説明

自動車の折畳み式ルーフ

本発明は、リヤウインドウ(24)用のウインドウ開口部(22)を画定し、かつ折畳み式ルーフを閉鎖位置から収納位置に移動させるために主枢軸(H)を中心に移動されるリヤルーフ部分(12)を有する自動車の折畳み式ルーフであって、リヤウインドウ(24)が、主枢軸(H)に対して所定の距離を置いて延在するウインドウ枢軸(SW)を中心にリヤルーフ部分(12)に対して旋回される折畳み式ルーフに関する。リヤウインドウ(24)は、折畳み式ルーフの閉鎖位置でリヤルーフ部分(12)に外側から当接し、折畳み式ルーフをその収納位置に移動させた後に、少なくとも部分的領域がウインドウ開口部(22)を通して移動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リヤウインドウ用のウインドウ開口部を画定するリヤルーフ部分を備える、請求項1の前段に記載されている種類の自動車の折畳み式ルーフに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、上部ルーフ部分に関節をなして連結されたリヤルーフ部分を、閉鎖位置から、折畳み式ルーフの収納空間として用いることができるトランクスペース内の収納位置に収納できるこの種類の折畳み式ルーフを開示している。この場合、上部ルーフ部分及びリヤルーフ部分は、横方向に取付けられた平行四辺形リンク機構によって、リヤルーフ部分の下端で車両の横方向に延在する、車体に固定された旋回ピンとして具体化された主枢軸を中心に移動されるように意図される。リヤルーフ部分の横方向Cピラーはリヤウインドウの外側を画定し、このリヤウインドウは、後端の及び折畳み式ルーフの収納室リッドのレベルに下方に延在し、上部ルーフ部分の後端まで上方に延在する。リヤウインドウは、車両の横方向に延在するウインドウ枢軸を中心に回転されることができるようにリヤルーフ部分のCピラーに取付けられる。この場合、折畳み式ルーフが開かれた状態で残りのトランクスペース容積を増加させるために、リヤウインドウは、リヤルーフ部分に対して上方に旋回される。
【0003】
【特許文献1】独国特許発明第19807490C1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リヤルーフ部分に対するリヤウインドウのこのような旋回運動を実現できるようにするために、リヤウインドウは、折畳み式ルーフが閉鎖位置にある場合、ウインドウ開口部を画定するリヤルーフ部分の縁部領域に内側から当接しなければならない。それに応じて、ウインドウ開口部を画定するリヤルーフ部分の縁部領域の、リヤウインドウに面する内面に、ウインドウシールも設けなければならない。したがって、自動車が高速で走行しているときでも、折畳み式ルーフが閉じられることを保証できるようにするために、ウインドウシールは、リヤルーフ部分の内面とリヤウインドウとの間に、構造的に非常に複雑な設計を有しなければならない。
【0005】
したがって、本発明の目的は、構造的により簡単に設計できる冒頭に記載されている種類の折畳み式ルーフを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明によれば、請求項1の特徴を有する折畳み式ルーフによって達成される。本発明の適切かつ重要な発展形態を含む有利な改良形態は、残りの請求項に記載されている。
【0007】
本発明による折畳み式ルーフの例では、折畳み式ルーフが閉鎖位置にある場合、リヤウインドウがリヤルーフ部分に外側から当接し、折畳み式ルーフがその収納位置に移動された後、このために、リヤウインドウが、ウインドウ開口部を通して少なくとも部分的領域を介して移動されることが意図される。したがって、言い換えると、本発明によれば、折畳み式ルーフが閉じられた状態で、リヤウインドウがリヤルーフ部分に外側から当接することが意図される。このことにより、車両が比較的高速で走行しているときでも、折畳み式ルーフをしっかりと閉じることができることを妥当なコストで保証するように、構造的に簡単に、リヤルーフ部分の外面とリヤウインドウの内面との間にウインドウシールを取付けることが可能になる。
【0008】
折畳み式ルーフが収納位置にある場合、リヤルーフ部分に対してリヤウインドウがその上寄りの位置に達することができるようにするために、折畳み式ルーフを収納位置に移動させたときに、このリヤウインドウが、少なくとも部分的領域で、ウインドウ開口部を通して移動されるようにしなければならない。このために、本発明によれば、特に、リヤウインドウの関連する横方向ウインドウ縁部を追い越すように、横方向Cピラーを移動させることができるように、リヤウインドウをリヤルーフ部分に対して配置すること又は移動させることが意図される。
【0009】
リヤウインドウのウインドウ枢軸が、リヤルーフ部分の主枢軸の前方に、所定の距離を置いて配置された場合、ウインドウ開口部を通してリヤウインドウを特に簡単に移動させることができる。結果として、例えば折畳み式ルーフが閉鎖位置にある場合に重畳されるリヤウインドウの及びリヤルーフ部分の点は、収納位置において互い対して所定の距離を置いて位置し、このことは、ウインドウ開口部を通してリヤウインドウの少なくとも1つの部分的領域を簡単に案内できることを意味する。
【0010】
本発明の別の改良形態では、台形状のリヤウインドウは、閉鎖位置において、台形の上側が台形の下側よりも短く設計されるという点で特に有利であることが認識されている。したがって、閉鎖位置で上下に位置するリヤウインドウ及びウインドウ開口部が、収納位置の車両の縦方向に対して異なる位置に移動された場合、ウインドウ開口部の関連する領域を通して、台形のより短い側に割り当てられたリヤウインドウの端部領域をこのように簡単に案内できる。
【0011】
さらに、主枢軸を形成する旋回ピン、及びウインドウ枢軸を形成する旋回ピンの両方を自動車の本体に固定して取付けることが有利であることが認識されている。このことにより、例えば、2つの旋回ピン/軸の間の大きな距離を実現することが可能になり、この結果、対応して異なる移動軌跡に沿って、リヤウインドウ及びリヤルーフ部分を移動させることができる。
【0012】
この場合、ウインドウ枢軸及び主枢軸の領域の横方向ブラケットにリヤウインドウ及びリヤルーフ部分をそれぞれ取付けることによって、容易に事前組立可能な折畳み式ルーフを設けることができ、これらのブラケットは、最終組立中に開放型自動車の本体に簡単に接続されることができる。
【0013】
特に操作上信頼性の高い方法において、リヤウインドウがウインドウ開口部を通して案内されることを保証することができ、リヤルーフ部分が閉鎖位置から収納位置に移動される前に、最初にリヤウインドウを収納位置に下方に完全に折り倒すことによって、折畳み式ルーフが確実に開かれることを保証することができる。次に、リヤルーフ部分の開放運動中に、リヤウインドウの周囲にこのリヤルーフ部分を案内することによって、リヤウインドウがウインドウ開口部を通して案内される。
【0014】
リヤウインドウの上面が、折畳み式ルーフの好ましくは本質的に剛性の上部ルーフ部分によって覆われた場合、折畳み式ルーフの収納空間内へのリヤウインドウの特に確実な配置が得られる。
【0015】
最後に、リヤルーフ部分及びリヤウインドウ用の共通の駆動機構を使用することによって、使用される及び必要な全空間における構成要素の数の低減を実現できる。
【0016】
本発明の別の利点、特徴及び詳細は、好ましい典型的な実施形態の以下の説明から及び図面を参照すれば明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1と図2は、開放型自動車の折畳み式ルーフの概略側面図及び概略背面図をそれぞれ示しており、この折畳み式ルーフは、ウインドシールドフレーム(図示せず)に隣接する上部ルーフ部分10と、上部ルーフ部分に隣接するリヤルーフ部分12とを備える。本発明の典型的な実施形態の2つのルーフ部分10、12は、いわゆるハードトップの剛性の板金又はプラスチックシェル要素として設計され、車両の横方向に延在しかつ特に図5、図6及び図8で見ることができる枢軸Sで互いに間接をなして連結される。さらに、可撓性材料からルーフ部分10、12を製造することも可能であろう。この場合閉鎖位置に示されている折畳み式ルーフのリヤルーフ部分12は、本例において、図面に示されていない後端の及び折畳み式ルーフの収納室リッドに及ぶ当該レベルで側壁縁部14の領域に終端する。折畳み式ルーフに対して横方向に配置されかつ特に図5からより詳細に見ることができる2つの平行四辺形リンク機構によって、2つのルーフ部分10、12を、図1に示されている折畳み式ルーフの閉鎖位置から、図8に示されている収納位置に移動させることができる。2つのルーフ部分10、12をそれらの収納位置に移動させるための基本構造及び動作モード(リヤウインドウを移動させるための動作モードを除く)は、例えば、独国特許発明第4445944C1号明細書及び独国特許発明第4445580C1号明細書に開示されている。閉鎖位置において、2つのルーフ部分10、12は、後部隔壁18で後方に画定される乗員室16を覆う。
【0018】
リヤルーフ部分12の横方向Cピラー20がウインドウ開口部22の外側を画定し、このウインドウ開口部内において、リヤウインドウ24がその閉鎖位置に配置されることを特に図2から理解できる。リヤウインドウ24は、ほぼ上部ルーフ部分10の後端まで上方に延在し、ほぼ後部側壁縁部14のレベルまで下方に延在し、リヤウインドウ24の下端は、後端の及び折畳み式ルーフの収納空間リッド(図示せず)の側に隣接される。上部ルーフ部分10の後端によって、又はリヤルーフ部分12のCピラー20の間の接続部(この図では見ることができない)によって、ウインドウ開口部22の上方を画定できる。リヤルーフ部分12のCピラー20が、車両の垂直方向に延在する縁部領域26を備え、この縁部領域の外面には、図2では見ることができないウインドウシールが取付けられることを特に図2から理解できる。言い換えれば、ウインドウシールは縁部領域26の外面とリヤウインドウ24の内面との間に配置される。さらに、車両の横方向から見た場合、Cピラー20の縁部領域26によって横方向に画定されたウインドウ開口部22が、リヤウインドウ24よりも小さいか又は狭い構造であることを図2から理解できる。その上、リヤウインドウ24が略台形状を有し、台形の上側28が台形のより長い下側30よりも狭く又は短く設計されることを図2から理解できる。台形の上側28の又は台形の下側30の内面にも、隣接する上部ルーフ部分10の外面に又は側壁縁部14の領域の車体部分の外面に取付けられるウインドウシールが設けられる。
【0019】
図3は、リヤウインドウ24が、図2に示されているようにウインドウ開口部22を覆うリヤウインドウの閉鎖位置から開放位置又は収納位置に旋回されて、この開放位置又は収納位置でリヤウインドウがほぼ水平になっている図1による折畳み式ルーフの概略側面図を示している。このために、駆動機構32は油圧シリンダの形態の2つのアクチュエータ34を備え、これらのアクチュエータは、折畳み式ルーフの両側に取付けられ、複数のレバー35、36、37を備えるトグルレバー装置を介してリヤウインドウ24に各々接続される。関連して参照する図1と図3は、このために、レバー35が、関連するアクチュエータ34によって時計回り方向に約半回転だけ回転されていることを示している。それに応じて、レバー36と37は共に引っ張られているので、リヤウインドウ24は、ウインドウ枢軸SWを中心にリヤウインドウの水平収納位置に下方に折り倒されている。収納位置において、リヤウインドウ24は、例えば、折畳み式ルーフ用の隠蔽収納空間内のゴムバッファ又はそれと同様の保持要素によって保持される。折畳み式ルーフが閉鎖位置にある場合、レバー35、36、37は互いに死点位置に配置され、この結果、リヤウインドウ24はそのウインドウシールに確実に圧接される。
【0020】
図4は、図1と図3による折畳み式ルーフを示した概略側面図であり、これらの図面において、リヤウインドウ24の旋回運動が完了した後、次に、2つのルーフ部分10、12が、それらの閉鎖位置から、図8に示されている収納位置に移動される。このために、折畳み式ルーフの外側に取付けられたアクチュエータ34も使用され、これらのアクチュエータは、リヤウインドウ24をその収納位置に移動させるために使用されている。リヤウインドウ24の収納位置に達した後に、レバー35、36、37を備えるトグルレバー機構が終端位置をとった後、それぞれのアクチュエータ34がレバー35に保持され、このレバーが所定位置に固定され続ける。2つのルーフ部分10、12を収納位置に移動させるために、中間レバー38を介して2つのルーフ部分10、12の関連する平行四辺形リンク機構に接続されるアクチュエータ34が収縮する。結果として、2つのルーフ部分10、12はリヤルーフ部分12の主枢軸Hを中心に旋回される。この場合、平行四辺形リンク機構は、本発明の典型的な実施形態において、本質的に剛性の固定リヤルーフ部分12を介して中央領域で互いに接続される2つの部分リンク39、40によって形成される後部主リンクから実質的に成る。この場合、第1の部分リンク39は、リヤルーフ部分12の下端において主枢軸Hまで延在し、一方、第2の部分リンク40は、リヤルーフ部分12の上端において2つのルーフ部分10、12の間の枢軸Sまで延在する。ここで、2つのルーフ部分10、12を駆動するための中間レバー38は第1の部分リンク39に作用する。横方向に設けられたそれぞれの平行四辺形リンク機構の別の構成要素、すなわち、上部中間部42と、それに関節をなして連結されかつ主リンク44の下端を介してブラケット46に取付けられる主リンクとを見ることができる。
【0021】
図5、図6及び図8を関連して参照すると、2つのルーフ部分10、12のそれらの収納位置への移動運動のさらなる過程を見ることができ、これらの図面は、折畳み式ルーフの概略側面図を示している。したがって、図5は、2つのルーフ部分10、12の収納位置への移動運動の中間段階を示しており、図6は、2つのルーフ部分10、12の収納位置への移動運動の終了段階を示している。次に、図8において、2つのルーフ部分10、12(リヤウインドウ24を伴う)はそれらの最後の収納位置にある。リヤウインドウ24のウインドウ枢軸SWは、リヤルーフ部分12、特にCピラー20の主枢軸Hの前方のかなりの距離に、例えば、リヤウインドウの及びリヤルーフ部分12のCピラー20の2つの点P、Pにそれぞれ配置されるので、図1による閉鎖位置の一方の頂点及び他方の頂点に一致しているこれらの点は、異なる移動軌跡P、Pを介してそれらの収納位置に後方方向に移動する。具体的には、リヤウインドウ24の点Pが軌道曲線pに沿って、図1による閉鎖位置から、図3による収納位置に移動している間に、点Pに一致するリヤルーフ部分12の点Pは、軌道曲線pに沿って、図1に示されているリヤルーフ部分の閉鎖位置から、図8に示されている収納位置に移動される。言い換えれば、リヤウインドウ24及びリヤルーフ部分12が閉鎖位置にある場合に一致する2つの点P、Pは、異なる半径を有する移動軌跡p、pに従う。さらに、リヤウインドウ24の及びリヤルーフ部分12のウインドウ枢軸SW及び主枢軸Hのそれぞれは、車両の垂直方向から見た場合、異なる高さに配置されるので、閉鎖位置から収納位置への移動開始時に、点PとPに対して、異なる勾配が得られる。リヤウインドウの点Pが、開放運動の開始時に、比較的緩やかな勾配で移動軌跡pに沿って移動されている間に、リヤルーフ部分12の点Pの移動軌跡pは、開放運動の開始時に、非常に急な勾配を有する。
【0022】
リヤウインドウ24及びリヤルーフ部分12の枢軸SW、Hの位置がそれぞれ異なることによって、Cピラー20により横方向に画定されかつリヤルーフ部分12内に配置されたウインドウ開口部22はリヤウインドウ24に対してさらに後方に移動される。特に図6と図8から理解できるように、車両の縦方向から見た場合、リヤウインドウ24は、その上部又は後部端部領域48を介して、リヤルーフ部分12の関連する点の前方のかなりの距離に位置する。リヤウインドウ24及びそれに関連するウインドウ開口部22は略台形の構造であるので、車両の縦方向から見た場合、車両の縦方向のずれだけでなく、図7から理解できるように車両の横方向のずれでも、ウインドウ開口部22を有するリヤウインドウ24の及びリヤルーフ部分12の異なる収納が生じる。それに応じて、図7は、図6による折畳み式ルーフの概略背面図を示しており、特に、折畳み式ルーフの開放運動の過程において、リヤウインドウ24の収納位置に既に配置されているリヤウインドウを追い越すように、リヤルーフ部分12のCピラー20の縁部領域26を移動させることができることを見ることができる。この点において、Cピラー20の縁部領域26をリヤウインドウ24の周囲に案内できるか又はこのリヤウインドウをウインドウ開口部22を通して案内できるような距離だけ、リヤルーフ部分12をリヤウインドウ24に対してさらに後方に移動させることができることを図7から理解できる。したがって、結果として、折畳み式ルーフが収納位置にある状態において、リヤウインドウ24は、実質的に、リヤルーフ部分10と上部ルーフ部分12との間のウインドウ開口部22の上方にある。言い換えれば、リヤウインドウ24のウインドウ枢軸SWとリヤルーフ部分12の主枢軸Hとの配置が異なることにより、リヤウインドウ24が、それを覆う上部ルーフ部分10の方向に上昇されることが可能になり、この結果、折畳み式ルーフが開かれたときに、より多くの空間が折畳み式ルーフの収納空間(図示せず)内に残る。さらに、リヤウインドウ24は、上部ルーフ部分10に近接してより確実な位置に配置され、この結果、例えば、折畳み式ルーフ及びトランクスペース内に配置された物品は、リヤウインドウ24を損傷することがない。
【0023】
本発明の範囲は、別個の駆動機構32を介して、リヤウインドウ24及び2つのルーフ部分10、12を作動させることができることを含むと考えられる。さらに、2つのルーフ部分10、12の開放を開始する前に、リヤウインドウ24を完全に収納することが絶対的に必要ではないことを含むと考えられる。同様に、当然、リヤウインドウ24及び2つのルーフ部分10、12を重畳運動で開くこともできるであろう。しかし、その場合、リヤウインドウ24が、ウインドウ開口部22を通して案内され、さらには、2つのルーフ部分10、12に接触しないことを保証しなければならない。さらに、乗員室16に新鮮な空気を供給するために、リヤウインドウ24は、折畳み式ルーフの開閉運動に関係なく開かれることができるように構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】リヤウインドウを備える上部ルーフ部分及びリヤルーフ部分を実質的に見ることができる開放型自動車の本発明による折畳み式ルーフの概略側面図である。
【図2】図1による折畳み式ルーフの概略背面図である。
【図3】リヤウインドウが少なくともほぼ水平の収納位置に下方に折り倒されている図1による折畳み式ルーフの概略側面図である。
【図4】2つのルーフ部分の開放運動の開始時における図1と図3による折畳み式ルーフの概略側面図である。
【図5】2つのルーフ部分の開放運動のさらなる過程中における図1、図3及び図4による折畳み式ルーフの概略側面図である。
【図6】2つのルーフ部分の開放運動の終了段階における図1及び図3〜図5による折畳み式ルーフの概略側面図である。
【図7】リヤウインドウ及び2つのルーフ部分が、図6による位置に配置される折畳み式ルーフの概略背面図である。
【図8】後端の及び折畳み式ルーフの収納空間内に配置された収納位置における図1及び図3〜図6による折畳み式ルーフの概略側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リヤウインドウ(24)用のウインドウ開口部(22)を画定し、折畳み式ルーフを閉鎖位置から収納位置に移動させるために主枢軸(H)を中心に移動されるリヤルーフ部分(12)を備える自動車の折畳み式ルーフであって、前記リヤウインドウ(24)が、前記主枢軸(H)から所定の距離を置いて延在するウインドウ枢軸(SW)を中心に前記リヤルーフ部分(12)に対して旋回し、前記折畳み式ルーフが閉鎖位置にある場合、前記リヤウインドウ(24)が前記リヤルーフ部分(12)に外側から当接し、前記折畳み式ルーフが前記折畳み式ルーフの収納位置に移動された後に、前記リヤウインドウ(24)の少なくとも部分領域が、前記ウインドウ開口部(22)を通して移動されることを特徴とする折畳み式ルーフ。
【請求項2】
前記リヤウインドウ(24)の前記ウインドウ枢軸(SW)が、前記リヤルーフ部分(12)の前記主枢軸(H)の前方に、所定の距離を置いて配置されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項3】
前記リヤルーフ部分(12)及び/又は前記リヤウインドウ(24)が、関連する軌道曲線(p、p)に沿って前記主枢軸(H)及び/又は前記ウインドウ枢軸(SW)を中心に移動されるように設計され、前記リヤウインドウ(24)の前記軌道曲線(p)が、前記自動車の縦方向に見た場合に前記リヤルーフ部分(12)の前記軌道曲線(p)の前方に延在することを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項4】
前記ウインドウ開口部(22)を覆う前記リヤウインドウ(24)が略台形状を有し、前記台形の上側(28)が前記台形の下側(30)よりも短く設計されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項5】
折畳み式ルーフが収納位置にある場合、前記リヤウインドウ(24)の上端が、前記ウインドウ開口部(22)の関連する上端の前方に、所定の距離を置いて位置することを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項6】
前記リヤウインドウ(24)が前記自動車の本体に確実に取付けられることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項7】
前記リヤウインドウ(24)と前記リヤルーフ部分(12)とが、前記自動車の本体に固定された横方向ブラケット(46)に取付けられることを特徴とする請求項6に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項8】
前記リヤルーフ部分(12)が閉鎖位置から収納位置に移動される前に、前記リヤウインドウ(24)を収納位置に下方に少なくともほぼ完全に折り倒すことができることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項9】
前記リヤウインドウ(24)が、前記リヤウインドウの収納位置において、実質的に少なくともほぼ水平に延在することを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項10】
前記リヤウインドウの収納位置にある前記リヤウインドウ(24)が、前記折畳み式ルーフの上部ルーフ部分(10)の下方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項11】
前記折畳み式ルーフを収納位置に移動させたときに、前記ウインドウ開口部(22)の前記上端の点(P)に従う軌道曲線(p)が、前記リヤウインドウ(24)の前記上端の関連する点(P)に従う軌道曲線(p)の外側の少なくとも特定の領域に延在することを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項12】
前記リヤウインドウ(24)のウインドウシールが、少なくとも前記リヤルーフ部分(12)のCピラー(20)の領域に配置されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項13】
前記リヤルーフ部分(12)及び前記リヤウインドウ(24)が、共通の駆動機構(32)を使用して移動されるように設計されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項14】
前記リヤウインドウ(24)が、前記リヤルーフ部分(12)とは独立して移動されるように意図されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項15】
前記リヤウインドウ(24)用の前記ウインドウ開口部(22)が、前記折畳み式ルーフの上部ルーフ部分(10)によって画定されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項16】
前記リヤウインドウ(24)用の前記ウインドウ開口部(22)が、前記リヤルーフ部分(12)のCピラー(20)の間の接続部によって画定されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項17】
前記リヤルーフ部分(12)及び/又はフロントルーフ部分(10)が多部品構造であり及び/又は可撓性材料から製造されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。
【請求項18】
前記折畳み式ルーフが閉鎖位置にある場合、前記リヤウインドウ(24)用の駆動機構のレバー(35、36、37)が互いに対して死点位置に配置され、この結果、前記リヤウインドウ(24)が前記リヤウインドウのウインドウシールに確実に圧接されることを特徴とする請求項1に記載の折畳み式ルーフ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−523089(P2009−523089A)
【公表日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549825(P2008−549825)
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000165
【国際公開番号】WO2007/082659
【国際公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(598051819)ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【氏名又は名称原語表記】Daimler AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 137,70327 Stuttgart,Deutschland
【Fターム(参考)】