説明

自動車用ペダル

【課題】 自動車用ペダルにおいて、操作者がペダルパッドを踏込む際に、足を下方に滑らしながら操作する場合、足を捩りながら踏込み操作する場合などにおいてもペダルパッドの外れを防止する。
【解決手段】 パーキングブレーキペダル10は、ペダルアーム20とこのアーム20の下端部に設けられた取付部21に取り付けられて足が置かれるペダルパッド30を備えている。取付部21は板状に形成されるとともに、この取付部21の上端以外の一側がペダルアーム20の下端部に接続されている。ペダルパッド30は、取付部21の踏込み面21aの全面を覆う板状に形成された踏込み部31と、踏込み部31に袋状に形成されて取付部21に外嵌する嵌合部32とを備え、かつ、樹脂材で一体的に形成されている。嵌合部32が取付部21の一側の反対側から嵌入されてペダルパッド30がペダルアーム20に外嵌されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足踏み式パーキングブレーキ装置のペダル、ブレーキペダル及びアクセルペダル等の自動車用ペダルに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の自動車用ペダルとしては、車体に固定されたブラケットに上端部が回動可能に取り付けられて下端部が運転者の足で踏み込み操作されるペダルアームと、このペダルアームの下端部に設けられた取付部に取り付けられて運転者の足が置かれるペダルパッドとを備えたものがよく知られている。
【0003】
このような自動車用ペダルの一形式として、特許文献1「足踏み式マニュアルブレーキ装置」に示されているものがある。特許文献1に記載の足踏み式マニュアルブレーキ装置においては、特許文献1の図1、2に示されているように、ブレーキレバー30の先端部は操作者の近傍の足元に延び、最先端には操作者の脚方向に踏面36aを向けたペダル36が固設され、このペダル36の踏面36aにはパッド37が取付けられている。パッド37は、特許文献1の図3、4に示されているように、ペダル36の周縁よりも外側に張り出さない外形とされて、その裏面に形成された二つの突起37aをペダル36中央に形成された二つの穴36bに差込むことにより取付けられている。これにより、パッド37の取り付けの容易性は確保され、しかも、操作者がブレーキレバー30を操作しようとして引上げた足の先がパッド37の周縁に引っ掛からず、不用意にパッド37が外れてしまうことが防止される。
【0004】
また、他の一形式として、特許文献2「自動車用ペダル構造」に示されているものがある。特許文献2に記載の自動車用ペダル構造においては、特許文献2の図1〜4に示されているように、アーム先端部21は、ペダルパッド30を載置するパッド取付上部22と、ペダルパッド30のペダルパッド側部32を取り付けるパッド取付側部23を有している。パッド取付側部23にペダルパッド側部32の肉厚と略同一の高さとなるよう膨出部23aが設けられている。これにより、ペダルアーム部20のパッド取付側部23とペダルパッド側部32との間の段差に膨出部23aが存在して、その段差をカバーするため、運転者の足がペダルパッド側部32に引っ掛かることがなく、そのためパーキングブレーキペダル10のペダルパッド30がペダルアーム部20から外れることがない。また、パッド取付側部23の係止孔23bとペダルパッド側部32の取付突起32bとの係合、およびパッド取付上部22の周辺端部とペダルパッド30のパッド凹部33との嵌合によって、ペダルパッド30がパッド取付上部22に固定されている。
【特許文献1】特開平5−319226号公報(第2,3頁、第1−4図)
【特許文献2】特開2004−175240号公報(第6−8頁、第1−4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載の足踏み式マニュアルブレーキ装置においては、操作者の足がペダル36の裏側からパッド37に引っかかるのを防止してパッド37が外れるのを防止することができる。しかし、操作者がパッド37を踏込む際に、足を下方に滑らしながら操作する場合、足を捩りながら踏込み操作する場合、足が滑りやすい状態で操作する場合などにおいては、パッド37が外れるおそれがあった。この理由は次のとおりである。パッド37はその裏面に形成された二つの突起37aをペダル36中央に形成された二つの穴36bに差込むことにより取付けられているのみである。したがって、パッド37の下端部に踏み込みによる下向きの荷重がかかると、てこの原理で上端部が浮き上がる力が作用してペダル36に差し込まれているパッド37が容易に抜けるおそれがある。また、パッド37に踏み込みによる捩じり荷重がかかると、パッド37が突起37aを中心に捩じられて細い突起37aが破損してパッド37が外れるおそれがある。
【0006】
また上述した特許文献2に記載の自動車用ペダル構造においても、操作者の足が裏側からペダルパッド30に引っかかるのを防止してペダルパッド30が外れるのを防止することができる。しかし、操作者がペダルパッド30を踏込む際に、上述した各場合においては、ペダルパッド30が外れるおそれがあった。この理由は次のとおりである。パッド取付側部23の係止孔23bとペダルパッド側部32の取付突起32bとの係合、およびパッド取付上部22の周辺端部とペダルパッド30のパッド凹部33との嵌合によって、ペダルパッド30がパッド取付上部22に固定されている。したがって、ペダルパッド30の下端部に踏み込みによる下向きの荷重がかかると、てこの原理で上端部が浮き上がる力が作用してパッド取付上部22の上端部からペダルパッド30が外れるおそれがある。また、ペダルパッド30に踏み込みによる捩じり荷重がかかると、ペダルパッド30が捩じられてパッド取付上部22の周辺端部からペダルパッド30が外れたり取付突起32bが破損して係止孔23bから外れたりするおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、上述した各問題を解消するためになされたもので、自動車用ペダルにおいて、操作者がペダルパッドを踏込む際に、足を下方に滑らしながら操作する場合、足を捩りながら踏込み操作する場合などにおいてもペダルパッドの外れを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、車体に固定されたブラケットに上端部が回動可能に取り付けられて下端部が運転者の足で踏み込み操作されるペダルアームと、このペダルアームの下端部に設けられた取付部に取り付けられて足が置かれるペダルパッドとを備えた自動車用ペダルにおいて、取付部は板状に形成されるとともに、この取付部の上端以外の一側がペダルアームの下端部に接続され、ペダルパッドは、取付部の踏込み面の全面を覆う板状に形成された踏込み部と、この踏込み部に袋状に形成されて取付部に外嵌する嵌合部とを備え、かつ、樹脂材で一体的に形成され、嵌合部が取付部の一側の反対側から嵌入されたことである。
【0009】
また請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、ペダルパッドは、嵌合部の閉塞端内側が取付部の先端に当接する嵌合位置まで嵌入されて位置決め固定されたことである。
【0010】
また請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、ペダルアームおよびペダルパッドのいずれか一方に係合凹部を設けるとともにこの係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設け、係合凹部と係合凸部が係合して取付部に嵌合したペダルパッドの嵌合部が嵌合位置から外れる方向に移動することを規制することである。
【0011】
また請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項3において、取付部の踏込み面およびこの踏込み面に当接するペダルパッドの踏込み部の裏面のいずれか一方に係合凹部を設けるとともにこの係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設けたことである。
【0012】
また請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項3において、取付部の互いに対向する両側部および該取付部の両側部に当接するペダルパッドの嵌合部内の互いに対向する両側部の少なくともいずれか一側部において取付部の側部および嵌合部内の側部の一方に係合凹部を設けるとともに該係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設けたことである。
【0013】
また請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項4および請求項5において、ペダルパッドの踏込み部は、ペダルアームの下端部側面からはみ出さないことである。
【0014】
また請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項3において、ペダルパッドは、踏込み部に一体的に形成されてペダルアームの下端部側面に当接して覆う側部をさらに備え、ペダルアームの下端部側面およびこの下端部側面に当接するペダルパッドの側部の裏面のいずれか一方に係合凹部を設けるとともにこの係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設けたことである。
【0015】
また請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請求項7において、ペダルパッドの側部の厚みおよび角部はそれぞれ所定値および所定半径に設定されていることである。
【0016】
また請求項9に係る発明の構成上の特徴は、請求項3,4,5,7において、係合凸部は、傾斜面およびこの傾斜面に接続された垂直面とを有する断面楔形に形成され、かつ、尖端がペダルパッドを取付部に嵌入する嵌入方向を向くように配設されたことである。
【0017】
また請求項10に係る発明の構成上の特徴は、請求項9において、係合凸部は、ペダルパッドの他の部分よりも剛性の高い樹脂材で一体成形されていることである。
【0018】
また請求項11に係る発明の構成上の特徴は、請求項3において、取付部の踏込み面に係合凹部を設けるとともに踏込み面に当接するペダルパッドの踏込み部の裏面であって係合凹部に対応する部位に係合凸部を設け、ペダルパッドは文字部をさらに備え、係合凸部は文字部と一体成形されていることである。
【0019】
また請求項12に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項11の何れか一項において、ペダルアームは、プレス成形により断面コ字状に形成されていることである。
【発明の効果】
【0020】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、ペダルアームの下端部に上端以外の一側が接続されている取付部に、ペダルパッドの嵌合部が取付部の一側の反対側から嵌入されて、ペダルパッドがペダルアームに取り付けられる。これにより、ペダルパッドの嵌合部がペダルアームの取付部に下方向以外から外嵌している。したがって、操作者がペダルパッドを踏込む際に、ペダルパッドの下端部に踏み込みによる下向きの荷重がかかる場合に、てこの原理で上端部が浮き上がる力が作用しても嵌合部が取付部に外嵌しているので、取付部の上端部からペダルパッドが外れるのを防止することができる。また、ペダルパッドに踏み込みによる捩じり荷重がかかる場合に、ペダルパッドが捩じられても嵌合部が取付部に外嵌しているので、取付部からペダルパッドが外れるのを防止することができる。
【0021】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、請求項1に係る発明において、ペダルパッドは、嵌合部の閉塞端内側が取付部の先端に当接する嵌合位置まで嵌入されて位置決め固定されているので、ペダルパッドを確実かつ容易に位置決め固定することができる。
【0022】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項2に係る発明において、ペダルアームおよびペダルパッドのいずれか一方に係合凹部を設けるとともにこの係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設け、係合凹部と係合凸部が係合して取付部に嵌合したペダルパッドの嵌合部が嵌合位置から外れる方向に移動することを規制するので、簡単な構成でペダルパッドの抜け防止を達成することができる。
【0023】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項3に係る発明において、取付部の踏込み面およびこの踏込み面に当接するペダルパッドの踏込み部の裏面のいずれか一方に係合凹部を設けるとともにこの係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設けたので、操作者がペダルパッドを踏込む際に、操作者の踏込み力によって係合凸部および係合凹部の係合がより強固となるため、取付部からペダルパッドが外れるのをより確実に防止することができる。
【0024】
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、請求項3に係る発明において、取付部の互いに対向する両側部および該取付部の両側部に当接するペダルパッドの嵌合部内の互いに対向する両側部の少なくともいずれか一側部において取付部の側部および嵌合部内の側部の一方に係合凹部を設けるとともに該係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設けたので、ペダルパッドに踏み込みによる捩じり荷重がかかる場合に、ペダルパッドが捩じられても係合凸部および係合凹部の係合によって捩じり方向の係合がより強固であるため、取付部からペダルパッドが外れるのを防止することができる。
【0025】
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、請求項4および請求項5に係る発明において、ペダルパッドの踏込み部は、ペダルアームの下端部側面からはみ出さないようになっているので、上述した作用効果に加えて操作者の足がペダル裏側からペダルパッドに引っかかることによるペダルパッドの外れを防止することができる。
【0026】
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、請求項3に係る発明において、ペダルパッドは、踏込み部に一体的に形成されてペダルアームの下端部側面に当接して覆う側部をさらに備え、ペダルアームの下端部側面およびこの下端部側面に当接するペダルパッドの側部の裏面のいずれか一方に係合凹部を設けるとともにこの係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設けたので、ペダルアームの下端部側面を含めて覆うペダルパッドを取り付ける場合においても、取付部からペダルパッドが外れるのを防止することができる。
【0027】
上記のように構成した請求項8に係る発明においては、請求項7に係る発明において、ペダルパッドの側部の厚みおよび角部はそれぞれ所定値および所定半径に設定されているので、前述した作用効果に加えて操作者の足がペダル裏側からペダルパッドに引っかかることによるペダルパッドの外れを防止することができる。
【0028】
上記のように構成した請求項9に係る発明においては、請求項3,4,5,7に係る発明において、係合凸部は、傾斜面およびこの傾斜面に接続された垂直面とを有する断面楔形に形成され、かつ、尖端がペダルパッドを取付部に嵌入する嵌入方向を向くように配設されたので、係合凸部が係合凹部に係合する際に、スムーズに係合することができ、また、係合時の係合感を確実に得ることができる。
【0029】
上記のように構成した請求項10に係る発明においては、請求項9に係る発明において、係合凸部は、ペダルパッドの他の部分よりも剛性の高い樹脂材で一体成形されているので、係合時の係合感をより確実に得ることができ、また、係合凸部と係合凹部の係合をより強固にすることができる。
【0030】
上記のように構成した請求項11に係る発明においては、請求項3に係る発明において、取付部の踏込み面に係合凹部を設けるとともに踏込み面に当接するペダルパッドの踏込み部の裏面であって係合凹部に対応する部位に係合凸部を設け、ペダルパッドは文字部をさらに備え、係合凸部は文字部と一体成形されているので、係合凸部が容易に外れないようにすることができる。
【0031】
上記のように構成した請求項12に係る発明においては、請求項1乃至請求項11の何れか一項に係る発明において、ペダルアームは、プレス成形により断面コ字状に形成されているので、ペダルアームを薄い板金で高剛性に構成することができ、簡単に手間なく製造することができ、また低コスト化および軽量化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
1)第1実施形態
以下、本発明による自動車用ペダルの第1実施形態について車両用足踏み式パーキングブレーキ装置のパーキングブレーキペダルを例に挙げて説明する。図1はこの車両用足踏み式パーキングブレーキ装置Aを示す側面図であり、図2(a)および図2(b)は、パーキングブレーキペダル10の先端を示す拡大上面図および拡大側面図である。
【0033】
車両用足踏み式パーキングブレーキ装置Aは、車体であるパネル11に固定されたブラケット12に回動可能に上端部が取り付けられたペダルアーム20と、このペダルアーム20の下端部が踏み込まれることによって同ペダルアーム20をロックし、再度踏み込まれることによってペダルアーム20のロックを解除するロック機構13を備えている。
【0034】
ペダルアーム20には、図1に示すように、アウタチューブ41の先端がブラケット12の取付部12aに固定されたブレーキケーブル40のインナケーブル42が、ペダルアーム20の上端周縁に沿って配設されその先端がペダルアーム20のケーブル取付部20aに固定されている。これにより、運転者(操作者)がペダルパッド30を踏み込むとペダルアーム20が図1において反時計回りに回動されてインナケーブル42を引っ張って図示しない車輪のブレーキ機構が作動する。また、ペダルアーム20は図示しないリターンスプリングによって図1において時計回りに付勢されるものの、ブレーキ機構を作動させていないときにはブラケット12に設けたストッパ12bに当接して時計回りへの回動が規制される。
【0035】
また、ペダルアーム20の下部は、断面コ字状に形成されており、上板20b、側板20cおよび下板20dが一体的に接続されている。これにより、ペダルアーム20は、板金をプレス加工して製造可能となるので、容易かつ低コストで製造することができる。また、略コ字状であるため、足の踏み込む力に対抗する十分な剛性を得るとともに軽量化することができる。
【0036】
ペダルアーム20の下端部には、取付部(ペダルパッド取付部)21が設けられている。この取付部21は、略方形状かつ板状に形成されるとともに、取付部21の上端以外の一側すなわち下辺および左右両辺がペダルアーム20の下端部に接続されている。本実施形態においては、取付部21の右辺がペダルアーム20の側板20cの下端上縁に一体的に接続されている。取付部21は上板20bとも一体的に接続されている。すなわち、取付部21がペダルアーム20の下端側面上端から図示左方向(図3参照)に向けて延設されている。これにより、ペダルアーム20の下端部も断面コ字状に形成されている。
【0037】
取付部21には、ペダルパッド30が取り付けられている。ペダルパッド30は、パーキングブレーキペダル10が操作者によって踏込み操作される際に運転者の足が置かれるものである。ペダルパッド30は、足がペダルパッド30上を滑るのを防止したり踏込み時の感触を良くしたりするため弾性を有する樹脂材(例えば、合成ゴムなどを含むエラストマ)で形成されている。ペダルパッド30は、主として図1、図2および図4に示すように、取付部21の踏込み面21aの全面を覆う板状に形成された踏込み部31と、踏込み部31に袋状に形成されて取付部21に外嵌する嵌合部32とを備えている。踏込み部31と嵌合部32は樹脂材で一体的に形成されている。
【0038】
踏込み部31は、図2に示すように、ペダルアーム20の下端部側面である側板20cの側面からはみ出さないようになっている。これにより、操作者の足がペダル裏側からペダルパッド30に引っかかるのを防止することによりペダルパッド30の外れを防止することができる。また、嵌合部32は取付部21が挿入される開口端、この開口端に対向する一側に設けられた閉塞端(左端)および開口端の両側(上下両側)に設けられた二つの閉塞端(上下両端)を有している。嵌合部32の閉塞端(上端)は踏込み部31の左右幅の半分以上の長さに設定されており、嵌合部32の閉塞端(下端)は踏込み部31のほぼ左右幅の長さと同一となるように設定されている。
【0039】
ペダルパッド30の嵌合部32が、ペダルアーム20の取付部21の一側(取付部21の固定端側)である右辺の反対側である左辺側(取付部21の延設方向)から嵌入されることにより、ペダルパッド30がペダルアーム20に取り付けられている。嵌合部32を嵌入する際に、嵌合部32の閉塞端である左端の内側が取付部21の先端である左端に当接する嵌合位置(図2に示す位置)まで嵌入する。これにより、ペダルパッド30は嵌合位置に位置決め固定されている。
【0040】
また、ペダルアーム20の取付部21の踏込み面21aには、図1、図2および図3に示すように、係合凹部である係合孔22が設けられている。踏込み面21aに当接するペダルパッド30の踏込み部31の裏面には、図1、図2および図4に示すように、係合孔22に対応する部位に係合凸部33が設けられている。係合孔22と係合凸部33が係合してペダルアーム20の取付部21に嵌合したペダルパッド30の嵌合部32が上述した嵌合位置から外れる方向(図2にて左方向)に移動することを規制するようになっている。また、係合孔22は取付部21を貫通する孔であるが、このような孔でなく凹部でもよい。
【0041】
係合凸部33は、図4に示すように、傾斜面33aおよび傾斜面33aに接続された垂直面33bとを有する断面楔形に形成され、かつ、尖端が嵌合部32(ペダルパッド30)を取付部21に嵌入する嵌入方向(図2から図4にて右方向)を向くように配設されている。これにより、嵌合部32を取付部21に嵌入する際、傾斜面33aが取付部21の左端に当接すると係合凸部33および踏込み部31が弾性変形しながらスムーズに嵌合位置に向かって移動され、すなわち係合凸部33がスムーズに係合位置(係合凸部33が係合孔22に係合する位置)に移動することができる。そして、嵌合部32が嵌合位置に到達すると、係合凸部33が係合孔22に嵌って係合して踏込み部31の弾性変形が解除されるので、係合時の係合感を確実に得ることができる。なお、係合凸部33の垂直面33bが係合孔22の内周面に当接して係合している。これにより、嵌合部32の取付部21からの抜けを防止している。
【0042】
また、係合凸部33は、ペダルパッド30の他の部分よりも剛性の高い樹脂材で一体成形されるのが好ましい。これにより、係合凸部33が変形しにくくなるので、係合時の係合感をより確実に得ることができ、また、係合凸部33と係合孔22の係合をより強固にすることができる。
【0043】
なお、ペダルアーム20の取付部21の踏込み面21aに係合凹部(係合孔22)を設けるとともに踏込み面21aに当接するペダルパッド30の踏込み部31の裏面の係合孔22に対応する部位に係合凸部33を設けるようにしたが、逆に、ペダルアーム20の取付部21の踏込み面21aに係合凸部を設けるとともに踏込み面21aに当接するペダルパッド30の踏込み部31の裏面の係合凸部に対応する部位に係合凹部を設けるようにしてもよい。この場合においても、係合凹部と係合凸部が係合して取付部21に嵌合した嵌合部32が嵌合位置から外れる方向に移動することを規制することができる。
【0044】
このように構成された自動車用ペダルにおいて、ペダルアーム20にペダルパッド30を組み付ける工程を説明する。ペダルパッド30の嵌合部32の開口をペダルアーム20の取付部21の左側から嵌入する。このとき、ペダルパッド30の係合凸部33の傾斜面33aが取付部21の左端に当接すると係合凸部33および踏込み部31が弾性変形しながらスムーズに嵌合位置に向かって移動され、すなわち係合凸部33がスムーズに係合位置(係合凸部33が係合孔22に係合する位置)に移動される。そして、嵌合部32が嵌合位置に到達すると、係合凸部33が係合孔22に嵌って係合して、ペダルパッド30がペダルアーム20に取り付けられる(図2の状態)。
【0045】
このとき、嵌合部32の閉塞端(上端)は踏込み部31の左右幅の半分以上の長さに設定されており、嵌合部32の閉塞端(下端)は踏込み部31のほぼ左右幅の長さと同一となるように設定されているので、嵌合部32は取付部21の左側の半分以上の部位に外嵌している。すなわち、取付部21の踏込み面21aおよび裏面が、踏込み部31の裏面(内壁面)および嵌合部32の内壁面に当接し、取付部21の上下両端および左端が嵌合部32の閉塞端(上下両端)および閉塞端(左端)の各内壁面に当接している。
【0046】
上述した説明から理解できるように、この実施形態においては、ペダルアーム20の下端部に上端以外の一側である右端が接続されている取付部21に、ペダルパッド30の嵌合部32が取付部21の一側である右端の反対側である左側から嵌入されて、ペダルパッド30がペダルアーム20に取り付けられる。これにより、ペダルパッド30の嵌合部32がペダルアーム20の取付部21に下方向以外である左側から外嵌している。このとき、嵌合部32は取付部21の左側の半分以上の部位に外嵌している。したがって、操作者がペダルパッド30を踏込む際に、ペダルパッド30の下端部に踏み込みによる下向きの荷重がかかる場合に、てこの原理で上端部が浮き上がる力が作用しても嵌合部32が取付部21に外嵌しているので、取付部21の上端部からペダルパッドが外れるのを防止することができる。また、ペダルパッド30に踏み込みによる捩じり荷重がかかる場合に、ペダルパッド30が捩じられても嵌合部32が取付部21に外嵌しているので、取付部21からペダルパッド30が外れるのを防止することができる。
【0047】
また、ペダルパッド30は、嵌合部32の閉塞端(左端)内側が取付部21の先端(左端)に当接する嵌合位置まで嵌入されて位置決め固定されているので、ペダルパッド30を確実かつ容易に位置決め固定することができる。
【0048】
また、ペダルアーム20およびペダルパッド30のいずれか一方に係合凹部を設けるとともにこの係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設け、係合凹部と係合凸部が係合して取付部21に嵌合したペダルパッド30の嵌合部32が嵌合位置から外れる方向に移動することを規制するので、簡単な構成でペダルパッド30の抜け防止を達成することができる。
【0049】
また、ペダルアーム20の取付部21の踏込み面21aおよびこの踏込み面21aに当接するペダルパッド30の踏込み部31の裏面のいずれか一方に係合凹部を設けるとともにこの係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設けたので、操作者がペダルパッド30を踏込む際に、操作者の踏込み力によって係合凸部および係合凹部の係合がより強固となるため、取付部21からペダルパッド30が外れるのをより確実に防止することができる。
【0050】
また、係合凸部33は、傾斜面33aおよびこの傾斜面33aに接続された垂直面33bとを有する断面楔形に形成され、かつ、尖端がペダルパッド30を取付部21に嵌入する嵌入方向を向くように配設されたので、係合凸部33が係合凹部(係合孔22)に係合する際に、スムーズに係合することができ、また、係合時の係合感を確実に得ることができる。
【0051】
また、係合凸部33は、ペダルパッド30の他の部分よりも剛性の高い樹脂材で一体成形されているので、係合時の係合感をより確実に得ることができ、また、係合凸部33と係合凹部(係合孔22)の係合をより強固にすることができる。
【0052】
また。ペダルアーム20は、プレス成形により断面コ字状に形成されているので、ペダルアーム20を薄い板金で高剛性に構成することができ、簡単に手間なく製造することができ、また低コスト化および軽量化することができる。
【0053】
なお、上述した第1実施形態においては、取付部21は左端がペダルアーム20の下端部に接続されていたが、取付部21の上端以外の一側であれば他の一側例えば右端または下端がペダルアーム20の下端部に接続されるようにしてもよい。
【0054】
また、上述した第1実施形態においては、取付部21の踏込み面21aに係合凹部を設けるとともに踏込み面21aに当接するペダルパッド30の踏込み部31の裏面であって係合凹部(係合孔22)に対応する部位に係合凸部33を設けているが、図5に示すように、ペダルパッド30は文字部34をさらに備え、係合凸部33は文字部34と同一樹脂材で一体成形されるようにしてもよい。文字部34は、操作者への情報を示す文字列であり、例えば「BRAKE PEDAL」などである。文字部34は踏込み部31の厚みと略同一の高さを有している。文字部34の下端に係合凸部33が一体的に接続されている。
【0055】
2)第2実施形態
次に、本発明による自動車用ペダルの第2実施形態について車両用足踏み式パーキングブレーキ装置のパーキングブレーキペダルを例に挙げて図6から図8を参照して説明する。図6(a)および図6(b)は、ペダルアーム20にペダルパッド130が嵌合した状態を示す上面図および側面図であり、図7(a)および図7(b)は、ペダルアーム20単体を示す上面図および側面図であり、図8(a)および図8(b)は、ペダルパッド130単体を示す上面図および側面図である。なお第1実施形態と同様な構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0056】
上述した第1実施形態においては、ペダルパッド30の嵌合部32がペダルアーム20の取付部21から外れるのを防止するために、嵌合部32および取付部21にそれぞれ係合凸部33および係合凹部である係合孔22を設けて係合凸部33が係合孔22に係合するようにした。本第2実施形態においては、取付部121(取付部21と略同様な構成である)の互いに対向する両側部である上下両側部および該取付部121の上下両側部に当接するペダルパッド130の嵌合部132内の互いに対向する両側部である閉塞端(上下両端)において取付部121の上下両側部に係合凹部122を設け嵌合部132内の互いに対向する両側部である閉塞端(上下両端)の係合凹部122に対応する部位に係合凸部133を設けている。なお嵌合部132は嵌合部32と略同様に形成され、踏込み部31と略同様に形成されている踏込み部131に一体的に接続されている。
【0057】
この場合、係合凹部122および係合凸部133を取付部121の互いに対向する両側部である上下両側部および嵌合部132内の互いに対向する両側部である閉塞端(上下両端)の各両側部に設けているが、何れか一側部に設けるようにしてもよい。また、係合凹部および係合凸部を嵌合部132および取付部121に設けるようにしてもよい。
【0058】
これによれば、ペダルアーム20およびペダルパッド130のいずれか一方に係合凹部を設けるとともにこの係合凹部に対応する他方の部位に係合凸部を設け、係合凹部と係合凸部が係合して取付部121に嵌合したペダルパッド130の嵌合部132が嵌合位置から外れる方向に移動することを規制するので、簡単な構成でペダルパッド130の抜け防止を達成することができる。
【0059】
また、ペダルパッド130に踏み込みによる捩じり荷重がかかる場合に、ペダルパッド130が捩じられても係合凸部および係合凹部の係合によって捩じり方向の係合がより強固であるため、取付部121からペダルパッド130が外れるのを防止することができる。
【0060】
また、この第2実施形態においても、係合凸部133は、係合凸部33と同様に構成され、傾斜面133aおよびこの傾斜面133aに接続された垂直面133bとを有する断面楔形に形成され、かつ、尖端がペダルパッド130を取付部121に嵌入する嵌入方向を向くように配設されたので、係合凸部133が係合凹部122に係合する際に、スムーズに係合することができ、また、係合時の係合感を確実に得ることができる。
【0061】
3)第3実施形態
次に、本発明による自動車用ペダルの第3実施形態について車両用足踏み式パーキングブレーキ装置のパーキングブレーキペダルを例に挙げて図9から図11を参照して説明する。図9(a)および図9(b)は、ペダルアーム20にペダルパッド230が嵌合した状態を示す上面図および側面図であり、図10(a)および図10(b)は、ペダルアーム20単体を示す上面図および側面図であり、図11(a)および図11(b)は、ペダルパッド230単体を示す上面図および側面図である。なお第1実施形態と同様な構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0062】
上述した第1実施形態においては、ペダルパッド30の嵌合部32がペダルアーム20の取付部21から外れるのを防止するために、嵌合部32および取付部21にそれぞれ係合凸部33および係合凹部である係合孔22を設けて係合凸部33が係合孔22に係合するようにした。本第3実施形態においては、ペダルパッド230は、第1実施形態に示す踏込み部31の右端に一体的に形成されてペダルアーム20の下端部側面である側板20cの側面に当接して覆う側部235をさらに備えている。ペダルアーム20の下端部側面である側板20cの側面に係合凹部である係合孔222を設けこの下端部側面に当接するペダルパッド230の側部235の裏面の係合孔222に対応する部位に係合凸部233を設けている。なお、係合孔および係合凸部をペダルパッド230の側部235およびペダルアーム20の下端部側面にそれぞれ設けるようにしてもよい。これによれば、ペダルアーム20の下端部側面を含めて覆うペダルパッド230を取り付ける場合においても、取付部221(取付部21と略同様の構成である)からペダルパッド230が外れるのを防止することができる。
【0063】
なお、ペダルパッド230の側部235の厚みおよび角部はそれぞれ操作者の足がペダル裏側からペダルパッド230に引っかかないような所定値および所定半径に設定されているので、前述した作用効果に加えて操作者の足がペダル裏側からペダルパッド230に引っかかることによるペダルパッド230の外れを防止することができる。
【0064】
また、この第3実施形態においても、係合凸部233は、係合凸部33と同様に構成され、傾斜面およびこの傾斜面に接続された垂直面とを有する断面楔形に形成され、かつ、尖端がペダルパッド130を取付部121に嵌入する嵌入方向を向くように配設されるようにしてもよい。これにより、係合凸部233が係合孔222に係合する際に、スムーズに係合することができ、また、係合時の係合感を確実に得ることができる。
【0065】
なお、上述した各実施形態においては、本発明を足踏み式のパーキングブレーキペダルに適用したが、アクセルペダル、ブレーキペダル、クラッチペダルなどの自動車用ペダルに適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明による第1実施形態の自動車用ペダルを搭載した車両用足踏み式パーキングブレーキ装置を示す側面図である。
【図2】(a)および(b)は、図1に示すパーキングブレーキペダルの先端を示す拡大上面図および拡大側面図である。
【図3】(a)および(b)は、図1に示すペダルアーム単体の先端を示す拡大上面図および拡大側面図である。
【図4】(a)、(b)、(c)および(d)は、図1に示すペダルパッドを示す拡大上面図、拡大側面図、図4(a)の4c−4c線に沿った断面図および図4(a)の4d−4d線に沿った断面図である。
【図5】(a)、(b)および(c)は、文字部の下端に係合凸部を設けたペダルパッドを示す拡大上面図、拡大側面図、および図5(a)の5c−5c線に沿った断面図である。
【図6】(a)および(b)は、本発明による第2実施形態のパーキングブレーキペダルの先端を示す拡大上面図および拡大側面図である。
【図7】(a)および(b)は、図6に示すペダルアーム単体の先端を示す拡大上面図および拡大側面図である。
【図8】(a)および(b)は、図6に示すペダルパッド単体を示す拡大上面図および拡大側面図である。
【図9】(a)および(b)は、本発明による第3実施形態のパーキングブレーキペダルの先端を示す拡大上面図および拡大側面図である。
【図10】(a)および(b)は、図9に示すペダルアーム単体の先端を示す拡大上面図および拡大側面図である。
【図11】(a)および(b)は、図9に示すペダルパッド単体を示す拡大上面図および拡大側面図である。
【符号の説明】
【0067】
A…車両用足踏み式パーキングブレーキ装置、10…パーキングブレーキペダル、11…パネル(車体)、12…ブラケット、20…ペダルアーム、13…ロック機構、41…アウタチューブ、40…ブレーキケーブル、42…インナケーブル、30,130,230…ペダルパッド、21,121,221…取付部(ペダルパッド取付部)、31,131…踏込み部、32,132…嵌合部、22,122,222…係合凹部(係合孔)、33,133,233…係合凸部、235…側部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(11)に固定されたブラケット(12)に上端部が回動可能に取り付けられて下端部が運転者の足で踏み込み操作されるペダルアーム(20)と、該ペダルアーム(20)の下端部に設けられた取付部(21,121,221)に取り付けられて前記足が置かれるペダルパッド(30,130,230)とを備えた自動車用ペダルにおいて、
前記取付部(21,121,221)は板状に形成されるとともに、該取付部(21,121,221)の上端以外の一側が前記ペダルアーム(20)の下端部に接続され、
前記ペダルパッド(30,130,230)は、前記取付部(21,121,221)の踏込み面(21a)の全面を覆う板状に形成された踏込み部(31,131)と、該踏込み部(31,131)に袋状に形成されて前記取付部(21,121,221)に外嵌する嵌合部(32,132)とを備え、かつ、樹脂材で一体的に形成され、
前記嵌合部(32,132)が前記取付部(21,121,221)の一側の反対側から嵌入されたことを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項2】
請求項1において、前記ペダルパッド(30,130,230)は、前記嵌合部(32,132)の閉塞端内側が前記取付部(21,121,221)の先端に当接する嵌合位置まで嵌入されて位置決め固定されたことを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項3】
請求項2において、前記ペダルアーム(20)および前記ペダルパッド(30,130,230)のいずれか一方に係合凹部(22,122,222)を設けるとともに該係合凹部(22,122,222)に対応する他方の部位に係合凸部(33,133,233)を設け、前記係合凹部(22,122,222)と係合凸部(33,133,233)が係合して前記取付部(21,121,221)に嵌合した前記ペダルパッド(30,130,230)の嵌合部(32,132)が前記嵌合位置から外れる方向に移動することを規制することを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項4】
請求項3において、前記取付部(21)の踏込み面(21a)および該踏込み面(21a)に当接する前記ペダルパッド(30)の踏込み部(31,131)の裏面のいずれか一方に前記係合凹部(22)を設けるとともに該係合凹部(22)に対応する他方の部位に前記係合凸部(33)を設けたことを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項5】
請求項3において、前記取付部(121)の互いに対向する両側部および該取付部(121)の両側部に当接する前記ペダルパッド(130)の嵌合部(132)内の互いに対向する両側部の少なくともいずれか一側部において前記取付部(121)の側部および前記嵌合部(132)内の側部の一方に前記係合凹部(122)を設けるとともに該係合凹部(122)に対応する他方の部位に前記係合凸部(133)を設けたことを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項6】
請求項4および請求項5において、前記ペダルパッド(30,130)の踏込み部(31,131)は、前記ペダルアーム(20)の下端部側面からはみ出さないことを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項7】
請求項3において、前記ペダルパッド(230)は、前記踏込み部(31)に一体的に形成されて前記ペダルアーム(20)の下端部側面に当接して覆う側部(235)をさらに備え、
前記ペダルアーム(20)の下端部側面および該下端部側面に当接する前記ペダルパッド(230)の側部(235)の裏面のいずれか一方に前記係合凹部(222)を設けるとともに該係合凹部(222)に対応する他方の部位に前記係合凸部(233)を設けたことを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項8】
請求項7において、前記ペダルパッド(230)の側部(235)の厚みおよび角部はそれぞれ所定値および所定半径に設定されていることを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項9】
請求項3,4,5,7において、前記係合凸部(33,133,233)は、傾斜面(33a,133a)および該傾斜面(33a,133a)に接続された垂直面(33b,133b)とを有する断面楔形に形成され、かつ、尖端が前記ペダルパッド(30,130,230)を前記取付部(21,121,221)に嵌入する嵌入方向を向くように配設されたことを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項10】
請求項9において、前記係合凸部(33,133,233)は、前記ペダルパッド(30,130,230)の他の部分よりも剛性の高い樹脂材で一体成形されていることを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項11】
請求項3において、前記取付部(21)の踏込み面に前記係合凹部(22)を設けるとともに前記踏込み面に当接する前記ペダルパッド(30)の踏込み部(31)の裏面であって前記係合凹部(22)に対応する部位に前記係合凸部(33)を設け、前記ペダルパッド(30)は文字部(34)をさらに備え、前記係合凸部(33)は前記文字部(34)と一体成形されていることを特徴とする自動車用ペダル。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11の何れか一項において、前記ペダルアーム(20)は、プレス成形により断面コ字状に形成されていることを特徴とする自動車用ペダル。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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