説明

蛇腹状生地で形成した回動窓開放覆部材、並びに、蛇腹状生地の屈曲部形成方法、及び、蛇腹状生地の屈曲部形成装置

【課題】蛇腹状生地であっても蛇腹の伸縮方向における伸縮性を確保することができ、屈曲部の見栄えも良好な蛇腹状生地で形成した回動窓開放覆部材、及び、蛇腹状生地の屈曲部形成方法、並びに、蛇腹状生地の角部形成装置の提供する。
【解決手段】正面視多角形に形成し、一辺を回動軸として開閉自在に構成した回動窓A4の側方の開放部A14を覆う覆用シート11,41を具備して構成した回動窓開放覆部材10であって、上記覆用シート11,41を、一方向に、且つ、所定間隔ごとに山折と谷折とを繰り返した蛇腹状生地12で構成し、上記覆用シート11,41の山折した折り目が蛇腹形成方向に沿って谷折される側に折り曲げた屈曲部22を具備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一端側を回動させて開閉する窓の側方に形成される開放部を覆う、蛇腹状に形成された覆用シート部材を具備して構成した回動窓開放覆部材に関し、さらに詳しくは、このような覆用シート部材を構成するに最適な蛇腹状生地の屈曲部形成方法、及び、蛇腹状生地の屈曲部形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
蛇腹状に形成した蛇腹状生地は、蛇腹形成方向において伸縮性に優れているという特性を有するため、様々な用途に用いられている。
【0003】
その一例として、下記特許文献1では、「天窓接続体及びそれを用いた天窓接続構造」が開示されている。
【0004】
上記特許文献1における天窓接続体は、軸方向に沿って蛇腹状に形成した筒体の軸方向の一端側に、屋根に設けられた天窓に接続するための天窓側接続フレームを取り付けるとともに、筒体の他端側に、天井に形成された天井開口に接続するための天井開口側接続フレームを取り付けて構成している。
【0005】
このような天窓接続体は、例えば、屋内の空気の換気性を高めるための理由により、天窓と天井開口との間に接続して用いられる。上記筒体は、上述したように軸方向に沿って蛇腹状に形成しているため、天窓と天井開口との間の距離に対応して伸縮させることができる。これにより、天窓側接続フレーム、及び、天井開口側接続フレームは、それぞれ天窓、天井開口に確実に接続することができる。
【0006】
ところで特許文献1における天窓接続体を構成する筒体は、様々な形態の天窓、或いは、天井開口に接続されることを考慮すると、角部を有しない円筒状をした形態とは限らず、断面視多角形状で形成されることも容易に想定できる。
【0007】
しかし、上記筒体は、その一部を構成する蛇腹形状に形成した各面どうしの接続端部を屈曲した屈曲部を有しているが、この屈曲部の形成方法について何ら開示されていない。
【0008】
通常、蛇腹形状に沿って形成される屈曲部は、蛇腹状の生地どうしが互いに隣接する端部どうしを縫着することにより形成される実状を勘案すると、断面多角形状の筒体の屈曲部を、蛇腹形成方向に沿って縫着する必要があり、製造の手間を要するという難点を有することになる。
【0009】
また、屈曲部を縫着により形成した場合、屈曲部には、針孔などが残留し、完全に閉塞されず必然的に隙間が生じてしまうため、その隙間を通じて空気が漏れてしまう。このため、屋内の望どおりの空気の換気を図ることができない難点を有する。さらに、縫着により形成した屈曲部は、縫着ラインに沿って強度が一定でないため、筒体の均一な伸縮性が損なわれるおそれがあるという難点も有していた。
【0010】
【特許文献1】特開平10−8658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで本発明では、蛇腹状生地であっても蛇腹の伸縮方向における伸縮性を確保することができ、屈曲部の見栄えも良好な蛇腹状生地で形成した回動窓開放覆部材、及び、蛇腹状生地の屈曲部形成方法、並びに、蛇腹状生地の角部形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の回動窓開放覆部材は、正面視多角形に形成し、一辺を回動軸として開閉自在に構成した回動窓の側方の開放部を覆う覆用シートを具備して構成した回動窓開放覆部材であって、上記覆用シートを、一方向に、且つ、所定間隔ごとに山折と谷折とを繰り返した蛇腹状生地で構成し、上記覆用シートに、上記蛇腹状生地が蛇腹形状の高さ方向に折り曲げられた屈曲部を具備したことを特徴とする。
【0013】
本発明における蛇腹状、或いは、蛇腹形状とは、シート状の全体に、一定の方向、且つ、所定間隔ごとに施したプリーツで形成した形状を示す。
詳説すると、上記蛇腹状、或いは、上記蛇腹形状とは、アコーディオン型のプリーツ加工を施した形状を示す。
【0014】
上記屈曲部は、鋭角、直角、或いは、鈍角を問わず所望の角度で形成することができる。
なお、上記蛇腹形状の高さ方向とは、山折した部位と、該山折に対してその両側に有する谷折どうしを結ぶ線分の中点に相当する部位とを最短で結ぶ方向を示す。
【0015】
上記上記覆用シートは、上記屈曲部を構成する屈曲部材と、直線状に構成した直線部材とを具備し、上記屈曲部材と上記直線部材とを互いに接続する接続端部どうしを一体に固着して形成したことを特徴とする。
【0016】
本発明の回動窓開放覆部材は、上記覆用シートには、上記屈曲部を構成する屈曲部材と、直線状に構成した直線部材とを具備し、上記屈曲部材と上記直線部材とを互いに接続する接続端部どうしを一体に固着して形成することができる。
【0017】
このように予め具備しておいた屈曲部材と直線部材とを、適宜、接続することにより、覆用シートを所望の形態で形成することができる。
【0018】
さらに、屈曲部材と直線部材とは、互いの接続端部どうしを接続する長さを変更して接続することができるため、開放部の形態に応じて正確、且つ、容易に取り付けることができる。
【0019】
さらに、上記覆用シートをネット地で形成することが好ましい。
【0020】
このように覆用シートをネット地で形成することにより、通気性を確保した状態で外来虫や害虫などの通過を阻止することができる防虫ネットとしても用いることができるため、ビニールハウスの回動窓側方の開放部に取り付ける回動窓開放覆部材に具備する上で最適な覆用シートを構成することができる。
【0021】
また、本発明の蛇腹状生地の屈曲部形成方法は、一方向に、且つ、所定間隔ごとに山折と谷折とを繰り返した蛇腹状生地の山折、或いは、谷折の折り目上に設定した第一折り返し点を、第一保持部により保持し、上記第一折り返し点から所定間隔を隔てて、上記折り目上に設定した第二折り返し点を、第二保持部により保持し、上記蛇腹状生地を、上記第一保持部を支点として回動させる枢着軸により、上記第二保持部を上記折り目上における、上記第一保持部に対して対称な対称部位へ回動させて形成することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の蛇腹状生地の屈曲部形成装置は、一方向に、且つ、所定間隔ごとに山折と谷折とを繰り返して形成した蛇腹状生地の山折、或いは、谷折の折り目上に設定した第一折り返し点を保持する第一保持部と、上記第一折り返し点から所定間隔隔てた部位に有するとともに、上記折り目上に設定した第二折り返し点を保持する第二保持部と、上記第二保持部を、上記折り目上における、上記第一折り返し点に対して対称な対称部位へ回動させる枢着軸とを備えたことを特徴とする。
【0023】
上述した蛇腹状生地の屈曲部形成方法により、或いは、上述した蛇腹状生地の屈曲部形成装置を用いることにより、上記覆用シートに、上記蛇腹状生地がその蛇腹形状の高さ方向に折り曲げた形態、換言すれば、上記蛇腹状生地における山折した折り目が蛇腹形成方向に沿って谷折される側に折り曲げた形態の屈曲部を形成することができる。
【0024】
このような屈曲部であれば、縫着用の糸などを用いないで形成しているため、蛇腹状生地の蛇腹形成方向における伸縮性が損なわれることがない。
【0025】
さらに、蛇腹状生地を第一保持部と第二保持部とに保持させた状態で、第二保持部を、第一保持部を支点として枢着軸により回動させるだけで容易に屈曲部を形成することができるため、屈曲部形成後に、余計な折り目が残留してしまうこともなく、見栄えのよい屈曲部を形成することができる。
【0026】
さらに、本発明の蛇腹状生地の屈曲部形成装置は、それぞれの断面形状を上記蛇腹状生地と略同一の蛇腹状に形成した回動部材、固定支持部材、並びに、固定保持部材を具備して構成し、上記回動部材と上記固定支持部材とを、互いの前記山折、或いは、谷折の折り目が略同一線上となる配置で連設するとともに、上記回動部材を、上記固定支持部材に対して枢着軸を介して枢着し、上記回動部材、及び、上記固定支持部材の上面に、上記蛇腹状生地を跨設し、上記固定保持部材で、上記蛇腹状生地の上記固定支持部材に相当する部位を、該固定支持部材の上面とで挟み込んで保持し、上記第一保持部を、上記固定保持部材における上記回動部材と対向する対向端部に設け、上記第二保持部を、上記回動部材の上記固定支持部材と対向する対向端部における、上記枢着軸によって上記対称部位へと回動する折り目上に設けた構成であることが好ましい。
【0027】
上述した蛇腹状生地の屈曲部形成装置によれば、回動部材、及び、固定支持部材は、これら上面に蛇腹状生地が略密着した状態で載置することができ、さらに、固定保持部材は、固定支持部材との上面とで蛇腹状生地をしっかりと挟み込んで保持することができる。
【0028】
このような状態で回動部材を固定支持部材、及び、固定保持部材に対して回動させれば、蛇腹状生地が位置ズレしてしまうことがなく、安定させた状態で屈曲部を形成することができる。すなわち、屈曲部を形成する上で必要となる折り目を、見栄えよく形成でき、初心者でも容易に屈曲部を形成することができる。
【0029】
さらにまた、上記第一保持部は、上記固定保持部材の蛇腹状の断面形状をした対向端部における山折部、又は/及び、谷折部に設けられた構成であることが好ましい。
【0030】
上述した蛇腹状生地の屈曲部形成装置によれば、第一保持部を上記対向端部における谷折部と山折部のうち、いずれか一方に設けるだけでも容易に屈曲部を構成することができる。
【0031】
或いは、第一保持部を上記対向端部における、谷折部と山折部の両方に設けた場合は、蛇腹状生地における屈曲部を形成した部位が蛇腹形成方向(蛇腹の伸縮方向)に弛緩したり、型崩れしたりし難くなり見栄えよい屈曲部を形成することができる。
【0032】
本発明の蛇腹状生地の屈曲部形成装置は、上記蛇腹状生地の上記回動部材に相当する部位を、上記回動部材の上面とで挟み込んで保持する回動保持部材を具備することができる。
【0033】
上述した蛇腹状生地の屈曲部形成装置によれば、回動保持部材を具備することにより、回動部材を回動させる際に、上記蛇腹状生地の上記回動部材に相当する部位が離間しないよう保持することができるため、結果的に、蛇腹状生地を安定させた状態で覆用シートに屈曲部を形成することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、覆用シートを上述したような蛇腹状生地で構成するとともに、その屈曲部を上述したような折り曲げにより形成することで、一辺を回動軸として回動する回動窓を回動させたときでも、回動窓の側方で開放する開放部を覆った状態の覆用シートは、伸縮性を確保することができ、回動窓の回動操作が阻害されることがない。
【0035】
しかも、覆用シートにおける屈曲部に相当する部位には、縫着した場合のように針孔などの隙間が生じることもないため、屈曲部に不要な隙間が生じることなくしっかりと開放部を覆うことができる。さらに、覆用シートの品質、見栄えを確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
この発明の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0037】
図1は、ビニールハウスAの外観図を示す。上記ビニールハウスAは、その外郭を構成する外郭フレームA1を配し、該外郭フレームA1の外周全体には、撥水性、及び、非通気性を有する素材により形成したビニールシートA2を張架して構成している。
【0038】
上記ビニールハウスAの外周面は、図1に示したように扉A3の他に天窓として用いるための回動窓部A4を3つ具備している。回動窓部A4の1つは、ビニールハウスAにおける扉A3の上側に形成し、残り2つの上記回動窓部A4は、ビニールハウスの湾曲状に形成した天井部位にそれぞれ形成している。
【0039】
これら3つの回動窓部A4は、それぞれ正面視矩形に形成し、図2(a),(b)に示したようにビニールハウスAにおける回動窓部A4に対応する部位においてビニールシートA2を回動窓部A4に対応する形状で開口した開口部A5に取り付けられている。
なお、図2(a),(b)は、それぞれ回動窓部A4が突き出した開状態、閉じた閉状態における回動窓部A4、及び、その近傍部位の縦断面を示す。
【0040】
具体的に、開口部A5は、その外周部にアルミ製の開口枠体A6が形成されている。なお、上記開口外枠A6は、上記外郭フレームA1の中でも、該開口外枠A6の近傍に有する所定の外郭フレームA7に取り付けられている。
【0041】
これに対して、回動窓部A4の窓面を構成する正面視矩形をした窓面部A8には、その外周部にアルミ製の窓枠A9が形成され、その窓枠A9の内周側にもビニールシートA2が張架されている。
【0042】
上記回動窓部A4は、窓枠A9の上端部を開口枠体A6の上端部に枢着することにより、開口枠体A6の上端部を回動軸A13として、窓面部A8の特に下端部を開口枠体A6に対してビニールハウスAの外側における斜め上方へ向けて突き出し可能に形成している。
【0043】
このように、回動窓部A4は、開口部A5に対して窓面部A8を突き出した開状態、或いは、閉じた閉状態に変更可能に形成している。
【0044】
ところで、窓面部A8が開口部A5に対して突き出したとき、窓枠A9の上端部を除いた下端部、及び、左右各端部に対応する窓面部A8の側方は、本来であれば図15に示したように突き出した窓枠A9と開口枠体A6との間に隙間が生じた状態で開放した開放部A14が構成されることになる。
【0045】
ところが、本実施例における回動窓部A4は、図2(a),(b)に示したように上記開放部A14に回動窓開放覆部材10を取り付けている。回動窓開放覆部材10は、覆用シート11と、図示省略するが取付け部材(アダプタ部材)とで構成し、上記取付け部材によって、開口部A5と窓面部A8の周縁部に取り付けたこの覆用シート11で開放部A14を覆っている。
【0046】
上記覆用シート11は、図3、及び、図4(a),(b)に示したように、例えば、40mmから70mmの範囲内における一定方向へ、且つ、一定幅(D)ごとに山折部12aと谷折部12bとを繰り返して蛇腹状に形成した蛇腹状生地12でY方向に伸縮自在に形成している。
上記Y方向とは、覆用シート11、すなわち、蛇腹状生地12に対して上記図3、及び、上記図4(a),(b)中に示したY方向に対応する方向を示し、蛇腹状生地12の蛇腹形成方向(蛇腹伸縮方向)を示すものとする。
【0047】
これと同様に、X方向、及び、Z方向を、上記図3、及び、上記図4(a),(b)中に示したX方向、Z方向にそれぞれ設定するものとする。
【0048】
すなわち、上記X方向とは、蛇腹形状の高さ方向を示し、上記Z方向とは、折り目のライン方向を示すものとする。
【0049】
なお、図3は、覆用シート11の一部位の外観図を示す。図4(a)は、覆用シート11の一部位の平面図を示し、図4(b)のA−A断面図を示す。
【0050】
ここで、本実施例における蛇腹状、或いは、蛇腹形状とは、シート状の全体に、一定の方向、且つ、所定間隔ごとに施したプリーツで形成した形状を示す。
詳説すると、本実施例における蛇腹状、或いは、上記蛇腹形状とは、アコーディオン型のプリーツ加工を施した形状を示す。
【0051】
さらに、上記プリーツ加工とは、アイロンなどでひだ付けを行う手加工による方法、2本の熱ローラーの間に生地を過剰に送りこみ、ひだを付けながら熱ローラーでセットして巻き取るマシーンプリーツ加工による方法、さらには、予め型を付けた2枚の型紙の間に、裁断された生地を挟み、畳み込んでひだ付けを行い、セットボックスで蒸熱を加える方法を示す。
【0052】
さらに、上述した山折部12a、及び、谷折部12bは、蛇腹状生地12の各面をいずれか一方の面側から視たときに構成される山折された折り目、谷折された折り目を便宜上、それぞれ山折部12a、谷折部12bと称している折り目である。このため、例えば、山折部12aに相当する折り目は、蛇腹状生地12の反対の面側から視て谷折された折り目に相当するが、該折り目を谷折部と称してもよい。
【0053】
上記蛇腹状生地12は、縦糸13と横糸14とを用いてネット地(メッシュ地)で形成している。
【0054】
上記蛇腹状生地12は、例えば、西洋マルハナバチなどの外来虫、若しくは、オンシツコナジラミなどの害虫の侵入、或いは、通過を阻害可能な例えば、0.4mm程度になるような縦糸13と横糸14との目合いで形成している。
【0055】
縦糸13、及び、横糸14の織り方としては、特に限定しないが自動織機で平織状に織ることができる。上述の縦糸13及び横糸14は、図5に示したように例えば、溶融温度が高いポリプロピレン(PP)等の合成樹脂又は合成樹脂からなる芯層部15の外周部にその芯層部15の外周部よりも溶融温度が低いポリエチレン(PE)等の合成樹脂又は合成樹脂繊維からなる外層部16を長さ方向に連続して被覆又は囲繞してなる複合糸で構成される。
なお、図5は、縦糸13と横糸14との交差部分における断面図を示す。
【0056】
勿論、芯層部15は、上述とは異なる材質で構成することができ、外層部16も芯層部15よりも溶融温度が低い他の材質で構成することができる。
【0057】
また、縦糸13及び横糸14の交差部分を接合する方法としては、図5に示したように縦糸13及び横糸14の交差部分に形成された外層部16を互いに対接する状態に交差させたまま、相互の交差部分を低融点の外層部16が溶融する温度に加熱処理して、縦糸13及び横糸14の交差部分を一体的に溶着するが合成樹脂系の接着剤で接着するなどの方法を用いてもよい。
【0058】
上述した上記蛇腹状生地12を用いて形成される覆用シート11は、図15に示したように上記開放部A14が構成される部位、すなわち、上記図1、及び、上記図2で示した窓面部A8の下端部、及び、左右各端部に対応する側方に沿って取り付け可能に、この部位に対応させて図5に示したように正面視コの字形に形成している。
【0059】
ここで、覆用シート11における上記窓面部A8の下端部、及び、左端部、並びに、右端部に相当する部位を、それぞれ下端直線部17、左端直線部18、右端直線部21に設定する。
【0060】
また、上記覆用シート11は、そのZ方向における全長が窓枠A9の下端部、及び、左右各端部に相当する部位の長さと略同一の長さを有するよう1枚ものの蛇腹状生地12で形成している。
【0061】
すなわち、上記覆用シート11は、このような蛇腹状生地12に、図6の一部拡大図に示したような屈曲部22を形成することにより、正面視コの字形に形成している。
上述した屈曲部22の形態は、蛇腹状生地12のZ方向における所定部位を、蛇腹状生地12が蛇腹形状の高さ方向、すなわち、X方向に屈曲させた場合、その屈曲部22に相当する部位に対して対向するZ方向における各側の山折部12aのうち、一方の山折部12aを谷折りして形成される空間部に、他方の山折部12aにおける上記一方の山折部12aとの重合部位を収容可能に折り込んだ形態をしている。
【0062】
ここで、正面視コの字形をした覆用シート11に具備する2つの屈曲部22のうち、左端直線部18と下端直線部17とで形成される屈曲部22を左側屈曲部23に設定するとともに、右端直線部21と下端直線部17とで形成される屈曲部22を右側屈曲部24に設定する。
【0063】
本実施例の回動窓開放覆部材10は、上述した形態の上記覆用シート11を、上述したようにY方向の一端側を上記開放部A14における窓枠A9側に取付け部材(図示せず)を介して取り付け、蛇腹形成方向の他端側を開口枠体A6側に取付け部材(図示せず)を介して取り付ければ、開口部A5に対して窓面部A8が図2(a)に示したように突き出したり、図2(b)に示したように初期位置に戻ったりするに従って伸縮自在に形成することができる。
【0064】
覆用シート11は、その屈曲部22を縫着ではなく、上述したような折り曲げにより形成しているため、屈曲部22を蛇腹形成方向に収縮させたとき、嵩張ることがなく、また、針孔などのネット地の目合いよりも大きな孔が残留することもないため、確実に外来虫などの侵入を阻害することができる。
【0065】
それと同時に覆用シート11は、折り曲げにより、すなわち、山折、及び、谷折することにより蛇腹状に形成しているため、収縮させたとき、嵩張らずコンパクトに収縮させることができる。
【0066】
ところで、正面視コの字形を構成すべく形成した上記屈曲部22は、図7に示したような屈曲部形成装置30を用いて形成している。
以下では、上記屈曲部形成装置30の構成について図7を用いて説明する。
【0067】
上記屈曲部形成装置30は、回動部材25、回動保持部材26、固定支持部材27、及び、固定保持部材28から構成している。
回動部材25、回動保持部材26、固定支持部材27、及び、固定保持部材28は、全て合成樹脂製であり、蛇腹状生地12と略同一の蛇腹状のY方向への断面形状を有した波板形状で形成している。さらに、回動部材25、回動保持部材26、固定支持部材27、及び、固定保持部材28は、全て蛇腹状生地12のY方向の長さよりも幅大に形成している。
【0068】
すなわち、上記回動部材25、及び、固定支持部材27は、上面に上記蛇腹状生地12を少なくともY方向の長さ全体において略密着状態で載置することができる部材である。さらに、上記回動部材25、及び、固定支持部材27は、互いの上面に上記蛇腹状生地12がX方向に跨った状態で、載置することができる。
【0069】
これに対して、回動保持部材26は、上記蛇腹状生地12をY方向の長さ全体において回動部材25の上面とで挟み込んで保持することができる部材である。さらに、固定保持部材28は、上記蛇腹状生地12を固定支持部材27の上面とで挟み込んで保持することができる部材ある。
【0070】
さらにまた、回動部材25は、固定支持部材27に対して、互いの山折部12a、或いは、谷折部12bが略同一線上で略一致する位置、且つ、一部を重複させて長さ方向に連設する配置でヒンジなどの枢着軸31を介して枢着している。
【0071】
ここで、回動部材25、回動保持部材26、固定支持部材27、及び、固定保持部材28を、上述したような位置関係で配置したとき、上記蛇腹状生地12のX方向における回動部材25から固定支持部材27へ向けた方向をX1方向に設定し、その反対方向の固定支持部材27から回動部材25へ向けた方向をX2方向に設定する。
【0072】
さらに、回動部材25、及び、固定支持部材27についての蛇腹形成方向も上記蛇腹状生地12の蛇腹形成方向と同様にY方向に設定するものとする。
【0073】
なお、上述した上記回動部材25の固定支持部材27に対する枢着は、固定支持部材27の上面のZ2方向側部位における谷折部12bの近傍部位に、回動部材25のZ1方向側端部の谷折部12b近傍の部位を枢着している。
【0074】
ここで、固定保持部材28を、固定支持部材27に載置したとき、そのZ2方向側の断面視蛇腹形状をした端面側の頂点に相当する部位を、それぞれ第一保持部33に設定する。さらに、上記第一保持部33のうち山折部12aに有する部位を山折側第一保持部33aに設定し、谷折部12bに有する部位を谷折側第一保持部33bに設定する。
【0075】
また、上記回動部材25のZ1方向側の端部は、枢着軸31の近傍部位から山折部12aの側(上方)へ進むに連れZ2方向側へ向けて略45度の傾斜角で切り欠いた切欠部36を形成している。
【0076】
このような上記回動部材25の山折部12aにおけるZ1方向側の端部を第二保持部37に設定する。
【0077】
ちなみに、このような山折側第一保持部33aと第二保持部37とは、固定保持部材28を固定支持部材27に載置したとき、略同一の山折部12aのライン上に配されることになる。
【0078】
次に、上述したように構成した角部形成装置30を用いて、略90°の角度を有する屈曲部22を形成する手順について図8、及び、図9(a),(b)を用いて説明する。
【0079】
なお、図8は、屈曲部形成装置30の蛇腹状生地12に対する配置を説明する説明図である。図9(a)は、屈曲部形成装置30、及び、蛇腹状生地12のY方向における山折部12aに相当する部位の縦断面の枢着軸31近傍の拡大図である。図9(b)は、図9(a)のA−A断面図である。
【0080】
まず、蛇腹状生地12を上記回動部材25、及び、上記固定支持部材27にかけて互いの上面に略密着した状態で載置する。
【0081】
さらに、固定保持部材28を、固定支持部材27の上面に載置された蛇腹状生地12の上から載置する。
このとき、固定保持部材28は、その山折側第一保持部33a、及び、谷折側第一保持部33bが、枢着軸31とZ方向において略一致する位置関係で、蛇腹状生地12が介在した状態で固定支持部材27の上から載置している。
【0082】
続いて、回動保持部材26を、回動部材25に載置された蛇腹状生地12の上から載置する。このとき回動保持部材26は、そのZ1方向側端部が上記回動部材25における第二保持部37よりもZ1方向側に突き出さないよう載置している。
【0083】
このように上記蛇腹状生地12をセットした状態で回動部材25、及び、回動保持部材26を、固定支持部材27、及び、固定保持部材28に対して、図8(a)に示したように、略90度、時計回りに回動させれば、蛇腹状生地12に屈曲部22を形成することができる。
なお、回動部材25を回動する際には、回動部材25上に載置される蛇腹状生地12が回動部材25上から位置ズレしないよう回動保持部材26を保持するとともに、固定支持部材27に載置している上記蛇腹状生地12が位置ズレしないよう固定保持部材28を保持しながら回動するとよい。
【0084】
次に、上述したように回動させて屈曲部22を形成する過程を、枢着部、及び、その近傍部位が奏する作用、効果に着目して上記図9(a),(b)、及び、図10(a),(b)を用いて説明する。
なお、図10(a)は、図9(a)における回動部材25を図9(a)の状態から回動した後の状態を示す説明図であり、図10(b)は、図10(a)のB−B断面図である。
【0085】
回動部材25を回動させることで、その上面の上記蛇腹状生地12は、固定保持部材28の第一保持部33を回動支点として回動する。そして、回動部材25を90度、回動させたとき、回動部材25の第二保持部37は、固定保持部材28の山折部12aにおける、山折側第一保持部33aに対して対称な対称部位(U)に当接する。これにより、回動部材25の回動は、規制されることになり、回動部材25は、時計回りの方向において固定保持部材28に対して略直立した状態に位置決めされることになる。
【0086】
なお、上記蛇腹状生地12における第一保持部33の下方近傍に有する点を第一折り返し点(S)に設定する。さらに、第一折り返し点(S)のうち、山折側第一保持部33aの近傍に有する点を山折側第一折り返し点(Sa)に設定するとともに、谷折側第一保持部33bの近傍に有する点を谷折側第一折り返し点(Sb)に設定する。
【0087】
上記第一保持部33は、この第一折り返し点(S)が支点となるよう保持することになる。すなわち、山折側第一保持部33aは、山折側第一折り返し点(Sa)が支点となるよう、谷折側第一保持部33bは、谷折側第一折り返し点(Sa)が支点となるよう、上記蛇腹状生地12を保持することになる。
【0088】
これに対して、第二保持部37は、上記蛇腹状生地12における第二保持部37の上方近傍に有する点を第二折り返し点(T)としたとき、この第二折り返し点(T)を山折側第一保持部33aに対して対称部位(U)にまで案内した状態で保持することになる。
【0089】
上述したような手順を経れば、図11に示したように蛇腹状生地12に略90°の屈曲部22を形成することができる。
【0090】
また、上記蛇腹状生地12の上記屈曲部22に相当する部位を展開したとき、図12に示したような折り目が形成されることになる。なお、ST間の間隔は、SZ間の間隔とは等しくなる。
図12は、展開した状態の上記蛇腹状生地12の一部位における平面図であり、図中の実線は、山折した折り目を示し、破線は、谷折した折り目を示す。さらに、図12に付した符号は、図9(a),図10(a)に付した符号と対応する。
【0091】
さらに、上述した屈曲部22の形成手順に従って、蛇腹状生地12に左側屈曲部23、及び、右側屈曲部24を形成することにより、正面視コの字形の覆用シート11を形成できる。
【0092】
また、蛇腹状生地12における左側屈曲部23、及び、右側屈曲部24を形成される部位がZ方向において位置ズレしてしまわないよう、例えば、固定支持部材27の上面に付した目印ライン38を利用して屈曲部22を形成することが好ましい。
【0093】
具体的に、上記目印ライン38は、図7,図9(a),及び、図10(a)に示したように固定支持部材27における回動部材25を固定支持部材27に対して回動させて略直立状態に立ち上げたとき、回動部材25における第2支点保持部が到達する部位に沿って予め形成している。
【0094】
すなわち、蛇腹状生地12に屈曲部22を形成したとき、蛇腹状生地12のZ方向における部位における、この目印ライン38上に載置した部位は、屈曲部22の幅方向における内周側角部23a,24a、すなわち、屈曲部22自体の谷折部12bが形成される部位に位置することになる(図6参照)。
【0095】
このため、蛇腹状生地12のZ方向における屈曲部22を形成する部位を正確に予め設定することができるため、回動窓部A4の窓枠A9の大きさに適した覆用シート11を構成することができる。
【0096】
実施例1のような蛇腹状生地12の屈曲部形成方法により、或いは、蛇腹状生地12の屈曲部形成装置30を用いることにより、蛇腹状生地12における山折した折り目が蛇腹形成方向に沿って谷折される側に折り曲げた形態の屈曲部を形成することができる。
【0097】
このような屈曲部22であれば、縫着用の糸などを用いないで形成しているため、蛇腹状生地12の蛇腹形成方向における伸縮性が損なわれることがない。
【0098】
さらに、蛇腹状生地12を第一保持部33と第二保持部36とに保持させた状態で、第一保持部33を支点として枢着軸31により回動させるだけで容易に屈曲部22を形成することができるため、屈曲部形成後に、余計な折り目が残留してしまうこともなく、見栄えのよい屈曲部22を形成することができる。
【0099】
また、実施例1の蛇腹状生地12の屈曲部形成装置30によれば、回動部材25、及び、固定支持部材27は、これら上面に蛇腹状生地12が略密着した状態で載置することができ、さらに、固定保持部材28は、固定支持部材27との上面とで蛇腹状生地12をしっかりと挟み込んで保持することができる。このような状態で回動部材25を固定支持部材27、及び、固定保持部材28に対して回動させれば、蛇腹状生地12が位置ズレしてしまうことがなく、安定させた状態で屈曲部22を形成することができる。すなわち、屈曲部22を形成する上で必要となる折り目を、見栄えよく形成でき、初心者でも容易に屈曲部22を形成することができる。
【0100】
さらにまた、上記第一保持部33は、上記固定保持部材28の蛇腹状の断面形状をした対向端部における山折部に有する山折側第一保持部33a、及び、谷折部に設けられた谷折側第一保持部33bを具備して構成することにより、蛇腹状生地11における屈曲部22を形成した部位が蛇腹形成方向(蛇腹の伸縮方向)に弛緩したり、型崩れしたりし難くなり見栄えよい屈曲部22を形成することができる。
【0101】
勿論、上記第一保持部33は、山折側第一保持部33a、谷折側第一保持部33bのいずれか一方のみを設けるだけでもよい。このような形態であっても、屈曲部22を構成することができる。
【0102】
また、覆用シート11は、上記屈曲部22を形成した状態で、適宜、熱を付与して折り目を熱変形させてもよい。これにより、上記屈曲部22は、よりしっかりとした折り目により形成することができる。
【0103】
以下では、回動窓開放覆部材を構成する覆用シートの他の形成方法について説明する。
【0104】
但し、以下で説明する回動窓開放覆部材の構成のうち、上述した実施例1における回動窓開放覆部材10と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【実施例2】
【0105】
実施例2における覆用シート41は、実施例1における覆用シート11のように、1枚ものの蛇腹状生地12に屈曲部22を具備した形態とは異なり、正面視コの字形の各部位を構成する複数の構成部材を具備し、これら複数の構成部材を連結することにより正面視コの字形に形成することができる。
【0106】
具体的に、実施例2における覆用シート41は、図13(a)に示したように正面視コの字形に形成した蛇腹状生地44の左側屈曲部42a、及び、右側屈曲部42bのそれぞれに対応する2つの屈曲部材42、及び、下端直線部43a、左端直線部43b、及び、右端直線部43cのそれぞれに対応する3つの直線部材43を具備することができる。
【0107】
図13(a)は、屈曲部材42、及び、直線部材43の外観図を示す。
【0108】
但し、上記屈曲部材42、及び、直線部材43のいずれか一方の部材の接続端部42c,43cは、覆用シート41を構成したとき、これら部材を接続可能に互いの端部どうしを重合する長さ分だけ見積もって長くに形成している。
【0109】
このような形態により、正面視コの字形になるよう各部位に対応する屈曲部材42、及び、直線部材43の隣接する接続端部42c,43cどうしを重合し、該重合部位を熱溶着すれば、覆用シート41を図13(b)に示したように一体に構成することができる。
なお、図13(b)は、実施例2における覆用シート41の外観図を示す。
【0110】
すなわち、図14に示したように、屈曲部材42と直線部材43とを接続したとき、互いに重合する接続端部42c,43cにおいて、例えば、図14に示したように、屈曲部材42の横糸14と、これに交差した状態で重合する直線部材43の縦糸13とは、互いの外層部16,16どうしが溶融した状態で固着した形態となる。
【0111】
実施例2のように予め具備しておいた屈曲部材と直線部材とを、適宜、接続することにより、覆用シートを所望の形態で形成することができる。
【0112】
さらに、屈曲部材と直線部材とは、互いの接続端部どうしを接続する長さを変更して接続することができるため、開放部の形態に応じて正確、且つ、容易に取り付けることができる。
【0113】
勿論、屈曲部22を有する蛇腹状生地12の各部位を分断した状態で構成した各部材は、上述した形態に限らない。覆用シート41部材は、例えば、下端直線部17の中間部位で分断した各部材を接続した一体に形成するなど、様々な形態で形成することができる。
【0114】
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、上述したように多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】実施例1のビニールハウスの外観図。
【図2】実施例1の回動窓部の説明図。
【図3】実施例1の蛇腹状生地の一部位の外観図。
【図4】実施例1の蛇腹状生地の一部位の平面図(a),図4(a)のA−A断面図。
【図5】実施例1の縦糸と横糸との接合状態を示す説明図。
【図6】一部拡大して示した実施例1の覆用シートの外観図。
【図7】実施例1の蛇腹状生地の屈曲部形成装置の説明図。
【図8】実施例1の蛇腹状生地の屈曲部形成装置の作用説明図。
【図9】実施例1の蛇腹状生地の屈曲部形成装置の作用説明図。
【図10】実施例1の蛇腹状生地の屈曲部形成装置の作用説明図。
【図11】実施例1の蛇腹状生地の屈曲部の説明図。
【図12】実施例1の蛇腹状生地を展開して示した屈曲部の説明図。
【図13】実施例2の覆用シートの説明図。
【図14】実施例2の縦糸と横糸との接合状態を示す説明図。
【図15】従来の回動窓部の説明図。
【符号の説明】
【0116】
10…回動窓開放覆部材
11,41…覆用シート
12,44…蛇腹状生地
22…屈曲部
25…回動部材
26…回動保持部材
27…固定支持部材
28…固定保持部材
31…枢着軸
33…第一支持保持部
36…切欠部
37…第二支持保持部
42…屈曲部材
43…直線部材
42c,43c…接続端部
A4…回動窓部
A14…開放部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面視多角形に形成し、一辺を回動軸として開閉自在に構成した回動窓の側方の開放部を覆う覆用シートを具備して構成した回動窓開放覆部材であって、
上記覆用シートを、一方向に、且つ、所定間隔ごとに山折と谷折とを繰り返した蛇腹状生地で構成し、
上記覆用シートに、上記蛇腹状生地が蛇腹形状の高さ方向に折り曲げられた屈曲部を具備した
回動窓開放覆部材。
【請求項2】
上記覆用シートは、上記屈曲部を構成する屈曲部材と、直線状に構成した直線部材とを具備し、上記屈曲部材と上記直線部材とを互いに接続する接続端部どうしを一体に固着して形成した
請求項1に記載の回動窓開放覆部材。
【請求項3】
上記覆用シートをネット地で形成した
請求項1、又は、請求項2に記載の回動窓開放覆部材。
【請求項4】
一方向に、且つ、所定間隔ごとに山折と谷折とを繰り返した蛇腹状生地の山折、或いは、谷折の折り目上に設定した第一折り返し点を、第一保持部により保持し、
上記第一折り返し点から所定間隔を隔てて、上記折り目上に設定した第二折り返し点を、第二保持部により保持し、
上記蛇腹状生地を、
上記第一保持部を支点として回動させる枢着軸により、上記第二保持部を上記折り目上における、上記第一保持部に対して対称な対称部位へ回動させて形成する
蛇腹状生地の屈曲部形成方法。
【請求項5】
一方向に、且つ、所定間隔ごとに山折と谷折とを繰り返して形成した蛇腹状生地の山折、或いは、谷折の折り目上に設定した第一折り返し点を保持する第一保持部と、
上記第一折り返し点から所定間隔隔てた部位に有するとともに、上記折り目上に設定した第二折り返し点を保持する第二保持部と、
上記第二保持部を、上記折り目上における、上記第一折り返し点に対して対称な対称部位へ回動させる枢着軸とを備えた
蛇腹状生地の屈曲部形成装置。
【請求項6】
それぞれの断面形状を上記蛇腹状生地と略同一の蛇腹状に形成した回動部材、固定支持部材、並びに、固定保持部材を具備して構成し、
上記回動部材と上記固定支持部材とを、互いの前記山折、或いは、谷折の折り目が略同一線上となる配置で連設するとともに、
上記回動部材を、上記固定支持部材に対して枢着軸を介して枢着し、
上記回動部材、及び、上記固定支持部材の上面に、上記蛇腹状生地を跨設し、
上記固定保持部材で、上記蛇腹状生地の上記固定支持部材に相当する部位を、該固定支持部材の上面とで挟み込んで保持し、
上記第一保持部を、
上記固定保持部材における上記回動部材と対向する対向端部に設け、
上記第二保持部を、
上記回動部材の上記固定支持部材と対向する対向端部における、上記枢着軸によって上記対称部位へと回動する折り目上に設けた
請求項5に記載の蛇腹状生地の屈曲部形成装置。
【請求項7】
上記第一保持部は、上記固定保持部材の蛇腹状の断面形状をした対向端部における山折部、又は/及び、谷折部に設けられた
請求項6に記載の蛇腹状生地の屈曲部形成装置。
【請求項8】
上記蛇腹状生地の上記回動部材に相当する部位を、上記回動部材の上面とで挟み込んで保持する回動保持部材を具備した
請求項6、又は、請求項7に記載の蛇腹状生地の屈曲部形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−239252(P2007−239252A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−60885(P2006−60885)
【出願日】平成18年3月7日(2006.3.7)
【出願人】(392002918)日本ワイドクロス株式会社 (12)
【Fターム(参考)】