説明

自動化されたディスペンスシステム

【課題】自動化された医薬品のディスペンスシステムを提供する。
【解決手段】本発明に係る自動化された医薬品のディスペンスシステムは、医薬品パックを選択して取り出す、取り出しサブシステムを備えている。取り出しサブシステムは、パックをラベリングステーションに搬送するように構成されている。ラベリングステーションは、ラベル36に医薬品パック38を受け取る患者の固有情報を印刷するように構成されているラベルプリンタ18と、ラベル36をパック38に貼り付けるラベルアプリケータ22とを有している。ラベルアプリケータ22は、パック38の寸法に基づいて、ラベル36のパック38への貼り付け方を決定することができる。ラベル36は、例えば、予め定められた位置、予め定められた方向、又はパック38の2つの別個の平面にまたがって貼り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動化されたディスペンスシステムに関し、特に、医薬品を分配するのに適したシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動化された薬局は、一日に何百もの処方箋の注文を処理する必要があり、多種多様の形状及び大きさの箱に包装された何千もの異なる医薬品を保管している病院などに設置され、医薬品の早くて正確で効率的な保存及び分配方法を提供する。
【0003】
本出願人により提供されるような自動化された薬局システムは、どのような通常サイズの医薬品のパック(pack)でも保管できる。パックの中身の詳細は、パック上のバーコードをスキャンすることによって、自動的にシステムに入力される。その後、そのバーコードからの情報を使用して、事前に記憶させたサイズの参照テーブルを用いてパックの寸法を判定する。入ってきたパックを測定するパック入力モジュールは周知である。
【0004】
パックのサイズが判明すると、システムはそのパックを保管するための最適な物理的な位置、すなわちパックの寸法と正確に一致する位置を計算する。その位置は、その後、パックの中身の情報と共にデータベースに記憶される。
【0005】
特定の医薬品が要求されると、その要求はシステムに伝えられ、システムはその要求と一致する保管日付が最も古いパックの位置を判定する。ロボットアームはパックを物理的に取り出して、そのパックをデリバリーシュートに運ぶ。それとは独立して、医薬品及びその医薬品を受け取る患者についての詳細は、ラベルに印刷すべく、プリンタに送信される。操作者は、その後、前記シュートからパックを取り出して、プリンタで印刷されたラベルをパックに貼り付ける。
【0006】
本願出願人は、自動化された薬局は手動システムよりも速度及び効率を格段に向上させてエラー率を低くしたが(約300万分の1)、パックにラベルを貼り付けるのに人間が関与しているために必然的に時折のミスが生じ、全体的なエラー率は5千分の1まで増加することに気づいた。一般に、人間のミスは、複数のパックが短期間に搬送され、複数のラベルが印刷され、ラベルとパックが入れ替わった結果として生じる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、そのようなシステムの正確さを向上させることにある。第1の態様では、本発明は、自動化された医薬品のディスペンスシステムであって、医薬品のパックを、ラベルに前記パックを受け取る患者の固有情報を印刷するラベルプリンタ及び前記ラベルを前記パックに貼り付ける手段を有するラベリングステーションに搬送するように構成されている、医薬品のパックを選択して取り出す手段と、前記パックを前記ラベリングステーションからユーザが受け取る場所に搬送する手段とを備えたシステムを提供する。
【0008】
したがって、当該技術分野の当業者には、本発明によれば、排出シュートのような出口にパックが搬送される前に、パックに患者に特有のラベルが貼り付けることができる、自動化された薬局システムが提供されることが理解できるであろう。このことにより、人間がプリンタからラベルを取って、そのラベルを正しいパックに貼り付ける作業を省くことができる。これは、操作者の労力を減少させるだけではなく、自動化された薬局システムにおける潜在的なエラー原因を取り除くことができる。
【0009】
本発明によれば、パックを選択して取り出す手段と、ラベリングステーションとが、両者を調整するために共通の制御システムに接続されているので、患者の固有情報が印刷されたラベルの作成と、そのラベルを正しいパックに貼り付けることが可能となる。言い換えれば、ラベリングステーションは、ラベルが貼られるパックを分かっている。
【0010】
第2の態様では、本発明は、在庫品の取り出し及びラベリングシステムであって、命令に従って在庫品を取り出す手段と、前記命令に特有の情報に基づいて、前記在庫品に貼り付けられるラベルに印刷する手段と、前記在庫品に前記ラベルを貼り付ける手段と、前記在庫品の取り出しと、前記在庫品への特定のラベルの貼り付けとを調整すべく、前記在庫品取り出し手段と前記ラベル貼り付け手段との間のデータ通信を制御する手段とを備えたシステムを提供する。
【0011】
当然のことながら、最大限の利益を享受することができる本発明のシステムによれば、様々なサイズのパックを処理することができる。このことは色々な方法で実現可能である。例えば、全て又は大部分のパックにとって十分に小さい、最少限のサイズのラベルを使用する。そのようなラベルが全く適合しないパックは、操作者によって適切な位置に貼り付けるために除けられるか、部分的に貼り付けられる。このような構成は、本発明の最大限の可能性が実現されなくても、従来のシステムよりも有益である。
【0012】
いずれにしても、本出願人は、以上に概略を説明した問題点を解決するための、さらなる新規な特徴を発明した。したがって、好ましい実施形態では、ラベルを貼り付ける手段は、パックの寸法に基づいてラベルの貼り付け方を変更できるように構成されている。この場合も先と同様に、このことは、ラベリングステーションにラベルが貼り付けられるパックがどれであるかを知らせる(したがって少なくとも1つの好ましい実施形態ではパックの寸法を知らせる)ことができる本発明のシステムの全体構造によって可能になる。
【0013】
最も便利な実施形態では、本システムは、ラベリングステーションは、前記ラベルが貼り付けられる前記パックの少なくとも1つの寸法に基づいて、前記ラベルを貼り付けるように構成されている。したがって、例えば、好ましい実施形態では、全てのパックには共通サイズのラベルが貼り付けられる。大きいサイズのパックには、ラベルは単純にパックの上面に平たく貼り付けられるが、小さなサイズのパックには、ラベルはパックのエッジで折り曲げてパックの複数の面にまたがって貼り付けられる。そのため、ラベルアプリケータは、パックの少なくとも2つの別個の面(例えば、水平及び垂直の両方)にラベルを貼り付けるように構成されることが好ましい。
【0014】
このような構造は紛れもなく新規で独創的である。そして、本発明の他の態様では、ラベリング装置であって、ラベルに印刷する手段と、前記ラベルを対象物の少なくとも2つの別個の平面に貼り付ける手段とを備えた装置を提供する。
【0015】
パックをラベリングステーションへ適切な方向で搬送する手段によって方向は選択されるが、ラベリングステーションはパックとラベルアプリケータの位置を合わせるように構成されることが好ましい。この特別な利点は、既存の自動化薬局システムの設計と比べて、本発明を実施するために必要な変更を最小限に留めることにある。したがって、このことは、本発明に係る新規な2つのシステム及び既存のシステムの性能向上に対して有益である。ラベルが貼り付けられるパックを乗せる台は回転可能であるが、より好ましくは、ラベルアプリケータはその方向を調節できるように構成されている。
【0016】
当然ながら、このようなラベリングステーションは、紛れもなく新規で独創的である。そして、本発明のさらなる態様では、複数の異なるパックにラベルを貼り付けるためのラベリングステーションであって、ラベルが貼り付けられるパックの少なくとも1つの寸法を判定する手段と、前記判定された寸法に基づいた方向で、ラベルをパックに貼り付ける手段とを備えたラベリングステーションを提供する。
【0017】
この態様の実施形態では、ラベルアプリケータは、ラベルをパックの少なくとも2つの別個の面(例えば、水平及び垂直の両方)に貼り付けるこように構成されることが好ましい。
【0018】
上述したように、本発明に係るラベリングステーションには、ラベルが貼り付けられるパックに関する情報(特に、その寸法に関する情報)が与えられる。そして、本発明のある態様/実施形態では、その情報は、ラベリングステーションが前記ラベルの貼り付け方(例えば、その方向)を決定するのに使用される。また、寸法の処理は遠隔的に実行し、ラベリングステーションはラベルの貼り付け方の命令を受信するように構成されることが好ましい。このことにより、再構成が容易となり、ラベリングステーションを比較的“間抜け”にすることができる。
【0019】
さらに、ラベルアプリケータはラベルをパックの予め定められた位置に貼り付けるように構成されることが好ましい。なお、前記位置は、パックの種類に応じて変更できる。例えば、各パックの異なる位置に貼り付けられるラベルに印刷される重要な情報が見え難くなるのを避けるために、ラベルは2つのパックの異なる位置に貼り付けることが望ましい。また、このことにより、製造者にパック上にラベルを貼り付ける位置を特定することが可能になる。例えば、商標を目立つ場所にすることができる。
【0020】
当然のことながら、上述した事柄は、必ずしも大きさや形状に依存する必要はなく、パックの外形デザインに依存する。したがって、寸法が全く同一であり、全く同一の医薬品を収容している2つのパックでも、その外面のデザインが異なるのであれば(例えば、異なる製造者により製造されている)、ラベルは異なる位置に貼り付けることが望ましい。
【0021】
そのため、好ましい実施形態では、このシステムは、ラベルアプリケータがラベルを予め定められた位置に貼り付けることができるように、ラベリングステーションに情報を伝達するように構成されている。前記情報は、例えば、ラベリングステーションがラベル位置を参照用テーブルから検出するのに使用される製造者のコードやパックの種類として、間接的に伝達される。また、ラベルの位置情報は、ラベリングステーション又はラベルアプリケータに直接的に、例えば、ラベル貼り付け命令の形式で伝達することが好ましい。
【0022】
パックにラベルを貼り付ける位置を決定する機能は、両方又は全てが見えるように互いにオフセットされるように、1つのパックに複数のラベルを貼り付けることもできる。例えば、標準的なラベルの内の最も小さなサイズを使用することにより、この利点が得られる。又は、特定のパックに多くの事柄を印刷する必要がある場合は、単に2つのラベルを使用することによりこの利点が得られる。
【0023】
従来の自動化薬局のハードウエア設備の変更だけではなく、本発明は新規で進歩的なソフトウエア構成を含んでいる。そのため、さらなる態様では、医薬品パックに患者の固有情報を含むラベルを自動的に貼り付けるためのコンピュータソフトウエア製品であって、
各命令が少なくとも患者の固有情報の一部及び必要な医薬品の情報を含んでいる、複数の命令を処理する手段と、前記医薬品を包装したパックの少なくとも1つの寸法を判定するために、前記必要な医薬品のデータベースにアクセスする手段と、前記パックの寸法に基づいて、前記パックへのラベルの貼り付け方を決定する手段と、前記患者の固有情報及びラベルアプリケータのパックへのラベルの貼り付け方の指示を含んでいる命令をラベリングステーションに送信する手段とを含む製品を提供する。
【0024】
したがって、ラベリングステーションは、各パックに対して、ラベルに印刷される患者の固有情報及びそのラベルの貼り付け方の両方を含んでいる命令を受け取る。好ましくは、後者は、ラベルが貼り付けられる方向を決定するコードを含んでいる。
【0025】
当然のことながら、ソフトウエア製品は、複数のハードウエア素子及び/又は論理モジュールを介して実行される。好ましい実施形態では、例えば、前記ソフトウエアが動作するシステムは、処方薬の注文を生成する、既存の薬局情報技術システム(患者データベースを備えており、処方命令を生成するのに使用される)と、各医薬品パックの位置、サイズ及び入庫日付を記録した在庫データベースを備えており、ロボットアームの動作を制御するロボットアーム・サブシステムと、前記情報技術システムと前記ロボットアーム・サブシステとの間に存在し、ラベルの印刷及び貼り付けを制御するラベルラベリングシステムと備えている。したがって、当然のことながら、上述した本発明に係る新規なソフトウエア製品の記載から、特定のハードウエアやオペレーティング・システム構造が必要ないことが推論される。また、特に、ソフトウエアが単一のプラットフォーム上で実行されるのは、本質的な特徴ではない。
【0026】
また、本発明のさらなる態様では、単一又は複数のサーバ上で実行されるソフトウエアであって、少なくとも患者の固有情報の一部及び必要な医薬品を含む命令を受信する手段と、前記必要な医薬品を参照してデータベースに問い合わせ、該データベースから前記医薬品を包装しているパックの少なくとも1つの寸法に関する判定を受け取る手段と、前記患者の固有情報及び前記パックの寸法の判定に基づいた、ラベルの前記パックへの貼り付け方の情報或いは指示を含んでいる命令をラベリングステーションに送信する手段とを含むソフトウエアを提供する。
【0027】
さらに、本発明のさらなる態様では、コンピュータソフトウエア製品であって、適切なデータ処理手段上で実行した際に、ラベルが貼り付けられるパックをラベリングステーションへ搬送する命令するメッセージを受信し、前記パックの搬送と、前記パックへの特定のラベルの貼り付けとを調整すべく、前記パックにラベルを貼り付けるためのメッセージを前記ラベリングステーションに送信するように構成されている製品を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1は、本発明に係る自動化された薬局の一部を示している。保管領域には、図示しない医薬品のパック(pack)の在庫を保管する、多くの棚2が設けられている。薬局にパックを運び入れた際は、パックは予め決められた位置ではなく、そのパックが適合する最少の空スペースに保管される。ロボットアーム4は、薬局に運び込まれたパックを把持して棚2に収納するのに、またその後に分配するためにパックを取り出すのに使用される。
ロボットアーム4は、各パックの位置、大きさ及び内容物を識別する情報を記録した在庫データベースを有するコンピュータによって制御される。このことにより、アーム4は、計算して、新しく入ってくる各パックを最適な位置に収納できる。
【0029】
棚2の一端には、ラベリングステーション6が設けられている。ラベリングステーション6の詳細については後述する。ラベリングステーション6の下流には、調剤シュート8が設けられている。薬局の店員は、ディスペンスシュート8の出口から、分配するパックを取得できる。
【0030】
このシステムの全体的な動作について、図2を参照しつつ説明する。図2は、薬局の様々なデータサブシステムを示している。システムとのユーザーインターフェースは、サーバ12に接続される1つ又はそれ以上のパーソナルコンピュータ(PC)10により提供される。各PCは、標準的な周辺機器に加えて、補助的なラベルプリンタ14を備えている。
【0031】
薬局のサーバ12は、さらなるPCインターフェース16とデータ通信を行う。PCインターフェース16は、医薬品のパックをつかむロボット4及びラベリングステーション6と順番に通信を行う。
【0032】
動作中、ユーザはクライアントPC10に医薬品の注文を入力する。入力されたデータは薬局サーバ12に送られる。薬局サーバ12は全患者用のデータベースを有している。そのため、データベースに対して医薬品の注文上の名前を確認できる。また、薬局サーバ12は注文を記録する。ユーザは、処方箋に書かれている患者の名前、必要な医薬品、必要な量などの全ての必要な情報を入力することにより、医薬品の注文を作成する。その代わりに、ユーザは、リンクされたシステム上の他の場所で作成された、注文に対するリファレンスを入力することもできる。
【0033】
薬局サーバ12は、PCインターフェース16に送信するメッセージを作成する。注文メッセージは、必要な医薬品の形態と量、患者の名前、入院患者であるか外来患者であるか、医薬品の服用量、及び、その他のラベルに必要な情報を含んでいる。PCインターフェース16は、受け取った注文メッセージを翻訳し、そのメッセージからロボット4が棚から適切なパックを取り出すために必要な情報を抽出する。この情報は、通常は、医薬品の形態と量を含んでいる。
【0034】
ロボット4はPCインターフェース16に確認の返事を送信する。そして、注文を実行するために、データベースから、指定された条件を満すパックを選択する。このとき、在庫の正確な回転を確保するために、最も長く保管されているパックを選択する。考えられる変形例では、ロボット4はこの段階で確認の返事を送信する。すなわち、必要な医薬品が保管されていることが確認できたら確認の返事を送信し、他の場合はエラーメッセージを生成する。最も長く保管されている適切なパックについての選択された記録は、そのパックの棚上における位置を含んでおり、パックを取り出しラベリングステーション6に運び出すための正しい位置に、ロボットアームを導くのに使用される。
【0035】
同時に、PCインターフェース16がロボット4から確認の返事を受け取ると、PCインターフェース16はラベル印刷命令を作成する。印刷命令は、予め用意されたライブラリから適切なテンプレートを選択することにより作成される。テンプレートは、薬局サーバ12から受け取った注文メッセージのいくつかのフィールド、例えば、医薬品が入院患者用なのか外来患者用なのか、医薬品の形態(例えば、錠剤、液体など)に基づいて選択される。印刷命令は、ラベルに記載される、患者の名前、医薬品の名前(正しいラベルが貼り付けられていることが確認できるように)、適切な服用量及び服用間隔、及びその他の必要な情報などの患者固有の情報を含んでいる。
【0036】
印刷命令は、ラベル上にバーコードを印刷する命令を含んでいる。バーコードは、ラベル上に印刷されるいくつかの又は全ての文字情報及び/又はさらなる情報をエンコードする。実際は、ある状況下ではバーコードのみを印刷することが想定される。
【0037】
また、予め用意したラベル・テンプレートのライブラリが利用できるが、PCインターフェースはテンプレートをカスタマイズする又は新しいテンプレートを作成する設備を備えている。このことにより、例えば、病院が調剤した医薬品に独自のロゴを付け加えることができる。
【0038】
印刷命令は、その後ラベリングステーションに送信されてラベルプリンタに入力され、ラベルを作成する。
【0039】
医薬品をつかむロボット4が選択されたパックをラベリングステーション6に搬送すると、ロボット4はPCインターフェース16にメッセージを送信する。このメッセージはPCインターフェースに、パックにラベルを貼り付ける準備が整ったことを通知するだけではなく、パックの寸法(例えば、幅、奥行き及び高さ)を通知する。ロボットアーム4は、棚からパックをつかむ前に、パックの位置に基づいてデータベースから情報を取り出す。このことは、ITシステム12がパックのサイズを知らなくてもよい、又は、パックを製造した製造業者さえも必ずしも知る必要がないことを意味している。パックのサイズなどは、ロボットアーム4及びPCインターフェース16によって処理される。
【0040】
PCインターフェース16は、パックの寸法に基づいて、ラベルをどのようにして貼り付けるかを決定する。例えば、まず、PCインターフェース16は、パックの幅、奥行き、高さが40nm以上あるかどうかを判断する。もし、40nm以上なければ、PCインターフェース16は、ラベリングステーションに、ラベルを貼る前にパックを90°回転させることを命令する。このことは、ラベルがパックに平行ではなく、隣接する面に横断して貼り付けられることを意味する(詳細については図5を参照しつつ後述する)。寸法は、パック上のラベルを貼る位置を決定するのにも使用される(詳細については図7A及び7Bを参照しつつ後述する)。
【0041】
PCインターフェースは、その後、ラベリングステーション6のラベルアプリケータに実行命令を送信する。このことにより、パックのラベリングステーションへの搬送と、各パックへの正しいラベルの貼り付けが、確実に一致する。ラベリングステーション6の詳細を図3に示す。ラベリングステーション6は、一般に、ラベルプリンタ18、コンベヤーベルト20及びラベルアプリケータ22から構成される。ラベルアプリケータ22の詳細を図4に示す。
【0042】
図4を参照して、アプリケータ22は、メインシャフト24、一対の側部のローラーアーム26,26、ラベルピッキングヘッド30を含んでいる。各ローラーアーム26の遠位端にはローラー28が設けられている。メインシャフト24は、横方向及び垂直方向に平行移動できる。また、メインシャフト24は、軸方向に90°回転及び後退できる。
【0043】
ローラーアーム26,26は、両方とも、メインシャフト24にヒンジで連結されており、図4の点線で示すように振れることができる。ローラー28は、アーム26に回転自在に取り付けられる。ピッキングヘッド30は、メインシャフト24の内部及び外部に、垂直にスライドすることができる。ピッキングヘッド30は真空源に接続されており、ラベルを持ち上げた後に、選択的に減圧することによってラベルを放すことができる。
【0044】
動作中は、ラベルプリンタ18は、まず、リール32から供給される白紙のラベルをインクジェットプリンタ34に通過させて、ラベルを印刷する。なお、インクジェットプリンタ以外にも、公知である他の種類のプリンタを使用することができる。印刷されたラベル36は、その後、プリンタの端に送られる。そして、前述したように、医薬品のパックはロボットアーム(図示せず)によって、コンベヤーベルト20上に搬送される。
【0045】
PCインターフェースからのラベル添付命令を受けて、コンベヤーベルト20は、ラベルをパックの目的とする位置に平行に貼り付けることができるように、パック38をラベルアプリケータ22の下方の要求される位置に移動させる。また、PCインターフェースからのラベルの貼り付け命令は、印刷されたラベル36をつかみ上げ、それをパック38の上方のパックを横断する望ましいポイントに移動させるように、ラベルアプリケータ22を動作させる。なお、必要であれば、ラベルアプリケータのヘッド全体を最大90°回転させる。
【0046】
アプリケータ22は、その後、図5及び図6に示すようにラベル36をパック38に貼り付ける。図5は90°まで回転させた後のアプリケータを示しており、アプリケータはコンベヤーベルト(明確にするために省略している)に対して垂直であり、パック38は横向きである。図5に示すように、アプリケータ22及びラベル36は、自動接着性のラベル36の下部がパックの上面に押し付けられるまで、下方向に移動する。
【0047】
アプリケータのメインシャフト24及びアーム26は、その後、ピッキングヘッド30をメインシャフト24内に陥入させながら、下方向に移動しつづける。PCインターフェース16からラベルアプリケータ22へ送られるメッセージにはパックの寸法が含まれているので、アプリケータ22は、ピッキングヘッド30をメインシャフト24に陥入させるのに、パックからの抵抗に頼る必要はない。つまり、パックの高さが分かっているので、陥入は適切な所で自動的に開始される。
【0048】
図5の4番目と5番目の図を見て分かるように、メインシャフト24が下方向に移動しつづけるとアーム26は外側に押し出されてローラー28を回転させ、パック38のエッジを押圧する。ローラー28は、ラベル36を、パック上面の幅方向とパック側面に対して全面的に押圧して、最終的にはラベルをパックの表面に貼り付ける。このことにより、標準的なサイズのラベルを、図5に示すような小さなパックに貼り付けることが可能となる。図5の最後の3つの図は、ラベルアプリケータ22の後退を示している。最後から2番目の図と最後の図との間で真空が解除されると、ヘッド30は完全に回収される。
【0049】
図6は、ラベル36を大きいサイズのパック38´(上面の寸法は両方とも40mm以上である)に貼り付ける状態を示している。アプリケータ22の動作は、使用する前に90°回転させていないこと以外は図5の例と同じである。図6の例では、パック38´の長さは図5のパック38の幅と比べると大きいので、ローラー28は単にパック38´の上面を転がって、ラベル38を上面に貼り付ける。
【0050】
大きいサイズのパック38´の場合は、パック表面におけるラベル36の位置が決定される。図7aは、ラベルが貼り付けられる位置の様々な可能性を示しており、横方向の位置はアプリケータ22のポジショニングにより、縦方向の位置はコンベヤーベルト20のポジショニングにより決定される。図7bは、ラベル36を貼り付ける前に90°回転させたアプリケータによりラベルを貼り付ける位置の、さらなるいくつかの可能性を示している。当然のことながら、ある状況下では、大きいパックにラベルを貼り付ける際でも、アプリケータは90°回転する場合もある。
【0051】
図4に戻り、パック38にラベルが貼り付けられると、コンベヤー20は再び動き出して、パック38をシュート8(図1参照)に向けて排出する。ユーザはパック38をシュート8から受け取ることができる。
【0052】
上述した手順でエラーが発生した場合、又は一度に多くの注文があった場合は、パック38はラベルが貼り付けられることなく、ラベリングステーション6を通過する。或いは、パックを、ロボットアーム4によってラベリングステーション6を迂回してシュート8に送達させることもできる。どちらの場合でも、外部ラベルプリンタ14に適切なラベル印刷命令が送られる。言い換えれば、公知の動作方法が繰り返される。しかしながら、このことはかなりまれにしか起こらないので、エラーの可能性はとても低い。
【0053】
上記した完全に自動化された薬局は、人の手によるラベルの貼り付けを必要としないので、エラー率を極めて低くすることができる。例えば、公知のシステムでは一般的に5000分の1であるが、本発明に係るシステムでは、エラー率が12000分の1になることが実験から分かった。
【0054】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく限りにおいて、種々の変形が可能である。例えば、本実施形態ではロボットアームとラベリングステーションを両方とも1つのみ使用した場合について説明したが、必要に応じて両方とも(PCインターフェースの制御下で)複数用いることもできる。例えば、2つ以上のロボットを使用すると、PCインターフェースの、医薬品の取り出しと、正しい患者固有のラベルの貼り付けを正確に調整するという能力(利点)がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係る自動化された薬局の概略図である。
【図2】様々なサブシステムの相互関係を示す系統図である
【図3】ラベリングステーションの部分的な概略図である。
【図4】ラベルアプリケータの側面図である。
【図5】ラベルが比較的小さなサイズのパックに貼り付けられる様子を示す一連の端面図である。
【図6】ラベルが比較的大きなサイズのパックに貼り付けられる様子を示す一連の端面図である。
【図7A】パックの平面図であり、ラベルが貼り付けられる様々な位置を示している。
【図7B】図7Aと同様の平面図であるが、ラベルの貼り付けられる方向が異なっている(図7Aの場合と比べて、ラベルは90°回転している)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動化された医薬品のディスペンスシステムであって、
医薬品のパックを、ラベルに前記パックを受け取る患者の固有情報を印刷するラベルプリンタ及び前記ラベルを前記パックに貼り付ける手段を有するラベリングステーションに搬送するように構成されている、医薬品のパックを選択して取り出す手段と、
前記パックを前記ラベリングステーションからユーザが受け取る場所に搬送する手段とを備えたシステム。
【請求項2】
在庫品の取り出し及びラベリングシステムであって、
命令に従って在庫品を取り出す手段と、
前記命令に特有の情報に基づいて、前記在庫品に貼り付けられるラベルに印刷する手段と、
前記在庫品に前記ラベルを貼り付ける手段と、
前記在庫品の取り出しと、前記在庫品への特定のラベルの貼り付けとを調整すべく、前記在庫品取り出し手段と前記ラベル貼り付け手段との間のデータ通信を制御する手段とを備えたシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシステムであって、
前記ラベル貼り付け手段は、前記ラベルが貼り付けられる前記パックの寸法に基づいて、前記ラベルの貼り付け方を変更するように構成されているシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムであって、
前記ラベリングステーションは、前記パックの少なくとも1つの寸法に応じて、前記パックに対して所定の方向に前記ラベルを貼り付けるように構成されているシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムであって、
前記ラベリングステーションは、前記パック及びラベルアプリケータの方向を適切に合わせるように構成されているシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、自身の方向を調整可能に構成されているシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の少なくとも2つの別個の面に貼り付けるように構成されているシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のシステムであって、
前記ラベリングステーションは、ラベルの貼り付け方の命令を受け取るように構成されているシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の予め定められた位置に貼り付けるように構成されており、前記位置はパックの種類に応じて変更し得ることを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータが前記ラベルを前記予め定められた位置に貼り付けることができるように、前記ラベリングステーションに情報を送信するように構成されているシステム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載のシステムであって、
ラベルの位置情報を前記ラベリングステーション又はラベルアプリケータに直接的に送信するように構成されているシステム。
【請求項12】
ラベルリング装置であって、
ラベルに印刷する手段と、
前記ラベルを対象物の少なくとも2つの別個の面に貼り付ける手段とを備えた装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載のシステムであって、
全てのパックに共通サイズのラベルを貼り付けるように構成されているシステム。
【請求項14】
複数の異なるパックにラベルを貼り付けるためのラベリングステーションであって、
ラベルが貼り付けられるパックの少なくとも1つの寸法を判定する手段と、
前記判定された寸法に基づいた方向でラベルをパックに貼り付ける手段とを備えたラベリングステーション。
【請求項15】
請求項14に記載のラベリングステーションであって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の少なくとも2つの別個の面に貼り付けるように構成されているラベリングステーション。
【請求項16】
医薬品パックに患者の固有情報を含むラベルを自動的に貼り付けるためのコンピュータソフトウエア製品であって、
各命令が少なくとも患者の固有情報の一部及び必要な医薬品の情報を含んでいる、複数の命令を処理する手段と、
前記医薬品を包装したパックの少なくとも1つの寸法を判定するために、前記必要な医薬品のデータベースにアクセスする手段と、
前記パックの寸法に基づいて、前記パックへのラベルの貼り付け方を決定する手段と、
前記患者の固有情報及びラベルアプリケータのパックへのラベルの貼り付け方の指示を含んでいる命令をラベリングステーションに送信する手段とを含む製品。
【請求項17】
請求項16に記載のソフトウエア製品であって、
前記ラベルの貼り付け方の指示は、貼り付けられるラベルの方向を決定するコードを含むことを特徴とする製品。
【請求項18】
請求項16又は17に記載のコンピュータソフトウエア製品を実行するためのシステムであって、
処方薬の注文を生成する、患者データベースを備えた既存の薬局情報技術システムと、
各医薬品パックの位置、サイズ及び入庫日付を記録した在庫データベースを備えており、ロボットアームの動作を制御するロボットアーム・サブシステムと、
前記情報技術システムと前記ロボットアーム・サブシステとの間に存在し、ラベルの印刷及び貼り付けを制御するラベルラベリングシステムとを備えたシステム。
【請求項19】
単一又は複数のサーバ上で実行されるソフトウエアであって、
少なくとも患者の固有情報の一部及び必要な医薬品を含む命令を受信する手段と、
前記必要な医薬品を参照してデータベースに問い合わせ、該データベースから前記医薬品を包装しているパックの少なくとも1つの寸法に関する判定を受け取る手段と、
前記患者の固有情報及び前記パックの寸法の判定に基づいた、ラベルの前記パックへの貼り付け方の情報或いは指示を含んでいる命令をラベリングステーションに送信する手段とを含むソフトウエア。
【請求項20】
コンピュータソフトウエア製品であって、
適切なデータ処理手段上で実行した際に、
ラベルが貼り付けられるパックをラベリングステーションへ搬送する命令するメッセージを受信し、
前記パックの搬送と、前記パックへの特定のラベルの貼り付けとを調整すべく、前記パックにラベルを貼り付けるためのメッセージを前記ラベリングステーションに送信するように構成されている製品。
【請求項21】
自動化された医薬品ディスペンスシステムの操作方法であって、
医薬品パックを選択して取り出すステップと、
前記パックをラベリングステーションに搬送するステップと、
ラベルに前記パックを受け取る患者の固有情報を印刷するステップと、
前記ラベルを前記パックに貼り付けるステップと、
前記パックを前記ラベリングステーションからユーザが受け取る場所まで搬送するステップとを含む方法。
【請求項22】
在庫品を取り出してラベルを貼り付ける方法であって、
命令に従って在庫品を取り出すステップと、
前記在庫品に貼り付けられるラベルに前記命令に特有の情報を印刷するステップと、
前記ラベルを前記在庫品に貼り付けるステップとを含み、
前記在庫品の取り出しと、前記在庫品への特定のラベルの貼り付けとを一致させることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項21又は22に記載の方法であって、
前記ラベルが貼り付けられる前記パックの寸法に基づいて、ラベルの貼り付け方を変更することを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項24に記載の方法であって、
前記ラベリングステーションは、前記パックの少なくとも1つの寸法に応じて、前記パックに対して所定の方向に前記ラベルを貼り付けることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、
前記ラベリングステーションは、前記パック及びラベルアプリケータの方向を適切に合わせることを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、
前記ラベルアプリケータは、自身の方向を調整可能であることを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項21乃至26の何れかに記載の方法であって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の少なくとも2つの別々の面に貼り付けることを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項21乃至27の何れかに記載の方法であって、
前記ラベリングステーションは、ラベルの貼り付け方の命令を受け取ることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項21乃至27の何れかに記載の方法であって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の予め定められた位置に貼り付け、前記位置はパックの種類に応じて変更し得ることを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項21乃至29の何れかに記載の方法であって、
前記ラベルアプリケータが前記ラベルを前記予め定められた位置に貼り付けることができるように、前記ラベリングステーションに情報を送信することを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項21乃至30の何れかに記載の方法であって、
全てのパックに共通サイズのラベルを貼り付けることを特徴とする方法。
【請求項32】
医薬品パックに患者の固有情報を含むラベルを自動的に貼り付ける方法であって、
各命令が少なくとも1つの患者の固有情報及び必要な医薬品の情報を含んでいる、複数の命令を処理するステップと、
前記医薬品を包装したパックの少なくとも1つの寸法を判定するために、前記必要な医薬品のデータベースにアクセスするステップと、
前記パックの寸法に基づいて、前記パックへのラベルの貼り付け方を決定するステップと、
前記患者の固有情報及びラベルアプリケータのパックへのラベルの貼り付け方の指示を含んでいる命令をラベリングステーションに送信する手段ステップとを含む方法。
【請求項33】
自動化された医薬品のディスペンスシステムであって、
医薬品パックを選択して取り出して、前記医薬品パックを、ラベルに前記パックを受け取る患者の固有情報を印刷するラベルプリンタ及び前記ラベルを前記パックに貼り付けるラベルアプリケータ・サブシステムを有するラベリングステーションに搬送するように構成されている選択及び取り出しサブシステムと、
前記パックを前記ラベリングステーションからユーザが受け取る場所に搬送する搬送サブシステムとを備えたシステム。
【請求項34】
請求項33に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータ・サブシステムは、前記ラベルが貼り付けられる前記パックの寸法に基づいて、前記ラベルの貼り付け方を変更するように構成されているシステム。
【請求項35】
請求項34に記載のシステムであって、
前記ラベリングステーションは、前記パックの少なくとも1つの寸法に応じて、前記パックに対して所定の方向に前記ラベルを貼り付けるように構成されているシステム。
【請求項36】
請求項35に記載のシステムであって、
前記ラベリングステーションは、前記パック及びラベルアプリケータの方向を適切に合わせるように構成されているシステム。
【請求項37】
請求項36に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、自身の方向を調節できるように構成されているシステム。
【請求項38】
請求項33に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の少なくとも2つの別々の面に貼り付けるように構成されているシステム。
【請求項39】
請求項33に記載のシステムであって、
前記ラベリングステーションは、ラベルの貼り付け方の命令を受け取るように構成されているシステム。
【請求項40】
請求項33に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の予め定められた位置に貼り付けるように構成されており、前記位置はパックの種類に応じて変更し得ることを特徴とするシステム。
【請求項41】
請求項40に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータが前記ラベルを前記予め定められた位置に貼り付けることができるように、前記ラベリングステーションに情報を送信するように構成されているシステム。
【請求項42】
請求項33に記載のシステムであって、
ラベルの位置情報を前記ラベリングステーション又はラベルアプリケータに直接的に送信するように構成されているシステム。
【請求項43】
請求項33に記載のシステムであって、
全てのパックに共通サイズのラベルを貼り付けるように構成されているシステム。
【請求項44】
ラベリング装置であって、
ラベルに印刷するラベルプリンタと、
前記ラベルを対象物の少なくとも2つの別々の面に貼り付けるように構成されているラベルアプリケータとを備えた装置。
【請求項45】
在庫品を取り出してラベルを貼り付けるシステムであって、
命令に従って在庫品を取り出す取り出しサブシステムと、
前記在庫品に貼り付けられるラベルに前記命令に特有の情報を印刷するラベルプリンタと、
前記ラベルを前記在庫品に貼り付けるラベルアプリケータと、
前記取り出しサブシステム及び前記ラベルアプリケータとデータ通信し、前記在庫品の取り出しと前記在庫品へのラベルの貼り付けとを一致させる制御サブシステムとを備えたシステム。
【請求項46】
請求項45に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルが貼り付けられる前記パックの寸法に基づいて、前記ラベルの貼り付け方を変更するように構成されているシステム。
【請求項47】
請求項46に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、前記パックの少なくとも1つの寸法に応じて、前記パックに対して所定の方向に前記ラベルを貼り付けるように構成されているシステム。
【請求項48】
請求項47に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータ・サブシステムは、前記パックとラベルアプリケータの相対的な方向を合わせるように構成されているシステム。
【請求項49】
請求項48に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、自身の方向を調節可能に構成されているシステム。
【請求項50】
請求項45に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の少なくとも2つの別々の面に貼り付けるように構成されているシステム。
【請求項51】
請求項45に記載のシステムであって、
前記ラベリングステーションは、ラベルの貼り付け方の命令を受け取るように構成されているシステム。
【請求項52】
請求項45に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の予め定められた位置に貼り付けるように構成されており、前記位置はパックの種類に応じて変更し得ることを特徴とするシステム。
【請求項53】
請求項52に記載のシステムであって、
前記ラベルアプリケータが前記ラベルを前記予め定められた位置に貼り付けることができるように、前記ラベリングステーションに情報を送信するように構成されているシステム。
【請求項54】
請求項45に記載のシステムであって、
ラベルの位置情報を前記ラベリングステーションに直接的に送信するように構成されているシステム。
【請求項55】
複数の異なるパックにラベルを貼り付けるためのラベリングステーションであって、
ラベルが貼り付けられるパックの少なくとも1つの寸法を判定する寸法判定サブシステムと、
前前記判定された寸法に基づいた方向で、ラベルをパックに貼り付けるラベルアプリケータ・サブシステムとを備えたラベリングステーション。
【請求項56】
請求項55に記載のラベリングステーションであって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の少なくとも2つの別々の面に貼り付けるように構成されているラベリングステーション。
【請求項57】
医薬品パックに患者の固有情報を含むラベルを自動的に貼り付けるためにコンピュータソフトウエア製品であって、
各命令が少なくとも患者の固有情報の一部及び必要な医薬品の情報を含んでいる、複数の命令を処理するロジックと、
前記医薬品を包装したパックの少なくとも1つの寸法を判定するために、前記必要な医薬品のデータベースにアクセスするロジックと、
前記パックの寸法に基づいて、前記パックへのラベルの貼り付け方を決定するロジックと、
前記患者の固有情報及びラベルアプリケータのパックへのラベルの貼り付け方の指示を含んでいる命令をラベリングステーションに送信するロジックとを含む製品。
【請求項58】
請求項57に記載のソフトウエア製品であって、
前記ラベルの貼り付け方の指示は、貼り付けられるラベルの方向を決定するコードを含むことを特徴とする製品。
【請求項59】
請求項57に記載のコンピュータソフトウエア製品を実行するためのシステムであって、
処方薬の注文を生成する、患者データベースを備えた既存の薬局情報技術システムと、
各医薬品パックの位置、サイズ及び入庫日付を記録した在庫データベースを備えており、ロボットアームの動作を制御するロボットアーム・サブシステムと、
前記情報技術システムと前記ロボットアーム・サブシステとの間に存在し、ラベルの印刷及び貼り付けを制御するラベルラベリングシステムとを備えたシステム。
【請求項60】
単一又は複数のサーバ上で実行されるソフトウエアであって、
少なくとも患者の固有情報の一部及び必要な医薬品を含む命令を受信するロジックと、
前記必要な医薬品を参照してデータベースに問い合わせ、該データベースから前記医薬品を包装しているパックの少なくとも1つの寸法に関する判定を受け取るロジックと、
前記患者の固有情報及び前記パックの寸法の判定に基づいた、ラベルの前記パックへの貼り付け方の情報或いは指示を含んでいる命令をラベリングステーションに送信するロジックとを含むソフトウエア。
【請求項61】
コンピュータソフトウエア製品であって、
適切なデータ処理手段上で実行した際に、
ラベルが貼り付けられるパックのラベリングステーションへの搬送を命令するメッセージを受信し、
前記パックの搬送と、前記パックへの特定のラベルの貼り付けとを調整すべく、前記パックにラベルを貼り付けるためのメッセージを前記ラベリングステーションに送信するように構成されている製品。
【請求項62】
自動化された医薬品ディスペンスシステムの操作方法であって、
医薬品パックを選択して取り出すステップと、
前記パックを、前記医薬品パックを、ラベルに前記パックを受け取る患者の固有情報を印刷するラベルプリンタ及び前記ラベルを前記パックに貼り付けるラベルアプリケータ・サブシステムを有するラベリングステーションに搬送するステップと、
前記パックを前記ラベリングステーションからユーザが受け取る場所に搬送するステップとを含む方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法であって、
前記ラベルを貼り付けられる前記パックの寸法に基づいて、ラベルアプリケータによるラベルの貼り付け方を変更することを特徴とする方法。
【請求項64】
請求項62に記載の方法であって、
前記ラベリングステーションは、前記パックの少なくとも1つの寸法に応じて、前記パックに対して所定の方向に前記ラベルを貼り付けることを特徴とする方法。
【請求項65】
請求項62に記載の方法であって、
前記ラベリングステーションは、前記パック及びラベルアプリケータの方向を適切に合わせることを特徴とする方法。
【請求項66】
請求項62に記載の方法であって、
前記ラベルアプリケータは、自身の方向を調整可能であることを特徴とする方法。
【請求項67】
請求項62に記載の方法であって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の少なくとも2つの別々の面に貼り付けることを特徴とする方法。
【請求項68】
請求項62に記載の方法であって、
前記ラベリングステーションは、ラベルの貼り付け方の命令を受け取ることを特徴とする方法。
【請求項69】
請求項62に記載の方法であって、
前記ラベルアプリケータは、前記ラベルを前記パック上の予め定められた位置に貼り付け、前記位置はパックの種類に応じて変更し得ることを特徴とする方法。
【請求項70】
請求項62に記載の方法であって、
前記ラベルアプリケータが前記ラベルを前記予め定められた位置に貼り付けることができるように、前記ラベリングステーションに情報を送信することを特徴とする方法。
【請求項71】
請求項62に記載の方法であって、
全てのパックに共通サイズのラベルを貼り付けることを特徴とする方法。
【請求項72】
医薬品パックに患者の固有情報を含むラベルを自動的に貼り付ける方法であって、
各命令が少なくとも1つの患者の固有情報及び必要な医薬品の情報を含んでいる、複数の命令を処理するステップと、
前記医薬品を包装したパックの少なくとも1つの寸法を判定するために、前記必要な医薬品のデータベースにアクセスするステップと、
前記パックの寸法に基づいて、前記パックへのラベルの貼り付け方を決定するステップと、
前記患者の固有情報及びラベルアプリケータのパックへのラベルの貼り付け方の指示を含んでいる命令をラベリングステーションに送信する手段ステップとを含む方法。
【請求項73】
自動化された薬局の操作方法であって、
ラベルが貼り付けられるパックをラベリングステーションへ搬送する命令するメッセージを受信するステップと、
前記パックの搬送と、前記パックへの特定のラベルの貼り付けとを調整すべく、前記パックにラベルを貼り付けるためのメッセージを前記ラベリングステーションに送信するステップとを含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【公表番号】特表2006−521252(P2006−521252A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506052(P2006−506052)
【出願日】平成16年3月29日(2004.3.29)
【国際出願番号】PCT/GB2004/001368
【国際公開番号】WO2004/085262
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(505360351)エイアールエックス リミテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】ARX LIMITED
【住所又は居所原語表記】Unit 6, Beaumont Works, Hedley Road, St. Albans, Herts AL1 5LU, Great Britain
【Fターム(参考)】