説明

航空機の航行スクリーンの映像を自動的に調節する方法および装置

航空機の航行スクリーンの映像を自動的に調節する方法と装置。この装置(1)は必要であれば、検知した危険な事態を航行スクリーン(2)に提示できる新たな表示形態を自動的に決定する手段(8、9)と、この新たな表示形態を与えることより航行スクリーン(2)の表示の変更を自動的に行なう表示手段(12)とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機の航行スクリーンの映像を自動的に調節する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機、特に輸送機は一般に、航空機の環境(航空機の往来、その上を飛行する地形等)を監視して、例えば、他の航空機あるいはその上を飛行する地形との衝突の危険のような、航空機にとって危険になり得る事態を検知することができる色々のシステムを備えている。そのようなシステムが警告を出すと、航空機のパイロットは、一般に、その、例えばND(「航行表示」(Navigation Display))タイプの航行スクリーンを監視して、特に、他の航空機との衝突の危険に関する警告の場合、その環境に対する自身の航空機の実際の状況を予想する。さて、この時点で航行スクリーンに存在する表示形態がパイロットに貴重な情報を与えることができないことが起こり得る。また、その環境の実際の状態を良く見る為、パイロットは、このようなしばしばストレスのかかる警告状態では、現状を扱うのに適切な映像を得るため航行スクリーンの表示モードおよび/またはスケールを頻繁に修正しなければならない。そのような手動調節は、特に、2つの組み合わせられた制御釦の各々に対する幾度かの操作が必要である場合時間のロスである。よって、そのような解決は十分でない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的はこれらの欠点を解消することであり、航空機の航行スクリーンの映像を自動的に調節することのできる方法に関する。この航行スクリーンは、複数の異なる表示モードの一部を形成する表示モードに従って、複数の異なるスケールの一部を形成するスケールで映像を表示できる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的のため、本発明によれば、上記の方法は、以下の連続操作、
a)航空機にとって危険となりえる事態を検知できるように航空機の環境の監視を行い、
b)そのような事態が工程a)で検知されれば、
b1)航行スクリーン上で為されている表示が分析され、
・表示モードの変更;および/または、
・スケールの変更
に対応する表示の変更の必要性を検知でき、
b2)表示変更の必要性が工程b1)で検知されれば、
α) 航空機の現在の環境に適合し、航行スクリーンに工程a)で検知された事態を提示できる新たな表示形態、即ち新たな表示モードおよび/または新たなスケールが決定され、
β) 工程α)で決定された新たな表示形態を航行スクリーンに与えることにより自動的に航行スクリーンの表示が変更される、
が自動的に行なわれる。
【0005】
よって、本発明によれば、航空機にとって危険となりえる(下記に記載のような)事態を検知すると、必要なら、表示形態、即ち、表示モードおよび/またはスケールの自動修正が行なわれ、その状況に最も適合した、特に検知された事態が航行スクリーンに最も良く提示できる表示形態を航空機のパイロットに直接提案する。この自動再形態によりパイロットを、今迄手動で行なわれていた作業から開放し、これにより、通常非常にストレスのかかるそのような警告状況におけるパイロットの作業負荷を特に大きく減少できる。
【0006】
更に、危険な事態が工程a)で検知されれば、以下の操作、
− 航行スクリーンに提示された上記の1組の情報が分析されて、航空機の操縦に短期間では絶対必要でない情報を決定し、
− こうして決定された全ての絶対必要ではない情報の表示が上記の航行スクリーン上ではなされない、
が更に行なわれるのが望ましい。
【0007】
これにより航行スクリーンの解読を簡単にし、よってこのような高いストレスのかかる警告状況でのパイロットの作業負荷を減少できる。
【0008】
工程a)で、以下の要素の少なくとも1つの監視がおこなわれるのが望ましい。
− 航空機の大気環境に存在する航空機の往来。
− 航空機がその上を飛行する地形。
− 航空機の航空力学的環境と、特に乱気流の出現。
【0009】
加えて、望ましい方法では、航空機のパイロットは、好ましくは手動制御を介して、航行スクリーンの表示の変更を要求して、新しい表示形態を得ることができ、2つの異なる変更が、パイロットとオペレーションα)それぞれにより同時に要求されると、要求された2つの新しい表示形態の1つが所定の優先論理に従って自動的に選択され、こうして選択された新たな表示形態が自動的に航行スクリーンに与えられる。
【0010】
本発明の枠内では、色々の優先論理が、特に、要求された表示形態および/または飛行段階を関数として可能である。然し、好ましい実施例では、パイロットにより要求された表示形態が自動要求に関連する表示形態より優先する。よって、本発明によれば、パイロット側の簡単な指令がどの自動制御よりも優先できるので、航空機のパイロットは航行スクリーンで行なわれている表示に従事する。
【0011】
特定の実施例では、本発明は、又、航空機、特に輸送機の航行スクリーンの映像を自動的に調節する装置にも関する。この航行スクリーンは、複数の異なる表示モードの一部を形成する表示モードに従って、複数の異なるスケールの一部を形成するスケールで映像を表示できる。
【0012】
本発明によれば、上記の装置は、
− 航空機にとって危険となりえる事態を検知できるように航空機の環境の監視を行う監視手段と、
− そのような事態が上記の監視手段で検知されれば、航行スクリーン上で為されている表示を分析し、
・表示モードの変更;および/または
・スケールの変更
に対応する表示の変更の必要性を検知できる第1手段と、
− 表示変更の必要性を第1手段が検知すれば、航空機の現在の環境に適合し、航行スクリーンに検知された事態を提示できる新たな表示形態、即ち新たな表示モードおよび/または新たなスケールを自動的に決定する第2手段と、
− 上記の第2手段で決定された新たな表示形態を航行スクリーンに与えることにより自動的に航行スクリーンの表示を変更する表示手段とからなることを特徴とする。
【0013】
特定の実施例では、上記の装置は、更に、
− 危険な事態が上記の監視手段により検知されると、航行スクリーンに提示された上記の1組の情報を分析して、航空機の操縦に短期間では絶対必要でない情報を決定する第3手段と、
− 上記の第3手段により決定されたような全ての絶対必要ではない情報を上記の航行スクリーン上では表示しないようにする第4手段とを備える。
【0014】
更に、もう1つの実施例では、上記の装置は、更に、
− 航空機のパイロットが、好ましくは手動制御を介して、航行スクリーンの表示の変更を要求できる作動可能な制御手段と、
− 2つの異なる変更が、(上記の制御手段を介して)パイロットと上記の第2手段、それぞれにより同時に要求されると、要求された2つの新しい表示形態の1つを所定の優先論理に従って自動的に選択するための第5手段と、この第5手段により選択された新たな表示形態が自動的に航行スクリーンに与えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
添付図面の図により本発明が実施される方法を明確にする。この1つの図は本発明による装置の略図である。
図に略示されている本発明による装置1は、航空機、特に輸送機の航行スクリーン2の映像を自動的に調節するように意図されている。
【0016】
例えば、ND(「航行表示」(Navigation Display))タイプの航行スクリーン2は航空機の飛行計画およびこの飛行計画上の航空機の位置をグラフィック形式(二次元)で表す。そのような航行スクリーン2は、一般に、以下の要素、
− 航空機の位置を示す記号、
− 水平方向の飛行計画での航空機の理論的な飛行軌道を示すプロット(曲線図形)、
− 角偏位の目盛り、
− 距離の目盛り、そして
− 例えば、その上を飛行する地形のレーダ映像および/または映像を示す起こり得る1つ以上の補助プロット
を提示することは既知である。
【0017】
標準の方法で、上記の航行スクリーン2は特定の表示モードと特定のスケールとに従って映像を表示することができる。この特定の表示モードと特定のスケールとは、それぞれ、以下に記載のように複数の表示モードと複数の異なるスケールとの1部を形成する。
【0018】
本発明によれば、上記の装置1は、
− 航空機にとって危険となりえる、例えば、その上を飛行する地形あるいは他の航空機との衝突の危険のような、事態を検知できるように航空機の環境の自動監視を行う以下に記載の監視手段3と、
− 危険な事態が上記の監視手段3で検知されれば、リンク6と7とによりそれぞれ連結されている航行スクリーン2上で為されている表示を自動的に分析し、(手段4については)表示モードの変更および(手段5については)スケールの変更にそれぞれ対応する表示の変更の必要性を検知できるように形成されている手段4、5と、
− それぞれリンク10および11により上記の手段4、5に連結されていて、表示変更の必要性を手段4、5が検知すれば、新たな表示形態を自動的に決定する手段8と9と、より正確には、手段4が表示モードの変更の必要性を検知すると、手段8が航空機の現在の環境に適合し、航行スクリーン2に検知された事態を提示できる新たな表示モードを決定し、更に、手段5がスケールの変更の必要性を検知すると、手段9は、航空機の現在の環境に又適合し、検知された事態を航行スクリーン2に提示することができるものと、
− リンク13と14それぞれにより上記の手段8と9に連結されていて、自動的に航行スクリーン2の表示を変更する表示手段12とからなり、従って、上記の表示手段12は上記の手段8から受け取った新たな表示モードおよび/または上記の手段9から受け取った新たなスケールを与えて新たな表示形態を得る。
【0019】
そこで、航空機にとって危険であり得る(以下に記載のような)事態を検知すると、必要ならば、装置1は航行スクリーン2の表示形態(即ち、表示モードのみ、あるいはスケールのみ、あるいは又表示モードとスケールの両方)の自動修正を行ない、航空機のパイロットに直接その状況に最も適合した表示形態、特に検知された事態が航行スクリーン2に最も良く提示できる表示形態を提案する。この自動再形態によりパイロットを通常手動で行なわれている作業から開放し、特に、通常非常にストレスのかかるそのような警告状況でパイロットの作業負荷を減少することができる。
【0020】
好ましい実施例では、上記の監視手段3は、
− 航空機とこれがその上を飛行する地形との衝突の危険を検知するシステム15および/または
− 衝突防止システム16および/または
− 航空機の航空力学的環境を監視して、特にウインドシャーを検知できるシステム17とからなる。
【0021】
上記のシステム15の目的は、これが搭載されている航空機と周囲の地形との衝突の危険を検知し、そのような危険が検知されると、この航空機の乗務員に警告することである。このシステム15については、特に、TAWS(「地形察知および警告システム」(Terrain Awareness and Warning System))タイプ、EGPWS(「改良地上近接警告システム」(Enhanced Ground Poximity Warning System))タイプ、あるいはGCAS(「地上衝突回避システム」(Ground Collision Avoidance System))タイプのものがある。そのようなシステム15が警告信号を発すると、一般にはパイロットは、地形との衝突を回避するため、特に手動で航空機を操縦することにより全てを行なうことになる。
【0022】
更にまた、衝突防止システム16、特にTCAS(「往来警告および衝突回避システム」(Traffic alert and Collision Avoidance System))タイプのものは当該航空機に近接して飛行する航空機の軌道を監視し、それぞれの位置を監視スクリーン、例えば航行スクリーン2に示すことができる。この衝突防止システム16はトランスポンダー(応答器)による情報の交換に依存する。例えば、1秒毎に交換される高度と距離とにより、上記の衝突防止システム16はどの侵入航空機の軌道も計算し、次いで潜在的危険を予想し、これを回避するための適切な操縦を計算する。この操縦は一般に垂直面でのみ行なわれる。
【0023】
加えて、システム17、例えば、PWS(「ウインドシャーを予報する」(Predictive Windshear))タイプのものは、「ウインドシャー」と称する、低高度での乱れた気象事態を検知できる。この現象は、例えばドプラー効果の原則を用いるX帯気象レーダにより検知される。
【0024】
前記のように、本発明による装置1は、上記のシステム15、16および17の少なくとも1つにより警告が発せられと、航行スクリーン2の表示形態を自動的に調節できる。この表示形態の調節は(一般に海里で表される)スケールおよび/または表示モードの自動適合を特徴とする。
【0025】
表示モードについては、航行スクリーン2は一般に少なくとも以下のモードがよく知られている。
− 「ローズ」と称されるモードで、このモードでは、航空機を示す記号が航行スクリーン2の中央に位置し、固定され、その先を上方に向けている。幾つかの同心円が基準スケールを与え、これにより急速に目視で距離を測定できる。
− 「アーク」と称されるモードで、このモードでは、航空機を示す記号が航行スクリーン2の底部で、選択されたズーム・レベルにその間隔が対応する幾つかの円弧の中央に位置し、その地図は、航空機の移動を関数として回転し、スライドする。航空機の記号は「ローズ」モードのように固定されている。
− 「プラン」と称されるモードで、これは上から見た図で、北を向いている。航空機はこの固定された地図上を移動する。この「プラン」モードは「ローズ」モードのものと似ており(幾つかの円からなる)が、幾分(ローズ・モード)よりまばらで、航空機を示す記号から離れている。
【0026】
加えて、特定の実施例では、上記の装置1は、更に、
− 危険な事態が監視手段3により検知されると、航行スクリーン2に提示された上記の1組の情報を分析し、航空機の操縦に短期間では絶対必要でない情報を決定する手段18と、
− リンク20により上記の手段18に連結され、上記の手段18により決定された全ての絶対必要ではない情報を上記の航行スクリーン2には表示しないように形成されている手段19とを備える。
【0027】
この特定の実施例により航行スクリーン2の解読を簡単にし、よってこのような高いストレスのかかる警告状況でのパイロットの作業負荷を減少できる。
【0028】
更に、好ましい方法では、上記の装置1は、更に、
− 航空機のパイロットに航行スクリーン2の表示の変更を要求させる作動可能な制御手段21であって、この制御手段21は、回転釦あるいは作動可能なキーによる手動で制御され得るように形成されているものと、
− 例えば、上記の表示手段12に統合されている優先度を取り扱う手段22であって、要求された2つの新たな表示形態の1つを選択するように形成されており、2つの異なる表示の変更が、(リンク23を介して)パイロットによる制御手段21の作動と、(リンク13あるいは14を介して)手段8あるいは9により自動的にそれぞれにより同時に要求されると、要求された2つの新しい表示形態の1つを所定の優先論理に従って自動的に選択するように形成されているものとを備える。
【0029】
この手段22により選択された新たな表示形態が、上記の表示手段12により自動的に航行スクリーン2に与えられる。
【0030】
本発明の枠内では、色々の優先論理が、特に、要求された表示形態および/または飛行段階を関数として可能である。然し、好ましい実施例では、パイロットによる要求が常に自動要求より優先する。よって、本発明によれば、パイロット側の(制御手段21によって)簡単な指令がどの自動制御よりも優先できるので、航空機のパイロットは航行スクリーン2で行なわれている表示に従事する。
【0031】
特定の実施例では、
− 上記の手段4と8とは処理ユニット24に統合されており、
− 上記の手段5と9とは処理ユニット25に統合されている。
【0032】
図示により、衝突防止システム16により衝突警告が発せられた場合、
− 上記の処理ユニット24は、例えば、上記の装置1が搭載されている航空機の磁気方向に対し検知された侵入航空機の角位置を考慮することにより、この侵入航空機が航行スクリーン2に表示されていて、現在の表示モードと一致する映像に含まれているかどうかを照合し、含まれていなければ、上記の侵入航空機の角位置が航行スクリーン2に表示できる表示モードを決定し、
− 上記の処理ユニット25は、航行スクリーン2の現在のスケールと、上記の装置1を備える航空機と侵入航空機との間の距離とを考慮して、侵入航空機が航行スクリーン2により表示されている映像上に位置するかどうかを照合し、位置しなければ、この侵入航空機を、表示されている映像に示すことのできるスケールを選択する。そのような選択は、増加する値の順に従って連続的に考慮される可能なスケール値により段階的に上記の照合をして、例えば反復的に行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による装置の略図である。
【符号の説明】
【0034】
1…航行スクリーンの映像自動調節装置、2…航空機の航行スクリーン、3…監視手段、4・5…第1手段、8・9…第2手段、12…表示手段、18…第3手段、19…第4手段、21…制御手段、22…第5手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機の航行スクリーン(2)の映像を自動的に調節する方法であって、この航行スクリーン(2)は、複数の異なる表示モードの1つに従って、複数の異なるスケールの1つで映像を表示でき、この方法によれば、工程a)で、航空機にとって危険となりえる事態を検知できるように航空機の環境の監視が自動的に行なわれ、以下の工程b)、即ち、
b)そのような事態が工程a)で検知されれば、
b1)航行スクリーン(2)上でなされている表示が分析され、
・表示モードの変更;および/または
・スケールの変更
に対応する表示の変更の必要性を検知でき、
b2)表示の変更の必要性が工程b1)で検知されれば、
α) 航空機の現在の環境に適合し、航行スクリーン(2)に工程a)で検知された事態を提示できる新たな表示形態、即ち新たな表示モードおよび/または新たなスケールが決定され、
β) 工程α)で決定された新たな表示形態を航行スクリーン(2)に与えることにより自動的に航行スクリーン(2)の表示が変更される
が自動的に行なわれることを特徴とする航空機の航行スクリーンの映像を自動的に調節する方法。
【請求項2】
危険な事態が工程a)で検知されれば、以下の操作、
− 航行スクリーン(2)に提示された上記の1組の情報が分析されて、航空機の操縦に短期間では絶対必要でない情報を決定し、
− こうして決定された全ての絶対必要ではない情報が上記の航行スクリーン(2)上では表示されない
が更に行なわれることを特徴とする請求項1に記載した方法。
【請求項3】
工程a)で、以下の要素、
− 航空機の大気環境に存在する航空機の往来と、
− 航空機がその上を飛行する地形と、
− 航空機の空力学的環境と、
の少なくとも1つの監視がおこなわれることを特徴とする請求項1あるいは2に記載した方法。
【請求項4】
航空機のパイロットが航行スクリーン(2)の表示の変更を要求して、新しい表示形態を得ることができ、2つの異なる変更が、パイロットとオペレーションα)それぞれにより同時に要求されると、要求された2つの新しい表示形態の1つが所定の優先論理に従って自動的に選択され、こうして選択された新たな表示形態が自動的に航行スクリーン(2)に与えられることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載した方法。
【請求項5】
航空機の航行スクリーン(2)の映像を自動的に調節する装置であって、この航行スクリーン(2)は、複数の異なる表示モードの1つに従って、複数の異なるスケールの1つで映像を表示でき、上記の装置は、航空機にとって危険となりえる事態を検知できるように航空機の環境の自動的監視を行う監視手段(3)と、
− そのような事態が上記の監視手段(3)で検知されれば、航行スクリーン(2)上でなされている表示を自動的に分析し、
・表示モードの変更;および/または
・スケールの変更
に対応する表示の変更の必要性を検知できる第1手段(4、5)と、
− 表示変更の必要性を第1手段(4、5)が検知すれば、航空機の現在の環境に適合し、航行スクリーン(2)に検知された事態を提示できる新たな表示形態、即ち新たな表示モードおよび/または新たなスケールを自動的に決定する第2手段(8、9)と、
− 上記の第2手段(8、9)で決定された新たな表示形態を航行スクリーン(2)に与えることにより自動的に航行スクリーン(2)の表示を変更する表示手段(12)とからなることを特徴とする航空機の航行スクリーンの映像を自動的に調節する装置。
【請求項6】
− 危険な事態が監視手段(3)により検知されると、航行スクリーン(2)に提示された上記の1組の情報を分析し、航空機の操縦に短期間では絶対必要でない情報を決定する第3手段(18)と、
− 上記の第3手段(18)により決定された全ての絶対必要ではない情報を上記の航行スクリーン(2)には表示しない第4手段(19)とを更に備えることを特徴とする請求項5に記載した装置。
【請求項7】
− 航空機のパイロットに航行スクリーン(2)の表示の変更を要求させる作動可能な制御手段(21)と、
− 2つの異なる変更が、パイロットと、第2手段(8、9)とにより同時に要求されると、要求された2つの新しい表示形態の1つを所定の優先論理に従って選択する第5手段(22)とを備え、この第5手段(22)により選択された新たな表示形態が航行スクリーン(2)に自動的に与えられることを特徴とする請求項5あるいは6に記載した装置。
【請求項8】
請求項5から7のいずれか1項に記載した装置(1)を備えることを特徴とす航空機。

【図1】
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【公表番号】特表2009−528203(P2009−528203A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555832(P2008−555832)
【出願日】平成19年2月19日(2007.2.19)
【国際出願番号】PCT/FR2007/000291
【国際公開番号】WO2007/096508
【国際公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(506355257)エアバス フランス (117)
【Fターム(参考)】