説明

血圧表示装置及び血圧表示方法

【課題】利用者が表示部に表示された血圧値等の血圧情報を視認し易いと共に、他人に、かかる血圧情報が知られるのを未然に防ぐことができる血圧表示装置等を提供すること。
【解決手段】各種情報を表示する表示部11と、利用者の血圧情報を測定する血圧測定部13と、表示部に表示する複数種類の画像情報と、を有し、血圧情報の範囲である血圧範囲情報と画像情報を関連付けて血圧範囲画像情報を生成する血圧範囲画像情報生成部31を備え、血圧測定部で測定した血圧情報に基づいて、血圧範囲画像情報を参照し、対応する画像情報を表示部に表示させる血圧表示装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、利用者の血圧を測定し、その値を表示する血圧表示装置及び血圧表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、比較的大きなディスプレイ(表示部)を備える血圧表示装置である例えば、血圧計が提案されている(例えば、特許文献1)。
このような血圧計は、利用者が測定した血圧値を比較的大きな画面に表示し、利用者に示すことができるので、利用者にとって測定した血圧値を見易い血圧計となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5―23311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような比較的大きいサイズのディスプレイは、利用者にとって見易いと共に、その近傍に居る他人等にとっても見易いことを意味し、利用者にとって知られたくない血圧値を他人に知られるおそれが高いという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、利用者が表示部に表示された血圧値等の血圧情報を視認し易いと共に、他人に、かかる血圧情報が知られるのを未然に防ぐことができる血圧表示装置及び血圧表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、本発明にあっては、各種情報を表示する表示部と、利用者の血圧情報を測定する血圧測定部と、前記表示部に表示する複数種類の画像情報と、を有し、前記血圧情報の範囲である血圧範囲情報と前記画像情報を関連付けて血圧範囲画像情報を生成する血圧範囲画像情報生成部を備え、前記血圧測定部で測定した前記血圧情報に基づいて、前記血圧範囲画像情報を参照し、対応する前記画像情報を表示部に表示させることを特徴とする血圧表示装置により達成される。
【0007】
前記構成によれば、血圧情報の範囲である血圧範囲情報と画像情報を関連付けて血圧範囲画像情報を生成する血圧範囲画像情報生成部を備え、血圧測定部で測定した血圧情報に基づいて、血圧範囲画像情報を参照し、対応する画像情報を表示部に表示させる構成となっている。
このため、例えば、120mmHg乃至150mmHg未満等の血圧範囲情報と、特定の一つの画像情報(例えば、富士山の風景画)とが関連付けられている。
そして、血圧測定部で測定した血圧情報(例えば、125mmHg等)に基づいて、血圧範囲画像情報を参照し、この血圧情報に対応する血圧範囲情報(例えば、120mmHg乃至150mmHg未満)を特定し、この血圧範囲情報と関連付けられている画像情報(例えば、富士山の風景画)を抽出する。そして、この抽出された画像情報を表示部に表示することになる。
【0008】
一方、利用者は、富士山の風景画が意味する血圧値の範囲を事前に知っているので、表示部に表示された富士山の風景画から利用者は、自己の測定後の血圧値の範囲を知ることができる。
しかし、この表示部をその近傍で視認することができる他人には、利用者の血圧値を知ることができない。
このように本発明では、表示部に表示される血圧情報が他人に知られるのを未然に防ぐことができる。
【0009】
好ましくは、前記画像情報には、利用者の脳波を安静にする前記画像情報である脳波安静画像情報が複数種類含まれ、前記血圧測定部の測定中に、複数種類の前記脳波画像情報を一定間隔で順番に前記表示部に表示する構成となっていることを特徴とする。
【0010】
前記構成によれば、血圧測定部の測定中に、複数種類の脳波画像情報を一定間隔で順番に前記表示部に表示する構成となっているので、利用者は、その脳波を安静にし、最適な状態で血圧測定をすることができる。
【0011】
好ましくは、前記血圧範囲情報が高血圧状態であるか否かの範囲情報を含むことを特徴とする。
【0012】
前記構成によれば、血圧範囲情報が高血圧状態であるか否かの範囲情報を含むので、表示部で画像情報を視認した利用者は、自己の測定後の血圧情報が高血圧状態であるか否かを知ることができる。
【0013】
好ましくは、前記血圧情報が、最高血圧情報及び最低血圧情報を含み、前記血圧測定部による測定後の前記最高血圧情報及び前記最低血圧情報である測定後最高血圧情報及び測定後最低血圧情報が、同一の前記血圧範囲情報に含まれないときは、前記測定後最高血圧情報及び前記測定後最低血圧情報のそれぞれが含まれる前記血圧範囲情報と関連付けてある前記画像情報を、前記表示部の画面を分割して表示する構成となっていることを特徴とする。
【0014】
前記構成によれば、測定後最高血圧情報及び測定後最低血圧情報が、同一の血圧範囲情報に含まれないときは、測定後最高血圧情報及び測定後最低血圧情報のそれぞれが含まれる血圧範囲情報と関連付けてある画像情報を、表示部の画面を分割して表示する構成となっている。
測定後の最高血圧が例えば、150mmHgで、例えば、高血圧の血圧範囲情報に該当する一方、測定後の最低血圧が、例えば、85mmHgで、例えば、正常血圧の血圧範囲情報に該当する場合は、関連付けられている画像情報が異なることになる。
このため、前記構成では、表示部の画面を分割して、それぞれの関連付けられている画像情報を表示することで、最高血圧及び最低血圧の血圧範囲情報を表示部に表示することができる。
【0015】
上記目的は、本発明にあっては、各種情報を表示する表示部と、利用者の血圧情報を測定する血圧測定部と、前記表示部に表示する複数種類の画像情報と、を有し、前記血圧情報の範囲である血圧範囲情報と前記画像情報を関連付けて血圧範囲画像情報を生成し、前記血圧測定部で測定した前記血圧情報に基づいて、前記血圧範囲画像情報を参照し、対応する前記画像情報を表示部に表示させることを特徴とする血圧表示方法により達成される。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によれば、利用者が表示部に表示された血圧値等の血圧情報を視認し易いと共に、他人に、かかる血圧情報が知られるのを未然に防ぐことができる血圧表示装置及び血圧表示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の血圧表示装置である例えば、血圧計を示す概略図である。
【図2】図1の血圧計本体の主な構成を示す概略ブロック図である。
【図3】図2の各種処理部(プログラム)記憶部の内容を示す概略ブロック図である。
【図4】利用者が自己の血圧値に対応して血圧計のディスプレイに表示するスライドを選択等するための動作等を示す概略フローチャートである。
【図5】利用者が血圧計で血圧測定等を行う工程を示す概略フローチャートである。
【図6】利用者が血圧計で血圧測定等を行う工程を示す他の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0019】
図1は、本発明の血圧表示装置である例えば、血圧計1を示す概略図である。この血圧計1は、利用者の最高血圧値(mmHg(水銀柱ミリメートル))及び最低血圧値(mmHg)を測定可能な装置である。
具体的には、図1に示すように、血圧計1は、利用者の腕に装着するための腕帯部2と、血圧測定本体10とを有し、これらはエアチューブ等を介して接続されている。
腕帯部2は、利用者の肘よりも上の上腕に配置され、その血圧を測定する構成となっている。また、腕帯部2は、上腕を阻血するための阻血用空気袋(図示せず)とK音(コロトコフ音)信号を検出するための2つのK音検出用空気袋(図示せず)を内蔵している。
【0020】
このK音は、腕帯部2の阻血用空気袋の内圧を最高血圧以上に上げて血管を一旦圧閉した後、内圧を徐々に下げて内圧が最高血圧以下になり、血管が開き始めると発生し、内圧が最低血圧以下になり、血管の圧閉が消失するまでの間検出できる音信号である。
したがって、血圧計1は、このK音を検出する等によって、最高血圧及び最低血圧を測定する構成となっている。
【0021】
また、血圧計本体10は、図1に示すように、各種データ等を表示するための表示部である例えば、ディスプレイ11を有している。このディスプレイ11は、例えば、6.8型(インチ)等の比較的大きめの画面を有している。
【0022】
図1に示す、血圧計本体10は、コンピュータを有し、コンピュータは、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を有し、これらは、バスを介して接続されている。
【0023】
図2は、図1の血圧計本体10の主な構成を示す概略ブロック図である。
図2に示すように、血圧計本体10は、制御部12を有し、血圧測定を行う血圧測定部13、上述のディスプレイ11、そして各種データ等を入力する入力装置14等を制御する構成となっている。
また、制御部12は、図2に示す各種処理部(プログラム)記憶部30内の各種処理部(プログラム)や各種記憶部も制御する構成となっている。これら各種処理部(プログラム)や各種記憶部の内容については後述する。なお、図3は、図2の各種処理部(プログラム)記憶部30の内容を示す概略ブロック図である。
【0024】
図4乃至図6は、本発明の実施の形態にかかる血圧計1の主な動作等を示す概略フローチャートである。以下、本実施の形態を図4等のフローチャートに沿って説明すると共に、図1乃至図3の構成についても説明する。
【0025】
図4は、利用者が、自己の血圧値に対応して、血圧計1のディスプレイ11に表示する画像情報である例えば、スライドを選択等するための動作等を示す概略フローチャートである。
本実施の形態にかかる血圧計1は、血圧範囲情報として例えば、以下のようなデータを有している。すなわち、(1)最高血圧が120mmHg未満で最低血圧が80mmHg未満である「至適血圧」のデータ、(2)最高血圧が120mmHg以上150mmHg未満で、最低血圧が80mmHg以上90mmHg未満である「正常血圧」のデータ、(3)最高血圧が150mmHg以上で、最低血圧が90mmHg以上である「高血圧」のデータである。
【0026】
また、血圧計1は、利用者の脳波を安静にする脳波安静画像情報である例えば、自然風景画スライドを複数有している。
この自然風景画スライドは、具体的には、図2の画像データ記憶部15に記憶されている。
【0027】
また、血圧計1は、事前に上述の「至適血圧」「正常血圧」及び「高血圧」等の血圧範囲情報に対応する自然風景画スライド等をそれぞれ別個に定め、相互に関連付ける。そして、実際に利用者が測定した血圧値に相当する血圧範囲情報を特定し、当該血圧範囲情報に対応する自然風景画スライドを図1のディスプレイ11に表示する構成となっている。
【0028】
したがって、本実施の形態では、予め血圧範囲情報と自然風景画スライドと関連付けをする必要があり、図4は、かかる事前登録の工程である。
先ず、ステップ(以下「ST」とする)1では、画像データの入力があったか否かを判断する。
本実施の形態では、上述のように、予め画像データ記憶部15に、富士山の風景画等の自然風景画スライドが複数、例えば、30枚程度記憶されているが、このスライド以外に利用者の家族写真等のスライドも追加で記憶することができる構成となっている。
このため、利用者が図1の入力装置14等を用いて、新規のスライドを血圧計本体10に入力したか否かが判断され、入力された場合は、ST2へ進む。
ST2では、ST1で入力された新規スライドが、図2の画像データ記憶部15に記憶される。
【0029】
次いで、ST3へ進む。ST3では、図2の画像データ記憶部15に記憶されている全てのスライドがディスプレイ11に表示される。このとき、ST2で利用者によって追加されたスライドがあれば、このスライドも併せて表示される。
【0030】
次いで、ST4へ進む。ST4では、利用者の測定血圧値が、「至適血圧(最高血圧が120mmHg未満で最低血圧が80mmHg未満)」の範囲内に含まれる場合に、ディスプレイ11に表示される「スライド」を選択する。
具体的には、利用者が入力装置14を操作して、ディスプレイ11に表示された全スライドデータのうち、「至適血圧」で表示される「スライド」、例えば、「スライドA」を選択する。
すると、この「スライドA」が、図2の至適血圧画像データ記憶部16に記憶される。
具体的には、図3の血圧画像データ選択処理部(プログラム)31が実行する。
この至適血圧画像データ記憶部16に記憶された「スライドA」が、血圧範囲画像情報の一例であり、血圧画像データ選択処理部(プログラム)31が、血圧範囲画像情報生成部の一例である。
【0031】
次いで、ST5へ進む。ST5では、利用者の測定血圧値が、「正常血圧(最高血圧が120mmHg以上150mmHg未満で、最低血圧が80mmHg以上90mmHg未満)」の範囲内に含まれる場合に、ディスプレイ11に表示される「スライド」を選択する。
具体的には、利用者が入力装置14を操作して、ディスプレイ11に表示された全スライドデータのうち、「正常血圧」で表示される「スライド」、例えば、「スライドB」を選択する。
すると、この「スライドB」が、図2の正常血圧画像データ記憶部17に記憶される。
【0032】
次いで、ST6へ進む。ST6では、利用者の測定血圧値が、「高血圧(最高血圧が150mmHg以上で、最低血圧が90mmHg以上)」の範囲内に含まれる場合に、ディスプレイ11に表示される「スライド」を選択する。
具体的には、利用者が入力装置14を操作して、ディスプレイ11に表示された全スライドデータのうち、「高血圧」で表示される「スライド」、例えば、「スライドC」を選択する。
すると、この「スライドC」が、図2の高血圧画像データ記憶部18に記憶される。
【0033】
以上で、「至適血圧」「正常血圧」及び「高血圧」のそれぞれの範囲内に測定血圧値が含まれる場合に表示される「スライド」が特定され、記憶され、事前登録の工程が終了する。
【0034】
図5及び図6は、利用者が血圧計1で血圧測定等を行う工程を示す概略フローチャートである。
先ず、ST11で、図2の血圧測定部13が血圧測定を開始したか否かを判断する。
具体的には、利用者が図1の腕帯部2を上腕に巻き、血圧計本体10のスイッチ(入力装置14)を操作することで血圧測定が開始される。
【0035】
ST11で、血圧測定が開始されたと判断された場合は、ST12へ進む。ST12では、図3のスライドショー実行処理部(プログラム)32が動作し、図2の画像データ記憶部15内に記憶されているスライドのうち、利用者の脳波を安静にする効果を奏するスライドとして、予め記憶されている自然風景画スライド等を選択し、これらのスライドを一定間隔、例えば、4秒乃至5秒間隔で変更して、順番に「スライドショー」として、ディスプレイ11に表示する。スライドショーの画像の切り替えは、2秒乃至3秒間隔や、7秒乃至8秒間隔でも良い。使用するにあたり、目まぐるしさや不快感、苛立ちといったことがなければ、好みの間隔に設定して、スライドショーを実行することができる。
【0036】
血圧測定を実施している利用者が、このような自然風景画スライドのスライドショーを視認することで、利用者の脳波が安静となり、最適な状態で血圧測定を行うことができる。
【0037】
次いで、ST13へ進む。ST13では、血圧測定部13による血圧測定が終了したか否かが判断される。
具体的には、利用者の最高血圧値(mmHg)と最低血圧値(mmHg)が確定する。
【0038】
ST13で、利用者の血圧値の最高血圧値(mmHg)と最低血圧値(mmHg)が確定すると、ST14へ進む。ST14では、これら確定した利用者の最高血圧値(mmHg)と最低血圧値(mmHg)が、測定最高血圧値及び測定最低血圧値として、図2の測定血圧値記憶部19に記憶される。
【0039】
次いで、ST15へ進む。ST15では、図2の測定血圧値記憶部19内の測定最高血圧値及び測定最低血圧値を参照して、これらの値が、共に「至適血圧(最高血圧が120mmHg未満で最低血圧が80mmHg未満)」、「正常血圧(最高血圧が120mmHg以上150mmHg未満で、最低血圧が80mmHg以上90mmHg未満)」又は「高血圧(最高血圧が150mmHg以上で、最低血圧が90mmHg以上)」のいずれかに該当するか否かを判断する。
具体的には、図3の測定血圧値対応画像データ判断処理部(プログラム)33が実行する。
【0040】
ST15で、測定最高血圧値及び測定最低血圧値が、共に、同じ血圧範囲情報である「至適血圧」「正常血圧」又は「高血圧」に該当する場合、例えば、「正常血圧」に該当する場合は、図2の正常血圧画像データ記憶部17を参照し、上述の「スライドB」をディスプレイ11に表示する。
これにより、利用者は、自己の血圧値が正常血圧範囲であることが分かると共に、このディスプレイ11を見た他人は、その意味が全く分からないため、利用者は他人が自己の血圧値を知ることを未然に防ぐことができる。
【0041】
一方、ST15で、測定最高血圧値と測定最低血圧値が同じ血圧範囲情報(例えば、「正常血圧」)でない場合、すなわち、例えば、測定最高血圧値が「正常血圧」で、測定最低血圧が「高血圧」の場合は、ST17へ進む。
ST17では、図3の分割画面用データ生成処理部(プログラム)34が動作し、測定最高血圧値が、「至適血圧」「正常血圧」又は「高血圧」のいずれかに該当するか判断し、該当する血圧範囲情報、例えば、「正常血圧」とのデータを図2の分割画面用データ記憶部20に記憶する。
【0042】
次いで、ST18へ進む。ST18では、測定最低血圧値が、「至適血圧」「正常血圧」又は「高血圧」のいずれかに該当するか判断し、該当する血圧範囲情報、例えば、「高血圧」とのデータを図2の分割画面用データ記憶部20に記憶する。
【0043】
次いで、ST19へ進む。ST19では、ディスプレイ11の画面を例えば、左右に2分割し、図2の分割画面用データ20を参照し、測定最低血圧の血圧範囲情報である「高血圧」のデータを参照し、さらに、図2の高血圧画像データ記憶部18のスライド、例えば、「スライドC」の情報を取得する。そして、画面の左側に「スライドC」の画像を表示する。
また、図2の分割画面用データ20を参照し、測定最高血圧の血圧範囲情報である「正常血圧」のデータを参照し、さらに、図2の正常血圧画像データ記憶部17のスライド、例えば、「スライドB」の情報を取得する。そして、画面の右側に「スライドB」の画像を表示する。
【0044】
このように左右に2つ表示されたスライドデータを視認した利用者は、自己の最低血圧値及び最高血圧値のそれぞれが、正常血圧が否か(高血圧か否か)等を知ることができると共に、このディスプレイ11を見た他人は、その意味が全く分からないため、利用者は他人が自己の血圧値を知ることを未然に防ぐことができる。
【0045】
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。上述の実施の形態と異なり、血圧計が心拍数を測定する心拍数測定部を備えていても構わない。
また、利用者の選択により、ディスプレイ11に上記スライドを表示する際に、併せて利用者の「最高血圧」、「最低血圧」及び「心拍数」の値を表示可能な構成とすることもできる。
このように構成することで、例えば利用者は周囲に人がいない場合、血圧計を操作しモードを変更することで、自己の最高血圧、最低血圧及び心拍数の正確な値をディスプレイ11上で確認することができる。
【符号の説明】
【0046】
1・・・血圧計、2・・・腕帯部、10・・・血圧測定本体、11・・・ディスプレイ、12・・・制御部、13・・・血圧測定部、14・・・入力装置、15・・・画像データ記憶部、16・・・至適血圧画像データ記憶部、17・・・正常血圧画像データ記憶部、18・・・高血圧画像データ記憶部、19・・・測定血圧値記憶部、20・・・分割画面用データ記憶部、30・・・各種処理部(プログラム)記憶部、31・・・血圧画像データ選択処理部(プログラム)、32・・・スライドショー実行処理部(プログラム)、33・・・測定血圧値対応画像データ判断処理部(プログラム)、34・・・分割画面用データ生成処理部(プログラム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種情報を表示する表示部と、
利用者の血圧情報を測定する血圧測定部と、
前記表示部に表示する複数種類の画像情報と、を有し、
前記血圧情報の範囲である血圧範囲情報と前記画像情報を関連付けて血圧範囲画像情報を生成する血圧範囲画像情報生成部を備え、
前記血圧測定部で測定した前記血圧情報に基づいて、前記血圧範囲画像情報を参照し、対応する前記画像情報を表示部に表示させることを特徴とする血圧表示装置。
【請求項2】
前記画像情報には、利用者の脳波を安静にする前記画像情報である脳波安静画像情報が複数種類含まれ、
前記血圧測定部の測定中に、複数種類の前記脳波画像情報を一定間隔で順番に前記表示部に表示する構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の血圧表示装置。
【請求項3】
前記血圧範囲情報が高血圧状態であるか否かの範囲情報を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の血圧表示装置。
【請求項4】
前記血圧情報が、最高血圧情報及び最低血圧情報を含み、前記血圧測定部による測定後の前記最高血圧情報及び前記最低血圧情報である測定後最高血圧情報及び測定後最低血圧情報が、同一の前記血圧範囲情報に含まれないときは、前記測定後最高血圧情報及び前記測定後最低血圧情報のそれぞれが含まれる前記血圧範囲情報と関連付けてある前記画像情報を、前記表示部の画面を分割して表示する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の血圧表示装置。
【請求項5】
各種情報を表示する表示部と、利用者の血圧情報を測定する血圧測定部と、前記表示部に表示する複数種類の画像情報と、を有し、
前記血圧情報の範囲である血圧範囲情報と前記画像情報を関連付けて血圧範囲画像情報を生成し、
前記血圧測定部で測定した前記血圧情報に基づいて、前記血圧範囲画像情報を参照し、対応する前記画像情報を表示部に表示させることを特徴とする血圧表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−42934(P2013−42934A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182777(P2011−182777)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(000109543)テルモ株式会社 (2,232)
【Fターム(参考)】