説明

自転車道グレ−チング蓋

【課題】車道の一部に設けた自転車レーンに設置した排水桝に取付けたグレ−チング蓋上を一般車両が走行しても、該グレ−チング蓋が脱出しないようにロック装置を設け、自転車が安心して走行できるようにする。
【解決手段】排水桝や排水溝に取付けた受枠1にかぶせるグレ−チング蓋3の裏面両端中央に取付けた取付基枠12に装着したロック装置20は、前記取付基枠12に固着した筒体21と、該筒体内に収容するロック軸23と、前記筒体21に収容したロック軸23を進退動可能に付勢するバネ29と、前記筒体21の両端を閉口する一対の係止リング31と、前記グレ−チング蓋3の両端に位置したロック装置20のロック軸23の後端を互いにワイヤーロープ36で連結してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車道の一部に設置した自転車レーンに設けてある排水桝や排水溝にかぶせるロック装置を具えた自転車道グレーチング蓋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、道路の路肩に設けた雨水排水用の排水桝や排水溝に、金属製のグレ−チング蓋が取付けられているが、自転車道グレ−チング蓋(以下、コンクリート蓋という)や鋳物製の蓋に比べて軽量で丈夫なこと及び透水性がよいこと等から路面上に雨水がたまりにくい利点を有するため広く使用されている。
【0003】
サイクリングロードが各地に作られているが、道路に自転車レーン用のスペースがない場合には、車道の一部に自転車レーンを設けて自転車と一般車両が走行している。車道部の路肩に設けた排水桝などに装着したグレーチング蓋は、該グレーチングの間隔が広いと自転車のタイヤが嵌ってしまう。また、グレ−チング蓋は軽量であることから、一般車両が走行した場合にタイヤ回転力や衝撃などで受枠内にかぶせたグレーチング蓋が脱出する場合がある。その状態のグレーチング蓋上を自転車が走行すると、グレ−チング蓋が傾いて足を取られたり、排水溝内に脱落して転倒するおそれがある。さらに、グレ−チング蓋の盗難や悪戯などが多発する傾向にありこれらを防止する有効な防衛手段がなかった。
【0004】
そのため、車両用道路の一部に設けた自転車レーンの路肩に設置してある排水桝や排水溝に取付けるグレ−チング蓋は、排水桝や排水溝から外れないようにロック装置が施されたものが知られている。
【0005】
ロック装置を具えた自転車道グレ−チング蓋は、排水桝や排水溝に設置した受枠内に取外し可能に嵌合させるもので、該蓋は、その下面に該受枠とロック・アンロックするロック機構を有している。そして、グレ−チング蓋の表面側からロック機構のロック操作またはアンロック操作を行うため、該グレ−チング蓋の表面にロック機構操作用の開口部を設けたものがある。この開口部は作業員が指先を挿入して操作するためやや広い空間を有しているため、自転車のタイヤが該開口部に嵌って転倒するおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−28995号公報
【特許文献2】特開2007−170073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
自転車レーンに設けた排水桝や排水溝にグレ−チング蓋を装着して、該グレ−チング蓋の表面に作業員の指先を挿入する開口部を不要にし、また、自転車や車椅子等の車輪が嵌らないようにし、その上、自転車レーンを形成するため車道部の路肩を改修する必要がなく、ロック装置を具えたグレ−チング蓋と交換するだけで、車道の一部に安心して走行できる自動車レーンを短い工事期間で設けることができるようにするものである。
【0008】
本発明は、車道の一部に設けた自転車レーンの路肩に設置した排水桝にかぶせるグレ−チング蓋上を一般車両が走行しても、該グレ−チング蓋が受枠内の位置がずれたり、外れたりすることなく、安心して走行できるように該グレーチング蓋を受枠に簡単にロックまたはアンロックできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明は、受枠1の両端中央にそれぞれ設けたロック孔2と前記受枠に着脱可能に取付けるグレ−チング蓋3,3aの裏面両端中央に取付けて前記ロック孔とロック・アンロックするロック装置20であって、前記受枠のロック孔2と掛止・離脱するロック軸23を具えた筒体21と、前記筒体に収容して進退動可能に挿通させた前記ロック軸をそれぞれ外方に弾発させる前記バネ29と、前記ロック軸の中間に設けた軸部24とバネ29とを前記筒体21内に収容して該ロック軸の左右両側を軸承する軸孔32を有して該筒体の両端に取付けた一対の係止リング31と、前記グレ−チング蓋の裏面両端中央にそれぞれ取付けた筒体21を挿通するロック軸23の各後端に連結ナット38を介してそれぞれ両端を連結したワイヤーロープ36とからなり、受枠1に取付けた該グレ−チング蓋を吊上治具45のフック部47を掛止して引き上げ前記ワイヤーロープの両端に連結したロック軸23をバネ29の弾発力に抗して後退させ、該ロック軸の先端に設けたロック頭部26を前記受枠のロック孔2から離脱させて該グレ−チング蓋を受枠1から離脱させることを特徴とする。また、前記グレ−チング蓋3,3aは、方形に形成した基枠4の内部にそれぞれ並行に配して取付けた複数の仕切板5,5の間の間隙部6に、ジグザグ状、格子状など任意形状をした間仕切材9を用いて小開口部10を設けてなることを特徴とする。さらに、前記ロック装置の取付基枠12は、前記グレ−チング蓋に並行に設けた各仕切板5,5aの間に位置させた取付枠部15の上部に前記筒体21を固定して、前記グレ−チング蓋の裏面両端中央に取付けた取付板7にそれぞれ固着してなることを特徴とする。さらにまた、前記ロック装置の筒体21は、一端を係止リング31aで閉口した筒体に、ロック頭部26と係止鍔25と軸部24とねじ軸27とを一体に形成したロック軸23を挿通して該係止鍔に一端を掛止させたバネ29で外方に付勢させると共に、他端を同じく係止リング31bで閉口し、前記ロック軸23の先端に設けたロック頭部26を前記係止リング31aの軸孔32から突出させ、後端を前記係止リング31bの軸孔32から突出させた軸部24のねじ軸27に螺合させた連結ナット38及び弛止ナット41で前記ワイヤーロープ36を長さ調整可能に連結してなることを特徴とする。さらにまた、前記ロック軸23のねじ軸27に螺合させた連結ナット38は、一端を袋状に閉口した端部に孔部40を設け、該孔部に前記ワイヤーロープ36の端部を挿通して掛止し、前記ねじ軸27に該連結ナットの雌ねじ部39を螺合して前記ワイヤーロープを緊張させるよう調整可能に連結してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、グレ−チング蓋の裏面左右両端中央に取付けたロック装置のロック軸をバネで外方に付勢したロック頭部を、受枠の左右両端に設けたロック孔にそれぞれ掛止し、受枠にグレ−チング蓋をロックして取付けることができるため、一般車両の走行によりグレ−チング蓋が受枠内の位置をずらしたり、外れないようにし、さらに、豪雨などによる排水などの急激な逆流によって該グレ−チング蓋が浮上して排水桝から外れるのを防止することができる。
【0011】
グレ−チング蓋の裏面左右両端中央に取付けたロック装置のロック軸の後部を互いに連結したワイヤーロープを吊上治具のフック部で引っ掛けて吊上げることにより、ロック軸がバネの弾発力に抗して内方に引張って後退させ、前記受枠のロック孔からロック頭部を離脱してワンタッチでアンロックにしてグレ−チング蓋を取外せるので便利である。
【0012】
また、グレ−チング蓋を構成する各仕切板の間に設けた各間隙部に間仕切材を用いて略網目状をした複数の小開口部に形成したため、自転車のタイヤが嵌まって転倒するのを防止することができる。さらに、該グレ−チング蓋内に大きなごみが侵入するのを防止し該グレ−チング蓋の目詰まりを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ロック装置を取付けたグレ−チング蓋の裏面図である。
【図2】裏面にロック装置を取付けた他のグレ−チング蓋の平面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】グレ−チング蓋の裏面に設けたロック装置固定用の取付板の平面図である。
【図5】図3のB―B線要部拡大断面図である。
【図6】図5のC―C線拡大断面図である。
【図7】グレ−チング蓋の裏面に取付けた一方のロック装置の底面図である。
【図8】取付基枠の斜視図である。
【図9】ロック軸の側面図である。
【図10】筒体の両端にそれぞれ取付ける係止リングの要部拡大断面図である。
【図11】吊上治具の正面図である。
【図12】ロック装置のワイヤーロープに吊上治具のフック部を引っ掛けた状態を示す断面図である。
【図13】ロック装置のワイヤーロープに吊上治具のフック部を引っ掛けて吊上げ、受枠とグレ−チング蓋とのロックを解除した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を図面により説明すると、図1はロック装置を取付けたグレ−チング蓋の裏面図、図2は裏面にロック装置を取付けた他のグレーチング蓋の平面図、図3は図1のA−A線断面図、図4はグレ−チング蓋の裏面に設けたロック装置固定用の取付板を示す平面図、図5は図3のB―B線要部拡大断面図、図6は図5のC―C線拡大断面図、図7はグレ−チング蓋の裏面に取付けた一方のロック装置の底面図である。
【0015】
グレ−チング蓋3は、方形をした受枠1内に着脱可能に嵌合させるもので、同じく方形をした基枠4内に、並行に配置させて取付けた複数の仕切板5,5の間の間隙部6内に、例えば、ジグザク状に折曲げた間仕切材9を用いて該間隙部6内に細かい目、即ち任意形状をした多数の小開口部10を形成して自転車のタイヤが嵌らないようにしてある。このグレ−チング蓋3の上面をなす各仕切板5,5の上端およびジグザク状の間仕切材9の上端に、それぞれ細かな凹凸模様や粗面(図示せず)を形成し、該グレ−チング蓋上を走行する自転車タイヤがスリップし難いようにしてある。
【0016】
図2に示したグレーチング蓋3aは、並行に配置された仕切板5a,5aの間に設けた間隙部6a内を、仕切板5a,5aと交差する方向に間仕切材9a,9aを取付けて小さな格子模様に区画して複数の小開口部10a,10aを形成して自転車のタイヤが嵌り込まないようにしてある。さらに、前記と同様にグレ−チング蓋3aの上面をなす各仕切板5a,5a及び格子模様の小開口部10aを形成した間仕切板9aの上端に、細かな凹凸模様や粗面(図示せず)を形成して該グレ−チング蓋上を走行する自転車タイヤがスリップし難いようにしてある。
【0017】
前記受枠1に嵌めるグレーチング蓋3,3aの表面には、該グレーチング蓋の裏面に取付けたロック装置20のロック操作およびアンロック操作を、該グレ−チング蓋の表面側から手先を入れて行うための開口部をグレ−チング蓋の表面に設ける必要がないため、該グレ−チング蓋上を自転車が走行してもタイヤが嵌まる隙間がないので安全に走行することができる。
【0018】
方形をした基枠4、4a内を並行に配置した複数の仕切板5,5aの間の間隙部6,6aが広いと、自転車のタイヤや車椅子の車輪などが間隙部6,6に嵌り込むため、互いの仕切板の間の各間隙部6内をジグザグ状の間仕切材9や、該仕切板に交差させて取付ける間仕切材9aによって小開口部10,10aを設け、該間隙部内を狭い空間に区画して自転車の車輪が嵌り込まないようにしてある。また、グレ−チング蓋3,3aを構成する各仕切板5,5aの両端部分の下面には、受枠1の内側底部に設けた掛止棚(図示せず)との間のガタ付や騒音を防止するためのゴムパッキン(図示せず)を取付けてもよい。
【0019】
グレーチング蓋の裏面両側中間部分に取付けるロック装置20は、グレーチング蓋3,3aの裏面両端中央に設けた取付板7に、ロック装置を取付けた取付基枠12をボルト17・ナット18を用いて取付けてある。該ロック装置20は、非磁性材で耐腐食性を有する金属材、例えば、ステンレス製の筒体21と、該筒体を挿通して進退動可能に設けたロック軸23と、該ロック軸23を外方に付勢させるバネ29と、該筒体の両端に取付ける一対の係止リング31と、前記グレ−チング蓋3の左右両端中央部分に位置して取付けた各ロック軸23の後端にワイヤーロープ36の両端を連結して構成してある。
【0020】
図3において、前記受枠1の両端中央部分に設けたロック孔2と同一軸心上に前記グレ−チング蓋の基枠4にロック孔11を設け、該ロック孔の両側部分に位置する仕切板5、5の間であって底面端と同一面に、前記ロック装置20を取付ける取付板7をそれぞれ取付けてあり、該取付板7には前記取付基枠12を固定するための通孔8を設けてある。
【0021】
前記取付基枠12は、図8に示すごとく、方形をした取付板13の中間部の左右両側をそれぞれ立ち上げて取付枠部15を形成し、該取付枠部の上端中央に前記筒体21を取付ける嵌合凹部16を設けてある。さらに、前記取付板13の左右対称位置に前記取付板7の通孔8と合致する通孔14をそれぞれ設け、該取付板の通孔14と前記取付板7の通孔8とにボルト17を挿通し、ナット18を螺合させて固定してある。
【0022】
ロック装置20を構成する筒体21は、図6に示すごとく、筒状に形成して一端(外側)に係止リング31aを装着し、該筒体の内部にはロック軸23をなす軸部24とバネ29とを収容してある。また、他端(内側)に係止リング31bを装着し、それぞれの中心に設けた軸孔32に、前記ロック軸23を進退動可能に挿通してある。
【0023】
前記ロック軸23は、図6、9に示すごとく、軸部24の略中央から先端寄りの部分にやや大径の係止鍔25を形成し、該係止鍔より先端部分をロック頭部26とし、また、軸部24の後端にねじ軸27を一体に設けてある。
【0024】
前記筒体21内に収容させたバネ29は、図6に示すごとく、ロック軸23の軸部24の外周に巻回して装着し、一端はロック軸23の係止鍔25に係止させると共に、他端は筒体21の一端に取付けた係止リング31bの内端に掛止させてロック軸23を図6に矢印X方向に弾発させてある。
【0025】
前記バネ29で矢印X方向に付勢されているロック軸23の中間に設けた軸部24は、筒体21の一端に取付けた係止リング31aの内側にロック軸の係止鍔25が係止され、ロック頭部26を係止リング31aの軸孔32から外方に突出させて筒体21内に収容してあり、該軸部の外周には前記バネ29を巻回して装着してある。
【0026】
ワイヤーロープ36は、図3、6に示すごとく、前記グレ−チング蓋の裏面左右両端に位置して取付けたロック装置20のロック軸23の後端部に設けたねじ軸27に、それぞれ連結ナット38を螺合させて連結してある。
【0027】
前記連結ナット38は、一端を袋状に形成して閉口させた端部に設けた孔部40にワイヤーロープ36を挿通し、該ワイヤーロープの端部に止環などを固着して連結ナット38内に掛止し、内壁面に設けた雌ねじ部39と前記ロック軸23のねじ軸27とを螺合させてワイヤーロープ36を連結してある。この連結ナット38は、前記ねじ軸27上を回動させて進退動させることによりワイヤーロープ36を緊張可能に連結してあり、また、長さ調整した連結ナット38の位置を固定する弛み止ナット41をねじ軸27に螺合させてある。
【0028】
吊上治具45は、図11に示す如く、軸部46の下端を鉤型に折り曲げてフック部47を形成し、上端には軸部46を操作する把手部48を設けてなり、前記グレ−チング蓋3の表面側から仕切板5、5の隙間を通してフック部47を挿入し、ワイヤーロープ36の略中央部分に引っ掛けて持ち上げることによりロック装置20を操作する。
【0029】
次に、本実施形態の作用について説明すると、グレ−チング蓋3,3aに取付けたロック装置20は、取付基枠12の嵌合凹部16に筒体21を固着してグレ−チング蓋の裏面側の左右両端に設けた取付板7にそれぞれ取付け、各ロック装置のロック軸23の後端、即ち、内側端に連結ナット38でワイヤーロープ36を連結してある。
【0030】
このロック装置を構成するロック軸23の前進位置は、バネ29の弾発力で筒体21の一端に取付けた係止リング31aの軸孔32からロック頭部26を突出させてあり、該係止リングの内面に係止鍔25が当接した状態で収容されている。この筒体21から突出したロック頭部26の先端(外方端)は、受枠1のロック孔2に挿入した位置がロック状態の位置である。
【0031】
ロック軸23の後退位置は、ワイヤーロープ36が吊上治具45で吊上げられて引っ張られると、筒体21に取付けた係止リング31bの内側と、ロック軸23の係止鍔25との間に弾発されたバネ29は、ロック軸23の後退により圧縮限界まで収縮されて停止する。このバネ29の圧縮限界位置(ロック軸が後退した位置)は、ロック頭部26が受枠1のロック孔2から離脱して基枠4内の掛止孔10内まで後退したアンロックの位置である。
【0032】
前記グレ−チング蓋を受枠1に取付ける場合は、吊上治具45のフック部47を該グレ−チング蓋の表面側から仕切板5,5aの間の間隙部6、6aに挿入して、ロック装置20のワイヤーロープ36の略中央部分に引っ掛けて上方に吊り上げる。
【0033】
吊上治具45のフック部46でワイヤーロープ36を掛止して吊り上げると、図13に示すごとく、ワイヤーロープ36はグレ−チング蓋の重さで引張られ、筒体21内のロック軸23がバネ29の弾発力に抗して筒体21内をバネの圧縮限界位置まで後退して停止する。すると、ロック軸23のロック頭部26は、グレ−チング蓋の基枠4から突起部分を後退させて基枠4のロック孔2から離脱する。
【0034】
釣り上げたグレ−チング蓋を受枠1の上方に移動し、受枠1の両端に設けたロック孔2とグレ−チング蓋の両端に設けたロック孔11とが合致する位置に合わせて該グレ−チング蓋を降ろして受枠1に嵌合させると、ロック軸23のロック頭部26はバネ29の弾発力によって受枠1のロック孔2内に進入して、受枠1にグレ−チング蓋を掛止させて固定してある。
【0035】
したがって、グレ−チング蓋を吊り上げたり、または、降ろすだけのワンタッチ操作でロック・アンロックすることができるので操作が簡単で便利である。受枠1に装着されたグレ−チング蓋は、ロック装置20のロック軸23の先端に設けたロック頭軸26がバネ29の弾発力によりロック孔2に掛止するため、一般車両などの振動や衝撃などによりグレ−チング蓋が受枠1から離脱することはなく安全である。また、ロック装置20は、構造が簡単で既存のグレ−チング蓋に簡単に取付けることができるため、コストが安くて大変経済的である。
【0036】
前記グレ−チング蓋を受枠1から取り外す場合は、該グレ−チング蓋を吊り上げるのと同様に、吊上治具45によってワイヤーロープ36を吊り上げるとワイヤーロープ36が引張られてロック軸23を後退させ、受枠1のロック孔2から離脱してアンロック状態となり、そのままグレ−チング蓋を吊り上げることよりワンタッチで受枠から取り外すことができるものである。
【符号の説明】
【0037】
1 受枠
2 ロック孔
3 グレ−チング蓋
4 基枠
5 仕切板
6 間隙部
7 取付板
9 間仕切材
10 小開口部
12 取付基枠
15 取付枠部
16 嵌合凹部
20 ロック装置
21 筒体
23 ロック軸
24 軸部
25 係止鍔
26 ロック頭部
27 ねじ軸
29 バネ
31 係止リング
32 軸孔
36 ワイヤーロープ
38 連結ナット
39 雌ねじ部
40 孔部
41 弛止ナット
45 吊上治具
47 フック部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受枠(1)の両端中央にそれぞれ設けたロック孔(2)と前記受枠に着脱可能に取付けるグレ−チング蓋(3,3a)の裏面両端中央に取付けて前記ロック孔とロック・アンロックするロック装置(20)であって、
前記受枠のロック孔(2)と掛止・離脱するロック軸(23)を具えた筒体(21)と、
前記筒体に収容して進退動可能に挿通させた前記ロック軸をそれぞれ外方に弾発させる前記バネ(29)と、
前記ロック軸の中間に設けた軸部(24)とバネ(29)とを前記筒体(21)内に収容して該ロック軸の左右両側を軸承する軸孔(32)を有して該筒体の両端に取付けた一対の係止リング(31)と、
前記グレ−チング蓋の裏面両端中央にそれぞれ取付けた筒体(21)を挿通するロック軸(23)の各後端に連結ナット(38)を介してそれぞれ両端を連結するワイヤーロープ(36)とからなり、
受枠(1)に取付けたグレ−チング蓋を吊上治具(45)のフック部(47)を掛止して引き上げ前記ワイヤーロープの両端に連結したロック軸(23)をバネ(29)の弾発力に抗して後退させ、該ロック軸の先端に設けたロック頭部(26)を前記受枠のロック孔(2)から離脱させて該グレ−チング蓋を受枠(1)から離脱させることを特徴とするロック装置を具えた自転車道グレ−チング蓋。
【請求項2】
前記グレ−チング蓋(3,3a)は、方形に形成した基枠(4,4a)の内部にそれぞれ並行に配した取付けた複数の仕切板(5,5a)の間の間隙部(6,6a)に、ジグザグ状、格子状など任意形状をした間仕切材(9,9a)を用いて複数の小開口部(10,10a)を設けてなることを特徴とする請求項1記載のロック装置を具えた自転車道グレ−チング蓋。
【請求項3】
前記ロック装置の取付基枠(12)は、前記グレ−チング蓋(3,3a)に並行に設けた各格子板(5)の間に位置させた取付枠部(15)の上部に前記筒体(21)を固定し、前記グレ−チング蓋の裏面両端中央に取付けた取付板(7)にそれぞれ固着してなることを特徴とする請求項1または2記載のロック装置を具えた自転車道グレ−チング蓋。
【請求項4】
前記ロック装置の筒体(21)は、一端に係止リング(31a)を取付けた筒体に、ロック頭部(26)と係止鍔(25)と軸部(24)とねじ軸(27)とを一体に形成したロック軸(23)を挿通して、該係止鍔に一端を掛止させたバネ(29)で外方に付勢させると共に、他端に同じく係止リング(31b)を取付け、前記ロック軸(23)の先端に設けたロック頭部(26)を前記係止リング(31a)の軸孔(32)から突出させ、後端を前記係止リング(31b)の軸孔(32)から突出させた軸部(24)のねじ軸(27)に螺合させた連結ナット(38)及び弛止ナット(41)で前記ワイヤーロープ(36)を長さ調整可能に連結してなることを特徴とする請求項1又は3記載のロック装置を具えた自転車道グレ−チング蓋。
【請求項5】
前記ロック軸(23)のねじ軸(27)に螺合させる連結ナット(38)は、一端を袋状に形成した端部に孔部(40)を設け、該孔部に前記ワイヤーロープ(36)の端部を挿通して掛止し、前記ねじ軸(27)に該連結ナットの雌ねじ部(39)を螺合して前記ワイヤーロープを緊張させるよう調整可能に連結してなることを特徴とする請求項4記載のロック装置を具えた自転車道グレ−チング蓋。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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