説明

色分解装置

【課題】白色光を透明な薄くて軽い光学部材を組み合わせることで色分解する色分解装置であり、液晶ディスプレイ用のバックライトに使用される色分解装置を提供する。
【解決手段】白色光源100により発せられた白色光が平行光変換光学部材102により平行光に変換され、第1の色分解板102に入射される。入射された白色光は、第1の色分解板102のダンマン型回折格子401により回折する波長λの光、回折せずに透過する波長λ、λとは逆に回折する波長λの光に色分解される。この色分解された波長λ1、波長λおよび波長λの光は、第2の色分解板103のダンマン回折格子402および403により平行光にされて第2の色分解板103から出射される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、白色光源から赤、緑、青の3色の光を分離して供給する色分解装置に関し、液晶ディスプレイやプロジェクタに好適に使用される色分解装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイは自発光ディスプレイではないので、カラー化するために特殊な技術を使っている。最も一般的な手法は白色発光する蛍光ランプをバックライトとして、赤、緑、青のカラーフィルタで色分解するものである。微細な着色顔料をポリイミド樹脂やアクリル系樹脂に分散させたものを、ガラス基板やフィルム上に画素のサイズに応じて塗り分けて液晶ディスプレイ内部に造りこんでいる。各色のフィルタを塗り分ける手法としてはフォトリソ法やインクジェット法があるが、これらの製法上の問題としては色の数だけ同じ工程を繰り返す必要があることで、工程が非常に煩雑になることである。特性的な問題としては着色顔料の散乱や吸収のために光の利用効率がよくないことがあげられる。
【0003】
カラー化の別の手法として、光源の方を赤、緑、青と時分割で切り替えるフィールドシークエンシャル法がある。赤、緑、青に発光するLED(Light Emitting Diode)をバックライトして使い短時間で切り替える。一画素で3色が発生できるのでフィルタを使うタイプより高解像度であって、透過率の低下もないという利点がある。この問題は液晶の応答速度が思ったほど速くないために、走査線の数が増える場合に表示画質に問題が生じるということである。
【0004】
その他のカラー分解技術としては高屈折率と低屈折率の薄膜を交互に積層した干渉フィルタを使うものがある。これは多層膜の膜厚を変えると種々の波長で遮断帯が得られるが、この帯域フィルタを逐次的に組み合わせて色分解をするものである。赤、緑、青に分解するには、少なくとも3枚の光学部材(フィルタ)が必要で、液晶ディスプレイ用のバックライトとするには光路の確保がかさばるという構成上の問題、製膜上のコストの問題があって実用的でない。
【特許文献1】H.Dammann,「 Color separation grating」, Applied Optics 17巻,2273ページ、1978年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の樹脂型カラーフィルタには、フォトリソ法、インクジェット法とも工程が長く複雑煩雑なため、製造設備自体が大型化複雑化し、結果的に製品価格が高くなるという致命的な問題がある。フィルターが顔料分散媒体のため光の利用効率が低いという特性上の問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、白色光を透明な薄くて軽い光学部材を組み合わせることで色分解する色分解装置であり、液晶ディスプレイ用のバックライトに使用される色分解装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の色分解装置は、白色光を発する光源と、前記光源に離間して設けられ、前記光源から発せられた白色光を入射し、入射した白色光を平行光にして出射する平行光変換光学部材と、前記平行光変換部材に接触または近接して設けられ、前記平行光変換光学部材から出射された平行光を入射し、入射された平行光である白色光を波長λの格子間隔で決まる特定方向に回折させ、波長λの光を回折させずに透過し、波長λの光を同じ格子間隔で決まるλとは逆の別の特定方向に回折させて色分解を行うダンマン(Dammann)型回折格子を有する第1の色分解板と、前記第1の色分解板に離間して設けられ、前記第1の色分解板から出射された前記波長λ1、波長λおよび前記波長λの光を入射し、入射された波長λ1、波長λおよび波長λの光を平行光として出射するダンマン型回折格子を有する第2の色分解板とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の色分解装置は、白色光を発する光源と、前記光源に離間して設けられ、前記光源から発せられた白色光を入射し、入射した白色光を平行光にして出射する平行光変換光学部材と、前記平行光変換部材に接触または近接して設けられ、前記平行光変換光学部材から出射された平行光を入射し、入射された平行光である白色光を波長λの格子間隔で決まる特定方向に回折させ、波長λの光を回折させずに透過し、波長λの光を同じ格子間隔で決まるλとは逆の別の特定方向に回折させて色分解を行うダンマン型回折格子を有する第1の色分解板と、前記第1の色分解板に離間して設けられ、前記第1の色分解板から出射された前記波長λ1、波長λおよび前記波長λの光を入射し、入射された波長λ1、波長λおよび波長λの光を平行光として出射する凸型シリンドリカルレンズアレイとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の色分解装置によれば、光源により発せられた白色光が平行光変換光学部材により平行光に変換され、第1の色分解板に入射される。入射された白色光は、第1の色分解板のダンマン型回折格子により格子間隔で決まる特定方向に回折する波長λの光、回折せずに透過する波長λの光、同じ格子間隔で決まるλとは逆の別の特定方向に回折する波長λの光に色分解される。この色分解された波長λ1、波長λおよび前記波長λの光は、第2の色分解板のダンマン回折格子により平行光にされて第2の色分解板から出射される。
したがって、白色光源と、平行光変換光学部材と、同じ光学特性を有する一対のダンマン型回折格子を有する第1および第2の色分解板とにより反射や散乱による損失の少ない、回折効率の高い色分解装置が構成できる。これらの部材は、比較的低価格に構成することできるので、色分解装置を安価に提供することができる。この色分解装置は、液晶ディスプレイのバックライトシステムとして好適である。
また、本発明の色分解装置によれば、上記第2の色分解板の代わりに凸型シリンドリカルレンズアレイを用いて色分解装置を構成することができる。
したがって、いっそう簡単な構成で色分解装置を構成することができるので、色分解装置をいっそう安価に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の色分解装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る色分解装置の原理を模式的に説明する図である。
図1に示すように、本発明に係る一実施形態の色分解装置は、白色光源100と、平行光変換部材101と、第1の色分解板102と、第2の色分解板103とを備える。
この構成で赤、緑、青の3色に色分解された平行光が得られる理由を説明する。この発明の基本技術はダンマン(Dammann)型回折格子の色分解の仕組みにある。
色分解板102は、ダンマン型回折格子を有し、波長λの光をある角度θで図中、左方向に回折する。波長λの光は右方向にある角度θ’(≒θ)で回折する。波長λの光は回折せずに透過させる。したがって、色分離がされた位置に第1の色分解板102と同じ特性を持つダンマン型回折格子を有する第2の色分解板を図1で示すように第1の色分解板102に離間して設ければ、入射してくる光は特定の波長しかないので全て平行光として出射していくことは明らかである。図中、第2の色分解板103の破線で示される波長λに対応する領域については回折格子があってもなくても良い。
【0010】
この原理を液晶ディスプレイのバックライトシステムとして利用するためには光源の性質を加味した光学系の修正が必要である。光源から出射された光を平行光に変換する平行光変換部材101は光源100の大きさが無視できる点光源、幅が無視できる線光源であれば凸レンズアレイやシリンドリカルレンズアレイでも構わない。しかし、光源100としては一般に有限の幅の蛍光灯や広がりのあるLEDが使用さる。これらの光源は、大きいが局所的な発光であるので、出射光の発光強度分布を低減し、均一な輝度分布を得る必要がある。このため、いわゆる拡散板150が必ず必要である。拡散板150は、白色光源100から発せられた白色光を入射し、入射された白色光を光量むらの均一な白色光とする。拡散板150としては、例えばMS樹脂(メチルメタアクリレーとポリスチレンの共重合体、住友化学製のRMシリーズ)の2mm厚の製品が好適である。これはヘイズ値が約85である。
【0011】
図2は平行光変換部材101の構成を模式的に説明する図である。
図2に示すように、平行光変換部材101は、拡散板150と反射板200とからなる。拡散板150と反射板200とは密着させるのが望ましい。反射板200は、平行光を出射する光通路としての開口部201と開口部201を形成し白色光を反射するための反射部202とから構成される。拡散板150に面する反射部202の表面202Aおよびその側面202Bには、拡散板150から発せられる光を反射する反射層204がコーティングされて形成されている。開口部201の役割は、第1の色分解部102に入る入射光を出来るだけ平行にして、正面に出射する光量を増大させることにある。開口部201には空気層があるので進行方向の屈折率が高い第1の色分解板102に入射すると光束がより絞られ平行性が高まる効果がある。反射面204の役割は、開口部201に入射しない光を反射させて再利用することにある。後述するように色分解自体で必要な光束は緑色部分に相当する箇所だけであってここを透過部とする。面積的には1/3であるので開口率は33%である。
【0012】
反射部202の材料は問わないが、反射層204の材料としては酸化チタン系顔料が望ましく、膜厚は10〜15μm程度である。なお、反射部202の表面202Aの反射層204に対し、側面202Bの反射層204は必須ではないが、あればいっそう透過光の平行性を上げることができる。また、反射板200の厚さである開口部201の長さは光の平行性を上げるには長い方が好ましい。開口部201の開口幅と長さの比は1:20以上であり、望ましくは1:30程度である。ディスプレイの画素サイズをRGBの3色で1mm角とすると、開口幅は1色分で約300μmである。この場合、1:20では長さは6mm程度で、垂直方向から2.9度程度光束が拡がる。1:30では1.7度、1:40では1.4度程度である。
【0013】
次にDammann型回折格子について簡単に説明する。
これはある光学的位相差φを持つ基本格子が、実質的に異なる2の波長に対し位相差−φ、0をなすようにできるということを利用するものである。このことを図3を用いて説明する。
屈折率nの材料を用い、その厚みd、d’が波長λに対し位相φ(λ)が2π/3、4π/3となるように仮設定する。

φ(λ)=2π/3=2π(n−1)d/λ
φ(λ)=4π/3=2π(n−1)d’/λ

ここで(n−1)の1は空気の屈折率である。この位相に2πの整数倍を加えてもλに対しては光学上の影響はない。そこで出来るだけ小さい4π、8πをそれぞれ加え、厚さd、dを改めて物理的な厚みとして決めると(図3(イ))。

φ(λ)=2π/3+4π=(14/3)π=2π(n−1)d・・・(式1)
φ(λ)=4π/3+8π=(28/3)π=2π(n−1)d・・・(式2)

この式から階段部の厚みが決まる。
【0014】
厚みd、dに対する波長λ、λの位相変化は
φ(λ)=2π(n−1)d
φ(λ)=4π/3=2π(n−1)d

φ(λ)=2π(n−1)d
φ(λ)=4π/3=2π(n−1)d

である。従って、一般に

φ(λ)=φ(λ)λ
φ(λ)=φ(λ)λ

φ(λ)=φ(λ)λ
φ(λ)=φ(λ)λ

と表せる。
【0015】
今、λ、λ、λを青、緑、赤としてλ=450nm、λ=630nm、λ=525nm
とすると、

λ=5/7、λ/λ3=6/7

φ(λ)=φ(λ)λ=(14/3)π・(6/7)=4π
φ(λ)=φ(λ)λ=(28/3)π・(6/7)=8π

波長λに対しては2つの階段部分は何の作用も及ぼさない(図3(ロ))。
一方波長λの光に対しては

φ(λ)=φ(λ)λ=(14/3)π・(5/7)=4π/3+2π
φ(λ)=φ1(λ)λ=(28/3)π・(5/7)=2π/3+6π

実効的な位相が逆転している(図3(ハ))。
【0016】
したがって、まとめると

φ(λ)=2π/3
φ(λ)=4π/3

φ(λ)=0
φ(λ)=0

φ(λ)=4π/3
φ(λ)=2π/3

となる。
この結果は波長λの光は直進しλとλの光の回折方向が実質的に逆方向であることを示している。回折効率については非特許文献1に記載があるが非常に高い回折効率が得られている。
【0017】
図4は本発明に係る色分解装置の回折格子の位置関係を模式的に説明する図である。
波長λの光が回折する方向は基本格子の周期Λで決まる。回折角をθ、mを回折の次数としてsinθ=mλ/Λが成り立つ。
階段格子の場合には、第1の色分解板102の回折格子401は図中、点線で示されるような鋸格子と近似できるので、1次回折光と−1次の回折光が支配的である。位相差ゼロの場合は0次光だけである。0次光は直進するが1次光と−1次光は図中、左右に回折する角度θとθ’が若干異なる。そのためθとθ’に対応する第2の色分離版103の回折格子402および403については、図中、垂直方向の位置を補正してλとλの分離量とλとλの分離量とを同じにするのが望ましい。
【0018】
より具体的に説明する。今、RGBストライプのG(λ)に相当する部分に上記の原理に基づく第1の色分解版102の回折格子401を設ける。そして各色に対し幅dとして300μmを割り当てるとする。2段階段を基本格子400として繰り返しピッチΛを5μm、青、緑、赤の各色の中央値をλ=450nm、λ=630nm、λ=525nmとする。λとλの回折角をθB、θRとすると、

sinθB=−λ/Λ=0.09 θB=−5.16度
sinθR=λ/Λ=0.126 θR=7.23度

となる。緑色のλ=525nmは直進するので3色が分離する距離L403はL=3.3mmと見積もられる。同じLだと赤色は回折角が大きいので図で示す距離S=0.11mmだけずれる。したがって、λに対応する第2の色分離板103の回折格子403を図中、下方にずらして設ける必要がある。他方、λに対応する第2の色分離板103の回折格子402を図中、上方にずらして設けたり、両者を相対的に適正にずらして、液晶ディスプレイのRGBのピッチに適合させるのが望ましい。
【0019】
色分離差を補正する別の方法は、第1の色分離板102への光の入射角を僅かに傾けることである。
この場合、第1の色分離板102への光の入射角をφとすると、回折条件は

sinφ+sinθ=mλ/Λ

となる。この式よりm=±1に対応する出射角度を等しくする条件は、

2sinθ=(λ−λ)/Λ

よりθ≒1度となる。したがって、平行光変換部材101の反射板200の開口部201の光通路を1度傾ければ色間の距離はほぼ等しくできる。
別の方法として、色分離が無視できるのであれば第2の色分離板の代替として凸型のシリンドリカルレンズアレイが使用できる。シリンドリカルレンズの焦点の内側に、言い換えれば、凸型シリンドリカルレンズアレイと凸型シリンドリカルレンズアレイの焦点と間に第1の色分離版が位置するようにすれば(図示せず)平行光が得られることは明らかである。
【0020】
色分解板の加工スケールは基本格子のピッチΛを5μm、RGBの幅を300μmとすれば60個の2段の基本格子が形成される。各階段の厚みは先述の式1および式2から

14/3π=2π(n−1)d

であるので、n=1.5、λ=450nmとすると、

=2.22μm、
=4.44μm

である。フォトリソ法を使えば十分加工できるレベルである。この厚さでは薄くて自己支持性が不足する場合には、付加する位相を増やせばよい。18π、36π付加することで厚みd、dは4倍に出来る。
【0021】
色分解板の製造方法についてはUV硬化樹脂を用いるナノインプリント法等が好適である。定法のフォトリソ法でマスクをつくり、電鋳法でモールドを作成する。UV硬化樹脂を埋め込み硬化させ、剥離するものである。
【0022】
このように本発明の一実施形態の色分解装置によれば、液晶ディスプレイのバックライトとして解像度の高い色分解された光を供給することができる。液晶ディスレイに内蔵されている従来のカラーフィルタが不要になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る色分解装置の原理を模式的に説明する図である。
【図2】平行光変換部材101の構成を模式的に説明する図である。
【図3】異なる光路長を有する2段の階段格子が、3つの波長に対し位相差±π/3と0なり得ることを模式的に説明する図である。
【図4】本発明に係る色分解装置の回折格子の位置関係を模式的に説明する図である。
【符号の説明】
【0024】
100 白色光源
101 平行光変換部材
102 第1の色分解板
103 第2の色分解板
401、402、403 ダンマン型回折格子
150 拡散板
200 反射板
201 開口部
202 反射部
204 反射層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
白色光を発する光源と、
前記光源に離間して設けられ、前記光源から発せられた白色光を入射し、入射した白色光を平行光にして出射する平行光変換光学部材と、
前記平行光変換部材に接触または近接して設けられ、前記平行光変換光学部材から出射された平行光を入射し、入射された平行光である白色光を波長λの格子間隔で決まる特定方向に回折させ、波長λの光を回折させずに透過し、波長λの光を同じ格子間隔で決まるλとは逆の別の特定方向に回折させて色分解を行うダンマン(Dammann)型回折格子を有する第1の色分解板と、
前記第1の色分解板に離間して設けられ、前記第1の色分解板から出射された前記波長λ1、波長λおよび前記波長λの光を入射し、入射された波長λ1、波長λおよび波長λの光を平行光として出射するダンマン型回折格子を有する第2の色分解板と、
を備えたことを特徴とする色分解装置。
【請求項2】
前記波長λの光は、青色の光であり、前記波長λの光は、緑色の光であり、前記波長λの光は、赤色の光であることを特徴とする請求項1記載の色分解装置。
【請求項3】
前記第2の色分解板は、入射された前記波長λ1、波長λおよび波長λの光の色分離差が補正されるよう前記波長λ1、波長λおよび波長λの光が進入するそれぞれの領域の前記ダンマン型回折格子と前記第1の分解板との間の距離が相対的に規定されていることを特徴とする請求項1記載の色分解装置。
【請求項4】
平行光変換光学部材は、前記第2の色分解板に入射される前記波長λ1、波長λおよび波長λの光の色分離差が補正されるよう前記第2の色分解板の光の出射方向に対し傾斜した方向から前記第1の色分解板に平行光を出射することを特徴とする請求項1記載の色分解装置。
【請求項5】
前記平行光変換光学部材は、
前記光源から発せられた白色光を入射し、入射された白色光を光量むらの均一な白色光とする拡散板と、
前記拡散板の白色光の出射面に密接して設けられ、前記拡散板から出射される白色光から平行光を取り出して出射する反射板とから構成され、
前記反射板は、前記波長λの光に対応して設けられ、平行光を出射する透過光路となる開口部と、前記拡散板に密接して前記開口部を形成し、前記拡散板から出射される白色光を反射する反射部とを有することを特徴とする請求項1記載の色分解装置。
【請求項6】
前記開口部は、反射板の厚さである前記開口部の長さと、前記反射板の厚さに直交する方向の前記開口部の幅とを有し、
前記開口部の幅と長さとの比は、1:20以上、1:40以下に構成されることを特徴とする請求項3記載の色分解装置。
【請求項7】
白色光を発する光源と、
前記光源に離間して設けられ、前記光源から発せられた白色光を入射し、入射した白色光を平行光にして出射する平行光変換光学部材と、
前記平行光変換部材に接触または近接して設けられ、前記平行光変換光学部材から出射された平行光を入射し、入射された平行光である白色光を波長λの格子間隔で決まる特定方向に回折させ、波長λの光を回折させずに透過し、波長λの光を同じ格子間隔で決まるλとは逆の別の特定方向に回折させて色分解を行うダンマン型回折格子を有する第1の色分解板と、
前記第1の色分解板に離間して設けられ、前記第1の色分解板から出射された前記波長λ1、波長λおよび前記波長λの光を入射し、入射された波長λ1、波長λおよび波長λの光を平行光として出射する凸型シリンドリカルレンズアレイと、
を備えたことを特徴とする色分解装置。
【請求項8】
前記第1の色分解板は、前記凸型シリンドリカルレンズアレイと前記凸型シリンドリカルレンズアレイの焦点と間に設けられることを特徴とする請求項7記載の色分解装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−191612(P2008−191612A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−28748(P2007−28748)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】