を移動し、前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注する検体分注装置と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の自動分析装置は、上記の発明において、前記検体分注装置による前記パックが保持した検体容器からの検体分注又は前記ラックが保持した検体容器からの検体分注の一方を優先設定する優先設定手段を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の自動分析装置は、上記の発明において、前記パック搬送手段は、前記ラック搬送手段の延長線上に設けられるターンテーブルと、前記ターンテーブルと前記ラック搬送手段との間に配置され、前記ラック検体分注位置が位置する分岐搬送手段を有することを特徴とする。
【0009】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の自動分析装置の検体搬送方法は、検体と試薬とを反応容器内で反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記検体を分析する自動分析装置の検体搬送方法であって、単一の検体容器を保持して搬入されるパックを、前記検体を分注するパック検体分注位置へ搬送して前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、分注後の前記パックを搬出するパック搬送工程と、複数の検体容器を保持して供給されるラックを、前記検体を分注するラック検体分注位置へ搬送して前記各検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、分注後の前記パックを搬出位置へ搬送するラック搬送工程と、前記パック検体分注位置に搬送された前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、又は前記ラック検体分注位置に搬送された前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注する検体分注工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の自動分析装置の検体搬送方法は、上記の発明において、前記パックが保持した検体容器からの検体分注又は前記ラックが保持した検体容器からの検体分注の一方を優先設定する優先設定工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、パック搬送手段によってパックを、ラック搬送手段によってラックを、それぞれ搬送し、検体分注装置によってパックが保持した検体容器からの検体分注とラックが保持した検体容器からの検体分注とを行うので、検体前処理搬送装置を使用することなくラックとパックを用いて検体を検体分注位置へ簡易に搬送し、反応容器へ分注することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の自動分析装置とその検体搬送方法にかかる実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の自動分析装置の概略構成図である。図2は、パック搬送路で使用するパックを検体容器と共に示す斜視図である。図3は、ラック搬送路で使用するラックを検体容器と共に示す斜視図である。
【0013】
自動分析装置1は、図1に示すように、試薬テーブル2、反応テーブル3、試薬分注装置5、検体分注装置6、検体搬送装置7、撹拌部31、測光部32、洗浄部33及び制御部35を備えている。
【0014】
試薬テーブル2は、図1に示すように、駆動手段に回転されて保持した複数の試薬容器2aを周方向に搬送する。このとき、試薬テーブル2は、外周に読取部2bが配置されている。読取部2bは、複数の試薬容器2aに添付されたバーコードラベルやRFID等の試薬情報記録媒体から試薬情報を読み取る。
【0015】
反応テーブル3は、図1に示すように、複数の反応容器4が周方向に沿って配列され、試薬テーブル2の駆動手段とは異なる駆動手段によって正転或いは逆転されて反応容器4を周方向に沿って搬送する。反応テーブル3は、例えば、一周期で時計方向に(1周−1反応容器)/4回転し、四周期で(1周−1反応容器)回転する。
【0016】
反応容器4は、測光部32が出射する分析光に含まれる光の80%以上を透過する透明素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス,環状オレフィンやポリスチレン等の合成樹脂によって四角筒形状に成形された容量が数μL〜数百μLと微量なキュベットである。反応容器4は、反応テーブル3の近傍に設けた試薬分注装置5によって試薬テーブル2の試薬容器2aから試薬が分注される。
【0017】
試薬分注装置5は、図1に示すように、水平面内を矢印方向に回動されると共に、上下方向に昇降されるアーム5aと、試薬を分注する分注ノズル5bとを有しており、アーム5aの一端は図示しない支柱の上部に支持されている。試薬分注装置5は、洗浄水によって分注ノズル5bを洗浄する洗浄槽5cが分注ノズル5bの移動軌跡上に配置されている。洗浄槽5cは、分注ノズル5bから吐出させて分注ノズル5bの内側を洗浄し、その洗浄水を廃棄すると共に、槽内に噴出する洗浄水によって分注ノズル5bの外側を洗浄する。
【0018】
検体分注装置6は、図1に示すように、水平方向に回動すると共に、上下方向に昇降するアーム6aと、アーム6aに支持された分注ノズル6bと、分注ノズル5bと同様にして分注ノズル6bの内外を洗浄する洗浄槽6cとを有している。検体分注装置6は、パック10が保持した検体容器10a又はラック17が保持した検体容器17aから検体を吸引し、反応容器4へ吐出して検体の分注を行う。このとき、検体分注装置6は、優先設定部35cによってパック10が保持した検体容器10aからの検体分注又はラック17が保持した検体容器17aからの検体分注の一方が優先設定される。アーム6aは、水平方向に回動する先端の移動軌跡上に反応容器4へ検体を吐出する検体吐出部、パック検体分注位置Pp及びラック検体分注位置Prが配置されている。洗浄槽6cは、洗浄水を槽内に噴出する配管と、槽内に噴出して分注ノズル6bの外面を洗浄した洗浄水を排出する配管とが接続され、試薬分注装置5の洗浄槽5cと同様に、分注ノズル6bの移動軌跡上に配置されている。
【0019】
検体搬送装置7は、パックやラックを搬送する検体搬送手段であり、図1に示すように、パック搬送部8とラック搬送部9を備えている。
【0020】
パック搬送部8は、ラック搬送部9と共にベルトコンベアが使用され、図1に示すように、搬入路8a、搬出路8b、分岐路8d及びセンサ8eを有している。搬入路8aは、自動分析装置1の外部からパック10を搬入するもので、終端となるラック搬送部9の延長線上にターンテーブル8cが設けられている。搬出路8bは、図中矢印で示すように搬入路8aと共に一方向にパック10を搬送する搬送手段であり、搬入路8aの延長線上に配置され、検体分注の終了したパック10を搬出する。ターンテーブル8cは、搬入路8aを搬送されてくるパック10を分岐路8dへ転送すると共に、パック検体分注位置Ppから分岐路8dを戻ってくるパック10を搬出路8bへ転送する。分岐路8dは、前進及び後退自在であり、パック10をターンテーブル8cとパック検体分注位置Ppとの間で往復搬送する。センサ8eは、分岐路8dのパック検体分注位置Ppを臨む位置に配置されており、例えば、反射式光センサが使用される。センサ8eは、パック検体分注位置Ppにおけるパック10を光学的に検出し、検出信号をパック搬送制御部35aへ出力する。
【0021】
ラック搬送部9は、図1に示すように、分岐路8dと一直線上に配置されており、手作業によってセットされたラック17を往復搬送する。具体的には、ラック搬送部9は、図1においてラックセット部と搬出位置を兼ねるラック搬送部9の一端にラック17をセットすると、分岐路8dに隣接する他端まで搬送した後、各検体容器17aがラック検体分注位置Prへ順次移動するようにラック17を歩進させる。
【0022】
ここで、パック10は、図2に示すように、中央に検体容器10aを保持する保持凹部10bが1つ形成された円筒状のラックであり、側面には検体容器10a内の検体を識別するための患者ID,性別,年齢,検体番号及び分析項目等の検体情報を記録したバーコードラベルやRFID等の情報記録媒体Msが貼付されている。
【0023】
また、ラック17は、図3に示すように、検体容器17aを保持する複数の凹部17bが長手方向に沿って形成されている。ラック17は、保持する各検体容器17aに収容されている検体を識別するための患者ID,性別,年齢,検体番号及び分析項目等の検体情報を記録した情報記録媒体Mrが両側面に貼付されている。ここで、ラック17は、オペレータ等の利用者の手作業によってラック搬送部9のラックセット部へセットされ、また、回収される。また、図3は、ラック17の歩進を制御する規制レバー装置24の規制レバー24bを併記している。
【0024】
そして、パック搬送部8には、図1に示すように、搬入路8aの終端近傍の搬入路8aを臨む位置に制御部35との間で情報信号や制御信号等を送受信するパックセンサ11、読取部12、パックストッパ13及び駆動装置14が設けられている。
【0025】
パックセンサ11は、例えば、反射式光センサが使用され、搬入路8aを搬送されてくるパック10を光学的に検出し、検出信号をパック搬送制御部35aへ出力する。読取部12は、パック10に貼付された情報記録媒体Msから検体情報を読み取り、読み取った検体情報信号をパック搬送制御部35aへ出力する。
【0026】
パックストッパ13は、パック搬送制御部35aからの制御信号によって作動し、搬入路8aを搬送されてきた検体容器10aを保持したパック10をこの位置で待機、或いは待機を解除させる装置であり、図4に示すように、本体13aと、本体13aから出没してパック10の前進を規制する待機レバー13bを有している。駆動装置14は、ターンテーブル8c上のパック10を分岐路8dへ押し出し、あるいは搬出路8bへ転送する装置で、回動装置15とプッシャ16を備えている。プッシャ16は、本体16aと、本体16aから出没してパック10を分岐路8dへ押し出すプッシュロッド16bを有しており、回動装置15によって水平面内を回動させられる。
【0027】
一方、ラック搬送部9には、図1に示すように、制御部35との間で情報信号や制御信号等を送受信する読取部18、センサ列19及び歩進位置規制装置20が両側に設けられている。
【0028】
読取部18は、図1に示すように、ラック搬送部9一端のラックセット部を臨む位置にラック搬送部9と並行に配置され、ラック17に貼付された情報記録媒体Mrから検体情報を読み取り、読み取った検体情報信号をラック搬送制御部35bへ出力する。
【0029】
センサ列19は、ラック搬送部9上におけるラック17の有無を検出するもので、例えば、反射式光センサからなる複数の光センサ19a〜19k(図4参照)がラック搬送部9に沿って並行に配列されている(図1参照)。センサ列19は、光センサ19a〜19kが検出したラック17の検出信号をラック搬送制御部35bへ出力する。ラック搬送制御部35bは、光センサ19a〜19kから入力される検出信号からラック搬送部9上におけるラック17の位置を特定する。このとき、光センサ19kは、読取部18が臨むラック搬送部9上のラックセット部と搬出位置を兼ねる位置におけるラック17の有無の検出に用いられる。
【0030】
歩進位置規制装置20は、ラック搬送制御部35bに作動が制御されており、図1及び図4に示すように、ラック搬送部9に沿って並行に配置され、ラック17が保持した各検体容器17aがラック検体分注位置Prで停止するように歩進によるラック17の歩進位置を規制する。歩進位置規制装置20は、スプライン軸21、ナット23、規制レバー装置24及び駆動モータ25を備えている。
【0031】
スプライン軸21は、図1及び図4に示すように、2つのブラケット22に回転自在に支持されており、ナット23を介して規制レバー装置24を支持している。規制レバー装置24は、本体24aと、本体24aから出没してラック17の歩進位置を規制する規制レバー24bを有している。駆動モータ25は、スプライン軸21の一端に取り付けられ、スプライン軸21を回転させることにより、ナット23を介して規制レバー装置24をスプライン軸21に沿って移動させる。
【0032】
撹拌部31は、図1に示すように、反応テーブル3の外周に配置され、反応容器4に分注された検体と試薬とを含む液体試料を撹拌する。撹拌部31は、例えば、表面弾性波素子によって液体試料を非接触で撹拌する撹拌装置や、撹拌棒によって液体試料を撹拌する撹拌装置が使用される。
【0033】
測光部32は、図1に示すように、反応テーブル3外周の撹拌部31と洗浄部33との間に配置され、反応容器4が保持する液体試料や試薬と検体とが反応した反応液を分析するための分析光を出射する。測光部32は、反応容器4内の液体試料や反応液を透過した分析光の光量に関する測光信号を制御部35へ出力する。
【0034】
洗浄部33は、図1に示すように、反応テーブル3の外周に配置され、反応容器4内の反応液をノズルによって吸引して排出した後、前記ノズルから洗剤や洗浄水等の洗浄液を注入し、吸引する。洗浄部33は、これらの動作を複数回繰り返すことにより、測光部32による測光が終了した反応容器4内を洗浄する。
【0035】
制御部35は、例えば、マイクロコンピュータ等が使用され、図1に示すように入力部36及び出力部37と共に自動分析装置1と接続されている。制御部35は、自動分析装置1の各構成部の作動を制御すると共に、測光部32が出力した測光信号に基づく反応液の吸光度から検体の成分濃度等を分析する。また、制御部35は、キーボード等の入力部36から入力される分析指令に基づいて自動分析装置1の各構成部の作動を制御しながら分析動作を実行させる。
【0036】
制御部35は、パック搬送制御部35a、ラック搬送制御部35b及び優先設定部35cを有している。パック搬送制御部35aは、パック搬送部8、パックストッパ13及び駆動装置14を、例えば、予め設定したタイムチャートの下にシーケンス制御することで、パック10の搬送を制御し、分岐路8dに二以上のパック10が送り込まれないようにしている。ラック搬送制御部35bも同様にして、ラック搬送部9及び歩進位置規制装置20を制御することでラック17の搬送を制御している。優先設定部35cは、検体分注装置6によるパック10が保持した検体容器10aからの検体分注又はラック17が保持した検体容器17aからの検体分注を優先設定する。
【0037】
入力部36は、制御部35へ検査項目や検体の分注手順等を含む各種の指示を入力する入力操作を行う部分であり、例えば、キーボードやマウス等が使用される。出力部37は、制御部35から出力される警報指令や入力部36から入力される表示指令に基づく各種情報等を表示するディスプレイパネル等の表示部37aと、音声による警報を発生する警報発生部37bを有している。表示部37aは、自動分析装置1にログオンしている利用者が入力部36を操作することにより自動分析装置1の各種メニュー項目を表示させる。利用者は、これらの中から実行するメニュー項目を設定する。
【0038】
ここで、検体分注装置6によるパック10が保持した検体容器10aからの検体分注をラック17が保持した検体容器17aからの検体分注に優先させる場合は、入力部36を操作して優先設定部35cにアクセスし、表示部37aに図5に示す優先設定画面Sを表示させる。そして、優先設定画面S上の検体分注優先設定項目中のパック検体容器と表示されたアイコンSpをクリックする。このとき、クリックされたアイコンSpは、図示のように優先設定画面S上の色彩変化又は輝度変化によって強調表示される。このアイコンSpの設定信号は、優先設定部35cへ出力される。これにより、制御部35による制御のもとに、検体分注装置6によるパック10が保持した検体容器10aからの検体分注が、ラック17が保持した検体容器17aからの検体分注に優先して実行されることになる。
【0039】
これに対して、緊急検体の分析用としてラック17を使用する場合のように、検体分注装置6によるラック17が保持した検体容器17aからの検体分注が、パック10が保持した検体容器10aからの検体分注に優先させる場合は、図5に示す優先設定画面S上のラック検体容器と表示されたアイコンSrをクリックする。これにより、優先設定画面Sは、アイコンSpに代えてアイコンSrが強調表示されることになり、検体分注装置6によるラック17が保持した検体容器17aからの検体分注が、パック10が保持した検体容器10aからの検体分注に優先して実行されることになる。
【0040】
以上のように構成される自動分析装置1は、制御部35の制御の下に作動し、例えば、通常はパック10を使用して検体を分析し、ラック17は緊急検体の分析用として使用される。
【0041】
このため、自動分析装置1においては、パック搬送部8によってパック10が順次搬送され、パック検体分注位置Ppへパック10が搬送されてくると、回転する反応テーブル3によって周方向に沿って搬送されてくる対応する反応容器4に検体分注装置6が検体容器10aから検体を分注する。検体が分注された反応容器4には、試薬分注装置5が試薬容器2aから分析項目に対応した試薬を分注する。
【0042】
このようにして、試薬と検体が分注された反応容器4は、反応テーブル3が停止する都度、撹拌部31によって順次撹拌されて試薬と検体とが反応し、反応テーブル3が再び回転したときに測光部32を通過する。通過の際、反応容器4内の試薬と検体とが反応した反応液は、測光部32で測光され、制御部35によって成分濃度等が分析される。そして、反応液の測光が終了した反応容器4は、洗浄部33に移送されて洗浄された後、再度検体の分析に使用される。
【0043】
このとき、パックセンサ11が、パック搬送部8の搬入路8aを搬送されてくる検体容器10aを保持したパック10を検出し、パック10の検出信号をパック搬送制御部35aへ出力する。すると、パック搬送制御部35aは、制御信号をパックストッパ13へ出力し、パックストッパ13を作動させる。これにより、パックストッパ13は、図4に示すように、待機レバー13bが本体13aから繰り出され、搬入路8aを搬送されてきたパック10をこの位置で待機させる。
【0044】
待機レバー13bによるパック10の待機と並行して読取部12が、パック10に貼付した情報記録媒体Msから検体情報を読み取り、読み取った検体情報信号をパック搬送制御部35aへ出力する。これにより、パック搬送制御部35aは、パックストッパ13の位置へパック10が搬送されてきたことを認識し、制御部35又はホストコンピュータへ検体の分析情報を照会する。
【0045】
検体の分析情報の照会によって待機中の検体が確認されると、待機レバー13bが本体13aへ引き戻されてパック10の待機が解除され、搬入路8aによって移動されたパック10が、図6に示すように、ターンテーブル8cへ送り込まれる。次に、ターンテーブル8cが時計方向へ90°回転し、図7に示すように、ターンテーブル8c上のパック10が分岐路8dと対向する。このとき、搬入路8aには引き続いて新たなパック10が搬送されてくる。
【0046】
次いで、パック搬送制御部35aから出力される制御信号により駆動装置14のプッシャ16が作動し、図8に示すように、プッシュロッド16bによってターンテーブル8c上のパック10を分岐路8dへ押し出す。パック10の押し出しと並行して、パックセンサ11が次のパック10を検出する。このため、パック搬送制御部35aから出力される制御信号によりパックストッパ13が作動し、図示のように、待機レバー13bが次のパック10をこの位置で待機させる。
【0047】
その後、パック搬送制御部35aから出力される制御信号により分岐路8dが駆動され、図9に示すように、パック10をパック検体分注位置Ppへ移動させる。そして、センサ8eがパック検体分注位置Ppにおけるパック10を検出すると、制御部35からの制御信号により検体分注装置6が作動する。これにより、アーム6aがパック検体分注位置Ppへ移動し、分注ノズル6bがパック10に保持された検体容器10aから検体を吸引する。そして、検体分注装置6は、アーム6aを反応テーブル3へ回動させ、吐出位置にある反応容器4へ検体を吐出する。
【0048】
次に、パック搬送制御部35aによって分岐路8dが駆動されてパック10が分岐路8dを戻し搬送され、図10に示すように、ターンテーブル8cへ送り込まれる。次いで、パック搬送制御部35aによって駆動装置14が駆動され、図11に示すように、ターンテーブル8c上のパック10を搬出路8bへ転送するように押し出す。これにより、検体の分注が終了した検体容器10aを保持したパック10は、搬出路8bを通って回収部へ搬出される。
【0049】
これに対して、緊急検体を分析する際は、図12に示すように、ラック搬送部9上の読取部18に対向するラックセット部にラック17をセットする。すると、光センサ19kがラック17を検出して検出信号をラック搬送制御部35bへ出力すると共に、読取部18がラック17に貼付された情報記録媒体Mrから検体情報を読み取り、読み取った検体情報信号をラック搬送制御部35bへ出力する。
【0050】
これにより、ラック搬送制御部35bは、ラック搬送部9のラックセット部にラック17がセットされたことを認識し、制御部35又はホストコンピュータへ検体の分析情報を照会する。これと共に、制御部35からの制御信号によりパック搬送制御部35aは、搬入路8a上のパック10をパックストッパ13によって待機状態に保持する。
【0051】
検体の分析情報の照会によってラック17が保持した各検体容器17aに採取された検体が確認されると、ラック搬送制御部35bによる制御のもとに、ラック搬送部9が駆動され、図13に示すように、ラック17を歩進開始位置となるラック搬送部9の終端まで搬送する。次いで、歩進位置規制装置20が駆動され、駆動モータ25によって規制レバー装置24がラック17の位置へ移動されると共に、規制レバー24bが本体24aから繰り出されてラック17の端面に当接する。
【0052】
その後、規制レバー装置24によって歩進位置が規制されたラック搬送部9による図中下方へ向かうラック17の歩進が開始する。このとき、ラック17の歩進位置は、センサ列19によってモニタされている。そして、ラック17の歩進によってラック17がラック検体分注位置Prへ移動すると、図14に示すように、検体分注装置6のアーム6aが検体容器17a上へ回動され、検体容器17aに採取された検体が吸引される。検体分注装置6は、吸引した検体を反応テーブル3上の反応容器4へ吐出した後、洗浄槽6cで分注ノズル6bを洗浄した後、引き続いて歩進してくるラック17に保持された検体容器17aから検体の分注動作を繰り返す。
【0053】
このようにしてラック17に保持された総ての検体容器17aから検体の分注が終了すると、ラック搬送部9は、ラック17をラックセット部まで搬送する。ラックセット部まで搬送されたラック17は、オペレータ等の利用者によって回収される。
【0054】
そして、光センサ19kがラック17を検出して検出信号をラック搬送制御部35bへ出力すると、ラック搬送制御部35bは、制御部35又はホストコンピュータへ更なるラック17搬送の有無を照会する。照会の結果、更なるラック17の搬送がある場合、ラック搬送制御部35bは、ラックセット部にラック17がセットされるのを待機する。
【0055】
一方、更なるラック17の搬送がない場合、ラック搬送制御部35bは、ラック搬送が終了した旨の終了信号をパック搬送制御部35aへ出力する。これにより、自動分析装置1は、緊急検体の分析が終了し、パック10によって検体容器10aを搬送する通常の分析モードに戻る。
【0056】
ここで、ラック搬送部9によるラック17の搬送中にラックセット部にラック17をセットすると、読取部18が出力する検体情報信号によりラック搬送制御部35bが、出力部37へ警報信号を出力する。これにより、自動分析装置1は、表示部37aにセットしたラック17を排除すべき旨を告知する警報を表示すると共に、警報発生部37bが音声によって警報を発生する。
【0057】
以上が、パック搬送部8によってパック10のみを搬送して検体分注を行う場合と、ラック搬送部9によってラック17のみを搬送して検体分注を行う場合である。これに対して、パック搬送部8によるパック10の搬送と検体分注並びにラック搬送部9によるラック17の搬送と検体分注を並行処理する場合は、以下のようにする。
【0058】
ここで、上述の説明から明らかなように、パック10は、ターンテーブル8cを経てパック検体分注位置Ppへ搬送され、検体分注装置6によって検体が吸引された後、ターンテーブル8cを経て搬出路8bへ送り出される。この間のパック搬送時間は、ラック17が保持した複数の検体容器17aを1つ歩進させる時間よりも長い。このため、検体分注装置6によるパック10が保持した検体容器10aからの検体分注を優先設定しても、検体吸引後、センサ8eがパック10を検出するまでの時間を利用してラック17の歩進と検体分注を行うことができる。
【0059】
以下、パック搬送部8によるパック10の搬送と検体分注装置6による検体分注並びにラック搬送部9によるラック17の搬送と検体分注装置6による検体分注を並行処理する場合について、図15に示すフローチャートを参照して説明する。
【0060】
先ず、制御部35は、パック10を検出したか否かを判定する(ステップS100)。パック10の検出は、パックセンサ11がパック搬送制御部35aへ出力する検出信号による。パック10を検出しない場合は(ステップS100,No)、この判定を繰り返す。パック10を検出した場合(ステップS100,Yes)、制御部35は、パックストッパ13を駆動し、この位置でパック10を待機させる(ステップS102)。
【0061】
次に、制御部35は、検体情報を取得する(ステップS104)。検体情報は、読取部12がパック搬送制御部35aへ出力したパック10に貼付した情報記録媒体Msの記録から取得する。次いで、制御部35は、パック10の待機を解除して分岐路8dへ移動させ、分岐路8dを駆動してパック10をパック検体分注位置Ppへ搬送する(ステップS106)。その後、制御部35は、パック10の検体分注が優先設定されているか否かを判定する(ステップS114)。
【0062】
一方、制御部35は、パック10側の処理と並行してラック17側の処理を行い、ラック17を検出したか否かを判定する(ステップS108)。ラック17の検出は、光センサ19kがラック搬送制御部35bへ出力する検出信号による。ラック17を検出しない場合は(ステップS108,No)、この判定を繰り返す。ラック17を検出した場合(ステップS108,Yes)、制御部35は、検体情報を取得する(ステップS110)。検体情報は、読取部18がラック搬送制御部35bへ出力したラック17に貼付した情報記録媒体Mrの記録から取得する。
【0063】
次いで、制御部35は、ラック17をラック検体分注位置Prへ搬送する(ステップS112)。その後、制御部35は、パック10の検体分注が優先設定されているか否かを判定する(ステップS114)。
【0064】
パック10の検体分注が優先設定されている場合(ステップS114,Yes)、制御部35は、検体分注装置6を駆動してパック10が保持している検体容器10aから検体を吸引し、反応容器4へ吐出して検体分注を行う(ステップS116)。このとき、制御部35は、センサ8eからパック搬送制御部35aへ出力する検出信号によってパック検体分注位置Ppにおけるパック10の検出を確認し、検体分注装置6を駆動している。その後、制御部35は、次のパック10があるか否かを判定する(ステップS118)。この判定は、パックセンサ11がパック搬送制御部35aへ出力する検出信号の有無による。
【0065】
次のパック10がある場合(ステップS118,Yes)、制御部35は、ステップS104に戻り引き続くステップを繰り返す。一方、次のパック10がない場合(ステップS118,No)、制御部35は、ステップS126へ移行する。
【0066】
一方、パック10の検体分注が優先設定されていない場合(ステップS114,No)、この場合はラック17による緊急検体の分析が優先設定された場合である。この場合、制御部35は、ラック17側の処理を優先的に実行し、検体分注装置6を駆動してラック17が保持している検体容器17aから検体を吸引し、反応容器4へ吐出して検体分注を行う(ステップS120)。次に、制御部35は、次の検体容器17aがラック検体分注位置Prへ移動するように、ラック17を歩進させる(ステップS122)。
【0067】
次いで、制御部35は、再度、パック10の検体分注が優先設定されているか否かを判定する(ステップS124)。パック10の検体分注が優先設定されている場合(ステップS124,Yes)、制御部35は、ステップS116へ移行する。パック10の検体分注が優先設定されていない場合(ステップS124,No)、制御部35は、検体分注装置6を駆動してラック17が保持している検体容器17aから検体を吸引し、反応容器4へ吐出して検体分注を行う(ステップS126)。
【0068】
その後、制御部35は、次の検体容器17aがラック検体分注位置Prへ移動するように、ラック17を歩進させる(ステップS128)。次に、制御部35は、総ての検体容器17aから検体を吸引し、ラック17の検体分注が終了したか否かを判定する(ステップS130)。ラック17の検体分注が終了していない場合(ステップS130,No)、制御部35は、ステップS124へ戻る。ラック17の検体分注が終了している場合(ステップS130,Yes)、制御部35は、再度、ラック17を検出したか否かを判定する(ステップS132)。
【0069】
ラック17を検出しない場合は(ステップS132,No)、この判定を繰り返す。ラック17を検出した場合(ステップS132,Yes)、パック10とラック17の並行処理が終了したものとして、制御部35は、総ての処理を終了する。
【0070】
ここで、緊急検体を分析する際は、ラック17を用い、優先設定部35cにおいてラック17への検体分注をパック10への検体分注に優先するように優先設定して並行処理すればよい。
【0071】
自動分析装置1は、このようにしてパック搬送部8によるパック10の搬送と検体分注装置6による検体分注並びにラック搬送部9によるラック17の搬送と検体分注装置6による検体分注を行う。このため、本発明によれば、ラック17とパック10を併用しても検体前処理搬送装置を使用することなく検体を検体分注位置へ簡易に搬送し、反応容器へ分注することができ、検体前処理搬送装置を使用しない分、自動分析装置1を安価に提供することができる。しかも、パック10の搬送と検体分注並びにラック17の搬送と検体分注を並行して処理する場合は、検体分注装置6によるパック10が保持した検体容器10aからの検体吸引後、センサ8eがパック10を検出するまでの時間を利用してラック17の歩進と検体容器17aからの検体吸引とラック17の歩進を行うので、処理時間を短縮することができる。
【0072】
また、自動分析装置1は、パック搬送部8の駆動をパック搬送制御部35aによって、ラック搬送部9の駆動をラック搬送制御部35bによって、それぞれ個別に制御している。このため、パック搬送部8又はラック搬送部9のいずれか一方が故障した場合、自動分析装置1は、残った他方のパック搬送部8又はラック搬送部9を使用して検体の搬送と分注を行うことができる。
【0073】
更に、自動分析装置1は、パック搬送部8の制御とラック搬送部9の制御を1つの駆動制御部によって制御してもよい。
【0074】
(変形例1)
ここで、本発明の自動分析装置は、図16に示す自動分析装置40のように、パック搬送部8を搬入路8a、搬出路8b及び分岐路8dを統合した1つの搬送路とし、パックストッパ13によってパック10を停止させた位置で検体を分注するようにしてもよい。このように構成すると、自動分析装置40は、ターンテーブル8c、センサ8e及び駆動装置14が不要となり、自動分析装置1よりも構成が簡単になる。
【0075】
(変形例2)
このため、本発明の自動分析装置は、図17に示すように、自動分析装置40を1ユニットとして複数連結した多ユニット分析装置50としてもよい。この場合、多ユニット分析装置50は、パック搬送部8によって複数の自動分析装置40にパック10を搬送して検体を分析すると共に、各自動分析装置40のラック搬送部9によってラック17を搬送して検体を分析する。
【0076】
尚、ラック搬送部9によってラック17を正しく歩進させることができれば、自動分析装置1は、歩進位置規制装置20は使用しなくてもよい。更に、ラックセット部にセットしたラック17は、ラック検体分注位置Prへ歩進移動させながら検体を検体容器17aから反応容器4へ分注し、総ての検体容器17aから分注が終了した際に、ラックセット部まで戻すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の自動分析装置の概略構成図である。
【図2】パック搬送路で使用するパックを検体容器と共に示す斜視図である。
【図3】ラック搬送路で使用するラックを検体容器と共に示す斜視図である。
【図4】自動分析装置の検体搬送装置を構成するパック搬送路とラック搬送路の主要部を拡大して示す平面図であり、搬入路上のパックがパックストッパによって待機させられた状態を示す図である。
【図5】検体分注装置によるパックが保持した検体容器からの検体分注又はラックが保持した検体容器からの検体分注を優先設定する優先設定画面の一例を示す図である。
【図6】搬入路上のパックがターンテーブルへ送り込まれた状態を示す平面図である。
【図7】ターンテーブルが回転し、ターンテーブル上のパックが分岐路と対向した状態を示す平面図である。
【図8】ターンテーブル上のパックが分岐路へ押し出された状態を示す平面図である。
【図9】分岐路上のパックがパック検体分注位置へ移動され、検体分注装置によって検体容器内の検体を吸引している状態を示す平面図である。
【図10】検体の吸引を終えたパックが分岐路を戻し搬送され、ターンテーブルへ送り込まれた状態を示す平面図である。
【図11】ターンテーブル上のパックが搬出路へ押し出された状態を示す平面図である。
【図12】ラック搬送部のラックセット部へラックがセットされた状態を示す平面図である。
【図13】ラックがラック搬送部の歩進開始位置まで搬送された状態を示す平面図である。
【図14】ラック搬送部の歩進によりラック検体分注位置へ移動した検体容器から検体分注装置によって検体を吸引している状態を示す平面図である。
【図15】本発明の自動分析装置の検体搬送方法を説明するフローチャートである。
【図16】自動分析装置の変形例1を示す概略構成図である。
【図17】自動分析装置の変形例2を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0078】
1 自動分析装置
2 試薬テーブル
3 反応テーブル
4 反応容器
5 試薬分注装置
6 検体分注装置
7 検体搬送装置
8 パック搬送部
8a 搬入路
8b 搬出路
8d 分岐路
8c ターンテーブル
9 ラック搬送部
10 パック
10a 検体容器
11 パックセンサ
12 読取部
13 パックストッパ
13b 待機レバー
14 駆動装置
15 回動装置
16 プッシャ
17 ラック
17a 検体容器
18 読取部
19 センサ列
19a〜19k 光センサ
20 歩進位置規制装置
21 スプライン軸
22 ブラケット
23 ナット
24 規制レバー装置
25 駆動モータ
31 撹拌部
32 測光部
33 洗浄部
35 制御部
35a パック搬送制御部
35b ラック搬送制御部
35c 優先設定部
36 入力部
37 出力部
37a 表示部
37b 警報発生部
40 自動分析装置
50 多ユニット分析装置
Pp パック検体分注位置
Pr ラック検体分注位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体と試薬とを反応容器内で反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記検体を分析する自動分析装置において、
単一の検体容器を保持して搬入されるパックを、前記検体を分注するパック検体分注位置へ搬送して前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、分注後の前記パックを搬出するパック搬送手段と、
複数の検体容器を保持して供給されるラックを、前記検体を分注するラック検体分注位置へ搬送して前記各検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、分注後の前記パックを搬出位置へ搬送するラック搬送手段と、
前記パック検体分注位置又は前記ラック検体分注位置と前記反応容器との間を移動し、前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注する検体分注装置と、
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
前記検体分注装置による前記パックが保持した検体容器からの検体分注又は前記ラックが保持した検体容器からの検体分注の一方を優先設定する優先設定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項3】
前記パック搬送手段は、前記ラック搬送手段の延長線上に設けられるターンテーブルと、前記ターンテーブルと前記ラック搬送手段との間に配置され、前記ラック検体分注位置が位置する分岐搬送手段を有することを特徴とする請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項4】
検体と試薬とを反応容器内で反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記検体を分析する自動分析装置の検体搬送方法であって、
単一の検体容器を保持して搬入されるパックを、前記検体を分注するパック検体分注位置へ搬送して前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、分注後の前記パックを搬出するパック搬送工程と、
複数の検体容器を保持して供給されるラックを、前記検体を分注するラック検体分注位置へ搬送して前記各検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、分注後の前記パックを搬出位置へ搬送するラック搬送工程と、
前記パック検体分注位置に搬送された前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注し、又は前記ラック検体分注位置に搬送された前記検体容器内の検体を前記反応容器へ分注する検体分注工程と、
を含むことを特徴とする自動分析装置の検体搬送方法。
【請求項5】
前記パックが保持した検体容器からの検体分注又は前記ラックが保持した検体容器からの検体分注の一方を優先設定する優先設定工程を有することを特徴とする請求項4に記載の自動分析装置の検体搬送方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate