説明

自動力率調整器

【課題】目標力率などの制御パラメータを、負荷の実態に応じて最適に自動チューニングできる自動力率調整器を提供する。
【解決手段】推定した負荷の有効電力と無効電力の時系列データを過去PQ履歴データとして蓄積する過去PQ履歴データベースと、制御パラメータの組を複数組保存する制御パラメータデータベースと、保存された制御パラメータの組を順次取り出して、制御パラメータの組毎に、蓄積された過去PQ履歴データを用いて、電力需要家の構内配電系統の状態を模擬するシミュレーション部と、模擬した構内配電系統の状態と、電力需要家と電力会社との経済契約とを用いて、制御パラメータの組毎の電力需要家の経済メリットを算出して、経済メリットが最も高い制御パラメータの組を選定する最適制御パラメータ選定部と、を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電力需要家が負荷力率改善用に設置する進相コンデンサの投入・開放制御を行う、電力需要家向けの自動力率調整器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高圧系統ならびに特高系統から受電する電力需要家(単に需要家と記載する場合もある)の受電点の力率は一般に遅れ方向(無効電力を消費)であり、受電点の力率を改善するほど基本料金が安くなる力率割引制度が用意されている。進み方向(無効電力を発生)の力率悪化は許容されるため、多くの需要家は受電点の力率を進み方向に改善するための進相コンデンサを設置する。
【0003】
進相コンデンサを常時接続とすると、重負荷時には力率は100%前後に適正に補償されても、軽負荷時には過補償、すなわち極端な進み力率となり、需要家構内配電系統や商用電力系統の電力損失を増加させるとともに、系統電圧を不要に上昇させるなどの弊害の要因となる。そこで受電点力率を常時100%近くに維持する一般的な対策として、進相コンデンサ投入・開放制御装置、すなわち自動力率調整器の併設がある。
【0004】
現状の自動力率調整器は、受電点など設置箇所の通過無効電力や力率を計測し、その値が目標力率設定値(制御パラメータの1つ)に近づくように1台以上の進相コンデンサの投入・開放状態を決定する。また、進相コンデンサは頻繁に入り切り制御を実施すると、開閉器やコンデンサ本体の寿命低下につながることから、制御の頻発を防止するために、通過無効電量や力率が変化しても即時には制御を実施せず、制御が必要となる状態が動作時限設定値(制御パラメータの1つ)で指定した時間経過してから動作する。
【0005】
特許文献1では、事前に設定された目標力率に近づくように、1台以上の進相コンデンサの入り切り状態を決定する手法が記載されている。しかしこの方法では、そもそも制御パラメータである目標力率設定値や動作時限設定値をどのように設定すれば需要家の経済的メリットが最大となるかは、運用者が過去の経験則などによって手動設定する必要がある。
【0006】
特許文献2では、ニューラルネットにより、前日の電力量(有効電力量と思われる)、無効電力量、進相コンデンサ入切回数を入力としたニューラルネット学習により、適正な制御パラメータを得る手法が記載されている。しかし、単純に電力量の前日総量や入切回数のみでは、現実に適正な制御パラメータを得ることは困難であると考えられ、また、前日のコンデンサ制御結果の評価方法については一切記載されていないため、ここに記載された事項のままでは実現が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−62537号公報
【特許文献2】特開平6−245384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
進相コンデンサを投入・開放制御する自動力率調整器の目標力率設定値(制御パラメータ)は、基本的には100%とするが、運用者の過去の経験などによりやや進み気味となるように、運用者の感で適当に設定する必要があった。また、動作時限設定値(制御パラ
メータ)も、短すぎると進相コンデンサの入り切り制御が頻発し、長すぎると平均力率が目標力率設定値どおりに仕上がらないため、負荷の変動周期を把握した上で適正値を設定する必要があった。そのため、制御パラメータの設定が不適切であれば、実際には想定どおりに仕上がらず、また力率割引を100%受けることができなかったり、構内配電系統の電力損失を増加させたりする危険性があった。
【0009】
本発明は、以上のような従来の自動力率調整器の問題点を解消するためになされたもので、制御目標などの制御パラメータを、負荷の実態に応じて最適に自動チューニングできる自動力率調整器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の自動力率調整器は、少なくとも上記受電点より負荷側で計測される電流値を用いて、負荷の有効電力と無効電力を推定し、この推定した負荷の有効電力と無効電力の時系列データを過去PQ履歴データとして蓄積する過去PQ履歴データベースと、制御パラメータの組を複数組保存する制御パラメータデータベースと、制御パラメータデータベースに保存された制御パラメータの組を順次取り出して、制御パラメータの組毎に、過去PQ履歴データベースに蓄積された過去PQ履歴データを用いて、電力需要家の構内配電系統の状態を模擬するシミュレーション部と、シミュレーション部で模擬した構内配電系統の状態と、電力需要家と電力会社との経済契約とを用いて、制御パラメータの組毎の電力需要家の経済メリットを算出して、制御パラメータデータベースに保存された制御パラメータの組のうち経済メリットが最も高い制御パラメータの組を選定する最適制御パラメータ選定部と、最適制御パラメータ選定部により選定された制御パラメータを用いて、開閉器の投入・開放を決定して制御する投入・開放決定制御部と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、目標力率などの制御パラメータを、負荷の実態に応じて最適に自動チューニングできる自動力率調整器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態1による自動力率調整器を含む電力需要家の構内配電系統を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1による自動力率調整器の要部の処理フローを示すフロー図である。
【図3】本発明の実施の形態1による自動力率調整器における制御パラメータの組の例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2による自動力率調整器を含む電力需要家の構内配電系統を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態2による自動力率調整器における設備条件組み合わせの例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2による自動力率調整器におけるユーザに提示するデータの例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態3による自動力率調整器を含む電力需要家の構内配電系統を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による自動力率調整器1と電力需要家の構内配電系統を示すブロック図である。力率割引対象の電力需用家は三相受電であるため、図1でも三相回路で記載している。受電点2から構内にのびる三相回路において、進相コンデンサ3は、負荷の無効電力成分をキャンセルし、受電点力率を改善するための設備であり、負荷の大きさに応じて投入・開放するための開閉器4を併設している。進相コンデンサ3は、通常は図1のように受電点近傍の負荷側、もしくは負荷側にある変圧器(図示せず)の二次側に1台もしくは複数台設置される。
【0014】
進相コンデンサ設置点5の受電点側には、負荷電力(有効電力と無効電力の組合せ)を把握するための電圧計PTおよび電流計CT1、CT2を代表相に(図では電圧はR相−S相の線間を、電流はR相を代表相としている)設置する。負荷の三相不平衡が大きい需要家では、電圧計や電流計は代表相以外にも設置する例も考えられる。
【0015】
自動力率調整器1は、電圧計PTからの電圧瞬時波形と電流計CT1、CT2からの電流瞬時波形から、有効電力(P)と無効電力(Q)を算出するPQ演算部11と、同じく現在投入中の進相コンデンサ容量と、PQ演算部11で算出されたPQから、進相コンデンサ分を除去した負荷のみの有効電力(PL)と無効電力(QL)を推定し、過去PQ履歴データとして過去PQ履歴DB(データベース)12に保存する負荷PQ推定部13と、過去PQ履歴DB12に蓄積された過去一定期間のPL、QLの時系列データを元に、様々な制御パラメータ条件を組にして保存する制御パラメータDB(データベース)19から、順次制御パラメータの組を取り出して、当該組の制御パラメータでの受電点平均力率や構内電力損失平均値、進相コンデンサ制御回数などの予想値、すなわち電力需要家の構内配電系統の状態、を模擬するシミュレーション部14と、制御パラメータDB19に保存されている全ての制御パラメータの組について演算された電力需要家の構内配電系統の状態から、経済メリットが最大となる制御パラメータを選定する最適制御パラメータ選定部15と、選定された制御パラメータにより、現在投入中の進相コンデンサ容量と、PQ演算部11から得られる現在PQから、受電点力率を目標力率に近づけるための進相コンデンサ入り切り状態を決定する投入・開放決定制御部16と、を備えている。なお、通常の電力需要家であれば負荷変動は分単位程度で生じるため、過去PQ履歴データとしては、例えばPL、QLを1分間隔で取得し、これらPL、QLの1年間の時系列データを過去PQ履歴DB12に蓄積するようにすれば良い。
【0016】
図2は、図1の構成におけるシミュレーション部14と最適制御パラメータ選定部15を合わせた処理フローチャートの一例である。この処理は、例えば1ヶ月から1年に1回といった長期的な定周期で実施する。まず最適制御パラメータ選定部15にて、図3に示すような、制御パラメータDB19に保存されている制御パラメータ(目標力率、動作時限など)の組合せの中から、1組に着目し抽出する(ST2)。
【0017】
ここで、図3における目標力率とは、需要家にとってその目標力率で得られる力率割引以下の力率割引の力率にはならないように進相コンデンサの投入・開放を制御することを意味する。例えば目標力率が100%であれば、遅れ力率にはならないように制御する。また、目標力率が進み90%であれば、進み90%よりも遅れ力率にならないよう、すなわち数値的には進み90%以下の進み力率となるように制御する。さらに目標力率が遅れ95%であれば、遅れ95%よりも遅れ力率にならないよう制御する。動作時限とは、目標力率以下の状態が動作時限以上継続した場合に進相コンデンサの投入・開放制御を行うことを意味する。
【0018】
過去PQ履歴データ12に蓄積される負荷電力データ(P、Q)に対し、ステップST2で抽出した図3に示すような制御パラメータで仮に進相コンデンサを制御した場合に、受電点の平均力率、構内通過電流、進相コンデンサの積算制御回数が、進相コンデンサ制御回路とコンデンサ制御による電力変化を模擬するシミュレーションによって、どのような結果になるかを推定する(ST3)。次にシミュレーションによって得られた受電点の平均力率、構内通過電流、進相コンデンサの積算制御回数の結果に対し、仕上がり評価を行う(ST4)。すなわち、受電点力率や構内通過電力、進相コンデンサ制御回数などの
項目を総合的に評価すべく、次のような価格換算を行う。
【0019】
価格換算は、損失が一切無い理想的状態をゼロ(基準)として、損失の合算が最小となるように評価すべく、下式とする。
損失価格(円/年)= W1×F(平均力率)
+W2×通過電流(A)
+W3×コンデンサ積算制御回数(回/年) (1)
【0020】
式(1)におけるF(平均力率)は、電力会社による力率割引補償制度における、受電点平均力率の遅れ分を算出するための関数であり、下式で表現される。
F(平均力率)=if (平均力率が遅れ)then (100%−平均力率)
else (0)
この式は、平均力率が進みであれば、遅れ分はゼロとみなすことを意味する式である。すなわち、100%力率割引が受けられ、損失としてはゼロとするものである。また、平均力率が遅れであれば、その遅れ分(1からの偏差)だけ力率割引が減額されることを反映しているものである。すなわち、電力需要家と電力会社との経済契約を用いて損失価格を計算することになる。
【0021】
W1は、遅れ力率分を価格に換算するための係数である。現行の力率割引制度では力率
を1%改善するたびに契約電力の1%分が減額されるため、W1は
W1=需要家の契約電力量(kW/月)×契約電力単価(円/kW)×12(月/年)
とすればよい。
【0022】
W2は通過電力によって、需要家構内配電系統に生じる電力損失を価格に換算するための係数であり、コンデンサ設置点から受電点までの線路抵抗によって決定される。
W2=電力単価(円/kWh)×1A通過による構内損失(kW/A)
×24(h/日)×30(日/月)×12(月/年)
【0023】
W3はコンデンサ制御によって、コンデンサ本体や開閉器の寿命が低下する分を価格に換算するための係数であり、例えば下式で与えられる。
W3=コンデンサ価格(円)÷コンデンサ入切寿命(回)
【0024】
なお、式(1)の第二項は、1年の平均電流で計算する場合について説明したが、計算精度を向上させたい場合は、例えば、1分ごとの平均電流で構内損失を計算し、1年分を積算すればよい。
【0025】
1組の制御パラメータの組み合わせについて前記の仕上がり評価を実行した後、全ての制御パラメータの組み合わせについて、同様の仕上がり評価を実行したかどうかを判断し(ST1)、仕上がり評価を実行していない制御パラメータの組み合わせがあれば、残りの組み合わせの制御パラメータに対してステップST3、ST4を実行する。全ての制御パラメータ組合せに対し、価格換算による仕上がり評価を実施した後、最も損失価格の小さかった(電力需要家の経済メリットが最も高い)制御パラメータを、該当需要家にとっての最適パラメータとして選定する(ST5)。
【0026】
以後、投入・開放決定制御部は最適制御パラメータ選定部により選定された制御パラメータを用いて、開閉器4の投入・開放を決定して制御する。このため、この発明の実施の形態1によれば、個々の需要家の電力負荷状況に応じた最適な制御パラメータが自動的に選定され、需要家の経済メリットが最大化できる。
【0027】
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2による自動力率調整器1と電力需要家の構内配電系統を示すブロック図である。図4において、図1と同一符号は、同一または相当する部分を示す。本実施の形態2による自動力率調整器1の実施の形態1との相違は、自動力率調整器1を進相コンデンサ制御用計算機7とシミュレーション用計算機6で構成し、これら進相コンデンサ制御用計算機7とシミュレーション用計算機6の間でデータ通信する構成としたものである。シミュレーション部14および最適パラメータ選定部15の両機能を例えばパソコンで構成されるシミュレーション用計算機6上に設け、その他の、進相コンデンサ制御や電力計算などを行う機能を進相コンデンサ制御用計算機7に設けて、進相コンデンサ制御用計算機7側およびシミュレーション用計算機6側に、それぞれ通信部17および18(例えば、USBなどのプロトコルをベースとした通信)を設けた。それ以外、機能や処理フローは実施の形態1と同じである。
【0028】
また、シミュレーション用計算機6上のシミュレーション部14と最適制御パラメータ選定部15を機能拡張し、最適な設備条件を選定可能とすることもできる。現状の設備以外に、考えられる設備条件を予めシミュレーション用計算機6内に保存しておく。図5は、最適設備条件を選定するために保存される設備条件組合せ例である。図5では、設備条件として、進相コンデンサの構成と変圧器の構成とを組み合わせた例を示している。実施の形態1で説明したシミュレーションでは、需要家構内設備条件(進相コンデンサ容量や台数、変圧器容量や機種、配電線の線種など)については、既設の設備を前提としてその特性をシミュレーション条件に使用したが、この例では需要家構内設備も可変として、現状の設備以外の様々な設備条件についてシミュレーションを実施するものである。その結果、需要家の経済メリットを最大化できる最適な制御パラメータのみならず、最適な設備条件をも求めることが可能となる。この最適な設備条件を求める構成は、実施の形態1のシミュレーション部14と最適制御パラメータ選定部15においても、機能拡張して追加することができるのは言うまでもない。
【0029】
また、図6はユーザに提示するデータの例を示したものである。図6では、夏季の平日の24時間の変圧器負荷電流について、過去の平均値とプラス側の標準偏差(平均+2σ)を提示した例を示している。図6のように、蓄積された過去PQ履歴データ12の時間別や季節別、曜日別などの平均値と標準偏差を統計処理によって求め、パソコンなどシミュレーション用計算機6上でユーザに提示すれば、契約容量の見直しや、省エネの参考情報としても活用できる。
【0030】
この発明の実施の形態2によれば、進相コンデンサ制御用計算機7の計算負担を軽減できるため、進相コンデンサ制御用計算機7には高性能プロセッサが不要となり、低コストで実施の形態1と同機能が実現できる。また、シミュレーション用計算機6上で構内負荷の実態を可視化することができるため、省エネなどの参考情報となるともに、設備リプレース時には最適な進相コンデンサ容量や台数、変圧器容量や機種の選定が可能となる。
【0031】
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3による自動力率調整器1と電力需要家の構内配電系統を示すブロック図である。図7において、図1と同一符号は、同一または相当する部分を示す。実施の形態1における図1との相違は、電圧計PTを省略し、電流計CT1、CT2よりの瞬時電流波形から算出される電流実効値と、自動力率調整器1内に保存されている想定負荷力率20をもとに、有効電力(P)と無効電力(Q)を算出することにあり、他の動作は実施の形態1と同じである。
【0032】
この発明の実施の形態3によれば、電流計測のみで適正な制御パラメータが自動的に選定され、需要家の経済メリットが最大化できる。
【符号の説明】
【0033】
1:自動力率調整器 2:受電点
3:進相コンデンサ 4:開閉器
6:シミュレーション用計算機 12:過去PQ履歴データベース
14:シミュレーション部 15:最適制御パラメータ選定部
16:投入・開放決定制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力需要家の受電点より負荷側に、この負荷と並列に接続されるよう設けられた力率改善用の進相コンデンサの接続を開閉器により制御する自動力率調整器において、
少なくとも上記受電点より負荷側で計測される電流値を用いて、負荷の有効電力と無効電力を推定し、この推定した負荷の有効電力と無効電力の時系列データを過去PQ履歴データとして蓄積する過去PQ履歴データベースと、
上記進相コンデンサの接続状態を制御する制御パラメータの組を複数組保存する制御パラメータデータベースと、
上記制御パラメータデータベースに保存された制御パラメータの組を順次取り出して、制御パラメータの組毎に、上記過去PQ履歴データベースに蓄積された過去PQ履歴データを用いて、上記電力需要家の構内配電系統の状態を模擬するシミュレーション部と、
上記シミュレーション部で模擬した構内配電系統の状態と、上記電力需要家と電力会社との経済契約とを用いて、上記制御パラメータの組毎の上記電力需要家の経済メリットを算出して、上記制御パラメータデータベースに保存された制御パラメータの組のうち上記経済メリットが最も高い制御パラメータの組を選定する最適制御パラメータ選定部と、
上記最適制御パラメータ選定部により選定された制御パラメータを用いて、上記開閉器の投入・開放を決定して制御する投入・開放決定制御部と、
を備えたことを特徴とする自動力率調整器。
【請求項2】
制御パラメータの組は、目標力率と動作時限の組であることを特徴とする請求項1に記載の自動力率調整器。
【請求項3】
模擬する構内配電系統の状態は、受電点の力率、構内電力損失、および進相コンデンサ制御回数であることを特徴とする請求項1記載の自動力率調整器。
【請求項4】
シミュレーション部において、電力需要家の現在設備以外の設備条件の組み合わせを用いて電力需要家の構内配電系統の状態を模擬することを特徴とする請求項1に記載の自動力率調整器。
【請求項5】
受電点より負荷側で計測される電流値と、予め設定された想定負荷力率とを用いて、負荷の有効電力と無効電力を推定することを特徴とする請求項1に記載の自動力率調整器。
【請求項6】
受電点より負荷側で計測される電流値と電圧値を用いて、負荷の有効電力と無効電力を推定することを特徴とする請求項1に記載の自動力率調整器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−50289(P2012−50289A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192085(P2010−192085)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000222037)東北電力株式会社 (228)
【Fターム(参考)】