説明

血管アクセス

装置が、中空針、針へと同軸に取り付けられる拡張器、および拡張器へと同軸に取り付けられる鞘を含むことができる。拡張器は、鞘に対してスライドして変位可能であってよい。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
カテーテルまたは血管用の鞘を血管へと挿入するための好ましい非外科的方法は、患者の血管へのアクセス針の挿入を含むセルジンガー(Seldinger)法の使用を必要とする。針を通って血管へと、案内ワイヤが挿入される。針が取り除かれ、拡張器と鞘との組み合わせが、案内ワイヤを覆って挿入される。次いで、拡張器と鞘との組み合わせが、組織を通って血管へと短い距離だけ挿入され、その後に拡張器が取り除かれて廃棄される。次いで、カテーテルが、鞘を通って血管へと所望の位置まで挿入される。
【0002】
あるいは、マイクロアクセス法においては、アクセス針が患者の血管へと挿入される。この針を通って血管へと、案内ワイヤが挿入される。針が取り除かれ、拡張器が、案内ワイヤを覆って挿入される。次いで、拡張器の組み合わせが、組織を通って血管へと短い距離だけ挿入され、その後に案内ワイヤが取り除かれて廃棄される。拡張器がその場に残され、別個の鞘キットが使用される。より太い案内ワイヤが拡張器へと挿入され、拡張器が取り除かれる。拡張器と鞘との組み合わせが挿入される。次いで、拡張器および案内ワイヤが取り除かれる。次いで、カテーテルが、鞘を通って血管へと所望の位置まで挿入される。
【0003】
多数の血管アクセス装置が知られている。例えば、血管アクセスのための種々の装置を説明しており、それぞれここでの言及によって本明細書に取り入れられたものとする米国特許第4,581,019号、第4,629,450号、第4,772,264号、第4,978,334号、第5,158,544号、第5,424,410号、第5,312,355号、第5,512,052号、第5,728,132号、第5,885,217号、第5,919,160号、第6,120,494号、第6,179,823号、および第6,210,366号を参照されたい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの装置のいずれも、医師らが好むと考えられる使用の容易性および安全性を備えておらず、したがって、使用がより容易でありかつより安全である血管アクセス装置、とくにはいつ血管に孔が開いたのかを明確に示すことができる血管アクセス装置について、ニーズが存在している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
あらかじめ組み立てられた血管アクセス装置が、中空針、針の少なくとも一部分へと同軸に取り付けられた拡張器、および拡張器の少なくとも一部分へと同軸に取り付けられた鞘を含むことができる。針と拡張器との間、および拡張器と鞘との間に、空間を定めることができる。中空針の内腔が、針および/または拡張器に定められた開口を通して空間のうちの1つ以上に連通できる。鞘は、透明または半透明であってよく、ユーザが血液の流れを視認して血管アクセスの達成を確認できるようにしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
米国特許出願第60/343,814号および第10/329,173号が、血管アクセス装置を記載しており、ここでの言及によって本明細書に取り入れられたものとする。
【0007】
いくつかの実施の形態において、拡張器あるいは鞘および拡張器が、針へと取り付けられており、針が、針の遠位端の近位側に横開口を有している。挿入に先立ち、針が、針の遠位端が拡張器の遠位端の遠位側であるように配置される。針を血管へと挿入した後、針の遠位端によって血管が貫かれたことを示すために、針の開口が、血液が針と拡張器との間の環状の空間へと流入できるようにする。これに加え、あるいはこれに代えて、血液が鞘によって形成される環状の空間に流入し、血管が貫かれたことを示す。さらに、血液は、アクセスの達成についてさらなる表示をもたらし、動脈または静脈のどちらへのアクセスが得られたかを判断するうえでユーザの助けとなるよう、透明なハブまたは随意による側部ポートへと流れることができる。
【0008】
ひとたび血管アクセスが達成され、すなわち針の遠位端が血管を貫いて、血液が針の横開口を通って上述の環状の空間の1つへと流れ、さらには必要に応じて側部ポートへと流れると、案内ワイヤが、針を通って進められ、あるいは針へと通され、次いで針、拡張器、および鞘を含む装置全体を、案内ワイヤを覆うようにして血管へと進めることができる。あるいは、案内ワイヤを針へと通し、次いで拡張器および鞘を、案内ワイヤ上で血管へと針から前進させることができる。鞘が所定の位置に位置したとき、内側の拡張器、針、および案内ワイヤを、まとめて取り除くことができる。このようにして、案内ワイヤが針の先端を保護し、次いで内側に案内ワイヤを有している状態の針を、さらなる安全のために、案内ワイヤが取り去られて結果として針の先端が露わになることがないように曲げることができる。あるいは、案内ワイヤを、カテーテルの配置のためにその場に残すことができる。さらに詳しく後述されるいくつかの実施の形態においては、針の遠位端を拡張器の内側に収容することができ、これも安全に貢献できる。
【0009】
一実施の形態においては、拡張器が、遠位側へと前進させることができ、あるいは針の遠位端を引き込むことができる遠位部材を有しており、拡張器の遠位部材の遠位端が、針の先端を覆って遠位側へと延伸する。次いで、拡張器の遠位部材が、針と拡張器、あるいは針と拡張器と鞘、あるいは拡張器と鞘が、案内ワイヤ上で前進させられ、あるいは血管から引き戻されるときに、血管の壁を保護する。さらに、針、拡張器、および/または鞘が引き出されるときに、医療従事者が保護される。
【0010】
他の実施の形態においては、内側拡張器および外側拡張器を有する同軸な拡張器システムが存在する。内側拡張器を、別個独立に遠位側へと、針の遠位端まで前進させることができる。その結果、内側拡張器が針の先端を覆い、内側拡張器の遠位部材が、好ましくは案内ワイヤ上で針と拡張器あるいは針と拡張器と鞘が前進させられ、あるいは血管から引き戻されるときに、血管の壁を保護する。さらに、針、あるいは針、拡張器、および/または鞘が引き出されるときに、作業者が保護される。
【0011】
他の実施の形態においては、針の遠位端の斜面を上にして血管へと挿入されている針の先端を、針の遠位端の斜面が下側になるように血管内で180°回転させることができるよう、針を拡張器に対して、あるいは拡張器および鞘に対して回転させることができる。針の遠位端がこの姿勢にあるとき、針の遠位端の動きによって血管を傷つけてしまう可能性が少なくなる。針部材の近位部分に、針の先端の斜面の相対位置を示す色表示、文字、または他のしるしを持たせることができる。また、針部材の近位部分に、相対位置を示すため、および/または針部材を拡張器あるいは拡張器および鞘に対して所定の位置に保持するために、切り欠き、ピボット、くぼみ、または他の機構を持たせることができる。
【0012】
ここに開示される血管アクセス装置は、ステント留置、経皮経管冠動脈形成術(PTCA)、などのように血管鞘が必要とされる場合、あるいは例えばPICCラインやペースメーカのリード線などの挿入のために剥離鞘が必要とされる場合の体内のあらゆる管へのアクセスなど、いくつかの用途を有している。さらに、ここに開示される血管アクセス装置は、浅層組織であって、とくには血餅除去の手順において迅速なアクセスが必要とされることがある透析グラフトおよび瘻孔へのアクセスに有用であると考えられる。他の用途として、中心線(大腿部、鎖骨下、または内頸)の配置が挙げられる。太い(18G)針を使用し、次いで案内ワイヤ上で拡張器を前進させて、三管腔のカテーテルまたは血管鞘と交換する(現行の技法の)代わりに、太い針または細い針を、血管鞘によって血管アクセスを得るために使用することができ、この血管鞘を通して、三管腔または他のカテーテルを安全に配置することができる。
【0013】
ここに開示される血管アクセス装置は、いくつかの利点をもたらすことができるが、その第1は効率である。案内ワイヤおよび鞘の交換を伴う現行の多工程のアクセス法の代わりに、これらの装置は、工程の数を少なくし、アクセスを簡単にすることができる。他の利点は、安全性である。血管へとアクセスした後で、案内ワイヤを、針先端の保護のために残すことができる。針、拡張器、および案内ワイヤを、鞘を所定の位置に位置させた後で、まとめて取り除くことができる。いくつかの処置において、さらなるアクセスが不要であるならば、さらなる安全性のために針を曲げることができる。これは、血管へのアクセスが得られた後に、血液の付着した針が保護されないままで案内ワイヤから取り除かれる現行の技法と対照的である。あるいは、鞘を通してさらなるアクセスをもたらすために、案内ワイヤをその場に残すことが可能であり、拡張器の遠位部材が針の遠位端を保護し、究極的にはユーザを保護する。他の利点は、感染の低減である。血管アクセスを得るために必要とされる案内ワイヤおよび鞘の数を最小限にすることで、不注意による汚染の機会が少なくなる。さらなる利点は、病院外または現場の状況において、ここに開示の装置を使用することで、非殺菌の環境ゆえの感染の可能性が少なくなる。いくつかの実施の形態におけるまたさらなる利点は、システムの剛性が増す点にある。針によってもたらされる剛性の向上ゆえ、複数の拡張を必要とせずにシステムを前進させることができ、患者への傷を少なくすることができる。さらに、針および/または他の内部部品によってもたらされる剛性ゆえに、より柔らかい材料を使用して鞘を形成することができ、血管の傷をさらに少なくすることができる。例えば、6フレンチの装置の鞘を、約55デュロメータ〜約75デュロメータの硬さを有する材料で製作することが可能である。
【0014】
またさらなる利点は、現行の技法において案内ワイヤを交換する際に生じる針、拡張器、およびワイヤの周囲からの出血に関する。このような出血は、手術の現場および手術者の手袋への血液の飛び散りを多くし、不注意による針の突き刺しが生じた場合の感染の機会を多くする。ここに開示される装置は、血液が現行の技法のように手術の現場へと流れるよりもむしろ、鞘へと流入するため、この感染の恐れを少なくすることができる。
【0015】
いくつかの実施の形態の他のさらなる利点は、ワイヤ上での交換が不要である点にある。この装置を、アクセス処置の際に不注意によって案内ワイヤを脈管系へと誤って配置してしまう可能性を除くように構成できる。現行の技法においては、拡張器、ひいては鞘のための針の交換において、作業者がそのような交換の際に案内ワイヤをうまく把持できず、案内ワイヤが拡張器またはカテーテルと一緒に意図せずに患者の脈管系へと進められてしまうという公知の厄介事が存在する。その結果、案内ワイヤを外科的に取り除かなければならず、あるいは経皮的に捕まえなければならない。
【0016】
最後に、この装置は、血管アクセスの達成において使用される追加の案内ワイヤおよび同軸な拡張器の必要性をなくすことができるため、費用対効果に優れることができる。
【0017】
図1および2において、針部分102が、針104とツイストロック部材108を備える近位部106とを含んでおり、拡張器部分112が、拡張器114およびハブ116を含んでいる。一実施の形態においては、針104が1つ以上の開口120を有している。拡張器114は、血液が針104へと流入し、開口120を通って、(1)針104と拡張器114との間の環状の空間122に流入し、もしくは(2)拡張器114内の空間(図示されていない)へと流入あるいは通過して流れる場合に、医師が血液を視認できるように透明、半透明、または光透過性であってよい。これは、針104の遠位端124によって血管(図示されていない)に孔が開けられたことを医師に示す。血液の流れを視覚化できるというこの能力は、さらに他の情報ももたらすことができる。例えば、ユーザは、動脈または静脈のどちらが貫かれたのかを、血液の色(より明るい赤色が動脈の血液であることを示し、より暗い赤色または紫色は、静脈の血液であることを示している)によって、血液の背圧(より高い圧力が動脈へのアクセスを示し、より低い圧力が静脈へのアクセスを示している)によって、装置が血液によって満たされる速度(よりゆっくりと満たされる場合には静脈であり、より速く満たされる場合には動脈である)によって、さらには血液がパルス状であるか否か(パルス状の血液は、動脈へのアクセスを示しており、パルス状でない血液は、静脈へのアクセスを示している)によって、見分けることができる。
【0018】
図2に見て取ることができるように、拡張器ハブ116が、針近位部分106に解放可能に係合する。いくつかの実施の形態においては、拡張器ハブが、針近位部分の一部分を形成している円錐形の部材を収容する円錐形の凹所を備えることができる。針近位部分は、拡張器ハブの相応のねじ山に係合するねじ山を有する環状の部位を備えることができる。針の近位部分および拡張器部分の解放可能な係合という同じ目的を達成するため、ねじ、つめ、あるいは他の嵌り合いまたは押し込みの機構からなる他の構成も考えられる。
【0019】
ハブ116は、随意により、多孔質の通気口128を有することができる。針の近位部106は、随意により、針104の管腔134、随意による円錐形の凹所、および管腔136を有する針の近位部分106に連通するチャネル132に嵌り込む多孔質の通気プラグ130を有することができる。
【0020】
針の近位部106は、拡張器114に対する遠位端124の斜面の位置を作業者に示すために、色表示、文字、あるいはピボットまたは切り欠きなどといった他のしるしを有することができる。さらには、作業者が、針先端の斜面の位置を変更すべく針を回転させたときに、感触または音にて知ることができるよう、拡張器114と針104との間に機械的な嵌り合いを存在させてもよい。
【0021】
図3および4に示した実施の形態においては、針部分142が、針144とツイストロック部材148を備える近位部146とを含んでおり、拡張器部分150が、拡張器152およびハブ154を含んでおり、鞘部分160が、鞘162および近位部164を含んでいる。一実施の形態においては、針144が1つ以上の開口149を有している。拡張器152および鞘162は、血液が針144へと流入し、開口149を通って、(1)針144と拡張器152との間の環状の空間170に流入し、(2)拡張器152内の空間(図示されていない)へと流入し、あるいは拡張器152内の空間を通過して流れ、もしくは(3)開口172を通って拡張器152と鞘162との間の環状の空間174へと流入する場合に、医師が血液を視認できるように透明、半透明、または光透過性であってよい。上述のように、これは、針144の遠位端176によって血管(図示されていない)に孔が開けられたことを医師に示す。拡張器の開口172を、針の開口149のすぐ近くに配置することができ、あるいは筒(または、ブレット)から円錐状の先端への移行の近傍に配置することができる。さらには、拡張器の開口172を、依然としてシール179の遠位側ではあるが可能な限り近位側に配置することができる(あるいは、そのような開口を追加してもよい)。あるいは、開口172を、部位164に近い鞘の内側に配置してもよい。鞘の近位部164が、シリンジ(図示されていない)によって血液を吸い取ることができるよう、ポート178を有することができる。鞘は、血液が鞘の遠位端から流れ出ることがないよう、遠位端164に止血バルブ(図示されていない)を含むことができる。鞘の近位部164が、円錐台形状を有するものとして示されているが、梱包用の筒状カバーを受け入れるように形作られた遠位側の円筒領域を備えてもよい。
【0022】
高粘性流体の滴を、針の近位端において針の内径と案内ワイヤとの間に配置することができる。これは、血液が側方のポートによって吸い出されるときに、針と案内ワイヤとの間の空間を通って装置へと空気が吸い込まれることがないようにする。Dow Corning社の360 medical fluid(12,500cSt)が典型的な流体であるが、他の同様の物質も使用可能である。拡張器ハブのゴム・シールも、針を封じるうえで役に立つ。液滴および/または気密シールは、装置が静脈へのアクセスを得るために使用される場合に、静脈への配置が吸引によって確認されることが多いため、とくに有用である。動脈へのアクセスの際には、動脈の血圧が装置への血液の進入を生じさせるために充分であるため、通常は吸引は不要である。
【0023】
近位部108、116、146、および154はそれぞれ、随意により、ルアー(luer)接続部材を有することができる。例えば、部位108が、雄のルアー・ロック(luer lock)を有すことができ、部位116が、雌のルアー・コネクタを有することができる。部位146および154も、それぞれ同様の部材を有することができる。
【0024】
図4に示されているように、部位142、150、および160を、お互いへと挿入することができる。近位部146、154、164を、ルアー・コネクタ、ねじ、押し込みまたはスナップ式、つめ/溝式の機構、柱/穴式の機構、あるいはこれらの組み合わせなどによって、回転させることができ、あるいはぴったりとかみ合わせることができる。とくに、図2に示した構造を、ここでも適用することが可能である。
【0025】
図5の部分断面に示した他の実施の形態においては、針180が、開口または横穴182を有している。針180に同軸に配置された拡張器184が、実質的に中空である遠位部186と実質的に中実である近位部188とを有しており、これらの部位186および188が、剛または実質的に剛な長手部材190によって接続され、中断のある構造または不連続な構造を形成している。部位186および188の間にあって部材190によって占められていない空間は、環状または実質的に環状の空間194を構成しており、この空間へと血液が開口182から流入できる。鞘196は、医師が空間194内の血液を観察できるよう、透明または半透明である。
【0026】
拡張器184は、血液の進入時に空気または気体が環状の空間194から出られるように、1つ以上の小さな開口、孔隙、または多孔質材料200を例えば鞘196に有することができる。開口そのもの、または多孔質材料内の開口は、空気を逃がすが血液を保持するように充分に小さい。適切な多孔質材料としては、2.5ミクロンの孔サイズのセルフシール白色多孔HDPEなど、多孔ポリマーが挙げられる。
【0027】
案内ワイヤ204の遠位端202を、あらかじめ組み込んでおくことができ、すなわち針180の管腔206に位置させることができる。このやり方においては、血液が、針180へと流入して開口182を通って流出し、管腔206へと近位側に流れることがない。ひとたび医師が環状の空間194に血液を確認すると、案内ワイヤ204を管腔206を通って血管(図示されていない)へと遠位方向に進めることができる。針180、拡張器の長手部材190、および鞘196の間の関係についての別の図を、図5Aに示した断面図に見て取ることができる。
【0028】
拡張器部材の分離構成が、図6および7にさらに詳しく示されている。図6においては、図示の拡張器210が、円錐部材を有している。拡張器遠位部分212が、通路214が一方の円錐部材216の先端からもう一方の円錐部材218の先端まで延びている二重円錐の設計を備えている。少なくとも2つの長手安定部材220が、遠位部分212から近位部分222まで延びている。近位部分222は、通路226および近位側の回転または固定部228を備えるただ1つの円錐部材224を含むことができる。
【0029】
図7に示した実施の形態は、図6に示した拡張器装置が通路214および226を通って延びる針232をさらに含んでいる拡張器‐針の組み合わせを含んでいる。針232は、回転または固定の機構を備える近位部分234を有している。
【0030】
図8に示した実施の形態の部分図においては、拡張器240が、針242の周囲を巡って配置されている。拡張器240は、針242の遠位端246に向かって遠位方向に延びる遠位部分244を有している。あるいは、内側の細長い拡張器が、より大きい外側の拡張器の内側に同軸に位置している。内側の細長い部材を、血管の拡張および/または先端の保護のために針を覆って前進させることができる。図9A〜9Cに示されているように、針252が、血管256の刺し穴254に位置している。案内ワイヤ258が、針252から血管256の管腔260へと延びている。針252の周囲に位置する拡張器262が、遠位部分264を有している。図9bに示されているように、拡張器の遠位部分264を、拡張器の遠位部分264の遠位端268が針252の遠位端270の遠位側へと延びるよう、針252を覆って前進させることができる。次いで、図9Cに示されているように、針252および拡張器262が案内ワイヤ258上を遠位側へと進められるとき、針の遠位端270が、拡張器の遠位部分264によって保護される。
【0031】
図10Aおよび10Bに示した実施の形態は、内側の拡張器276と外側の拡張器278とを備える同軸拡張器システムを含んでいる。拡張器276および278が、針280の周囲に配置され、内側の拡張器276の遠位端282が、最初は、外側の拡張器278の遠位端284のわずかに遠位側に位置している。内側の拡張器276の近位端(図示されていない)が、内側の拡張器の遠位端282によって針280の遠位端288を覆うべく、遠位側へと進められる。拡張器276および278は、針、拡張器、または針、拡張器、鞘の組み合わせが最適には案内ワイヤ(図示されていない)上で血管(図示されていない)へと進められ、あるいは血管から引き抜かれるときに、お互いおよび針280との相対位置を保つように相互作用でき、あるいはそのように保持されることができる。
【0032】
図10Aおよび10Bに示した同軸拡張器システムは、一方の拡張器を他方の拡張器に対して移動させる駆動システムを必要とする。内側の拡張器が、針の遠位端を覆うべく遠位側へと進められる一方で、外側の拡張器が不変に保たれ、あるいは定位置に保たれることが好ましい。拡張器システムを、外側の拡張器が相対的に実質的に所定の位置に保たれる一方で、内側の拡張器が押され、引かれ、あるいは遠位方向へと滑らされるように構成することができる。図11に示した実施の形態においては、針の近位部分290の外周が、内側の拡張器の近位部分292および外側の拡張器部分294によって囲まれている。先細りである針ハブ296が、外側の拡張器の先細りの近位ハブ304の環状の溝302に収容される少なくとも1つの環状の突起またはリング298を有している。内側の拡張器ハブ306は、針290、針290へと取り付けられた別個の針部材、または針ハブ296の相応のねじ山310に係合するねじ山308を有している。内側の拡張器ハブ304は、内側の拡張器292の外側の拡張器294に対する回転を防止する溝316によって案内されつつ溝316内で移動する突起または翼部312を有している。当業者にとって公知であり、あるいは当業者にとって認識可能である他の機械的な構成も、それらが内側の拡張器を外側の拡張器に対して回転させることなく内側の拡張器の遠位部分を針の遠位部分を覆うように前進させることができるならば採用可能であることを、理解できるであろう。
【0033】
いくつかの実施の形態においては、アクセス装置が、針へとあらかじめ組み込まれ、あるいは針へとあらかじめ組み込むことができる案内ワイヤと、鞘へとあらかじめ組み込まれ、あるいは鞘へとあらかじめ組み込むことができる拡張器とを備えることができる。装置を、組み立ての種々の段階におけるキットとして供給することができる。例えば、キットは、別個の針、案内ワイヤ、拡張器、および鞘を含むことができる。案内ワイヤを、針にあらかじめ組み込んでもよい。鞘を、あらかじめ拡張器に組み付けてもよい。鞘および拡張器を、あらかじめ針に組み付けてもよい。鞘、拡張器、および針を、案内ワイヤにあらかじめ組み付けてもよい。案内ワイヤを、針にあらかじめ組み込み、拡張器へとあらかじめ組み付けられた鞘を別途用意してもよい。拡張器、針、および案内ワイヤをあらかじめ組み立て、鞘を別途用意してもよい。
【0034】
一実施の形態においては、以下のようにアクセスを得ることができる。針が血管へと進められる。アクセスが達成されたとき、案内ワイヤ(針へとあらかじめ組み込まれており、あるいはここで導入される)が、血管へと進められる。次いで、針が取り除かれ、あるいは途中まで引き戻され、拡張器(鞘が組み付けられており、あるいは鞘が組み付けられていない)が案内ワイヤ上を血管へと進められる。次に、拡張器にあらかじめ鞘が組み付けられている場合には、鞘を残して拡張器(および、随意によりワイヤ)が取り除かれる。拡張器に鞘が組み付けられていない場合には、拡張器が取り除かれ、鞘が案内ワイヤ上を血管へと進められる。
【0035】
図12は、拡張器400の他の実施の形態を示している。拡張器は、単一の構成であってよい。遠位端404に膨らみ部分(または、「ブレット」)410を備えることができ、この部位が実際の拡張を実行する。遠位端は、挿入時の組織の傷を少なくするため、図示の円錐台形状などを備えて先細りである。ブレットは、血液を針(図示されていない)からブレットを介して鞘へと通すことができるよう、開口412を備えることができる。近位端402へと延びる拡張器の残りの部分は、小径のスパイン408であってよい。この構成は、拡張の実行のために拡張器の前方部分のみが必要であり、近位側の直径を小さくすることによってこの領域における鞘の容積を大きくでき、血液の流れの視認性を高めるとともに、凝固を少なくすることができるため、好ましいと考えられる。拡張器の膨らみ部分は、直径がほぼ一定または正確に一定である円筒形の領域413を有することができ、この円筒領域に対する鞘の先細りの密着が促進される。
【0036】
図12Aは、拡張器400の他の実施の形態を描いており、開口412が、膨らみ部分の近位側の推移部分に配置されている。
【0037】
この配置構成を、針414、拡張器400、および鞘420の典型的な配置構成を示した図13において、よりよく理解することができる。針の先端415に進入する血液は、針を通って移動して、針の開口418を通ってブレットへと現れ、拡張器の開口412を通って鞘の空間へと進入する。図13A〜Cは、空間的関係をよりよく説明するために、図13の実施の形態について図13に示した横断面を示している。スパインを、スパインと針との間の容積が大きくならないように寸法付けることができ、この場合、スパインが実質的に拡張器と針との間の空間に寄与しないため、開口412の近位側においてスパインと針との間には血液がほとんど流れず、あるいはまったく流れない。
【0038】
当然ながら、開口412および418は、最終的に血液を針の先端から鞘の空間および/または鞘の側枝へと(好ましくは、装置の外にではなく)流すことができるのであれば、さまざまであってよい。開口412(または、開口412に追加される他の開口)は、スパイン408に位置してもよい。針の開口418は、拡張器の端部から0.5センチメートル以上に位置でき、拡張器の先端の付近に位置でき、あるいは筒(または、ブレット)から円錐状の先端への移行の付近に位置することができる。拡張器の開口412は、針の開口418のすぐ近くにおいてブレットに位置できる(図15)。あるいは、針の開口418とスパインに位置する拡張器の開口412とを、互いに整列させてもよい(図示されていない)。
【0039】
図13DおよびEに示されているように、ブレット410は、切り欠き部411を備えることができる。切り欠き部は、拡張器と鞘との間の空間に寄与し、ブレットと鞘の内径との間の空間を効果的に増加させる。これにより、より大きな血流が可能になり、視認性を向上させることができる。この利益を、切り欠き部分411に開口412を配置することによってさらに促進できる。また、図13DおよびEは、ブレット411を、取り付け穴409にてスパイン408に取り付けられる別個の部品として描いている。代案として、ブレットおよびスパインを一体に形成してもよい。
【0040】
図14は、針‐拡張器‐鞘からなるアセンブリの他の実施の形態を示しており、ここでは拡張器の開口412が省略されている。代わりに、溝422が、ブレット410’の内側から鞘の空間へと延びるようにスパイン408の遠位端に形成されている。この実施の形態においては、針の先端415へと進入する血液が、針の開口418を通ってブレットへと流入でき、溝を通って鞘の空間へと流れることができる。
【0041】
図15および16は、拡張器のスパイン(その結果として、拡張器ハブ)が省略されているまたさらなる実施の形態を示している。代わりに、ブレット400’’(図15)または400’’’(図16)がそれぞれ、針414または414’へと直接取り付けられている。図15の実施の形態においては、針の先端へと進入する血液が、開口418を通ってブレットへと流入し、開口412を通って鞘の空間へと流れる。図16の実施の形態においては、血液が開口418’へと針414’を流れ下り、鞘の空間へと直接流入する。ブレットは、中実であっても、中空であってもよい。これらの実施の形態のいずれかを使用する場合、針を180°回転させることによって(上述)、あるいは案内ワイヤ、探り針、または針先端の外側のスリーブで針を鈍らせることによって、静脈へと完全に挿入できる。これらの実施の形態は、血液の視認のために長い視認経路長をもたらし、4フレンチ以下などのきわめて小さな装置サイズにとくによく適していると考えられる。なぜならば、拡張器の一定の直径の筒またはスパインは、容易に視認できる血液の流れを可能にするためには、鞘の空間を多く占めすぎる可能性があるためである。
【0042】
図17〜20は、血管アクセス装置のハブ・アセンブリ500の種々の図を示している。ハブ・アセンブリは、針ハブ502、拡張器ハブ520、および鞘ハブ540を含むことができる。図示の針ハブは、把持性を向上させるべく凹所510および畝512が設けることができる指把持部504および508を備えている。針ハブは、中空であってよい。把持部を、休止時においては距離dだけお互いから隔てておくことができ、把持部を一体に押し付けることによって針ハブの形状を変化させることができる(さらに詳しくは後述する)。把持部504、508をそれぞれ、遠位側のヒンジ部514からアーム状に延ばすことができ、それぞれの半分515および516を針ハブの遠位側の軸に供することができる。中空針(図示されていない)を、遠位部分514において針ハブへと取り付けることができる。針ハブの遠位部分514を、拡張器ハブ520のチャンバ528に収容することができる。針ハブは、穿孔のための針の位置合わせにおいてユーザを助けるべく針先端の斜面の向きを示すために、点などの1つ以上のマーキングを備えることができる。さらに、針ハブは、畝(図示)または凹所(図示されていない)など、拡張器ハブの近位部分の相補的造作530と協働する嵌め合わせ造作518を備えている。この配置構成によって、針ハブが、嵌め合わせ造作の相互作用によって拡張器ハブに保持される。把持部がお互いに向かって押し付けられるとき、針ハブの嵌め合わせ造作518が、圧縮されて拡張器ハブの嵌め合わせ造作530から外れ、針ハブが拡張器ハブから解放される。これを、図19において最もよく理解することができる。次いで、依然として鞘へと接続されている拡張器ハブを、針を覆うユニットとしてアクセス対象の血管へと前進させることができる。さらに、嵌め合わせ造作518を凹所519に係合させて針ハブを案内ワイヤ上に固定することによって、安全な開始/輸送の構成をもたらすために、針ハブを拡張器ハブの中へと動かすことができる(あるいは、上述のように、針を拡張器および鞘と一緒に前進させて安全のための容器内で180°回転させることができる)。
【0043】
嵌め合わせ造作530は、図に示されているような穴であってよい。これは、さらに回転の固定を提供し、針の斜面が正しく向けられるように保証するうえで役に立つ。さらに、この柱/穴の構成によれば、作業者が針ハブを取り出し、もとの向きに対して180°で再度挿入することができる。これには、左利きのユーザを助けることができ、あるいは空間的または身体構造的制約ゆえにこの向きが有利である処置において装置の配置を容易にすることができる。あるいは、側部ポートの向きをパッケージにおける向きから向け直すなど、回転の自由度がより望まれ、あるいは適切である場合には、造作530が溝であって回転の自由度を提供してもよい。
【0044】
図示の拡張器ハブ520は、拡張器(図示されていない)を取り付けることができる遠位部分534を有している。さらに、拡張器ハブの遠位部分は、拡張器を鞘に係合させた状態に保つため、鞘540の近位部分の相補的嵌め合わせ造作と相互作用する遠位側の嵌め合わせ造作532を有している。これら相補的造作は、一体となって例えばツイスト‐ロックの造作を形成することができ、拡張器を把持(おそらくは、凹所522および畝524にて)して鞘に対して回転させることで、拡張器を鞘から解放できる。拡張器と鞘との間の嵌め合わせ造作を、以下でさらに詳しく説明する。
【0045】
鞘540は、本体部分541およびキャップ542を備えており、これらの間にバルブ空間554が定められている。本体部分が、拡張器および/または針および/または案内ワイヤを収容できるチャンバ558を定めている。さらに、本体部分は、遠位側のチャネル560を定めることができる。さらに、鞘は、洗浄やサンプリングなどのためのポート544を提供できる。鞘は、凹所548および畝550などの把持部、ならびに縫合糸ループ551をさらに備えることができる。図20が、装置を貫いて針ハブ、拡張器ハブ、および鞘によって定められるチャネルを通過する案内ワイヤ568を示している。鞘は、引き剥がし式の鞘であってよい。
【0046】
さらに図20は、いくつかの典型的な変更を含む他の実施の形態を示している。いくつかの実施の形態においては、針ハブ502’の把持部504’および508’の外表面を、(図17に示されているようにお互いに向かって先細りにするのではなく)お互いからそらすことができ、これは、ユーザが針ハブを握りつつ、拡張器/鞘の組み合わせを前進させ、かつ/または針ハブを後方へと引くうえで助けになると考えられる。鞘キャップ542は、拡張器ハブの容易な固定または解放を可能にすべくばね状の作用をもたらすために、1つ以上の溝564を有することができる(さらに詳しくは後述)。筒を、ポート544に取り付けることができ、さらには/あるいはポート544に一体に形成することができる。拡張器ハブ520は、針の外径を拡張器ハブの内径に対して封止するために、遠位端の付近にゴム・シールを有することができる。シールは、上述した理由ゆえ、装置が静脈アクセスの処置に使用される場合にとくに有用であると考えられる。さらに、上述のとおり、高粘性流体の滴を針に含ませることができる。鞘は、鞘を所定の位置に保持しつつ拡張器を引き戻すための把持面をもたらすため、リング562または他の隆起を備えることができる。鞘の本体部分は、平滑であってよい。
【0047】
図17〜20の実施の形態について、いくつかの典型的な(必須ではない)寸法は以下のとおりである。
・針の孔は、25G〜14Gまでの直径の範囲にあり、好ましくは21Gである。
・針の露出長さは、3〜7センチメートルである(橈骨動脈経由の中央アクセスにおいては3cm、典型的な用途においては5cm、肥満の患者においては6cm、肥満の患者の大腿アクセスにおいては7cm)。
・鞘の長さは、3〜15cm、好ましくは5〜15cm、より好ましくは5.5cmまたは11cmである。
・鞘のサイズは、3〜10Fr、好ましくは4〜8Fr、より好ましくは橈骨アクセスにおいて4Fr、あるいは鎖骨下アクセスにおいて6Frまたは7Frである。
・針の開口は、拡張器端部から0.5センチメートル以上であり、拡張器の先端の付近であり、あるいは筒から円錐形の先端への移行の付近である。
・針は、針の先端から6センチメートル以内に第2の開口を有してもよい。
【0048】
鞘は、放射線を透さない先端を有することができる。
【0049】
いくつかの実施の形態においては、吸引、洗浄、または気密が必要である(中心静脈カテーテル法およびインターベンショナル・ラジオロジにおける種々の処置など)。そのような状況においては、ワイヤが突き出ていて大気に対して開放されている針ハブの近位端を閉鎖することが重要でありうる。案内ワイヤを針ハブに拘束する構造は、本明細書の各所に記載されているが、いくつかの状況においては、拘束がさらに気体または液体を通さないシールをもたらさなければならない。そのようなシールの一例は、Tuohy‐Borst(「T‐B」)バルブである(Tuohy‐Borstバルブの例が、ここでの言及によって本明細書に取り入れられたものとする米国特許第5,050,606号の図8に示されている)。T‐Bバルブまたは他の被操作バルブ(作業者によって操作されるダックビル構成のバルブなど)を、針ハブに備えることができる。使用時、使用に先立ってバルブを閉じることができる(装置をバルブを閉じた状態で出荷でき、あるいは処置に先立ってバルブを手動で閉じてもよい)。これは、案内ワイヤの周囲をシールし、案内ワイヤを所定の位置に保持するように機能できる。針によって血管に孔が開けられたとき、案内ワイヤの前進を可能にすべくバルブを開く(針の先端が揺れないように緩やかに)ことができる。バルブを開いたままにしても、あるいは案内ワイヤを前進位置に保持するために閉じてもよい。
【0050】
上述のように、動脈または静脈のどちらにアクセスが得られたかの確認を、アクセス装置に流入する血液の色を観察することによって得ることができる。しかしながら、単純な色の観察は、充分な確認として機能しない可能性もある。逆流する血液の圧力を測定して、動脈の圧力であるか、あるいは静脈の圧力であるかを判断するために、圧力計を使用することができる。トランスデューサまたはカラム2010(図20B)などといった圧力計を、本明細書に記載のアクセス装置の側部ポートに取り付けることができ、あるいはそのような圧力計で、本明細書に記載のアクセス装置の側部ポートの一部を形成することができる。カラムが使用される場合、カラムを垂直に保持することができ、あるいは垂直成分を含む或る他の角度に保持することができる。アクセス装置の遠位端が、血管または加圧された液体を有する他の構造へと進入したとき、血液または加圧された液体が、装置を通ってカラムへと通過でき、その高さ2012が液体の圧力を表わしている。比較的高い圧力が動脈へのアクセスを示す一方で、比較的低い圧力は、静脈へのアクセスを示している。液体カラムの高さの測定は、別個の器具(定規)にて行うことができ、あるいは側部ポートのカラムにマーカ2014で目盛りが付されているならば、直接行うことが可能である。カラムは、シリンジ・コネクタ2020へのアクセスを制御する止めコック2018を備えることができる。
【0051】
側部ポートは、側部ポート内の血液または他の物質の視覚化を可能にするため、透明、半透明、または光透過性であってよい。いくつかの実施の形態においては、血液または他の液体を側部ポートに進入するまでは視認できないように、鞘が不透明であって、側部ポートが透明、半透明、または光透過性であってよい。
【0052】
カバーを、案内ワイヤのうちで案内ワイヤが針内に位置するときに針ハブから突き出す部分、あるいは突き出すと考えられる部分を覆うなど、案内ワイヤの全体または一部を覆って配置することができる(図20C)。カバーは、案内ワイヤの手作業による配置を容易にし、触覚の「感覚」を維持するため、柔軟であってよい。カバーは、装置のとくには針ハブの近位端の気密または流体を通さないシールをもたらすことができる。さらに、カバーは、案内ワイヤの滅菌を保護することができる。さらに、カバーは、(案内ワイヤへと取り付けられることによって)ワイヤが装置の遠位端を出て過剰に前進させられることがないようにすることができ、あるいは(装置の或る部分に取り付けられることによって)近位端からの脱落または除去を防止することができる。さらには、とくには側部ポートが存在しない場合に、こぼれた血液または他の流体を収容すべく機能することができる。使用時、案内ワイヤが進められるとき、カバーのたるみを案内ワイヤの周囲に「集合」させることができる(図20D)。
【0053】
いくつかの実施の形態においては、拡張器ハブを、ハブへと取り付けられて針を囲み、あるいは部分的に囲むフィラメント(図87)または膜(図86)などによって、針ハブへと取り付けることができる(図85)。この取り付けは、針が拡張器から完全に引き取られて、鋭い針の先端が露出することがないようにしている。これも、血液の閉じ込めをもたらすことができる。
【0054】
いくつかの実施の形態においては、拡張器ハブが針に、それらの相対位置に応じて相互作用することができる。そのような1つの実施の形態は、拡張器ハブの内壁から管腔への突起を含んでいる。中実の針カニューレは、これらの突起の間をいずれの運動方向にも通過することができる。一方で、横穴によって中断されている針カニューレの部位が拡張器ハブを通過するときは、突起が穴に引っ掛かる。図76および77に示した例においては、突起が方向性であり、すなわち拡張器および針が、拡張器の前進または針の引き戻しによって分離することがないようにしている。しかしながら、(拡張器の引き戻し、または針の前進による)拡張器および針の一体での押し戻しは防止していない。図78および79に示した例では、突起が方向性でなく、ひとたび突起のうちの1つが針の横穴に引っ掛かり、あるいは針の横穴へと突き出したならば、拡張器および針をさらに一緒に滑らすことも、さらにそれらを分離させることも、不可能である。
【0055】
いくつかの実施の形態においては、拡張器ハブが、針の先端が引き込まれて拡張器ハブへと進入したときに針の遠位端へと装着される鈍化装置を備えることができる。図80〜84が、1つの例を示している。図80においては、鈍化装置が、針の軸によって開いた状態に保持されている。図81は、図80に示した断面を示している。針が引き込まれた場合(図82および83)、鈍化装置がパチンと閉じ、針の遠位端を保持する。針が完全に装置から引き抜かれるとき、針の先端は保護されている(図84)。
【0056】
いくつかの実施の形態においては、装置が、梱包または針の導入時に案内ワイヤが遠位側へと外れることがないようにするため、例えば案内ワイヤへと取り付けることができるクリップまたは他の阻止片を備えることができる。固定されない場合、案内ワイヤが、針の横穴を過ぎて滑り、血液の流れを妨げる可能性があり、あるいは針の斜めの先端を過ぎて滑り、実質的に鈍くする可能性がある。図21〜27は、ワイヤ把持具またはストッパの例を示している。図21および22に示されているように、ワイヤ把持具620を、案内ワイヤ568をフィンガ624および626の間にきつく保持するように、針ハブの溝621(図23、ならびに図28および29)に挿入することができる。作業者は、案内ワイヤを前進させる準備ができたとき、タブ622を引くことによって把持具を取り除くことができる。
【0057】
あるいは、図23および24に示したワイヤ・ストッパ630を使用することも可能である。このストッパも同様に、フィンガ636および638を有している。これらが、本体632から延びている。案内ワイヤの近位端を、穴634への接着などによって、本体632へと取り付けることができる。これにより、案内ワイヤがループに保持され、案内ワイヤの近位端が振れ回ることがなくなる。案内を進めるべき場合には、ストッパを取り外すことができる。その後に、ストッパを、案内ワイヤを操縦し、かつ/または針ハブを超えての前進を防止するためのハンドルとして使用できる。ハンドル/おもりの他の例が、図53、59、および69に示されている。それらは、必ずしも案内ワイヤの把持または阻止のための構造を備えなくてもよい。さらに、案内ワイヤは、処置の際に案内ワイヤをどれだけ前進させたかを示すため、その長さのとくには近位端に沿って或る間隔でマーキングを備えることができる。
【0058】
図24A〜Cは、針ハブ502の遠位側のオリフィスにおいて案内ワイヤを所定の位置に押し付けるべく案内ワイヤに対して配置することができるくさび660の実施の形態を示している。図示の実施の形態においては、くさびが弧状の部品であるが、丸または角のある断面など、他の形状も可能である。くさびは、ユーザにより容易に把持できる表面を提供する拡大された遠位部分662を備えることができる。血管アクセス装置を、輸送時および血管アクセスを得るための初期の工程の最中に案内ワイヤが動かないようにするため、くさびを所定の位置に位置させた状態で出荷することができる。ユーザが案内ワイヤを前進させる準備ができたとき、例えば遠位部分を把持することによって針ハブから引き出すことで、くさびを取り除くことができる。
【0059】
図25〜27は、案内ワイヤ係止ピンおよび係止ピンを収容するように構成された装置を示している。装置において、例えば把持部508’(図示)または装置の他の部位に穴640を形成することができる。ヒッチ・ピン・クリップ642などのピンを、ピンの一方のアームが穴を通過し、他方のアームが案内ワイヤを挟み面へと押し付けるように、穴へと配置することができる。随意により、案内ワイヤを、図27に示すように近位端をピンに引っ掛けることによって抑制することができる。ピンの形状に相補的な保持用の隆起を、穴640に形成することができ、ピンがこの隆起に乗り上げて嵌り合い、穴に良好に保持される。
【0060】
図28〜32は、非対称な血管アクセス・ハブ・アセンブリの実施の形態を示している。図28および29は、針ハブ502’’を示している。ハブが、上述のように2つの把持部504’’および508’’を定めているが、把持部の一方(図では504’’)のみが傾けられている。把持部をつまむことで、把持部504’’が把持部508’’に向かって動き、案内ワイヤを締め付ける(図32が、このたわんだ形状を示している)。この構成は、可動部品の数を少なくし、したがって製造プロセスの単純化および設計公差の緩和を可能にする。針ハブは、拡張器ハブの相補的造作530’と嵌め合わせ造作518’を備えることができる。把持部をつまむことによって把持部504’’が変形し、造作518’が相補的造作530’から外れる。傾けられていない把持部508’’から造作518’を省略することが可能である。
【0061】
本明細書に記載のハブの実施の形態のいずれも、拡張器/鞘アセンブリを針ハブから取り外す前の回転を防止するため、拡張器ハブの相補的溝652(図31)に係合する1つ以上のフィン650またはピンをさらに備えることができる。
【0062】
図32AおよびBは、針ハブ502’’’および拡張器ハブ520Aのさらなる典型的な実施の形態を示している。やはり針ハブは、ただ1つの柱518’を有することができる。この場合、一方のフィン650aが、一方の把持フィンガ508’’’に配置され、他方のフィン650bが、他方の把持部504’’’に配置されている。拡張器ハブは、把持特有のフィンに整列し、お互いには整列していない相補的な溝652A、652Bを有している。
【0063】
図33および34に示されているように、鞘の筒に、前進の際の把持を改善するために畝および/または凹所を形成することができる。作業者の好みに応じた配置にて鞘へと取り外し可能に取り付けられ、あるいは留められる別途の構成部品(例えば、シリコーン・ゴムなどの材料からなる)が、鞘の前進のために把持を改善する他のやり方である。そのような構成部品を、キットに含ませることができる。
【0064】
図35は、ハブ・アセンブリのさらに別の実施の形態を示しており、図36〜39は、その種々の部分を示している。この図示の実施の形態は、すでに述べたような鞘540および針ハブ502’を含んでいる。拡張器ハブ520’’が、拡張器ハブの針ハブおよび鞘とのやり取りを可能にする拡張器の内側のインサート574を含んでいる。インサートは、嵌め合わせ造作530について上述したような嵌め合わせ造作530’(図39)を含んでよい近位端(図36に示されている)を備えている。インサート574を、単一の部品(図示されていない)から製作することができ、あるいは主たる部品578(図37)および小さな部品580(図28)など、複数の部品から製作することができる。主たる部品および小さな部品を、接続ダウエルを収容すべく収容部582、582を整列させるなど、さまざまなやり方で一体にかみ合わせることができる。インサートは、図示の凹所など、鞘の相補的取り合い用の造作(例えば、図35に示されている)と取り合う遠位側の取り合い用の造作532’を備えることができる。
【0065】
図17〜39の実施の形態は、以下のとおり使用される。針が血管へと挿入される。血液の流れを観察できる。案内ワイヤのストッパ、把持具、クリップ、またはくさび(存在する場合)を取り除いて、遠位方向への前進のために案内ワイヤを解放することができる。案内ワイヤが針へと進められ、さらに血管へと進められる。これにより、案内ワイヤが針の先端を保護し、後の操作の際に外傷を防止するうえで役に立つ。針ハブの把持部を圧迫すると、針ハブの近位部分がてこの作用にて案内ワイヤを締め付けて保持する一方で、針ハブの遠位部分は、嵌め合わせ造作518を介し、嵌め合わせ造作532を介して拡張器ハブから自由になる。その結果、鞘/拡張器ハブを、血管内へと前進させることができる。ここで案内ワイヤを取り除くことができ、あるいは後の段階で取り除くことができる。この時点で、針は拡張器によって覆われており、したがってさらに保護されている。次いで、拡張器を鞘から切り離し(図32〜37に関して詳述した)、引き戻すことができる。針は、拡張器の内側で依然として保護されており、これら2者を、随意により案内ワイヤと一緒に取り出し、廃棄することができる。これにより、鞘が、カテーテルの挿入などといった使用に備えて、血管内の所定の位置に残される。
【0066】
図40〜43は、ハブ・アセンブリのさらに別の実施の形態の種々の図を示している。この実施の形態においては、針ハブが、貝殻状のアセンブリ582によって形成されている。ピン584を、脚部586が案内ワイヤ603をまたいでピンの渡り部585の下方に案内ワイヤ603を抑止するように、一方の殻の開口を貫いて挿入することができる。案内ワイヤは、手持ち部608および/またはストッパ610を有することができる。針601は、例えばボルトまたはねじ602あるいは他の容易に理解できるやり方によって、針ハブへと固定されている。
【0067】
シリコーン・チューブ600で、或る程度のクッションをもたらすべく案内ワイヤを囲むことができる。装置が使用されるとき、針が血管へと挿入される。ピンが取り除かれて、案内ワイヤが自由になり、針を通って進められる。ひとたび案内ワイヤが配置されると、貝殻の近位部分590を一体に圧迫することによって枢支点592を中心として回転させ、タブ588によって一体に保持することができる。貝殻の近位部分を圧迫することで、くぼみ598が案内ワイヤ603および/またはチューブ600に突き当たり、案内ワイヤを針ハブに対して動かないように固定する。同時に、貝殻の枢動によって、貝殻上の固定具604が回転して鞘540の対応する切り欠き605を避け、拡張器ハブ520および鞘540を解放して、針ハブ582に対してスライドできるようにする。次いで、拡張器ハブ/鞘アセンブリを、すでに述べたように前進させることができる。
【0068】
図44〜48は、拡張器ハブ・アセンブリの他の実施の形態の構成部品のいくつかの図を提示している。すでに述べたように、拡張器は、インサート(この場合は、一部品である)を含むことができる。拡張器および鞘を前進させた後、拡張器ハブの外側部品を、インサートに対して回転させることができる。これにより、拡張器ハブの外側部品の内側の様相の突起4402が、インサートの凹所4502に乗り、インサートの近位端をたわみ点4504においてたわませて針へと押し付け、針を拡張器ハブに対して固定する(これによって、針の先端が安全のために拡張器の内側に捕らえられる)。同時に、拡張器ハブの遠位端のカム・システムによって、拡張器ハブが鞘から切り離される。例えば、拡張器ハブの遠位端が、最初は鞘キャップの内表面の突起に係合している溝4503を備えることができ、拡張器ハブが回転させられたとき、突起が溝から自由になり、拡張器ハブを鞘からスライドさせることができる。図47に示されているように、拡張器ハブは、流体および/または気体を通さないシールの維持を助けるために、自身のシール4702を備えることができる。
【0069】
図49〜52は、鞘540の種々の図および細部を示している。拡張器ハブとの取り合い部が、拡張器が上述のように鞘から積極的に切り離されるまで、拡張器の解放を防止すべく拡張器に係合できる。バルブ・キャップおよびバルブ本体が、キャップの本体に対する回転を防止するために、相補的造作4902、4904を備えることができる。それぞれここでの言及によって本明細書に取り入れられたものとする米国特許第2,022,369号、第5,273,546号、第4,000,739号、第4,424,833号、および第4,430,081号に記載のものなど、幅広くさまざまなシールを使用することができる。1つの典型的なシールの分解図が、図52に示されており、シールが、穴を有する第1の部品およびスリットを有する第2の部品を備えている。片側が穴を取り入れ、反対側がスリットを取り入れている一部品構成も、望ましいと考えられる。このようなバルブを、作業者によって操作されることがないため、「受動」バルブと呼ぶことができる。鞘は、これに加え、あるいはこれに代えて、Tuohy‐Borstバルブなどといった被操作のバルブを備えることができる。被操作のバルブを、鞘の有効内径を制御する(鞘を通って挿入される装置がぴったりと適合するように)ために使用することができ、さらには/あるいは空気または液体を漏らさないシールをもたらすために使用することができる。被操作のバルブを、鞘へと装着される別個の部品によって鞘に備えることができる。
【0070】
あるいは、鞘の管腔が、図51に示した推移ではなく、円錐台形状または他の滑らかな形状を有することができる。
【0071】
図53〜58、59〜68、および69〜75は、針‐拡張器‐鞘のハブ・アセンブリの3つのさらなる実施の形態を図示および説明している。
【0072】
図53は、アセンブリの出発状態を示している。図54において、針ハブのタブが圧迫され、針ハブを解放して拡張器および鞘の前進を可能にしている。図55において、拡張器ハブが回転させられて引き込まれる。図56において、拡張器、針、およびワイヤが取り除かれる。図57および58は、タブ・ラッチ5802、排出ポート5804、および生きているヒンジ・タブ5806を示す他の図を提示している。
【0073】
図59および60は、他のアセンブリの出発状態を示している。図61において、針ハブを、針の斜面の配向および拡張器ハブの解放のために180°回転させることができる。図62において、拡張器ハブおよびバルブ本体が、針ハブのキー付きのディスクから解放される。図63〜66は、拡張器ハブが180°のストッパを有する針ハブからどのように解放されるのかについて、詳細を示している。図67および68においては、拡張器ハブを取り外しのためにバルブ本体から解放するため、タブが締め付けられている。
【0074】
図69は、さらに他のアセンブリの出発状態を示している。図71に示されているように、針ハブの遠位側の縁が、針の斜面に対応するように斜めにされており、医師に針の向きを示している。図72において、針ハブが、戻り止めから外れるように回転させられて、拡張器ハブおよびバルブ本体から解放される。図70および73において、針ハブが解放されることで拡張器ハブが露わになり、鞘/バルブが対象へと挿入される。図74および75は、拡張器ハブをバルブ本体から分離させて針およびワイヤと一緒に取り除くことができるようにするための拡張器ハブの回転を示している。
【0075】
末梢穿刺中心静脈カテーテル(PICC)にとくによく適すると考えられるアクセス装置の一実施の形態は、バルブを持たない針ハブならびにバルブまたは側部ポートを持たない剥離可能な鞘を備えている。
【0076】
本明細書に開示のアクセス装置を、血管アクセスを得るため以外にも、幅広くさまざまな目的に使用することができる。例えば、膿瘍からの流体の排出、気胸からの空気の排出、および腹腔へのアクセスに使用することが可能である。排出のために使用される装置は、鞘の遠位端の付近など、鞘に側部ポートを備えることができる。
【0077】
ここに開示した装置は、従来からの生理学的に認容可能な材料から製作することができる。例えば、針を、剛なポリマーまたはステンレス鋼やニチノールなどの金属で製作できる。チューブ、ブレット、鞘、拡張器、および/またはスパインを、上述の金属ならびに/あるいはポリエチレン、ポリプロピレン、パーフルオロ(エチレン‐プロピレン)コポリマーなどのフルオロポリマーおよびコポリマー、ポリウレタン・ポリマー、PEBAX(登録商標)、PEEK、ナイロンコポリマー、および共押し出し材などの適切なポリマー材料で製作できる。他の部材を、上述の金属ならびに/あるいはポリエチレン、ポリカーボネート、ABS、ポリプロピレン、パーフルオロ(エチレン‐プロピレン)コポリマーなどのフルオロポリマーおよびコポリマー、ポリウレタン・ポリマーまたはコポリマーなどの適切なポリマー材料で製作できる。
【0078】
さまざまな特徴を別個独立に示すことができるが、当然ながら、それらを種々の実施の形態に組み合わせることが可能である。例えば、血管アクセス装置が、図17〜20に示したハブ・アセンブリを、図12〜16に示したようなブレット拡張器ならびに図21〜27に示した案内ワイヤ用のストッパ、把持具、および/またはくさびと一緒に備えることができる。種々さまざまな他の組み合わせも可能であり、容易に想到できる。
【0079】
<関連出願の相互参照>
この出願は、2005年3月30日付の米国特許仮出願第60/666,547号および2006年2月14日付の米国特許仮出願第60/743,285号の利益を主張し、この両者は、ここでの言及によって本明細書に取り入れられるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】血管アクセス装置の一実施の形態の概略図である。
【図2】血管アクセス装置の一実施の形態の概略図である。
【図3】他の実施の形態の概略図である。
【図4】他の実施の形態の概略図である。
【図5】さらなる実施の形態の部分断面図である。
【図5A】線5A‐5Aに沿った断面である。
【図6】他の実施の形態の部分断面図である。
【図7】さらに他の実施の形態の部分断面図である。
【図8】拡張器の遠位部分が遠位方向に延びている遠位方向に延びている実施の形態の部分断面図である。
【図9A】上記開示の血管アクセス装置の使用の概略図である。
【図9B】上記開示の血管アクセス装置の使用の概略図である。
【図9C】上記開示の血管アクセス装置の使用の概略図である。
【図10A】同軸の拡張器システムを有する実施の形態の概略図である。
【図10B】同軸の拡張器システムを有する実施の形態の概略図である。
【図11】図10AおよびBのシステムの近位部分の概略の断面図である。
【図12】拡張器の実施の形態を示している。
【図12A】拡張器の実施の形態を示している。
【図13】針‐拡張器‐鞘アセンブリの実施の形態の長手断面を示している。
【図13A】図13に示した横断面を示している。
【図13B】図13に示した横断面を示している。
【図13C】図13に示した横断面を示している。
【図13D】拡張器の他の実施の形態を示している。
【図13E】拡張器の他の実施の形態を示している。
【図14】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる実施の形態を示している。
【図15】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる実施の形態を示している。
【図16】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる実施の形態を示している。
【図17】血管アクセス装置のハブ・アセンブリを示している。
【図18】図2の実施の形態の斜視の長手断面を示している。
【図19】図1の実施の形態の側面長手断面を示している。
【図20】針‐拡張器‐鞘ハブ・アセンブリの他の実施の形態を示している。
【図20B】アクセス装置のさらなる特徴を示している。
【図20C】アクセス装置のさらなる特徴を示している。
【図20D】アクセス装置のさらなる特徴を示している。
【図21】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図22】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図23】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図24】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図24A】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図24B】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図24C】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図25】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図26】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図27】案内ワイヤの把持具またはストッパの種々の実施の形態を示している。
【図28】非対称な針ハブの実施の形態および対応する拡張器ハブを示している。
【図29】非対称な針ハブの実施の形態および対応する拡張器ハブを示している。
【図30】非対称な針ハブの実施の形態および対応する拡張器ハブを示している。
【図31】非対称な針ハブの実施の形態および対応する拡張器ハブを示している。
【図32】非対称な針ハブの実施の形態および対応する拡張器ハブを示している。
【図32A】非対称な針ハブの実施の形態および対応する拡張器ハブを示している。
【図32B】非対称な針ハブの実施の形態および対応する拡張器ハブを示している。
【図33】典型的な鞘の横断面を示している。
【図34】典型的な鞘の横断面を示している。
【図35】針‐拡張器‐鞘ハブ・アセンブリの他の実施の形態を示している。
【図36】図21の実施の形態の種々の構成部品を示している。
【図37】図21の実施の形態の種々の構成部品を示している。
【図38】図21の実施の形態の種々の構成部品を示している。
【図39】組み立てられた図37および図38の構成部品を示している。
【図40】針‐拡張器‐鞘ハブ・アセンブリの他の実施の形態の種々の図を示している。
【図41】針‐拡張器‐鞘ハブ・アセンブリの他の実施の形態の種々の図を示している。
【図42】針‐拡張器‐鞘ハブ・アセンブリの他の実施の形態の種々の図を示している。
【図43】針‐拡張器‐鞘ハブ・アセンブリの他の実施の形態の種々の図を示している。
【図44】典型的な拡張器ハブの種々の構成部品を示している。
【図45】典型的な拡張器ハブの種々の構成部品を示している。
【図46】典型的な拡張器ハブの種々の構成部品を示している。
【図47】典型的な拡張器ハブの種々の構成部品を示している。
【図48】典型的な拡張器ハブの種々の構成部品を示している。
【図49】典型的な鞘の種々の図を示している。
【図50】典型的な鞘の種々の図を示している。
【図51】典型的な鞘の種々の図を示している。
【図52】鞘バルブの典型的な実施の形態の分解図を示している。
【図53】針‐拡張器‐鞘アセンブリの他の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図54】針‐拡張器‐鞘アセンブリの他の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図55】針‐拡張器‐鞘アセンブリの他の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図56】針‐拡張器‐鞘アセンブリの他の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図57】針‐拡張器‐鞘アセンブリの他の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図58】針‐拡張器‐鞘アセンブリの他の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図59】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図60】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図61】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図62】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図63】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図64】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図65】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図66】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図67】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図68】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらなる典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図69】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらに別の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図70】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらに別の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図71】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらに別の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図72】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらに別の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図73】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらに別の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図74】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらに別の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図75】針‐拡張器‐鞘アセンブリのさらに別の典型的な実施の形態の種々の図および動作を示している。
【図76】捕捉機構を有する装置の種々の実施の形態および図を示している。
【図77】捕捉機構を有する装置の種々の実施の形態および図を示している。
【図78】捕捉機構を有する装置の種々の実施の形態および図を示している。
【図79】捕捉機構を有する装置の種々の実施の形態および図を示している。
【図80】鈍化機構を有する装置の種々の実施の形態および図を示している。
【図81】鈍化機構を有する装置の種々の実施の形態および図を示している。
【図82】鈍化機構を有する装置の種々の実施の形態および図を示している。
【図83】鈍化機構を有する装置の種々の実施の形態および図を示している。
【図84】鈍化機構を有する装置の種々の実施の形態および図を示している。
【図85】針ハブと拡張器ハブとの間の取り付けを有している装置の種々の実施の形態を示している。
【図86】針ハブと拡張器ハブとの間の取り付けを有している装置の種々の実施の形態を示している。
【図87】針ハブと拡張器ハブとの間の取り付けを有している装置の種々の実施の形態を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
・横穴を定めるとともに、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けられた内腔および横穴の遠位側の尖った遠位端を有している中空針、
・針へと同軸に取り付けられて、針との間に第1の空間を定める拡張器であって、該第1の空間が、横穴を出る流体が存在すれば当該第1の空間へと流入させることができるように、横穴を通じて中空針の内腔に連絡している拡張器、および
・拡張器へと同軸に取り付けられる鞘
を有している装置であって、
拡張器および鞘の少なくとも一方が、流体を含んでいる空洞内への針の適切な配置を確認するために、当該装置内に流体が存在すれば拡張器および/または鞘を通して視認できるよう、透明、半透明、または光透過性であり、
拡張器が、鞘に対してスライドして変位することができ、
拡張器が、近位部分および遠位部分を含んでおり、遠位部分が近位部分よりも大きな断面積を有している装置。
【請求項2】
拡張器は、近位部分と遠位部分との間に移行領域をさらに有しており、移行領域が拡張器横穴を定めている請求項1に記載の装置。
【請求項3】
移行領域が一定の断面を有している請求項2に記載の装置。
【請求項4】
拡張器が単一の部品として形成されている請求項1に記載の装置。
【請求項5】
拡張器の遠位部分が中実であり、近位部分が拡張器横穴を定めている請求項1に記載の装置。
【請求項6】
拡張器の近位部分が軸を有しており、拡張器の遠位部分が前記軸へと貼り付けられ、拡張器の遠位部分が前記第1の空間を定めている請求項1に記載の装置。
【請求項7】
第1の空間の断面積が、針の内腔の断面積の約25%よりも小さくない請求項6に記載の装置。
【請求項8】
・横穴を定めるとともに、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けられた内腔および横穴の遠位側の尖った遠位端を有している中空針、
・針の少なくとも一部分へと貼り付けられて同軸に配置され、針との間に第1の空間を定める拡張器であって、該第1の空間が、横穴を出る流体が存在すれば当該第1の空間へと流入させることができるように、横穴を通じて中空針の内腔に連絡している拡張器、および
・拡張器へと同軸に取り付けられる鞘
を有している装置であって、
拡張器および鞘の少なくとも一方が、流体を含んでいる空洞内への針の適切な配置を確認するために、当該装置内に流体が存在すれば拡張器および/または鞘を通して視認できるよう、透明、半透明、または光透過性であり、
拡張器が、鞘に対してスライドして変位することができる装置。
【請求項9】
・横穴を定めるとともに、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けられた内腔および横穴の遠位側の尖った遠位端を有している中空針、
・針の近位端へと取り付けられ、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けおよび配置された管腔を定めている針ハブ、
・針へと同軸に取り付けられて、針との間に第1の空間を定める拡張器であって、該第1の空間が、横穴を出る流体が存在すれば当該第1の空間へと流入させることができるように、横穴を通じて中空針の内腔に連絡している拡張器、および
・拡張器へと同軸に取り付けられる鞘
を有している装置であって、
拡張器および鞘の少なくとも一方が、流体を含んでいる空洞内への針の適切な配置を確認するために、当該装置内に流体が存在すれば拡張器および/または鞘を通して視認できるよう、透明、半透明、または光透過性であり、
拡張器が、鞘に対してスライドして変位することができ、
針ハブが、管腔が案内ワイヤを針ハブを通って自由にスライドさせることができるように開いている第1の状態と、管腔が案内ワイヤを針ハブ内で拘束するように塞がれている第2の状態との間を移行可能である装置。
【請求項10】
針ハブが、管腔内に案内ワイヤが位置している場合に案内ワイヤに密着するように構成されたシール部材をさらに有している請求項9に記載の装置。
【請求項11】
拡張器の近位端へと取り付けられた拡張器ハブをさらに有しており、拡張器ハブを針上でスライドさせて変位させることができ、拡張器ハブおよび針ハブの相補的な嵌め合わせ部材によって針ハブへと取り外し可能に取り付けることができる請求項9に記載の装置。
【請求項12】
針ハブが、休止状態においてはお互いから離れている2つのフィンガ把持部を有しており、少なくとも1つのフィンガ把持部が、該少なくとも1つのフィンガ把持部が少なくとも1つの方向に動かされたときに、針ハブの嵌め合わせ部材を動かすように針ハブの嵌め合わせ部材に組み合わせられている請求項9に記載の装置。
【請求項13】
針ハブの管腔が、遠位方向に先細りである請求項9に記載の装置。
【請求項14】
・横穴を定めるとともに、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けられた内腔および横穴の遠位側の尖った遠位端を有している中空針、
・遠位端を有しており、該遠位端が針の横穴の近位側にて終わって針の横穴を妨げないように前もって組み込まれている案内ワイヤ、
・針へと同軸に取り付けられて、針との間に第1の空間を定める拡張器であって、該第1の空間が、横穴を出る流体が存在すれば当該第1の空間へと流入させることができるように、横穴を通じて中空針の内腔に連絡している拡張器、および
・拡張器へと同軸に取り付けられる鞘
を有している装置であって、
拡張器および鞘の少なくとも一方が、流体を含んでいる空洞内への針の適切な配置を確認するために、当該装置内に流体が存在すれば拡張器および/または鞘を通して視認できるよう、透明、半透明、または光透過性であり、
拡張器が、鞘に対してスライドして変位することができる装置。
【請求項15】
・横穴を定めるとともに、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けられた内腔および横穴の遠位側の尖った遠位端を有している中空針、
・針に前もって組み込まれる案内ワイヤ、
・案内ワイヤを針に対して動かぬようにするため、案内ワイヤに対して除去可能に押し付けられるくさび部材、
・針へと同軸に取り付けられて、針との間に第1の空間を定める拡張器であって、該第1の空間が、横穴を出る流体が存在すれば当該第1の空間へと流入させることができるように、横穴を通じて中空針の内腔に連絡している拡張器、および
・拡張器へと同軸に取り付けられる鞘
を有している装置であって、
拡張器および鞘の少なくとも一方が、流体を含んでいる空洞内への針の適切な配置を確認するために、当該装置内に流体が存在すれば拡張器および/または鞘を通して視認できるよう、透明、半透明、または光透過性であり、
拡張器が、鞘に対してスライドして変位することができる装置。
【請求項16】
・横穴を定めるとともに、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けられた内腔および横穴の遠位側の尖った遠位端を有している中空針、
・針へと同軸に取り付けられて、針との間に第1の空間を定める拡張器であって、該第1の空間が、横穴を出る流体が存在すれば当該第1の空間へと流入させることができるように、横穴を通じて中空針の内腔に連絡している拡張器、および
・拡張器へと同軸に取り付けられ、放物曲線を有する遠位端を有している鞘
を有している装置であって、
拡張器および鞘の少なくとも一方が、流体を含んでいる空洞内への針の適切な配置を確認するために、当該装置内に流体が存在すれば拡張器および/または鞘を通して視認できるよう、透明、半透明、または光透過性であり、
拡張器が、鞘に対してスライドして変位することができる装置。
【請求項17】
・横穴を定めるとともに、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けられた内腔および横穴の遠位側の尖った遠位端を有している中空針、
・放物曲線を有する遠位端を有しており、針へと同軸に取り付けられて、針との間に第1の空間を定める拡張器であって、該第1の空間が、横穴を出る流体が存在すれば当該第1の空間へと流入させることができるように、横穴を通じて中空針の内腔に連絡している拡張器、および
・拡張器へと同軸に取り付けられる鞘
を有している装置であって、
拡張器および鞘の少なくとも一方が、流体を含んでいる空洞内への針の適切な配置を確認するために、当該装置内に流体が存在すれば拡張器および/または鞘を通して視認できるよう、透明、半透明、または光透過性であり、
拡張器が、鞘に対してスライドして変位することができる装置。
【請求項18】
・横穴を定めるとともに、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けられた内腔および横穴の遠位側の尖った遠位端を有している中空針、
・針の横穴に流体に関して連通している圧力計、
・針へと同軸に取り付けられて、針との間に第1の空間を定める拡張器であって、該第1の空間が、横穴を出る流体が存在すれば当該第1の空間へと流入させることができるように、横穴を通じて中空針の内腔に連絡している拡張器、および
・拡張器へと同軸に取り付けられる鞘
を有している装置であって、
拡張器および鞘の少なくとも一方が、流体を含んでいる空洞内への針の適切な配置を確認するために、当該装置内に流体が存在すれば拡張器および/または鞘を通して視認できるよう、透明、半透明、または光透過性であり、
拡張器が、鞘に対してスライドして変位することができる装置。
【請求項19】
・横穴を定めるとともに、案内ワイヤを受け入れるように寸法付けられた内腔および横穴の遠位側の尖った遠位端を有している中空針、
・針へと同軸に取り付けられて、針との間に第1の空間を定める拡張器であって、該第1の空間が、横穴を出る流体が存在すれば当該第1の空間へと流入させることができるように、横穴を通じて中空針の内腔に連絡している拡張器、および
・拡張器へと同軸に取り付けられる鞘
を有している装置であって、
拡張器および鞘の少なくとも一方が、流体を含んでいる空洞内への針の適切な配置を確認するために、当該装置内に流体が存在すれば拡張器および/または鞘を通して視認できるよう、透明、半透明、または光透過性であり、
拡張器が、鞘に対してスライドして変位することができる装置と、
・移動阻止部材を備えている案内ワイヤと
を含んでいるキット。
【請求項20】
移動阻止部材が、ハンドルまたはストッパを有している請求項19に記載のキット。
【請求項21】
移動阻止部材が、案内ワイヤの少なくとも一部分を覆うカバーを有している請求項19に記載のキット。
【請求項22】
・請求項1〜7および9〜18のいずれか一項に記載の装置、または請求項19〜21のいずれか一項に記載のキットにて、中空針の遠位端を空洞へと導入すること、
・針の遠位端を通って空洞へと案内ワイヤを前進させること、
・拡張器および鞘を一緒に、針上を空洞へと前進させること、および
・針および拡張器を取り除き、空洞へのアクセスを提供するために鞘をその場に残すこと
を含んでいる方法。
【請求項23】
拡張器および鞘を前進させる前に、案内ワイヤを針に対して動かぬように固定すること
をさらに含んでいる請求項22に記載の方法。
【請求項24】
空洞が静脈であって、
静脈へのアクセスが得られたことを確認するために装置によって血液を吸引することをさらに含んでいる請求項22に記載の方法。
【請求項25】
空洞が動脈であって、
動脈へのアクセスが得られたことを確認するために装置内の血液の色または血液の脈流を観察することをさらに含んでいる請求項22に記載の方法。
【請求項26】
案内ワイヤを針および拡張器と一緒に取り除くこと
をさらに含んでいる請求項22に記載の方法。
【請求項27】
・請求項8に記載の装置にて、中空針の遠位端を空洞へと導入すること、
・拡張器が少なくとも部分的に空洞に入るように装置を前進させること、
・針の遠位端を通って空洞へと案内ワイヤを前進させること、
・鞘を、拡張器および針上を空洞へと前進させること、および
・針および拡張器を取り除き、空洞へのアクセスを提供するために鞘をその場に残すこと
を含んでいる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図12A】
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【図13】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図32A】
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【図32B】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【公表番号】特表2008−534154(P2008−534154A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504351(P2008−504351)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際出願番号】PCT/US2006/011624
【国際公開番号】WO2007/046850
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(507324142)アクセス サイエンティフィック、インク. (7)
【Fターム(参考)】