説明

自動車のリヤパッケージトレイ構造

【課題】車室空間の見栄えを向上できる、自動車用のリヤパッケージトレイ構造を提供する。
【解決手段】リヤシート10のシートバックシートバック7a,7bの後方に配置されるリヤパッケージトレイ構造であって、車室内壁に揺動可能に支持された板状のトレイ本体10a,10bと、トレイ本体10a,10bを水平状態に保持する保持手段と、シートバックの後方のデッキサイドトリム3に形成されていて、トレイ本体10a,10bを収容する格納室4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のリヤシートの後方に配置されるリヤパッケージトレイに係り、特に不使用時にはデッキサイドトリムに格納できるようにした自動車のリヤパッケージトレイ構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、図12に示すように、リヤシート110の後方に荷室106を備えたハッチバック系やワゴン系などの自動車102は、荷室106に積載した荷物が外部から目視されるのを防ぐために、リヤパッケージトレイ101やトノカバー装置115などの遮蔽手段を備えている。
【0003】
図12(A)に示すリヤパッケージトレイ101は、車幅方向の両端間に亘る長さを有する略板状のトレイ本体114を備えている。このトレイ本体114は、リヤシート110のシートバック107の背面上部で車幅方向に延びた軸体に枢支されている。トレイ本体114が使用に際して略水平に保持されることで、荷室106の荷物の外部から遮蔽される。
【0004】
トノカバー装置115は、図12(B)に示すように、可撓性を有するシート状のカバー123と、このカバー123を巻回するシャフト128と、このシャフト128に巻き取ったカバー123をシャフト128と共に収納するケース129とを備える。シャフト128は、バネ,スプリング等の部材によってカバー123を巻き取る方向に付勢されている。これにより、カバー123が引き出し及び巻き取り自在に構成される。
【0005】
荷室の遮蔽手段としては、特許文献1に開示されているようなリヤパッケージトレイとトノカバーとを一体的に備えた構造も知られている。
【特許文献1】特開2002−248991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、リヤパッケージトレイ101やトノカバー装置115は、不使用時に外部から目に付きやすいリヤシート110のシートバック107の背面に倒伏しているので、車両内部のデザイン性を損ねてしまう。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みて創作されたもので、車室空間の見栄えを向上できる自動車用のリヤパッケージトレイ構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、リヤシートのシートバックの後方に配置されるリヤパッケージトレイ構造であって、車室内壁に揺動可能に支持されたトレイ本体と、トレイ本体を水平状態に保持する保持手段と、シートバックの後方のデッキサイドトリムに形成されていて、トレイ本体を収容する格納室と、を備えたことを特徴としている。本発明において、トレイ本体は二つ設けられていてもよく、この場合、各トレイ本体は別々に対応する左右の車室内壁に揺動可能に支持される。
【0009】
本発明のリヤパッケージトレイ構造において、好ましくは、前後方向に延びた軸棒が前記格納室に配設され、トレイ本体は軸棒によって揺動可能に支持されており、保持手段が、格納室で軸棒とほぼ同等の高さに配設したダボと、トレイ本体に形成した係入部と、から構成されていて、ダボと係入部とが嵌合することで、トレイ本体が水平状態に保持される。さらに、トレイ本体は、トノカバー装置,小物入れ,貫穿穴,スライド板を設けていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、例えば略板状のトレイ本体を、リヤシートのシートバックの後方に出没可能に配置でき、不使用時にはリヤシートのシートバック後方位置における左右のデッキサイドトリムに格納される。よって、本発明のリヤパッケージトレイは、必要に応じてリヤパッケージトレイを着脱することなく出し入れでき、収納時には、格納部に収容させて車室内側壁に対してフラットに仕舞い込める。よって、格納状態でリヤパッケージトレイが人の目につき難いので、車室の見栄えが向上する。
【0011】
本発明のリヤパッケージトレイは、リヤパッケージトレイをなすトレイ本体の前方側部にトノカバー装置を一体的に配設でき、この場合、リヤシートを倒して折り畳み状態にしても、トノカバーを展張することで荷室を覆い隠すことができる。本発明は、2列シート構造の自走車に限らず3列シート構造の自走車にも適用することが可能である。
【0012】
リヤパッケージトレイを成すトレイ本体の片側半分に小物入れを設け、他方の側にはトレイ本体の表裏に貫通した貫穿穴を設け、トレイ本体にスライド板を摺動可能に取り付けて小物入れや貫穿穴を開閉できるようにした場合には、リヤパッケージトレイをその使用状態、不使用状態に拘わらず、どちらの状態にしても小物入れとして使用することができると共に、リヤパッケージトレイを水平に配置した使用状態においては、該トレイ本体に開設した貫穿穴を荷室内に連通したアクセス窓として利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図1〜図11を参照しながら詳細に説明する。図1は本実施態様の自動車用のリヤパッケージトレイ1の一使用状態を、車両2後方側から見た斜視図である。図2は本実施態様のリヤパッケージトレイ1の要部の構造を示す断面図である。図3は、本実施態様のリヤパッケージトレイ1をデッキサイドトリム3に形成した格納室4に格納した状態の、車両2の後方から見た斜視図であって、図4は図3のa−a断面図である。図5は、本実施態様のリヤパッケージトレイ1の取付構造を示す要部の分解斜視図であり、図6は本実施態様のリヤパッケージトレイ1の取付構造を示す要部の断面図、図7は本実施態様のリヤパッケージトレイ1の取付構造を示す要部の平面図である。図8は、本実施態様のリヤパッケージトレイ1をデッキサイドトリム3に形成した格納室4に格納した状態におけるスライド蓋5の動作を示す、車両2後方から見た斜視図であって、図9は本実施態様のリヤパッケージトレイ1をデッキサイドトリム3に形成した格納室4に格納した状態におけるスライド蓋5の動作を示す、要部の断面図である。図10は、本実施態様の自動車用のリヤパッケージトレイ1の別の使用状態を示す、車両2の後方側から見た斜視図であり、図11は図10における要部の側面図である。本実施の形態では、3列シート構造の自動車2に適用する場合を例にとる。
【0014】
本実施態様の自動車用のリヤパッケージトレイ1は、自動車2の後部の荷物などを積載する荷室6をシートバック7のほぼ上端の高さ位置で覆い、外部から荷室6内を目視することができないようにするものである。
【0015】
本実施態様の自動車2は、後方に開口したハッチ8を有するミニバン系の車両2であり、車室内前方に1列目シート(図示せず)である運転席と助手席とを配設し、その後部に2列目シート9を配設し、最後部に3列目シート10を配設している。この3列目シート10の後方には荷物などを積載し得る荷室6が設けられている。車室内の車幅方向における側部には、デッキサイドトリム3が配設されていて、車室内側壁を構成している。このデッキサイドトリム3上の所定の位置には、車室内外に連通した窓枠11を形成し、この窓枠11にはサイドウィンドウガラス12を配設して、車室内から外部が目視できるようになっている。自動車2の各シートは、可倒式であり、シートクッション13a,13b,13c,13dと、シートバック7a,7b,7c,7dと、ヘッドレスト24c,24dとを備え、2列目シート9及び3列目シート10は、車幅方向におけるほぼ中央で左右に二分割され、左右それぞれ独立に傾倒し得る2つのシートとして構成されている。また、本実施態様における3列目シート10にはヘッドレストが取り付けられていない状態を示している。
【0016】
リヤパッケージトレイ1は略板状の2枚のトレイ本体14a,14bから成り、各トレイ本体14a,14bはデッキサイドトリム3から車幅方向へ向けて荷室6の中央部、即ち荷室6を左右に分割する車幅方向の中央付近に亘る長さを有する。これらのトレイ本体14a及び14bは、それぞれ車幅方向右側と左側に位置するものである。
【0017】
トレイ本体14a及び14bは、リヤパッケージトレイ1の使用状態では、互いに車幅方向において一直線上に並べた状態に配置され、全体として、ほぼ車幅方向における両端間に亘って、3列目シートのシートバックの後方の荷室を上下に区分する。一方、リヤパッケージトレイ1の格納状態では、トレイ本体14a,14bは、それぞれ右側及び左側の車室内壁を成すデッキサイドトリム3,3に画成した格納室4,4に格納される。
【0018】
トレイ本体14a,14bは、トレイ本体面から凹状に画成して成る平面略方形状の小物入れ16a,16bを有する。小物入れ16a,16bは、平面視した横辺が、トレイ本体の長手方向(図1の使用状態では車幅方向に沿った方向)の長さの半分弱の長さを有する。また、小物入れ16a,16bは、平面視した縦辺が、トレイ本体前後方向(図1の使用状態では車両の前後方向に沿った方向)の長さよりも若干短い長さを有して成る。トレイ本体14aに形成した小物入れ16a及びトレイ本体14bに形成した小物入れ16bは、トレイ本体14a,14bそれぞれの車室内壁側半分の領域に位置するものである。
【0019】
トレイ本体14a,14bには、小物入れ16a,16bに隣接してアクセス窓17a,17bが形成されている。即ち、小物入れ領域の反対側の領域にアクセス窓17a,17bが設けられている。アクセス窓17a,17bは、その輪郭が平面視略方形状に、且つ、その内側がトレイ本体14a,14bの表裏に亘って貫通して形成されている。
【0020】
リヤパッケージトレイ1を成す左右それぞれのトレイ本体14a,14bは、平面外形が略長方形状に形成されており、その強度を補強するために、各辺部分の横断面形状が略Π字型に形成されている。
【0021】
トレイ本体14a,14bには、図2に示すように、二枚のスライド蓋5a,5bがトレイ本体面上をスライド可能に配設されている。二つのスライド蓋5a,5bは個々に移動できるように、トレイ本体14a,14bに取り付けられている。各スライド蓋5a,5bは、車幅方向におけるトレイ本体14a,14bの略半分の長さ程度の大きさに形成されている。これらのスライド蓋5a,5bの位置を変えることで、トレイ本体14a,14bに形成した小物入れ16a,16bやアクセス窓17a,17bが覆われ、或いは開放される。
【0022】
この様子を示したのが図2である。図2(A)に示すように、水平にリヤパッケージトレイ1を配置した状態において、二枚のスライド蓋5a,5bを共にアクセス窓17a,17b側にスライドさせることで、小物入れ16a,16bを開放することができる。また、小物入れ16a,16b側に二枚のスライド蓋5a,5bを共にスライドさせれば図2(B)に示すように、アクセス窓17a,17bを開放することができ、この場合、リヤパッケージトレイ1を使用状態に保持したまま車室側から荷室6内にアクセスすることができる。
【0023】
図3及び図4に示すように、3列目シート10のシートバック7a,7b後方位置における左右のデッキサイドトリム3には、それぞれ、車室内側表面から車幅方向外向きに凹状に画成した格納室4が形成されている。この格納室4は、トレイ本体14a,14bを格納できる大きさにその寸法が設定されている。リヤパッケージトレイ1の不使用時には、左右のトレイ本体14a,14b毎にそれぞれ左右の格納室4,4に格納される。
【0024】
図5〜図7に示すように、左右のトレイ本体14a,14bは、3列目シート10のシートバック7a,7bの後方における左右のデッキサイドトリム3,3に形成した格納室4,4に取り出し及び格納が自在となるように、回動可能に取り付けられている。この取り付けは、トレイ本体14a,14bの基端部付近、即ち、トレイ本体14a,14bを水平に保持した使用状態におけるトレイ本体14a,14bの車幅方向外側の端部付近を、格納室4,4を成す前後の内壁18a,18bの上部で前後方向に延びた軸棒19で、軸支するものである。このような取り付け方法によって、リヤパッケージトレイ1は、トレイ本体14a,14bの先端部を、車室内壁から車室内に引き出すように持ち上げて回動させることで、ほぼ水平な使用状態が得られるようになっている。このように、トレイ本体14a,14bは、車室内壁に揺動可能に支持される。
【0025】
このトレイ本体14a,14bの軸棒19,19によって軸支した支点から所定の間隔を開けた車幅方向外側位置であって、トレイ本体の前後の側面には、略Ω字形に形成した係入部20a,20bが形成されている。この係入部20a,20bの最大直径は、トレイ本体14a,14bの厚さの凡そ半分程度である。格納室4,4内における、軸棒19,19とほぼ同等の高さの車幅方向外側位置には、該軸棒19,19から所定の間隔を開けてダボ22a,22bが設けられている。
【0026】
ダボ22a,22bは、格納室4,4の前後の内壁18a,18b面からそれぞれ前後方向に凸状に突出した円柱状を成している。この円柱状を成すダボは、係入部20a,20bの最大直径部より若干小さい直径で、該係入部20a,20bの下端の開口部21a,21bの幅よりは若干大きい直径に設定して形成したものである。軸棒19,19と、ダボ22a,22bとの間隔は、トレイ本体14a,14b上にとった軸棒19,19と係入部20a,20bの間隔とほぼ同等である。
【0027】
トレイ本体14a,14bを、ほぼ水平となる使用状態位置に配置した際に、格納室4,4内に形成したダボ22a,22bと、トレイ本体14a,14bに形成した係入部20a,20bとが適当な強度で互いに嵌合し、トレイ本体14a,14bを略水平な使用状態に保持することができる。このような保持手段としてのダボ22a,22bと係入部20a,20bとによって、トレイ本体14a,14bが水平状態に保持される。
【0028】
図8に示すように、トレイ本体14a,14bは、その格納状態においても、略水平状態に保持した使用状態と同様に、スライド蓋5a,5bを上下方向にスライドさせて、小物入れ16a,16bなどを開閉して使用することが可能である。
【0029】
具体的には、図9(A)に示すように、格納した状態におけるトレイ本体14a上の二枚のスライド蓋5a,5bは、一方を小物入れ16a側に位置させ、他方をアクセス窓17a側に位置させて、小物入れ16aとアクセス窓17aの両方を閉蓋状態にした標準状態にすることができる。この標準状態から、図9(B)に示すように、小物入れ16a側のスライド蓋5aをアクセス窓17a側にスライドさせて降下させ、小物入れ16aを開放することもできる。また、図9(C)に示すように、標準状態からアクセス窓17a側に位置していたスライド蓋5bを、小物入れ16a側にスライドさせることでアクセス窓17a側を開放することもできる。
【0030】
リヤパッケージトレイ1は、3列目シート10を後倒させて格納した状態においても使用することができる。この場合、後倒させる3列目シート10は、右側シート10a及び左側シート10bを両方とも後倒させて格納した状態であってもよいが、左右何れか一方のシートのみを後倒させて格納した状態であっても、リヤパッケージトレイ1を使用することが可能である。図10には特に、3列目右側シート10aだけを後倒させて格納した状態において、本実施態様のリヤパッケージトレイ1を使用している状態を示した。
【0031】
さらに、左右それぞれのトレイ本体14a,14bの前方側端部には、それぞれトノカバー装置15,15が設けられている。
トノカバー装置15は、図10及び図11に示すように、可撓性を有するシート状のトノカバー23と、トノカバー23の先端に取り付けた、トノカバー23の幅とほぼ同等の長さを有する展張状態を支持するためのバー27を備えている。このバー27のほぼ中央部には、2列目シート9の連結棒25,25に装着するためのクリップ26,26が設けられている。また、トノカバー23の基端には、トノカバー23を巻き付けるシャフト28が固着している。
【0032】
さらに、トノカバー装置15は、シャフト28に巻き取ったトノカバーを、シャフト28と共に収納するケース29内に収納して成る。また、シャフト28を巻き取り方向にバネ体などで常時付勢することによって不使用時やクリップ26,26を連結棒25,25から取り外した際に、自動で巻き取ることができるようになっている。
【0033】
図10及び図11に示すように、3列目右側シート10aのみを後倒させて格納した状態において、リヤパッケージトレイ1を使用する場合には、左右のトレイ本体14a,14bを左右それぞれの格納室4,4から水平状態に引き上げる。そして、トレイ本体14a,14b基端部の係入部20a,20bと、格納室4,4内上部のダボ22a,22bとを互いに嵌合して水平状態を保持する。この状態で、右側のトレイ本体14aの前方側端部に配設したトノカバー装置15からトノカバー23を前方に向かって引き出す。前方に向かって引き出したトノカバー23の先端のクリップ26を連結棒25に係止する。これにより、図11(B)に示すように、トノカバー23を展張状態に保持することができる。このようにして、倒した右側シート10aを外部からの目視を防止できる。
【0034】
このように、リヤパッケージトレイ1は、車幅方向における中央部で左右に二分割し、これら左右のトレイ本体14a,14bを、それぞれリヤシートのシートバックの後背部に出没可能に配置でき、略水平に配置した使用状態においては荷室6を外部から遮蔽することができ、不使用時にはリヤシートのシートバック後方位置における左右のデッキサイドトリム3に格納できる。よって、不使用時に、リヤパッケージトレイ1は人の目につき難い状態で格納されるので、車室空間の見栄えの向上を図ることができる。
【0035】
以上説明したが、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。例えば、上記説明では、3列シート構造の自動車2に適用した場合を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、2列シート構造の自動車に適用したものであってよいことは明らかである。また、本発明は、左右のトレイ本体の内、一方だけを備え、それが配置される側のサイドトリムの格納室に収容されるように構成することもできる。また、本発明のリヤパッケージトレイが左右のトレイ本体から成る場合、一方のトレイ本体だけを水平に保持して使用してもよい。トレイ本体の形状や構造も特に制限されず、ボックス状に形成されていてもよい。保持手段の構成は、上記の説明に限定されるものではなく、トレイ本体の姿勢を水平に保持するためのものあればよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本実施態様の自動車用のリヤパッケージトレイの一使用状態を示す斜視図である。
【図2】(A)及び(B)は本実施態様のリヤパッケージトレイの要部の構造を示す断面図である。
【図3】本実施態様のリヤパッケージトレイをデッキサイドトリムに形成した格納室に格納した状態を示す斜視図である。
【図4】図3におけるa−a断面図である。
【図5】本実施態様のリヤパッケージトレイ取付構造を示す要部の分解斜視図である。
【図6】(A)は図5のリヤパッケージトレイ取付構造を示す要部の断面図、(B)は(A)における要部拡大図である。
【図7】図5のリヤパッケージトレイ取付構造を示す要部の平面図であって、(A)は、リヤパッケージトレイを格納室に格納した状態を、(B)はリヤパッケージトレイを使用している状態を示す。
【図8】本実施態様のスライド蓋の動作を示す斜視図である。
【図9】(A)〜(C)は本実施態様のリヤパッケージトレイをデッキサイドトリムに形成した格納室に収容した状態におけるスライド蓋の動作を説明するための図である。
【図10】本実施態様の自動車用のリヤパッケージトレイの別の使用状態を示す斜視図である。
【図11】(A)は、図10における車幅方向左側半分の要部の側面図、(B)は、図10における車幅方向右側半分の要部の側面図である。
【図12】(A)及び(B)は従来の車両のリヤシート後方の周辺構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1 リヤパッケージトレイ
2 車両
3 デッキサイドトリム
4 格納室
5a,5b スライド蓋
6 荷室
7a〜7d シートバック
8 ハッチ
9 2列目シート
10 3列目シート
11 窓枠
12 サイドウィンドウガラス
13a〜13d シートクッション
14a,14b トレイ本体
15 トノカバー装置
16a,16b 小物入れ
17a,17b アクセス窓
18a,18b 内壁
19 軸棒
20a,20b 係入部
21a,21b 開口部
22a,22b ダボ
23 トノカバー
24c,24d ヘッドレスト
25 連結棒
26 クリップ
27 バー
28 シャフト
29 ケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リヤシートのシートバックの後方に配置されるリヤパッケージトレイ構造であって、
車室内壁に揺動可能に支持されたトレイ本体と、
上記トレイ本体を水平状態に保持する保持手段と、
上記シートバックの後方のデッキサイドトリムに形成されていて、上記トレイ本体を収容する格納室と、を備えたことを特徴とする、リヤパッケージトレイ構造。
【請求項2】
リヤシートのシートバックの後方に配置されるリヤパッケージトレイ構造であって、
左右の車室内壁に揺動可能に支持された二つの板状のトレイ本体と、
上記トレイ本体を水平状態に保持する保持手段と、
上記シートバックの後方の左右のデッキサイドトリムに形成されていて、上記トレイ本体を収容する格納室と、を備えたことを特徴とする、リヤパッケージトレイ構造。
【請求項3】
前後方向に延びた軸棒が前記格納室に配設され、
前記トレイ本体が上記軸棒によって揺動可能に支持されており、
前記保持手段が、前記格納室で上記軸棒とほぼ同等の高さに配設したダボと、前記トレイ本体に形成した係入部と、から構成されていて、
上記ダボと上記係入部とが嵌合することで、前記トレイ本体が水平状態に保持されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のリヤパッケージトレイ構造。
【請求項4】
前記トレイ本体がトノカバー装置を備え、
このトノカバー装置が、可撓性を有するシート状のカバー体と、このカバー体を巻き付けるシャフトと、上記シャフトに巻き取った上記カバー体を該シャフトと共に収納するケースと、を備えていることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載のリヤパッケージトレイ構造。
【請求項5】
前記トレイ本体が小物入れを有することを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載のリヤパッケージトレイ構造。
【請求項6】
前記トレイ本体がトレイ本体表裏に亘って貫通した貫穿穴を有することを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載のリヤパッケージトレイ構造。
【請求項7】
前記トレイ本体がスライド板を摺接可能に配設したことを特徴とする、請求項5又は6に記載のリヤパッケージトレイ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−189271(P2008−189271A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−28614(P2007−28614)
【出願日】平成19年2月7日(2007.2.7)
【出願人】(000157083)関東自動車工業株式会社 (1,164)
【Fターム(参考)】