説明

航空宇宙産業において用いられる繊維複合部品を製造するための成形コア用の接続デバイス

本発明は、航空宇宙産業において用いられる繊維複合部品(21)を製造するための成形コア(10)用の接続デバイス(1)に関し、前記成形コア(10)に媒体を適用するために前記成形コア(10)の結合部(26、26’)を受止める基部(2)と、前記成形コア(10)の前記結合部(26、26’)を前記基部(2)に固定すると共に封止するクランプ部(3)と、前記基部(2)と前記成形コア(10)の前記結合部(26、26’)とに対して前記クランプ部(3)を固定するロック機構(5)とを備える接続デバイス(1)を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空宇宙産業において用いられる繊維複合部品を製造するための成形コア用の接続デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は所望する任意の繊維複合部品に適用することができる。しかしながら、下記においては、航空機の外郭構造(skin shell)等、二次元のストリンガで強化された(two-dimensional stringer-stiffend)炭素繊維強化プラスチック(CRP)部品に関して、本発明及びその課題をより詳細に説明する。
【0003】
航空機の構造で発生する負荷に、追加重量を最低限として耐えるために、CRPストリンガでCRP外郭構造を強化する最新技術がある。この技術については、2つの種類のストリンガ、即ち、TストリンガとΩストリンガとの間で、本質的に区別されている。
【0004】
Tストリンガの横断面は、基材とステム(stem)とから構成される。基材は、外郭構造に接続される面を形成する。Tストリンガで強化された外郭構造の用途は、航空機の構造において広範囲に及ぶ。
【0005】
Ωストリンガは、縁のある帽子(hat)のような外形を有し、その端部が外郭構造に接続される。Ωストリンガは、硬化した状態で同様に硬化した外郭構造に接着によって取付けられてもよいし、ウエットインウエット(wet-in-wet)で外郭構造と同時に硬化されてもよい。作業の技術的側面においてより好都合であるため、後者が望まれる。しかしながら、Ωストリンガで強化された外郭構造をウエットインウエットで製造する場合、その製造過程において、寸法的に不安定な半製品状態で所望のΩ状の繊維製品を固定すると共に支持するために、支持コアまたは成形コアが必要とされる。Ωストリンガを有する外郭構造は、半製品状態の繊維製品にエポキシ樹脂などの母材を導入するための導入過程において、Tストリンガよりも優れた浸透を可能にするという利点を有する。導入過程は、例えばプリプレグ(prepreg)過程のような、繊維複合部品を製造するための他の公知の方法に比べて安価な場合がある。なぜならば、導入過程には、低コストの半製品状態の繊維製品を使用できるからである。
【0006】
しかしながら、Ωストリンガの製造に関し以下のような問題がある。即ち、Ωストリンガの形成後にΩストリンガを取付け及び/または取外す際に、一方でΩストリンガを取付ける際にそれらの形状の保持を可能または容易にし、他方でΩストリンガを取外すことを可能または容易にする媒体を所定の支持コアまたは成形コアに作用させなければならない。このため、上記の成形コア等は、媒体供給源に適宜接続される。
【0007】
英国特許出願公開第2292332号公報には、成形方法と、型に配置されたエラストマー成形バッグを備える装置とが記載されている。前記エラストマー成形バッグは、その注入口が通気管路の接続部や栓蓋(closer cap)に接続されると共に、バルブにも接続されている。前記型は真空路も有している。
【0008】
米国特許4389367号公報には、成形部品の製造に用いられる成形コアを製造するための流体成形システムが記載されている。成形コアによって部品が製造される際には、成形コアはプラグと管路とによって真空源と接続される。
【発明の概要】
【0009】
以上の背景技術に対し、本発明は、特に航空宇宙産業において用いられる繊維複合部品を製造するための成形コア用の接続デバイスを提供することを目的としてなされたものである。
【0010】
本発明において、前記目的は、特許請求の範囲の請求項1の特徴を有する接続デバイスによって達成される。
【0011】
即ち、航空宇宙産業において用いられる繊維複合部品を製造するための成形コア用の接続デバイスであって、成形コアに媒体を適用するために成形コアの結合部を受止める基部と、成形コアの結合部を基部に固定すると共に封止するクランプ部と、基部及び成形コアの結合部に対してクランプ部を固定するロック機構とを備える接続デバイスが提供される。
【0012】
このため、繊維複合部品の製造において、本発明は以下の利点を有する。即ち、本発明に係る接続デバイスによって、容易且つ迅速に媒体供給源に成形コアを接続することができるという利点である。本発明のさらなる利点として、結合部によって媒体供給源と成形コアとの間の標準化されたインターフェイスを形成できるため、部品の均一性を得ること及び部品の種類を削減することが可能である。
【0013】
本発明の有利な改善点及び改良点は、従属請求項において見出すことができる。
【0014】
好ましい実施形態においては、成形コアの結合部は、成形コアの一部または成形コアに対する遷移要素とされる。これにより、様々な種類の成形コアを接続できるため、接続デバイスの用途範囲が広がるという利点がある。基部は、結合部を受止めるための受止部を備えることが好ましく、該受止部は、結合部の内側断面形状に合致するような外側断面形状を有する構成とされる。
【0015】
さらに好ましい実施形態においては、クランプ部は、基部上を移動可能に案内される。これにより、結合部の接続及び固定のための動作を簡易に実現できる。即ち、クランプ部は、ロック機構によって、第1の位置及び第2の位置に移動可能であり、第1の位置は、基部の受止部において受止められた結合部を解放するための位置であり、第2の位置は、基部及び結合部に対してクランプ部を固定するための位置である。これにより、接続デバイスを容易且つ迅速に取扱うことができる。
【0016】
さらに好ましい実施形態においては、基部及び結合部に対して結合部を封止するために基部とクランプ部との間に少なくとも1つの封止部材が配置される。この封止部材により、固定操作において、簡易且つ迅速な封止が可能になる。
【0017】
さらに好ましい実施形態においては、基部は、成形コアに媒体を適用するための少なくとも1つの挿通孔を有する。その結果、接続デバイスによって、媒体供給源への接続が簡易となる。
【0018】
さらに好ましい実施形態においては、基部は、電源から成形コアの電気的なユニットに電気エネルギーを伝送するための少なくとも1つの接続構造を有する。これにより、接続デバイスの用途範囲は、例えば電気加熱部が内蔵された成形コアにまで広がる。
【0019】
ロック機構は、クリップとレバーとを具備するクランプデバイスを有することが特に好ましい。これは、固定及び封止の操作が容易になるためである。
【0020】
さらなる実施形態として、成形コア及び/またはその内部空間を機能させるための少なくとも1つのツールを案内すると共に固定するために、基部の挿通孔が形成される。該ツールは、接続デバイスの用途範囲が成形コアを取外すために機械的な操作を必要とする成形コアにまで広がることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、成形コアを備えた繊維複合部品を概略的に示す斜視図である。
【図2】図2は、媒体を適用した際の本発明に係る接続デバイスの第1実施形態を概略的に示す断面図である。
【図3】図3は、クランプ部が第1の位置にある場合における、本発明に係る接続デバイスの第1実施形態を概略的に示す断面図である。
【図4】図4は、クランプ部が第1の位置にある場合における、図3に示す第1実施形態を概略的に示す側面図である。
【図5】図5は、クランプ部が第2の位置にある場合における、図3に示す第1実施形態を概略的に示す断面図である。
【図6】図6は、クランプ部が第2の位置にある場合における、図5に示す第1実施形態を概略的に示す側面図である。
【図7】図7は、クランプ部が第2の位置にある場合における、本発明に係る接続デバイスの第2実施形態を概略的に示す断面図である。
【図8】図8は、クランプ部が第2の位置にある場合における、本発明に係る接続デバイスの第3実施形態を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。全ての添付図面において、同一又は機能的に同一の要素には、注記がない限り同じ参照符号を付す。
【0023】
図1は、成形コア10を備える繊維複合部品21を概略的に示す斜視図である。
【0024】
この例においては、2つの成形コア10が備えられているが、成形コア10の数は2つに限定されない。成形コア10の製造については詳述しないが、2つの成形コア10は、それらの底面側が基板20に置かれ、略台形の横断面を有するように配置されている。
【0025】
繊維複合部品21を形成するために、半製品状態の繊維製品が成形コア10に載置される。半製品状態の繊維製品は、それらの中間部が成形コア10の外面上に置かれ、それらの端部が飛行機の表面等の基板20上に置かれる。その結果、この例においては、繊維複合部品21の2つの成形部分が形成される。
【0026】
繊維複合材料は、様々な製造方法により製造できる。ここでは、公知の真空導入方法を選択することが好ましい。しかしながら、プリプラグ方法も同様に使用することができる。
【0027】
このため、本実施形態においては、真空導入方法により、母材として公知の合成樹脂等を半製品状態の繊維製品に導入している。
【0028】
さらなる工程において、詳述しない硬化サイクルに従って、成形コア10及び半製品状態の繊維製品が載置された基板20が、オートクレーブ(autoclave)内で熱及び圧力によって硬化される。これにより、繊維複合部品21が完成する。
【0029】
各成形コア10は、下記で詳述する閉部(closure)12をそれらの後端部に備える。左側の成形コア10の前端部において、内部空間11に通じる台形の開口が示されている。右側の成形コア10の前端部は、横断面円形の結合部26を備える。繊維複合部品21の製造の際、製造時における成形コア10の寸法安定性を得るために、この種の成形コア10には、媒体によってある所定の内圧が与えられる。繊維複合部品21の製造後、即ち、繊維複合部品21が硬化した後に、繊維複合部品21から取外す際、成形コア10には、真空などの種々の内圧が与えられる。これにより、成形コア10の横断面は、成形コア10の構造設計(詳述しない)に依存した量だけ収縮する。尚、横断面が縮小した成形コア10は、製造された繊維複合部品21から容易に取外すことができる。
【0030】
成形コア10に媒体を適用するための結合部26は、図1の右側の成形コア10のように、成形コア10上に別々に成形されたものでもよいし、図1の左側に示すように、成形コア10の一部であってもよい。
【0031】
この目的のために、結合部26は、図2に示すように、接続デバイス1と結合する。尚、図2は、第1実施形態を概略的に示す断面図である。図2には繊維複合部品21が示されていない。
【0032】
この例において、成形コア10は、図1に示すような繊維複合部品21を形成するための半製品状態の繊維製品によって占められる有用長さL2の有用部を有する。この有用部の両側には、製造されるべき繊維複合部品21の外側に位置する遷移長さL1の遷移要素が続いている。右側において、成形コア10の端部が閉部12により封止(詳述しない)された状態で閉じられている。
【0033】
成形コア10の左側の部分に成形コア10の結合部26が示されている。この結合部26は、基部2の受止部32の位置において接続デバイス1に挿入される。受止部32は、成形コア10の結合部26の内側断面形状に合致するような外側断面形状を有することが好ましい。
【0034】
受止部32の周囲に、基部2の外側の部分が延びている。この外側の部分は、基部2の長手方向において移動可能にクランプ部3を案内する。クランプ部3は、成形コア10及び基部2の長手方向において、クランプ部3の外壁と平行に延びる押圧部33によって、基部2の外側の部分の周囲と係合している。封止部材4は、基部2の受止部32の領域に配置されている。封止部材4は、クランプ部3が所定の位置にあるときに、圧縮されて成形コア10の結合部26に対して基部2を封止する。この封止機能は、下記において詳述する。
【0035】
クランプ部3は、成形コア10に面する側面に、結合部26を接続デバイス1に挿入し易くする第1の斜面13を備える。
【0036】
基部2は、左側の接続部8から基部2を通って受止部32に延び、且つ、接続部8を成形コア10の内部空間11に接続させる挿通孔9を備える。接続部8は、圧力Pを供給する媒体供給源(図示しない)と接続されている。成形コア10の内部空間11は、挿通孔9を介して媒体供給源から圧力Pが与えられる。これにより、成形コア10の有効長さL2が圧力Pに応じて増加する。有効長さL2は、例えば、繊維複合部品21の目的とする内部寸法に応じて増加させてもよい。
【0037】
圧力Pを取除いたとき、成形コア10が所定量収縮することは容易に想像できる。この収縮量は成形コア10自身の構造によっても依存する。負圧Pを受けているとき、このような収縮は助長され、より大きくなる。この場合、完成した繊維複合部品21から成形コア10を引き抜くことはより容易になる。
【0038】
図2は、クランプ部3が第1の位置にある場合における本発明に係る接続デバイス1の第1実施形態を概略的に示す断面図である。この場合においては、接続デバイス1は基部2の受止部32で成形コア10の結合部26を押し込む。成形コア10に面する受止部32の側面には、結合部26を押し易くする第2の斜面15が備えられている。
【0039】
成形コア10の結合部26の前端部は、それによって、受止部32の端部に位置する基部2の第1の肩部16に当る。
【0040】
受止部32の中間領域において、封止部材4は次のように配置される。即ち、封止部材4の外面が、受止部32を囲む基部2の外側の部分における第1の封止面18を押圧するように配置されている。この場合、封止部材4は、接続デバイス1の長手方向において、第2の肩部17に当接するように横たわっている。この第2の肩部17は、第1の肩部16から離れた位置に配置されている。クランプ部3が第1の位置にある場合、クランプ部3の押圧部33が封止部材4に接触しない、または、封止部材4に面する端部14がほんの僅かに封止部材4に接触するように、クランプ部3は成形コア10の長手方向における右側に位置している。
【0041】
図4(図3において断面が示される部分の側面図)に示すように、クランプ部3はロック機構5によって基部2に接続されている。
【0042】
ロック機構5は、第1の枢着部23において、クランプ部3の外壁に回転可能に取付けられると共に、第2の枢着部24において、レバー22の一端部によって基部2に回転可能に取付けられるクリップを備える。この構成の場合、レバー22は、第3の枢着部25において、ロック機構5のクリップの他端部によって回転可能に連結されている。図4の矢印は、レバー22、または、ロック機構5(即ち、クリップ)に圧力が働いた際の第2の枢着部24を中心としてレバー22が回転したときの動作の方向を示している。この動作により、クランプ部3は、左側に移動し、第2の位置、即ち、固定位置において、ロック機構5によってしっかりと動かないように保持される。これは、図3と同様の断面を示す図5と、図4と同様の側面を示す図6とにおいて示される。
【0043】
クランプ部3が基部2に対して移動して第2の位置に移動する際に、ロック機構5によって生成される力の向きが、図5に示される、クランプ部3の方向に沿った2つの矢印によって表されている。これにより、押圧部33の端部14が第2の肩部17に封止部材4を押し付け、成形コア10の結合部26の第2の封止面19と基部2の第1の封止面18とに封止部材4が接してこれらの間を封止するように、封止部材4が圧縮される。これにより、基部2は、クランプ部3と成形コア10の結合部26とによって固定されると共に封止される。
【0044】
固定位置におけるロック機構5の位置、即ち、第2の位置は、図6に示される。第2の枢着部24を中心に反時計回り方向の力をレバー22に働かせることにより、ロック機構5の位置をこの位置から容易に移動させることができる。
【0045】
その結果、本発明に係る接続デバイス1は、成形コア10の結合部26によって迅速且つ容易に固定することが可能となる。
【0046】
様々な種類の成形コア10に適用できるため、図7と図8とを用いて、本発明に係る接続デバイス1の第2実施形態と第3実施形態を示す。
【0047】
図7に示すように、接続デバイス1は、成形コア10の結合部26’の外側断面に丁度合致する内側断面を有する受止部32を備える。この結合部26’は、成形コア10に対する遷移要素であり、例えば、円筒形の形状を有する。内部空間11は、この例では、可撓管34の空間である。可撓管34は、結合部26’を貫通するように配置され、その左端部には、接続デバイス1の基部2の受止部32において結合部26’を囲う囲み部30が形成されている。囲み部30は、固定位置において前述のように封止する状態で封止部材4が置かれている。可撓管34の右端部は、閉部12によって封止されるように閉じられている。結合部26は、成形コア10のその端部と反対の端部に配置されている。図7に示すように、この例においては、成形コア10またはスリーブに対してシール29によって貼り付けられ、真空導入を用いた製造方法に必要とされるアウタスリーブ28の下に繊維複合部品21が示されている。
【0048】
図8は、本発明に係る接続デバイス1の第3実施形態を示す。第3実施形態の接続デバイス1は、真空導入法により繊維複合部品21を製造する場合と類似した構成を有し、図7と同様に、結合部26’は円筒形の遷移要素である。尚、しかしながら、成形コア10を外側から囲む成形コア10のコアスリーブ27として公知のものが結合部26’に被さり、封止部材4は、固定位置において、封止領域31で封止するようにコアスリーブ27に載っている。図8に示すように、基部2は、内側断面を有する受止部32を備える。この実施形態は、とりわけ、硬化工程において負圧を受ける成形コア10を対象としている。コアスリーブ27の他端部は、閉部12によって閉じられている。
【0049】
本発明は上述の実施形態に限定されるものでない。
【0050】
例えば、閉部12の代わりに、さらなる接続デバイス1を用いることも考えられる。
【0051】
また、媒体は、空気と異なる気体でもよい。
【0052】
接続デバイス1は、圧力測定のための接続部(図示しない)をさらに備えてもよい。
【0053】
図8に示される第3実施形態においては、成形コア10の心材として機械的に取除かれるものが考えられる。成形コア10の心材が機械的に取除かれる際に、この取除きに必要なツールのガイド(図示しない)を接続デバイス1が形成してもよい。
【0054】
さらに、受止部の形状は、様々な態様に変更できる。
【0055】
また、成形コア10として、接続デバイス1を介して接続される電気加熱部を備えるものも考えられる。
【符号の説明】
【0056】
1 接続デバイス
2 基部
3 クランプ部
4 封止部材
5 ロック機構
6 接続側
7 受止側
8 接続部
9 挿通孔
10 成形コア
11 内部空間
12 閉部
13 第1の斜面
14 端部
15 第2の斜面
16 第1の肩部
17 第2の肩部
18 第1の封止面
19 第2の封止面
20 基板
21 繊維複合部品
22 レバー
23 第1の枢着部
24 第2の枢着部
25 第3の枢着部
26、26’ 結合部
27 コアスリーブ
28 アウタスリーブ
29 シール
30 囲い部
31 封止領域
32 受止部
33 押圧部
34 可撓管
L1 遷移長さ
L2 有効長さ
P 圧力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空宇宙産業において用いられる繊維複合部品(21)を製造するための成形コア(10)用の接続デバイス(1)であって、
前記成形コア(10)に媒体を適用するために前記成形コア(10)の結合部(26、26’)を受止める基部(2)と、
前記成形コア(10)の前記結合部(26、26’)を前記基部(2)に固定すると共に封止するクランプ部(3)と、
前記基部(2)及び前記成形コア(10)の前記結合部(26、26’)に対して前記クランプ部(3)を固定するロック機構(5)とを備え、
前記ロック機構(5)は、クリップ及びレバー(22)を具備するクランプデバイスを有することを特徴とする接続デバイス(1)。
【請求項2】
前記成形コア(10)の前記結合部(26、26’)は、前記成形コア(10)に対する遷移要素として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接続デバイス(1)。
【請求項3】
前記基部(2)は、前記結合部(26、26’)を受止めるための受止部(32)を有し、
該受止部(32)は、前記結合部(26、26’)の内側断面形状に合致するような外側断面形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載の接続デバイス(1)。
【請求項4】
前記クランプ部(3)は、前記基部(2)上を移動可能に案内されることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の接続デバイス(1)。
【請求項5】
前記クランプ部(3)は、前記ロック機構(5)によって、第1の位置及び第2の位置に移動可能であり、
前記第1の位置は、前記基部(2)の前記受止部(32)において受止められた前記結合部(26、26’)を解放するための位置であり、
前記第2の位置は、前記基部(2)及び前記結合部(26、26’)に対して前記クランプ部(3)を固定するための位置であることを特徴とする請求項4に記載の接続デバイス(1)。
【請求項6】
少なくとも1つの封止部材(4)が、前記基部(2)及び前記結合部(26、26’)に対して前記結合部(26、26’)を封止するために前記基部(2)と前記クランプ部(3)との間に配置されることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の接続デバイス(1)。
【請求項7】
前記基部(2)は、前記成形コア(10)に媒体を適用するための少なくとも1つの挿通孔(9)を有することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の接続デバイス(1)。
【請求項8】
前記基部(2)は、電源から前記成形コア(10)の電気的なユニットに電気エネルギーを伝送するための少なくとも1つの接続構造を有することを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の接続デバイス(1)。
【請求項9】
前記基部(2)の前記挿通孔(9)は、前記成形コア(10)及び/またはその内部空間(11)を機能させるための少なくとも1つのツールを案内すると共に固定するために形成されることを特徴とする請求項7または8に記載の接続デバイス(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−545469(P2009−545469A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522211(P2009−522211)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【国際出願番号】PCT/EP2007/057550
【国際公開番号】WO2008/015115
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(504467484)エアバス・オペレーションズ・ゲーエムベーハー (268)
【Fターム(参考)】