説明

自動車用ウインドガラスの洗浄装置

【課題】 厳冬期においてウインドガラスに強固に付着した霜や氷を迅速に除去し、運転者の視界を確保して自動車をすぐに発進させることができるようにした自動車用ウインドガラスの洗浄装置を提供する。
【解決手段】 洗浄水タンク内には発熱ヒータを投入し、洗浄スイッチ又はエンジンキースイッチ(31)のON操作によって発熱ヒータに通電し、洗浄水タンク内の凍結した洗浄水を加熱して氷解させあるいは洗浄水を加熱して昇温し、噴射ノズルから噴射させる。洗浄スイッチ又はエンジンキースイッチのOFF操作時に給水ポンプを逆回転させ、給水パイプ内の洗浄水を洗浄水タンク内に戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車用ウインドガラスの洗浄装置に関し、特に厳冬期においてウインドガラスに強固に付着した霜や氷を迅速に除去し、運転者の視界を確保して自動車をすぐに発進させることができるようにした洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、厳冬期の早朝に、自動車を発進させる場合、フロントガラスに霜や氷が強固に付着し、前方の視界が確保できず、自動車をすぐに発進できないことがある。
【0003】
通常、自動車にはフロントガラスの車室内側に温風を吹き付けてフロントガラスに付着した霜や氷を溶かすようにしたデフロスター装置が装備されているが、自動車の始動時にはエンジンがまだ十分に暖機されておらず、温風が吹き出るまで待機する必要がある。そこで、自動車を至急発進させたい場合にはフロントガラスに薬罐などで沸騰させたお湯をかけて霜や氷を溶かすという煩わしい作業を行っているのが実情である。
【0004】
他方、高温の排気ガスやエンジン冷却水を利用しあるいはヒータや電磁加熱装置によって洗浄水を加熱し、温水をフロントガラスに吹き付けてフロントガラスの霜や氷を溶かすようにした装置(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)、あるいは洗浄水タンク内にヒータを設け、タンク内の洗浄水を加熱し、高温の洗浄水をフロントガラスに吹き付けてフロントガラスの霜や氷を溶かすようにした装置(特許文献5、特許文献6)、などが提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開昭52−99526号公報
【特許文献2】実開昭61−61265号公報
【特許文献3】特開平03−555号公報
【特許文献4】実開平01−108866号公報
【特許文献5】特開平02−234866号公報
【特許文献6】特開昭53−136238号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1、2記載の装置では高温の排気ガスや高温となったエンジン冷却水を利用して洗浄水を加熱するようにしているので、エンジンが十分に暖機するまでに待機する必要がある。
【0007】
また、特許文献3、4記載の装置では洗浄水タンクと噴射ノズルとの間の供給パイプ内を流れる洗浄水はすぐに加熱されて昇温されきるものの、供給パイプの全体を加熱することは実質的に難しく、供給パイプ内や洗浄タンク内において洗浄水が凍結すると全く使用できない。
【0008】
他方、特許文献5、6記載の装置では洗浄水タンク内における洗浄水の凍結には対応できるものの、供給パイプ内において洗浄水が凍結すると使用できない。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑み、厳冬期においてウインドガラスに強固に付着した霜や氷を迅速に除去し、運転者の視界を確保して自動車をすぐに発進させることができるようにした自動車用ウインドガラスの洗浄装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明に係る自動車用ウインドガラスの洗浄装置は、洗浄スイッチのON操作によって給水ポンプに通電し、車載の洗浄水タンク内の洗浄水を給水パイプを経て噴射ノズルから噴射させてウインドガラスを洗浄するようにした自動車用ウインドガラスの洗浄装置において、上記洗浄水タンク内には注水口から発熱ヒータが投入され、上記洗浄スイッチ又はエンジンキースイッチのON操作時に上記発熱ヒータがコントローラによって通電されることにより、上記洗浄水タンク内の凍結した洗浄水が加熱されて氷解されあるいは洗浄水が加熱されて昇温され、噴射ノズルから噴射される一方、上記洗浄スイッチ又はエンジンキースイッチのOFF操作時に上記給水ポンプが上記コントローラによって逆回転され、上記給水パイプ内の洗浄水が上記洗浄水タンク内に戻されるようになっていることを特徴とする。
【0011】
本発明の特徴の1つは洗浄水タンク内に発熱ヒータを投入して洗浄水を加熱し、凍結した洗浄水を加熱して氷解させあるいは加熱して昇温させるようにした点にある。
【0012】
これにより、例えば厳冬期の早朝に洗浄水タンク内の洗浄水がたとえ凍結していても、エンジンキースイッチをON操作するとともに、洗浄スイッチをONすると、すぐに氷解して昇温し、ウインドガラスに向けて熱湯又は温水が噴射されてウインドガラスに強固に固着した霜や氷がすぐに溶けて運転者の前方視界を確保できるので、自動車をすぐに発進させることができる。
【0013】
また、本発明の他の特徴は洗浄スイッチ又はエンジンキースイッチをOFF操作した時に洗浄水の給水ポンプを逆回転させて給水パイプ内の洗浄水を洗浄水タンク内に戻すようにした点にある。
【0014】
これにより、例えば厳冬期においても洗浄水が給水パイプ内で凍結することはなく、次にウインドガラスを洗浄する際に洗浄水を円滑に給水することができる。
【0015】
発熱ヒータは厳冬期の早朝に凍結した洗浄水を迅速に氷解させる必要があるので、十分な発熱量のヒータを用いるのが好ましいが、投入した発熱ヒータが洗浄水タンクの壁面を過熱しないようにする必要がある。
【0016】
例えば、線ヒータや面ヒータを採用し、洗浄水タンクの外壁面を覆って設けることもできるが、洗浄水タンク内の凍結した洗浄水を氷解させるのに時間がかかる。そこで、保護カバー内に棒ヒータを内蔵して発熱ヒータを構成し、保護カバーは内外の間を洗浄水が流通可能な構造となし、発熱ヒータは注水口から洗浄水タンク内に投入して洗浄水に浸漬し、棒ヒータの廻りに洗浄水タンク内の洗浄水を流通させる構造を採用すると、凍結した洗浄水を迅速に加熱できるとともに、洗浄水タンクの壁面を過熱するおそれがない。
【0017】
ここで、棒ヒータにはディーゼルエンジン用のグロープラグを採用すると、十分な発熱量を確保することができる。
【0018】
また、緊急の場合には洗浄水タンク内の凍結した洗浄水を加熱して氷解させた後十分に昇温させる時間がなく、洗浄水が低温のままでウインドガラスに噴射されるおそれがある。そこで、給水パイプの途中に発熱ヒータを設け、給水パイプを流通する洗浄水を加熱して十分に昇温させてからウインドガラスに噴射させるのがよい。
【0019】
即ち、給水パイプの途中に密閉構造の中空ケースを連通して接続し、中空ケース内には棒ヒータを内蔵し、棒ヒータには洗浄スイッチ又はエンジンキースイッチのON操作時にコントローラによって通電し、給水パイプを流通する洗浄水を加熱するように構成するのが好ましい。
【0020】
発熱ヒータの保護カバーは洗浄水タンクの壁面に棒ヒータが直接接触するのを防止できればよいので、例えば外壁に複数の流通孔を形成したものを金属材料、プラスチック材料、セラミック材料等の筒体を採用することができるが、勿論、ネット状の筒体とすることもできる。
【0021】
洗浄水タンク内の洗浄水を加熱すると、洗浄水の水量が少なくなった時に空だきをするおそれがある。そこで、洗浄水タンク内の洗浄水の量を検知する水量センサーをさらに設け、洗浄水が所定の水量以下になった時は発熱ヒータへの通電を制限するようにするのがよい。
【0022】
ところで、冬期において洗浄水タンク内の洗浄水が凍結しない場合であってもフロントガラスに霜や氷が強固に付着していることがある。かかる場合にフロントガラスに洗浄水を吹き付けると、洗浄水が氷結してしまい、前方の視界が確保できず、自動車をすぐに発進できないことがある。
【0023】
他方、棒ヒータにディーゼルエンジン用のグロープラグを用いると、10秒程度で高温に加熱することができる。本発明によれば、上述の給水パイプの途中に設けた棒ヒータにディーゼルエンジン用のグロープラグを用いるという考え方を適用し、洗浄水がすぐに昇温し、フロントガラスの霜や氷を溶かして自動車をすぐに発進させることができる。
【0024】
本発明に係る自動車用ウインドガラスの洗浄装置は、洗浄スイッチのON操作によって給水ポンプに通電し、車載の洗浄水タンク内の洗浄水を給水パイプを経て噴射ノズルから噴射させてウインドガラスを洗浄するようにした自動車用ウインドガラスの洗浄装置において、上記給水パイプの途中に密閉構造の中空ケースが連通して接続され、該中空ケース内にはディーゼルエンジン用のグロープラグからなる棒ヒータが内蔵され、該棒ヒータは洗浄スイッチのON操作時にコントローラによって通電され、上記給水パイプを流通する洗浄水が加熱されて噴射ノズルから噴射されるようになっていることを特徴とする。
【0025】
上述のように、ケースに内蔵したグロープラグ製の棒ヒータを設けると、これを給水パイプの途中に接続すると、棒ヒータの発熱が急激であるので、ケース内に洗浄水が不足し、棒ヒータが空だきを起こすおそれがある。そこで、給水ポンプの水圧を検知する水圧センサーをさらに備え、コントローラが給水ポンプの水圧が所定の水圧以上に達した時に棒ヒータに通電するように構成するのがよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図4は本発明に係る自動車用ウインドガラスの洗浄装置の好ましい実施形態を示す。図において、自動車10のエンジンルーム11内には本例のウインドガラス洗浄装置20が搭載され、ウインドガラス洗浄装置20は基本的には洗浄水タンク21、給水ポンプ22、給水パイプ23及び噴射ノズル24から構成されている。
【0027】
洗浄水タンク21は密閉構造をなし、上面には注水口21Aが形成され、注水口21Aはキャップ21Bによって開放可能に封鎖され、又洗浄水タンク21の背面には給水ポンプ22が取付けられ、給水ポンプ22は洗浄水タンク21の底部から洗浄水を吸い出して吐出するようになっている。
【0028】
給水ポンプ22の吐出口22Aには給水パイプ23の一端が接続され、給水パイプ23の先端側は二又状に分岐され、その両先端には噴射ノズル24が接続され、噴射ノズル24からウインドガラスに向けて洗浄水が噴射されるようになっいている。
【0029】
また、洗浄水タンク21内に注水口21Aから2本の発熱ヒータ25が投入されて洗浄水に浸漬されている。この発熱ヒータ25は棒ヒータ25Aを保護カバー25B内に挿入してロックナットで固定して構成され、棒ヒータ25Aにはディーゼルエンジン用のグロープラグが用いられている。
【0030】
保護カバー25Bの端部にはキャップ25Cが被せられて棒ヒータ25Aの端子が密封され、端子から延びる通電線はキャップ25Cを通して外部に引き出され、コントローラ28に接続されている。
【0031】
この保護カバー25Bはステンレス鋼などの金属材料を用いて中空円筒状に製作され、外周面には複数の流通孔が穿設されて流通孔を介して保護カバー25Bの内外で洗浄水が流通して棒ヒータ25Aの廻りにも洗浄水が流通するようになっている。
【0032】
また、給水パイプ23の途中には第2の加熱器26が設けられている。この第2の加熱器26は棒ヒータ26Aを例えばステンレス鋼などの金属材料製の中空円筒状ケース26B内に挿入し、ロックナットで固定して構成され、ケース26Bの一端側の底部には洗浄水の流入口が、他端側には洗浄水の流出口が形成されている。
【0033】
ケース26Bの端部にはキャップ26Cが被せられて棒ヒータ26Aの端子が密封され、端子から延びる通電線はキャップ26Cを通して外部に引き出され、コントローラ28に接続されている。
【0034】
コントローラ28には車載電源29の電圧が入力されるとともに、洗浄スイッチ30の信号が入力され、さらにエンジンキースイッチ31の信号、水温センサー32の信号、水量センサー33の信号及び洗浄水の流通センサー34の信号がコントローラ28に入力されている。
【0035】
このコントローラ28はエンジンキースイッチ31がON操作され、洗浄スイッチ30がON操作された時に発熱ヒータ25に通電して発熱させるとともに、給水ポンプ22に通電して作動させ、さらに給水パイプ23に洗浄水が流通された時に第2の加熱器26の棒ヒータ26Aに通電して発熱させ、高温の洗浄水をウインドガラスに噴射させるようになっている。
【0036】
また、コントローラ28はエンジンキースイッチ31がON操作されたときに給水ポンプ22を逆回転させて給水パイプ23内及び第2の加熱器26のケース26B内の洗浄水を洗浄水タンク21内に戻すようになっている。
【0037】
さらに、コントローラ28は洗浄水タンク21内の水温が所定温度以上に高くなると、発熱ヒータ22への通電を停止し、第2の加熱器26のケース26B内の水温が所定温度以上に高くなると、棒ヒータ26Aへの通電を停止し、洗浄水が過熱されるのを防止するようになっている。
【0038】
また、コントローラ28は洗浄水タンク21内の水量が所定水量以下になると、発熱ヒータ25への通電を停止し、洗浄水タンク21が空だきされるのを防止するようになっている。
【0039】
例えば、厳冬期の早朝に自動車10を発進させる場合、ウインドガラスに霜や氷が強固に固着し、前方視界が確保できないことがある。また、そのとき、洗浄水タンク21内の洗浄水が凍結していることがある。
【0040】
かかる場合、エンジンキースイッチ31をONするとともに、洗浄スイッチ30をONすると、発熱ヒータ25が通電されて発熱し、洗浄水タンク21内の凍結した洗浄水を加熱して迅速に氷解させる。洗浄水が十分に溶けると、コントローラ28が水温センサー32の信号を受けて給水ポンプ22を作動させ、同時に流通センサー34の信号を受けて第2の加熱器26の棒ヒータ26Aに通電して給水パイプ23に流通する洗浄水を加熱し、加熱された洗浄水が噴射ノズル24からウインドガラスに向けて噴射され、霜や氷がすぐに溶けて前方視界を確保できるので、自動車を安全に発進させ走行することができる。
【0041】
洗浄スイッチ30をOFFすると、コントローラ28は給水ポンプ22、発熱ヒータ25及び第2の加熱器26への通電を停止する。
【0042】
自動車10を停車させ、エンジンキースイッチ31をOFF操作すると、コントローラ28がエンジンキースイッチ31の信号を受け、給水ポンプ22を逆回転させ、給水パイプ23及び第2の加熱器26のケース26B内の洗浄水を洗浄タンク21内に戻して給水パイプ23及び第2の加熱器26のケース26B内は空の状態とされ、給水パイプ23及び第2の加熱器26のケース26B内で洗浄水が凍結するのを防止される。
【0043】
図5は他の実施形態を示す。図5の(a)に示される第2の実施形態では給水パイプ23の途中に中空ケース35が接続され、中空ケース35には棒ヒータ36が立てた姿勢で発熱部分を内部に挿入して取付けられており、このように棒ヒータ36の取付け方法は第1の実施形態における第2の加熱器26の構造に限定されない。
【0044】
図5の(b)に示される第3の実施形態では給水パイプ23の途中に耐熱性の部分37を形成し、その部分37の外周に線ヒータ38を巻回して第2の加熱器を構成している。
【0045】
図5の(c)に示される第4の実施形態では給水パイプ23の途中に補助タンク39を接続し、補助タンク39の外面に洗浄水の流入口を、上部に流出口を形成する一方、側壁に棒ヒータ40を発熱部分を内部に挿入して取付けて第2の加熱器を構成している。
【0046】
第2の加熱器は第1ないし第4の実施形態に限定されず、他の方式を採用することもできる。また、洗浄水タンク21内における加熱によって洗浄水を十分に昇温できる場合には補助加熱器は必ずしも設ける必要はない。
【0047】
図6は第5の実施形態を示し、図において図2と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では洗浄水タンク21内には発熱ヒータは内蔵せず、給水パイプ23の途中に第1の実施形態の第2の加熱器26と同一の構造を有する発熱ヒータ26’を設けており、発熱ヒータ26’はコントローラ28’によって通電を制御されるようになっている。
【0048】
エンジンキースイッチ31をONするとともに、洗浄スイッチ30をONすると、コントローラ28’によって給水ポンプ22が作動され、洗浄水タンク21内の洗浄水が給水パイプ23に流通される。水圧センサー40によって給水ポンプ22の水圧が検知されており、給水パイプ23内に十分な量の洗浄水が流通され始めると、コントローラ28’は発熱ヒータ26’の棒ヒータに通電し、給水パイプ23に流通する洗浄水が加熱し、加熱された洗浄水は噴射ノズル24からウインドガラスに向けて噴射され、霜や氷をすぐに溶かすことができる。従って、冬期においてフロントガラスに霜や氷が付着している場合にも自動車を安全に発進させ走行することができる。
【0049】
洗浄スイッチ30をOFFすると、コントローラ28’は給水ポンプ22を停止させるが、コントーラ28’は洗浄スイッチ30がOFFされた後数秒から数分経過してから発熱ヒータ26’への通電を停止する。なお、洗浄水が設定温度以上の高温度になると、水温センサー32の信号を受けてコントローラ28’は発熱ヒータ26’への通電を停止し、洗浄水が過熱されるのを防止する。
【0050】
自動車10が停車され、エンジンキースイッチ31がOFF操作されると、コントローラ28’はエンジンキースイッチ31の信号を受け、給水ポンプ22及び発熱ヒータ26’への通電を停止する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る自動車用ウインドガラスの洗浄装置の好ましい実施形態を示す概略図である。
【図2】上記実施形態の全体構成図である。
【図3】上記実施形態における発熱ヒータ25の構造例を示す図である。
【図4】上記実施形態における第2の加熱器26の構造例を示す図である。
【図5】第2ないし第4の実施形態における第2の加熱器の構造の例を示す図である。
【図6】第5の実施形態を示す構成図である。
【符号の説明】
【0052】
10 自動車
11 エンジンルーム
20 ウインドガラスの洗浄装置
21 洗浄水タンク
22 給水ポンプ
23 給水パイプ
24 噴射ノズル
25 発熱ヒータ
25A 棒ヒータ
25B 保護カバー
26 第2の加熱器
26A 棒ヒータ
26B ケース
26’ 発熱ヒータ
32 水温センサー
40 水圧センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄スイッチのON操作によって給水ポンプに通電し、車載の洗浄水タンク内の洗浄水を給水パイプを経て噴射ノズルから噴射させてウインドガラスを洗浄するようにした自動車用ウインドガラスの洗浄装置において、
上記洗浄水タンク内には注水口から発熱ヒータが投入され、上記洗浄スイッチ又はエンジンキースイッチのON操作時に上記発熱ヒータがコントローラによって通電されることにより、上記洗浄水タンク内の凍結した洗浄水が加熱されて氷解されあるいは洗浄水が加熱されて昇温され、噴射ノズルから噴射される一方、
上記洗浄スイッチ又はエンジンキースイッチのOFF操作時に上記給水ポンプが上記コントローラによって逆回転され、上記給水パイプ内の洗浄水が上記洗浄水タンク内に戻されるようになっていることを特徴とする自動車用ウインドガラスの洗浄装置。
【請求項2】
上記発熱ヒータは保護カバー内に棒ヒータを内蔵して構成され、上記保護カバーは内外の間を洗浄水が流通可能な構造をなしており、上記発熱ヒータは注水口から上記洗浄水タンク内に投入されて洗浄水に浸漬され、上記棒ヒータの廻りに洗浄水タンク内の洗浄水が流通されるようになっている請求項1記載の自動車用ウインドガラスの洗浄装置。
【請求項3】
上記給水パイプの途中に密閉構造の中空ケースが連通して接続され、該中空ケース内には棒ヒータが内蔵され、該棒ヒータは上記洗浄スイッチ又はエンジンキースイッチのON操作時に上記コントローラによって通電され、上記給水パイプを流通する洗浄水が加熱されるようになっている請求項1記載の自動車用ウインドガラスの洗浄装置。
【請求項4】
上記棒ヒータがディーゼルエンジン用のグロープラグである請求項1ないし3のいずれかに記載の自動車用ウインドガラスの洗浄装置。
【請求項5】
上記保護カバーが筒体の外壁に複数の流通孔を形成したものである請求項1記載の自動車用ウインドガラスの洗浄装置。
【請求項6】
上記洗浄水タンク内の洗浄水の量を検知する水量センサーがさらに設けられ、洗浄水が所定の水量以下になった時は上記発熱ヒータへの通電が制限されるようになっている請求項1ないし3のいずれかに記載の自動車用ウインドガラスの洗浄装置。
【請求項7】
洗浄スイッチのON操作によって給水ポンプに通電し、車載の洗浄水タンク内の洗浄水を給水パイプを経て噴射ノズルから噴射させてウインドガラスを洗浄するようにした自動車用ウインドガラスの洗浄装置において、
上記給水パイプの途中に密閉構造の中空ケースが連通して接続され、該中空ケース内にはディーゼルエンジン用のグロープラグからなる棒ヒータが内蔵され、該棒ヒータは洗浄スイッチのON操作時にコントローラによって通電され、上記給水パイプを流通する洗浄水が加熱されて噴射ノズルから噴射されるようになっていることを特徴とする自動車用ウインドガラスの洗浄装置。
【請求項8】
上記給水ポンプの水圧を検知する水圧センサーをさらに備え、上記コントローラが上記給水ポンプの水圧が所定の水圧以上に達した時に上記棒ヒータに通電するようになっている請求項7記載の自動車用ウインドガラスの洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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