説明

自動車用シリンダヘッドガスケット

【課題】高価なシール部材を用いることなく、構造が簡単で、且つ、シール性が高く、シール性能が長期間にわたって維持できるシリンダヘッドガスケットの提案。
【解決手段】中芯材(1)のシールを必要とする領域は中芯材(1)と別体に金属製リング(4)が設けられており、該金属製リング(4)の半径方向内側の部分にはビード部(43)が形成されており、該ビード部(43)には、当該ビード部(43)がシリンダブロック(5)とシリンダヘッド(6)により挟まれた際にシリンダブロック(5)とシリンダヘッド(6)の何れかと線接触をする半径方向内縁部(a)と変曲点部分(b)が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用エンジンのシリンダヘッドガスケットに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、シリンダヘッドガスケット(以下、ヘッドガスケットと言う)の構造は、エンジンの高出力化に伴い、メタルタイプが主流となっている。
図12は、メタルタイプのヘッドガスケット110の一部分を示しており、図13は図12のX−X断面を示している。
【0003】
図13において、ヘッドガスケット110は、中芯材1と、中芯材の上下両面を覆うベース材2と、中芯材1を包囲するように配置されたグロメット3と、中芯材1の外周部に配置されたワイヤーリング9とで構成されている。
図12において、符号50はシリンダボアを示し、符号5hは例えば水孔を示している。水孔は、冷却水を通過させるためにシリンダブロック5に形成された貫通孔である。
【0004】
図示は省略しているが、メタルタイプのヘッドガスケットでは、水や油の通路のシールは、ヘッドガスケットの芯金や表面板にビードを形成し、そのビードによって行っているのが一般的である。
しかし、シリンダブロック上面に対するシリンダライナーの突き出し量(図1のδ)は、エンジンの熱膨張や、シリンダライナーをシリンダブロックに組込んだ際の、部品同士の寸法のばらつき等によって変化する。このような突き出し量(δ)の変化は、ヘッドガスケットがシリンダブロック及びシリンダライナーと当接する面圧に直接関係するので、突き出し量が変化することにより、水や油に対するシール性能に影響が生じる。
【0005】
また、図示は省略するが、ハーフビードによってシールを行う場合、ハーブビードのシリンダブロック及びシリンダヘッドとの接触箇所のへたり等の経時変化によって、シール性能の劣化も考えられる。
【0006】
上記とは別に、シリンダボア用孔と液体孔(例えば、水孔)に対して、夫々のシール性に合ったシール面圧を有するヘッドガスケットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
然るに、特許文献1は、ガスケットに設けたドーナツ状の嵌合溝に、ガスケットとは別体のビード部材を嵌合するように構成されている。ここで、ガスケット本体へのビード部材の嵌合がルーズであると、ビード部材が、ガスケット本体から脱落してしまう。かかる脱落を防止するためには、より高度の精度が要求される。
すなわち、特許文献1では、加工精度が高い嵌合孔を形成するための機械加工が加わり、コストを高騰させてしまうという問題を有している。
【特許文献1】特開2002−81545号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、高価なシール部材を用いることなく、構造が簡単で、且つ、シール性が高く、シール性能が長期間にわたって維持できるシリンダヘッドガスケットの提案を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のシリンダヘッドガスケット(101)は、中芯材(1)と、中芯材(1)の厚さ方向両面に配置されたベース板(2)と、中芯材(1)を包囲する様に配置されたグロメット(3)とを有し、前記中芯材(1)のシールを必要とする領域は中芯材(1)と別体に金属製リング(4)が設けられており、該金属製リング(4)の半径方向内側の部分にはビード部(43)が形成されており、該ビード部(43)には、当該ビード部(43)がシリンダブロック(5)とシリンダヘッド(6)により挟まれた際にシリンダブロック(5)とシリンダヘッド(6)の何れかと線接触をする半径方向内縁部(a)と変曲点部分(b)が設けられていることを特徴としている(請求項1)。
【0009】
前記中芯材のシールを必要とする領域は、シリンダブロック(5)及び/又はシリンダヘッド(6)における水孔(5h、6h)及び/又は油孔に相当する領域であるのが好ましい(請求項2)。
【0010】
前記ビード部(43)は金属製リング(4)にハーフビード(43)を立てた形状に構成されているのが好ましい(請求項3)。
【0011】
前記中芯材(1)は延性の大きな材料(例えば、SUS304等)製であり、該延性の大きな材料(例えば、SUS304等)の板材から打ち抜いた後に、ビードを形成する加工を行う前の段階で、平坦な状態となる様にプリセット加工(図11)を施した素材で構成されているのが好ましい(請求項4)。
【0012】
前記ビード部(43)の表面に耐熱塗料(例えば、アルミニウム粉末)がコーティング(8)されているのが好ましい(請求項5)。
【発明の効果】
【0013】
上述する構成を具備する本発明の自動車用ヘッドガスケット(101、102)によれば、シリンダブロック(5)におけるボア部(50)のライナ突き出し量(δ)が隣接するボア(50、50)間で異なる場合や、熱膨張や熱収縮が発生する様な場合であっても(外乱が存在する場合であっても)、中芯材(1)と金属製リング(4)とが別体に構成されているので、中芯材(1)のシールを必要とする領域(例えば、シリンダブロック5及び/又はシリンダヘッド6における水孔5h、6h及び/又は油孔に相当する領域)は、係る外乱(突き出し量(δ)の相違や熱変形)の影響を受け難く、シール性に悪影響を及ぼすことが防止される。
【0014】
また、金属製リング(4)の半径方向内側の部分にはビード部(43)が形成されており、該ビード部(43)には、当該ビード部(43)がシリンダブロック(5)とシリンダヘッド(6)により挟まれた際にシリンダブロック(5)とシリンダヘッド(6)の何れかと線接触をする半径方向内縁部(a)と変曲点部分(b)が設けられているので、ビード部(43)の半径方向内縁部(a)とシリンダブロック(5)又はシリンダヘッド(6)との線接触と、ビード部の変曲点部分(b)とシリンダブロック(5)又はシリンダヘッド(6)との線接触とにより、例えば、水孔(5h、6h)や油孔の相当する領域は完全にシールされる。
【0015】
また本発明において、中芯材(1)を構成する素材に対して、延性の大きな材料(例えば、SUS304等)の板材から打ち抜いた後に、ビードを形成する加工を行う前の段階で、平坦な状態となる様にプリセット加工(図11)を施せば(請求項4)、中芯材(1)が湾曲した形状となることが防止され、湾曲した中芯材(1)を平坦にすることにボルトの軸力を費やしてしまう必要がなくなる。換言すれば、ボルトの軸力を、ガスケットに面圧を作用させるのに必要な力として、十分に利用することが出来る。
【0016】
さらに本発明において、前記ビード部(43)の表面に耐熱塗料(例えば、アルミニウム粉末)をコーティング(8)すれば(請求項5)、耐熱塗料を塗布することにより面圧が向上するのでビードシール性が向上する。
それに加えて、当該耐熱塗料が衝撃緩和材として作用するので、ビード部周辺の摩耗が抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
先ず、図1〜図5に基づいて第1実施形態を説明する。
【0018】
図1は、全体を符号101で示すシリンダヘッドガスケット(ヘッドガスケット)を、シリンダブロック5およびシリンダヘッド6の間に配置した状態を示している。
シリンダブロック5は、シリンダボア50にシリンダライナー7を貫入している。シリンダライナー7の上端7tの外周側(図1では左側)には、上端7tより低い位置に段部7sが形成されている。そして、段部7sの上面にヘッドガスケット101のグロメット3が載置されている。
【0019】
図1では、シリンダブロック5の上面は、段部7sの上面よりも図1において下方に位置している。ここで、段部7sの上面とシリンダブロック5上面の高さ方向における段差δが、シリンダライナー突き出し量である。
【0020】
図1において、全体を符号101で示すシリンダヘッドガスケットは、中芯材1と、1対のベース板2と、グロメット3と、金属製リング4とにより構成されている。
1対のベース板2は、中芯材1の上下両面をカバーしている。また、中芯材1の外周部にグロメット3が装着されている。
【0021】
シリンダブロック5およびシリンダヘッド6には、冷却水用の水の通路である水孔5hや、エンジンオイルの通路である油孔が形成されている。
中芯材1における水孔5h、6hや図示しない油孔の投影部分には、流体通過孔10が形成されている。1対のベース板2においても、流体通過孔10と対応する位置には、流体通過孔10よりも径の小さな孔20が形成されている。
【0022】
主として図2を参照して説明すると、金属製リング4は全体として円環状をしており、保持部41とハーフビード43と、傾斜部42とで構成されている。保持部41は外周4oに近い領域であり、1対のベース板2によって挟持されるようにして保持されている。ハーフビード43は、内周4iを含む領域である。傾斜部42はテーパ状の領域であり、保持部41とハーフビード43とを連続せしめている。
【0023】
図2において、符号aは内周4iの下面側コーナーを示しており、本明細書では「半径方向内縁部」と記載する。また、符号bは傾斜部42とハーフビード43の境界部分であり、変曲点部分でもある。
半径方向内縁部aと変曲点部分bは、図3を参照して後述するように、シール機能を発揮するための要部である。
【0024】
図3は、図2の状態から、図示しないヘッドボルトによって、シリンダヘッド6をシリンダブロック5に取り付けた状態を示している。
図3の状態では、ヘッドガスケット101全体が、シリンダブロック5およびシリンダヘッドによって圧縮されている。
ヘッドガスケット101が圧縮されると、傾斜部42およびハーフビード43が変形する。傾斜部42およびハーフビード43が変形すると、半径方向内縁部aはシリンダブロック5の上面5tに線接触して、シール機能を発揮する。同様に、変曲点部分bはシリンダヘッド6の下面6bに線接触して、シールの機能を発揮する。
【0025】
図4は、シリンダブロック5の上面5tにおいて、半径方向内縁部aが線接触している状態を、接触痕として示している。
図5は、シリンダヘッド6の下面6bにおいて、変曲点部分bが線接触している状態を、接触痕として示している。
【0026】
上述した構成の第1実施形態によれば、中芯材1と金属製リング4とが別体に構成されているので、シリンダブロック5におけるボア部50のシリンダライナー突き出し量δ(図1参照)が隣接するボア50、50間で異なる場合や、熱膨張や熱収縮が発生する様な場合であっても、中芯材1のシールを必要とする領域、例えばシリンダブロック5及び/又はシリンダヘッド6における水孔5h、6hは、金属製リング4によって確実にシールされる。そして、中芯材1と別体に構成された金属製リング4は、突き出し量δの相違による影響が小さく、また、熱変形の様な外乱の影響を受け難い。
【0027】
また、金属製リング4の半径方向内側の部分にはハーフビード43が形成されており、ハーフビード43には、当該ビード43がシリンダブロック5とシリンダヘッド6により挟まれた際に、シリンダブロック5とシリンダヘッド6の何れかと線接触をする半径方向内縁部a及び変曲点部分bが設けられている。したがって、例えば、ハーフビード43の半径方向内縁部aとシリンダブロック5との線接触により、及び/又は、変曲点部分bとシリンダヘッド6との線接触により、水孔5h、6hや図示しない油孔の相当する領域は完全にシールされる。
【0028】
次に、図6〜図8を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、図6、図7では、第2実施形態に係るヘッドガスケット102の全体形状を省略して、金属製リング4Aのみを示している。
【0029】
図6において、金属製リング4Aは、内周4iに近い側に概略半円弧状のフルビード44が形成されている。フルビード44において、図6の上方側頂部が変曲点部分bとなっており、フルビード44の図6における下端a1、a2が、図1〜図5の第1実施形態における半径方向内縁部aに相当している。
以下、下端a1、a2は、「半径方向内縁部相当部分」と記載する。
【0030】
図7は、図6の状態から、図示しないヘッドボルトによって、シリンダヘッド6をシリンダブロック5に取り付けた状態を示している。
図7の状態では、金属製リング4Aがシリンダブロック5およびシリンダヘッドによって圧縮されている状態が示されている。
金属製リング4Aが圧縮されると金属製リング4A全体が変形し、半径方向内縁部a1、a2はシリンダブロック5の上面5tに線接触して、シール性を発揮する。それと共に、変曲点部分bがシリンダヘッド6の下面6bに線接触して、シールの機能を果たす。
【0031】
図8は、シリンダブロック5の上面5tにおいて、半径方向内縁相当部分a1、a2が線接触している状態を、接触痕として示している。
図6〜図8の第2実施形態に係るヘッドガスケット102は、図1〜図5の第1実施形態のヘッドガスケット101に比較して、半径方向内縁部相当部分a1、a2が2箇所設けられており、図1〜図5の第1実施形態における半径方向内縁部aよりも1箇所増えているので、シール性が向上している。
【0032】
図6〜図8の第2実施形態に係るヘッドガスケット102において、上述した以外の構成及び作用効果は、図1〜図5の第1実施形態と同様である。
【0033】
次に、図9を参照して、第3実施形態を説明する。
図9の第3実施形態のシリンダヘッドガスケット103は、図1の第1実施形態のガスケット101を部分的に、耐熱性塗料であるアルミニウム粉末でコーティング(8)した実施形態である。
図9において、中芯材1のハーフビード43及びその近傍に、耐熱性塗料であるアルミニウム粉末でコーティング(8)している。
【0034】
第3実施形態では、中芯材1のビード43の表面に耐熱塗料(例えば、アルミニウム粉末)をコーティング(8)することにより、面圧が向上して、シール性が向上する。
それに加えて、当該耐熱塗料が衝撃緩和材として作用するので、ビードを設けた部分周辺の摩耗が抑制される。
【0035】
図9の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図8の実施形態と同様である。
【0036】
次に、図10、図11を参照して、第4実施形態を説明する。
図10、図11では、ガスケットには符号を付してはいない。
第4実施形態は、製造工程に関する実施形態である。
SUS板材の様な材料を打ち抜く場合、図14で示すように、例えばガスケットにおける2つのシリンダボア50間の部位Eは弓状に反ってしまう。部位Eが弓状に反った状態でガスケットを使用すると、シリンダブロックにシリンダヘッドをボルトにより締結した際に、ボルトの軸力が当該弓状に沿った部分を平坦にするのに用いられてしまい、その分だけ面圧が低下し、シール性が損なわれてしまう。
【0037】
ここで、従来工法では、打ち抜き工程の後、ビード成型工程を経て、全ての材料を一つのガスケットに組み立ていた。
それに対して、図10、図11で示す第4実施形態では、打ち抜き工程とビード成型工程の間に、図11で示すプリセット加工を追加している。そして、図10においてボア50、50間の領域11に反り(湾曲)が生じたとしても、プリセット加工を行うことにより、当該領域の素材は平坦になる。ここでプリセット加工は、例えば図11で示す様に、打ち抜いた板材のボア間11にプレス機にかけて、平らに矯正することで行われる。
図11における符号Pは、プリセット荷重の作用する方向を示している。
【0038】
上記工程を有する第4実施形態によれば、ビードを設ける部材を比較的延性の大きな材料(例えば、SUS304等)で構成した場合でも、比較的延性の大きな材料の板材から打ち抜いた後に、ビードを形成する加工を行う前の段階で、平坦な状態となる様にプリセット加工(図11)を施すので、ビードを設ける部材が(図10の符号11で示す部材のような)湾曲した形状とならない。
【0039】
そして、湾曲した部材を平坦にすることにより、締結用ボルトの軸力を湾曲した部材を平坦にすることで費やしてしまう必要がなくなる。
換言すれば、締結用ボルトの軸力を、ガスケットに面圧を作用させるのに必要な力として、十分に利用することが出来る。
【0040】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を説明する断面図。
【図2】第1実施形態において、シリンダヘッドガスケットをシリンダブロックとシリンダヘッドの間に配置した状態の断面図。
【図3】第1実施形態において、シリンダブロックとシリンダヘッドの間に介装したシリンダヘッドガスケットを圧縮した状態の断面図。
【図4】第1実施形態において、シリンダブロック上面にヘッドガスケットの金属製リングの半径方向内縁部が線接触してできたシール痕を示した平面図。
【図5】第1実施形態において、シリンダヘッド下面にヘッドガスケットの金属製リングの変曲点部分が線接触してできたシール痕を示した平面図。
【図6】第2実施形態における金属製リングの構造を説明する断面図。
【図7】第2実施形態において、金属製リングがシリンダブロックとシリンダヘッドの挟まれて圧縮されて変形した状態を示した断面図。
【図8】図7の状態でシリンダブロック上面のシール痕を示した平面図。
【図9】第3実施形態の断面図。
【図10】第4実施形態の断面図。
【図11】第4実施形態の製造工程におけるプリセット加工工程図。
【図12】従来技術のシリンダヘッドガスケットの一例を示す断面図。
【図13】図12のX−X断面矢視図。
【図14】従来技術でボア間に湾曲部が生じることを説明する平面図。
【符号の説明】
【0042】
1・・・中芯材
2・・・ベース板
3・・・グロメット
4、4A・・・金属製リング
4i・・・内周
4o・・・外周
5・・・シリンダブロック
5h・・・水孔
6・・・シリンダヘッド
6h・・・水孔
7・・・シリンダライナー
8・・・耐熱塗料のコーティング
10・・・流体通過孔
20・・・孔
41・・・保持部
42・・・傾斜部
43・・・ビード/ハーフビード
44・・・ビード/フルビード
50・・・ボア
101〜103・・・シリンダヘッドガスケット/ヘッドガスケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中芯材と、中芯材の厚さ方向両面に配置されたベース板と、中芯材を包囲する様に配置されたグロメットとを有し、前記中芯材のシールを必要とする領域には中芯材と別体に金属製リングが設けられており、該金属製リングの半径方向内側の部分にはビード部が形成されており、該ビード部には、当該ビード部がシリンダブロックとシリンダヘッドにより挟まれた際にシリンダブロックとシリンダヘッドの何れかと線接触をする半径方向内縁部と変曲点部分が設けられていることを特徴とする自動車用ヘッドガスケット。
【請求項2】
前記中芯材のシールを必要とする領域は、シリンダブロック及び/又はシリンダヘッドにおける水孔及び/又は油孔に相当する領域である請求項1の自動車用ヘッドガスケット。
【請求項3】
前記ビード部は金属製リングにハーフビードを立てた形状に構成されている請求項1、2の何れかの自動車用ヘッドガスケット。
【請求項4】
前記中芯材は延性の大きな材料(例えば、SUS304等)製であり、該延性の大きな材料(例えば、SUS304等)の板材から打ち抜いた後に、ビードを形成する加工を行う前の段階で、平坦な状態となる様にプリセット加工を施した素材で構成されている請求項1〜3の何れか1項の自動車用ヘッドガスケット。
【請求項5】
前記ビード部の表面に耐熱塗料(例えば、アルミニウム粉末)をコーティングする請求項1〜4の何れか1項の自動車用ヘッドガスケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−74472(P2009−74472A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−245164(P2007−245164)
【出願日】平成19年9月21日(2007.9.21)
【出願人】(000003908)日産ディーゼル工業株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】