説明

蛍光ランプ、バックライトユニットおよび液晶表示装置

【課題】本発明は、点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上した蛍光ランプを提供することを目的とするものである。
【解決手段】ガラスバルブ101内面に蛍光体層104を有する蛍光ランプ100において、蛍光体層104の少なくとも一種類の蛍光体粒子Bは、ユーロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウムであり、その不純物の含有量が蛍光体粒子の総重量に対して0.1[wt%]以下であることを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光ランプ、バックライトユニットおよび液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の蛍光ランプ、例えば冷陰極蛍光ランプは、ガラスバルブの内面に蛍光体層が形成され、ガラスバルブの内部に希ガス及び水銀が気密に封入され、ガラスバルブの両端部に一対の電極が配置されている。このような冷陰極蛍光ランプは、液晶表示装置等の光源として用いられ、その長寿命化が望まれている。蛍光ランプの長寿命化を阻害する要因の一つとして、蛍光体層に含まれる蛍光体粒子に水銀が吸着し、その蛍光体粒子から発せられる光が水銀によって遮られるために、輝度維持率が低下していくことがあげられる。これを防ぐために、例えば蛍光体粒子の表面を酸化ランタンで被覆する方法がある(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−11665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、蛍光体粒子の表面に酸化ランタンを被覆した場合、同じ蛍光体粒子に酸化ランタンを被覆しない場合と比べて輝度維持率は改善するものの、酸化ランタンの被覆だけでは水銀付着以外の要因による輝度維持率の低下を防ぐことができず、輝度維持率の向上に限度がある。また、輝度維持率の向上のために、酸化ランタンの被覆量を多くすると、酸化ランタンが蛍光体粒子の表面から剥がれ易くなったり、酸化ランタンによって蛍光体粒子から発せられる光が遮られるため、光の量が低減し、初期輝度が低下してしまう。
【0004】
そこで、本発明は、点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上した蛍光ランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明に係る蛍光ランプは、ガラスバルブ内面に蛍光体層を有する蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層の少なくとも一種類の蛍光体粒子は、ユーロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウムであり、その不純物の含有量が前記蛍光体粒子の総重量に対して0.1[wt%]以下であることを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る蛍光ランプは、前記不純物として酸化セリウムが含まれることが好ましい。
【0007】
また、本発明に係る蛍光ランプは、前記不純物としてアルミン酸バリウムおよびアルミン酸マグネシウムが含まれることが好ましい。
【0008】
また、本発明に係る蛍光ランプは、前記蛍光体粒子の表面に金属酸化物を被覆させたことが好ましい。
【0009】
また、本発明に係る蛍光ランプは、前記金属酸化物が酸化ランタンであり、その含有量が前記蛍光体粒子の総重量に対して0.05[wt%]〜0.9[wt%]の範囲内であることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る蛍光ランプは、前記ガラスバルブの一端部から延びる前記蛍光体層不存在領域の長さと、前記ガラスバルブの他端部から延びる前記蛍光体層不存在領域の長さとが、センサにより識別できる程度に異なることが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る蛍光ランプは、前記ガラスバルブの一端部から延びる蛍光体層不存在領域の長さと、前記ガラスバルブの他端部から延びる蛍光体層不存在領域の長さとの差が、2[mm]以上であることが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るバックライトユニットは、筐体内に、前記蛍光ランプを備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る液晶表示装置は、前記バックライトユニットを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る蛍光ランプ、バックライトユニットおよび液晶表示装置は、蛍光ランプ点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプ100(以下、単に「ランプ100」という)の管軸を含む断面図を図1(a)に、図1(a)のA部の拡大断面図を図1(b)にそれぞれ示す。図1(a)に示すように、蛍光ランプ100は、冷陰極蛍光ランプである。
【0016】
ランプ100は、ガラスバルブ101、電極102およびリード線103で構成されている。ガラスバルブ101は、直管状であり、その管軸に対して垂直に切った断面が略円形状である。このガラスバルブ101は、例えば外径が3.0[mm]、内径が2.0[mm]、全長が750[mm]であって、その材料はホウ珪酸ガラスである。以下に記すランプ100の寸法は、外径が3.0[mm]、内径が2.0[mm]のガラスバルブ101の寸法に対応する値である。なお、冷陰極蛍光ランプである場合には、内径が1.4[mm]〜7.0[mm]、肉厚が0.2[mm]〜0.6[mm]、の範囲であって、全長が1500[mm]以下であることが好ましい。言うまでもなくこれらの値は一例であり実施態様が限定されるものではない。
【0017】
ガラスバルブ101の内部には、水銀がガラスバルブ101の容積に対して所定の比率、例えば、0.6[mg/cc]で封入され、また、アルゴン、ネオン等の希ガスが所定の封入圧、例えば、60[Torr]で封入されている。なお、上記希ガスとしては、アルゴンとネオン(Ar=5[%]、Ne=95[%])の混合ガスが用いられる。
【0018】
また、ガラスバルブ101の内面には蛍光体層104が形成されている。蛍光体層104に用いる蛍光体粒子は、例えば、赤色蛍光体粒子(Y23:Eu3+)104R、緑色蛍光体粒子(LaPO4:Ce3+,Tb3+)104Gおよび青色蛍光体粒子(BaMg2Al1627:Eu2+)104Bからなる希土類蛍光体で形成されている。
【0019】
ここで、青色蛍光体粒子(BaMg2Al1627:Eu2+)104Bには酸化セリウム(CeO2)やアルミン酸マグネシウム(MgAl24)やアルミン酸バリウム(BaAl24)のような不純物の含有量が0.1[wt%]以下であることが、蛍光ランプの点灯時における初期輝度の低下防止及び輝度維持率の向上の点から好ましい。つまり、不純物の含有量が0.1[wt%]より多い場合には、青色蛍光体粒子104Bの結晶性が悪くなり、特に、蛍光ランプの点灯時における輝度維持率が低下したものと考える。
【0020】
また、図1(b)に示すように、蛍光体層104の蛍光体粒子のうち青色蛍光体粒子104Bの表面には、金属酸化物である酸化ランタン(La23)104aが被覆されていてもよい。これは、青色蛍光体粒子104Bには、アルミナ(Al23)が含まれているため、水銀を吸着しやすく、青色蛍光体粒子104Bの表面に吸着した水銀が青色蛍光体粒子104Bやその他の赤色蛍光体粒子104Rや緑色蛍光体粒子104Gから発せられる光を遮ってしまい、蛍光ランプ100の輝度維持率の低下の要因となるからである。なお、酸化ランタンの被着量は、蛍光体粒子の総重量に対して0.05[wt%]以上9.0[wt%]以下であることが好ましい。酸化ランタンの被着量が蛍光体粒子の総重量に対して0.05[wt%]より少ない場合には、青色蛍光体粒子104BとNaとの反応により強度が低下するためであり、これとは逆に9.0[wt%]よりも多い場合には、青色蛍光体粒子104Bの初期輝度が低下するからである。
【0021】
また、ガラスバルブ101の内面と蛍光体層104との間に例えば酸化イットリウム(Y23)等の金属酸化物の保護膜(図示せず)を設けてもよい。
【0022】
さらに、ガラスバルブ101の両端部からはリード線103が外部へ向けて導出されている。リード線103は、ビードガラス101bを介してガラスバルブ101の両端部に封着されたものである。
【0023】
このリード線103は、例えば、タングステンからなる内部リード線103aと、ニッケルからなる外部リード線103bとからなる継線である。内部リード線103aの線径は1[mm]、全長は3[mm]で、外部リード線103bの線径は0.8[mm]、全長は5[mm]である。
【0024】
内部リード線103aの先端部にはホロー型、例えば有底筒状の電極102が固着されている。この固着は、例えばレーザ溶接を利用して行う。
【0025】
電極102の各部の寸法は、例えば電極長が5[mm]、外径が1.70[mm]、内径が1.50[mm]、肉厚が0.10[mm]である。
【0026】
よって、上記のような青色蛍光体粒子104Bに不純物が少ないこと、特に不純物の含有量が青色蛍光体粒子の総重量に対して0.1[wt%]であることにより、蛍光ランプの点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上することができる。
【0027】
(実験1)
以下、その一例として異なる青色蛍光体粒子(BaMg2Al1627:Eu2+)を用いた比較実験により上記本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプの作用効果について詳細に説明する。本発明者らは、比較実験を行うに当たり、発明品1、比較品1および比較品2の青色蛍光体粒子(以下、それぞれ単に「発明品1」、「比較品1」、「比較品2」という。)を用いて単色の蛍光ランプを作成し、それぞれ発明品1−1、比較品1−1および比較品2−1とした。
【0028】
発明品1のSEM写真を図2(a)に、比較品1のSEM写真を図2(b)に、比較品2のSEM写真を図2(c)にそれぞれ示す。なお、SEM写真は、日立製作所製のS4500を用いて倍率20000[倍]で撮影した。
【0029】
図2(a)に示すように、発明品1の表面は、酸化ランタンによってわずかに被覆されている。なお、図2(a)および図2(b)上、青色蛍光体粒子の表面にわずかに散見できる米粒状の物質が酸化ランタンである。
【0030】
図2(b)に示すように、比較品1の表面は、酸化ランタンによってほとんど被覆されている。
【0031】
図2(c)に示すように、比較品2は、比較品1と同じ青色蛍光体粒子であるが、その表面は酸化ランタンによって被覆されていない。
【0032】
次に、発明品1、比較品1および比較品2の元素分析結果を表1に示す。なお、元素分析は理学電機工業株式会社製のRIX−3100を用いて行った。
【0033】
【表1】

【0034】
表1に示すように、発明品1は、比較品1および比較品2のように不純物である酸化セリウム(CeO2)を含んでいないことがわかる。
【0035】
次に、発明品1のX線回折パターンを図3(a)に、比較品1のX線回折パターンを図3(b)に、比較品2のX線回折パターンを図3(c)にそれぞれ示す。なお、X線回折は、理学電機工業株式会社製のRINT1000を用いて行った。
【0036】
図3(a)〜(c)に示すように、発明品1は、比較品1および比較品2に比べて不純物であるアルミン酸マグネシウム(MgAl24)およびアルミン酸バリウム(BaAl24)が少ないことがわかる。なお、図3(a)〜(c)上、▽で示しているのがアルミン酸バリウム・マグネシウムである。
【0037】
実験試料である発明品1−1、比較品1−1および比較品2−1は、それぞれ蛍光体層に用いる蛍光体粒子を除いてランプ100と実質的に同じ構成を有している。具体的には、ホウケイ酸ガラス製のガラスバルブを用い、管軸に対して垂直に切った断面が略円形状で、外径が3.0[mm]、内径が2.0[mm]、全長が約340[mm]のガラスバルブの内面に蛍光体層を形成したものを用い、ガラスバルブ内部には、水銀1.5[mg]と60[Torr]でアルゴンとネオン(Ar=5[%]、Ne=95[%])の混合ガスが封入されている。
【0038】
上記のような3種類の実験試料を用いて点灯実験を行い、それぞれの点灯時間の経過による輝度維持率の変化を示すグラフを図4に示す。図4に示すように、点灯時間2600時間経過後においての輝度維持率が比較品1は79.1[%]、比較品2は77.5[%]であるのに対し、発明品1は92.6[%]である。なお、この場合、初期輝度は、発明品1−1、比較品1−1および比較品2−1とで大きな差異はなかった。
【0039】
(実験2)
また、発明者は、発明品1、比較品1および比較品2のそれぞれの青色蛍光体粒子と、赤色蛍光体粒子(Y23:Eu3+)および緑色蛍光体粒子(LaPO4:Ce3+,Tb3+)を用いて、青色蛍光体粒子、赤色蛍光体粒子および緑色蛍光体粒子の混合比が2:1:1の三波長型の蛍光ランプを作成し、それぞれ発明品1−2、比較品1−2および比較品2−2とした。それぞれの点灯時間の経過による輝度維持率の変化を示すグラフを図5に示す。
【0040】
図5に示すように、点灯時間1380[h]経過時において比較品1−2の輝度維持率が89.1[%]、比較品2−2の輝度維持率が86.2[%]であるのに対して、発明品1−2の輝度維持率は93.8[%]であり、比較品1−2および比較品2−2に比べて発明品1−2の輝度維持率が高いことがわかる。
【0041】
なお、この場合における初期輝度は、発明品1−2、比較品1−2および比較品2−2とで大きな差異はなかった。
【0042】
つまり、発明品1−2は、点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上している。ここで、その理由を以下に説明する。表1および図3(a)〜(c)に示すように、発明品1には、不純物である酸化セリウム(CeO2)、アルミン酸バリウム(BaAl24)およびアルミン酸マグネシウム(MgAl24)が比較品1および比較品2に比べて少ないことがわかる。
【0043】
酸化セリウムがアルミン酸バリウム・マグネシウムの結晶中に存在する場合、主となる結晶を構成する原子とは異なる原子が存在することとなり、結晶にひずみが起き、いわゆる結晶性が悪くなるために、輝度維持率が低下するものと思われる。
【0044】
また、アルミン酸バリウムやアルミン酸マグネシウムは、それぞれアルミン酸バリウム・マグネシウムとは異なる結晶系を形成しているため、アルミン酸バリウム・マグネシウムの結晶中に異なる結晶系が存在することとなり、結晶がもろくなるとともに、結晶性が悪くなるために、輝度維持率が低下するものと思われる。
【0045】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る蛍光ランプ200(以下、単に「ランプ200」という)の管軸を含む断面図を図6(a)に、図6(a)のB部の拡大断面図を図6(b)にそれぞれ示す。図6(a)に示すように、ランプ200は冷陰極蛍光ランプである。ランプ200は、本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプ100と蛍光体層を除いて実質的に同じ構成を有している。そこで、蛍光体層について詳細に説明し、その他の構成については、図6(a)および(b)に図1(a)および(b)と同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0046】
図6(b)に示すように、蛍光体層201の蛍光体粒子104R、104G、104B(以下、単に「蛍光体粒子RGB」という。)同士は金属酸化物を含んだ棒状体104bによって互いに架橋されている。特に、蛍光体粒子RGB間の間隙の狭い部分において、棒状体によって架橋されている。ここで、「棒状体」とは、架橋間距離よりも径の小さな柱状をしたものをいう。棒状体104bの太さは、例えば1.5[μm]以下である。隣接する一対の蛍光体粒子104RGBが複数の棒状体104bによって架橋されている場合もある。この棒状体104bの存在により、蛍光体粒子104RGB間の間隙が狭小化しており、蛍光体層201の内部への水銀の浸入が抑制されている。よって、蛍光体粒子104RGBへ吸着することによる水銀の消費が抑制されている。また、蛍光体粒子104RGB間に配置され、蛍光体粒子104RGB同士を架橋する金属酸化物は棒状であるので、蛍光体層201によって変換された光はガラスバルブ101の外側に透過し易い。以上のことより、本実施形態に係る蛍光ランプ200は、水銀の消費の抑制と高輝度との両立がなされている。
【0047】
棒状体に含まれる金属酸化物は、具体的には、例えば、Y,La,Hf,Mg,Si,Al,P,B,VおよびZrから選ばれる少なくとも一種を含んでいると好ましい。なかでも、Zr,Y,Hf等は、酸素原子との結合エネルギーが10.7×10-9[J]を超えるので好ましい。10.7×10-9[J]は、水銀の励起に伴って発生する共鳴線のうちの波長185[nm]の紫外線が有する光量子エネルギーに相当する。酸素原子との結合エネルギーが10.7×10-9[J]を超える金属を含む金属酸化物、例えば、ZrO2,Y23,HfO2を用いれば、波長185[nm]の紫外線の照射に対する金属酸化物の耐久性が向上する。また、金属酸化物がY23を含むと、よりいっそう水銀消費が少なくなり好ましい。
【0048】
また、棒状体に含まれる金属酸化物として、例えば、SiO2,Ai23,HfO2を用いてもよい。これらは波長254[nm]の光の透過率がほぼ100[%]と高い。蛍光体は254[nm]の光を受けて発光する。よって、波長254[nm]の光の透過率が高い金属酸化物を用いれば、発光効率が高くなり好ましい。
【0049】
なお、波長254[nm]の光の透過率は、ZrO2については約95[%]であり、V25,Y23,NbO5については約85[%]である。Y23、ZrO2については、波長200[nm]以下の光の透過率が低く、それぞれ、30[%]未満、20[%]未満である。そのため、これらは、蛍光体を劣化させる波長185[nm]の光の遮断効果が大きく好ましい。
【0050】
本発明の第2の実施形態に係る蛍光ランプは、上記の構成により、点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ、さらに輝度維持率を向上することができる。
【0051】
(実験3)
以下、青色蛍光体粒子(BaMg2Al1627:Eu2+)を用いた比較実験により上記本発明の第2の実施形態に係る蛍光ランプ200の作用効果について詳細に説明する。発明者は、実験1の発明品1−1とは、その蛍光体層の蛍光体粒子間に金属酸化物を含む棒状体を架橋している点のみ相違する発明品1−3を作成した。具体的には、棒状体の金属酸化物として蛍光体層の蛍光体粒子の総重量に対して0.3[wt%]の酸化イットリウム(Y23)を用いた。発明品1−3の点灯時間の経過による輝度維持率の変化を示すグラフを図7に示す。なお、比較のために、図7には、実験1で用いた発明品1−1の点灯時間の経過による輝度維持率の変化も図示している。図7に示すように、点灯時間2000[h]経過時の発明品1−1の輝度維持率が93.1[%]であるのに対して、発明品1−3の輝度維持率は97.0[%]である。さらに初期輝度については、発明品1−3と発明品1−1とで大きな差異はなかった。
【0052】
よって、発明品1−3は、点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ、さらに輝度維持率を向上している。
【0053】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る蛍光ランプ300(以下、単に「ランプ300」という)の管軸を含む断面図を図8(a)に、その正面図を図8(b)に、その電極102の管軸を含む断面図を図8(c)に示す。
【0054】
ランプ300は、材料等、そのそれぞれの寸法構成を除いて、本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプ100や本発明の第2の実施形態に係る蛍光ランプ200と実質的に同じ構成を有している。よって、蛍光ランプ300についての寸法構成について詳細に説明し、それ以外の点については説明を省略する。
【0055】
なお、以下に記すランプ300の寸法は、外径が3.0[mm]、内径が2.0[mm]のガラスバルブ101の寸法に対応する値である。言うまでもなくこれらの値は一例であり、実施態様が限定されるものではない。
【0056】
内部リード線103aの線径は1[mm]、全長は3[mm]で、外部リード線103bの線径は0.8[mm]、全長は5[mm]である。
【0057】
電極102の図8(c)に示す各部の寸法は、電極長L1=5[mm]、外径Po=1.7[mm]、内径Pi=1.5[mm]、肉厚t=0.1[mm]である。
【0058】
図8(b)に示すように、ガラスバルブ101の第1封止部側の、境界部(蛍光体層104が存在する領域と不存在の領域との境界)301から電極102の根元までの距離b1と、第2封止側の境界部302から電極102の根元までの距離b2とで、b2はb1より長くなっている(b2>b1)。ここでいう、電極102の根元とは、リード線103に固着されている電極102の付け根部分の意味である。
【0059】
なお、蛍光体層104以外の電極102、リード線103といった部材の位置は左右対称に設けられているので、結果として、境界部301、302から外部リード線103bの外側端部までの距離c1,c2とを比べると、c2はc1より長くなっている(c2>c1)。
【0060】
また、境界部301から第1封止部側端部までの距離(蛍光体層不存在領域の長さ)a1と、境界部302から第2封止部側端部までの距離a2とを比べると、a2はa1より長くなっている(a2>a1)。
【0061】
これらの寸法は、例えば次の通りである。
【0062】
a1=8.0[mm]、a2=10.0[mm]、b1=5.0[mm]、b2=7.0[mm]、c1=14.0[mm]、c2=16.0[mm]
ガラスバルブ101は、細径であるため、長尺化するに伴いガラスバルブ101の内面に膜厚の均一な蛍光体層104を形成するのが難しくなる。一般的に、蛍光体層104の厚みは、ガラスバルブ101の長手方向で均一ではなく、例えば、第1封止部側から第2封止部側に行くにつれて厚くなっている。このようなランプ300を複数本バックライトユニット500(図11参照)に並べて任意の方向で組み込んだ場合、バックライトユニット全体として輝度むらが起こるおそれがある。これを防止するためには、バックライトユニットに組み込むランプ300の管軸方向の向きを一本ずつ交互に逆向きにする必要がある。または、ランプ300一本を使用する場合にもランプ300の方向に応じた光学系の補正が必要である。つまり、いずれの場合にもランプ300をソケット504(図11参照)に自動挿入するためには、ランプ300の方向を自動的に判別できることが必要となる。
【0063】
ランプ300は、上記したようにb2がb1より大きいため、b2またはb1の一方を対象として所定範囲内に収まっているかをセンサを用いて検出したり、b2及びb1の距離をセンサを用いて検出して両者の差を求めることにより、ランプ300(ガラスバルブ101)の長手方向の向きを識別することが可能となる。識別マークを付するための工程や設備が不要となり製造コストを抑えることも可能となる。
【0064】
また、蛍光体層104はガラスバルブ101の全周に形成されているため、ガラスバルブ101の周回方向(回転方向)に関わらず、一方向から検出することができ、センシングの設備構成を簡素化できる。
【0065】
さらに、蛍光体層の不存在領域と存在領域との境界301、302と、電極102やリード線103といったランプの構成部品との距離の検出に利用するため、ランプ300が一般的に備える構成部品の向き識別に有効に活用することができる。
【0066】
なお、c1,c2またはa1,a2もそれぞれ距離が異なっているため同様に検出及び識別に利用することが可能である。
【0067】
本発明の第3の実施形態に係る蛍光ランプ300は、上記の構成により、点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上することができる。さらに、センサを用いて蛍光ランプ300の両端部から延びる蛍光体層の不存在領域の長さの差異を検出することで、蛍光ランプ300のバックライトユニットへの組み込み作業を自動化することができる。
【0068】
なお、ガラスバルブ101の内面と蛍光体層104との間に保護膜(図示せず)を有する場合、ランプ300の一端部から延びる保護層不存在領域と、他端部から延びる保護層不存在領域を異ならせ、両者の差異をセンサを用いて検出することで、ガラスバルブ101の長手方向の向きを識別することが可能である。すなわち、ガラスバルブ101の内面に形成された層状の物質であれば、蛍光体層104に限らず保護膜にも利用することができる。
【0069】
(第4の実施形態)
蛍光ランプ300の製造工程の工程A〜工程Gまでの概略図を図9に、工程H〜工程Jまでの概略図を図10にそれぞれ示す。
【0070】
(工程A)
まず、準備した直管状のガラス管400の下端部を垂下させてタンク内401の蛍光体懸濁液402に浸す。この蛍光体懸濁液402には、本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプ100に用いられるものと同じ青色蛍光体粒子(BaMg2Al1627:Eu2+)104Bが含まれている。ガラス管400内を負圧にすることで、タンク401内の蛍光体懸濁液402を吸い上げ、ガラス管400内面に蛍光体懸濁液を塗布する。この吸い上げは光学的センサ403により液面を検出することで、液面がガラス管400の所定高さになるように設定される。このときの液面高さの誤差は、蛍光体懸濁液402の粘度や液面の表面張力等の影響を受けるため比較的大きく、±0.5[mm]程度の誤差が生じる。
【0071】
(工程B)
次に、大気に開放し、その後ガラス管400の下端部を蛍光体懸濁液402から引き上げ、ガラス管400内部の蛍光体懸濁液402を外部に排出する。これにより、ガラス管400の内周の所定領域に蛍光体懸濁液が膜状に塗布される。
【0072】
続いて、ガラス管400内に塗布された蛍光体懸濁液402を乾燥させた後に、ガラス管400内面にブラシ404を挿入して、ガラス管400端部の不要な蛍光体分を除去する。
【0073】
続いて、ガラス管400を不図示の加熱炉内に移送して焼成を行い、蛍光体膜104を得る。
【0074】
(工程C)
その後、蛍光体膜104が形成されたガラス管400に、電極102、ビードガラス101bを含む電極ユニット405を挿入した後、仮止めを行う。仮止めとは、ビードガラス101bが位置するガラス管400の外周部分をバーナー406で加熱して、ビードガラス101bの外周の一部をガラス管400内周面に固着することをいう。ビードガラス101bの外周の一部しか固着しないので、ガラス管400の管軸方向の通気性は維持される。なお、この場合の加熱温度は、ガラス管400の外周表面において約700[℃]である。
【0075】
(工程D)
次に、反対側からガラス管400に、電極102、ビードガラス101bを含む電極ユニット405を挿入した後、ビードガラス101bが位置するガラス管400の外周部分をバーナー407で加熱し、ガラス管400を封着して気密封止(第1封止)する。この場合の加熱温度は、ガラス管400の外周表面において約1100[℃]である。また、第1封止における封止位置の設定値から誤差は約0.5[mm]程度である。
【0076】
工程Cにおける電極ユニット405の挿入位置及び工程Dにおける電極ユニット405の挿入位置は、封止後のガラスバルブ101の両端部からそれぞれ延びる蛍光体層不存在領域の長さが、異なるような位置に調整される。第1封止部側の電極ユニット405は、第2封止部側の電極ユニット405と比べて、蛍光体膜104に重なる位置のより奥にまで挿入されることとなる。
【0077】
(工程E)
続いて、ガラス管400の、電極102よりも端部寄りの一部をバーナー408で加熱して、くびれ部分400Aを形成した後、水銀ペレット409をガラス管400に投入する。水銀ペレット409は、チタンとタンタルと鉄の焼結体に水銀を含浸させたものである。
【0078】
(工程F)
続いて、ガラス管400内の排気とガラス管400内への希ガスの充填を行う。具体的には、給排気装置(図示せず)のヘッドをガラス管400の水銀ペレット409側端部に装着し、先ず、ガラス管400内を排気して真空にすると共に、加熱装置(図示せず)によってガラス管400全体を外周から加熱する。この場合の加熱温度は、ガラス管400の外周表面において約380[℃]である。これによって、蛍光体層104に潜入している不純ガスを含めガラス管400内の不純ガスが排出される。加熱を止めた後、所定量の希ガスが充填される。
【0079】
(工程G)
希ガスが充填されると、ガラス管400の水銀ペレット409側端部をバーナー410で加熱して封止する。
【0080】
(工程H)
続いて、図10に示す工程Hでは、水銀ペレット409をガラス管400周囲に配された高周波発振コイル(図示せず)によって誘導加熱して水銀を前記焼結体から追い出す(水銀出し工程)。その後、ガラス管400を加熱炉411内で加熱して、追い出した水銀を第1封止部側の電極102の方へ移動させる。
【0081】
(工程I)
次に、ビードガラス102bが位置するガラス管400外周部分をバーナー412で加熱して、ガラス管400を封着して気密封止(第2封止)する。この場合の加熱温度は、ガラス管400外周において約350[℃]である。第2封止における封止位置の設定値から誤差は、第1封止と同様に±0.5[mm]程度である。
【0082】
(工程J)
続いて、ガラス管400の、上記第2封止部分よりも水銀ペレット409側の端部部分を切り離す。
【0083】
本発明の第4の実施形態に係る蛍光ランプの製造方法は、上記の構成により、蛍光ランプ点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上することができる。さらに、センサを用いて蛍光ランプ300の両端部から延びる蛍光体層の不存在領域の長さの差異を検出することで、蛍光ランプ300のバックライトユニットへの組み込み作業を自動化することができる。
【0084】
なお、ランプ300の製造工程(工程A)においては、ガラス管400内の蛍光体懸濁液402の液面の検出誤差が最大±0.5[mm]、第1および第2封止部の封止時における誤差それぞれ最大で0.5[mm]程度が見込まれる。
【0085】
また、センサとして200万[画素]の画像センサを用いれば、1[画素]を0.1[mm]に設定することが可能であるため、0.1[mm]単位での測定精度を実現できる。
【0086】
これらの事情を考慮すれば、ガラスバルブ101の一端部側と他端部側とで、蛍光体層不存在領域の長さの差が少なくとも2[mm]以上あれば、確実にセンサを用いて長手方向の向きを識別することができる。
【0087】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係るバックライトユニット500の構成を示す概略斜視図を図11に示す。
【0088】
バックライトユニット500は、直下方式であり、複数のランプ300と、光を取り出す液晶パネル側の面だけが開口しており、ランプ300を収納する筐体502と、この筐体502の開口を覆う光学シート類501とを備えている。
【0089】
筐体502は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製であって、その内面に銀などの金属が蒸着されて反射面503が形成されている。なお、筐体502の材料としては、樹脂以外の材料、例えば、アルミニウムや冷間圧延材(例えばSPCC)等の金属材料により構成しても良い。また、内面の反射面503として金属蒸着膜以外に、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂に炭酸カルシウム、二酸化チタン(TiO2)等を添加することにより反射率を高めた反射シートを筐体502に貼付して構成してもよい。
【0090】
筐体502の内部には、ソケット504、絶縁体505およびカバー506が配置されている。具体的には、ソケット504は、ランプ300の配置に対応して筐体502の短手方向(縦方向)に各々所定間隔を空けて設けられている。ソケット504は、図12に示すように、ステンレスやりん青銅からなる板材を加工したものであって、リード線103が嵌め込まれる嵌込部504aを有している。
【0091】
ランプ300のリード線103は、このソケット504に、具体的には嵌込部504aに嵌め込まれる。
【0092】
ソケット504は、互いに隣り合うソケット同士で短絡しないように絶縁体505で覆われている。絶縁体505は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂で構成されている。なお、絶縁体505は、上記の構成に限定されない。ソケット504はランプ300の動作中に比較的高温となる電極102の近傍にあることから絶縁体505は耐熱性のある材料で構成することが好ましい。耐熱性のある絶縁体505の材料としては、例えば、ポリカーボネート(PC)樹脂やシリコンゴム等を適用することができる。
【0093】
筐体502の内部には、必要に応じた場所にランプホルダ(図示せず)を設けてもよい。筐体502内側でのランプ300の位置を固定するランプホルダは、例えば、ポリカーボネート(PC)樹脂であり、ランプ300の外形の形状に沿うような形状を有している。「必要に応じた場所」とは、ランプ300の長手方向の中央部付近のように、ランプ300が例えば全長600[mm]を越えるような長尺のものである場合に、ランプ300のたわみを解消するために必要な場所である。
【0094】
ここで、一例として、ランプ300は、長手方向の軸が筐体の長手方向(横方向)に略一致した姿勢で筐体502の短手方向(縦方向)に所定間隔を空けて交互に14本配置されている。
【0095】
「交互に」とは、隣り合うランプ300間で第1封止部と第2封止部とが反対方向になっているという意味である。図11においては、ランプ300の第1封止部と第2封止部とをそれぞれ四角囲みの数字で「1」、「2」と区別している。
【0096】
なお、これらのランプ300は、点灯回路(図示せず)により点灯される。
【0097】
光学シート類501は、例えば図11に示すように、拡散板507、拡散シート508およびレンズシート509により構成されている。拡散板507は、例えばポリカーボネート(PC)樹脂製の板状体であって、筐体502の開口部を塞ぐように配置されている。拡散シート508は、例えばポリエステル樹脂製である。レンズシート509は例えば、アクリル系樹脂とポリエステル樹脂の貼り合せである。これらの光学シート類501は、それぞれ拡散板507に順次重ね合わせるようにして配置されている。
【0098】
なお、ランプ100の赤色蛍光体粒子104Rおよび緑色蛍光体粒子104Gを、例えば赤色蛍光体粒子(YVO4:Eu3+)、緑色蛍光体粒子(BaMg2Al1627:Eu2+,Mn2+)等のように313[nm]の紫外線を吸収する蛍光体粒子が含まれていてもよい。上記のように313[nm]の紫外線を吸収する蛍光体粒子を蛍光体粒子の総重量の50[wt%]以上含む場合には、313[nm]の紫外線がランプ100の外部に漏れ出るのをほとんど防止することができ、ランプ100をバックライトユニット500(図11参照)に搭載した場合、光学シート類501に用いる樹脂等が紫外線により劣化することを防止することができる。特に、拡散板507としてポリカーボネート(PC)樹脂を用いた場合には、アクリル樹脂を用いた場合よりも313[nm]の紫外線により劣化、変色する等の影響を受けやすい。よって、313[nm]の紫外線を吸収する蛍光体粒子を蛍光体層104に含む場合には、PC樹脂の拡散板507を用いたバックライトユニットの場合でもバックライトユニットとしての特性を長時間維持することができる。
【0099】
ここで、「313[nm]の紫外線を吸収する」とは、254[nm]付近の励起波長スペクトル(励起波長スペクトルとは、蛍光体粒子を波長変化させながら励起発光させ、励起波長と発光強度をプロットしたものである。)の強度を100[%]としたときに、313[nm]の励起波長スペクトルの強度が80[%]以上のものと定義する。すなわち、313[nm]の紫外線を吸収する蛍光体粒子とは、313[nm]の紫外線を吸収して可視光に変換できる蛍光体粒子である。
【0100】
本発明の第5の実施形態に係るバックライトユニットは、上記の構成により、蛍光ランプ点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上することができる。さらに、センサを用いて蛍光ランプ300の両端部から延びる蛍光体層の不存在領域の長さの差異を検出することで、蛍光ランプ300のバックライトユニットへの組み込み作業を自動化することができる。
【0101】
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態に係るバックライトユニットの製造方法について、その製造方法のうち、特にランプの方向の検出に関わる工程について図13を用いて説明する。なお、それ以外のバックライトユニットの製造工程については、公知のものと同じであるものとする。
【0102】
ランプフィーダ600を模式的に示す図を図13(a)に、ランプ300の方向合わせ工程を示す図を図13(b)にそれぞれ示す。
【0103】
ランプフィーダ600は、台座601にランプ300を1本ずつ供給する装置である。
【0104】
台座601は、ランプ300が設置されるための溝601aを有し、また台座を360[°]回転させる機構を備えている。
【0105】
溝601a内には、ランプ300が設置されており、このランプ300の両端部に対応する位置の上方には、センサ602が配置されている。このセンサ602はランプ300の一方側の端部にだけ配置しても構わない。
【0106】
センサ602は例えば光学式センサの一種である画像センサであり、図8(a)に示すb2、b1を検出することによりランプ300の方向を検出する。
【0107】
センサ602により検出されたランプ300の長手方向の向きに対応して、台座601を回転させることによりランプ300の向き合わせを行うこととなる。
【0108】
向き合わせされたランプ300は、リード線103を不図示の把持部材に把持されて、隣接するランプ300間で長手方向の向きが反対になるようにソケット504に嵌め込まれることとなる。
【0109】
本発明の第6の実施形態に係るバックライトユニットの製造方法は、上記の構成により、蛍光ランプ点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上するバックライトユニットを提供することができる。さらに、センサを用いて蛍光ランプ300の両端部から延びる蛍光体層の不存在領域の長さの差異を検出することで、蛍光ランプ300のバックライトユニットへの組み込み作業を自動化することができる。
【0110】
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態に係る液晶表示装置の概要を図14に示す。図14に示すように液晶表示装置700は、例えば32吋液晶テレビであり、液晶パネル等を含む液晶画面ユニット701と本発明の第5の実施形態に係るバックライトユニット500と点灯回路702とを備える。
【0111】
液晶画面ユニット701は、公知のものであって、液晶パネル(カラーフィルタ基板、液晶、TFT基板等)(図示せず)、駆動モジュール等(図示せず)を備え、外部からの画像信号に基づいてカラー画像を形成する。
【0112】
点灯回路702は、バックライトユニット500内部のランプ300を点灯させる。そして、ランプ300は、点灯周波数40[kHz]〜100[kHz]、ランプ電流3.0[mA]〜20[mA]で動作される。
【0113】
なお、図14では、液晶表示装置700の光源装置として本発明の第5の実施形態に係るバックライトユニット500に第3の実施形態に係る蛍光ランプ300を挿入した場合について説明したが、これに限らず、本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプ100や本発明の第2の実施形態に係る蛍光ランプ200も適用することができる。
【0114】
本発明の第7の実施形態に係る液晶表示装置700は、上記した構成により蛍光ランプ点灯時における初期輝度の低下を防止しつつ輝度維持率を向上することができる。
【0115】
<変形例>
1.変形例1
より方向合わせの精度を向上させるために、ガラスバルブ101の蛍光体層104が形成された領域から外れた外周の位置に、長手方向の向きに関する識別用のマークを印刷する構成を取ることが考えられる。以下、実施の形態に係る変形例1として説明する。
【0116】
識別用のマークが印刷されたガラスバルブ101の端部を図15(a)に、図15(a)のC−C線における断面図(ガラスバルブ101の内部は図示せず)を図15(b)にそれぞれ示す。
【0117】
図15(b)に示すように、ガラスバルブ101の端部外周には、識別用の3個のマーク801a,801b,801cが形成されている。
【0118】
マーク801a〜801cは、ガラスバルブ101の長手方向における位置が互いに略等しい。
【0119】
なお、マーク801a〜801cは、第1封止部側に形成するよりも、より蛍光体層不存在領域の長い第2封止部側の端部外周に形成する方が好ましい。
【0120】
マーク801a〜801cは例えばスクリーン印刷により形成されたものである。なお、スクリーン印刷に替えて、グラビア印刷やインクジェット印刷を用いてもよい。
【0121】
このような、識別用のマーク801a〜801cが形成されたガラスバルブ101を用いれば、例えば、境界部301からマーク801a〜801cまでの距離を検出することにより、長手方向の向き識別が可能である。
【0122】
また、マーク801a〜801cのそれぞれの中心部(要部)は、ガラスバルブ101の横断面を見た場合において、ガラスバルブの中心点Oから略120[°]の等間隔を空けた位置となっている。このように、マーク801a〜801cは、ガラスバルブ101の周回方向(回転方向)に関わらず、マークの測定対象部位が見える位置関係にあるため、確実に一方向からセンサを用いてマーク801a〜801cのいずれかを検出することが可能である。
【0123】
なお、マーク801a〜801cとして、文字を印刷しても構わない。その文字の印刷方向はガラスバルブ101の長手方向であってもよいし、ガラスバルブ101の周回方向でもよい。また文字として、ロットナンバーを印刷しても構わない。
【0124】
2.変形例2
また、ガラスバルブ101内周(内面)の蛍光体層104を一部残し、残部分を長手方向の向き識別用マークとして用いてよい。以下、実施の形態に係る変形例2として説明する。
【0125】
図16に示すように、ガラスバルブ101の第2封止部側には、蛍光体層104とは別に、リング状の蛍光体層901が形成されている。蛍光体層901は、電極102間の放電領域から外れた領域に位置しているため、発光には実質的に寄与しない蛍光体膜である。
【0126】
本変形例では、例えば、境界302と蛍光体膜901の境界302側端部との距離a3を検出に用いることができる。また、識別用マークが蛍光体膜901であるため、紫外線の照射による発光を検出に利用でき、簡易な構成のセンサを用いることができる。
【0127】
3.変形例3
ガラスバルブ101に識別用マークを別途付さずとも、元々ランプが備えている構成部材に工夫を施すことで、長手方向の向きの識別を実現できる。以下、実施の形態に係る変形例3として説明する。
【0128】
図17は、変形例3に係る蛍光ランプの概略構成を示す模式図であり、第1封止側端部を示している。図17(a)および図17(b)では、ガラスバルブ101および蛍光体層104を断面で示し、リード線103および電極102は外観を示している。また、図17(c)では、電極103も形状がわかるよう断面で示している。なお、図17においては、図1と同様の構成部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0129】
図17(a)の例では、方向識別に用いるための、ビードガラス1001に着色が施されている(図中、斜線は着色を示している)。
【0130】
この場合、境界301とビードガラス1001の境界301から遠い側との距離d、境界301とビードガラス1001の境界301に近い側との距離eを検出に用いることができる。ビードガラス1001への着色は、ガラスバルブ101外周へのマーキングに比べて消えにくく、また色を鮮明にすることができるのでセンサの検出精度を向上させることができる。
【0131】
図17(b)の例では、円筒形をした電極102中央下部の周回方法にマーク1003が付されている。この例では、境界301とリング状をしたマーク1003における電極102の先端側端部との距離fを検出に用いることができる。マーク1003は、ガラスバルブ101の回転方向に関わらずどの方向からも確認可能であり、センシングの設備構成を簡素化できる。
【0132】
図17(c)の例では、電極1005は、有底筒状の電極102とは形状が異なり、両端が開口した筒状である。このように、用いることができる電極の形状は有底筒状に限らず、筒状、棒状であっても構わない。
【0133】
電極1005は、開口部分の端部において、リード線103の頭部をかしめて固定されている。
【0134】
また、リード線103の周回方向にマーク1006が付されている。この例では、境界301とマーク1006のガラスバルブ101側端部との距離gを検出に用いることができる。マーク1006も、マーク1003と同様にガラスバルブ101の回転方向に関わらずどの方向からも確認可能である。
【0135】
なお、図17(a)〜(c)においては、蛍光ランプの第1封止端部を例として説明していたが、上記それぞれの変形例は、第2封止側端部に適用することも可能である。
【0136】
4.ガラスバルブの材料について
ガラスバルブ101の材料は、ホウ珪酸ガラスに限らず、ソーダガラス、鉛ガラス、鉛フリーガラス等を用いてもよい。ソーダガラス、鉛ガラス、鉛フリーガラスを用いた場合には、暗黒始動性が改善できる。すなわち、上記したようなガラスは、酸化ナトリウム(Na2O)に代表されるアルカリ金属酸化物を多く含み、それらアルカリ金属酸化物により暗黒始動性を改善することができる。例えば、アルカリ金属酸化物が酸化ナトリウムの場合はナトリウム(Na)成分が時間の経過とともにガラスバルブ101の内面に溶出する。ナトリウムは電気陰性度が低いため、(保護膜の形成されていない)ガラスバルブ101の内側端部に溶出したナトリウムが、暗黒始動性の向上に寄与するものと思われるからである。
【0137】
特に、外部電極をガラスバルブ101の端部外周面に覆うように形成した外部電極蛍光ランプでは、ガラスバルブ101の材料におけるアルカリ金属酸化物の含有率は、3[mol%]以上20[mol%]以下が好ましい。
【0138】
例えば、アルカリ金属酸化物が酸化ナトリウムの場合、その含有率は、5[mol%]以上20[mol%]以下が好ましい。5[mol%]未満であると暗黒始動時間が1[秒]を超える確率が高くなり(換言すると、5[mol%]以上であれば暗黒始動時間が1[秒]以内になる確率が高くなる)、20[mol%]を超えると、長時間の使用によりガラスバルブ101が黒(茶褐色)化や白色化して輝度の低下を招いたり、ガラスバルブ101の強度が低下したりするなどの問題が生じるからである。
【0139】
また、自然環境保護を考慮した場合、鉛フリーガラスを用いるのが好ましい。ただし、鉛フリーガラスと言っても、製造過程で不純物として鉛を含んでしまう場合があるので、0.1[wt%]以下というレベルで鉛が含有されているガラスも鉛フリーガラスと定義することとする。
【0140】
これらのガラスの熱膨張係数を調節することにより、ランプ100のリード線103との封着強度を高めることができる。例えば、リード線103がタングステン(W)製の場合には、36×10-7[K-1]〜45×10-7[K-1]とすることが好ましい。この場合、ガラス中のアルカリ金属成分およびアルカリ土類金属成分の合計を4[mol%]〜10[mol%]とすることでガラスの熱膨張係数を上記の範囲とすることができる。
【0141】
また、リード線103がコバール(Kovar)製、モリブデン(Mo)製の場合には45×10-7[K-1]〜56×10-7[K-1]とすることが好ましい。この場合、ガラス中のアルカリ金属成分およびアルカリ土類金属成分の合計を7[mol%]〜14[mol%]とすることでガラスの熱膨張係数を上記の範囲とすることができる。
【0142】
また、リード線103がジュメット製の場合には94×10-7[K-1]近傍とすることが好ましい。この場合、ガラス中のアルカリ金属成分およびアルカリ土類金属成分の合計を20[mol%]〜30[mol%]とすることでガラスの熱膨張係数を上記の範囲とすることができる。
【0143】
また、ガラスに遷移金属の酸化物をその種類によって所定量をドープすることにより254[nm]や313[nm]の紫外線を吸収することができる。具体的には、例えば酸化チタン(TiO2)の場合は、組成比率0.05[mol%]以上ドープすることにより254[nm]の紫外線を吸収し、組成比率2[mol%]以上ドープすることにより313[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、酸化チタンを組成比率5.0[mol%]より多くドープした場合には、ガラスが失透してしまうため、組成比率0.05[mol%]以上5.0[mol%]以下の範囲でドープすることが好ましい。
【0144】
また、酸化セリウム(CeO2)の場合は、組成比率0.05[mol%]以上ドープすることにより254[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、酸化セリウムを組成比率0.5[mol%]より多くドープした場合には、ガラスが着色してしまうため、酸化セリウムを組成比率0.05[mol%]以上0.5[mol%]以下の範囲でドープすることが好ましい。なお、酸化セリウムに加えて酸化スズ(SnO)をドープすることにより、酸化セリウムによるガラスの着色を抑えることができるため、酸化セリウムを組成比率5.0[mol%]以下までドープすることができる。この場合、酸化セリウムを組成比率0.5[mol%]以上ドープすれば313[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、この場合においても酸化セリウムを組成比率が5.0[mol%]より多くドープした場合には、ガラスが失透してしまう。
【0145】
また、酸化亜鉛(ZnO)の場合は、組成比率2.0[mol%]以上ドープすることにより254[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、酸化亜鉛を組成比率10[mol%]より多くドープした場合、ガラスの熱膨張係数が大きくなり、封着部材がタングステン(W)製である場合に、封着部材の熱膨張係数(約44×10-7[K-1])とガラスの熱膨張係数に差異が生じ、封着が困難となるため、酸化亜鉛を2.0[mol%]以上10[mol%]以下の範囲でドープすることが好ましい。ただし、封着部材がコバール(Koval)製やモリブデン(Mo)製の場合には、封着部材の熱膨張係数(約51×10-7[K-1])がタングステン製の場合よりも大きくなるため、酸化亜鉛を組成比率14[mol%]以下までドープすることができる。
【0146】
また、酸化鉄(Fe23)の場合は、組成比率0.01[mol%]以上ドープすることにより254[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、酸化鉄を組成比率2.0[mol%]より多くドープした場合には、ガラスが着色してしまうため、酸化鉄を組成比率0.01[mol%]以上2.0[mol%]以下の範囲でドープすることが好ましい。
【0147】
また、ガラス中の水分含有量を示す赤外線透過率係数は、0.3以上1.2以下の範囲、特に0.4以上0.8以下の範囲となるように調整することが好ましい。赤外線透過率係数が1.2以下であれば、外部電極蛍光ランプ(EEFL)や長尺の冷陰極蛍光ランプ等の高電圧印加ランプに適用可能な低い誘電正接を得やすくなり、0.8以下であれば誘電正接が十分に小さくなって、さらに高電圧印加ランプに適用可能となる。
【0148】
なお、赤外線透過率係数(X)は下式で表すことができる。
【0149】
[数式1]X=(log(a/b))/t
a:3840[cm-1]付近の極小点の透過率[%]
b:3560[cm-1]付近の極小点の透過率[%]
t:ガラスの厚み
5.ガラスバルブの形状について
ガラスバルブ101の形状は、その管軸に対して垂直に切った断面が略円形状のものに限らず、略扁平形状のものであってもよい。ここでいう「略扁平形状」とは、楕円形状や例えば競争路形状(トラック形状)等の角丸形状のような形状を意味する。例えば、ガラスバルブ101における電極102の内方側の端面に挟まれた部分101a(以下、単に「光取出し部101a」という)における管軸に対して垂直に切った断面を略扁平形状にすることにより、断面が略扁平形状の部分は、その断面の短外径と同程度の管外径を有する断面が略円形状の低圧放電ランプよりも外周表面積を増大させて最冷点温度の過度な上昇を抑えることができる。また、このような低圧放電ランプにおける断面の短内径は、長内径と同程度の管内径を有する断面が略円形状の低圧放電ランプよりも短いので、陽光柱プラズマ空間の中心から管内壁までの距離は実質的に短く保つことが可能となる。このため、ランプ電流を従来のものより大きくしても発光効率を低下しにくくすることができる。
【0150】
また、光取出し部101aに限らず、ガラスバルブ101の全長にわたって、管軸に対して垂直に切った断面が略扁平形状であってもよい。
【0151】
また、ガラスバルブは、その管軸がL字形状、コ字形状、U字形状、W字形状、スパイラル形状(渦巻形状)等、どのような形状であってもよい。
【0152】
6.ランプの種類について
上記本発明の実施の形態では、冷陰極蛍光ランプを例に挙げて説明したが、本発明は、熱陰極型蛍光ランプ、内部外部電極型蛍光ランプおよび外部電極型蛍光ランプにも適用することが可能である。
【0153】
外部電極型蛍光ランプとは、ガラスバルブ内部に電極を有さず、ガラスバルブの両端部外周に電極を有するタイプの蛍光ランプである。係る外部電極型蛍光ランプに本発明を適用する場合には、蛍光体膜の形成された領域と蛍光体膜の形成されていない領域の境界をセンサにより検出できるようにするため、電極材料として透明電極を用いたり、蛍光体膜を電極と重ならない位置に形成する等の必要がある。
【産業上の利用可能性】
【0154】
本発明は、蛍光ランプ、バックライトユニットおよび液晶表示装置に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0155】
【図1】(a)本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプの管軸を含む断面図、(b)図1(a)のA部拡大断面図
【図2】(a)発明品1のSEM断面写真、(b)比較品1のSEM断面写真、 (c)比較品2のSEM断面写真
【図3】(a)発明品1のX線回折パターン図、(b)比較品1のX線回折パターン図、(c)比較品2のX線回折パターン図
【図4】発明品1−1、比較品1−1および比較品2−1の点灯時間の経過による輝度維持率の変化を示すグラフ
【図5】発明品1−2、比較品1−2および比較品2−2の点灯時間の経過による輝度維持率の変化を示すグラフ
【図6】(a)本発明の第2の実施形態に係る蛍光ランプの管軸を含む断面図、(b)図6(a)のB部拡大断面図
【図7】発明品1−3および発明品1−1の点灯時間の経過による輝度維持率の変化を示すグラフ
【図8】(a)本発明の第3の実施形態に係る蛍光ランプの管軸を含む断面図、(b)同じく蛍光ランプの正面図、(c)同じく蛍光ランプの電極の管軸を含む断面図
【図9】本発明の第4の実施形態に係る蛍光ランプの製造方法の工程A〜工程Gまでを示す概略図
【図10】同じく蛍光ランプの製造方法の工程H〜工程Jまでを示す概略図
【図11】本発明の第5の実施形態に係るバックライトユニットの概観斜視図
【図12】ソケットの斜視図
【図13】本発明の第6の実施形態に係るバックライトユニットの製造工程の概略図
【図14】本発明の第7の実施形態に係る液晶表示装置の斜視図
【図15】(a)本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプの変形例1の要部拡大斜視図、(b)図15(a)のC−C断面図
【図16】本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプの変形例2の正面図
【図17】(a)同じく蛍光ランプの変形例1の管軸を含む要部拡大断面図、(b)同じく蛍光ランプの変形例2の管軸を含む要部拡大断面図、(c)同じく蛍光ランプの変形例3の管軸を含む要部拡大断面図
【符号の説明】
【0156】
101 ガラスバルブ
104 蛍光体層
104R,104G,104B 蛍光体粒子
100,200,300,800,900,1000,1002,1004 蛍光ランプ
500 バックライトユニット
700 液晶表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスバルブ内面に蛍光体層を有する蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層の少なくとも一種類の蛍光体粒子は、ユーロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウムであり、その不純物の含有量が前記蛍光体粒子の総重量に対して0.1[wt%]以下であることを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項2】
前記不純物として酸化セリウムが含まれることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
【請求項3】
前記不純物としてアルミン酸バリウムおよびアルミン酸マグネシウムが含まれることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の蛍光ランプ。
【請求項4】
前記蛍光体粒子の表面に金属酸化物を被覆させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蛍光ランプ。
【請求項5】
前記金属酸化物が酸化ランタンであり、その含有量が前記蛍光体粒子の総重量に対して0.05[wt%]〜0.9[wt%]の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の蛍光ランプ。
【請求項6】
前記ガラスバルブの一端部から延びる前記蛍光体層不存在領域の長さと、前記ガラスバルブの他端部から延びる前記蛍光体層不存在領域の長さとが、センサにより識別できる程度に異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の蛍光ランプ。
【請求項7】
前記ガラスバルブの一端部から延びる蛍光体層不存在領域の長さと、前記ガラスバルブの他端部から延びる蛍光体層不存在領域の長さとの差が、2[mm]以上であることを特徴とする請求項6に記載の蛍光ランプ。
【請求項8】
筐体内に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の蛍光ランプを備えることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項9】
請求項8に記載のバックライトユニットを備えることを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−98078(P2008−98078A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−281109(P2006−281109)
【出願日】平成18年10月16日(2006.10.16)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】