説明

自動車用発電機のブラッシュホルダーアセンブリー

【課題】 発明は、ブラッシュボックスの上に延びるブラッシュのリード線をさらに簡便に連結固定して、ブラッシュボックスの密閉をさらに完壁にして湿気及び異物が浸透できないようにする。
【解決手段】 後端にリード線210が具備されて、このリード線210に圧縮用スプリング220が嵌められた一対のブラッシュ200、そして前記ブラッシュのリード線210をブラッシュボックス110の一側に具備された電極片130に向けて絶縁状態に誘導してハンダ付けできるようにリード線穴710と、このリード線穴に用意されたグロメット720を具備する非金属プレート700、そして前記非金属プレート700の上側面に覆ってブラッシュボックス110のブラッシュ挿入穴150を遮るシリコーン600、そして前記非金属プレート700の上に覆って前記ブラッシュボックス110に固定されるようにするカバー500を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車用発電機のブラッシュホルダーアセンブリーに係り、さらに詳細にはブラッシュの終端から延びるブラッシュコネクティングリードを端子片に連結して機密が維持されるようにシーリング処理するが、その構造を改良して組立作業性を改善しながらもシーリング性能が大きく向上することができるようにすることに特徴があるものである。
【背景技術】
【0002】
一般に自動車用発電機は図1で見るようにそれぞれの軸受部11、21を有するリヤブラケット10とフロントブラケット20で構成されたケース30、そしてそのケース内部に設置するが一端部にプーリ40が固定されたシャフト60と、このシャフトに固定されたローター70と、このローターの両側面に固定されたファン71と、前記ケースの内壁面に固定されたステーター50と、前記シャフトの他端部に固定されてローター70と電気的に連結するためのスリップリング72と、このスリップリングに摺動する一対のブラッシュ81と、このブラッシュを受納したブラッシュホルダーアセンブリー80と、前記ステーターに電気的に接続された整流器アセンブリー90と、ブラッシュホルダーアセンブリーに嵌着されたヒートシンク91と、このヒートシンクに接触したまま前記ステーターで発生した交流電圧の大きさを調整するレギュレーター92で構成される。
【0003】
この時、前記ブラッシュホルダーアセンブリーは図2で見るようにブラッシュホルダー82で構成されるが、このブラッシュホルダー82は一対のブラッシュ81が嵌められるブラッシュボックス83と、スリップリング72が嵌められるスリップリング挿入部84と、別途のケーブルが連結されるコネクティング部85で構成される。
【0004】
そして前記ブラッシュボックス83の内には一対のブラッシュ81が嵌められてその下端がスリップリング挿入部84でスリップリング72の表面に接するようになって、その上端はスプリング81bを嵌めたリード線81aを具備するが、このリード線81aは上側に延びてブラッシュホルダー82にインサート査出成形された電極片86と連結される。
【0005】
そしてこのようにリード線81aを電極片86に連結する時は図3で見るように別途の金属連結片87を利用する。
【0006】
すなわち、金属連結片87はリード線81aが通過できるリード線穴87aと、この穴から折れたハンダ付け連結部87b、そして前記電極片86が嵌められることができる電極片穴87cを有することであって、リード線81aがリード線穴87aに挿入されて上がってくると、その終端をハンダ付け連結部87bに連結して、続いて電極片穴87cに前記電極片86が嵌められるように組立てるものである。
【0007】
このようにして両側ブラッシュ81のリード線81a連結が終われば前記ブラッシュボックス83の上側面にぴったり嵌められて機密を維持できるゴム栓88を嵌めて、その上に合成樹脂材カバー89を覆って完成するようになる。
【0008】
しかし前記のような従来のブラッシュホルダーアセンブリーは2個の金属連結片87をそれぞれのブラッシュに一つずつ用いなければならないだけでなく、大きさが非常に小さくて電極片穴87cに電極片86がよく嵌められるように組立てなければならないため組立作業が非常に面倒であり、作業生産性が大きく落ちる。
【0009】
また、ブラッシュボックス83の大きさに合うように別途のゴム栓88を製作して用いるようになるが、機密性が落ちる短所がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって本発明は前記のような従来の問題点を勘案してこれを解決補完しようと案出したことであって、発明の主な目的はブラッシュボックスの上に延びるブラッシュのリード線をさらに簡便に連結固定して、ブラッシュボックスの密閉をさらに完壁にして湿気及び異物が浸透できないようにするのにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するための本発明の特徴的な構成手段は円形のスリップリング挿入部140と、その上に連結したまま内部に一対のブラッシュ挿入穴150及び電極片130を有するブラッシュボックス110と、その一側に連結したコネクティング部120で構成されるブラッシュホルダー100、そして前記ブラッシュホルダー100のブラッシュボックス110内に挿入するが、後端にリード線210が具備されて、このリード線210に圧縮用スプリング220が嵌められた一対のブラッシュ200、そして前記ブラッシュのリード線210をブラッシュボックス110の一側に具備された電極片130に向けて絶縁状態に誘導してハンダ付けできるようにリード線穴710と、このリード線穴に用意されたグロメット720を具備する非金属プレート700、そして前記非金属プレート700の上側面に覆ってブラッシュボックス110のブラッシュ挿入穴150を遮るシリコーン600、そして前記非金属プレート700の上に覆って前記ブラッシュボックス110に固定されるようにするカバー500を含んで構成されることである。
【0012】
この時の前記グロメット720は下方が広くて上の方が狭いラッパ形態にして前記リード線210を挿入しやすいようにすることが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
上で詳細に説明したような本発明は2個で構成された従来の金属連結片と違って一個の非金属プレートを組立てて両側ブラッシュ挿入穴をすべて遮ることができるためその組立作業及びリード線ハンダ付け作業までも非常に簡便になる長所がある。
【0014】
特に本発明は非金属プレート上にシリコーンを供給して硬化させることによってさらに非常に緊密な密閉が可能であって水分及び異物の投入を徹底的に防止することができるようになることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下本発明の構成及び組立過程を添付図面によって詳細に説明する。
【0016】
図4は、本発明のブラッシュホルダー構成を見せた斜視図、図5は本発明のブラッシュホルダー構成を見せた正断面図、図6は本発明の要部拡大断面図、図7は本発明の主要構成品を見せた分解斜視図である。
【0017】
先に、ブラッシュホルダー100は図4及び図5で見るように円形のスリップリング挿入部140と、その上に連結したまま内部に一対のブラッシュ挿入穴150及び電極片130を有するブラッシュボックス110と、その一側に連結したコネクティング部120で構成する。
【0018】
また、一対のブラッシュ200は従来と同じく前記ブラッシュホルダー100のブラッシュボックス110内に挿入するが、その後端のリード線210に圧縮用スプリング220が嵌められた状態で従来のようである。
【0019】
そして前記ブラッシュ挿入穴150上には非金属プレート700を用意した後、前記ブラッシュのリード線210をブラッシュボックス110の一側に具備された電極片130に向けて絶縁状態に誘導する。
【0020】
すなわち、前記非金属プレート700は前記リード線210通過用リード線穴710と、このリード線穴に用意されたグロメット720を具備するものである。
【0021】
この時のグロメット720は図6で見るように下方が広くて上の方が狭いラッパ形態にして前記リード線210を挿入しやすい反面、挿入したリード線が下へよく抜けないようにする。
【0022】
したがってグロメット720の下から上にリード線210を挿入した後、その終端を電極片130にハンダ付けできる。
【0023】
そして本発明では前記のようにリード線210のハンダ付けが終わった次には前記非金属プレート700の上側面にシリコーン600を覆って硬化させるものである。
【0024】
以後、前記非金属プレート700の上にカバー500を覆って前記ブラッシュボックス110に固定されるようにすれば組立が終わるものである。
【0025】
上で詳細に説明したような本発明はブラッシュホルダー100と、スプリング220を含む一対のブラッシュ200と、非金属プレート700と、噴射供給が可能なシリコーン600と、カバー500が用意されると従来と大同小異な方法で組立てることができ、単に非金属プレート700の組立とシリコーン600の噴射供給は新しい工程である。
【産業上の利用可能性】
【0026】
エンジンからの動力を伝達受けてその動力を電気エネルギーに転換した後充電してから再使用する発電機でブラッシュホルダーアセンブリーの密閉が完壁で湿気及び異物浸透が予防されているので電気を必要とする各種エンジン及び自動車に広く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】自動車用発電機のブラッシュホルダーを見せた断面図。
【図2】従来のブラッシュホルダー構成を見せた断面図。
【図3】従来のブラッシュホルダー端子連結部を見せた要部分解斜視図。
【図4】本発明のブラッシュホルダー構成を見せた斜視図。
【図5】本発明のブラッシュホルダー構成を見せた正断面図。
【図6】本発明の要部拡大断面図。
【図7】本発明の主要構成品を見せた分解斜視図。
【符号の説明】
【0028】
100 ブラッシュホルダー
110 ブラッシュボックス
120 コネクティング部
130 電極片
140 スリップリング挿入部
150 ブラッシュ挿入穴
200 ブラッシュ
210 リード線
220 スプリング
500 カバー
600 シリコーン
700 非金属プレート
710 リード線穴
720 グロメット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車発電機に用いるためのことであって、
円形のスリップリング挿入部140と、その上に連結したまま内部に一対のブラッシュ挿入穴150及び電極片130を有するブラッシュボックス110と、その一側に連結したコネクティング部120で構成されるブラッシュホルダー100と;
前記ブラッシュホルダー100のブラッシュボックス110内に挿入するが、後端にリード線210が具備されて、このリード線210に圧縮用スプリング220が嵌められた一対のブラッシュ200と;
前記したブラッシュのリード線210をブラッシュボックス110の一側に具備された電極片130に向けて絶縁状態に誘導してハンダ付けするが、前記リード線210通過用リード線穴710と、このリード線穴に用意されたグロメット720を具備する非金属プレート700と;
前記非金属プレート700の上側面に覆って密閉させるシリコーン600と;
そして前記非金属プレート700の上に覆って前記ブラッシュボックス110に固定されるようにするカバー500を含んで構成されたことを特徴とする自動車用発電機のブラッシュホルダーアセンブリー。
【請求項2】
前記したグロメット720は前記リード線210を挿入しやすいように下方が広くて上の方が狭いラッパ形態にしてなったことを特徴とする請求項1に記載の自動車用発電機のブラッシュホルダーアセンブリー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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