説明

自走式草刈機

【課題】本発明は草刈り作業が1人で楽に且つ確実に行えると共に小石や株などの破片の飛散を気にすることなく作業が行える自走式草刈機を提供することを目的とする。
【解決手段】バリカン方式の草刈刃体1の基部1bを支点として左右に振られる揺動手段Aを備え、該揺動手段Aが、2枚の刃板1aを重ね合せて長手方向に摺動自在に支持すると共にその内部に摺動機構を設けた支持ケース2と、エンジン側に連結する刃駆動軸3と、該刃駆動軸3に挿入して一端を支持ケース2に固着させ且つベアリング4を介在させて支持ケース2が回動可能に支持される中空軸5と、チェーン機構部6と、そのチェーン大歯車61を軸支する支軸64が固着されると共に長穴71を有したカム板7と、該カム板7の長穴71に沿って摺動するピン81を有した回転板8とから成され、この回転板8を回転させる回転板駆動手段Bが備えられると共にそれにクラッチ13を設けた構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自走式草刈機に関し、特にはバリカン式の草刈り作業が行える自走式草刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に草刈機は、牧草や野草などを刈取るための作業機であり、牧草専用のモーアと雑草を刈るグラスカッター、芝を刈る芝刈機などがある。又、肩掛式刈払機,背負式刈払機や畦草刈機及びモーアなどがある。このモーアには、乗用モーア,リールモーアやロータリーの芝刈機,果樹園内の雑草刈りに最適なオートモーア,牧草モーア,フライングモーア,ハンマーナイフモーアなどがある。
【0003】
また従来、道路沿いの平地や土手などの草刈り作業、特に、高速道路などの草刈り作業を行う際には肩掛式刈払機が使用され、ハンドルを左右に振って回転刃が左右に振られて広範囲を草刈りしている。この時、肩掛式刈払機を使用すると、回転刃によって、小石や株などの破片がはじき飛ばされ、車に激突する恐れがあるため、1人が肩掛式刈払機で草刈りを行い、他の1人が小石や破片の飛散防止用のネットを道路側に立設させると共に草刈り作業者の横に並び、草刈り作業の進行に合せて一緒に進行し、車側に小石や破片が飛散しないように必ず2人で組になって、高速道路の草刈り作業が行われていた。
【0004】
しかしながら、前記肩掛式刈払機は重量が重く、長時間の作業は不向きであるため、適宜に休憩を取りながら作業が行われていた。また長い雑草を刈ると回転刃にそれが絡み付き易く、草刈り作業の能率を更に悪化させる恐れがあった。しかも高速道路の管理上、草刈り作業は集中して行わなければならないため、多くの作業者を一時的に確保することは大変であると共に重労働であるので人件費が高くなり、作業コストが多く掛っているのが現状である。
【0005】
尚、高速道路などの草刈り作業を行う場合、バリカン式の自走式草刈機で行うと、作業性が極めて悪いため、バリカン式の自走式草刈機は殆ど利用されていなかった。
【0006】
又、平地や土手などの草刈り作業の作業性を良くするバリカン式の自走式草刈機として、特開平10−243716号が提案されている。この構造は、草刈刃体が進行方向に対して直角に配置され、幅広い草刈り作業が行えるものである。この目的は、上下の刃板を長手方向に摺動(往復運動)させる駆動伝達構造の重量が軽量化され、作業を確実に行えるようにするためのものである。尚、特開平10−243716号に於いて、上下の刃板を左右に往復せしめると記載されているが、この刃板は長手方向に移動するものであって、本発明のように2枚の刃板が長手方向に移動しながら更に刃板全体が回転刃の如く回動する運動は行えないものであり、本発明とは構造が異なる。しかも特開平10−243716号のバリカン式の自走式草刈機を運搬する際、刃板が草刈機体の前方に設けられており、刃板が前方で大きな面積を占めているので、車の荷台に自走式草刈機を積込む時やそれを下ろす時には、露出した刃板が邪魔になると共に刃板が周囲のものに当り易く、危険なものになり易くなると共に、刃板が当ると、長い刃板が曲り易く、作動不良が起き易かった。
【0007】
更に、草刈刃体を回転させながら且つ操作杆の中間に回転軸(本発明の支軸に相当する)を垂設し、この回転軸に操作杆の後方に長手方向の長窓(本発明の長穴に相当する)を形成し、この長窓に腕杆の先端部に立設した駆動ピンを嵌合せしめ、この腕杆の先端部に切断工具を設け、この切断工具と回転軸とに伝動装置を介在せしめ、回転軸によって、丸鋸若しくはチェーン・ソーの切断工具が左右に回動させた構造のものが、実公昭59−27705号「自動刈払機」に開示されている。これは、従来の肩掛式刈払機が使用され、人力でハンドルを左右に振って回転刃が左右に振られて広範囲を草刈りする動作を、自動的に行うだけのものである。
【0008】
このため、草刈刃体が丸鋸若しくはチェーン・ソーであり、従来から行われている高速道路などの草刈り作業を行う際に使用される肩掛式刈払機と同様に、回転する丸鋸若しくはチェーン・ソーよって、小石や株などの破片がはじき飛ばされ、車に激突する恐れがあるため、従来と同様に、1人が自動刈払機で草刈りを行い、他の1人が小石や破片の飛散防止用のネットを道路側に立設させると共に草刈り作業者の横に並び、草刈り作業の進行に合せて一緒に進行し、車側に小石や破片が飛散しないように必ず2人で組になって、高速道路などの草刈り作業を行わなければならなかった。更に回転する丸鋸若しくはチェーン・ソーが機体よりも前側に突出して長く設けられているため、小型トラックや普通車の荷台に積込むことが出来ず、運搬作業が限定されていた。又、前記丸鋸若しくはチェーン・ソーが剥き出しであるため、上記自動刈払機を積込む作業やそれを下ろす作業が危険であると共に丸鋸若しくはチェーン・ソーが周囲のものに当り易いものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平10−243716号公報
【特許文献2】実公昭59−27705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は草刈り作業が1人で楽に且つ確実に行えると共に小石や株などの破片の飛散を気にすることなく作業が行え、且つ、狭い幅の草刈りや縁石などに沿った草刈りも可能となる自走式草刈機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記現状に鑑み成されたものであり、つまり、バリカン方式の草刈刃体の基部を支点として左右に振られる揺動手段を備え、該揺動手段が、多数の刃部を並設した2枚の刃板を重ね合せて長手方向に摺動自在に支持すると共にその内部に摺動機構を設けた支持ケースと、エンジン側に連結する刃駆動軸と、該刃駆動軸に挿入して一端を支持ケースに固着させると共にベアリングを介在させて支持ケースが回動可能に支持されるための中空軸と、チェーン機構部と、該チェーン機構部のチェーン大歯車を軸支する支軸が固着されると共に長穴を有したカム板と、該カム板の長穴に沿って摺動するピンを有した回転板とから成され、この回転板が回転されるための回転板駆動手段を備えると共に該回転板駆動手段にクラッチを設けた構造とする。また回転板駆動手段が、エンジン側から水平に突出したプーリー駆動軸と、該プーリー駆動軸の回転力を伝達する際に介在させるプーリー機構部及びギアボックスと、該ギアボックスから下方へ突出すると共に回転板と固着する回転軸と、から少なくとも成されたものとすると良く、又、前記カム板の長穴をS字状に設けると良い。
【発明の効果】
【0012】
請求項1のようにエンジンを搭載した自走式草刈機の草刈刃体(1)がバリカン方式であり、該草刈刃体(1)の基部(1b)を支点として左右に振られる揺動手段(A)を備え、該揺動手段(A)が、多数の刃部を並設した2枚の刃板(1a)を重ね合せて長手方向に摺動自在に支持すると共にその内部に摺動機構を設けた支持ケース(2)と、前記エンジン側に連結する刃駆動軸(3)と、該刃駆動軸(3)に挿入して一端を支持ケース(2)に固着すると共にベアリング(4)を介在させて支持ケース(2)が回動可能に支持されるための中空軸(5)と、チェーン機構部(6)と、該チェーン機構部(6)のチェーン大歯車(61)を軸支する支軸(64)が固着されると共に長穴(71)を有したカム板(7)と、該カム板(7)の長穴(71)に摺動するピン(81)を有した回転板(8)とから成され、この回転板(8)が回転されるための回転板駆動手段(B)を少なくとも備えることにより、草刈り作業が1人で楽に且つ確実に行えると共に小石や幹などの破片の飛散を気にすることなく作業が行える。このため、高速道路などの草刈り作業以外に、市街地の公園や緑地帯の草刈りを行っても、小石や草などの飛散が殆どなくなると共に、例え跳ね飛んでも従来の回転刃に比べて飛ぶ距離が極めて短いため、近くに子供や大人がいても、小石などの飛散を気にすることなく草刈り作業が行えるものとなる。しかも長い雑草を刈っても草刈刃体(1)にそれが絡み付く心配がないので、効率良く草刈り作業が行えるものとなる。
【0013】
又、回転板駆動手段(B)にクラッチ(13)を設けることにより、回転力の伝達を切断して揺動手段(A)が停止状態になり、草刈刃体(1)の左右振れを止めることが出来るため、小石や木片などを発見した際にそれらに草刈刃体(1)が触れずに避けることが可能となり、より安全に草刈り作業が行えるものとなると共に刈り残しが生じた際には、そこで草刈刃体(1)が停止状態で草を刈り続けることが出来るため、刈り残さずに背の高い草などでも確実に刈り取ることが可能となる。更に草刈刃体(1)の回動(揺動)角度が任意に止めることが出来るため、狭い幅の草刈りが行え、且つ、縁石やブロックなどに沿って草刈り作業が行えるものとなる。
【0014】
請求項2のように回転板駆動手段(B)として、エンジン側から水平に突出したプーリー駆動軸(9)と、該プーリー駆動軸(9)の回転力を伝達する際に介在させるプーリー機構部(10)及びギアボックス(11)と、該ギアボックス(11)から下方へ突出すると共に回転板(8)と固着する回転軸(12)と、から少なくとも成す構造とすることにより、回転板(8)以外は既存の部品がそのまま使用できるため、極めて簡単で且つコストを掛けずに回転板駆動手段(B)と成すことが出来るものとなる。
【0015】
請求項3に示すようにカム板(7)の長穴(71)をS字状に設けることにより、滑らかなカム板(7)の揺動が可能となる。このため、振動が小さなものとなると共により確実に草刈り作業が行えるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態の要部を示す説明図である。
【図2】本発明の作用を示す説明図である。
【図3】本発明の概略全体を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は高速道路などの草刈り作業が1人で楽に且つ小石などの飛散を気にすることなく作業が行えるという目的を、2枚の刃板(1a)を長手方向に摺動させるバリカン方式の草刈刃体(1)と成すと共に該草刈刃体(1)が回転刃の如く左右に半周近く振られるための揺動手段(A)を少なくとも備えることにより実現した。
【実施例1】
【0018】
図1は本発明の実施形態の要部を示す図であり、この図に基づいて説明する。(A)は草刈刃体(1)の基部(1b)を支点として図中の矢印のように左右方向に振るための揺動手段である。この揺動手段(A)には、多数の刃部を並設した2枚の刃板(1a)を重ね合せて長手方向に摺動するバリカン方式の草刈刃体(1)と、該草刈刃体(1)の2枚の刃板(1a)を長手方向に摺動自在に支持すると共にその内部に図示しない摺動機構を設けた支持ケース(2)と、エンジン側に連結する垂設した刃駆動軸(3)と、該刃駆動軸(3)に挿入して一端を支持ケース(2)に固着させると共にベアリング(4)が介在されて前記支持ケース(2)を回動可能に支持するための中空軸(5)と、その中空軸(5)を回動させるためのチェーン機構部(6)と、該チェーン機構部(6)のチェーン大歯車(61)を軸支する支軸(64)の下端と固着されると共に長穴(71)を有したカム板(7)と、該カム板(7)の長穴(71)に挿入して摺動するピン(81)を有した回転板(8)と、がある。又、前記刃駆動軸(3)は2枚の刃板(1a)を摺動して往復運動させるためのものであり、自走式草刈機としては畦草刈機を用いると共にその既設の垂設した軸を利用すると良い。前記チェーン機構部(6)には、チェーン大歯車(61)と、該チェーン大歯車(61)と対向し中空軸(5)に取付けたチェーン小歯車(62)と、チェーン大歯車(61)とチェーン小歯車(62)を連結するチェーン(63)と、チェーン大歯車(61)に取付けた支軸(64)とがある。
【0019】
尚、前記摺動機構は、草刈刃体(1)の2枚の刃板(1a)を長手方向に摺動し且つ往復運動するバリカン方式の一般的な機構を用いれば良い。又、前記中空軸(5)の上端は機体側に取付けられている。更に前記草刈刃体(1)は、図3に示すように全長の半分以上が機体の下部に隠れると共に機体の前方へ突出する草刈刃体(1)の長さとしては全長の3分の1程度とするのが好ましい。この時、突出する草刈刃体(1)の長さを短くすることにより、本発明品が小型トラックや普通車の荷台へ容易に積込むことが可能になると共に草刈刃体(1)の露出が少なくなればより安全なものとなるのである。
【0020】
(B)はエンジンを搭載した自走式草刈機のエンジン側から水平に突出したプーリー駆動軸(9)によって、回転板(8)を回転させるための回転板駆動手段であり、該回転板駆動手段(B)には、プーリー駆動軸(9)と、その回転力を伝達する際に介在させるプーリー機構部(10)及びギアボックス(11)と、該ギアボックス(11)から下方へ突出すると共にその下端を回転板(8)に固着した回転軸(12)と、回転板駆動手段(B)に設けたクラッチ(13)と、クラッチ(13)を操作するための操作レバー(14)と、該操作レバー(14)とハンドル側で操作するレバー間を連結するワイヤー(15)と、が少なくともある。又、前記プーリー機構部(10)には、プーリー駆動軸(9)に取付けた駆動プーリー(101)と、該駆動プーリー(101)と対向し且つギアボックス(11)の軸に取付けた従属プーリー(102)と、ベルト(103)とがある。
【0021】
次に本発明の作用を図2に基づいて説明する。先ず回転板(8)のピン(81)の位置がaの位置に来ると、カム板(7)は実線部分のように水平となる。次に回転板(8)が図1に示す矢印のように右回転すると、カム板(7)が徐々に上方へ移動し、ピン(81)の位置がbの位置に来ると、カム板(7)は一番上方へ移動し二点鎖線部分のように傾く。その後、徐々に下方へ移動する。そして回転板(8)のピン(81)の位置がcの位置に来ると、カム板(7)は水平となる。更に回転板(8)が回転すると、カム板(7)は徐々に下方へ移動する。そしてピン(81)の位置がdの位置に来ると、カム板(7)は一番下方へ達し点線部分のように傾く。その後、カム板(7)が徐々に上方へ移動し、ピン(81)の位置がaの位置に来ると、カム板(7)は1往復するのである。従って、カム板(7)の揺動範囲は、ピン(81)の位置がa〜bの位置に移動すると、図中の二点鎖線矢印のように回転し、ピン(81)の位置がb〜dの位置に移動すると、図中の実線矢印のように戻されながら回転し、更にピン(81)の位置がd〜aの位置に移動すると、図中の点線矢印のように回転され、始めの位置に達するのである。このようにカム板(7)は回転板(8)のピン(81)によって左右に揺動されるのである。
【0022】
この時、カム板(7)の回転と共にチェーン大歯車(61)が回動する。このチェーン大歯車(61)が回動することにより、チェーン小歯車(62)がチェーン(63)を介して回動される。すると、草刈刃体(1)は、カム板(7)の揺動範囲(角度)よりも拡大され、左右に揺動するのである。この草刈刃体(1)の揺動角度は、チェーン大歯車(61)とチェーン小歯車(62)の歯数によって拡大率が決まる。この草刈刃体(1)の揺動角度としては120度〜170度とするのが、草刈り効率の点から好ましい。
【0023】
次に本発明の使用方法について説明する。先ずエンジンを始動すると、刃駆動軸(3)が回転し、2枚の刃板(1a)が長手方向に摺動しながら往復運動し、草刈りが可能となる。又、この時、プーリー駆動軸(9)も同時に回転するので、揺動手段(A)と回転板駆動手段(B)も作動されるのである。つまり、プーリー駆動軸(9)の回転力がプーリー機構部(10)を経ると共にギアボックス(11)とクラッチ(13)を介して、回転軸(12)が回転されるのである。この回転軸(12)によって回転板(8)が回転されると共にカム板(7)が図2のように左右に揺動するため、草刈刃体(1)はバリカン方式を採用したことにより、雑草が確実に刈られると共にその草刈刃体(1)が120度〜170度で左右に揺動され、草刈り作業が効率良く行えるものとなる。また長い雑草であっても確実に刈り込まれ、刈り込まれた雑草は長尺な草刈刃体(1)上に乗せられながら両側に自然と寄せられるため、刈り込まれた雑草を回収する際に効率良く行えるものとなる。更にクラッチ(13)を設けることにより、草刈り作業中に於いて、石や幹などを発見した際にはクラッチ(13)を操作することで、揺動手段(A)の回転力の伝達が切断されて停止状態となるため、それらに草刈刃体(1)が触れずに避けることが可能となり、より安全に草刈り作業が行えると共に刈り残しが生じた際には、そこで草刈刃体(1)が左右方向で停止された状態で草を刈り続けることが出来るため、刈り残さずに背の高い草などでも確実に刈り取ることが可能となる。更に石垣や縁石などがあっても、クラッチ(13)を操作することで草刈刃体(1)の揺動方向の角度調節が可能となるため、石垣や縁石などに当ることなくそれに沿って草刈り作業が可能なものとなると共に狭い場所であっても安全に草刈り作業が行えるものとなる。
【符号の説明】
【0024】
A 揺動手段
B 回転板駆動手段
1 草刈刃体
1a 刃板
1b 基部
2 支持ケース
3 刃駆動軸
4 ベアリング
5 中空軸
6 チェーン機構部
61 チェーン大歯車
64 支軸
7 カム板
71 長穴
8 回転板
81 ピン
9 プーリー駆動軸
10 プーリー機構部
11 ギアボックス
12 回転軸
13 クラッチ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンを搭載した自走式草刈機に於いて、草刈刃体(1)がバリカン方式であり、該草刈刃体(1)の基部(1b)を支点として左右に振られる揺動手段(A)を備え、該揺動手段(A)が、多数の刃部を並設した2枚の刃板(1a)を重ね合せて長手方向に摺動自在に支持すると共にその内部に摺動機構を設けた支持ケース(2)と、前記エンジン側に連結する刃駆動軸(3)と、該刃駆動軸(3)に挿入して一端を前記支持ケース(2)に固着させると共にベアリング(4)を介在させて前記支持ケース(2)が回動可能に支持されるための中空軸(5)と、チェーン機構部(6)と、該チェーン機構部(6)のチェーン大歯車(61)を軸支する支軸(64)が固着されると共に長穴(71)を有したカム板(7)と、該カム板(7)の長穴(71)に摺動するピン(81)を有した回転板(8)とから成され、この回転板(8)が回転されるための回転板駆動手段(B)を備えると共に該回転板駆動手段(B)にクラッチ(13)を設けたことを特徴とする自走式草刈機。
【請求項2】
前記回転板駆動手段(B)が、前記エンジン側から水平に突出したプーリー駆動軸(9)と、該プーリー駆動軸(9)の回転力を伝達する際に介在させるプーリー機構部(10)及びギアボックス(11)と、該ギアボックス(11)から下方へ突出すると共に前記回転板(8)と固着する回転軸(12)と、から少なくとも成された請求項1記載の自走式草刈機。
【請求項3】
前記カム板(7)の長穴(71)がS字状に設けられた請求項1記載の自走式草刈機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−217698(P2011−217698A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−92889(P2010−92889)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(310009672)中日本ハイウェイ・メンテナンス東名株式会社 (1)
【出願人】(310009661)
【Fターム(参考)】