説明

芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法

【課題】 環境に優しく、プロセスが簡易的であり、樹脂原料として最適な高純度の芳香族ジヒドロキシ化合物を得る芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法を提供する。
【解決手段】 芳香族ジヒドロキシ化合物を超臨界水または亜臨界水に溶解せしめ、必要に応じて該芳香族ジヒドロキシ化合物水溶液をろ過手段に供し、次いで超臨界状態を解除して晶析させることを特徴とする芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族ジヒドロキシ化合物を精製する方法に関し、より詳しくは、芳香族ジヒドロキシ化合物を超臨界水または亜臨界水に溶解せしめ、次いで超臨界状態を解除して晶析させることを特徴とする、全く新規な芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族ジヒドロキシ化合物は、ポリカーボネート樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル樹脂、あるいはフェノール樹脂原料として広く用いられている。なかでも2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、すなわち、ビスフェノールA(以後BPAと表記する。)はポリカーボネート樹脂やエポキシ系樹脂の原料として有用な化学品であり、通常フェノールとアセトンとを酸性触媒の存在下で反応させることにより製造されている。しかしながら、この方法で得たBPA結晶の中にはフェノール、BPA異性体のほか、反応時などに生成した不純物が含有されており、この影響で結晶が着色する傾向がある。BPA結晶の着色度が大きい場合にはこれを原料として製造したポリカーボネート樹脂又はエポキシ樹脂の品質までが低下するので、BPA結晶の着色度はできるだけ低く、純度はできるだけ高いことが望ましい。
【0003】
また、近年ポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂のケミカルリサイクルにより芳香族ジヒドロキシ化合物を回収する方法が広く検討されているが、これにおいても上記不純物や樹脂中に含まれている無機物などの除去が解決すべき重要な課題となっている。
【0004】
そこで、上記芳香族ジヒドロキシ化合物については種々の精製方法が検討されてきた。BPAの精製方法としては例えば溶融BPAをフラッシュ蒸留装置に供給し、フェノールを含む軽沸物を蒸発除去する方法が知られている(特許文献1:特開2004−67617号公報)。しかし上記方法はフラッシュ蒸発装置の他に薄膜蒸発装置や気液分離装置などが必要であり、プロセスが非常に複雑であった。また、一方でBPAとフェノールとのアダクトを形成する工程を含むBPAの精製方法(特許文献2:特開昭59−231033号公報)、およびBPAを有機溶媒に溶解させ、貧溶媒を加えて再結晶させる方法などが広く知られている(特許文献3:特開平2−229126号公報)。しかし上記方法はいずれも有機溶媒を使用するため、環境への悪影響が懸念され、かつ経済性において問題を有していた。さらに、上記精製方法は特に電子材料用途において嫌われる無機塩の除去を目的とするものではなかった。
【0005】
上記のように、第一に工程が簡便で低コストであり、かつ環境に負荷をかけずに有機不純物および無機不純物を効率的に除去できる芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法が強く要望されていた。
【0006】
【特許文献1】特開2004−67617号公報 2頁
【特許文献2】特開昭59−231033号公報 1〜2頁
【特許文献3】特開平2−229126号公報 1頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑み、有機溶媒を用いず、短時間かつ簡易的なプロセスで、芳香族ジヒドロキシ化合物を精製する方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記問題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、特定の条件下において超臨界水または亜臨界水に芳香族ジヒドロキシ化合物が溶解することに着目し、有機溶媒を使用しない効率的かつ経済的な芳香族ジヒドロキシ化合物の精製を達成するにいたった。
【0009】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
1.超臨界水または亜臨界水に芳香族ジヒドロキシ化合物を溶解せしめ、次いで超臨界または亜臨界状態を解除して晶析させることを特徴とする芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
2.超臨界水または亜臨界水に芳香族ジヒドロキシ化合物が溶解した芳香族ジヒドロキシ化合物水溶液をろ過手段にすることを特徴とする芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
3.前記芳香族ジヒドロキシ化合物が下記式(1)
【化1】

・・・(1)
(ここで、R1、R2、R3およびR4は互いに独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基またはハロゲン原子であり、そしてWは単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルキリデン基、炭素数6〜10のシクロアルキレン基、炭素数6〜10のシクロアルキリデン基、炭素数8〜15のアルキレン−アリーレン−アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基またはスルホン基である。)、
で表される芳香族ジヒドロキシ化合物である、芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
4.前記芳香族ジヒドロキシ化合物が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
5.前記超臨界水または亜臨界水への芳香族ジヒドロキシ化合物の溶解を、超臨界水または亜臨界水の誘電率が10以下となる範囲で行なう芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
6.前記超臨界水または亜臨界水への芳香族ジヒドロキシ化合物の溶解を374℃以上500℃以下の温度範囲および18MPa以上40MPa以下の圧力範囲内で行なう芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
【発明の効果】
【0010】
上述のごとく、本発明によれば、環境に優しくかつ簡易的なプロセスで芳香族ジヒドロキシ化合物を精製し、樹脂原料として最適な高純度の芳香族ジヒドロキシ化合物を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は上記のとおりの特徴をもつ全く新規な芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法に関するものであるが、以下にその実施の形態を説明する。
【0012】
本発明はいかなる製法で得られた芳香族ジヒドロキシ化合物にも適用可能であるが、その製法としては、例えばヒドロキシ化合物とアセトンとの酸性触媒存在下における反応が挙げられる。また、本発明は原料からの合成ではなく樹脂の分解により得られた芳香族ジヒドロキシ化合物にも広く適用可能である。上記芳香族ジヒドロキシ化合物はいかなる不純物を含有していてもよいが、含有される不純物としては例えばフェノールを主とするヒドロキシ化合物、アセトン、高縮合度の縮合物を含む種々の副生物、無機塩、金属などが挙げられる。さらに、本発明に供する芳香族ジヒドロキシ化合物の形態は、プリルやフレーク、粉体など公知の形態のいずれでもよい。
【0013】
本発明に供する芳香族ジヒドロキシ化合物は特に限定されるものではないが、下記式(1)
【化2】

・・・(1)
(ここで、R1、R2、R3およびR4は互いに独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基またはハロゲン原子であり、そしてWは単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルキリデン基、炭素数6〜10のシクロアルキレン基、炭素数6〜10のシクロアルキリデン基、炭素数8〜15のアルキレン−アリーレン−アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基またはスルホン基である。)、
で表される繰り返し単位からなるものを好ましいものとして挙げることができる。
【0014】
炭素数1〜10のアルキル基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。その例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル等を挙げることができる。炭素数6〜10のアリール基としては、例えばフェニル、トリル、クミル、ナフチル等を挙げることができる。炭素数7〜10のアラルキル基としては、例えばベンジル、2−フェネチル、2−メチル、2−フェニルエチル等を挙げることができる。
1、R2、R3およびR4としては、互いに独立に、水素原子、メチル基およびt−ブチル基が好ましく、水素原子が特に好ましい。
【0015】
また、Wの定義も下記のとおりである。
炭素数1〜10のアルキレン基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。その例としては、メチレン、1,2−エチレン、2,2−プロピレン、2,2−ブチレン、1,1−デシレン等を挙げることができる。
炭素数2〜10のアルキリデン基としては、例えばエチリデン、プロピリデン、ブチリデン、ヘキシリデン等を挙げることができる。
炭素数6〜10のシクロアルキレン基としては、例えば1,4−シクロヘキシレン、2−イソプロピル−1,4−シクロヘキシレン等を挙げることができる。
炭素数6〜10のシクロアルキリデン基としては、例えばシクロヘキシリデン、イソプロピルシクロヘキシリデン等を挙げることができる。
炭素数8〜15のアルキレン−アリーレン−アルキレン基としては、例えばm−ジイソプロピルフェニレン基などが挙げられる。
Wとしては、シクロヘキシリデン基、2,2−プロピリデン基が好ましく、2,2−プロピリデン基が特に好ましい。
【0016】
かかる芳香族ジヒドロキシ化合物の具体例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(すなわちBPA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(3’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)イソブタンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられる。
【0017】
次に、本発明において使用する超臨界水または亜臨界水について説明する。超臨界流体とは臨界温度、臨界圧力を超えた状態の物質を示し、超臨界水とは臨界温度374℃以上、臨界圧力22MPa以上の水を示す。また、本発明において亜臨界水とは温度350℃以上かつ圧力18MPa以上であって、超臨界状態ではない水を示す。超臨界または亜臨界状態の水は、その温度・圧力に対応して密度、イオン積、イオン濃度、誘電率等の諸物性値が幅広く変動することが知られており、これらを容易に制御することが可能である。この結果、超臨界水または亜臨界水の物質の溶解力が極めて大きな範囲で変化し、溶質分子にとっては溶媒を交換したのに匹敵する効果をもたらす。さらに、超臨界水または亜臨界水は粘度が液体に比べて小さいため物質の拡散が速く、超臨界水または亜臨界水中での反応は通常の液体中の反応に比べて拡散律速になりにくいという利点もある。また、実用的な側面から見ると、水は最も安価である上、無毒、難燃性であり環境への負荷が少なく、熱安定性に富み、酸化もされない、理想的な溶媒であるといえる。
【0018】
本発明における超臨界水または亜臨界水への芳香族ジヒドロキシ化合物の溶解は、超臨界水または亜臨界水の誘電率が10以下である範囲内で行うことが好ましく、より好ましくは5以下であることが好ましい。誘電率は物質内で電荷とそれによって与えられる力との関係を示す係数であり、溶媒の極性の指標となる。室温での水の誘電率は約80と非常に大きいため、電解質等の無機物はよく溶けるが、有機物はほとんど溶解しない。しかし温度を上げると誘電率は徐々に低下し、374℃以上の超臨界水または亜臨界水では10程度と極性の小さな有機溶媒並の値になる。その結果、有機物はよく溶けるが無機物はほとんど溶けないという、通常の水とは逆の現象が起こる。本発明においては、誘電率を10以下とすることで芳香族ジヒドロキシ化合物の超臨界水への溶解度を向上させることができる。誘電率が10以上であると、芳香族ジヒドロキシ化合物の溶解度が低下し熱分解が進行してしまうため好ましくない。
【0019】
さらに本発明における超臨界水または亜臨界水への芳香族ジヒドロキシ化合物の溶解は、超臨界水または亜臨界水の温度が前記臨界温度である374℃以上500℃以下で行うことが好ましく、より好ましくは430℃以下が好ましい。温度が374℃以下であると、超臨界水の誘電率が急激に上昇し、芳香族ジヒドロキシ化合物の溶解度が減少するため好ましくない。また500℃以上であると、芳香族ジヒドロキシ化合物の熱分解反応が進行して副生成物であるヒドロキシ化合物やその誘導体の生成を併発し、得られる芳香族ジヒドロキシ化合物の純度低下や着色を引き起こす恐れがあるため好ましくない。
【0020】
また、圧力条件は18MPa以上40MPa以下で行うことが好ましく、より好ましくは20MPa以上30MPa以下が好ましい。圧力が40MPa以上であると、工業プロセスにおいて多量なエネルギーコストを要し、安全面、経済面において多大な負荷がかかるため、好ましくない。また、18MPa以下であると前述の亜臨界水特有の諸物性が発現しにくくなるため、好ましくない。
【0021】
本発明における反応時間は特に限定されるものではないが、上記条件において5分以下という非常に短時間で芳香族ジヒドロキシ化合物を溶解することができる。溶解時間を延ばすとジヒドロキシ化合物の分解が進行して純度が低下する上、工業プロセスにおいては単位時間当たりの処理量が少なくなる、または容器の容積が大きくなるため、好ましくない。
【0022】
本発明の実施の形態は、流通式、半回分式、またはバッチ式反応器の何れでも良いが、流通式を用いると処理量を増やすことができ、好ましい。また、超臨界水または亜臨界水への無機塩の溶解度は非常に低いため、超臨界水または亜臨界水に芳香族ヒドロキシ化合物が溶解した芳香族ジヒドロキシ化合物水溶液をろ過手段に供することにより、無機不純物の除去を行なうことが可能である。ろ過方法は特に限定されないが、例えばメンブランフィルター、ろ紙、焼結フィルターなどのろ材を使用することができる。また、該ろ過処理により、超臨界水に不溶な鉱物等、無機塩以外の異物も除去される。
【0023】
超臨界水または亜臨界水に溶解した芳香族ジヒドロキシ化合物は、必要に応じて上記ろ過手段を通過させた後、超臨界状態を解除することで容易に晶析、回収することができる。超臨界状態の解除とは温度・圧力をそれぞれ臨界点以下の任意の温度圧力に下げることで行なわれ、例えば常温常圧まで低下させれば良く、良溶媒からの晶析操作として広く用いられる貧溶媒の添加は一切不要である。また、必要に応じて冷却等の公知の晶析操作を併用することも可能である。
【0024】
本発明により精製された芳香族ジヒドロキシ化合物は他の方法で精製された芳香族ジヒドロキシ化合物に比べて溶媒残存量が低く、純度が高く、かつ着色度が低いという特長を有し、これをポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネートのコンパウンド樹脂、その他樹脂の原料として用いることにより、高品質の樹脂を得ることができる。
【実施例】
【0025】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるものではない。
【0026】
[実施例1]
全内容積6mLのSUS316製チューブ型反応管に、ポリカーボネートの加水分解により得られた粗BPA0.1gを入れ、圧力が25MPaとなるように水1.1gを仕込み、密閉した。反応管内をアルゴン置換して不活性雰囲気とした後、400℃に予熱したサンドバス中に浸漬させ、3分間保持した。ここで、上記条件における比誘電率=2であった。その後、反応管を水に浸漬させて室温まで急冷し、内容物をガラス瓶に取り出したところ、20℃0.1MPaの温度圧力条件下にて無色のBPA針状結晶の析出が見られた。
上記結晶を回収してジエチルエーテルに溶解し、この溶液をガスクロマトグラフィー(HP5890)により分析したところ、上記BPAの純度は99%であることが確認された。
【0027】
[比較例1]
反応管に、ポリカーボネートの加水分解により得られた粗BPA0.1gを入れ、圧力が30MPaとなるように水4.8gを仕込み、密閉した。反応管内をアルゴン置換して不活性雰囲気とした後、270℃に予熱したサンドバス中に浸漬させ、30分間保持した。ここで、上記条件における比誘電率=25であった。その後、反応管を水に浸漬させて室温まで急冷し、内容物をガラス瓶に取り出したところ、内容物は褐色に着色していた。
内容物を実施例1と同様にジエチルエーテルに溶解し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、BPAの二次分解によるフェノール、イソプロピルフェノールなどの生成が確認され、好ましくないことが分かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超臨界水または亜臨界水に芳香族ジヒドロキシ化合物を溶解せしめ、次いで超臨界または亜臨界状態を解除して晶析させることを特徴とする芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
【請求項2】
超臨界水または亜臨界水に芳香族ジヒドロキシ化合物が溶解した芳香族ジヒドロキシ化合物水溶液をろ過手段に供することを特徴とする請求項1に記載の芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
【請求項3】
前記芳香族ジヒドロキシ化合物が下記式(1)
【化1】

・・・(1)
(ここで、R1、R2、R3およびR4は互いに独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基またはハロゲン原子であり、そしてWは単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルキリデン基、炭素数6〜10のシクロアルキレン基、炭素数6〜10のシクロアルキリデン基、炭素数8〜15のアルキレン−アリーレン−アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基またはスルホン基である。)
で表される芳香族ジヒドロキシ化合物である請求項1または2に記載の芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
【請求項4】
前記芳香族ジヒドロキシ化合物が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである請求項3に記載の芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
【請求項5】
前記超臨界水または亜臨界水への芳香族ジヒドロキシ化合物の溶解を、超臨界水または亜臨界水の誘電率が10以下となる範囲で行なう請求項1または2に記載の芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。
【請求項6】
前記超臨界水または亜臨界水への芳香族ジヒドロキシ化合物の溶解を374℃以上500℃以下の温度範囲および18MPa以上40MPa以下の圧力範囲内で行なう請求項1または2に記載の芳香族ジヒドロキシ化合物の精製方法。

【公開番号】特開2006−306782(P2006−306782A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−131485(P2005−131485)
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(000003001)帝人株式会社 (1,209)
【Fターム(参考)】